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情報ビジネス NO10 1. 旅行業界の e ビジネス 旅行業界の e ビジネス 2012 年 12 月 11 日 後保範 目的 : 一般的な e ビジネスを学んできた 一つの業界 ( 旅行 ) を詳しく見てみる 旅行業界の e ビジネスの全体像を示す 業界の中での戦略 連携を体系的に学ぶ 旅行業界で B to C と B to B 既存企業とネット企業がどのように関係し合っているか 全体の e ビジネス /e コマースの動きを見る 1 2 1.1 旅行業界の市場規模推移 1.2 旅行サイト市場規模推移 ( 社 ) 日本旅行業協会のHPより 3 http://japan.internet.com/ のHPより 4 2. ネットでの宿泊予約の動向 予約サイト 宿泊施設側から見たネット予約 予約サイトコントローラ 口コミ情報 2.1 予約サイト 2003 年 楽天が 旅の窓口 を買収が転機で拡大 2004 年には 楽天トラベル に合併 楽天は 旅行商品の 5 割がネット予約になると予測 予約サイトの手数料 (5~6% 7~9% へアップ ) ネット専業 : 楽天トラベル じゃらん net やど上手 Yahoo トラベル ぐるなびトラベル 予約宿名人 旅行代理店の予約サイト : JTB るるぶトラベル 日本旅行 旅プラザ 近畿日本ツーリスト 阪急交通社 富裕層を対象 : 一休.com 5 6

2.1 予約サイトの状況 2.1 スイッチャー 複数の予約サイトへの客室在庫管理の一元化を行うスイッチャーと言う業務形態がある 旅館 ホテルの空き室を管理し 予約サイト ( 自社サイトも含め ) に割り振るサービス どの予約サイトにどの位の部屋数を割り振るかをホテル 旅館で決めるのは難しいため スイッチャーに一元管理してもらい できるだけ多くの部屋を販売 ビジネスモデルとして 例えば手数料を 7% 徴収した場合 5% が予約サイト 2% がスイッチャーに配分 http://gyokai-search.com/ のHPより 7 8 2.1 スイッチャーのビジネスの仕組み 2.1 ネット予約手数料関連ニュース 電子通進処理学会 電信技法の幡鎌博氏の論文より 9 http://news.searchina.ne.jp/ のHPより 10 2.1 予約サイトの概要 (1/2) 2.1 予約サイトの概要 (2/2) http://www.ricv.zaq.ne.jp/ のHPより 11 12 http://www.ricv.zaq.ne.jp/ のHPより

2.1 楽天トラベル 2.1 じゃらんネット ( 照会 変更 キャンセル ) http://travel.rakuten.co.jp/ より 13 http://www.jalan.net/ より 14 2.1 JTB るるぶトラベル 2.1 一休.com http://rurubu.travel/ より 15 http://www.ikyu.com/ より 16 2.2 宿泊施設から見たネット予約 2.2 旅館組合の予約サイトの例 宿泊施設側から見ると ネット予約の手数料は 旅行代理店を通した予約よりまだ低いので ネット予約は魅力である 特に ペンションやプチホテル等 若者向けの施設はネット予約に積極的 旅館やペンションのホームページを手作りで作っているところは多いが 予約の仕組みの開発や運用は難しいため ASP 企業とリンクしているところが多い 宿泊施設向けの予約の ASP としては 旅館組合全体に予約機能を提供しているところもある 楽天トラベルは TYMS(ASP) を提供し 約 1000 施設で利用 ネット販売の比率を上げることで 売上高は増えたが 採算が悪化する事例あり 理由は客室料金が下がるため 17 http://yufuin.coara.or.jp/ の HP より 18

