文化庁平成 27 年度都道府県 市区町村等日本語教育担当者研修 2015 年 7 月 1 日 生活者としての外国人 に対する日本語教育の体制整備に向けた役割分担 日本語教育担当者が地域課題に挑む10のステップ よねせはるこ米勢治子 ( 東海日本語ネットワーク )

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社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

平成18年度標準調査票

な取組 日本や東京の文化 歴史を学び 日本人としての自覚と誇りを涵養主な取組 東京都国際交流委員会 * を再構築し 外国人への生活サポートを推進主な取 様々な広報媒体の活用などによる障害者への理解促進主2020 年に向けた取組の方向性 1 オリンピック パラリンピック教育を推進するとともに 多様性を

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2017 年度開講科目 1) D1801 現代世界と人間 1: 内なる国際化としての多文化共生 1 明学共通科目担当講師 : 高桑光徳先生長谷部美佳先生, 開講曜日時限 : 春学期月曜 4 横浜 C 2) D1802 現代世界と人間 2: 内なる国際化としての多文化共生 2 明学共通科目


下の図は 平成 25 年 8 月 28 日の社会保障審議会介護保険部会資料であるが 平成 27 年度以降 在宅医療連携拠点事業は 介護保険法の中での恒久的な制度として位置づけられる計画である 在宅医療 介護の連携推進についてのイメージでは 介護の中心的機関である地域包括支援センターと医療サイドから医

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

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第 1 部 施策編 4

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

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資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

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チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

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Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

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第 2 節キャリア コンサルティングの理解 (4) キャリア コンサルタントの能力 Ⅰ キャリア コンサルティングの社会的意義に対する理解 1 社会 経済的動向とキャリア形成支援の必要性の認識 2 キャリア コンサルティングの役割の理解 3 キャリア コンサルティングを担う者の活動範囲と義務 ( 活

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文化庁平成 27 年度都道府県 市区町村等日本語教育担当者研修 2015 年 7 月 1 日 生活者としての外国人 に対する日本語教育の体制整備に向けた役割分担 日本語教育担当者が地域課題に挑む10のステップ よねせはるこ米勢治子 pxl03143@nifty.com ( 東海日本語ネットワーク )

演習 1( 導入 ) 実践事例報告を聞く前に 地域における日本語教育の体制整備に向けた自治体等の役割 地域における連携 協働を推進するコーディネート人材の役割

コミュニケーション支援と多文化共生 総務省 (H18) 地域における多文化共生推進プラン 策定 外国人住民に対する コミュニケーション支援 多文化共生 の定義 : 国籍や民族などの異なる人々が 互いの文化的ちがいを認め合い 対等な関係を築こうとしながら 地域社会の構成員として共に生きていくこと 地域における日本語教育 目的 多文化共生の基盤づくり 対象 住民全体

地域における日本語教育とは? 文化庁国語分科会日本語教育小委員会 (2009) 地域における日本語教育は, 多文化共生社会の実現に向けての取組でもあり, 日本語教育を推進するためには, ボランティアや専門家のほかに一般市民の参加が必要不可欠である 日本語教育学会 (2008) 地域日本語教育は, 日本語を教える / 学ぶための教室 の範囲を超え, 全ての人がよりよく生きる社会の実現のために, それを妨げる問題を問い, 日本語コミュニケーションの側面からの働きかけによって多文化共生の地域社会形成を目指す活動や制度, ネットワークの総体としてとらえる必要がある

日本語教育の充実に向けた役割分担と連携 国 都道府県 市町村 体制整備 ( 人材育成を除く ) 日本語教育の目標及び標準的な内容 方法及び体制整備の在り方を指針として示す 日本語能力及び日本語指導力の評価方法等について指針を示す 日本語教室の開設や改善のための財政支援などを行う 域内の実情に応じた日本語教育の体制整備を行う 国の示した標準的な内容 方法を参考に地域の実情に応じた日本語教育の内容等の検討 調整を行う 域内の日本語教育に関する実態把握を行う 域内関係者の連絡会議を開催する 他事業との連携協力や活動内容の広報を行う 都道府県が検討 調整した日本語教育の内容等を現場の実情に沿って具体化する 日本語教室の設置運営を行う 学習者および指導者からの相談に応ずる 域内外の人材 情報リソースを活用する

