ロシア 3節 第 第3節 ロシア 1 マクロ経済動向 ロシア経済は 緩やかな回復基調にある 2014 年 7 以下 輸出 個人消費 消費者物価 金融市場の動 月以降のウクライナ危機発生及びクリミア併合に伴う 向を中心に概観する 欧米からの経済制裁に加え 2015 年以降 原油価格 の下落を主因として

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【ロシア最新経済金融週報】

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中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

平成24年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度(閣議了解)

今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

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【No

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ecuador

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 金 25, 2, 15, 12, 営業利益率 経常利益率 額 15, 9, 当期純利益率 6. 1, 6, 4. 5, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 8 社 214 年度 215 年度前年度差 ( 単位 : 億円 ) 前年

物価の動向 輸入物価は 2 年に入り 為替レートの円安方向への動きがあったものの 原油や石炭 等の国際価格が下落したことなどから横ばいとなった後 2 年 1 月期をピークとし て下落している このような輸入物価の動きもあり 緩やかに上昇していた国内企業物価は 2 年 1 月期より下落した 年平均でみ

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2017年上半期の為替相場展望

ASEAN との経済関係が再び強まる韓国 ASEAN ASEAN ASEAN ASEAN ASEAN1 16 RCEP 1. ほぼピークに達した対中輸出依存度 (1) 上昇傾向にある対 ASEAN 輸出依存度 ASEAN 2 WTO 21 RIM 213 Vol.13 No.49

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中国におけるインフレの行方 中国経済は減速しているものの 過熱の解消にはまだ至っていない 年 9 月のリーマン ショックを受けて 中国は輸出が大幅に落ち込み 景気後退を余儀なくされたが 兆元に上る内需拡大策や 金利と預金準備率の大幅な引き下げをはじめとする拡張的財政 金融政策が実施されたことを受けて

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(5月号)~輸出は好調も、旧正月の影響を均せば増勢鈍化

経済・物価情勢の展望(2016年10月)

スライド 1

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第 1 章 試練を迎えるグローバル経済の現状と課題 第 図 / 中国の物価の推移 2020 SDR (4) 我が国との戦略的互恵関係の構築に向けて 1 環境 エネルギー分野で我が国企業に期待される活躍の場 (a) 科学的発展観の実践に向けて SCE 69

第1章

4月CPI~物価は横ばいの推移 耐久財の特殊要因を背景に、市場予想を上回る3 ヶ月連続の上昇

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現代資本主義論

けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

サマリー 1 市場の関心は米大統領選の行方に集まっています 世論調査においてドナルド トランプ氏の優勢が報じられると 市場の更なる丌確実性が懸念され リスク資産からの資金流出が記録されました 10 月の MSCI 世界株価指数はマイナス 2.01% MSCI 新興国株価指数は 0.18% と新興国が

第2章_プラントコストインデックス

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【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(10月号)~輸出はスマホ用電子部品を中心に高水準を維持

28 GCC UAE GCC (2) 大きく上昇した食料価格と住居費 GCC GCC GCC 図表 2 湾岸協力会議 (GCC) 諸国の消費者物価上昇率 (28 年 ) 図表 3 湾岸協力会議 (GCC) 諸国の消費者物価指数に占める食料品と住居費の割合

ベネズエラ経済 (2013 年 2 月 ) 1 経済概要 (1) 政府の各種政策 統計 企画財務省は, チャベス大統領の指示の下, 現行の為替レートである1ドル=4.3ボリバル (BS) を1ドル=6.3BSへ切下げる旨発表した ベネズエラ中央銀行 (BCV) によると,1 月のインフレ率は, 昨年

FOMC 2018年のドットはわずかに上方修正

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

2017年第3四半期 スマートフォンのグローバル販売動向 - GfK Japan

統計から見た三重県のスポーツ施設と県民のスポーツ行動

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我が国中小企業の課題と対応策

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(1月号)~輸出の好調続くも新型スマホ関連がピークアウトへ

