第 143 回防衛調達審議会議事要旨 1 日時 平成 29 年 5 月 24 日 ( 水 )10 時 00 分 ~12 時 00 分 2 場所 防衛省庁舎 A 棟 11 階第 1 省議室 3 出席者 ( 委員 ) 渡邉会長尾畑会長代理砂田委員藤川委員星委員山田委員 ( 防衛省 ) 防衛装備庁石川審議官中村装備政策部長井上調達管理部長荒井調達事業部長熊田監察監査 評価官 ( 事務局 ) 統幕首席後方補給官付後方補給室長 ( 統幕首席後方補給官代理 ) 陸幕装備計画課長 ( 陸幕装備計画部長代理 ) 中尾海幕装備計画部長井上空幕装備計画部長 4 議題 (1) 随意契約等に係るサンプリング調査審議 ( 平成 28 年度防衛装備庁 ( 第 1 回 )) (2)1 者応札 1 者応募案件に係るサンプリング調査審議及び仕様書等に係るサンプリング調査審議 ( 平成 28 年度防衛装備庁 ( 第 1 回 )) (3) 装備品等の調達に係る指名停止措置について (4) 次回の日程等 5 議事概要 (1) 随意契約等に係るサンプリング調査審議 ( 平成 28 年度防衛装備庁 ( 第 1 回 )) 平成 28 年度に防衛装備庁が締結した契約の中から サンプリング調査審議の対象として委員が抽出した F-15の次期味方識別方式への適合化改修及びプロビジョン改修 の役務請負契約について審議を行った ( 契約の概要 ) この契約は 航空自衛隊の保有する F-15J/DJ 航空機に対して実施する次期味方識別方式への適合化改修 一部適合化改修及び機体定期修理を行うものである 1
事前調査における論点等 1 本契約では 次期味方識別方式への適合化改修を行うもの プロビジョン改修まで行うもの 定期修理のみ行うものがあるとの説明を受けた また 役務対象である F -15は同一ではなく Pre-MSIP 機 MSIP 機及び近代化改修機が含まれるとの説明を受けた 提示された資料では 計算価格の内訳について 28 機又は3 2 機の平均単価のみしか示されていないので F-15の上記分類毎に 次期味方識別方式への適合化改修 プロビジョン改修及び定期修理に分けた計算価格 ( 単価 ) の内訳が分かる資料を提示し説明されたい 2 履行後確定契約と超過利益返納条項付契約の違いを説明されたい また 本契約を 超過利益返納条項付契約ではなく 履行後確定契約とした理由を根拠規則を示しつつ 説明されたい 3 本契約においてプロビジョン契約を行い 現地で適合化改修を行う場合と 本契約 において適合化改修まで行う場合の費用の比較ができる資料を提示し説明されたい 本審議 事前調査の論点 1 から 3 について ( 防衛省側から説明 ) 事前調査の論点 1について委 : 契約は総価契約であるが その中で改修代価 修理代価 部品材料代価をそれぞれ設定しているのはなぜか 防 : 修理契約が基本にあり それと同時に改修をし また それに必要な部品を調達するという航空機修理の特性に基づいている 委 : 修理と改修といった役務の内訳があることにより 商議における条件をより多く持つことができるのであれば 航空機修理に限らず 他の契約においても同様の方法を取ることを検討したらどうか 事前調査の論点 2について委 : 履行の終了までの実績に基づいて金額を確定する履行後確定契約の欠点は 当初の契約額を受け取りたい契約相手方がコストダウンの努力をしなくなることである 契約相手方に対してコストダウンの動機付けをどのようにするかという点が課題であると考える 防 : 企業のインセンティブという点は我々も問題意識を持って取り組んでおり 一部 2
成果も出ている 将来的には 努力をした企業と国の双方が利益を得るといった考 えに基づき検討していかなければならないと考えている 事前調査の論点 3について委 : 必要な改修を一度に行う機体と 途中までの改修を行い 運用しながら残りの改修を現地契約で行う機体とに分けているのは 部隊運用上の理由か 防 : そのとおり 委 : 必要な改修を一度に行うよりも複数回に分ける方が高コストではあるが その分 部隊運用上はメリットがあるということか 防 : 経済性を考慮しつつ 使用できる機体を一定数確保する観点から 費用対効果を考慮し このような改修形態をとっている 事前調査の論点以外について委 : 計算価格を計算するに当たって参考としている過去の契約の選定の考え方が分からない 