データで見る暗号資産・ブロックチェーン業界

データで見る暗号資産 ブロックチェーン業界 マネックスクリプトバンク株式会社

目次 1. はじめに 2. 企業に関する分析 3. サービスに関する分析 4. トークンに関する分析

01 はじめに 3

はじめに 会社概要 ( 提供元 ) マネックスクリプトバンク株式会社 代表 : 万代惇史設立 :2017 年 12 月 12 日資本金 :155,000,000 円株主 : マネックスグループ株式会社 (100%) 提供サービス : マネックス仮想通貨研究所, Cheeese, LOOKBLOCK 4

はじめに 本レポートに関して 目的 LOOKBLOCK 収録データから業界を定量的に俯瞰 日本全体としての進捗度合を考察 対象データ 国内企業 (329 社 ) 国内メディア (65 媒体 ) 国内サービス (281) 国内取引所 (16 社 ) 国内外トークン (103) 調査方法 公開情報及び収録企業から入手した情報を元に データベースを 構築し 2019/7/31 時点のデータを基準として分析を行った 5

はじめに 記載内容の取扱いについて 本レポートの内容に関して 下記のクレジットつきで引用することが可能です グラフ等の素材が必要な場合はメールにてお問い合わせください lookblock_support@cryptobk.jp 引用表記 データで見る暗号資産 ブロックチェーン業界 ( マネックスクリプトバンク株式会社 / LOOKBLOCK 作成 ) より引用 https://cryptobk.jp/pdf/20190806_lookblock_report.pdf 6

はじめに 免責 LOOKBLOCK 内の時価総額とは 登記簿謄本記載の最新の株価 ( 記 載がない場合は直近の増加分から算出した株価 ) に発行済株式数と潜在株式数の合計値を乗じた価格 調達金額とは 株価の変動 等から外部資本だと認識できる資本金増加金額 ( 資本準備金含む ) の 合計値 であり 実際のものとは異なる場合がございます また 上記以外の指標 カテゴリー等に関しても LOOKBLOCK が独自で作成した参考値であり 内容の正確性 有用性に関してい かなる保証も行うものではなく 当社は会員がかかるコンテンツ を参照したことにより発生する損害 トラブル等に関して一切の 責任を負いません 7

02 企業に関する分析 8

企業に関する分析 用語の定義 暗号資産 ブロックチェーン関連事業が本業の企業グループ スタートアップ暗号資産 ブロックチェーン関連事業を軸として将来的にイグジットを目標とする企業 スピンアウト型社内で行っていた暗号資産 ブロックチェーン関連事業を資本関係がない ( あるいは希薄な ) 状態で外部へ切り出し 単独でイグジットを目指す企業 子会社型親会社の資本で戦略的に暗号資産 ブロックチェーン関連事業を行う企業 ピボット型全く別の事業から暗号資産 ブロックチェーン関連事業にピボットしたスタートアップ企業 ジョイントベンチャー暗号資産 ブロックチェーン関連事業を行うために 複数の企業が資本を出し合い 戦略的に設立されたスタートップ 被買収型大手資本に買収され 子会社となった企業 社内新規事業型社内の一事業もしくは一部署として 暗号資産 ブロックチェーン関連事業を行っている企業 ファンドプロダクトやサービスを持たず インキュベーションに特化している企業 あくまで LOOKBLOCK 内で用いる用語の定義です 9

企業に関する分析 スタートアップ 子会社型が半数を占め 上場企業で関わりがあるのは 16 社のみ ( 図 1) 社内の一部事業として暗号資産 ブロックチェーン領域に取り組む会社も多くある ( 図 2) 社内新規事業型 ( 子会社 ) 4 持株会社 3 ファンド 3 不明 7 ジョイントベンチャー 8 スピンアウト型 11 被買収型 11 N = 329 本業スタートアップ, 子会社型, ピボット型, 被買収型, スピンアウト型,JV, 持株会社 一部事業新規事業型, 上場企業, ファンド 上場企業 16 不明 ピボット型 17 スタートアップ 140 一部事業 2% 社内新規事業型 ( その他 ) 26% 20 社内新規事業型 ( ス 全 329 社 タートアップ ) 42 本業 72% 子会社型 47 図 1 企業タイプ別社数 図 2 事業へのコミット度合 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 10

企業に関する分析 2014 年を境にして 急激に企業数が増えて始めている ( 図 3,4) 2018 年になるとスタートアップの増加率が低減している ( 図 4) 図 3 企業設立数の推移 ( 全体 ) 図 4 企業設立数の推移 ( 一部企業 ) ( 企業数 ) ( 企業数 ) N = 232 N = 329 350 250 300 250 200 150 100 50 0 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018 200 150 100 50 0 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018 スタートアップ子会社型ピボット型 被買収型スピンアウト型ジョイントベンチャー ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 11