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先行き高めの成長が持続 現状 : 内外需要が堅調足許の経済は内外需要が堅調を維持 輸出は世界経済の回復を背景に急拡大 個人消費は良好な雇用所得環境を受けて 若干減速しつつも安定的に拡大 企業マインドの改善によって 固定資産投資に底入れの兆し 堅調な需要拡大を受けて 工業生産は高めの伸びを維持 展望

スライド 1

[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

2018 年第 1 四半期ベトナム経済事情 2018 年 4 月 在ベトナム日本大使館経済班 ( 注 ) 本資料の記載情報は, 信頼できると考えられる情報源等を元に作成しておりますが, その正確性 完全 性を保証するものではありません また, 記載された数値, 意見, 予測等は, 作成時点のものであ

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

Microsoft Word - 04 論文 石川幸一.doc

○ユーロ

日本経済の現状と見通し ( インフレーションを中心に ) 2017 年 2 月 17 日 関根敏隆日本銀行調査統計局

目 次 第 1 章 中国経済の減速と世界経済 第 1 節 中国経済の減速と世界経済 1 下方修正の続く世界経済 2 意識される中国リスク 3 中国経済下振れの影響 第 2 節 安定成長を模索する中国経済 1 過剰投資 過剰生産 過剰信用の解消 2 中所得国の罠の回避 3 人口減少 高齢化 環境要因

個人消費の回復を後押しする政策以外の要因~所得の減少に歯止め、節約志向も一段落

シニア層の健康志向に支えられるフィットネスクラブ

Microsoft Word - ブラジル経済概観(2019年2月)

2018 年は激動の年 年初来 トルコ株式指数はトルコリラベースで最大で約 24% 下落し トルコリラは日本円に対して最大で約 45% 下落しました トルコ株式 * の推移 ( トルコリラベース ) /12 18/03 18/06 18

インフレ加速の足音-物価指標はインフレ加速を示唆。今後も賃金上昇、GDPギャップ解消からインフレは加速しよう

【16】ゼロからわかる「世界経済の動き」_1704.indd

Microsoft Word ECB利下げ.doc

金融市場2018年12月号

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12月CPI

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Microsoft Word - 18_2

米国の利上げ見送りと日本の長期化した金融緩和

ロシア経済の現状と展望

第 79 回 2017 年 5 月投資家アンケート調査結果 アンケート調査にご協力下さりました皆様 今年 5 月に実施致しましたアンケート調査にご回答下さり誠にありがとうございます このたび調査結果をまとめましたのでお送りさせていただきます ご笑覧賜れましたら幸 いです 今後もアンケート調査にご協力

○ユーロ

< 豪州債券市場の市況および今後の見通し > 2016 年の豪州債券市場では 金利が低下しました 年初から 2 月にかけては 中国株をはじめ世界の株式市場が下落するなど市場のリスク回避姿勢が強まる中 金利低下が進みました 1 月末に日銀のマイナス金利導入発表を受け 欧州など他国でもさらなる金融緩和期

Microsoft Word - 49_2

Microsoft Word - 74_1

景気は再び減速局面に 現状 : 景気は減速では ~ 月期の実質 GDP 成長率が前年同期比 +.% と 四半期ぶりに低下 足許の景気減速の背景として 政府が政策スタンスを変えたことが指摘可能 昨年まで 政府は景気失速を回避するために 積極的な財政支出と金融緩和を実施していたものの 過剰生産や不動産市

Microsoft PowerPoint - PictetMacroWatch_ pptx

資料1

nichigingaiyo

目 次 Ⅰ. 総括編 1. 世界各地域の人口, 面積, 人口密度の推移と予測およびGDP( 名目 ) の状況 ( 1) 2. 世界の自動車保有状況と予測 ( 5) 3. 世界の自動車販売状況と予測 ( 9) 4. 世界の自動車生産状況と予測 ( 12) 5. 自動車産業にとって将来魅力のある国々 (