2.3 予約サイトコントローラ 2.3 手間いらず の仕組み ネットでの予約を 他の予約手段 ( 電話など ) と一元管理する仕組みが重要 ネット予約が情報が自動でフロントシステムに反映される仕組みが増えている 宿泊施設側は 各予約サイトと各々契約が必要 しかし 各予約サイトごとに客室の割り当ては煩わしいため 一元的な在庫管理の仕組みが必要 予約サイトコントローラ 手間いらず は 各予約サイトとネットで接続し 客室を共通在庫のように空き室を管理することが可能 19 http://www.temairazu.com/ の HP より 20 2.3 手間いらず の機能 2.4 口コミ情報 利用者間のコミュニケーションが 予約サイトと旅行代理店では大きく異なる 予約サイトは 掲示板で利用者の宿泊施設に関する感想を共有 宿泊施設側からも回答を返すことができ 双方向の対話がオープンに 不評なところをどう改善するかを利用者が確認できることで 宿泊施設側の信用を保つ 楽天トラベルは 2006 年 2 月から 観光地での体験談を自由に書き込めるサービス 旅コミ を開設 http://www.temairazu.com/ のHPより 21 22 2.4 口コミ情報例 ( じゃらん ) 3. 旅行代理店の e ビジネスへの取り組み 旅行代理店は 予約サイトとは違ったe ビジネスへ 旅行会社にとってネット時代に重視すべき5 点 (1) 旅行業界のコンシェルジュを目指す (2) クリック& モルタル へ (3) 全社員を対象にインターネットの使い方の再教育 (4) 仕入情報の一元化 (5) 外国の日本語サイトの有効活用 http://www.jalan.net/ のHPより 23 24

4. TravelXML の概要 日本旅行協会と XML コンソーシアムは 旅行産業の B to B のプロトコルとして TravelXML を策定 TravelXML は 旅行企画会社 旅行代理店 宿泊施設の間の様々な取引項目を標準化する形式 国内取引データ 海外取引データ 国内企画商品取引データ 海外企画商品取引データ 国内宿泊施設情報 海外宿泊施設情報等の内容を標準化 現在 電話や Fax などでの手作業で行っている作業のプロトコルを提供し 割り当ての空き部屋の数を動的に変更することも可能になる 25 4.1 TravelXML の問題点 TravelXML の普及により B to B の進展による旅行業界の効率化が期待できるが 下記の問題がある (1) 策定に 予約サイトがほとんどかかわっておらず 予約サイトを含めた広い組織作りが望まれる (2) 宿泊施設側の対応を十分に考慮していない 中小企業を支援する ASP 業者が介在する業務もでるも 標準化の中で考慮すべきである (3) 新たなネット活用のビジネス形態 ( 付加価値 仲介 ASP など ) を考慮していない 26 5. 旅行業界のネットでの新たな流れ 5.1 ビィー フリーソフトの仕組み 旅行会社では 顧客から電話等での予約とネットでの予約の在庫一元化の仕組みとして ビィー フリーソフトの仕組みを使っている 阪急交通社や西武トラベルなどのサイトでツアー検索すると ビィー フリーソフトのサイトにリンクされ 店舗や電話でのツアー検索 予約と同じシステムで検索 予約が可能 これは TravelWIN( ビィー フリーソフトが提供の ASP) という旅行会社向けパッケージソフトに直につながるため リアルタイムの予約情報をネットでも参照できる ビィー フリーソフトはクリック & モルタルを支える仕組みを提供している 27 電子通進処理学会 電信技法の幡鎌博氏の論文より 28 6. 旅行業界の e ビジネスの課題 旅行業界の e ビジネス向けのシステムは まだまだ問題 TravelXML の標準化がされても 業界として全体最適にはまだほど遠い 多くの消費者が 宿泊予約サイトを利用しており B to C では進んでいるように見えるが B to B の面では進みが遅い 今後は 業界全体を効率化するため イールドマネジメントを安価に支援する仕組みや 宿泊施設のフロントシステムとの連携の面で 旅行業界の B to B の仕組みを進化すべき 旅行会社や宿泊施設などの間の e マーケットプレイスの仕組みも 抜本的に効率化をもたらし 大きな影響を与える 29