奄美群島経済と金融の情勢(修正前)

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1 概 況

規制 制度改革に関する閣議決定事項に係るフォローアップ調査の結果 ( 抜粋 ) 規制 制度改革に係る追加方針 ( 抜粋 ) 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 番号 規制 制度改革に係る追加方針 ( 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 ) における決定内容 規制 制度改革事項 規制 制度

4-(1)-ウ①

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【 金融円滑化に関する基本方針・体制について 】

ニュースリリース 農業景況調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 1 8 日 株式会社日本政策金融公庫 平成 30 年農業景況 DI 天候不順響き大幅大幅低下 < 農業景況調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫 ) 農林水産事業は 融資先の担い手農業者

( 会社及び個人 ) ( 適用日 : 平成 28 年 12 月 9 日 年利 :%) 一 般 貸 付 振 興 事 業 貸 付 設備資金 設備資金 運転資金 日本政策金融公庫国民生活事業 ( 生活衛生資金貸付 ) 主要利率一覧表 下記以外の設備資金 ( 注 2) 融資の種類利率 ( 注 1) 省エネル

平成 30 年 8 月 31 日 平成 31 年度の財政投融資計画要求書 ( 機関名 : 株式会社日本政策金融公庫 ( 特定事業等促進円滑化業務 )) 1. 平成 31 年度の財政投融資計画要求額 ( 単位 : 億円 %) 平成 31 年度平成 30 年度対前年度比区分要求額当初計画額金額伸率 (1

福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

【H 制定】災害高機能型推進事業実施要領

( 会社及び個人 ) ( 適用日 : 平成 30 年 12 月 12 日 年利 :%) 一 般 貸 付 振 興 事 業 貸 付 設備資金 設備資金 運転資金 基準利率 1.16 ~ 2.85 % 特別利率 A 0.76 ~ 1.89 % 特別利率 B 0.51 ~ 1.90 % 特別利率 C 0.3

貿易特化指数を用いた 日本の製造業の 国際競争力の推移

また 関係省庁等においては 今般の措置も踏まえ 本スキームを前提とした以下のような制度を構築する予定である - 政府系金融機関による 災害対応型劣後ローン の供給 ( 三次補正 ) 政府系金融機関が 旧債務の負担等により新規融資を受けることが困難な被災中小企業に対して 資本性借入金 の条件に合致した

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1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

平成 27 年度高浜町の健全化判断比率及び資金不足比率 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 が平成 21 年 4 月から全面施行され この法律により地方公共団体は 4 つの健全化判断比率 ( 実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率 ) と公営企業ごとの資金不足比率を議会に報

職務内容書 ( 理事長 ) 公募対象ポストのミッション 求められる人材のイメージ 独立行政法人奄美群島振興開発基金理事長 当法人は 奄美群島振興開発計画に基づく事業に必要な資金を供給すること等により 一般の金融機関が行う金融を補完し 又は奨励すること を目的として 奄美群島の中小規模の事業者等が金融

資料 2-2 財政制度等審議会財政投融資分科会 編成上の論点 地方公共団体 平成 26 年 11 月 28 日財務省理財局

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 奄美信用組合 奄美信用組合は 奄美地区における金融の円滑化への取り組みをこれまで以上に強化するとともに その取り組み姿勢をお客様にご理解していただき 借入の条件変更等に関する ご要望 ご相談に迅速

少額の資金であれば 融資の可否の判断を迅速に行います < 資金名 : スーパー L 資金 農業近代化資金 ( クイック融資制度 )> 認定農業者等 ( スーパー L 資金 ) 認定農業者等及び一定の要件を満たす集落営農組織 ( 農業近代化資金 ) スーパー L 資金 農業近代化資金について 500

中小企業等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置

沖縄公庫の業務との関連で見た 沖縄の中小企業

平成 30 年 4 月 10 日公表平成 28 年 農業 食料関連産業の経済計算 ( 概算 ) - 農業 食料関連産業の国内生産額は 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 28 年における農業 食料関連産業の国内生産額は 115 兆 9,63

我が国中小企業の課題と対応策

平成22 年 11月 15日

平成22年2月●日

報告事項     平成14年度市町村の決算概要について

5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 棋士のまち加古川 をより幅広く発信するため 市内外の多くの人が 将棋文化にふれる機会や将棋を通じた交流を図ることができる拠点施設を整備するとともに 日本将棋連盟の公式棋戦 加古川青流戦 の開催や将棋を活かした本市独自のソフト事業を展開する 5-2