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マーケット フォーカス経済 : 中国 2019/ 5/9 投資情報部シニアエコノミスト呂福明 4 月製造業 PMI は 2 ヵ月連続 50 を超えたが やや低下 4 月 30 日 中国政府が発表した4 月製造業購買担当者指数 (PMI) は前月比 0.4ポイントの 50.1となり 伸び率がやや鈍化し

景気は緩やかに減速へ 現状 : 景気は持ち直し 7 月は弱含む指標が散見されたものの 総じてみれば経済の好調は持続 実質小売売上高は所得環境の改善により上向き 民間固定資産投資は企業の景況感が改善するなか持ち直し 輸出も世界経済の回復によって持ち直し傾向にあり 内外需ともに回復が明確化 政府が昨年か

アジア近隣 5 カ国における牛乳乳製品の輸入動向 資料 5-2 各国とも輸入額全体に占める脱脂粉乳及び全脂粉乳の割合が高い 高付加価値商品の販売が見込めるチーズ 育児用粉乳等についても各国で一定の割合を輸入 中国の輸入市場は規模が大きく 最近伸びているが割合の小さい LL 牛乳 (2.6%) 市場で

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2018 年 10 月号 中国の金融経済動向について 中国の AI 動向について 千葉銀行上海駐在員事務所

経済・物価情勢の展望(2018年1月)

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先行き景気は緩やかに減速 現状 : 景気は減速局面入りでは 217 年 1~12 月期の実質 GDP が前年同期比 +6.8% と 前の期から横ばいに 環境規制の強化や貸出金利の上昇が景気の押し下げ要因となった一方 世界経済の回復を反映した輸出の拡大が押し上げ要因に 217 年通年の経済成長率は前年

【アジア新興経済レビュー】利下げや景気対策の動きが広がる

経済・物価情勢の展望(2017年7月)

1 概 況

GDP + subsektorer (kvartal)

先行き景気は緩やかに減速 現状 : 景気は減速局面入り経済は減速局面入り 政府が環境規制を強化したため 重工業で減産の動き 短期市場金利を高めに誘導するとともに 金融監督を強化したことも 企業の資金調達コストを上昇させ 固定資産投資が緩やかに減速 小型車減税措置の完全終了 (217 年末 ) に伴い

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

インドネシア港(%) ラリア査対象とするが 一部の国については統計上の制約から部分的な言及にとどめている 2. 原油価格上昇の影響に関する理論的考察 (1) 油価上昇と交易条件 交易利得 / 損失本稿では 交易条件の変化により起こる国家間の所得移転を示す交易利得 / 損失を油価上昇の影響を測る手段と

1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

先行きも高めの成長が持続 現状 : 堅調さを維持経済は 一部で弱い動きがみられるものの 堅調さを維持 弱い動きは主に耐久消費財 一部の固定資産投資 輸出の 3 分野で出現 もっとも こうした弱めの動きは限定的であり 景気を大きく下押しするほどのマイナス影響は顕在化せず 実際 工業生産や輸入は堅調な伸

GDP + subsektorer (kvartal)

