平成 27 年度新潟県病院事業決算の概要 高度医療の提供 県民から信頼される県立病院づくり 災害に備えたトリアージ訓練 出向く医療 ~ 訪問看護 ~ 新潟県病院局
Ⅰ 概況 平成 27 年度の純損益は 黒字となった 平成 27 年 5 月末に六日町 小出病院が閉院したこと等により収益及び費用いずれも大きく減少した 一方で 前年度計上した新会計基準移行に伴う特別損失の計上が今年度は必要ないことから費用が減少したほか 診療内容の充実等により診療単価が増加したことや一般会計繰入金が増加したことなどにより純損益は 94 百万円となった Ⅱ 収益的収支の状況 ( 税抜 ) 六日町 小出病院の閉院により 収益 費用ともに減少 H26 収益 総額 74,82 入院収益 4,27 外来収益 19,97 入院収益外来収益繰入金その他利益長期前受金戻入特別利益 繰入金 11,314 その他利益 2,17 その他利益 1,873 長期前受金戻入 1,471 特別利益 3 H27 収益 総額 71,996 入院収益 36,86 外来収益 18,943 繰入金 13,69 長期前受金戻入 1,29 特別利益 42 H27 費用 総額 71,92 給与費 38,258 材料費 17,413 給与費材料費経費減価償却費その他費用特別損失 経費 8,857 減価償却費 4,483 その他費用 2,891 減価償却費 4,34 H26 費用 総額 77,731 給与費 4,12 材料費 17,793 経費 1,122 その他費用 3,44 特別損失 2,636 < 収益 > 六日町 小出病院の閉院により患者数が減少したため診療収益は減少 へき地医療や高度専門医療などの政策医療を提供する病院への繰入金は増加 六日町病院敷地等の売却に伴う特別利益を計上 < 費用 > 六日町 小出病院の閉院により給与費や材料費等の費用は全般的に減少 医療機器の更新に伴い減価償却費は増加 特別損失は 会計基準見直しに伴う移行処理を行った昨年度から皆減 1
Ⅲ 資本的収支の状況 ( 税込 ) 十日町病院改築事業等の進捗に伴い 建物費が増加 補助金 421 H26 収入 総額 7,874 ( 総額は内部留保資金を除く ) 企業債 5,95 内部留保資金 4,2 負担金交付金 1,472 その他収入 31 企業債負担金交付金補助金その他収入内部留保資金 H27 収入 企業債 5,763 補助金 2,28 内部留保資金 5,45 総額 9,175 負担金交付金 943 その他収入 441 その他建設改良費 341 リース債務 145 H27 支出 建物費 5,235 器械備品費 2,42 償還金 6,94 その他支出 3 総額 14,22 建物費器械備品費その他建設改良費償還金リース債務その他支出 建物費 687 その他建設改良費 384 リース債務 38 H26 支出 器械備品費 5,462 償還金 5,5 その他支出 3 総額 12,74 平成 27 年度の主な建設改良費の内容 十日町病院改築工事 加茂病院改築工事 中央病院増築 改修工事 ( 内視鏡センター等 ) 医療機器の整備 電子カルテ オーダリングシステム ( 十日町病院 柿崎病院 ) PET-CT 装置 ( 中央病院 新発田病院 ) MRI 装置 ( 十日町病院 中央病院 ) X 線 CT 撮影装置 ( 妙高病院 十日町病院 新発田病院 ) PET-CT 装置 ( 新発田病院 ) C アーム型 X 線 TV システム ( 中央病院内視鏡センター ) 2
