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付録 1. 実施計画例 実施計画例 フェーズ1 計画フェーズ2 方針案作成 策定フェーズ3 プロモーション 認知向上フェーズ4 実施フェーズ5 フォローアップ 検討プロジェクト立上げ 他機関の OA 方針の研究 運用体制の確認( 人員 & 技術面 ) 策定 実施計画の作成 策定のキーパーソンの設定

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を超えている (2017 年 7 月現在 ) コンテンツを種別毎に集計すると, 全体の半数以上を紀要論文 (53%) が占めており, その他, 学術雑誌論文 (14%) や学位論文 (5%) など, 大学等で生み出された多様なコンテンツが登録されている 日本の機関リポジトリは, 学術論文のオープンア

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2. 利用可能時間帯 問い合わせ先 (1) e-radの利用可能時間帯 ( 月 ~ 金 ) 午前 6:00~ 翌午前 2:00まで ( 土 日曜日 ) 正午 ~ 翌午前 2:00までなお 祝祭日であっても 上記の時間帯は利用可能です ただし 上記利用可能時間帯であっても緊急のメンテナンス等により サ

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2J02 日本企業におけるオープン イノベーションへの取組状況と課題 小沼良直 ( 未来工学研究所 ) 林隆臣 ( 未来工学研究所 ) 1. 概要近年 オープン イノベーションのより一層の推進の必要性が様々な場において言われてきているが その現状の取組状況や課題等を調査した 2. 調査実施方法と主な

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審査の品質管理において取り組むべき事項 ( 平成 27 年度 ) 平成 27 年 4 月 28 日 特許庁 特許 Ⅰ. 質の高い審査を実現するための方針 手続 体制の整備 審査の質を向上させるためには 審査体制の充実が欠かせません そこで 審査の効率性を考慮しつつ 主要国と遜色のない審査実施体制の確


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ビジョン推進事業による戦略的海外派遣 ( オープンアクセス委員会 ) 研究集会国立大学図書館協会総会平成 30 年 6 月 15 日

オープンアクセス オープンサイエンスに関する事例調査 平成 30 年 2 月 6 日 ~10 日 カリフォルニア大学サンディエゴ校 (UCSD) カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) カリフォルニア工科大学 (Caltech) 南カリフォルニア大学 (USC) 派遣人員 山中節子 ( オープンアクセス委員会, 京都大学 ) 杉田茂樹 ( 上越教育大学 ) 西岡千文 ( 京都大学附属図書館研究開発室 ) 京都大学重点戦略アクションプランオープンアクセス推進事業による

背景 年月事項 2013 年 6 月 G8 科学大臣会合における研究データのオープン化を確約する共同声明 ( 日本も調印 ) 2015 年 3 月 国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討会 報告書 ( 内閣府 ) 2016 年 1 月第 5 期科学技術基本計画 ( 内閣府 ) 2016 年 2 月 学術情報のオープン化の推進について ( 審議まとめ ) ( 文部科学省科学技術 学術審議会学術分科会学術情報委員会 ) 2016 年 7 月 オープンイノベーションに資するオープンサイエンスのあり方に関する提言 ( 日本学術会議オープンサイエンスの取組に関する検討委員会 ) 2017 年 6 月科学技術イノベーション総合戦略 2017( 内閣府 )

Open Science (en.wikipedia.org) Open science is the movement to make scientific research, data and dissemination accessible to all levels of an inquiring society, amateur or professional. It encompasses practices such as publishing open research, campaigning for open access, encouraging scientists to practice open notebook science, and generally making it easier to publish and communicate scientific knowledge.