GM OEM GM GM 24 GM 16 GM

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3節 第 第3節 1 マクロ経済動向 経済は 緩やかな回復基調にある1 年 7 以下 輸出 個人消費 消費者物価 金融市場の動 月以降のウクライナ危機発生及びクリミア併合に伴う 向を中心に概観する 欧米からの経済制裁に加え 15 年以降 原油価格 の下落を主因として 経済はマイナス成長で推 1 輸出動向 移したしかし その後の原油価格の上昇を追い風と の輸出動向をエリア別に見ると EU7 向け して 1 年 1-1 月期に前年比 +.3 と 期ぶり は 5.7 CIS 諸国向けが 13.1 を占めており EU にマイナス成長を脱したIMF の見通しによれば 諸国と CIS 諸国向けで 5. と 割近くを占めてい 17 1 年は引き続きプラス成長で推移すること る 第Ⅰ--3-1-3 表 第Ⅰ--3-1- 図 が見込まれている 第Ⅰ--3-1-1 図 第Ⅰ--3-1 図 第Ⅰ--3-1-3 表 第Ⅰ--3-1-1 図 の実質 GDP の成長率の推移 の主要輸出先及びシェア 1 年 主要な輸出相手国 3.5 3 輸出シェア 5.7% CIS 13.1% 9.% トルコ.% 韓国 3.5% 日本 3.3% -3 米国 3.3% - イラン.7% シンガポール.%.% 1.7 -. -1-5 1. 1. 1.3-3.7 1 13 1 15 1 17 1 年 備考 1 伸び率は前年比 2 1 年の値は IMF の推定値 3 17 年 1 年は IMF 見通し 資料 IMF WEO Oct1 から経済産業省作成 第Ⅰ 部 EU7 備考 の総輸出額に対する各国のシェア 資料 Global Trade Atlas から経済産業省作成 第Ⅰ--3-1- 図 地域別輸出シェアの推移 第Ⅰ--3-1 図 の実質 GDP 成長率及び需要項目別寄与度の推移 1 - - - -1-1 Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q 1 13 純輸出 政府支出 1 誤差 家計消費 15 1 Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q 13 1 15 1 日本 韓国 米国 トルコ CIS EU7 資料 Global Trade Atlas から経済産業省作成 総固定資本形成 GDP 備考 成長率は基準年を 11 年とし 前年同期比にて算出 資料 連邦国家統計庁 CEICDatabase から経済産業省作成 通商白書 17 153

その他新興国経済動向 輸出の大半を占める EU 向けが 1 年以前の額を 回復していないため の輸出全体を押し下げる 形となっているが 1 年度は後半に向けて輸出回復 の基調がみられる 第Ⅰ--3-1-5 図 第Ⅰ--3-1- 図 第Ⅰ--3-1-7 図 の輸出に占める石油天然ガス関連比 1 億ドル 35 3 5 第Ⅰ--3-1-5 図 の輸出額推移 前年比 1 億ドル 1 1 輸出額 前年同期比 右軸 1 1 7 1 - - Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q Q Q3 Q 1 13 1 15 1 17 資料 Global Trade Atlas から経済産業省作成 5 15 1 5 3 1 3 5 7 9 1 11 1 13 1 15 1 年 石油 天然ガス関連輸出額 輸出総額に占めるシェア 右軸 備考 石油 天然ガス関連輸出とは HS コード 7 類の輸出を指す 資料 Global Trade Atlas Navigator から経済産業省作成 個人消費 個人消費は 15 年第 1 四半期に大きく落ち込み 第 四半期まで下降傾向が続いた1 年第 1 四半期 第Ⅰ--3-1- 図 から 持ち直し傾向ではあるものの 個人消費は 輸出額及び輸入額推移 ドルベース 1 年以前の水準には戻っていない 第Ⅰ--3-1- 図 5 輸出前年同月比 輸入前年同月比 3 第Ⅰ--3-1- 図 個人消費の推移 1-1 -3 - - - -5 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 5 7 9 1 11 1 1 15 1 17 資料 Global Trade Atlas, CEIC データベースから経済産業省作成 しかし ウクライナ問題に加え シリア情勢も重な - -1-1 -1 Q Q3 1 Q Q Q3 15 Q Q Q3 1 Q 資料 CEIC データベースから経済産業省作成 りと欧米諸国の関係の改善の兆しがみられない こともあり 注視が必要であるまた の輸出 関連指標である名目賃金及び小売売上高の動向を見 の 7.1 1 年時点 を占める石油天然ガス関 てみると 15 年第 1 四半期に個人消費が落ち込ん 連の輸出額が減少しているしかしながら 油価の下 だ際には 両者とも減少し 15 年 5 月には若干持 落に歯止めがかかったことにより 減少傾向に歯止め ち直したものの 15 年末にかけ減少基調であった がかかる可能性もある 第Ⅰ--3-1-7 図 1 年 1 月から 月には両者とも持ち直しが見られ たが その後も大幅な回復には至っていない 第Ⅰ-3-1-9 図 3 自動車販売 前述のように 1 年第 1 四半期に 個人消費を 取り巻く環境が改善するに伴い 小売売上高の伸びも 大幅に改善した小売売上高への影響が大きい自動車 15 17 White Paper on International Economy and Trade