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

平成 28 年 3 月 25 日公表平成 25 年度 農業 食料関連産業の経済計算 - 農業 食料関連産業の国内生産額は 97.6 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果の概要 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 25 年度における農業 食料関連産業の国内生産額は 97 兆 5,777 億円

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ニュースリリース 農業景況調査 : 設備投資 平成 2 9 年 3 月 24 日 株式会社日本政策金融公庫 農業者の設備投資意欲が過去最高 ~ 生産効率関連の農業機械投資が最多 後継者確保に課題も ~ < 平成 28 年下半期農業景況調査関連 > ( 注 1) 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公

資料 1-1 資料 1-1 平成 29 年度財政融資資金運用報告について 平成 30 年度財政融資資金運用報告について 平成令和元年 30 年 7 月 26 日財務省理財局財務省理財局

ニュースリリース 農業景況 : 景況 平成 27 年 3 月 26 日 株式会社日本政策金融公庫 農業の景況 DI 稲作をはじめ多くの業種で悪化 ~ 改善したのは養豚 ブロイラーなどの一部の業種に留まる ~ < 日本公庫 平成 26 年下半期農業景況調査 > 日本政策金融公庫 ( 略称 : 日本公庫

おカネはどこから来てどこに行くのか―資金循環統計の読み方― 第4回 表情が変わる保険会社のお金

健全化比率及び資金不足比率の状況について 地方公共団体の財政の健全化に関する法律 により 藤枝市の健全化判断比率及び資金不足比率につい て 以下のとおり算定しました これは 平成 19 年 6 月に公布された上記法律に基づき 毎年度 監査委 員の審査に付した上で 議会に報告及び公表するものです 本市

H24/08/00

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中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法第 7 条第 1 項に規程する説明書類 平成 22 年 5 月 14 日東京みらい農業協同組合当 JA は 農業者の協同組織金融機関として 健全な事業を営む農業者をはじめとする地域のお客さまに対して 必要な資金を円滑に供給していくこと を

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プレゼンテーションタイトル

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Jetstar-JapanとPeachの経営比較

各 位 平成 27 年 5 月 11 日 会社名株式会社みちのく銀行代表者名取締役頭取髙田邦洋 ( コード番号 8350 東証第一部 ) 問合せ先経営企画部長須藤慎治 ( ) 第四次中期経営計画の策定について 株式会社みちのく銀行 ( 頭取髙田邦洋 ) は 平成 27 年 4

三鷹市健康福祉総合計画2022

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☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

経営指標の概要 ( 電気事業 ) 1. 経営の状況 ( 電気事業全体で算出 ) 算出式 ( 法適用事業 ) 算出式 ( 法非適用事業 ) 1 経常収支比率 (%) 1 収益的収支比率 (%) 指標の意味 経常収益 100 経常費用 総収益 100 総費用 + 地方債償還金 法適用企業に用いる経常収支

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3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

宮崎発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 52,700 26,350 26,750 札幌 ( 新千歳 ) 鹿児島 札幌 ( 新千歳 ) 発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 58,300 29,150 29,750 鹿児島発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 58,300 29,150 29,

花巻発 大阪 ( 伊丹 ) JAL JAL 39,700 福岡 秋田 福岡発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 34,900 大阪 ( 伊丹 ) JAL JAL 34,900 秋田発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 34,900 大阪 ( 伊丹 ) JAL JAL 34,900 福岡 山形 福

第 2 部統計表 第 1 章 市町村内総生産 実 数 ( 平成 18 年度 ~ 平成 27 年度 ) 対前年度増加率 構 成 比 寄 与 度 対県構成比 206 第 2 章 市町村民所得 実 数 ( 平成 18 年度 ~ 平成

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ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

日本政策金融公庫 日本政策金融公庫 国民生活事業のご案内 国民生活事業のご案内

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第3 法非適用企業の状況

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る 連合会は 管理運用の方針の策定及び変更等退職等年金給付調整積立金の管理及び運用に係る専門的事項を検討する場合には 資金運用委員会の専門的知見を活用する 3 退職等年金給付調整積立金の管理及び運用におけるリスク管理連合会は 連合会を除く管理運用機関 ( 組合 市町村連合会及び連合会をいう 以下同じ

