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事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

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個人情報保護規定

個人情報保護規程

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い ( ただし 当該書面を交付しないで是正の要求等をすべき差し迫った必要がある場合 は この限りでない ) こととされていることに留意すること (2) その他地方自治法第 245 条の5 第 5 項の規定により 是正の要求を受けた地方公共団体は 当該事務の処理について違反の是正又は改善のための必要な

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都民の健康と安全を確保する環境に関する条例 ( 平成十二年東京都条例第二百十五号 ) 新旧対照表 ( 抄 ) 改正案現行目次 ( 現行のとおり ) 目次 ( 略 ) 第一条から第百十二条まで ( 現行のとおり ) 第一条から第百十二条まで ( 略 ) ( 土壌汚染対策指針の作成等 ) 第百十三条知事

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警察署長又は本部捜査担当課長は 犯罪の検挙状況 被害者等からの相談 関係機関からの通報等により再被害防止対象者に指定する必要がある被害者等を認めるときは 再被害防止対象者指定等上申書 ( 様式第 1 号 ) により警察本部長に再被害防止対象者の指定を上申するものとする この場合において 警察署長は

に努めなければならない 一当該市町村の地域に係る災害に関する情報を収集すること 二当該市町村の地域に係る災害予防及び災害応急対策を的確かつ迅速に実施するための方針を作成し 並びに当該方針に沿つて災害予防及び災害応急対策を実施すること 5 市町村長は 市町村地域防災計画の定めるところにより 市町村災害

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( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

第 4 章中第 34 条の次に次の 1 条を加える ( 行政指導の中止等の求め ) 第 34 条の 2 法令又は条例等に違反する行為の是正を求める行政指導 ( その根拠 となる規定が法律又は条例 ( 地方自治法第 252 条の17の2 第 1 項又は地方教育行政の組織及び運営に関する法律第 55 条

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(2) 特定機関からの報告の受理及び聴取に関すること (3) 特定機関に対する監査に関すること (4) 外国人家事支援人材の保護に関すること (5) 特定機関において外国人家事支援人材の雇用の継続が不可能となった場合の措置に関すること (6) その他 本事業の適正かつ確実な実施のために必要なこと 3

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かなければならず 防犯カメラ設置運用基準に防犯カメラ取扱責任者の設置及び指定に関することについて定めること ( 防犯カメラ設置運用基準の届出等 ) 第 5 条防犯カメラ設置運用基準の届出をしようとする者は 防犯カメラを設置しようとする日の14 日前までに 防犯カメラ設置運用基準届 ( 別第 1 号様

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1. 元職員による働きかけの規制 ( 第 38 条の 2 関係 )1 1 離職後に営利企業等 1に再就職した元職員(= 再就職者 ) は 離職前 5 年間に在職していた地方公共団体の執行機関の組織等 2の職員に対して 当該営利企業等又はその子法人と在職していた地方公共団体との間の契約等事務 3につい

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また 立入調査は 市職員又は市長が委任した者が行い 調査者については身分等を示す証明書を携帯し 関係者からの請求があった場合は提示しなければならないため 立入調査員証 ( 様式第 2 号 ) により身分を証明するものとします 参考 < 基本指針 > 一 7(p.12~13) <ガイドライン> 第 3

目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3

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個人情報保護に関する規定 ( 規定第 98 号 ) 第 1 章 総則 ( 目的 ) 第 1 条学校法人トヨタ学園および豊田工業大学 ( 以下, 総称して本学という ) は, 個人情報の保護に関する法律 ( 平成 15 年法律第 57 号, 以下, 法律という ) に定める個人情報取り扱い事業者 (

- 2 - 収納した歳入を その内容を示す計算書(当該計算書に記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて 電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう 以下同じ )を含む )を添えて 会計管理者又は指定金融機

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5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

第 2 章 個人情報の取得 ( 個人情報の取得の原則 ) 第 4 条個人情報の取得は コンソーシアムが行う事業の範囲内で 利用目的を明確に定め その目的の達成のために必要な範囲においてのみ行う 2 個人情報の取得は 適法かつ公正な方法により行う ( 特定の個人情報の取得の禁止 ) 第 5 条本条各号

一般社団法人北海道町内会連合会定款変更(案)

第 8 条を削り, 第 9 条を第 8 条とし, 第 10 条から第 12 条までを 1 条ずつ繰り上げる 別記第 1 号様式を次のように改める

〇用語 個人情報保護法 個人情報の保護に関する法律のこと 現行保護法 現行の個人情報の保護に関する法律のこと 改正法 保護法 法 個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律 ( 平成 27 年 9 月 9 日法律第 65 号