15 年の前年比 35 減より減少幅が大幅に小さく 第Ⅰ--3-1-9 図 小売売上高および名目賃金の推移 なった 第Ⅰ--3-1-11 図 1 1 1 - - - 小売売上高 -1 名目賃金 -1-1 消費者物価指数と政策金利 1 年後半以降は 資源安に伴いルーブルが下落 したことで 輸入物価が上昇したため 一時は消費者 物価が 17 程度まで上昇したこれに併せて 中央銀行は政策金利を 1 年 1 月に 17 まで引き 上げたしかし 15 年後半以降 消費者物価は下落 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 5 7 9 1 11 1 1 1 第3節 15 1 17 に転じ その後は 1 年 1 月の から 17 年 3 月 の 程度まで徐々に低下しているその後中 央銀行は 政策金利を 1 まで徐々に引下げたが 資料 CEIC データベースから経済産業省作成 17 年 3 月にも景気に配慮し.5 利下げを実施し 第Ⅰ--3-1-1 図 たため 政策金利は 9.75 となったその後 月の 国内自動車販売数 伸び率の推移 月次 政策金利は据え置かれたものの 5 月には政策金利は 万台 1 1 第Ⅰ--3-1-1 図 -1-1 の政策金利と消費者物価指数の推移 -3-3 販売台数 - 伸び率 前年同月比 右軸 -5-5 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 15 1 17 - 資料 マークラインズから経済産業省作成.5 引き下げられ 9.5 となった 第Ⅰ--3-1-1 図 前年比 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 第Ⅰ--3-1-11 図 国内自動車販売数 伸び率の推移 年次 3 3 1 1 CPI 政策金利 右軸 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 5 7 9 1 11 1 1 3 1 15 1 17 万台 第Ⅰ 部 資料 Thomson Reuters EIKON CEIC から経済産業省作成 5 金融市場動向 原油価格の低迷等により ルーブルは 15 年 月 -1-1 以降 1 年 1 月まで最大約 35 下落したこれは -3-3 等の新興諸国と比べても高水準なものであっ 自動車販売台数 伸び率 前年比 右軸 - -5 9 1 11 1 13-1 15-5 1 年 資料 マークラインズから経済産業省作成 たしかし その後は緩やかな上昇に転じ 17 年 に入っても上昇傾向で推移している株価についても おおむね右肩上がりで推移している 第Ⅰ--3-1-13 図 第Ⅰ--3-1-1 図 販売動向を見ると で示した個人消費の改善に呼 CDS で見ても 15 年 月にはやと比較 応して 1 年 1 月以降 自動車販売台数の減少幅が しても金融市場のリスクは高かったが その後は 緩 改善しており 17 年 3 月には前年比 9. 増となり やかな下降傾向にあり 特に 1 年 11 月以降は警戒 か月ぶりにプラスに転じた 第Ⅰ--3-1-1 図 水域とされる の水準以下に低下し 金融市場のリ また 1 年通年のの自動車販売台数は 1 スクは 足下は軽減する傾向が見られる 第Ⅰ--3- 万 5791 台となり 前年比 1 減となったものの 1-15 図 通商白書 17 155

