資料 2-2 財政制度等審議会財政投融資分科会 編成上の論点 地方公共団体 平成 26 年 11 月 28 日財務省理財局

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資料 3-1 財政制度等審議会財政投融資分科会 説明資料 地方公共団体 平成 27 年 10 月 29 日総務省

平成 30 年 8 月 31 日 平成 31 年度の財政投融資計画要求書 ( 機関名 : 株式会社日本政策金融公庫 ( 特定事業等促進円滑化業務 )) 1. 平成 31 年度の財政投融資計画要求額 ( 単位 : 億円 %) 平成 31 年度平成 30 年度対前年度比区分要求額当初計画額金額伸率 (1

Taro-★【2月Ver】01~05. ⑲計

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H28秋_24地方税財源

・ 計画的な財政運営に資すること。

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図 4-1 総額 と 純計 の違い ( 平成 30 年度当初予算 ) 総額ベース で見た場合 純計ベース で見た場合 国の財政 兆円兆 国の財政 兆円兆 A 特会 A 特会 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定 一般会計 B 特会 X 勘定 Y 勘定

一般会計 特別会計を含めた国全体の財政規模 (1) 国全体の財政規模の様々な見方国の会計には 一般会計と特別会計がありますが これらの会計は相互に完全に独立しているわけではなく 一般会計から特別会計へ財源が繰り入れられているなど その歳出と歳入の多くが重複して計上されています また 各特別会計それぞ

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財政投融資 財政投融資とは 租税ではなく 有償資金 すなわち金利を付して返済しなければならない資金を用いて 民間では困難な大規模 超長期プロジェクトを実施したり 民間金融では困難な長期資金を供給したりすることにより 財政政策のなかで有償資金の活用が適切な政策分野に効率的 効果的に対応する仕組みです

2007財政健全化判断比率を公表いたします

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 奄美信用組合 奄美信用組合は 奄美地区における金融の円滑化への取り組みをこれまで以上に強化するとともに その取り組み姿勢をお客様にご理解していただき 借入の条件変更等に関する ご要望 ご相談に迅速

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06【融資第一課(公庫)】融資課・融資管理課


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豊洲移転時の収支試算の条件とパターン 収支試算の条件 平成 29 年度予算をベースとして推計 一般会計繰入金の対象範囲や水準は 据え置き 改修経費を 5 億円 / 年とした上で 5 年毎に 5 億円 / 年ずつ増加するものと仮定して試算 変更点 売上高割使用料は 5 年毎に 3% ずつ減少するものと

健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

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参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

平成22 年 11月 15日

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平成22年2月●日

資料3

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1. のれんを資産として認識し その後の期間にわたり償却するという要求事項を設けるべきであることに同意するか 同意する場合 次のどの理由で償却を支持するのか (a) 取得日時点で存在しているのれんは 時の経過に応じて消費され 自己創設のれんに置き換わる したがって のれんは 企業を取得するコストの一

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また 関係省庁等においては 今般の措置も踏まえ 本スキームを前提とした以下のような制度を構築する予定である - 政府系金融機関による 災害対応型劣後ローン の供給 ( 三次補正 ) 政府系金融機関が 旧債務の負担等により新規融資を受けることが困難な被災中小企業に対して 資本性借入金 の条件に合致した

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

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田川市水道事業会計

連結実質赤字比率 ) 実質赤字比率 =A/B*100が負一般会計等 2 会計名学童等災害共済学童等災害共済事業 数の場合における A/B*100の絶対 一般会計等 2 実質収支額 値 一般会計等 3 会計名 中小企業従業員中小企業従業員退職金等

全自病協第 582 号 平成 27 年 2 月 13 日 地方会議担当支部長様 公益社団法人全国自治体病院協議会 会長 邉見公雄 平成 27 年度地方会議における共通議題について 日頃から支部活動にご尽力をいただき感謝申し上げます さて 平成 27 年度地方会議における共通議題について 常務理事会で

