Java プログラミング Ⅰ 3 回目変 数 今日の講義講義で学ぶ内容 変数とは 変数の使い方 キーボード入力の仕方 変 数 変 数 一時的に値を記憶させておく機能 変数は 型 ( データ型 ) と識別子をもちます 2 型 ( データ型 ) 変数に記憶する値の種類変数の型は 記憶できる値の種類と範囲

Similar documents
Java プログラミング Ⅰ 3 回目変数 変数 変 数 一時的に値を記憶させておく機能型 ( データ型 ) と識別子をもつ 2 型 ( データ型 ) 変数の種類型に応じて記憶できる値の種類や範囲が決まる 型 値の種類 値の範囲 boolean 真偽値 true / false char 2バイト文

JavaプログラミングⅠ

JavaプログラミングⅠ

Java プログラミング Ⅰ 7 回目 switch 文と論理演算子 今日の講義講義で学ぶ内容 switch 文 論理演算子 条件演算子 条件判断文 3 switch 文 switch 文 式が case のラベルと一致する場所から直後の break; まで処理しますどれにも一致致しない場合 def

break 文 switch ブロック内の実行中の処理を強制的に終了し ブロックから抜けます switch(i) 強制終了 ソースコード例ソースファイル名 :Sample7_1.java // 入力値の判定 import java.io.*; class Sample7_1 public stati

Java プログラミング Ⅰ 7 回目 switch 文と論理演算子 条件判断文 3 switch 文 switch 文式が case の値と一致した場合 そこから直後の break; までを処理し どれにも一致しない場合 default; から直後の break; までを処理する 但し 式や値 1

K227 Java 2

JavaプログラミングⅠ

新・明解Java入門

やさしいJavaプログラミング -Great Ideas for Java Programming サンプルPDF

Java演習(4) -- 変数と型 --

JavaプログラミングⅠ

JavaプログラミングⅠ

Microsoft Word - java a.doc

JavaプログラミングⅠ

解きながら学ぶJava入門編

コンピュータ中級B ~Javaプログラミング~ 第3回 コンピュータと情報をやりとりするには?

char int float double の変数型はそれぞれ 文字あるいは小さな整数 整数 実数 より精度の高い ( 数値のより大きい より小さい ) 実数 を扱う時に用いる 備考 : 基本型の説明に示した 浮動小数点 とは数値を指数表現で表す方法である 例えば は指数表現で 3 書く

オブジェクト指向プログラミング・同演習 5月21日演習課題

プログラミングA

Java講座

Programming-C-9.key

情報技術 Java の特徴 Java は現在 事務処理計算用プログラミング言語として開発された COBOL に取って代わり C 言語や C++ と並んで 現在最も使われているプログラミング言語の一つである Java は Write Once, Run Anywhere( プログラムを一度作成したらど

Java (9) 1 Lesson Java System.out.println() 1 Java API 1 Java Java 1

2016 年度 JAVA 講座第六週目 目次 パッケージ... 2 パッケージの作成... 2 パッケージの使用方法... 3 異なるパッケージ同名クラスの宣言... 4 パッケージの側面から見たアクセス修飾子... 4 ラッパークラス... 5 ラッパークラス利用法:キャスト... 5 ラッパーク


Prog1_2nd

プログラミング入門1

2

JavaプログラミングⅠ

2

Prog2_9th

プログラミング入門1

スライド 1

問題1 以下に示すプログラムは、次の処理をするプログラムである

プログラムの基本構成

Prog1_15th

r1.dvi

マークアップ言語

JavaプログラミングⅠ

gengo1-2

デジタル表現論・第6回

問 次の Fortran プログラムの説明及びプログラムを読んで、設問に答えよ。

ガイダンス

Prog1_10th

PowerPoint プレゼンテーション

Prog1_6th

プログラミング入門1

スライド 1

class TestPrimitiveType{ public static

Assignment_.java 課題 : 転置行列 / class Assignment_ public static void main(string[] args) int i,j; int[][] array = 1,,,,,,,,,,,,,1,1,; 行 列行列 i

JavaプログラミングⅠ

System.out.println("char : " + (int)character.min_value + "~" + (int)character.max_value); System.out.println("float : " + Float.MIN_VALUE + "~" + Flo

メソッドのまとめ

第 1 章 Java 言語について ( オブジェクト指向, 変数の扱い方, 繰り返し条件と条件分岐 ) Java 言語の概要とオブジェクト指向, 変数の扱い方, 繰り返し条件と条件分岐について理解し, プログラム作成を行う 1.1 Java 言語の概要 JAVA は Sun Microsystems