12 企業に関する分析 0 10 20 30 40 50 60 70 メディアコンサルトークン受託開発その他サービス SNS ウォレット SaaS ツールエコシステム EC 取引所教育イベントマイニング研究開発ゲーム決済広告人材紹介レポート税務レンディング法務 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 図 5 事業領域別社数 ( のべ ) ( のべの企業数 ) メディア コンサルのような非技術領域の事業が最も多い トークン 受託開発のような技術領域でも 40 社以上が国内で活動 1 社が複数領域を行っている場合もあります

企業に関する分析 暗号資産 ブロックチェーン関連事業が本業の企業グループのみのランキング 取引所に加え 独自にブロックチェーンを開発している企業が上位 株式会社 bitflyer 株式会社ディーカレット QUOINE 株式会社ビットバンク株式会社株式会社グッドラックスリー株式会社 Orb 株式会社 VALU BTCボックス株式会社スタートバーン株式会社フレセッツ株式会社リアルワールドゲームス株式会社株式会社クリプタクト株式会社 Scalar 株式会社フィナンシェ double jump.tokyo 株式会社 N = 151 0 10 20 30 40 図 6 資金調達額ランキング TOP15 億円 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 暗号資産 ブロックチェーン関連事業が本業の企業のみをカウント ( 被買収型は除く ) 13

企業に関する分析 暗号資産 ブロックチェーン関連事業が本業の企業グループのみのランキング 取引所が上位を独占 ( ユニコーン企業は QUOINE のみ ) QUOINE 株式会社株式会社 bitflyer Holdings 株式会社ディーカレットコインチェック株式会社株式会社 Xtheta ビットバンク株式会社株式会社グッドラックスリー株式会社 VALU 株式会社ビットポイントジャパン TaoTao 株式会社株式会社 Orb 株式会社クリプタクト株式会社フィスコ仮想通貨取引所コイネージ株式会社 Bitgate 株式会社カレンシーポート株式会社フォビジャパン株式会社株式会社ワイレックス ジャパンフレセッツ株式会社楽天ウォレット株式会社 N = 234 0 100 200 300 1100 億円 図 7 時価総額ランキングTOP20 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 暗号資産 ブロックチェーン関連事業が本業の企業のみをカウント 14

企業に関する分析 資本金は 1 千万円 ~5 千万円の会社数がピーク ( 図 8) 時価総額は 5 百万 ~1 千万と 1 億 ~5 億の会社数が多く 二極化している ( 図 9) 暗号資産 ブロックチェーン関連事業が本業の企業のみをカウント ( 企業数 ) N = 234 ( 企業数 ) N = 234 60 50 50 40 40 30 20 30 20 10 10 0 0 ( 円 ) ( 円 ) 図 8 資本金の分布 図 9 時価総額の分布 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 15

03 サービスに関する分析 16

サービスに関する分析 用語の定義 SNS 人のつながりの中で成り立つサービス コミュニティトークン 応援プラットフォームなどが例として挙げられる エコシステムサービスではなく ブロックチェーンを使って エコシステムをつくるタイプのもの 電力売買プラットフォーム 不動産トークン化プラットフォームなどが該当 トークンすでにサービスがリリースしていて 追加機能としてトークンを発行する場合に用いる ステーブルコイン 目的なしトークン などが該当 EC 人のつながりができない あくまで商品売買が目的のサービス 研究開発自社向けのサービス サービス展開予定無しの研究など あくまで LOOKBLOCK 内で用いる用語の定義です 17

サービスに関する分析 国内だけでもウォレットが 30 以上ローンチされている ( 図 10) 非金融領域のサービスが 3 分の 2 程度を占める ( 図 11) マイニング 人材紹介 決済 教育 広告 EC トークン 7 6 5 10 12 16 17 19 ゲーム その他 32 19 エコシステム 39 31 ツール 35 33 ウォレット SNS SaaS ビス業生活関連 サービス業 小売業 人材サー 全 281サービス情報通信 117 業 娯楽業 教育 7 7 5 4 9 14 31 37 電気 その他 50 技術サー ビス業 金融業 N = 281 図 10 タイプ別サービス数 図 11 業種別サービス数 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 18

サービス数 ( のべ ) サービス数 ( のべ ) サービスに関する分析 トークン別で見ると ETH 関連のサービスが最も多く 次いで BTC ( 図 14) スマホ対応しているサービスは全体の 1/4 程度で tob 対応は全体の半数以上 ( 図 12,15) 140 120 100 80 60 40 20 N = 281 利用不可進捗不明 詳細不明 PoC 24 7 6 26 30 開発遅延 131 N = 281 稼働中 0 Web Desktop ios Android 図 12 デバイス別サービス数 ( のべ ) テスト運用 57 120 100 80 N = 281 図 13 開発進捗別サービス数 BtoB N = 281 60 40 20 0 両方 76 84 116 BtoC 図 14 関連トークン別サービス数 ( のべ ) 図 15 顧客タイプ別サービス数 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 19

