第17回税制調査会 資料3-1

Similar documents
第16回税制調査会 別添資料1(税務手続の電子化に向けた具体的取組(国税))

資料1-1

資料1-1

税調第22回総会 資料6-1

第14回税制調査会 総務省説明資料(・地方税務手続の電子化等2・個人住民税2)

第14回税制調査会 財務省説明資料(・税務手続の電子化等2・所得税2)

目 次 税務手続の電子化に向けた取組状況 ⑴ 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 を踏まえた対応状況 1 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) 税務手続の電子化等に係る考え方 ( 概要 ) 2 政府税

第17回税制調査会 資料3-2

1 平 総 説明資料 納税実務等を巡る近年の環境変化への対応について 平成 31 年 4 月 24 日 ( 水 ) 財務省

税調第17回総会 資料3

中小法人の地方法人二税の eltax の利用率 70% 以上という目標達成に向けて 下記の eltax の使い勝手改善等の取組を進めるとともに 地方団体の協力を得つつ 利用勧奨や広報 周知等 eltax の普及に向けた取組を一層進める また 中小法人の地方法人二税の eltax の利用率の推移等を踏

第16回税制調査会 参考資料

目 次 税務手続の電子化に向けた具体的取組 ( 国税 ) 1 スマホ申告 の実現 2 e-taxの認証手続の簡便化 3 確定申告書等作成コーナーのマイナポータルとの連携イメージ( 確定申告 年末調整手続の電子化 1) 4 年末調整手続の電子化 簡便化 ( 確定申告 年末調整手続の電子化 2) 5 マ

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

資料3

電子申告義務化に向けた企業様向け電子申告入門セミナー

第16回税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告2(案)

税調第22回総会 資料6-3

国税電子申告 納税システムの利用について 国税の申告 申請 届出 納税等をインターネット経由で行えるシステム (ID PW) 平成 16 年 6 月から全国で利用可能 押印に代え電子署名 利用促進のため 税理士が代理送信する場合の本人電子署名省略 医療費領収書等の添付省略 添付書類のイメージデータに

Microsoft PowerPoint - 別紙3.pptx

医療費控除が変わります!!! 1 領収書の提出等が不要となりました 2 明細書 ( 集計表 ) の提出が必要となりました 3セルフメディケーション税制が創設されました 医療費控除の明細書 ( 集計表 ) を提出することにより 医療費 の領収書の提出又は提示が不要となりました 医療費の領収書は 自宅で

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

第16回税制調査会 参考資料

第10回税制調査会 海外調査報告(総論)

13) 利子等の支払調書 ( 及び同合計表 ) ( 所得税法第 225 条第 1 項第 1 8 号 ) 14) 納税証明書の交付請求 ( 国税通則法第 123 条第 1 項 ) 15) 電子申告 納税等開始 ( 変更等 ) 届出 ( 国税関係法令に係る行政手続等における情報通信の技術の利用に関する省

PowerPoint プレゼンテーション

1-1 e-tax ソフトの特長 はじめに e-tax ソフトの特長を紹介します 税務署に赴くことなく申告 納税等が行える パソコンとインターネットの環境があれば 税務署に足を運ぶ必要がありません 自宅や事業所等に居ながらにして 申告 納税等を行うことができます パソコンが不慣れな方でも利用可能 パ

目次 1. 平成 30 年改正対応 ( 平成 31 年 1 月リリース予定 ) (1) 改正内容 (2) 様式変更 (3) 画面イメージ (4) 帳票イメージ 1-2. 電子申告 (1) 様式変更 (2) メッセージボックスセキュリティ強化 (3) 納付手続き手順の変更 2. 注意事項 1

PowerPoint プレゼンテーション

税調第4回納税 資料3-2

Microsoft PowerPoint - 【事前配布】論点(都道府県).pptx

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

総合行政ネットワーク-9.indd

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

労働基準法が改正されます

3.e-Tax や確定申告書等作成コーナーをどのようにして知りましたか < 複数回答 > ( 件 ) 4. 利用した ( 利用予定 ) 手続 < 複数回答 > ( 件 ) 贈与税については 平成 24 年分の申告から e-tax を利用して提出 ( 送信 ) できるようになりました 2


