平成 24 年度事業報告の概要 世界最高水準の安全性の追求 ~ たゆまぬ Excellence をめざして ~ Copyright 2012 by Japan Nuclear Safety Institute. All Rights Reserved. 一般社団法人原子力安全推進協会 Japan N

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原子力安全推進協会の主な活動概況 平成 26 年 2 月 12 日 一般社団法人 原子力安全推進協会 世界最高水準の安全性の追求 ~ たゆまぬ Excellence をめざして ~ Copyright 2012 by Japan Nuclear Safety Institute. All Right

原子力安全推進協会 (JANSI) のミッション 日本の原子力産業界における 世界最高水準の安全性の追求 ~ たゆまぬ最高水準 (Excellece) の追求 ~ ミッション達成のための取組み ( 原子力防災関係 ) 〇安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援 過酷事故 (SA) 対策の評価 〇原子

安全防災特別シンポ「原子力発電所の新規制基準と背景」r1

内 容 1. 自主的安全性向上における JANSI の役割 JANSI の主要な活動 WG 提言 (*) に関係の深いJANSIの取組み (1) 事業者のリスクマネジメント体制確立の支援 (2) 発電所総合評価システムの構築 (3) PRA 人材育成

(15) 耐雷設計検討専門家会議 (16) 緊急時対応に係わるセミナーと講演の会 (17) パフォーマンス改善活動のフォローアップ会合 4. その他 (1) 電気新聞コラム 時評 ウェーブ 掲載 (2) 原子力委員会での JANSI 説明 (3) 松浦理事長の年頭挨拶 (4) 電事連勝野会長ご来訪及

スライド 1

原子力安全推進協会 5 ヵ年計画の改訂にあたって JANSI は 2011 年 3 月に発生した福島第一原子力発電所事故のような外部への大量放射性物質放出を伴う過酷事故を二度と起こしてはならない という日本の原子力産業界の総意に基づいて 2012 年 11 月に発足した 事故から 5 年が経過したが

1. 安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援 (1) SRS-46 を用いた安全性向上評価 SRS-46(IAEA Safety Reports Series No. 46) を用いて国内プラントのシビアアクシデント対策の評価を実施している また 国内外の知見や海外プラントの調査を行い 安全性向上

ここに議題名を入力

 

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原燃課題への対応

2. 各社の取り組み 各社においては 六ヶ所再処理工場の竣工に向けた取り組み等に加え これまで使用済燃料の発生量見通し等に応じて 使用済燃料貯蔵設備のリラッキングによる増容量 敷地内乾式貯蔵施設の設置 敷地外中間貯蔵施設の設置等の必要な貯蔵対策に取り組んできている ( 添付資料 1 参照 ) 今後も

使用済燃料貯蔵対策への対応状況について 2017 年 10 月 24 日 電気事業連合会 1. はじめに 2015 年 10 月に提示された国の 使用済燃料対策に関するアクションプラン において 政府から事業者に対し 発電所の敷地内外を問わず 使用済燃料の貯蔵能力の確保 拡大へ向けた事業者の取り組み

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Ⅰ. これまで進めてきた取組 p2 Ⅱ. 今後進めるべき取組 p12 Ⅲ. 米国における安全性向上の取組 p20 Ⅳ. 安全性向上に係る他産業の取組 p25 1

公開シンポジウム「安全な原子力であることの要件-福島原子力事故の教訓-」講演資料

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新旧対照表

定量的なリスク評価と安全目標 確率論的リスク評価 (PRA: Probabilistic Risk Assessment) とは 原子力施設等で発生するあらゆる事故を対象として その発生頻度と発生時の影響を定量評価し その積である リスク がどれほど小さいかで安全性の度合いを表現する方法 地震や津波

(2) WANO 東京センター主催ワークショップに参加 (3) IAEA 耐震ワークショップに参加 (4) NEXT-LEVEL リーダーシップ研修に参加 (5) IAEA-OECD/NEA 共催の IRS に係る会議に参加 (6) IAEA 津波設計 /PSA の Safety Report 作成

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「原子力安全改革プラン進捗報告(2013 年度第4 四半期)」の概要

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リスクマネジメントのための組織的な基盤

第 2 日 放射性廃棄物処分と環境 A21 A22 A23 A24 A25 A26 放射性廃棄物処分と環境 A27 A28 A29 A30 バックエンド部会 第 38 回全体会議 休 憩 放射性廃棄物処分と環境 A31 A32 A33 A34 放射性廃棄物処分と環境 A35 A36 A37 A38