JavaプログラミングⅠ

Prog2_10th

10/ / /30 3. ( ) 11/ 6 4. UNIX + C socket 11/13 5. ( ) C 11/20 6. http, CGI Perl 11/27 7. ( ) Perl 12/ 4 8. Windows Winsock 12/11 9. JAV

8 if switch for while do while 2

Java知識テスト問題

untitled

プログラミング入門1

Microsoft PowerPoint - CproNt02.ppt [互換モード]


Microsoft PowerPoint - prog03.ppt

Microsoft PowerPoint ppt

JavaプログラミングⅠ

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F D2091E F196E291E889F090E C4816A82CC838C E646F6378>


2

JavaプログラミングⅠ

ただし 無作為にスレッドを複数実行すると 結果不正やデッドロックが起きる可能性がある 複数のスレッド ( マルチスレッド ) を安全に実行する ( スレッドセーフにする ) ためには 同期処理を用いるこ とが必要になる 同期処理は 予約語 synchronized で行うことができる ここでは sy

HCI プログラミング 10 回目テキストフィールドとキーイベント 今日の講義で学ぶ内容 テキストフィールドの利用 キーイベントの処理 テキストフィールドの利用 1 テキストフィールドを配置してみましょう テキストフィールドを用いることにより 数値や文字列などのデータ入力が可能になります ソースファ

数値計算

問 次の Fortran プログラムの説明及びプログラムを読んで、設問に答えよ。

Javaセキュアコーディングセミナー東京 第3回 入出力(File, Stream)と例外時の動作 演習解説

2

Javaハンドブック

Microsoft PowerPoint - prog09.ppt

Microsoft PowerPoint - prog09.ppt

Prog1_3rd

第 2 章インタフェース定義言語 (IDL) IDL とは 言語や OS に依存しないインタフェース定義を行うためのインタフェース定義言語です CORBA アプリケーションを作成する場合は インタフェースを定義した IDL ファイルを作成する必要があります ここでは IDL の文法や IDL ファイ

(Microsoft PowerPoint - \223\306\217KJAVA\221\346\202R\224\ ppt)

Prog1_11th

教材ドットコムオリジナル教材 0から始めるiアフ リ リファレンス i アプリ簡易リファレンス ver i アプリ Java 独自のメソッド (1)iアプリの命令を使えるようにする import com.nttdocomo.ui.*; (2) 乱数を使う import java.u

プログラミング基礎I(再)

デジタル表現論・第4回

明解Javaによるアルゴリズムとデータ構造

HCI プログラミング 8 回目ボタン チェックボックス ラジオボタン 今日の講義で学ぶ内容 ボタンとアクションイベント ボタンのカスタマイズ チェックボックスとラジオボタン ボタンとアクションイベント 1 ボタンを配置してみましょう ボタンは ラベルと同じようにフォントやその色 画像の貼り付けなど

Microsoft PowerPoint - ruby_instruction.ppt

PowerPoint プレゼンテーション

文字列操作と正規表現

新・明解Javaで学ぶアルゴリズムとデータ構造

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

Javaによるアルゴリズムとデータ構造

講習No.8

マークアップ言語

Javaプログラムの実行手順

Transcription:

Java プログラミング Ⅰ 3 回目変 数 今日の講義講義で学ぶ内容 変数とは 変数の使い方 キーボード入力の仕方 変 数 変 数 一時的に値を記憶させておく機能 変数は 型 ( データ型 ) と識別子をもちます 2 型 ( データ型 ) 変数に記憶する値の種類変数の型は 記憶できる値の種類と範囲を決定します 次の型が利用でき これらの型は特に基本型とよばれます 基本型 値の種類 値の範囲 boolean 真偽値 true / false char 2 ハ イト文字 (16 ヒ ット Unicode) 0x0000 ~ 0xffff byte 1 ハ イト整数 - 2 7 ~ 2 7-1 short 2 ハ イト整数 - 2 15 ~ 2 15-1 int 4 ハ イト整数 - 2 31 ~ 2 31-1 long 8 ハ イト整数 - 2 63 ~ 2 63-1 float 4 ハ イト単精度浮動小数点数 double 8 ハ イト倍精度浮動小数点数 識別子 変数につける名前変数の識別子は 変数を一意に識別します 変数の識別子は 次の規則を守りましょう a~z A~Z( 英字 ) 0~9( 数字 ) _( アンタ ーライン ) $( ト ル記号 ) を用いる 数字ではじめることはできない 長さには制限はない 大文字と小文字は異なるものとして区別される - 1/10 -