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山梨県産業廃棄物処理業者等不利益処分要領 ( 目的 ) 第 1 条この要領は 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 ( 昭和 45 年法律第 137 号 以下 法 という ) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令 ( 昭和 46 年政令第 300 号 ) 及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則

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等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

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地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

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基づく事業協同組合並びにこれらに準ずる団体 ⑶ 地方自治法 ( 昭和 22 年法律第 67 号 ) 第 244 条の2 第 3 項に規定する指定管理者 ( 以下 指定管理者 という ) ⑷ 地方自治法第 260 条の2 第 1 項に規定する地縁による団体及び町会 自治会その他これらに準ずる団体 ⑸

(6) 集団回収第 57 条の2 第 3 項に規定するリサイクル推進団体による再利用を目的として集団回収対象物 ( 再利用が可能な家庭廃棄物のうち 規則で定める廃棄物をいう 以下同じ ) を回収する活動をいう ( 処理 ) 第 19 条 2 3 前 2 項に規定する一般廃棄物の処理の基準は 規則で定

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個人情報保護規程例 本文

金 ) を規定しました ( 第 26 条の2 第 34 条第 4 項第 12 号関係 ) (2) インターネット上の有害情報等への対応の強化ア携帯電話事業者及びその代理店の説明及び説明書の交付義務携帯電話事業者及びその代理店に対し 契約の相手方又は携帯電話端末等の使用者が青少年であることが判明した場

第 3 条社長は 入札参加者等又は下請負人等 ( 以下 契約参加者 という ) が別表各号に掲げる措置要件 ( 以下単に 措置要件 という ) に該当すると認めるときは 当該契約参加者を会社契約から排除するための措置であって第 5 条から第 1 0 条までに規定するもの ( 以下 入札等除外措置 と

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Transcription:

避難準備情報 参考資料 2

避難準備情報 の定義 避難準備 ( 要援護者避難 ) 情報 発令時の状況 要援護者等 特に避難行動に時間を要する者が避難行動を開始しなければならない段階であり 人的被害の発生する可能性が高まった状況 住民に求める行動 要援護者等 特に避難行動に時間を要する者は 計画された避難場所への避難行動を開始 ( 避難支援者は支援行動を開始 ) 上記以外の者は 家族等との連絡 非常用持出品の用意等 避難準備を開始 避難勧告等の判断 伝達マニュアル作成ガイドライン ( 平成 17 年 3 月集中豪雨時等における情報伝達及び高齢者等の避難支援に関する検討会 )

避難勧告と避難指示

災害対策基本法における記述 災害対策基本法第 60 条 ( 市町村長の避難の指示等 ) 第 1 項 災害が発生し 又は発生するおそれがある場合において 人の生命又は身体を災害から保護し その他災害の拡大を防止するため特に必要があると認めるときは 市町村長は 必要と認める地域の居住者 滞在者その他の者に対し 避難のための立退きを勧告し 及び急を要すると認めるときは これらの者に対し 避難のための立退きを指示することができる

勧告 勧告 の定義 勧告 とは その地域の居住者等を拘束するものではないが 居住者等がその 勧告 を尊重することを期待して 避難のための立退きを勧め又は促す行為である 逐条解説災害対策基本法 ( 防災行政研究会 ) ある事柄を申し出て その申出に沿う相手方の処置を勧め 又は促す行為をいう 勧告は それが尊重されることを もちろん前提としているが 法律上相手方を拘束する意味まではもっていない なお 勧告に対して拘束力を与え 又は相手方による尊重の義務を特に規定した例や 勧告に従わなかったときはその旨を公表し 従ったときはある不利益を及ぼさないとする例 ( 消防法等 ) もある 法令用語辞典 ( 学陽書房 ) 本質的に 相手方に対する法的拘束力はなく また 指示 の場合のように 相手方がこれをそのとおり遵守すべきことも期待されていないといってよいであろう 法令上 勧告の権限を付与された機関がする場合は 単なる事実上のものとはちがい 法律上の意味をもつもので 相手方は 少なくとも合理的理由のある限り これを尊重する義務を負うものと解すべきであるが その程度をこえて 必ずこれに従わなければならないという拘束までを課するものではなく 相手方に採否の選択を許す余地のある点で 指示との間には差があるというべきであろう その意味で 指示 に比し これらのことばの拘束力は さらに弱く かつ 軽いといえよう 法令用語の常識 ( 林修三 )