日本語教育の充実に向けた役割分担と連携 人材育成 国 都道府県 市町村 都道府県 市町村と連携して 国が示す標準的な内容 方法を地域で担う人材を育成する 国が示す標準的な内容 方法について 地域の日本語教育の指導者に適切に指導助言できる 指導者の指導者 を養成する 域内の市町村において日本語教育を事業化し推進できる人材を 市町村と連携して養成する 国が養成する 指導者の指導者 を活用するなどして地域における日本語教育の指導者を養成する

地域日本語教育のシステム図 ( 日本語教育学会 ) 地域日本語教室 地域全体のシステムの評価都道府県のコーディ区市町村政策ネーター専門家に 広域日本語教よる日本室ネットワーク語教室 企業情報提供言語サービス関連諸機関医療 法律国の政策 生活 日本語学習支援システム 生活者としての外国人 地域コミュニティ 対話協働の場 学習機会社会保障 生活者としての日本人 目的 活動の内容と方法の評価 出典 : 外国人に対する実践的な日本語教育の研究開発 ( 生活者としての外国人 に対する日本語教育事業 ) 報告書 日本語教育学会 (2008)

地域における日本語教育の課題の捉え方 自治体 ( 福祉など ) 自治体国際交流協会 自治体 ( 教育委員会 ) 外国人支援 NPO 地域連携 ( 体制整備 ) 教室運営 ( 学習環境整備 ) 課題 課題 教育機関 ( 大学など ) 他の日本語教室日本語 NW 地域住民 ( 自治会 ) 就労現場 : コーディネーター : 日本人 : 外国人 公共施設店 病院など 課題 子どもの学校 家庭 教室活動 ( コースデザイン ) 課題 課題 課題 都道府県国際交流協会

演習 2 地域における課題解決に向けた自治体間の連携の可能性 協働実践事例の整理 GW: 自己紹介と事例報告のふりかえり ( 休憩 ) 全体共有と質疑

課題解決に向けた協働実践事例の整理 1. 京都府 亀岡市 2. 可児市 岐阜県

1 名前 自己紹介メモシート 2 所属 3 そこでの日本語教育にかかる役割 4 地域 & 日本語教室の現状 5 事例の参考になった点 疑問点

全体共有と質疑応答

演習 3 体制整備に向けた段階の整理 GW 課題解決に向けた自治体間連携の可能性 ( 役割分担 ) の検討 発表 ( 共有 )

チェックしてみましょう 日本語教育担当者が地域課題に挑む 10 のステップ 1 外国人住民の概況 ( 人数 国籍 在留資格 年齢比率 ) の把握 2 外国人住民の生活課題 ニーズ 日本語学習環境 日本語レベルの把握 3 地域における日本語教室 ボランティアの状況の把握 4 外国人の現状 学習環境に応じた日本語教室の設置場所 開催日時の検討 5 ニーズ 学習環境に応じた日本語教育プログラム 教材の検討 6 日本語教育に必要な人材 支援者の確保と育成 7 外国人住民に対する情報提供 8 地域の多文化共生に対する啓発 相互理解のための機会創出 9 地域の社会資源 リソースの発掘と活用 10 地域連携 ネットワークの構築

体制整備の実現に向けた段階 (1)- 知る 情報収集はどの程度できているか? 1 外国人住民の概況 ( 人数 国籍 在留資格 年齢比率 ) の把握 2 外国人住民の生活課題 ニーズ 日本語学習環境 日本語レベルの把握 3 地域における日本語教室 ボランティアの状況の把握 1. 外国人の状況 3. 学習者の状況 2. 外国人の生活課題 学習環境など 3. 学習内容 地域における日本語教育の意義