「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

11

「所得税の達人」操作研修会

税調第2回納税環境 資料1-2

申告所得税関係 手続名 帳票名平成年分セルフメディケーション税制の明細書 ( 次葉 ) 特定証券投資信託に係る配当控除額の計算書 平成 年分給与所得の源泉徴収票 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分特定口座年間取引報告書 ( 平成 28 年以降用 ) 平成 年分公的年金等の源泉徴収票 ( 平成

【日証協】マイナンバー利活用推進小委員会提出資料

<88F38DFC E8F8A93BE92BC914F979D985F837D E815B816A>

測定指標(定量的な指標)施策業 :e-Tax の普及と利用満足度の向上 [ 主要 ] 業 A-1 e-tax の利用状況公的個人認証の普及割合等に左右される国税申告 2 手続 目標値 実績値 財務省改

税調第20回総会 資料4-3

< C8E865F8D4C8FEA97705F2E786477>

3.e-Tax や確定申告書等作成コーナーをどのようにして知りましたか < 複数回答 > 4. 利用した手続 < 複数回答 > 52,413 1, , ,782 2,919 3, ,000 10,000 15,000 20,000 25

e-PAP確定申告_【電子申告】第3者作成書類の添付省略

マイナンバーシンポジウム in 愛媛 平成 24 年 5 月 26 日 税理士菅浩一郎 ( 四国税理士会副会長 ) 日本税理士会連合会

税調第22回総会 資料6

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

資料2-3

大法人の電子申告の義務化電子申告の利便性向上策 2

受付結果の確認受付システムでは 申告 申請等を受信した後 基本的事項 ( 納税者名 住所等 ) の内容を確認します そして 確認した結果をメッセージボックスに格納します 送信後 ある程度の時間を置いて 再度受付システムにログインし メッセージボックスに格納された情報を確認してください 受信したメッセ

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編


目次 1. 年末調整とは 2. 平成 30 年分の留意点 3. 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書の書き方 4. 給与所得者の配偶者控除等申告書の書き方 5. 給与所得者の保険料控除申告書の書き方 2

eltax( 地方税ポータルシステム ) について 1.eLTAX( エルタックス : 地方税ポータルシステム ) の現状 運用主体 一般社団法人地方税電子化協議会 ( 全ての都道府県 市区町村が会員として加入 ) eltax 接続団体 全 47 都道府県及び全 1,741 市区町村が eltax

第4回マイナンバー・税務執行ディスカッショングループ 論点整理

マイナンバーの告知と本人確認(3) サラリーマン(給与)、パート・アルバイト、年金受給者の場合


(2) サービス指標の目標値に対する達成度の評価 共通サービス指標 稼働率稼働率については KSKは目標値 99.9% に対して実績値 % e-tax は目標値 99.5% に対して実績値 99.9% KSKのオープンは目標値 99.9% に対して実績値 99.9% となっており それぞ

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得から控除)編

<4D F736F F D B8B975E8CB990F289E696CA97AC82EA E32352E30817A2E646F63>


資料9

Microsoft PowerPoint - 資料8-3_ユースケース資料.pptx

SILAND.JP テンプレート集

Microsoft Word - 02手引(説明).doc

Microsoft Word - ③(様式26号)特別徴収実施確認・開始誓約書

個人住民税の現年課税化に係る課題について

e-PAP電子申告_改正・強化

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

第16回税制調査会 参考資料

2 引き続き居住の用に供している場合 とされる場合本人が 転勤などのやむを得ない事情により 配偶者 扶養親族その他一定の親族と日常の起居を共にしないこととなった場合において その家屋等をこれらの親族が引き続きその居住の用に供しており やむを得ない事情が解消した後は 本人が共にその家屋に居住することに