内閣府報告書サマリーより オープンサイエンスとは 公的研究資金を用いた研究成果 ( 論文 生成された研究データ等 ) について 科学界はもとより産業界及び社会一般から広く容易なアクセス 利用を可能にし 知の創出に新たな道を開くとともに 効果的に科学技術研究を推進することでイノベーションの創出につなげることを目指した新たなサイエンスの進め方を意味する 公的研究資金による研究成果 ( 論文 研究データ等 ) の利活用促進を拡大することを我が国のオープンサイエンス推進の基本姿勢とする

内閣府報告書 ( 抄 ) 大学 研究機関等においては 技術職員 URA (University Research Administrator) 大学図書館職員等を中心としたデータ管理体制を整備できるように データサイエンティストやデータキュレーターなどを研究支援人材として位置づけられるよう 包括的な育成システムを検討し 推進することが必要である 論文や研究データの永続的 長期的保存を担保するためには 国立国会図書館 大学図書館をはじめ 科学技術 学術文書 書籍を扱える図書館等の協力を得ることが有効

国内の大学図書館の状況 データの幅広さ 研究支援にどこまで踏み込むのが適切か 図書館で扱った経験が少ない未知の領域 予算不足 マンパワー不足 海外図書館の事例調査 様々な要因

1. オープンアクセス (1) CDL:California Digital Library カリフォルニア大学 各校に図書館 独立的に運営 California Digital Library 各校図書館に基盤的サービス システムを供給 大学全体の学術情報の発展や利用者サービスをデジタル技術からサポート 1. Access & Publishing 2. Collection Development and Management Program 3. Discovery & Delivery Program 4. University of California Curation Center

1. オープンアクセス (2) オープンアクセス方針 教員は 大学に 論文の著作権に基づくあらゆる権利の行使の非独占的 取消不能かつ世界全域で有効な許可を与える この方針は 論文の著作権が大学に譲渡されることを意味しない UC Caltech ほか北米の多くがこのスタイル escholarship(uc の機関リポジトリ ) 研究論文 165,928 件 学位論文 25,929 件 ほか全 20 万件超

1. オープンアクセス (3) ゴールド OA と APC UCSD/UCLA 論文生産力が高く すべてがゴールド OA になった場合 試算では APC 所要総額が雑誌購読所要額を上回る OA2020 には懐疑的 OA2020 購読料モデルの学術雑誌を総体として著者支払モデルに転換させる構想 ( SCOAP 3 を全分野に敷衍 ) 独マックスプランク協会が提唱 電子ジャーナルやデータベースは CDL が取りまとめて契約 APC についても CDL が代表してディスカウント交渉 Caltech OA2020? Exciting! We don t think of money.

1. オープンアクセス (4) Caltech のリポジトリ群 独立して開発されてきた経緯から コンテンツの種別ごとの複数リポジトリ Caltech Collection of Open Digital Archives(CODA) CaltechAuthors 研究論文 CaltechTHESIS 学位論文 CaltechCampusPubs 大学出版物 ( 年報 大学新聞等 ) ほか CaltechOH CaltechES CaltechCONF など 統合検索の提供が今後の課題

1. オープンアクセス (5) グリーン OA の推進 (Caltech) OA 方針に基づき 大学として教員著作を ( 勝手に ) 収集 リポジトリ登録 プレプリントサーバ (arxiv.org など ) オープンアクセス誌 出版社が期間限定で公開する著者稿 ( Just Accepted Manuscripts (ACS)) APS( 出版社 PDF を機関リポジトリで複製公開 OK) 著者稿の公開のみが許容される大半の出版社の刊行誌掲載論文は教員の協力が頼り 教員数は 300 名余りでコンタクトは比較的容易

1. オープンアクセス (6) 博士論文の電子化 網羅的公開 Caltech:2002 年以降に受理した博士論文と それ以前の博士論文の電子化物を公開 1978 年以前の博士論文については著者の意思確認を経ず 網羅的に電子化 公開 法律事務所の見解 :1978 年以前に出版された著作権表示のない出版物 = パブリックドメイン 著者からは好評 日の目を見た! 古い博士論文に付録として収録されている電子化されていない地図等の研究データについても 別途 研究データリポジトリで電子化 公開

1. オープンアクセス (7) UCSD TritonSHARE SHARE:ARL( 研究図書館協会 ) による学術文献データベース さまざまな情報ソースから 学術文献情報を収集 組織化 UCSD 所属研究者が執筆した文献を抽出 TritonSHARE Institutional Analytics Dashboards