指示 の定義 1 指示 指示 とは 被害の危険が目前に切迫している場合等に発せられ 勧告 よりも拘束力が強く 居住者等を避難のため立ち退かせるためのものである 逐条解説災害対策基本法 ( 防災行政研究会 ) ある機関が関係の機関又は者に対して その所掌事務に関する方針 基準 手続 規則 計画等を示し これらを実施させることをいう 指示は 法律的には指揮又は命令よりは 言わば弱く また軽く 勧告よりは 言わば強く また重い場合に用いられるということができる ただし 指示は 法令により一定の事項について他の機関又は者に対して統制的な権限を与えられている機関がこれらの機関に対して行うものであるから その拘束力は 実際的には 指揮又は命令に準ずるものということができよう なお 法令上においても 指示に対してはこれに従わなければならない旨を明示する場合 ( 刑事訴訟法等 ) もある 法令用語辞典 ( 学陽書房 )

指示 の定義 2 指示 指示 という用語は 先に掲げた諸用例の示すとおり 法令によって一定の事項について他の機関 人又は団体などに対して統制的な権限を与えられている国 公共団体等の機関が そういう統制を受ける地位にある当該 他の機関や人 団体などに対するような場合で しかも 指揮 とか 命令 などというはっきりした法的拘束力をもつことばを使うのは少しどぎつすぎるというようなときに多く用いられる したがって 勧告 ということばについては 勧告を受けた者に対して 法令上 勧告に従わなければならないと規定することは そのことばの性質上矛盾したことであって せいぜい その勧告を尊重しなければならないと定めるのが限度であるが 指示 の場合については 法令上 被支示者に対し 指示に従わなければならないという義務を課し さらに指示に従わない場合の措置を定め その指示の拘束力を法的な拘束力にまで高めても 別に 性質上おかしいということにはならない 指示 は 本来 相手方の遵守が期待されているものだからである 法令用語の常識 ( 林修三 )

命令 の定義 命令 行政機関が特定の人又は団体に対し一定の作為又は不作為の義務を課する具体的処分 ( 処分命令 ) を意味することもある 例えば 総務大臣は 会社に対し その業務に関し監督上必要な命令をすることができる という場合の 命令 がこれである 法令用語辞典 ( 学陽書房 ) 指示 と 命令 の区別であるが 命令 ということばは 法令上いろいろな意味で用いられるが 指示 との比較において問題となる 前掲の現行日本銀行法第 43 条に定められているような 命令 は 一般に 具体的または抽象的に 特定の期間 人または団体に対し はっきりした作為または不作為の義務を課するものであるのに対し 指示 は 前述のように 原則として 法的拘束力はなく また 実定法上その拘束力が明示されている場合でも それよりも実質的には 軽く弱いニュアンスをもつという点で その差は 指揮対指示の関係とほぼ同様といってよいであろう 法令用語の常識( 林修三 )

関係法令における記述 勧告 原子力災害対策特別措置法第 15 条 ( 原子力緊急事態宣言等 ) 第 3 項内閣総理大臣は 第 1 項の規定による報告及び提出があったときは 直ちに 前項第 1 号に掲げる区域を管轄する市町村長及び都道府県知事に対し 第 28 条第 2 項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法第 60 条第 1 項及び第 5 項の規定による避難のための立退き又は屋内への退避の勧告又は指示を行うべきことその他の緊急事態応急対策に関する事項を指示するものとする

原子力災害対策特別措置法 関係法令における記述 指示 1 第 15 条 ( 原子力緊急事態宣言等 ) 第 3 項内閣総理大臣は 第 1 項の規定による報告及び提出があったときは 直ちに 前項第 1 号に掲げる区域を管轄する市町村長及び都道府県知事に対し 第 28 条第 2 項の規定により読み替えて適用される災害対策基本法第 60 条第 1 項及び第 5 項の規定による避難のための立退き又は屋内への退避の勧告又は指示を行うべきことその他の緊急事態応急対策に関する事項を指示するものとする 地すべり等防止法第 25 条 ( 立退の指示 ) 都道府県知事又はその命じた職員は 地すべりにより著しい危険が切迫していると認められるときは 必要と認める区域内の居住者に対し避難のために立ち退くべきことを指示することができる この場合においては 都道府県知事又はその命じた職員は 直ちに 当該区域を管轄する警察署長にその旨を通知しなければならない 水防法第 29 条 ( 立退きの指示 ) 洪水又は高潮のはん濫により著しい危険が切迫していると認められるときは 都道府県知事 その命を受けた都道府県の職員又は水防管理者は 必要と認める区域の居住者に対し 避難のため立ち退くべきことを指示することができる 水防管理者が指示をする場合においては 当該区域を管轄する警察署長にその旨を通知しなければならない

