( 別紙 4) 自己査定別表 1 P3 1.⑶ ( 注 ) (8-17) 十分な資本的性質が認められる借入金 とはどのようなものですか 債務者の属性や資金使途等によって制限されるのですか また 中小企業金融公庫 (20 年 10 月 1 日付で日本政策金融公庫に統合 以下 公庫 という ) の挑戦支

Similar documents
とみなすことは可能ですか 6 (9-25) 他の金融機関からの 十分な資本的性質が認められる借入金 については 資本とみなすことは可能ですか 12 (9-26) 十分な資本的性質が認められる借入金 として取り扱われるためには 既存の借入金からの転換であることが必要ですか 12 (9-27) 例えば

断することとなります (9-18) 十分な資本的性質が認められる借入金 として取り扱われるためには どのような償還条件を設定すればよいですか 1. 十分な資本的性質が認められる借入金 の償還条件については 資本に準じて 原則として 長期間償還不要な状態 であることが必要です 2. 具体的には 契約時

また 関係省庁等においては 今般の措置も踏まえ 本スキームを前提とした以下のような制度を構築する予定である - 政府系金融機関による 災害対応型劣後ローン の供給 ( 三次補正 ) 政府系金融機関が 旧債務の負担等により新規融資を受けることが困難な被災中小企業に対して 資本性借入金 の条件に合致した

横浜市記者発表資料 平 成 2 6 年 5 月 8 日 経 済 局 金 融 課 経 済 局 経 営 創 業 支 援 課 株式会社日本政策金融公庫横浜支店 公益財団法人横浜企業経営支援財団 横浜市と日本政策金融公庫と横浜企業経営支援財団が協定を締結! ~ 市内の創業 ベンチャー企業の成長と発展に向けて

資本性借入金について

金融実務等との関係 に関する質問 9~12 ページ Q16: 買取指針に従って債権を買い取られた金融機関の税務上の取扱いは どうなりますか? Q17: 再生支援の申込にあたって 支援機構が関与し 被災事業者の有する資産及び負債について デューデリジェンスを行って策定する詳細な事業再生計画に基づき 金

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 奄美信用組合 奄美信用組合は 奄美地区における金融の円滑化への取り組みをこれまで以上に強化するとともに その取り組み姿勢をお客様にご理解していただき 借入の条件変更等に関する ご要望 ご相談に迅速

Q7. 再生計画において 法人税法第 25 条第 3 項及び第 33 条第 4 項 ( 平成 17 年度税制改正によるいわゆる資産評価損益の計上 ) 並びに同法第 59 条第 2 項第 1 号 ( 同改正によるいわゆる期限切れ欠損金の優先利用 ) の適用を受ける場合の手続はどのようになりますか A.

借換保証制度要綱(H ~)[1]

平成22 年 11月 15日

Microsoft Word - 円滑化開示資料目次.doc

金融円滑化に対する当金庫の取組状況 平成 27 年 11 月 13 日 高岡信用金庫

中小企業再生支援協議会版「資本的借入金」の取扱いについて

平成 24 年 11 月 13 日 新潟縣信用組合 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 第 1 第 6 条第 1 項第 1 号に規定する法第 4 条及び第 5 条の規定に基づく措置の実施に関する方針の概要 当組合は 地域に根差し 地

株式会社群馬銀行

金融円滑化に関する方針 千葉銀行は 地域金融機関として 金融サービスの提供をつうじて 地域のお客さまニーズにお応えし 地域の発展に貢献する という役割 使命を果たす 姿勢を堅持してまいりました 特に 地域への円滑な資金供給をはじめとする金融仲介機能の発揮やお客さまへの経営健全化支援等による地域密着型

なお 検証に当たっては 特に以下の点に留意する イ.~ニ.( 略 ) 改正後 なお 検証に当たっては 特に以下の点に留意する イ.~ニ.( 略 ) ( 新設 ) ホ. 経営に実質的に関与していない第三者と根保証契約を締結する場合には 契約締結後 保証人の要請があれば 定期的又は必要に応じて随時 被保