文書管理番号

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ドラフト版 技術評価を希望する学協会規格について 本資料は 電気事業連合会事務局にて作成中のドラフト版であり 3 月中旬に 事業者の総意として承認を受けた正式版を別途提出しますので 内容に変更が生じる可能性があります 正式版の提出にあたっては 技術評価を希望する背景等の補足説明資料を添付します 3


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1. 食品安全専門 材育成の 的 1. 品安全管理に関する基礎的な知識 専 的な知識や技能の修得体制をつくる 2. FSMS 監査員の育成体制をつくる 3. 国際的な議論に参画できる 材を育てる 本研究会は主に について 議論を進めている 1

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説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 利害関係者の特定 QMS 適用範囲 3. ISO 9001:2015への移行 リーダーシップ パフォーマンス 組織の知識 その他 ( 考慮する 必要に応

とを目指す必要がある このためには以下の10 領域における政策課題に取組む必要がある また 分類 Ⅳに分類される意見に基づく場合であっても 原子力施設の廃止措置やこれまで原子力発電の利用に伴い発生した放射性廃棄物の処分の取組に関するこれらの領域における政策課題に取組まなければならない (1) 福島第

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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A23 A24 A25 A26 A27 A28 A38 A39 燃料再処理 A40 A41 A42 A43 第 3 日 休 憩 総合講演 報告 3 日本型性能保証システム 燃料再処理 A29 A30 A31 A32 A33 A34 A35 燃料再処理 A36 A37 燃料再処理 A44 A45 A4

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バックチェック計画書

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目次 ( スライド No) 1. 原子力発電所における安全確保の取り組み 1 2. 原子力災害発生時における原子力事業者の支援の枠組み 2 (1) 原子力緊急事態支援センターによる支援 3 (2) 原子力事業者間協力協定に基づく支援 5

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(CANACINTRA) 等と連携を図りつつ設置する案を有しており 国家中小企業コンサルタント養成 認定制度を具現化するためにいかにして事業を進めていくかが課題となっている (2) 相手国政府国家政策上の位置づけカルデロン大統領は 近代的かつ競争力のある経済の強化及び雇用の創出 を 治安 貧困撲滅

月 3 日学協会規格高度化 WG) 資料 No 日本機械学会発電用設備規格委員会制定規格の技術領域資料 No 日本原子力学会標準委員会標準の技術領域資料 No 日本電気協会原子力規格委員会策定規格の技術領域資料 No 参考国内規格

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設計小委第 号 国内 BWR プラントの非常用電源設備の配置について 平成 23 年 8 月 23 日電気事業連合会 国内 BWR プラントの非常用電源設備の構成例 及び非常用 DG 等の電源設備の配置設計の変遷を東京電力のプラントを例に示す 1. 非常用電源設備の構成図 1~2に 所内

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学識経験者による評価の反映客観性を確保するために 学識経験者から学術的な観点からの評価をいただき これを反映する 評価は 中立性を確保するために日本学術会議に依頼した 詳細は別紙 -2 のとおり : 現時点の検証の進め方であり 検証作業が進む中で変更することがあり得る - 2 -

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2. 主要な政策課題領域原子力発電の利用に関する意見が分類 Ⅰ Ⅱ Ⅲのいずれに分類されるものであっても 国民に安心をもって原子力発電の利用を受け入れていただくことを目指す必要がある このためには以下の10 領域における政策課題に取組む必要がある また 分類 Ⅳに分類される意見に基づく場合であっても

平成30年度事業計画書(みだし:HP用)

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

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2008年6月XX日

Transcription:

平成 24 年度事業報告の概要 1

はじめに 原子力安全推進協会 ( 以下 JANSI) は 平成 23 年 3 月に発生の 福島第一事故 の反省を踏まえ シビアアクシデント ( 以下 SA) 対策を含む我が国の 原子力発電所の安全確保対策をより一層強化する ため 平成 24 年 11 月に日本原子力技術協会を改組 して 新たな組織として発足し 事業を開始 2

<JANSI の概要 > (1) 組織名称 : 原子力安全推進協会 (JANSI: ) (2) 職員規模 : 約 110 名 ( 発足時 ) 134 名 ( 平成 25 年 3 月 (3) 内部組織 : 8 部体制 ( 安全性向上 プラント運営支援の拡充 強化 ) 代表の設置 非原子力分野からの非常勤理事の設置 執行役員制の導入 ( 執行体制の強化 ) 国際アドバイザリーグループ等の設置 ( 海外知見の活用 ) (4) 所在地 : 東京都港区芝五丁目 36 番 7 号 三田ヘ ルシ ュヒ ル 13~15 階 3