防 : 新しい実績を参考にするという観点から なるべく直近の契約の平均値を使っている 委 : 直近の契約といっても 抽出する案件次第で査定率が大きく変わってくるので 参考とする契約の選定は非常に重要である そのため 過去のデータをきちんと分析をして なぜその契約を参考としたかを合理的に説明できるようにすることが重要である (2)1 者応札 1 者応募案件に係るサンプリング調査審議及び仕様書等に係るサンプリング調査審議 ( 平成 28 年度防衛装備庁 ( 第 1 回 )) 1 者応札案件及び仕様書等に係るサンプリング調査審議案件 2 件 2 航空タービン燃料 JP-5( 免税 ) 1 者応募案件に係るサンプリング調査審議案件 1 件 複数者応札契約に関する仕様書等に係るサンプリング調査審議案件 2 件 4 航空タービン燃料 JP-5( 免税 ) 5 中編上安全靴,2 形 3
事前調査における論点 過去の調達状況 ( 年度ごとの単価 数量 総価 契約相手方 応札状況 ) を示されたい 1 者応札となった理由について 価格競争で勝てない との要因をどのように分析しているのか具体的に説明されたい 入札可能と考えられる会社をその理由とともに示されたい 2 航空タービン燃料 JP-5( 免税 ) 過去の調達状況 ( 年度ごとの単価 数量 総価 契約相手方 応札状況 ) を示されたい 応札者が JXエネルギー ( 株 )1 社の時の価格と JXエネルギー ( 株 ) とコスモ石油マーケティング ( 株 )2 社の時の価格比較を示されたい 企業所有資料 は契約相手方のみが所有しているものか説明されたい 製造図書 ( 製造図書 組立図及び作業標準並びに検査要領等の企業所有資料 ) を利用できること が想定しているのは 製造図書 ( 製造図書 組立図及び作業標準並びに検査要領等の企業所有資料 ) の所有者から譲り受けること又は借り受けることであるか説明されたい 4 航空タービン燃料 JP-5( 免税 ) 過去の調達状況 ( 年度ごとの単価 数量 総価 契約相手方 応札状況 ) を示されたい 応札者が JXエネルギー ( 株 )1 社の時の価格と JXエネルギー ( 株 ) とコスモ石油マーケティング ( 株 )2 社の時の価格比較を示されたい 5 中編上安全靴,2 形 想定している使用場面とその使用場面から要求される要求仕様を具体的に説明されたい 過去の調達状況 ( 年度ごとの単価 数量 総価 契約相手方 応札状況 ) を示されたい 陸自 空自及び海上保安庁における調達状況 ( 年度ごとの単価 数量 総価 契約相手方 応札状況 ) と対比した結果 ( 仕様の違いを含む ) を示されたい 市販同等品の市場価格との対比を示されたい 本審議 委 : 特定の会社が続けて落札している状況ではあるが 複数応札が自然にでき 4
るように努力されたい 防 : 承知した 努力していく 2 及び4 航空タービン燃料 JP-5( 免税 ) 委 :1 者応札と2 者応札との価格を比較すると 明らかに 2 者応札の方が低くなっているので 応札者数を増やす取り組みが重要と考える 防 : 価格変化の要因は 原油価格 輸送コスト 調達量など 様々あると考えている 委 :1 者応札と2 者応札の価格差を輸送コストなど 様々な要因も含めてきちんと分析し 報告してもらいたい 防 : 分析し フォローアップ時に説明する 委 : 随契に移行した後も公示を常続的に行っていく場合 官側の対応はどのようになるのか 防 : 公募を続け 応募してきた会社があれば その会社と現在の契約相手方 2 者の指名競争を行い 爾後 一般競争に切り替えていくことになる 5 中編上安全靴,2 形委 : 調達数量の多寡が価格に影響を与えておらず 価格が高いと感じる 防 : 市販品の価格と比較しても それほど高いという認識は持っていない 委 : 仕様を見る限り 素材や製法などに特殊な点はないため 他の製造メーカーが入札に参加しない理由を分析し 報告してもらいたい 防 : 分析し フォローアップ時に説明する (3) 装備品等の調達に係る指名停止措置について 防衛省における装備品等及び役務の調達に係る指名停止等に関する検討状況に ついて説明 (4) 次回の日程等 次回は 7 月 12 日 ( 水 ) の開催の予定 詳細については 事務局から後日連絡 5