( 参考様式 1) ( 新 ) 事業計画書 1 事業名 : 2 補助事業者名 : 3 事業実施主体名 : Ⅰ 事業計画 1 事業計画期間 : 年 月 ~ 年 月 記載要領 事業計画期間とは 補助事業の開始から事業計画で掲げる目標を達成するまでに要する期間とし その期限は事業実施年 度の翌年度から 3

札幌 ( 新千歳 ) 岡山 札幌 ( 新千歳 ) 発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 27,700 岡山発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 26,200 札幌 ( 新千歳 ) 広島 札幌 ( 新千歳 ) 発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 27,700 広島発 東京 ( 羽田 ) JAL

1 検査の背景 我が国の郵政事業は 長期に及ぶ郵政省による運営の後 中央省庁の再編 公社化 民営化を経て 平成 27 年 11 月に 日本郵政株式会社 ( 以下 日本郵政 という ) 株式会社ゆうちょ銀行 ( 以下 ゆうちょ銀行 という ) 及び株式会社かんぽ生命保険 ( 以下 かんぽ生命 という

お客様への約束 1. 安全の確保を最優先とします - 安全確保を最優先に 全てにおいて万全のコンディションでお客様をお迎えします 2. お客様の時間を大切にします - 欠航 遅延は最小限にします - やむを得ない場合は代替の移動手段の確保に努め お客様にご迷惑をおかけしないよう全力を尽くします -

Microsoft PowerPoint - 平成22年度決算の概要(Ver2)

< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

目次 要旨 1 Ⅰ. 通信 放送業界 3 1. 放送業界の歩み (1) 年表 3 (2) これまでの主なケーブルテレビの制度に関する改正状況 4 2. 通信 放送業界における環境変化とケーブルテレビの位置づけ (1) コンテンツ視聴環境の多様化 5 (2) 通信 放送業界の業績動向 6 (3) 国民

地域金融機関 CLO シンセティック型 ( 合同会社クローバー 2016) 発行後情報開示サマリー ( 平成 31 年 3 月 31 日時点 ) 1. 発行の概要 項目 A 号無担保社債 C 号無担保保証付社債 発行証券総額 6,000,000,000 1,500,000,000 利率 ( 注 1)

一企業当たりの事業所数は 14. 事業所 ( 前年度差.6 事業所減 ) 常時従業者数 499 人 ( 前年度比.8% 減 ) 売上高は 23.4 億円 ( 同 2.9% 減 ) 製造企業の一企業当たりの売上高は 億円 ( 前年度比 3.9% 減 ) 営業利益は 1 億円 ( 同.6%

Taro-全員協議会【高エネ研南】

県医労.indd

数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 28 年度 (1 年目 ) 平成 29 年度 (2 年目 ) 平成 30 年度 (3 年目 ) 港湾取扱貨物量 556 万トン 4 万トン 0 万トン 20 万トン 観光入込客数 2,899.4 万人回 -9.5 万人回 1.9 万人回 1.9 万人回 7

2016 年 日ご搭乗分 (2016 年 6 月 29 日更新 ) 花巻発 大阪 ( 伊丹 ) JAL JAL 45,500 22,750 26,850 福岡 秋田 福岡発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 43,500 21,750 25,650 大阪 ( 伊丹 ) JAL JAL 43,500

Microsoft Word - Ⅱ(輸入調整課・特産製品課・砂糖原料課)

01 【北海道】

2 決算収支 実質収支は 59 億 63 百万円の黒字で 11 年連続で全団体黒字となった 単収支は 9 億 92 百万円の黒字となった また 赤字団体は35 団体中 15 団体となり 前と比べて8 団体減少した 実質単収支は 189 億 82 百万円の赤字となり 前と比べて41 億 47 百万円赤

Microsoft PowerPoint - 【H ~】企業立地促進法優遇措置.ppt

平成22年○月○日

2017年度 決算説明会資料

平成 29 年度 厚生年金保険法第七十九条の八第二項に基づく国家公務員共済組合連合会にかかる管理積立金の管理及び運用の状況についての評価の結果 概要 平成 30 年 12 月 財務省主計局給与共済課

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4 地方公営企業会計基準の見直しの影響 ( 概要 ) 地方公営企業会計基準の見直しのため 平成 23 年度に地方公営企業法施行令等を改正し その改正内容が平成 26 年度予算 決算から全面的に適用となっている (1) 見直しの趣旨 昭和 41 年以来大きな改正がなされていない地方公営企業会計制度と国