空白 ( スヘ ース ) を含めることはできない 次の Java のキーワード ( すべて小文字 ) は名前にできない abstract const final int public throw assert continue finally interface return throws boolean default float long short transient break do for native static true byte double goto new strictfp try case else if null super void catch enum implements package switch volatile char extends import private synchronized while class false instanceof protected this 識別子として a, abc, ab_c, F1 は良いですが 12a, return, is-a はエラーです 変数の宣言 変数の宣言 変数を使用できるようにする準備 変数の型と識別子を指定して次のように記述します 型識別子 ; 変数の初期化 変数を宣言した際に適当な値を代入しておくこと宣言された変数には予期しない値が入っていることがあります 初期化していない変数を利用しようとすると 変数 は初期化されていない可能性があります というメッセージで警告があります 右辺を左辺に代入する演算子 =( イコール ) を用いて次のように記述します 識別子 = 値 ; - 2/10 -

..... 数学では 代入と等しいを同じ記号 =( イコール ) で表記しますがプログラミング言語では これらを明確に区別します 代入は =( シンク ルイコール ) で表現します 等しいは ==( タ フ ルイコール ) で表現します これは後の回で紹介します ソースコード例ソースファイル名 :Sample3_1.java // 変数の宣言と初期化 class Sample3_1 public static void main(string[] args) int num1; // 変数の宣言 num1 = 0; // 変数の初期化 // 変数の宣言と初期化を同時に行う int num2 = 0; // 同一の型の変数を複数同時に宣言する //,( カンマ ) で変数を区切る int num3, num4; // 同一の型の変数を複数同時に宣言 初期化する int num5 = 0, num6 =0; // 同一の型の変数を複数同時に宣言 一部初期化する int num7 = 0, num8, num9 = 0; 変数の利用 変数は 宣言された直後から利用することができます 宣言されていない ( 宣言する前に ) 変数を利用しようとすると シンボルを見つけられません というコンパイルエラーが出ます - 3/10 -

右辺を左辺に代入する演算子 =( イコール ) を用いて 変数への値の代入 変数の値の上書き 変更ができます 変数の値の出力は次のように記述します System.out.println( 識別子 ); System.out.printf( ); C 言語の printf() 関数のように %d, %c, %ld などを用いて出力の書式を指定することができます int num=10; System.out.printf(" 変数の値は %d です \n",num); ソースコード例ソースファイル名 :Sample3_2.java // 変数の利用 class Sample3_2 public static void main(string[] args) // 変数の宣言と初期化 int num1 = 0; int num2 = 0; ここで 演算子 + は文字列を連結する機能をもつ ( 参照 ) 第 2 回目講義フ リント // 変数の値の出力 System.out.println(" 変数 num1 の値は " + num1 + " です "); System.out.println(" 変数 num2 の値は " + num2 + " です "); // 変数の値を変更 num1 = 5; System.out.println(" 変数 num1 の値を変更しました "); System.out.println(" 変数 num1 の値は " + num1 + " です "); System.out.println(" 変数 num2 の値は " + num2 + " です "); // ほかの変数の値を代入 num2 = num1; System.out.println(" 変数 num1 の値を変数 num2 に代入しました "); ある変数の値を別の変数に代入することもできます System.out.println(" 変数 num1 の値は " + num1 + " です "); System.out.println(" 変数 num2 の値は " + num2 + " です "); - 4/10 -

実行画面 >java Sample3_2 変数 num1 の値は 0 です 変数 num2 の値は 0 です 変数 num1 の値を変更しました 変数 num1 の値は 5 です 変数 num2 の値は 0 です 変数 num1 の値を変数 num2 に代入しました 変数 num1 の値は 5 です 変数 num2 の値は 5 です -- Press any key to exit (Input "c" to continue) -- キーボード入力入力の基本形 ( 文字列を入力入力するする場合 ) ソースファイル名 : クラス名.java import java.io.*; C 言語の #include に対応します キーボード入力の機能が使用可能になります class クラス名 キーボード入力をす る前に一度だけ記述 public static void main(string[] args) throws IOException します BufferedReader br; br = new BufferedReader(new InputStreamReader(System.in)); : String str; str = br.readline(); : 文字列を扱う String 型の変数を宣言しますユーザからの入力を待つ状態で止まります文字列をキーボードから入力し Enter キーを押すとその文字列が変数 str に代入されます - 5/10 -