1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

株式等の譲渡(特定口座(源泉徴収なし)と一般口座)編

次に掲げる氏名又は住所の変更に係る申告書又は届出書 ( 以下 申告書等 といいます ) を提出する場合には その申告書等を提出する人の個人番号の記載を要しないこととされました ( 既に個人番号を提供済みの人に限ります ) ⑴ ( 特別 ) 非課税貯蓄に関する異動申告書 ⑵ ( 特別 ) 非課税貯蓄申

Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

< F31322D89FC90B390C C18F578D8692C7985E5B315D2E6A74>

<4D F736F F D208E9197BF FC90B38A E937D91E58D6A816A2E646F63>

はじめに ( 作成の流れ ) 作成の流れ STEP1 e-tax e-tax ソフトソフト 税務代理権限証書 を作成 2 ページ 2 ページ STEP2 贈与税の申告書作成コーナー 贈与税の申告書 を作成 5 ページ STEP3 贈与税の申告書作成コーナー STEP2 で作成した 贈与税の申告書 に

PowerPoint プレゼンテーション

第68回税理士試験 消費税法 模範解答(理論)

平成29事務年度国税庁実績評価実施計画

各種比較 住民基本台帳カード 個人番号カード 通知カード 1. 様式 住民票コードの記載なし顔写真は選択制 個人番号を記載顔写真を記載 個人番号を記載顔写真なし 2. 作成 交付 即日交付又は窓口に 2 回来庁手数料 :1,000 円 通知カードとあわせて個人番号カードの交付申請書を送付し 申請は郵

第16回税制調査会 議事録

●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

納税証明書を請求される方へ

<4D F736F F D20947A8BF48ED28D548F9C A8BF48ED293C195CA8D548F9C82CC8CA992BC82B582C98AD682B782E >

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

定量的な測定指標 告義務化対象法人が適正に電子申告を行うことができるよう 平成 30 事務年度において電子申告義務化の制度とともに当該環境整備について周知を行います 電子納税 ( 用語集参照 ) については 税務署や金融機関の窓口に出向くことなく納税手続が行えることから 納付回数の多い源泉徴収義務者

「1 所得税及び復興特別所得税の確定申告書データをお持ちの方」からの更正の請求書・修正申告書作成編

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡益)編

ÿþ

Transcription:

平 30.10.10 総 1 7-3 説明資料 納税実務等を巡る近年の環境変化への対応について 平成 30 年 10 月 10 日 ( 水 ) 財務省

目 次 税務手続の電子化に向けた取組状況 ⑴ 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 を踏まえた対応状況 1 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) 税務手続の電子化等に係る考え方 ( 概要 ) 2 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) の概要 3 税務手続の電子化: 取組の全体像 スケジュール ( 政府税調中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) 別添資料 ) 4 平成 30 年度与党税制改正大綱 ( 抄 ) 5 税務手続の電子化: 取組の全体像 スケジュール ( 平成 30 年度改正後 ) 6 国税の申告手続の電子化促進措置( 平成 30 年度改正 ) 7 生命保険料控除 地震保険料控除及び住宅ローン控除に係る年末調整手続の電子化 ( 平成 30 年度改正 ) 8 税務手続の電子化に向けた具体的取組( 国税 ) 9 ⑵ デジタルガバメント実行計画 を踏まえた対応状況 18 デジタルガバメント実行計画( 抄 )( 平成 30 年 7 月 20 日デジタルガバメント閣僚会議決定 ) 19 デジタルファースト法案の策定について 20 国税手続における添付書類省略に関する取組 22 経済社会のICT 化を踏まえた納税環境の変化等 23 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 ( 税務手続の電子化等の推進 個人所得課税の見直し ) 平成 29 年 11 月 20 日政府税制調査会 ( 抜粋 ) 24 シェアリングエコノミーに関する近年の動向( 主なもの ) 26 シェアリングエコノミーの類型 27 シェアリングエコノミーの市場規模 28 仮想通貨取引に係る税務申告を取り巻く環境の変化( 主なもの ) 29 仮想通貨取引による所得の申告状況 30 税務を取り巻く環境の変化( その他主な例 ) 31