沖縄でのバス自動運転実証実験の実施について

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

平成 23 年北海道産業連関表について 北海道開発局 1 北海道産業連関表作成の趣旨 北海道開発局では 北海道の経済 社会動向を的確に把握し 北海道総合開発計画を立案 推進するための基礎資料として 昭和 30 年表からおおむね 5 年ごとに 北海道産業連関表 を作成しています なお 北海道産業連関表

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

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中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

( 図表 1) 平成 28 年度医療法人の事業収益の分布 ( 図表 2) 平成 28 年度医療法人の従事者数の分布 25.4% 27.3% 15.8% 11.2% 5.9% n=961 n=961 n= % 18.6% 18.5% 18.9% 14.4% 11.6% 8.1% 資料出所

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ビール系飲料の輸入

は日本でただひとつ はたらく人のための 生活応援バンクです いつも をご利用いただき ありがとうございます ろうきんの理念 と銀行の違いは何ですか 60年にわたって が行う金融活動を支えてまいりました 労金連は とどのような関係にありますか 労金連にはどのような役割がありますか この 労働金庫連合会

第101期(平成15年度)中間決算の概要

Ⅰ 観光振興計画制定の背景 1 観光による地域振興 観光立国推進基本法 に基づき策定された 観光立国推進基本計画 の中で 観光立国の実現は地域経済の活性化 雇用機会の増大 国民の健康の増進 潤いのある豊かな生活環境の創造 国際相互理解の増進等の意義を有するものである と位置づけられています また 東

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

Microsoft Word - 金融円滑化HP用.doc

クラス J 乗継割引 7 は下記運賃 ( 普通席 ) に 1 あたり 1,000 円を加算 クラス J の設定が無い路線 便もございます ファーストクラス乗継割引 7 は下記運賃 ( 普通席 ) に 1 あたり 8,000 円を加算 福岡 = 女満別 福岡発 東京 ( 羽田 ) JAL JAL 41

平成 21 年第 1 回 ( 平成 21 年 2 月 1 日実施 ) 鳥取県企業経営者見通し調査報告 目次ヘ ーシ 御利用にあたって 1 1 業界の景気判断 3 2 自己企業の売上高判断 5 3 自己企業の経常利益判断 7 4 生産数量の判断 9 5 在庫水準の判断 10 6 生産設備の規模判断 1

Transcription:

資料 3 奄美基金の役割の検証 に関する WG 検討報告 の課題について 令和元年 7 月 12 日

目次 1. 検討趣旨 2. 農業 観光等の現状 (1)3 分野を重点化する理由 (2) 経済動向 3. 金融動向等 (1) 地元金融機関の貸出残高推移 (2) 奄美基金の財務状況 4. まとめ 1 2 2 3 11 11 12 15

1. 検討趣旨 昨年 5/17 の奄美審議会において 奄美群島振興開発基金の役割の検証に関するワーキンググループ検討結果 が報告され 融資枠の拡大 と 出資業務の創設 について 継続的な検討課題とされた 本日の審議会では 融資枠の拡大関連として 観光 農業 情報通信などの分野を取り巻く地域経済や他の金融機関の動向等 を報告 それ以外の検討課題は 引き続き検討 以下 検討報告書抜粋 (1) 融資枠の拡大について現行の制度において 政令によって認められている 小口業務ではない 融資の対象として 観光 農業 情報通信などの分野に対し 製糖業と同様の扱いを認めるかについては まずは奄美基金において地域経済や他の金融機関の動向等を踏まえた当該措置の妥当性 奄美基金の資産規模と融資枠拡大のバランス等を検証 整理すべきである (2) 出資業務の創設について出資業務については 平成元年 4 月に制度が創設されるも 活用事例のないまま 平成 18 年 3 月に廃止となった経緯がある 近年 地域振興やまちづくりのファンド等の動きが全国的に活発化するなど 社会 経済状況の変化は見られるものの かつて活用事例が出なかったことに対する総合的かつ真摯な検証が必要である 鹿児島県が今回の 総合調査 において 今後 5 年間の新たな取組として 奄美群島振興開発基金の出資制度等の機能充実検討 を掲げている 奄美基金としては 鹿児島県における今後の検討に対し 求められるデータを提供するなど必要な協力を行うとともに 自らの財務に与える影響等を慎重に検討する必要がある 1