Ⅰ. 運営方針 1.JANSI のミッション 日本の原子力産業界における ~ たゆまぬ最高水準 (Excellence( ) の追求 ~ 2. ミッション達成のための取組み 〇安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援〇ピアレビューによる原子力施設の評価と提言 勧告及び支援〇事業者及びJANSIの活動を支える基盤業務 4

Ⅱ. 状況 成果特別会員との基本事項の確認 〇特別会員との基本事項の確認 JANSI の活動が特別会員の安全性向上に結実するには JANSI の事業活動の独立性 JANSI と特別会員との間の安全性向上に必要なあらゆる情報の共有 安全性向上に対する代表者同士の意識の共有 コミュニケーション 等が不可欠 このため JANSI と特別会員による原子力安全の継続的向上活動のためのこれら基本事項を確認 原子力安全に関する議論の場として 以下を設置 特別会員代表者会議 第 1 回平成 25 年 2 月 14 日開催 特別会員原子力責任者会議 第 1 回平成 25 年 1 月 31 日開催 5

Ⅱ. 状況 成果海外機関との連携 〇海外機関との連携 米国電力研究所 (EPRI) と 研究成果を含む EPRI 情報の利用に関する協定締結に向けた協議を実施 国際アドバイザリーグループのメンバーを含む国内外の原子力機関関係者を招聘して 国際シンポジウム 原子力の安全性向上に向けて を開催 6

Ⅱ. 状況 成果海外機関との連携 技術評価グループのメンバーである Woody Epstein 氏を講師として迎え ウォークダウンの方法 活用等に関して技術セミナーを実施 海外調査の機会を活用し 技術評価グループメンバーである以下の方々とそれぞれ意見交換 英国 Surrey 大学の Alan Robins 教授 フランスの Dominique Vignon 氏 スウェーデン王立工科大学の Bal Raj Sehgal 名誉教授 7

Ⅱ. 状況 成果安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援 1. 安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援 (1) 国内外の安全性向上対策の評価と課題の優先順位付け 欧米で実施されている SA 対策について 公開資料ベースで 世界との差マトリックス ( データベース ) を取纏め また 欧州を現地調査し マトリックを更新中 検討課題の優先順位を検討するためのガイドラインの検討を開始 (2) 安全性向上のための提言と支援 事業者の安全性向上計画をレビューするためのガイドライン案作成に着手 8

Ⅱ. 状況 成果安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援 (3) 外部事象を含む代表プラントの確率論的リスク評価 PRA) ( 手法の整備 日米 PRA 比較を通じて 外部事象評価の基盤となる我が国の内的事象 PRA の品質の確認を開始 (4) 高経年化対策の充実 高経年化技術評価 (PLM) 報告書に係る指摘事項等の情報を整理し PLM-QA 検索システムの運用を開始 IAEA で実施の SALTO(Safety Aspects of Long Term Operation) ピアレビューの状況調査を行い JANSI による高経年化プラントのピアレビューの可能性を検討 9

Ⅱ. 状況 成果安全性向上対策の評価と提言 勧告及び支援 (5) 福島第一事故を踏まえた安全性向上に係る規格等の整備 原子力学会における原子力安全の基本原則 津波 PRA 及びSAMの手法等の整備の支援 JANSIでの機器故障率の整備等は 当初予定通り進捗 米国機械学会 (ASME) 圧力容器委員会への参画 (4 回 ) 米国電気電子学会 (IEEE) への参画 (3 回 EQ ) 管理国際会議参画 (1 回 ) 等を通じて SA 時の計装等を含む 最新知見 課題を把握すると共に 国際規格策定の場へ国内状況を発信 (6) 敷地内断層評価手法の検討 敷地内断層の影響を科学的 工学的に検討することにより 総合的にプラントの健全性を評価するための手法を取りまとめることを目的に 敷地内断層評価手法検討委員会 を設立 第 1 回委員会を平成 25 年 3 月に開始し検討に着手 10

Ⅱ. 状況 成果ピアレビューによる原子力施設の評価と提言 勧告及び支援 2. ピアレビューによる原子力施設の評価と提言 勧告及び支援 (1) ピアレビュー 実施年月 H24.05 H24.07 H24.08 H24.08 H24.10 会員名 / 事業所名グローバル ニュークリア フュエル ジャパン原子燃料工業 / 熊取事業所三菱原子燃料ニュークリア デベロップメント日本原燃 / 濃縮 埋設事業所 施設分類燃料関係燃料関係燃料関係研究施設濃縮 埋設施設 原子力発電所のピアレビューの質の向上を図るため レビュー体制の拡充 整備 レビューワ教育訓練の強化を進めている 世界原子力発電事業者協会 (WANO) のピアレビューとの同等性確保のため 必要となるレビュー分野の拡大やフォローアップレビューの追加等を検討 11