税務手続の電子化に向けた取組状況 (1) 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 を踏まえた対応状況

政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) 税務手続の電子化等に係る考え方 ( 概要 ) 経済社会の ICT 化等を踏まえ 納税者の利便を向上させつつ 税務手続に係るデータ活用を推進 その際 情報セキュリティの確保等にも配意 働き方の多様化 ( 副業 兼業の増加等 ) が進展し 税務手続を行う者の増加 多様化が見込まれる中 ICT の活用等を通じて すべての納税者が簡便 正確に申告等を行うことができる納税環境を整備する 官民を含めた多様な当事者がデータをデータのまま活用 円滑にやり取りできる姿を実現し 官民あわせたコストの削減 企業の生産性向上を図る 経済社会の ICT 化 ( 情報システムや情報通信ネットワークの普及等 ) マイナンバー マイナポータル 法人番号等情報通信技術 端末の発展 ( クラウドサービス スマートフォン等 ) < 納税者によるデータの取得 活用 提出等 > 1. 個人関係 ( 所得税 ) 確定申告 年末調整手続を電子化し 一連の情報の流れが基本的にオンラインで完結する仕組みを整備 ( 注 ) 将来的に マイナポータル等において必要な情報を一元的に確認し 活用できる仕組みが実現する可能性 特にニーズの強い基本的な類型から 携帯電話端末 ( スマートフォン ) 等による電子申告を実現 対象を随時拡大し 基本的にスマートフォン等で手続が完結する姿を目指す 技術の進展や情報セキュリティに留意しつつ 電子申告の認証手続を簡便化 利便性を高め マイナンバーカード マイナポータルの普及を促進 2. 法人関係 ( 法人税 ) e-taxシステムの機能改善 提出書類の見直し 認証手続 ( 電子署名 ) の簡便化等を進め 企業が申告等のデータをデータのまま円滑に提出できる環境を整備 併せて 大法人について法人税等の電子申告を義務化 中小法人については 電子申告の利用促進を図る 将来的には ICT 環境の進展等も踏まえ 中小法人を含め 法人税等の電子申告利用率 100% を目指す 3. 納税手続関係 電子納税等の利便性を高め 納付のキャッシュレス化を推進 < 納税者によるデータの作成 保存 > 電子帳簿等保存制度を利用促進し 文書保存の負担を軽減 官民を含む多様な当事者がデータをデータのまま活用 やり取り < 行政機関間のデータ連携 > 行政機関間のデータ連携を拡大し 情報提出の重複を削減 官民あわせたコストの削減 企業の生産性向上 国税当局において基本的に実施できる施策については スピード感をもって取組を進め 今後数年間で着実に実現を図るべき また 実施に当たり省庁横断的な検討作業やマイナポータルの整備 活用等が必要な施策も その進捗を踏まえ スピード感をもって取組を進めるべき