2 2. 農業 観光等の現状 (1) 3 分野を重点化する理由 当基金が地域経済の動向を確認したところ 今後 農業 観光の成長が期待されること 次ページ以降整理 地元市町村が自らの手で 1 年後のビジョンを描いた 奄美群島成長戦略ビジョン の基本方針には 農業 観光 情報 が雇用の創出にとって重要と位置づけられ 引き続き産業振興の基軸とされていること 今年 5 月に国が策定した奄美群島振興開発基本方針にも以下の記述あり 奄美群島の特性を最大限に生かすものとして 平成 25 年 2 月に奄美群島内 12 市町村が同群島の自立的発展に向けて策定した 奄美群島成長戦略ビジョン も踏まえ 農業 観光 情報通信を雇用創出のため成長が期待される重点 3 分野として引き続き取組を進める

(2) 経済動向 国は H23 年度以降 奄美群島は H24 年度以降 総生産が拡大傾向 H27 年度は 3,226 億円と H24 年度比で 139 億円 (4.5%) 増加 1 総生産 1-1 郡内総生産と国内総生産の推移 ( 郡内 : 百万円 ) 35, 526,879 34, 34,78 ( 国内 :1 億円 ) 54, 531,319 53, 52, 33, 322,597 51, 32, リ ー マ ン シ ョ ッ ク ( H 2. 9 ) 5, 31, 489,51 東日本大震災 ( H 23. 3 ) 491,48 38,732 L C C 就 航 ( 成 田 ) ( H 26. 7 ) 49, 48, 3, 47, 29, 46, 郡内総生産日本 GDP( 実質 ) 3

4 郡内総生産のうち 農業 (H24 H27 年度 :+33 億円 (29.5% 増 )) 保健衛生 社会事業 (+22 億円 (4.9% 増 ) 公務 (+19 億円 (4.% 増 )) 宿泊 飲食サービス業 ( +18 億円 (21.8% 増 )) 卸売 小売業 (+18 億円 (5.8% 増 )) 情報通信業はほぼ横這い ( 百万円 ) 1-2 郡内総生産 (3 分野 ) の推移 15, 14,589 14, 13, 12,741 12,76 13,62 12, 11,675 11,27 11, 1, 9,984 9, 8, 8,764 8,195 7, 農業宿泊 飲食サービス業情報通信業

2 農業 畜産 ( 肉用牛 ) は 全国的な畜産農家の減少 子牛不足等による需要の高まりを受け価格が高値で推移 ( 産出額は 2 年連続で 1 億円超 ) 農産物 ( 特にさとうきび 野菜 ) は H23 以降増加傾向であったものの H29 は台風の影響により減少 ( 百万円 ) 2-1 主要作目の農業産出額の推移 12, 11,41 11,273 1,896 1,933 1, 9,117 8, 6,776 8,556 7,324 6, 5,775 4, 4,423 3,29 2, 1,298 1,441 H2 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 さとうきび野菜畜産花き果樹 5

6 果樹は 亜熱帯気候の有利性を活かし たんかん ぽんかん及び奄美特産のすももを重点作物としているほか 営農用ハウスの整備によりマンゴー パッションフルーツも定着し 生産額が増加 ( 百万円 ) 2-2 果樹の種類別農業産出額の推移 7 奄美大島においてミカンコミバエ発生 6 584 5 4 431 3 2 1 259 237 24 15 53 5 3 33 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H28 H29 たんかんぽんかんすももマンゴーパッションフルーツ

3 観光 H26 の成田 奄美のバニラエア就航を皮切りに H29.3 は関西 奄美も就航 H3 にはスカイマークが鹿児島 奄美便を就航し 羽田や名古屋への乗り継ぎ便も利用できることから利便性が格段に向上 参考 H7 からの推移 ( 万人 ) 9 3-1 奄美群島の入込客数の推移 H3.8 スカイマーク就航 ( 鹿児島 - 奄美便 ) 88.5 85 H29.3 バニラ エア就航 ( 関西 - 奄美便 ) 82.6 8 75 79.1 76.9 76.6 H26.7 バニラ エア就航 ( 成田 - 奄美便 ) 75.8 77.6 7 66.6 65 6 H7 H8 H12 H17 H22 H27 H28 H29 H3 7