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

<4D F736F F D C596B FDA8DD794C5835A E646F63>

<4D F736F F D FAC8AE98BC68ED C991CE82B782E98BE0975A82CC897E8A8A89BB82F0907D82E982BD82DF82CC97D58E9E915

【 金融円滑化に関する基本方針・体制について 】

(訂正・数値データ訂正)「平成25年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

平成22年2月●日

信用供与についての対応と同様 法令には かかる負担軽減の申込み等についての対応について具体的な内容は明示されていません その内容は 各金融機関の規模 特性その他の個別の状況を踏まえて決定されることになります 金融検査マニュアルの金融円滑化編チェックリスト等において 各対応をとるにあたって考慮すべき事

プレス(HP用)

金融円滑化に係る説明書類(平成26年9月末時点)

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

SaSaっとカードローン

IFRS基礎講座 IFRS第1号 初度適用

( 会社及び個人 ) ( 適用日 : 平成 28 年 12 月 9 日 年利 :%) 一 般 貸 付 振 興 事 業 貸 付 設備資金 設備資金 運転資金 日本政策金融公庫国民生活事業 ( 生活衛生資金貸付 ) 主要利率一覧表 下記以外の設備資金 ( 注 2) 融資の種類利率 ( 注 1) 省エネル

Microsoft Word - ①_川之江信用金庫_方針.doc

「77スマートネクスト」のインターネット契約取扱開始およびカードローンの商品内容拡充について

中小企業等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法第 7 条第 1 項に規程する説明書類 平成 22 年 5 月 14 日東京みらい農業協同組合当 JA は 農業者の協同組織金融機関として 健全な事業を営む農業者をはじめとする地域のお客さまに対して 必要な資金を円滑に供給していくこと を

おいて 適当と認められないものとします なお 審査の結果 契約を締結できない場合の理由は開示しないものとし お客様は 日証金の審査の結果および理由の不開示につき異議を述べないものとします (1) 申込時においてお客様が満 20 歳以上 70 歳未満であること (2) ( 略 ) (3) お客様が提携

<8EE A688EA C F2E786C73>

第四ディスクロ09.indd

地域金融機関 CLO シンセティック型 ( 合同会社クローバー 2016) 発行後情報開示サマリー ( 平成 31 年 3 月 31 日時点 ) 1. 発行の概要 項目 A 号無担保社債 C 号無担保保証付社債 発行証券総額 6,000,000,000 1,500,000,000 利率 ( 注 1)

項目 でんさいの譲渡 ( 手形の裏書に相当 ) でんさいを譲渡する場合は 当該でんさいを保証していただく取扱いになります ( 手形の裏書に相当 ) すなわち 債務者が支払えなかった場合には ( 支払不能 *4) でんさいを譲渡したお客様は 債権者に対して 支払義務を負うことになります 債権者利用限定

改定前 新旧対照表 < カードローン規定 > 改定後 カードローン規定 カードローン規定 第 12 条 ( 期限前の利益喪失事由 ) (1) 借主について次の各号の事由が一つでも生じた場合には 当行の通知催告がなくても 借主は本債務全額について当然に期限の利益を失い 第 8 条に定める返済方法によら

第 1 府令第 6 条第 1 項第 1 号に規定する法第 4 条および第 5 条の規定に基づく措置の実施に関する方針の概要 金融円滑化管理に対するする基本方針当組合は 中小企業者等に対する金融円滑化を図るための臨時措置に関する法律 を受け 最近の経済金融情勢および雇用環境も踏まえ 中小企業や個人事業