Ⅱ. 状況 成果ピアレビューによる原子力施設の評価と提言 勧告及び支援 〇テーマ別レビュー 事故時耐環境性能 (EQ) 管理の理解支援活動として EQキャラバンを8 箇所の発電所で行うと共に 特定テーマ別レビューへの活用を検討 実施年月 H24.6 H24.7 H24.10 H24.11 H25.2 EQキャラバンを実施の発電所高浜 大飯 美浜および敦賀女川浜岡島根伊方 (2) 連絡代表者 SR: ( シニアリプレゼンタティブ ) の活動による支援 SR の業務内容 INPO 内の支援体制等に関する調査を行い 基盤となる業務システム構築に向け 諸準備を開始 また 平成 25 年度からの業務開始に向け 各発電所等を順次訪問し 意見交換を実施 12

Ⅱ. 状況 成果ピアレビューによる原子力施設の評価と提言 勧告及び支援 (3) 安全文化アセスメントの改善強化 安全文化の観点から福島第一事故の教訓を抽出し 原子力安全が事業者の一義的責任であることの再認識等を 従来の安全文化 7 原則に取込 所長レベルの面談実施や 現場診断インタビュー項目 安全文化アンケートの質問項目の見直し等を実施 13

Ⅱ.状況 成果 ピアレビューによる原子力施設の評価と提言 勧告及び支援 (4)安全キャラバン セミナー等の体系的な実施 安全キャラバンを計画通り6 回実施 IHI 柏崎刈羽発電所等 内容は RCAやコミュニケーション活動の研修 JAXAのはやぶさプロジェクトリー ダーの講演等 対象事業所と相談しながら柔軟に対応 JR東日本総合研修センターでの体験型セミナーと 安全文化醸成の研修セ ミナーを実施 たゆまぬExcellenceをめざして 一般社団法人 原子力安全推進協会 14

Ⅱ. 状況 成果事業者及び JANSI の活動を支える基盤業務 3. 事業者及び JANSI の活動を支える基盤業務 (1) プラント評価能力の向上 発電所の総合評価手法確立にあたって INPO WANO の経験を入手し 検討を開始 (2) プラント運転の支援活動 平成 23 年の事業者運営実績評価は 予定通り実施し その結果を事業者に報告 RCA への理解促進を目的とした RCA 導入研修 スキルアップ研修を実施 各社の情報共有 意見交換を目的とした RCA 事例検討会を開催 平成 25 年 1 月制定の JANSI 指針 原子力防災訓練ガイドライン の説明会を実施し 2 発電所の原子力防災訓練について支援要請に基づき評価を実施 15

Ⅱ. 状況 成果事業者及び JANSI の活動を支える基盤業務 (3) 国内外 OE 情報の収集 分析 評価 活用 OE 情報のスクリーニング会議を 特別会員に対する推奨事項とその実施状況の調査依頼文書の審議を中心としたものに変更 過去に発生した類似事例の分析結果 傾向分析結果等の情報をデータベースとして整理して 会員向け HP に掲載 (4) 人材育成 原子力安全セミナー 火災防護セミナー 運転員ソフトスキル向上訓練 を実施 年 4 回の運転責任者判定業務は 計画通り 実施 保全技量認定業務は 筆記試験 実技試験の合格者を対象に総合判定を行い 52 枚の認定証を交付 16

Ⅱ. 状況 成果事業者及び JANSI の活動を支える基盤業務 (5) 保全のための技術支援 正しい保全への継続的な見直しを行うため 電力共通技術基盤の活動体制のあり方の基本方針について検討 基盤情報を有効活用する環境を維持するため 保全情報ライブラリシステムの Web 化等の改良を実施 (6) 民間規格の整備 促進 福島第一事故対応を踏まえた津波評価技術指針 原子力建築物の維持管理指針等の審議に積極的に参画し 策定活動を支援 民間規格整備ロードマップ 5 ヵ年計画に基づき 規格案審議に積極的に参画し 学協会規格の策定を推進 学協会規格類協議会での福島第一事故後の原子力安全の向上に向けた学協会規格の整備計画案の策定に参画し 安全性向上に向けた 52 件以上の規格の整備計画案の策定を支援 産業界自ら安全性向上を図るため 自主ガイドラインの整備を推進 17