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事務連絡 平成 29 年 4 月 3 日 各都道府県財政担当課各都道府県市区町村担当課各指定都市財政担当課 御中 総務省自治財政局公営企業課 平成 29 年度における東日本大震災に係る地方公営企業施設の災害復旧事業等に対する地方財政措置等について 東日本大震災に係る災害復旧事業等については 平成 2


【 金融円滑化に関する基本方針・体制について 】

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P10 第 2 章主要指標の見通し 第 2 章主要指標の見通し 1 人口 世帯 1 人口 世帯 (1) 人口 (1) 人口 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口を 国勢調査 ( 平成 7 年 ~22 年 ) による男女各歳人口をもとにコーホー 平成 32 年 (2020 年 ) までの人口

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平成 28 年度予算編成方針 我が国の経済は 景気は引き続き緩やかな回復基調を維持しているが その影響が地方経済にまで十分に行き渡っているとは言えず 我々地方の行財政運営の基本となる税等一般財源を確保するためには 臨時財政対策債に頼らざるを得ない状況が続くものと考える また 税制改正も予測されること

概算要求基準等の推移

2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

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る 連合会は 管理運用の方針の策定及び変更等退職等年金給付調整積立金の管理及び運用に係る専門的事項を検討する場合には 資金運用委員会の専門的知見を活用する 3 退職等年金給付調整積立金の管理及び運用におけるリスク管理連合会は 連合会を除く管理運用機関 ( 組合 市町村連合会及び連合会をいう 以下同じ

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平成 30 年 (2018 年 )9 月 20 日 財政局 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率等の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 に基づき 平成 29 年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率を算定いたしましたのでお知らせします 健全化判断比率については すべての

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平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

5. 補助金等が投入される理由 仕組み 国庫納付根拠法令等当機構は 高速道路に係る道路資産の保有並びに東日本高速道路 中日本高速道路 西日本高速道路 首都高速道路 阪神高速道路 本州四国連絡高速道路 に対する高速道路資産の貸付け 承継債務その他の高速道路の新設及び改築等に係る債務の早期の確実な返済等

中小企業等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置

最上町バランスシートを読むにあたって

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○○○の課題と検討

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金融円滑化に関する方針 千葉銀行は 地域金融機関として 金融サービスの提供をつうじて 地域のお客さまニーズにお応えし 地域の発展に貢献する という役割 使命を果たす 姿勢を堅持してまいりました 特に 地域への円滑な資金供給をはじめとする金融仲介機能の発揮やお客さまへの経営健全化支援等による地域密着型

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15 小郡市 将来負担比率の状況と推移 将来負担比率 平成 21 年度 118.0% 平成 22 年度 102.9% 平成 23 年度 平成 24 年度 81.4% 92.7% 81.4% 平成 25 年度 76.4% 将来負担比率は 地方公社や損失補償を行っている出資法人等に係るものも含め その地

< 目的 > 専ら被保険者の利益 にはそぐわない目的で運用が行われるとの懸念を払拭し 運用に対する国民の信頼を高める 運用の多様化 高度化が進む中で 適切にリスクを管理しつつ 機動的な対応を可能に GPIF ガバナンス強化のイメージ ( 案 ) < 方向性 > 1 独任制から合議制への転換基本ポート

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14 中間市 実質赤字比率及び連結実質赤字比率の状況と推移 7.65% 実質赤字比率は 地方公共団体の一般会計等を対象とした実質赤字額の標準財政規模に対する比率で 福祉 教育等を 行う地方公共団体の一般会計等の赤字の程度を指標化し 財政運営の悪化の度合いを示す指標ともいえます 連結実質赤字比率は 地

Ⅱ 通常収支分 地方が子ども 子育て支援や地方創生等の重要課題に取り組みつつ 安定的に財政運 営を行うことができるよう 地方交付税等の一般財源総額について 平成 29 年度を上 回る額を確保 1 地方財源の確保 一般財源総額 62 兆 1,159 億円 ( 前年度比 +356 億円 +0.1%) 一

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資料 2-2 財政制度等審議会財政投融資分科会 編成上の論点 地方公共団体 平成 26 年 11 月 28 日財務省理財局