資本性借入金の効果と副作用

あいおいニッセイ同和損保の現状2013

貿易特化指数を用いた 日本の製造業の 国際競争力の推移

Microsoft Word - 金融円滑化HP用.doc

平成22年○月○日

手続には 主たる債務者と対象債権者が相対で行う広義の私的整理は含まれないのでしょうか 手続には 保証人と対象債権者が相対で行う広義の私的整理は含まれないのでしょうか A. 利害関係のない中立かつ公正な第三者 とは 中小企業再生支援協議会 事業再生 ADRにおける手続実施者 特定調停における調停委員会

6. 当金庫は 申込人がローン申込みに必要な記載事項の記入を希望しない場合ならびに本同意条項および正式な申込時の同意条項の内容の全部または一部に同意できない場合 本契約をお断りすることがあります 7. 申込人は 個人信用情報機関の利用 登録等について 別掲の 個人信用情報機関の利用 登録等に関する同

【PDF】2019年3月期 決算補足資料

【PDF】2018年3月期決算補足資料

6 勤続年数が以下の条件を満たす方 1st stage 給与所得者 ~5 年以上 医師 弁護士 公認会計士および税理士を営む方 ~5 年以上 法人役員 個人事業主 親族経営法人勤務者および指定業種 職種に従事している方は対象外 ( 詳しくは窓口にてご確認ください ) 2nd stage 給与所得者

【PDF】平成29年度3月期決算補足資料

2nd stage 給与所得者 ~2 年以上 法人役員 個人事業主 親族経営法人勤務者 ~3 年以上かつ通年決算 3 期以上 公的年金受給者 ~ 公的年金受給実績のある方 3rd stage 給与所得者 ~1 年以上 法人役員 個人事業主 親族経営法人勤務者 ~2 年以上かつ通年決算 2 期以上 8

商品概要 新・マイホームローン

新旧対照表(第2分冊:保険会社関係)1-14-14

証券コネクト口座規定

住宅融資事業においては 融資利率と借入利率との間に利子差益が生じており 平成 7 年度以降 横浜市に継続して寄附をしているが その総額は 666 億円に達し 事務費等を控除した事業開始以来の通算の損益を見ても 387 億円のプラスとなっている 2 融資債権の整理に向けた検討課題 (1) 債務者への配

金がある場合は当該借入金を控除 ) のキャッシュ フローに対する比率が10 倍以内であること 2 経常収入が経常支出を上回ること機構は 支援決定後 支援決定を受けた中小企業者等 ( 以下 事業者 という ) の関係金融機関等に対して債権放棄等の金融支援を要請するとともに 所定の要件を満たす場合に債権

商 品 名

規制 制度改革に関する閣議決定事項に係るフォローアップ調査の結果 ( 抜粋 ) 規制 制度改革に係る追加方針 ( 抜粋 ) 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 番号 規制 制度改革に係る追加方針 ( 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 ) における決定内容 規制 制度改革事項 規制 制度

2019 年 8 月 22 日 各位 インフラファンド発行者名 東京インフラ エネルギー投資法人 代表者名 執行役員 杉本啓二 ( コード番号 9285) 管理会社名 東京インフラアセットマネジメント株式会社 代表者名 代表取締役社長 永森利彦 問合せ先 取締役管理本部長 真山秀睦 (TEL: 03

平成16年度中間決算の概要

地域金融円滑化のための基本方針 川之江信用金庫は 地域金融機関として 中小企業の健全な発展と一般大衆の豊かな生活実現に努め 地域社会に貢献するため 以下の方針に基づき 地域金融の円滑化に全力を傾注して取り組んでまいります また 金融円滑化に関する相談 申込 苦情等への適切かつ迅速な対応 お客様の経営

平成 30 年 8 月 31 日 平成 31 年度の財政投融資計画要求書 ( 機関名 : 株式会社日本政策金融公庫 ( 特定事業等促進円滑化業務 )) 1. 平成 31 年度の財政投融資計画要求額 ( 単位 : 億円 %) 平成 31 年度平成 30 年度対前年度比区分要求額当初計画額金額伸率 (1