体制整備の実現に向けた段階 (2)- 創る 日本語教育事業はどの程度できているか? 4 外国人の現状 学習環境に応じた日本語教室の設置場所 開催日時の検討 5 生活課題 ニーズ 学習環境に応じた日本語教育プログラム 教材の検討 6 日本語教育に必要な人材 支援者の確保と育成 1. 外国人の状況 3. 学習者の状況 4. 実施体制の確認 改善 2. 外国人の生活課題 学習環境など 5. 活動内容の確認 改善 日本人の意識 6. 人材の育成

体制整備の実現に向けた段階 (3)- 拡げる 地域の多文化共生はどの程度できているか? 7 外国人住民に対する情報提供 8 地域の多文化共生に対する啓発 相互理解のための機会創出 地域における日本語教育の対象は住民全体 自治体等が行うのは 多文化共生の地域づくり

体制整備の実現に向けた段階 (4)- つなげる 日本語教育事業はどの程度充実しているか? 9 地域の社会資源 リソースの発掘と活用 10 地域連携 ネットワークの構築 5. プログラム開発 6. 人材育成 4. 教室の設置 7. 外国人への情報提供 1.2.3. 調査 分析 9. 社会資源 リソース 10. 地域連携 ネットワーク 8. 啓発 相互理解促進

体制整備の実現に向けた段階 - 整理 課題 外国人の参加日本語学習の内容日本人の参加 情報収集 知る 1 外国人住民の概況の把握 ( 人数 国籍 在留資格 年齢 性別 居住地域など ) 基礎データ 分析 2 外国人住民の生活課題 日本語学習環境 日本語能力 学習ニーズの把握 調査 分析 日本人住民の意識 調査 分析 3 地域における日本語教室 学習者 ボランティアの状況の把握 調査 分析 日本語教室設置 運営 創る 4 外国人の現状, 学習環境に応じた日本語教室の設置場所 開催日時の検討 5 ニーズ 学習環境に応じた日本語教育プログラム 教材の策定 6 日本語教育に必要な人材 支援者の確保と育成 地域の多文化共生 拡げる 日本語教育事業の強化 つなげる 7 外国人住民に対する情報提供 9 に同じ 日本語教室 10 地域連携 ネットワークの構築 8 地域の多文化共生に対する啓発 相互理解のための機会創出 9 地域の社会資源 リソースの発掘と活用 社会教育 福祉協議会 NPO 等

課題 私の地域の課題解決シート 現状 : 目標 : どのように解決するか? 必要なリソースは? どこと連携するか? 役割分担は?

課題解決に向けた協働 連携プランの共有

参考資料 文化庁 (2014) 日本語教育の推進に向けた基本的な考え方と論点の整理について ( 報告 ) http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/bunkasingi/pdf/suishin_130218.pdf 文化庁 (2010~2013) 生活者としての外国人 に対する日本語教育の標準的なカリキュラム案等 http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/kyouiku/nihongo_curriculum/index.htm 日本語教育学会 (2008) 外国人に対する実践的な日本語教育の研究開発 ( 生活者としての外国人 に対する日本語教育事業 ) 報告書 http://www.nkg.or.jp/book/080424seikatsusha_hokoku.pdf 日本語教育学会 (2014) 地域日本語ボランティア講座開催のためのガイドブック http://www.nkg.or.jp/themekenkyu/tabunka/tabunka_guide_oshirase.pdf 愛知県(2014) 愛知県多文化共生社会に向けた地域における日本語教育推進のあり方 http://www.pref.aichi.jp/0000069985.html 愛知県国際交流協会(2015) 使える 日本語を学ぼう!~ 行動 体験型の教室活動をつくろう http://www2.aia.pref.aichi.jp/resource/j/2news/manual_all.pdf