ソースコードコード例ソースファイル名 :Sample3_3.java // キーボードから文字列を入力する import java.io.*; class Sample3_3 public static void main(string[] args) throws IOException BufferedReader br; br = new BufferedReader(new InputStreamReader(System.in)); // キーボードから文字列を読込む String str1, str2; // キーボードからの入力を促すメッセージと入力 System.out.println("1 つ目の文字列を入力してください "); str1 = br.readline(); System.out.println("2 つ目の文字列を入力してください "); str2 = br.readline(); // 読込まれた文字列を表示する System.out.println(str1 + " と "+ str2 + " が入力されました "); 実行画面 >java Sample3_3 1 つ目の文字列を入力してください 楽しい 2 つ目の文字列を入力してください Java 楽しいと Java が入力されました -- Press any key to exit (Input "c" to continue) -- - 6/10 -

キーボード入力入力の基本形 ( 整数を入力入力するする場合 ) ソースファイル名 : クラス名.java import java.io.*; C 言語の #include に対応します キーボード入力の機能が使用可能になります class クラス名 public static void main(string[] args) throws IOException BufferedReader br; br = new BufferedReader(new InputStreamReader(System.in)); : 整数を扱う int 型の変数を宣言します int num; num = Integer.parseInt(br.readLine( )); キーボード入力をす る前に一度だけ記述 します : ユーザからの入力を待つ状態で止まります 文字列をキーボードから入力し Enter キーを押す と入力された文字列が int 型の数値に変換され int 型の変数 num に代入されます この部分は 変換したい型に応じて次のように使い分けます ( 入力したいデータ型 ) ( コード ) boolean 型 ( 真偽値 ) Boolean.parseBoolean( ); byte 型 ( 整数 ) Byte.parseByte( ); short 型 ( 整数 ) Short.parseShort( ); int 型 ( 整数 ) Integer.parseInt( ); long 型 ( 整数 ) Long.parseLong( ); float 型 ( 実数 ) Float.parseFloat( ); double 型 ( 実数 ) Double.parseDouble( ); さらに 入力された値を代入する変数の型も合わせて変更します たとえば 実数を入力したい場合は double d; d = Double.parseDouble(br.readlLine( )); とすればよいです - 7/10 -

ソースコード例ソースファイル名 :Sample3_4.java // キーボードから整数を入力する import java.io.*; class Sample3_4 public static void main(string[] args) throws IOException BufferedReader br; br = new BufferedReader(new InputStreamReader(System.in)); // キーボードからの入力を促すメッセージ System.out.println(" 整数を入力してください "); // キーボードから整数を読込む int num; num = Integer.parseInt(br.readLine()); // 読込まれた整数を表示する System.out.println(num + " が入力されました "); 実行画面 >java Sample3_4 整数を入力してください 123 123 が入力されました -- Press any key to exit (Input "c" to continue) -- - 8/10 -

Sample3_4 実行時に数値数値を入力入力するするのをのを間違間違えてえて文字文字を入力入力したら? 実行画面 >java Sample3_4 整数を入力してください a Exception in thread "main" java.lang.numberformatexception: For input string: "a" at java.lang.numberformatexception.forinputstring(numberformatexception.java:48) at java.lang.integer.parseint(integer.java:447) at java.lang.integer.parseint(integer.java:497) at Sample3_4.main(Sample3_4.java:20) -- Press any key to exit (Input "c" to continue) -- Java ではこのような実行時におけるエラーを処理する 例外処理 という枠組みが備えられています ここでは詳細にはふれず Java プログラミング Ⅱ で詳しく解説します キーボード入力入力のそののその他の方法 ソースコード例ソースファイル名 :Ext3_1.java // キーボードから数値を直接読み込む import java.util.*; C 言語の #include に対応します 以下のキーボード入力の機能が使用可能になります class Ext3_1 public static void main(string[] args) Scanner s; s = new Scanner(System.in); キーボード入力をする前に一度だ け記述します // こちらの方法では以下の例のように int 型整数 long 型整数 // float 型実数 double 型実数を変数に読み込むことができます int i = s.nextint(); long l = s.nextlong(); ユーザからの入力を待つ状態で止まります float f = s.nextfloat(); 文字列をキーボードから入力し Enter キーを押すとその double d = s.nextdouble(); 文字列が指定の型に変換されて 変数に代入されます String str = s.next(); // 変数の中身をみてみましょう System.out.println("i="+i+", l="+l+", f="+f+", d="+d+", str="+str); - 9/10 -

実行画面 >java Ext3_1 12 2007 12.4 3.1415 Hello i=12, l=2007, f=12.4, d=3.1415, str=hello -- Press any key to exit (Input "c" to continue) -- - 10/10 -