8 宿泊施設は 入込客に比例して増加 特に奄美大島 ( 本島 ) の宿泊施設の増加が顕著 (H3 は H26 に比して 81% 増 ) ( 軒 ) 3-2 宿泊施設の推移 ( 千人 ) 3-3 入込客の推移 ( 島別 ) 35 1, 3 9 8 25 2 15 1 5 194 158 118 118 16 124 121 12 113 17 17 16 16 15 14 35 14 33 35 33 15 17 16 16 35 3 35 23 24 24 32 23 26 28 22 21 17 16 18 2 25 25 24 23 31 31 38 4 45 48 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H3 7 6 5 4 3 2 1 53 474 423 432 372 355 357 361 37 394 56 54 55 52 52 55 58 61 6 53 125 125 127 125 126 124 13 128 129 137 8 78 8 81 81 83 87 86 89 89 57 54 53 54 56 55 63 72 73 69 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H3 大島本島喜界島徳之島沖永良部島与論島 奄美大島喜界島徳之島沖永良部島与論島

9 4 その他の産業 KL 2, 4-1 黒糖焼酎移出額と製成数量の推移 (S5~) 16,694 ( 百万円 ) 15, 1, 7,318 1,583 5, 6,523 3,532 1,434 S5 年度 S6 年度 H7 年度 H12 年度 H16 年度 H17 年度 H22 年度 H25 年度 H26 年度 H27 年度 H28 年度 H29 年度 製成数量 移出額 ( 百万円 ) 4-2 大島紬生産額と生産反数 3, 2,5 ( 千反 ) 15 ( 百万円 ) 4-3 建設業総生産 29, 28,36 28, 2, 1,5 1,128 1 27, 26, 26,71 1, 5 25, 5 357 24, 24,197 2 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度大島紬生産額生産反数 23, 22, 2 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度

1 5 地元の動き 名瀬港 ( 本港地区 ) 公有水面埋立事業 ( 以下 マリンタウン事業 ) みなと を核とした観光振興を目指すとともに 海 と まち との連携を図り 奄美市の市民生活と産業活動の向上を目的として開始 平成 19 年度から開始し 現在埋立工事は終了 今後 分譲の公募要領等が定められ 公募 分譲 ( 公用以外 ) が行われる予定 公募予定地区には観光関連 娯楽サービス 流通関連などの施設用地が整備される見込み 世界遺産登録を見据えた動き 徳之島空港利用促進協議会では 奄美 沖縄の世界自然遺産登録を見据え 遺産登録決定後に関西から直行便就航実現を目指し JAL や LCC のジェットスタージャパンへの要望活動を行う予定 このほか ジェットチャーター便就航時に向けた受入体制強化 充実などを計画している ( 参考 ) 奄美基金の融資メニュー ( 単位 :% 百万円) 区 分 貸付期間 貸付利率 限度額 農 林 業 振 興 資 金 15 年以内.2.35 1~15 水 産 業 振 興 資 金 1 年以内.35.95 3~5 観 光 関 連 産 業 振 興 資 金 2 年以内 1.51~2.51 15~1 製 糖 企 業 合 理 化 資 金 1 年以内 1.51 1.91 所要資金の8% 流 通 加 工 業 等 振 興 資 金 2 年以内 1.51~2.51 15~1 地 域 資 源 等 振 興 資 金 2 年以内 1.51~2.51 15~1 地域 活性 化 雇用 促進 資金 2 年以内 1.51~2.51 15~1 貸付期間と限度額は対象事業 ( 運転 設備など ) により異なる

11 3. 金融動向等 (1) 地元金融機関の貸出残高の推移 地元金融機関 ( 信金 信組 ) の事業資金の貸出残高は減少傾向 H29 年度末で総残高に占める第一次産業向けの割合は 2.5%( うち奄美基金の割合は 27%) 地元金融機関の産業別貸出割合 ( 事業資金 ) 1% 43,241 ( 百万円 ) 4, 8% 6% 64.1 65.5 68.2 71.6 71.9 73.5 72.2 71.5 71.5 7.8 72.5 72.6 33,38 3, 4% 2, 2% 34.3 32.9 3.1 26.7 26.4 24.7 26. 26.5 26.2 27. 25. 24.8 1, % 1.6 1.6 1.7 1.7 1.7 1.7 1.8 2. 2.3 2.1 2.6 2.5 第一次産業第二次産業第三次産業計

