ウクライナ情勢レポート 2014 年 3 現在 ウクライナでは政権崩壊という衝撃的な状況に陥っています ウクライナは東ヨーロッパに位置する国ですが 同じ東ヨーロッパに所在するコソボオフィス から ウクライナの情勢をお伝えさせて頂きます まずウクライナの場所は 地図上ではこちらになります ウクライナの東側はロシアに接しており 側はポーランド スロバキア ハンガリーなどに接しています ポーランド スロバキア ハンガリーは EU( 欧州連合 ) にも加盟しているいわゆる 側ヨーロッパの国々 そしてロシアはご存知のとおり 東 冷戦の の主役 ソビエト連邦を構成
していた東の 国です ウクライナは 1991 年まで ソビエト連邦の 部でした ウクライナの国旗 は約 4500 万 数百万 規模の 国が林 する東ヨーロッパ圏においては かな り きな規模の国と えます ちなみにウクライナに隣接するポーランドの は約 3850 万 ロシア約 1 億 4500 万 ルーマニア約 2100 万 ハンガリー約 990 万 ベラルーシ約 950 万 スロバ キア約 450 万 モルドバ約 350 万 となっています ウクライナは国 積も広 で ロシアを含めたヨーロッパ全体では ロシアに次いで 2 番 に きな国 積を有しています
地図上で眺めてみると ウクライナは欧州とロシアに挟まれた場所に位置していることがよく わかります 本は海に囲まれているため実感しづらい部分がありますが ヨーロッパ諸国のように四 を 地続きで他の国に囲まれていると 各地域により 化や 種 語等がかなり異なってくるこ とが 般的です 国の 側は 側に隣接する国に 化的 種的 語的にも似通ったものになる傾向があり 国の東側は東に隣接する国に似通ってくる傾向があります そしてウクライナの場合にも まさに国の 側は欧州諸国を指向し 東側はロシアを指向するという雰囲気がありました まさに EU 圏とロシアの境 に位置する国として 以前から世論が と東に 分されていたの です そして今回の政権崩壊の によっては 国が と東 2 つの国に分裂してしまう可能性もあ るのです
政権崩壊までの経緯 1989 年にベルリンの壁が崩壊し これは東欧の 主 命がさらに活発化する起爆剤となり ました その後旧ソビエト連邦は崩壊 旧ソビエト連邦を構成していた構成していた エスト ニア ラトビア リトアニア そしてウクライナなどが次々に独 を果たしました ごく単純化してしまうと 東 冷戦は 側 (EU 圏とアメリカなど ) が勝利し 東側 ( 旧ソ 連 東欧諸国 ) が敗北したとも えます そして EU 圏は徐々に拡 していき 現時点では旧ソビエト連邦を構成していたバルト三国 ( エストニア ラトビア リトアニア ) は全て正式な EU 加盟国となり ロシアを徐々に追い詰めてきました まさに EU 圏が から東に徐々に進んでいき ロシアと接しているエストニアやラトビアまで来ているという状況です そして今回のウクライナ ウクライナはまさに EU 圏とロシアの間に挟まれており EU 圏とし ては当然ながら勢 拡 を 指して ウクライナを EU 圏内に取り込もうと画策をしてきまし た 対するロシアとしては ウクライナをみすみす EU 圏に取り込まれてしまっては国益を損なう という観点から ウクライナのロシア圏内の引き めに必死だったわけです 今回の政権崩壊が起きるまでは ヤヌコビッチ 統領が政権を握っていました 彼は親ロシア 派であり EU とウクライナが EU 接近のために続けてきていた協議を 昨年正式に廃 した 物です
その裏には ウクライナを引き めたいロシアの 作もあったとされており EU 側に接近するのであればロシアからウクライナに送っている天然ガスの供給を めるという交渉を持ちかけてきたり 莫 な天然ガス代 の 払いを求めたり そして実際にロシア側がウクライナからの輸 を突如事実上停 して 多くの輸出 関係者が混乱したという事件もありました また逆に EU との交渉を打ち切るのであれば ロシアからウクライナに莫 な資 援助をす る というような駆け引きもあったとされています そして前述のとおり ヤヌコビッチ 統領が EU 側への加盟交渉の廃 を決定した後 親 EU 派の不満を蓄積され 2013 年の 11 頃から反政府デモ活動が散発的に われるようにな ってきました 反政府デモ活動は 2014 年に ってますます勢いを増し 各地で政府系の建物を占拠するま でに発展し 多数の死傷者を出しました ついに 2014 年の 2 22 に ウクライナ議会 がヤヌコビッチ 統領解任を決議 これにより政権崩壊に ったのです