2. 人材育成と組織改革 (1) Scholarly Communication Librarian 学術コミュニケーション担当司書 (UC) 構成員の学術成果 ( 論文 研究データ ) の強力かつより効果的な発信のサポート オープンアクセス方針の推進 オープンアクセスで発信されたリソースの利活用の促進 著作権や出版 学術情報発信に係る調査 啓発活 SPARC HathiTrust FORCE11 の活動への参画 カリフォルニア大学学術コミュニケーション室 : 各校の学術コミュニケーション担当司書が室員として参加 新たな職域の創設でなく 再定義と Reskilling

2. 人材育成と組織改革 (2) UCLA の組織改革 UCLA Strategic Plan 2016-19 外部コンサルタントと 85% の職員の参画により策定 戦略計画の元にミッション定義 1 名の副館長に予算 人事の権限を集中 組織改革 (4 部門に改組 ) Collection Management and Scholarly Commutation Research and Development IT 専門家及びデジタルデータの扱いを習得した図書館員 User Engagement Special Collections and International Studies

3. 研究データに関する取り組み (1) DMPTool の活用 多くの研究助成機関が申請時に 研究データ管理計画書 (Data Management Plan) の提出を義務付け DMPTool( 計画書作成支援ツール ) CDL が中心となって開発 全米に普及 主な助成機関のテンプレートを収録 申請したい助成プログラム等を選択し 表示される指針に従って計画を記述 作成した研究データ管理計画書はサンプルとして公開することもできる

参考 :NASA どのようなデータが生成されるか 使用する標準データフォーマット アクセス 共有の方針 ( 情報保護 知的所有権の取り扱い等を含む ) 再利用 再頒布 派生物についての方針や見通し 発表論文等での使用データへのアクセス提供についての計画 データ保存の計画 ( 場所 期間 )

参考 : 科学技術振興機構 (JST) CREST さきがけ ACT-I (5) データマネジメントプランの作成及び実施について < データマネジメントプランの記入項目 > 管理対象となる研究データの保存 管理方針 研究データの公開 非公開に係る方針 公開可能な研究データの提供方法 体制 公開研究データの想定利用用途 公開研究データの利活用促進に向けた取り組み その他特記事項

3. 研究データに関する取り組み (2) UC のデータリポジトリサービス

3. 研究データに関する取り組み (3) UCSD DAMS Library Digital Collections (117,943 件 ) / Digital Asset Management System Library Digital Collections UCSD Research Data Collections

3. 研究データに関する取り組み (4) Caltech Research Data Repository CaltechDATA 研究データ ソフトウェア (701 件 ) メタデータ :DataCite 4.0 schema DOI 付与 Creative Commons 適用 教員はフォームを通じてデータのアップロード ファイルサイズ :500GB までアップロード可能 それ以上は別途相談 引用された際に 著者へメール通知をするサービス 地図インターフェースによるアクセス提供 緯度経度情報を有する地理学 地質学の研究データ

3. 研究データに関する取り組み (5) UC 研究データ管理の普及活動 研究データの管理ポリシーは持っていない 教員にデータ管理を強制することは歓迎されない 分野で状況が大きく異なる 研究助成機関等の動向からみて あえて大学自身が研究データ管理ポリシーを策定するまでもない International Love Data Week 2018 大学院生 教員 図書系職員 データ専門家を対象とした意識喚起セミナー データ共有ブートキャンプ データとドーナッツ ( ドーナツを食べながらの座談会 ) など 4 回

3. 研究データに関する取り組み (6) USC Digital Library 資料の電子化に約 20 年前から積極的に取り組む スキャナ等 電子化に必要な機材 設備が充実 広域ポータルとのシステム間連携による情報流通促進 Calisphere DPLA( 米国デジタル公共図書館 )

まとめ オープンアクセス全般 : ゴールド OA APC については日本と同様の課題 論文リポジトリ : 基本的な理念に沿った地道な取り組み +OA 推進 研究支援の新たなポスト 研究データ管理 / データリポジトリ :CDL 他外部のシステムを活用 研究サイクルに合わせたラインアップ コンテンツ : 論文 研究データ 図書館収蔵資料のデジタルアーカイブなど 外部ポータルとの連携による可視性向上 組織 人材開発 : 学術コミュニケーション担当司書など職域を再開発