政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) の概要 経済社会の ICT 化の進展等 ICT の普及 発展 ( 企業の財務 会計処理等におけるシステムの利用 個人へのスマートフォンの普及等 ) マイナンバー制度等のインフラの整備 取引形態の変化 (C to C 取引の増加等 ) ギグエコノミーの進展 ( インターネットを通じて個別の仕事を請け負う働き方の増加等 ) 税務手続の電子化等 税務手続における ICT やデータの活用を進め - 全ての納税者が簡便 正確に手続を行うことができる環境を整備 - 官民あわせたコストの削減 企業の生産性向上を図る [ 個人 ( 非事業者 )] 確定申告 年末調整が 基本的に携帯電話端末 ( スマートフォン ) 等で完結する仕組みを整備 将来的に マイナポータル等において必要な情報を一元的に確認し 活用できる仕組みが実現する可能性 [ 法人 ] 電子申告システム (e-tax) の機能改善 提出書類の見直し等を進め 併せて大法人に電子申告を義務化 将来的には 中小法人を含め 電子申告利用率 100% を目指す [ 個人 法人共通 ] 技術の進展や情報セキュリティに留意しつつ 認証手続を簡便化 行政機関間のデータ連携を推進し 情報提出の重複を削減 電子帳簿を普及させ 文書保存の負担を軽減 個人所得課税の見直し等 多様な働き方を踏まえた所得計算のあり方 働き方の多様化を踏まえ 所得計算上の控除 から 人的控除 に負担調整のウェイトをシフトすることが適当 人的控除の控除方式のあり方 主要国における 税額控除方式 や ゼロ税率方式 逓減 消失型の所得控除方式 を参考に 控除方式のあり方を見直し 経済社会のICT 化に対応した所得把握のあり方デジタルエコノミーにおける取引を通じて稼得する者の所得を 適切に把握するための方策について検討 老後の生活に備えるための自助努力を支援する公平な制度 個人の働き方やライフコースに影響されない公平な制度を構築する観点から 総合的な枠組について検討 官民のデータによるやり取りが進むことにより 様々な情報を活用した制度が設計可能 制度を適切に運営し その下で国民の利便性を高めるためにも 税務手続の電子化が重要

税務手続の電子化 : 取組の全体像 スケジュール基礎控除の見直し案 ( イメージ ) 政府税調中間報告 2 ( 平成 29 年 11 月 ) 別添資料 経済社会の ICT 化等を踏まえ 納税者の利便を向上させつつ 税務手続に係るデータ活用を推進 働き方が多様化し 申告者が増加 多様化する中 ICT の活用等を通じ 全ての納税者が簡便 正確に申告等を行える納税環境を整備 また 官民を含めた多様な当事者がデータをデータのまま活用 円滑にやり取りできる姿を実現し 官民あわせたコストの削減 企業の生産性向上を図る そのため 以下に掲げた取組をスピード感をもって進める の取組は 財務省において ( 所要の税制改正等を前提として ) 実施可能 原則全て今後数年間 ( 概ね 2~3 年間程度 ) で実現を図る の取組は 実施にあたり関係省庁等の協力 ( 省庁横断的な検討作業 マイナポータルの整備 活用等 ) が必要 その進捗を踏まえて タイムリーかつ積極的に取組を進める スマホ申告の実現 (H31.1~ 段階的に対象範囲拡大 ) 個人 ( 所得税関係 ) 法人 ( 法人税関係 ) ID PW のみ ( またはマイナンバーカードのみ ) で e-tax 利用可能 (H31.1~) 医療費控除の申告における医療費通知データの活用 (H30.1~ 段階的実施 ) 年末調整が基本的にオンラインで完結する仕組みの整備 ( 被用者 :PC スマホ等での手続の実現 雇用者 : 書面確認 保管の負担軽減 ) 電子申告の普及促進 ( 大法人 :e-tax 義務化 中小法人 :e-tax 利用率 85% 以上 将来的に義務化 ) 国税 地方税の法人設立関係手続のオンライン ワンストップ化 (H31 年度 ) 技術の進展や政府方針等を踏まえた e-tax の認証手続の一層の利便性向上 マイナポータル等で確定申告 年末調整に必要な情報を一元的に確認し活用する仕組みの整備 ( 将来的課題 ) マイナポータル等を通じたカスタマイズ型情報配信 マイナポータルによる税 年金等の手続のオンライン ワンストップ化 社会保険 登記を含む全法人設立関係手続のオンライン ワンストップ化 個人 法人共通 行政機関間のデータ連携拡大 ( 情報提出の重複削減 ( ワンスオンリー化 )) 電子帳簿の普及促進 ( 文書保存の負担軽減 ) 納付のキャッシュレス化推進 ( 現金納付の手続負担軽減 )