12 (2) 奄美基金の財務状況 H25 年 12 月の独立行政法人改革等に関する基本的な方針において リスク管理債券比率及び繰越欠損金の削減が指示され リスクを抑制するため 資産の健全化に努めた結果 保証 融資共に残高が減少 ( 億円 ) 1 95 保証残高と融資残高の推移 86 8 77 68 6 4 37 57 31 55 26 5 23 45 57 4 2 17 26( 実績 ) 27( 実績 ) 28( 実績 ) 29( 実績 ) 3( 実績 ) 保証残高融資残高合計残高

13 H26 H27 は一部の大口事業者の倒産等による引当金の積み増しによって赤字計上 H28 H29 は倒産等がなかったため連続で黒字を計上したが H3 はこれまでのリスク抑制の方針により新規の保証 貸付が伸び悩んだ結果 残高が減少し それに伴う経常収益の落ち込みが赤字の主な要因 単年度損益及び繰越欠損金の推移 ( 億円 ) ( 億円 ) 1. 51.5.7.5 52 53. 54 55.5 56.6 57 1. 58 58 1.5 2. 59 59 6 6 1.8 1.8 26( 実績 ) 27( 実績 ) 28( 実績 ) 29( 実績 ) 3( 実績 ) 59 6 61 単年度損益 繰越欠損金

H29 年度のリスク管理債権割合は 47.9%( 保証 融資 ) と他機関に比して高い水準 ( そのうち建設業が 2.1% 第一次産業が 17.% 大島紬業が 5.8% を占める ) リスク管理債権の削減に努めており 金額及び割合ともに減少傾向 平成 3 年度は 分子のリスク管理債権の削減割合以上に 分母の保証 融資の総残高が減少したためリスク管理債権割合が増加 リスク管理債権 割合推移 ( 総括 ) ( 百万円 ) 12, 1, 57.6% 56.2% 52.7% 5.8% 47.9% 8, 6,576 6, 5,87 4,728 4, 3,785 3,391 2, 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 3 年度 リスク合計 リスク割合 7.% 6.% 5.% 4.% 3.% 2.% 1.%.% リスク管理債権割合の他法人との比較 奄美基金 鹿児島銀行 南日本銀行 奄美大島信金 奄美信組 日本公庫 ( 国民 ) 日本公庫 ( 農林水産 ) 日本公庫 ( 中小企業 ) 沖縄公庫 鹿児島県信農連 (JAバンク鹿児島) 鹿児島県信漁連 (JFマリン) 2.4% 2.% 1.8% 6.1% 6.9% 4.5% 7.5% 6.1% 9.8% 26.3% 47.9%.% 1.% 2.% 3.% 4.% 5.% 6.% 奄美基金のリスク管理債権割合は保証 融資業務合算 奄美基金 奄美大島信金 奄美信組以外の法人又は事業においては 奄美地域のみの数値が不明であるため法人又は事業全体のもので比較している ( 数値出所 : 法人 HP のディスクロ誌 ) 14

15 4. まとめ 成長分野への投資による地域経済への寄与及び財務内容の改善 これまで奄美基金の融資 保証の中心であった 大島紬業 建設業 が衰退 一方 現在は農業 ( 畜産 果樹 ) 及び観光業が地域経済の発展に寄与 特に観光業は 他の産業への波及効果が高い総合産業であり 今後 奄美市のマリンタウン事業による設備投資や世界自然遺産登録を見据えた投資拡大が見込まれる 農業は 生産農家の高齢化 兼業化 農用地の利用集積による経営規模の拡大に対応するため 国全体として農作業の省力化や高品質生産を実現するスマート農業の導入が進められている また 情報通信業は キャッシュレスや観光コンテンツの情報発信など 農業 観光 情報通信の 3 分野連携の相乗効果が期待される 以上を踏まえ 奄美基金としては これまでの小口融資のほか 地域に精通した政策金融機関として 奄美振興の重点分野でもある農業や観光業の大口案件にも参画し 地元金融機関等と協調しながら事業者の経営支援を行うことにより 地域経済へ寄与するとともに 財務内容の改善を図ることとしたい 今後の検討課題について 奄美基金の資産規模と融資枠拡大のバランス や 奄美基金と他の金融機関の役割分担 を整理し 融資枠の拡大の妥当性を検証するなど 必要に応じて奄美審議会に報告