15//1 15/7/1 15//1 15/9/1 15/1/1 15/11/1 15/1/1 1/1/1 1//1 1/3/1 1//1 1/5/1 1//1 1/7/1 1//1 1/9/1 1/1/1 1/11/1 1/1/1 17/1/1 17//1 17/3/1 17//1 17/5/1 指数 15 年 月 1 日 1 15 1 95 9 5 75 5 15 通貨高 ドル安 7 5 通貨安 ドル高 55 人民元 ルーブル 上海総合 MICEX レアル ルピー 資料 Thomson Reuters EIKON から経済産業省作成 第Ⅰ--3-1-1 図 新興国の株価指数推移 指数 15 年 月 1 日 =1 1 1 1 ボベスパ ムンバイ SENSEX 資料 Thomson Reuters EIKON から経済産業省作成 第Ⅰ--3-1-15 図 新興国の CDS 5 年物 の推移 BP 3 1 17 White Paper on International Economy and Trade 5 35 1/5 1/ 1/7 1/ 1/9 1/1 1/11 1/1 15/1 15/ 15/3 15/ 15/5 15/ 15/7 15/ 15/9 15/1 15/11 15/1 1/1 1/ 1/3 1/ 1/5 1/ 1/7 1/ 1/9 1/1 1/11 1/1 17/1 17/ 17/3 17/ 15//1 15/7/1 15//1 15/9/1 15/1/1 15/11/1 15/1/1 1/1/1 1//1 1/3/1 1//1 1/5/1 1//1 1/7/1 1//1 1/9/1 1/1/1 1/11/1 1/1/1 17/1/1 17//1 17/3/1 17//1 17/5/1 第Ⅰ--3-1-13 図 為替レート 対 USD 推移 1/5 1/ 1/7 1/ 1/9 1/1 1/11 1/1 15/1 15/ 15/3 15/ 15/5 15/ 15/7 15/ 15/9 15/1 15/11 15/1 1/1 1/ 1/3 1/ 1/5 1/ 1/7 1/ 1/9 1/1 1/11 1/1 17/1 17/ 17/3 17/ 15/5/31 15//3 15/7/31 15//31 15/9/3 15/1/31 15/11/3 15/1/31 1/1/31 1//9 1/3/31 1//3 1/5/31 1//3 1/7/31 1//31 1/9/3 1/1/31 1/11/3 1/1/31 17/1/31 17// 17/3/31 17//3 その他新興国経済動向 また 外貨準備は 対 GDP 比で見ても 1 年の 1.5 から 1 年の 9. まで改善が進んでおり 1 年には新興諸国の中でも最も高い水準となった 第Ⅰ--3-1-1 図 また の PMI については 足下は低下しているものの おおむね上昇傾向にあり 主にサービス業が牽引しており 新興諸国の中でも堅 調に推移している 第Ⅰ--3-1-17 図 第Ⅰ--3-1-1 図 第Ⅰ--3-1-1 図 新興国の外貨準備 対 GDP 比 の推移 5 5 35 3 5 15 1 5 1 5 7 9 1 11 1 13 1 15 1 年 資料 CEIC データベースから経済産業省作成 製造業 サービス業 資料 Thomson Reuters EIKON から経済産業省作成 第Ⅰ--3-1-17 図 の PMI の推移 5 総合 5 5 5 資料 Thomson Reuters EIKON から経済産業省作成 第Ⅰ--3-1-1 図 新興国の PMI 総合 の推移 55 5 資料 Thomson Reuters EIKON から経済産業省作成 5

第Ⅰ部通商白書 17 157 章 第 3 節 トランプ大統領が選出されたことに伴い 米ロ関係の改善が見込まれていたが サイバー攻撃疑惑やシリア情勢の不安定化により 現段階では関係改善には 至っていないの金融市場は今後も注視が必要である ここまで概観したように 輸出や個人消費の低迷により 1 年のの経済成長率はマイナスであったものの 17 年以降は 原油価格の持ち直しを背景として輸出の拡大と個人消費の増加によりプラス成長になることが見込まれる但し 今後 財政 金融政策が引締め傾向で推移した場合には その回復ペースは緩やかになる可能性があるまた ウクライナ問題やシリア情勢を巡り 欧米諸. 今後注意すべきリスク国との関係改善の兆しが見えず 制裁の解除については不透明であるまた原油価格の動向も今後 減産合意や米国シェールガス生産の動向にも左右されるため 引き続き上昇基調で推移するかどうかは 現時点でははっきりしないこのため 今後とも経済は 地政学リスクや原油価格動向によって左右される点に注意が必要である第