4. 預入方法等 (1) 本定期預金の預入は 当行の円普通預金口座からの振替入金の方法によります (2) 本定期預金の最低預入金額は 一口につき10 万円以上とし 預入単位は10 万円とします なお 当行は お客さまが預入を行うことのできる金額の上限を設ける場合があります また 当行は 一口あたりの

日本版スクーク ( イスラム債 ) に係る税制措置 Q&A 金融庁

有価証券等の情報(会社計)162 満期保有目的の債券 がを超えるもの がを超えないもの 公社債 435, ,721 31, , ,565 29,336 外国証券 ( 公社債 ) 1,506,014 1,835, ,712 1,493,938 1,778

au WALLETクレジットカード特約

トップヒアリング質問事項

2nd stage 給与所得者 ~2 年以上 医師 弁護士 公認会計士および税理士を営む方 ~1 年以上 法人役員 個人事業主 親族経営法人勤務者 ~ 最低 3 年以上かつ通年決算 3 期以上 公的年金受給者 ~ 公的年金受給実績のある方 3rd stage 給与所得者 ~ 最低 1 年以上 法人役

( 会社及び個人 ) ( 適用日 : 平成 30 年 12 月 12 日 年利 :%) 一 般 貸 付 振 興 事 業 貸 付 設備資金 設備資金 運転資金 基準利率 1.16 ~ 2.85 % 特別利率 A 0.76 ~ 1.89 % 特別利率 B 0.51 ~ 1.90 % 特別利率 C 0.3

退職等年金給付積立金等の管理運用の方針

株式会社神奈川銀行

ピクテ・インカム・コレクション・ファンド(毎月分配型)

過年度ディスクロージャー誌の一部訂正について

がん保障特約 上記 23の場合および50% 給付後は 死亡 高度障害保障のみ継続となります 三大疾病保障特約 ご融資日前の疾病を原因として急性心筋梗塞 脳卒中を発病したとき お客様の健康状態や病歴等により保険会社がご加入をお断りする場合がございます 親子リレーローンは一般のみのお取扱いとなります 本

おおちゃん融資制度 大槌町公式キャラクターおおちゃん おおちゃん融資制度とは町内中小企業者の皆さんが必要な事業資金を低利で受けられるよう 取扱金融機関から受けた融資に対し 町が利子の一部又は全額 保証料の全額を補助する制度です 補給対象の融資制度 ( 次ページ以降参照 補助金のつなぎ資金は最終ページ

商品名

162 有価証券等の情報(会社計 満期保有目的の債券 ( 単位 : 百万円 ) がを超えるもの がを超えないもの )合計 2,041,222 2,440, ,058 1,942,014 2,303, ,434 責任準備金対応債券 ( 単位 : 百万円 ) が貸借対照表 公社債

<4D F736F F D2095BD90AC E AD48C888E5A8A E646F63>

IFRS基礎講座 IAS第11号/18号 収益

<4D F736F F D FC194EF90C C98AD682B782E >

6. データ集 2) 国内金融事業 1 日本保証 主要残高 貸借対照表 日本基準に基づく単体数値 ( 連結調整前 ) で作成しています ( 単位 : 百万円 ) 2015/ / / / / / /03 (a) 現金及び預金 1,

(平成13年9月25日現在)

<4D F736F F D E30332E A2D EE688B58A4A8E6E A882E682D1837C E815B81698B40945C92C789C1816A82C68B4

収益認識に関する会計基準

IFRS基礎講座 IAS第21号 外貨換算

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

預金 譲渡性預金残高 ( 単位 : 百万円 ) 種 類 平成 26 年度末 平成 27 年度末 金額構成比 (%) 金額構成比 (%) 流動性預金 87, , 預 金 定期性預金 127, , うち固定金利定期預金 1

