2017-19 第 5 号 2017 年 5 月 19 日 団体年金事業部 確定拠出年金の運用に関する専門委員会 における検討状況について ( 第 7 回 ) 確定拠出年金の運用に関する専門委員会 について 第 7 回 (5 月 19 日 ) の検討状況をまとめましたの で 別紙のとおりご案内いたします 参考 確定拠出年金の運用に関する専門委員会資料 ( 厚生労働省 HP ) http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=413946 以上
確定拠出年金の運用に関する専門委員会 における検討状況について ( 第 7 回 ) 2 0 1 7 年 5 月 1 9 日第一生命保険株式会社団体年金事業部
確定拠出年金の運用に関する専門委員会報告書 ( 案 ) について 2016 年 6 月 3 日に公布された確定拠出年金法改正のうち DC の運用の改善 ( 公布から 2 年以内に施行 ) について 確定拠出年金の運用に関する専門委員会 にて議論が行われています 5 月 19 日の第 7 回専門委員会において これまでの議論を踏まえ 専門委員会報告書の案が提示されました 専門委員会報告書 ( 案 ) の概要 5 月 19 日第 7 回専門委員会時点 1. 運用商品選択への支援 項目 (1) 運用商品提供数の上限 (2) 運用商品の数え方 (3) 運用商品の除外の際に実務上留意すべき事項 (4) 運用商品の提示にあたって併せて講じる措置 内容 企業型 DC および個人型 DC 双方とも 政令で定める上限数を 35 本 とする 事業主や運営管理機関等が運用商品を厳選するにあたり 次の点に留意する 1 運用商品全体のラインナップがバランスのとれたものであること 2 個々の運用商品の質 ( 手数料を含む ) を十分吟味すること 加入者の商品選択行動等をモニタリングし 法施行に伴う経過措置期間 (5 年間 ) 終了後 一定期間経過後に 法令上の上限数を再度検討する 加入者ごとに選択するものが一意に決まるターゲット イヤーだけが異なる商品 ( シリーズ ) をまとめて 1 本と数える 運用商品の除外にあたり 除外する商品を決定する考慮要素 ( 信託報酬の水準 運用成績 運用商品除外後の運用商品全体の構成 手数料 当該商品の指図者数等 ) や加入者への情報提供内容等に留意する 個別の運用商品の推奨禁止に留意しつつ 次のような提示の工夫を促す 投資信託の種類 パッシブ アクティブの区分を示す 基本的な運用商品 等 応用的な運用商品 等と示す 運用商品一覧表に手数料を示す 1
確定拠出年金の運用に関する専門委員会報告書 ( 案 ) について 専門委員会報告書 ( 案 ) の概要 ( 続き ) 5 月 19 日第 7 回専門委員会時点 2. 運用商品を選択しない者への支援 項目 (1) 指定運用方法の基本的な考え方と基準 (2) 指定運用方法の設定プロセス 内容 指定運用方法の基準を定めた改正 DC 法第 23 条の 2 第 2 項は 特定の運用商品を指定あるいは除外するものではなく 指定運用方法のあり方を定性的に示している 上記を踏まえ 指定運用方法は 次のような基準に照らし選定されることが適当 長期的な観点から 物価 為替相場 金利その他経済事情の変動 ( 価格変動リスク 信用リスク等 ) により生ずる損失に考慮がなされていること 上記の損失との均衡を失することがない範囲で適切な収益が見込まれることが明らかになっていること 手数料 信託報酬その他これらに類する費用の額が期待される収益の額に照らし 過大でないこと 次の着眼点を考慮 検討して 労使 運営管理機関等において指定運用方法を決定 主に加入者に係るもの加入者属性 金融商品への理解度 加入者ニーズ 想定利回りや掛金額等退職給付における位置づけ等 主に商品に係るもの ( リスク リターン特性 ) 期待収益率 価格変動の大きさ 元本が確保されるか 最終的に累積投資額を下回る可能性 実質価値の維持可能性 分散投資効果等 2