サービス数 ( のべ ) サービスに関する分析 暗号資産関連のサービスがボリュームゾーンを占める API SaaS 開発者向け 等の技術関連のタグも一定数登場 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 Ethereum トークン プラットフォーム Bitcoin ウォレット Dapps コンテンツ 取引所 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) SaaS ゲーム 決済 API NFT SNS ポイント 支援 開発者向け EC コミュニティ 広告 データ管理 図 16 LOOKBLOCK 内タグ別サービス数 ( のべ ) NEM スマートコントラクト ニュース 独自ブロックチェーン トレード マッチング MONA OSS エンジニア N = 281 クラウド 教育 通販サイト 1 つのサービスに対して複数タグ付与しています 20

取引所数 サービスに関する分析 暗号資産関連で速報性や相場に関する内容がメディアの大部分を占める ( 図 17,18) 6 割以上のメディアがアフィリエイトを収入源としている ( 図 19) ブロック チェーン テック 14 金融 3 1 全 65 メディア 47 イベントサービス紹介取引所 N = 65 インタビュー N = 65 技術解説コラム 考察 相場 チャート暗号資産 4 4 321 28 ニュース 5 7 11 通貨 ICO 図 17 メディアのジャンル分布 図 18 メディアの主要記事分布 100% 80% 60% 40% 20% 0% 〇 PR 記事 〇 〇 〇 アフィリエイト広告 N = 65 N = 16 14 12 10 8 6 4 2 0 BTC BCH ETH LTC XRP MONA 図 19 メディアの収益モデル 図 20 国内取引所で取り扱われている通貨ランキング ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 21

04 トークンに関する分析 22

トークンに関する分析 用語の定義 ユーティリティサービスやアプリケーションの利用に使われる暗号資産 ICO 企業や団体が ICO( 暗号資産を用いた資金調達法 ) を行うためのみに発行した暗号資産 通貨通貨として価値を持つよう設計された暗号資産 特定のサービス利用料として利用されるわけではない ステーブル価格を法定通貨等と連動させることで ボラティリティを抑えるよう設計された暗号資産 取引所暗号資産の取引所が発行する暗号資産 取引手数料の割引など 取引所内の特典付与に用いられる セキュリティ発行体が保有者へ利益を還元するよう設計された暗号資産 株式のような性質を持つ あくまで LOOKBLOCK 内で用いる用語の定義です 23

トークンに関する分析 金融 情報通信がトータル全体の 3 分の 2 を占める ( 図 21) 2017 年以降にトークンの数が激増し 金融 情報通信以外の分野も誕生 ( 図 22) 飲食サービス 技術サービス 業 業 娯楽業 不動産業医療その他小売業 10 12 3 2 2 2 5 26 情報通信業 41 N = 103 ( トークン数 ) N = 58 60 50 金融業 40 30 20 10 0 2014/01/01 2015/01/01 2016/01/01 2017/01/01 2018/01/01 情報通信業 金融業 娯楽業 技術サービス業飲食サービス業小売業 不動産業 医療 その他 図 21 産業別トークン数の割合 図 22 産業別トークン数の遷移 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 24

JavaScript C++ Solidity Go Python Java Elixir Erlang Kotlin Rust Scala TypeScript トークンに関する分析 既存の開発言語に加え Solidity 等の暗号資産特有の言語も登場 ( 図 23) ユーティリティが大部分を占め 全く用途のない ICO 用のトークンも多数ある ( 図 24) ( トークン数 ) 20 18 16 14 12 10 8 6 4 2 0 N = 69 取引所セキュリ N = 105 ステーブル 通貨 ICO 用 8 2 5 10 11 69 ティユーティリティ 図 23 コア開発言語のランキング 図 24 トークンの種類分布 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 25

26 トークンに関する分析 ( 出所 )LOOKBLOCK(2019 年 7 月 31 日基準 ) 図 25 各種格付の割合比較 計画性 ロードマップ以外は A~E の全ての格付を付与 今後 割合が均等になるように 調整を行う可能性あり 0 10 20 30 40 50 60 実現可能性進捗度開発リソース計画性ロードマップ資金力リーガル親和性経済効果革新性競合目新しさ影響力時価総額ユースケース認知度マーケティング情報開示 E D C B A ( トークン数 ) N = 57 格付符号は A > B > C > D > E の評価

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