( 機関名 : 地方公共団体 ) [ 平成 27 年度要求の概要 ] [ 編成上の論点 ] 27 年度要求 (A) < 通常収支分 > 26 年度当初 うち通常収支分 (B) ( 単位 : 億円 ) 増減 ( ) 額 (A)-(B) 事業規模 128,027 129,827 128,301 274 財政投融資 1 33,300 34,530 33,333 33 財政融資 33,300 34,530 33,333 33 産業投資 - - - - 政府保証 - - - - 自己資金等 2 94,727 95,297 94,968 1,241 地方公共団体金融機構資金 20,100 20,500 20,171 71 市場公募 42,600 42,600 42,600 - 銀行等引受 32,027 32,197 32,197 170 再計 (1+2) 128,027 129,827 128,301 274 ( 備考 ) 通常収支分 にかかる計数は 平成 27 年度の予算編成の内容 地方財政を めぐる動向等に対応し 全体として所要の修正を行うことがある また 27 年度における 東日本大震災分 については 東日本大震災に関 連する事業を円滑に推進できるよう 所要額について その全額を公的資金で確保を図ることとし 別途策定される 論点 1 地方公共団体向け財政融資のうち 臨時財政対策債については 平成 21 年度以降 経済 金融危機や東日本大震災の影響により発行額が再び高水準となっているところ 臨時財政対策債の赤字補填債としての性格に鑑み 財政融資資金については引き続き抑制的な配分とすべきでないか 論点 2 財政融資資金の償還年限を延長することについて その在り方を どのように考えるべきか

編成上の論点 ( 機関名 : 地方公共団体 ) 地方公共団体への貸付け 地方公共団体が地方財政計画等を踏まえて行う 道路 河川 上下水道等の社会資本整備等に必要な資金の一部を財政融資で手当て 平成 27 年度においては 財政融資 3 兆 3,300 億円を要求 ( 平成 26 年度計画額等を仮置き ) ( 参考 ) 地方債計画における臨時財政対策債の推移 年度 地方債計画総額 A 地方向け財融総額 B 臨財債 C 財融資金 D 地方債計画に占める臨財債 C/A 地方向け財融に占める臨財債 D/B ( 単位 : 億円 ) 臨財債に占める財融資金 D/C 15 184,845 50,700 58,696 16,224 31.8% 32.0% 27.6% 16 174,843 37,000 41,905 7,128 24.0% 19.3% 17.0% 17 155,366 35,400 32,231 5,268 20.7% 14.9% 16.3% 18 139,466 33,700 29,072 7,926 20.8% 23.5% 27.3% 19 125,108 32,800 26,300 7,890 21.0% 24.1% 30.0% 20 124,776 32,400 28,332 8,500 22.7% 26.2% 30.0% 21 141,844 39,340 51,486 15,446 36.3% 39.3% 30.0% 22 158,976 43,390 77,069 22,351 48.5% 51.5% 29.0% 23 137,340 37,310 61,593 17,860 44.8% 47.9% 29.0% 24 140,301 38,870 61,333 17,170 43.7% 44.2% 28.0% 25 136,878 36,810 62,132 17,086 45.4% 46.4% 27.5% 26 129,827 34,530 55,952 14,270 43.1% 41.3% 25.5% 27 ( 要求 ) 128,027 33,300 55,458 14,200 43.3% 42.6% 25.6% 論点 1 地方公共団体向け財政融資のうち 臨時財政対策債については 平成 21 年度以降 経済 金融危機や東日本大震災の影響により発行額が再び高水準となっているところ 臨時財政対策債の赤字補填債としての性格に鑑み 財政融資資金については引き続き抑制的な配分とすべきでないか 論点に対する考え方 1. 臨時財政対策債は 地方公共団体の赤字補填の性格を有していることから 資源配分機能を有する財政融資の対象としては相応しくない面がある 26 年度計画においては 危機時から平時への切替えを進めていく観点から 資金調達力の高い都道府県 指定都市の臨時財政対策債の財政融資引受割合を引き下げ 臨時財政対策債の総額に占める財政融資資金の割合を抑制している (27.5% 25.5%) 2.27 年度においても 資金調達能力の低い地方公共団体 特に指定都市を除く市町村に対しては柔軟に資金を供給しつつも 全体としては 引き続き抑制的な関与にとどめるべきではないか