株式会社伊予銀行

Ⅰ 安定した資金繰りを実現する売掛債権の流動化 1 売掛債権流動化の目的 売掛債権は多くの場合 決済期日が到来するまで数ヵ月持たなければなりません 売掛債権の現金化 資金化を早めることで 資金繰りは安定します その手法として 近年 売掛債権流動化が注目されるようになりました 売掛債権流動化とは 決済

第101期(平成15年度)中間決算の概要

Microsoft Word :DDS契約書.doc

<4D F736F F D2091E F18E9197BF81698C6F8DCF8E598BC68FC8816A2E646F63>

文書管理番号

平成30年公認会計士試験

<97DF98618CB3944E FAC8AE98BC682CC82BD82DF82CC8BE0975A82CC82B582A882E82E786477>

固定金利特約期間(3 年 5 年 10 年 ) 中は毎月の元利金返済額の変更はありません ご指定いただいた指定口座から自動で返済いただきます 9. 保証人 原則 2 名以上必要です 10. 担保 当該融資対象物件( 土地 建物 ) および対象物件( 建物 ) の底地が自己所有 家族所有 の場合はその

資本性借入金にかかる会計処理」銀行法務21No.744(2012年5月)

Transcription:

( 別紙 4) 自己査定別表 1 P3 1.⑶ ( 注 ) (8-17) 十分な資本的性質が認められる借入金 とはどのようなものですか 債務者の属性や資金使途等によって制限されるのですか また 中小企業金融公庫 (20 年 10 月 1 日付で日本政策金融公庫に統合 以下 公庫 という ) の挑戦支援資本強化特例制度 中小企業再生支援協議会版 資本的借入金 は 十分な資本的性質が認められますか 1. 債務者の財務内容の把握 評価は 財務諸表の数字といった形式にとらわれず 実態的に行う必要があります このため 例えば 償還条件や金利等の貸出条件が資本に準じる借入金については 十分な資本的性質が認められる借入金として当該借入金を資本と見做した上で債務者区分の検討を行うことになります なお 本取扱いはあくまでも借入金の実態的な性質に着目したものであり 債務者の属性 ( 債務者区分や企業の規模等 ) 債権者の属性 ( 金融機関 事業法人 個人等 ) や資金使途等により制限されるものではありません 2. 公庫の挑戦支援資本強化特例制度については 劣後ローンであることに加えて 115 年の期限一括償還であり 償還条件が長期である 2 赤字の場合には利子負担がほとんど生じない等配当に準じた金利設定である という資本に準じた商品設計となっています ( 挑戦支援資本強化特例制度の概要については別紙 1 参照 ) 3. また 中小企業再生支援協議会版 資本的借入金 についても 劣後ローンであることに加えて 115 年の期限一括償還であり 償還条件が長期である 2 条件変更後 5 年間及び5 年目以降に赤字の場合 利子負担がほとんど生じない等配当に準じた金利設定である という資本に準じた商品設計となっています ( 資本的借入金の概要については別紙 2 参照 ) なお 資本的借入金は 既存債務からの転換が中心となりますが 新規融資であるか 既存債務からの転換であるかの別は 資本的性質の判断になんら影響を与えるものではありません 4. 従って 両制度に係る負債はこれを資本と見做して 債務者区分の検討を行うことが適当と考えられます 具体的には 償還まで相当の期間 (5 年以上 ) を有する負債については 残高の100% を資本と見做し 残存期間が5 年未満の負債については 1 年毎に20% ずつ資本と見做す部分を逓減させる取扱いとします 残存期間 資本と見做す部分 負債と見做す部分 5 年以上 100% - 4 年以上 5 年未満 80% 20%

3 年以上 4 年未満 60% 40% 2 年以上 3 年未満 40% 60% 1 年以上 2 年未満 20% 80% 1 年未満 - 100% 5. なお 債務不履行等の期限の利益の喪失事由が発生した場合には 喪失の指示が行われない場合であっても 債務不履行状態の解消や条件の見直し等により喪失事由が解消するまでの間 通常の負債と見做して債務者区分の検討を行います ( 注 ) 公庫の挑戦支援資本強化特例制度 中小企業再生支援協議会版 資本的借入金 は ほぼ同じ商品設計となっていますが 十分な資本的性質が認められる借入金は これらと同様の商品設計に限定される訳ではありません