平成 30 年度与党税制改正大綱 ( 抄 ) 平成 29 年 12 月 14 日 自 由 民 主 党 公 明 党 第一 平成 30 年度税制改正の基本的考え方 6 円滑 適正な納税のための環境整備 (1) 税務手続の電子化等の推進 経済社会の ICT 化や働き方の多様化が進展する中 税務手続においても ICT の活用を推進し 全ての納税者が簡便 正確に申告等を行うことができる利便性の高い納税環境を整備するとともに データの円滑な利用を進めることにより 社会全体のコスト削減及び企業の生産性向上を図ることが重要である このため 法人税等に係る申告データを円滑に電子提出できるよう環境整備を進めるとともに 大法人については法人税等の電子申告を義務化する 法定調書や所得税の年末調整手続についても 一層の電子化に向けた措置を講ずる また 地方税の電子納税について 安全かつ安定的な運営を担保するために必要な措置を講じつつ 全地方公共団体が共同で収納を行う仕組みを整備する 税務手続の電子化等の推進については 今後も 適正課税の観点も踏まえつつ 経済社会の ICT 化等の進展に遅れることなく対応を進めていく 給与所得に係る個人住民税の特別徴収税額通知 ( 納税義務者用 ) については 電子情報処理組織 (eltax) により特別徴収義務者を経由し 送付する仕組みを 地方公共団体間の取扱いに差異が生じないよう配慮しつつ検討する

税務手続の電子化 : 取組の全体像 スケジュール基礎控除の見直し案 ( イメージ ) 政府税調資料を改訂 政府税制調査会の中間報告 2 で示された税務手続の電子化に係る取組事項について 平成 30 年度税制改正では 大法人の電子申告義務化 年末調整手続の一層の電子化 を措置することとした このほか 法定調書の一層の電子化 ダイレクト納付 ( 電子納税 ) の利便性向上 処分通知等の一層の電子化 も措置することとした スマホ申告の実現 (H31.1~ 段階的に対象範囲拡大 ) 個人 ( 所得税関係 ) 法人 ( 法人税関係 ) ID PW のみ ( またはマイナンバーカードのみ ) で e-tax 利用可能 (H31.1~) 医療費控除の申告における医療費通知データの活用 (H30.1~ 段階的実施 ) 年末調整が基本的にオンラインで完結する仕組みの整備 ( 被用者 :PC スマホ等での手続の実現 雇用者 : 書面確認 保管の負担軽減 ) H30 改正 : 年末調整手続の一層の電子化 (H32 年分 ~) 電子申告の普及促進 ( 大法人 :e-tax 義務化 中小法人 :e-tax 利用率 85% 以上 将来的に義務化 ) H30 改正 : 大法人の電子申告 (e-tax) 義務化 (H32 年度 ~) 国税 地方税の法人設立関係手続のオンライン ワンストップ化 (H31 年度 ) 技術の進展や政府方針等を踏まえた e-tax の認証手続の一層の利便性向上 マイナポータル等で確定申告 年末調整に必要な情報を一元的に確認し活用する仕組みの整備 ( 将来的課題 ) マイナポータル等を通じたカスタマイズ型情報配信 マイナポータルによる税 年金等の手続のオンライン ワンストップ化 社会保険 登記を含む全法人設立関係手続のオンライン ワンストップ化 行政機関間のデータ連携拡大 ( 情報提出の重複削減 ( ワンスオンリー化 )) 個人 法人共通 電子帳簿の普及促進 ( 文書保存の負担軽減 ) 納付のキャッシュレス化推進 ( 現金納付の手続負担軽減 ) H30 改正 : 法定調書の一層の電子化 ( 光ディスク等での提出義務基準の引下げ ) ダイレクト納付 ( 電子納税 ) の利便性向上 ( 予納の範囲拡充 ) 処分通知等の一層の電子化 ( 電子交付による通知等の範囲拡充 )