Ⅳ 平成 27 年度の主な取組 医療の質の向上 1 十日町病院改築工事 2 加茂病院改築工事 3 中央病院内視鏡センターの運用開始 新 4 電子カルテ オータ リンク システムの整備 ( 十日町病院など ) 5 PET-CT 装置や MRI 装置など高額医療機器の整備 ( 中央病院 新発田病院など ) 6 全国自治体病院学会において最優秀演題 ( リハヒ リテーション分科会 ) の表彰を受賞 ( 柿崎病院 ) 患者サービスの向上 1 療養環境の改善 ( 外壁改修工事 ( 津川病院 ) 病棟改修工事 ( 吉田病院 精神医療センター ) など ) 2 外来化学療法室の拡充 ( がんセンター新潟病院 ) 新 3 訪問診療や訪問看護による在宅療養の支援 4 信頼される県立病院づくりのためのニーズ調査の実施 5 助産師外来や緩和ケア外来 禁煙外来 糖尿病教室などの開催 6 患者様に喜んでもらう各種イベントの開催 ( 七夕コンサート クリスマス会など ) 十日町病院の改築 経営改善の推進 1 DPC の効果的運用 ( 中央病院 がんセンター新潟病院 新発田病院 十日町病院 ) 2 患者確保に向けた医療機関の地域連携推進 3 マネジメントシート (BSC) による経営管理 成果発表会の実施 新 4 ESCO 事業 ( 民間ノウハウ活用による省エネ推進事業 ) の推進 ( がんセンター新潟病院 ) 5 診療報酬制度に沿った診療体制の充実や業務改善による適切な入院料等の算定 医師 看護師等の確保や育成 1 臨床研修医の受入 定員の拡大 ( 新発田病院など ) 2 民間紹介業者の活用 エルダー医の配置による医師確保 ( がんセンター新潟病院など ) 3 寄附講座の開設 ( 新発田病院 精神医療センター ) 新 4 医療クラークの配置 (15 病院 212 人配置 ) 5 看護師採用における勤務地を限定した採用枠の設定 新 6 専門 認定看護師 認定薬剤師等の育成 7 充実した新人教育 8 看護師養成学校への訪問 PR や就職説明会等への積極的な参加 インターンシップの開催 その他 1 院内保育所の運営 ( 中央病院 新発田病院 ) 2 中学 高校生の職場体験学習の実施 3 県立病院附属看護職員養成施設設置の具体化に向けた検討 4 吉田病院創立 6 周年記念講演会の実施 3 新人看護師の研修 高校生医師体験学習
Ⅴ 主要統計データ 患者数の推移 病床利用率の推移 ( 単位 : 千人 ) 2, 1,652 1,6 1,2 1,76 8 1,68 1,38 1,56 961 925 1,51 入院患者数外来患者数 88 1,32 ( 単位 :%) 85% 82.3% 74.4% 75% 65% 本県 8.4% 75.2% 74.9% 73.9% 73.4% 全国自治体病院 77.6% 4 55% 5% 入院は 救急患者 紹介患者の増加などにより 5 病院で増加したが 医師の減員や在院日数の短縮 外来診療へのシフト 閉院などにより 1 病院で減少した 外来は 救急患者 紹介患者の増加などにより 6 病院で増加したが 医師の減員や診療日数が少ないこと 閉院などにより 9 病院で減少した 医業収支比率の推移 給与費比率の推移 11% 本県 全国都道府県 1% 89.9% 88.1% 88.5% 88.3% 89.4% 86.2% 84.2% 81.6% 62.2% 62.4% 63.5% 65.5% 67.3% 5% 4% 5% 医業収支比率 =( 医業収益 / 医業費用 ) 1 3% 給与費比率 :( 給与費 / 医業収益 ) 1 六日町 小出病院閉院による医業収益の減少に伴い 医業収支比率は 2.6 ポイント減少 六日町 小出病院閉院による給与費の減少以上に医業収益が減少したため 給与費比率は 1.8 ポイント増加 累積欠損金の推移 5, 4, 累積欠損金 企業債年度末残高の推移 ( 建設改良費に充てた企業債 ) 1, 企業債年度末残高 8, 3, 26,318 26,142 26,57 27,954 27,86 6, 57,628 55,256 53,64 53,771 53,44 2, 4, 1, 2, 94 百万円の黒字収支により累積欠損金は減少 企業債新規発行の減等により企業債年度末残高は減少 4