( 別紙 1) < 中小企業金融公庫発表資料 ( 平成 20 年 4 月 1 日 )> 挑戦支援資本強化特例制度 新規事業や企業再建等に取り組む中小企業の財務体質強化を図るために資本性資金 ( 劣後ローン ) を供給する制度です ご利用いただけるかた 直接貸付において 新企業育成貸付又は企業再生貸付 ( 一部の制度を除く ) を利用されるかたで 地域経済の活性化に資する等一定の要件を満たすかた特例の内容 利用限度 1 社あたり 2 億円利率貸付後 1 年ごとに 直近決算の成功度合いに応じて 9.95% 5. 30% 0.40% の3 区分の利率が適用されます 融資期間 15 年 ( 期限一括償還 ) 担保 保証人無担保 無保証人その他 本特例による債務については 金融検査上自己資本と看做すことができます 本特例による債務については 法的倒産手続きの開始決定が裁判所によってなされた場合 全ての債務 ( 償還順位が同等以下とされているものを除く ) に劣後します 貸付条件など 上記以外の貸付条件は 各特別貸付で定められています 四半期毎の経営状況のご報告等を含む特約を締結していただきます 公庫が適切と認める事業計画書を提出していただきます 融資のお申込み 直接貸付 公庫の営業部店の窓口にお申し込みください 1 本制度の利用には 財務内容 事業の見通し等について 中小公庫の審査が必要になります 審査の結果 本制度をご利用いただけない場合もあります 2 本制度は 取扱額に限りがあり ご要望に添えない場合があります 上記は本制度の概要です 詳しくは窓口にお問合せください

( 別紙 2) < 中小企業再生支援全国本部発表資料 ( 平成 20 年 10 月 3 日 )> 十分な資本的性質が認められる借入金 の活用による再生支援手法について ~ 中小企業再生支援協議会版 資本的借入金 ~ 1. 目的中小企業再生支援協議会が策定支援する再生計画において 十分な資本的性質が認められる借入金 ( 以下 資本的借入金 ) をひとつの手法として活用することで 再生事業の一層の円滑化を図る 2. 活用方法中小企業再生支援協議会事業実施基本要領 ( 以下 基本要領 ) に則り 必要に応じて再生計画案に盛り込むことで 金融機関等の債権者に対する支援要請のひとつの手法として活用する 原則 既存の貸出金等からの切替え方式が中心となるが 導入に際しては一定の条件を付すものとする 本中小企業再生支援協議会版 資本的借入金 については 金融検査上自己資本と看做すことができる 3. 条件等 1) 対象先基本要領における 再生計画策定支援対象企業 ( 各地の中小企業再生支援協議会が第二次対応として認めた案件 ) とする 但し 金融機関等の債権者の合意が条件 2) 貸出期間 15 年一括償還とし 原則として当初 10 年間は期限前弁済を禁止する 3) 適用金利年 0.4% 程度で 当初 5 年間は固定金利とする その後 赤字の場合には利子負担がほとんど生じない等配当に準じた金利設定 (0.4% 程度 ) が条件 4) 償還順位法的倒産の開始決定時に 他の全ての債権 ( 本資本的借入金と同条件のものを除く ) に劣後 他の全ての債権が弁済された段階で償還請求権が発生すること