( 参考 1) 財政投融資改革の総点検について ( 平成 16 年 12 月財政投融資分科会 ) 抄 2.(3) 14 地方公共団体 公営企業金融公庫赤字補填の性格を有する地方債については 資源配分機能を有する財政投融資の対象として相応しくない面があるものと考えられる 財政投融資を巡る課題と今後の在り方について ( 平成 26 年 6 月財政投融資分科会 ) 抄 Ⅳ.(3)ii. 資金使途に着目した重点化臨時財政対策債は 各団体が責任を有している借金であることに変わりはなく また 赤字補填の性格を有することを踏まえると 財政融資資金としては引き続き抑制的な関与にとどめ 資金調達能力の低い地方公共団体 特に指定都市を除く市町村に対しては 柔軟に対応していく ( 参考 2) 地方向け財政融資資金に占める臨時財政対策債の割合の推移 ( 注 1)25 年度は同意等予定額ベース ( 注 2)13 年度 ~18 年度は郵貯資金及び簡保資金を含む ( 出典 )13 年度 ~24 年度は各年度 地方債統計年報 25 年度は財務省資料

償還年限改定要望 耐用年数と償還年限との乖離を是正するため 上下水道事業や港湾整備事業等に係る公営企業債において 償還年限を延長 論点 2 財政融資資金の償還年限を延長することについて その在り方をどのように考えるべきか 事業等 平成 26 年度平成 27 年度償還年限償還年限改定要望 水道事業 30 40 交通事業 都市高速鉄道事業 30 45 ふ頭用地 20(30) 50 港湾整備事業 上屋 20(25) 31 荷役機械 15 17 病院事業 介護医療 看護用サービス事業機械器具 5 10 下水道事業 30 45 ( 注 1) 括弧内は 利率見直し方式における償還年限 ( 注 2) 耐用年数は配水管等個々の資産毎に定められているが 水道事業 交通事業 下水道事業の償還年限は 各事業に係る資産の耐用年 数を平均して算出 論点に対する考え方 1. 受益と負担の公平性を求める地方財政法の趣旨を踏まえると 公営企業債に係る財政融資資金の償還年限は 対象となる施設の耐用年数を超えないものとする必要があると考えられ 要望に係る各事業の償還年限について 対象施設の耐用年数を踏まえたものとなっているか 精査する必要がある 2. 公営企業債の償還年限を延長することは 公営企業の財務の健全性に影響を及ぼさないか 3.30 年 ( 財投債の最長年限 ) 超の超長期にわたる借入れを行う場合 地方公共団体には 借入れと表裏の関係にある資産が償還期間を通じて その機能を有効に発揮し得るよう より適切に管理することが求められるのではないか

( 参考 3) 財政投融資を巡る課題と今後の在り方について ( 平成 26 年 6 月財政投融資分科会 ) 抄 Ⅳ(4)ii.3 対応財政融資資金の利便性向上のため 施設の耐用年数等を勘案しつつ 財政融資資金の償還年限 ( 現行 原則 25 年 最長 30 年 ) の延長を検討する その際 財政融資資金のALMや償還確実性の確保の観点から 償還年限の長短に応じた償還方法についても検討する また 超長期の融資を行う場合には 償還確実性を確保する観点から より適切な融資審査を行うこととし 例えば 前述のように 人口急減 超高齢社会の到来も見据えた公共施設の事業分野横断的な管理を促す

( 参考 4) 地方公共団体 ( 市町村 ) の償還年限延長に係る要望 ( 本年 10 月下旬以降実施したヒアリング結果より ) 有効回答 29 団体 ( 延長を要望する理由 ) 融通条件の選択肢の多様化は歓迎 資本費平準化債の発行によらず 負担の平準化が可能になる 単年度の公債費負担の軽減 ( 延長を特に要望しない理由 ) 後世への負担の先送りを懸念