国税の申告手続の電子化促進措置基礎控除の見直し案 平成 30 年度改正 経済社会のICT 化等を踏まえ 政府全体として行政手続の電子化を進めてきているが 国税の電子申告 の普及は道半ばの状況 ( 平成 28 年度の利用率 : 法人税申告 79.3%( 法人税申告のうち大規模法人 56.9%) 所得税申告 53.5%) こうした中 官民あわせたコストの削減や企業の生産性向上を推進する観点から 申告データを円滑に電子提出できるよう環境整備を進めつつ まずは大法人について 電子申告の義務化を図る ( 平成 32 年 4 月 1 日以後開始する事業年度について適用 ) 大法人 ( 1) は 法人税 消費税等の納税 申告書及び添付書類の提出を電子的に行わ なければならないこととする ( 1) 内国法人のうち事業年度開始の時の資本金の額等が 1 億円を超える法人など 電子的な提出が困難と認められる一定の事 由があるとき ( 2) は 税務署長の承認に基 づき 例外的に書面による申告書等の提出 を可能とする 大法人の電子申告義務化 ( 2) サイバー攻撃 災害 経営の破綻等により インターネットが利用できず電子申告ができない場合 申告データの円滑な電子提出のための環境整備 1 提出情報等のスリム化 第三者作成書類の見直し ( 土地収用証明書等の添付省略 保存要件化 送信するイメージデータの紙原本の保存不要化) 勘定科目内訳明細書の記載内容の簡素化 ( 運用 ) 2 データ形式の柔軟化 別表 ( 明細記載を要する部分 ) 財務諸表 勘定科目内訳明細書のデータ形式の柔軟化 (CSV) 3 提出方法の拡充 添付書類の光ディスク等による提出 電子申告の送信容量の拡大 ( 運用 ) 4 提出先の一元化 ( ワンスオンリー化 ) 国 地方を通じた財務諸表の電子提出の一元化 連結法人に係る個別帰属額届出書の電子提出の一元化等 5 認証手続の簡便化 法人の認証手続の簡便化 ( 経理責任者の電子署名の不要化 代表者から委任を受けた者の電子署名による電子申告を可能とする )

生命保険料控除 地震保険料控除及び住宅ローン控除に係る年末調整手続の電子化 平成 30 年度改正 源泉徴収義務者 ( 雇用者 ) の事務負担を軽減し 給与所得者 ( 被用者 ) の利便性を向上させる観点から 改正前の制度においては書面で源泉徴収義務者に提出がされていた生命保険料控除 地震保険料控除及び住宅ローン控除に係る年末調整関係書類について 電磁的方法による提出 ( 電子提出 ) を可能とする ( 注 1) 電子提出の対象とする年末調整関係書類生命保険料控除証明書 地震保険料控除証明書 住宅ローン控除申告書 住宅ローン控除証明書 住宅ローンの年末残高証明書 ( 注 2) 上記の見直しと併せて 住宅ローン控除証明書及び住宅ローンの年末残高証明書について 生命保険料控除証明書 地震保険料控除証明書等と同様に 電子メール等により提供を受けた住宅ローン控除証明書及び住宅ローンの年末残高証明書に記載すべき事項が記録された電子証明書を印刷した書面で 真正性を担保するための所要の措置が講じられているもの (QRコード付証明書) を住宅ローン控除申告書等に添付することを可能とする 改正後 < 生命保険料控除 地震保険料控除 > < 住宅ローン控除 > 源泉徴収義務者 源泉徴収義務者 控除証明書データ 保険料控除申告書データ 生命保険料控除証明書データ 地震保険料控除証明書データ 住宅ローンの年末残高証明書データ 住宅ローン控除申告書データ 住宅ローン控除証明書データ 住宅ローンの年末残高証明書データ 給与所得者 控除申告書作成支援システム 住宅ローン控除証明書データ 給与所得者 控除申告書作成支援システム ( 注 ) 平成 32 年分以後の所得税について適用 ( 注 ) 平成 31 年 1 月 1 日以後に自己の居住の用に供する場合における平成 32 年分以後の所得税について適用