確定拠出年金の運用に関する専門委員会報告書 ( 案 ) について 専門委員会報告書 ( 案 ) の概要 ( 続き ) 5 月 19 日第 7 回専門委員会時点 2. 運用商品を選択しない者への支援 項目 (3) 加入者への情報提供等 3.DC 制度全体における運用全般の在り方について 内容 受託者責任を果たす観点から 次の措置を講ずることが適当である 施行日後の新規加入者から 指定運用方法が適用される旨を理解したことの確認を得るよう 運営管理機関等に対し奨励 運営管理機関等は 次の事項について加入者に情報提供を実施 損失が生じた場合の責任を加入者本人が負うこと ( 元本確保型商品が指定運用方法に選定されている場合 ) 投資機会を逃す可能性があること インフレ時に実質価値を維持できない可能性があること 指定運用方法適用後も 資産額通知や継続投資教育等 あらゆる機会を利用して 継続的な情報提供や働きかけを行っていくことが適当である 加入者の属性等によりふさわしい商品のあり方は異なりうるが 長期的な年金運用の観点からは分散投資効果が見込まれるような商品が有用であることが少なくない旨 加入者に対し投資教育などで積極的に働きかけていくことが必要 モニタリングを行いながら投資教育の実施率の向上や実効性を高めていく取組が必要 継続的な投資教育について 教育を行う側と受ける側との双方向の意識の共有を図りながら 効果的に実施することが求められる 4. 関係者の取組 加入者のために 労使や運営管理機関等が創意工夫をして取組を行うことが望まれる 国においても 必要なデータについて把握 確認を行い 必要に応じ措置を講じることが必要 3
第 7 回専門委員会における主な議論 報告書 ( 案 ) の方向性についての異論はなく 主に表現について各委員より意見があり 次回の専門委員会で改めて議論することとなりました ( 運用商品選択への支援 ) 大江委員より P3 の (1) 運用商品提供数の上限について において 運用商品の選定理由の説明の質を高めることについて追記の提案があり 事務局にて検討することとなりました 臼杵委員長代理より P4 の注記 2( 運用商品の選定にあたり アクティブファンドについて アクティブリターン獲得の蓋然性を示すべき ) を本文に記載することを求める意見があり 事務局にて検討することとなりました 山崎委員より P5 の (3) 運用商品の除外の際に実務上留意すべき事項 において 運用商品を定期的にモニタリングすることの重要性 および運用商品の評価にあたって第三者機関を活用することの有用性について追記の提案があり 事務局にて検討することとなりました ( 運用商品を選択しない者への支援 ) 臼杵委員長代理 山崎委員より P8 の 3 つ目の のうち 改正法第 23 条の 2 第 2 項が特定の運用商品を指定あるいは除外するものではない との記載について 将来の議論の選択肢を狭めない 等の理由から削除の提案がありましたが 事務局より DC 法改正に係る国会答弁の内容等を用いて改めて条文の趣旨の説明があり 原案どおり存置することとなりました 杉浦委員 臼杵委員長代理より P9 の 1 つ目の に記載された指定運用方法の基準のうち 適切な収益が見込まれることが 明らかになっていること に係る記載について 適切 や 明らか の意味内容が不明確等の意見があり 事務局にて検討することとなりました 臼杵委員長代理 杉浦委員 大江委員より P9の (2) 指定運用方法の設定プロセスについて に記載された指定運用方法選定の着眼点のうち 元本が確保されるかどうか との記載について 金融用語としての適切性の観点から 利回りが確定しているか 等の表現に修正することが提案され 事務局にて検討することとなりました また 山崎委員より 元本が確保されるかどうか 最終的に累積投資額を下回る可能性 との記載は不要ではないかとの意見があり 事務局にて検討することとなりました 4