ウクライナの中にある もう つの 国 ウクライナの国内には クリミア 治共和国 という もう1つの 国 があります クリミア半島に住むロシア系 親ロシアの住 が 1992 年に クリミア共和国 としてウクライナからの独 を決議したものの 途中からロシアが独 援を取りやめたため クリミア 治共和国 として現在もウクライナの中にとどまっています ( クリミア半島とクリミア 治共和国の領域 ) さらに クリミア半島の先端には セヴァストポリというウクライナの特別市があります そ の 部は ロシアがウクライナから基地として租借しており ロシア海軍の 海艦隊が駐留し てきました このような事情から クリミア半島は 親ロシアの住 が多いとされています 歴史的にも ウクライナとロシアの間で この地域の帰属を巡って 政治的な議論がされてきました 今回 ロシアは ソチ オリンピック期間中は ウクライナのデモと政権崩壊の事態を静観し
ていました しかし オリンピックが無事に閉幕したため 早速 クリミアへの軍隊の増派を い クリミア半島の軍事的な掌握を図りました ウクライナの暫定新政権は事実上 クリミア半島の地域で軍事 を展開できていない状況であ ったため ロシアは 侵攻後 この地域の掌握に成功 これを受けて発 したクリミア新政府は 3 30 に帰属を問う住 投票を予定になってい ます ウクライナの経済状況 経済状況への影響としては 欧とロシアの間に位置することがあります ロシアの重要な資 源輸出品である天然ガスは その 80% がウクライナを通過して 欧に供給 販売されます
天然ガスの販売価格は直接ロシア経済にも影響します また同時に ガス供給の停 や 料 の変更など ガスの供給体制変化が じた際には 欧の経済にも きく影響します そのため ウクライナが 欧に近い政権なのか ロシアに近い政権なのか は経済的にも重要 な問題になっています また ウクライナは 政策が不安定で 尾 貫していないなどの点で 経済や国家財政の状態はあまり良くないとされています 外貨の準備も減ってきており 通貨や国債が急落することによって 国家として債務不履 となるデフォルト懸念も出ています 最初の 場は 2014 年末の返済期限 とされています 加えて 親ロシアの住 の多いウクライナ東部に 鉄鋼業 製造業を中 とした産業基盤があ るため 政治的に東 分裂をする場合には 部の現在の暫定政権側の財務状況が 層悪化す る という予想もされています 情勢の不安定化に伴い ウクライナでは預 の引き出しが起こっています 部では デモの 前後で預 の 7% が引き出された銀 もあるようです ウクライナ中央銀 は まず外貨につ いて 1 あたりの引き出し制限を設けて対応をしています その他 ウクライナの企業に融資をしているロシアの銀 が 定規模で存在しており 200 億ドルの規模で貸付が存在しているようです ウクライナ情勢の悪化が こうしたロシアの銀 に悪影響をおよぼす可能性もあります ウクライナへの直接外国投資のトップは 統計上キプロスとなっており ロシアやウクライナ 国マネーの逃避先であるキプロスを通じて 迂回投資がされている様 が表れています
ウクライナの輸出 輸 の相 国もロシアがダントツのトップとなっており 実質的にはロシ アに依存した経済ということが出来ます 本レポートは 2014 年 3 4 現在の情報を基に作成されています 免責事項 本書記載の内容は作成時点で得られる情報を元に 細 の注意を払って作成しておりますが その内容の正確性および安全性を保証するものではありません また 本書は投資学習のための情報提供を 的としたもので 特定の投資 動や運 法を推奨 は保証するものではありません 投資に関する最終決定はお客様ご の判断でお願いします 投資判断後の損益はお客様に帰属します また 海外での所得に関しても 本及び各国の法令に従い 適正な税務申告及び納税義務が発 します 税に関する詳細は必ず税理 は税務署にご相談ください 本書内容を本書制作者側の許可なく転載 掲載することを禁じます Euro Assets Advisory Sh.A., member of Global Asia Investment Group