5) その他の条件 1 金融機関と債務者との間で双方合意のうえ締結されていること 2 債務者が金融機関に対して財務状況の開示を約していること及び 金融機関が債務者のキャッシュフローに対して一定の関与ができる権利を有していること 3 本資本的借入金が期限の利益を喪失した場合には 債務者が当該金融機関に有する全ての債務について 期限の利益を喪失すること 4. 参考 : 活用のイメージ < 借入金の一部を資本的借入金に振り替え支援を実施 > 営業負債 営業負債 資産 資産 債務超過 借入金 債務超過 借入金 資本的借入金 金融検査上自己資本と看做す 3~5 年間の収益で解消

自己査定別表 1 P3 1.⑶ ( 注 ) (8-18) 十分な資本的性質が認められる借入金 はどのような場合に用いられるのでしょうか 1. 十分な資本的性質が認められる借入金を用いる場合の制限等はありませんが 一般に資本強化が必要とされる場合 すなわち創業時 事業拡張 新規事業参入時や経営改善の一環としての活用を想定しています 2. 例えば (8-17) において例示している 公庫の挑戦支援資本強化特例制度は 主に事業拡張 新規事業参入時における活用を想定しており 中小企業再生支援協議会版 資本的借入金 は 経営改善の一環としての活用を想定しています 自己査定別表 1 P3 1.⑶ ( 注 ) (8-19) 経営改善の一環として 十分な資本的性質が認められる借入金 を資本とみなす場合には 経営改善計画の策定が必要となるのでしょうか 1. 債務者区分の判断に当たっては 実態的な財務内容のみならず 収益力の見通し キャッシュ フローによる債務償還能力等 多くの材料を総合的に勘案する必要があります したがって 業況が著しく低調な債務者 ( 破綻懸念先 ) について 十分な資本的性質が認められる借入金 を資本とみなすことにより実態的な財務内容が改善したとしても 収益力が改善する見通しがなく 業況が著しく低調な状態が継続するのであれば 金融機関の資産査定において 債務者区分を上位に変更することが困難となる可能性が高いと考えられます 2. 上記に鑑みれば 少なくとも破綻懸念先に対する 十分な資本的性質が認められる借入金 を資本とみなし 債務者区分のランクアップにつなげるためには 詳細かつ具体的な経営改善計画の策定までは不要だとしても 一定の経営改善見通しがあることが望ましいと考えられます 自己査定別表 1 P3 1.⑶ ( 注 ) P25 1.⑾ 2 (8-20) 十分な資本的性質が認められる借入金 を貸し出している金融機関における当該貸出金の取扱いについては 貸出条件緩和債権の判定 において 通常の貸出金と同様に取り扱うのですか 1. 期中において契約の見直しを行い 通常の債権から 十分な資本的性質が認められる 債権へと転換した場合 通常の貸出金と同様 債務者の経営再建又は

支援を図ること が目的か 債務者の有利となる取決め を行っているかという基準で判断を行います ( 銀行法施行規則第 19 条の 2 第 1 項第 5 号ロ (4) 参照 ) 2. このうち 金利を通常の固定金利等から業績に連動した金利設定へ条件変更した場合 その条件変更が債務者に有利となる取決め ( 金利減免 ) に該当するかの判断にあたっては 条件変更後に前期の業績に応じて決定された各期間毎の金利と基準金利を比較するのではなく 条件変更時に当該債務者に対する取引の総合的な採算を勘案し 当該貸出金に対して 基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されているか否かで判断することになります 3. 当該債務者に対する取引の総合的な採算の勘案にあたっては 当該債務者と同等の信用リスクを有する企業の過去の業績のデータが蓄積されている場合には このデータを参考に 与信期間を通じた総合採算を適切に算出する等の方法が考えられます 自己査定別表 1 P3 1.⑶ ( 注 ) 信用 Ⅲ.8 (8-21) 十分な資本的性質が認められる借入金 は バーゼルⅡの信用リスク アセットの計算上は 貸出として扱われるのですか 貸出として扱われます 例えば 標準的手法の場合 十分な資本的性質が認められる借入金 が 自己資本告示上の中小企業向けエクスポージャーとしての要件を満たすものであれば リスク ウェイトは 75% となります