関係法令における記述 指示 2 武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律 第 52 条 ( 避難措置の指示 ) 第 1 項対策本部長は 第 44 条第 1 項の規定により警報を発令した場合において 住民の避難 ( 屋内への避難を含む ) が必要であると認めるときは 基本指針で定めるところにより 総務大臣を経由して 関係都道府県知事に対し 直ちに 所要の住民の避難に関する措置を講ずべきことを指示するものとする 第 54 条 ( 避難の指示 ) 第 1 項避難措置の指示を受けたときは 要避難地域を管轄する都道府県知事は その国民の保護に関する計画で定めるところにより 要避難地域を管轄する市町村長を経由して 当該要避難地域の住民に対し 直ちに 避難すべき旨を指示しなければならない この場合において 当該都道府県知事は 地理的条件 交通事情その他の条件に照らし 当該要避難地域に近接する地域の住民をも避難させることが必要であると認めるときは 当該地域を管轄する市町村長を経由して 当該地域の住民に対し 避難すべき旨を指示することができる

警戒区域の設定

災害対策基本法における記述 災害対策基本法第 63 条 ( 市町村長の警戒区域設定権等 ) 第 1 項 災害が発生し 又はまさに発生しようとしている場合において 人の生命又は身体に対する危険を防止するため特に必要があると認めるときは 市町村長は 警戒区域を設定し 災害応急対策に従事する者以外の者に対して当該区域への立入りを制限し 若しくは禁止し 又は当該区域からの退去を命ずることができる

警戒区域の設定 の定義 目的 人の生命又は身体に対する危険を防止すること ( 住民の保護 ) 要件 災害が発生し 又は発生しようとしている場合で 人の生命又は身体に対する危険を防止するために特に必要があると認めるとき 内容 設定した区域への立入りを制限 禁止又はその区域から退去を命ずること 警戒区域を設定するとは その目的上必要な区域を定めて ロープ等によりこれを明示することをいう 運用 設定した警戒区域について どのような処分を行うかは 市町村長の自由裁量行為であると考えられる したがって 警戒区域について立入制限を行う場合においても どのような制限を行うか ( どのような場合に立入りを許可するか ) は 原則として市町村長の自由裁量に属するものである ただし 警戒区域設定の趣旨を没却するような立入許可を行うことは 市町村長の裁量権を逸脱するものと考えられ 立入りの許可は 必要最小限に限定される必要がある 逐条解説災害対策基本法 ( 防災行政研究会 )

避難指示 勧告との差異 避難指示 避難勧告 警戒区域の設定 規定災害対策基本法第 60 条災害対策基本法第 63 条 目的 対人的にとらえ 勧告 指示を受ける者の保護を目的とする 地域的にとらえ 立入制限 禁止 退去命令により その地域の居住者等の保護を図る 要件災害が急迫している場合災害がより急迫している場合 罰則罰則なし罰金又は拘留の罰則 逐条解説災害対策基本法 ( 防災行政研究会 )

関係法令における記述 武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律第 114 条 ( 警戒区域の設定 ) 第 1 項市町村長は 武力攻撃災害が発生し 又はまさに発生しようとしている場合において 当該武力攻撃災害による住民の生命又は身体に対する危険を防止するため特に必要があると認めるときは 警戒区域を設定し 武力攻撃災害への対処に関する措置を講ずる者以外の者に対し 当該警戒区域への立入りを制限し 若しくは禁止し 又は当該警戒区域からの退去を命ずることができる 水防法第 21 条 ( 警戒区域 ) 第 1 項水防上緊急の必要がある場所においては 水防団長 水防団員又は消防機関に属する者は 警戒区域を設定し 水防関係者以外の者に対して その区域への立入りを禁止し 若しくは制限し 又はその区域からの退去を命ずることができる 消防法第 28 条 第 1 項火災の現場においては 消防吏員又は消防団員は 消防警戒区域を設定して 総務省令で定める者以外の者に対してその区域からの退去を命じ 又はその区域への出入を禁止し若しくは制限することができる