環 境 にやさしい 運 航 への 取 り 組 み 西 澤 彰 全 日 本 空 輸 株 式 会 社 乗 員 室 大 阪 乗 務 センター B777 乗 員 部 副 部 長 2009 年 2 月 13 日 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 1
EFPとは?(IATA Green Team エコロジープラン エコファースト) Engine Idle Reverse Thrust Operation Partial Engine Taxing 本 日 の 内 容 洋 上 におけるStep-Up Climbの 運 用 成 田 におけるGear Down Procedureの 運 用 改 善 深 夜 貨 物 便 におけるContinuous Descent Approach ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 2
ANA PILOTの 取 り 組 む EFP(Efficient Flight Program)について 1.2007 年 12 月 IATA Green Teamによる によるFEGA(FuelFuel Gap Analysis)の 受 診 IATAの の 燃 料 節 減 診 断 専 門 チームがANA ANAの の 燃 料 使 用 状 況 をコンサルティンク に 入 りました 2.FEGA(FuelFuel Gap Analysis)の 受 診 後 のPILOTの PILOTのなせる 燃 料 節 減 及 びCO2び 排 出 削 減 に 繋 がる 効 果 的 施 策 をEFPを EFPで で 検 討 EFPとはEfficient Flight Programの の 略 称 で ANA ANAのPILOT を 中 心 に それを 支 えるANA ANAグループの 運 航 部 門 のSTAFFの で 構 成 された 効 率 的 な 運 航 を 考 え PILOTに に 提 案 実 践 し 普 及 することを 目 的 としたプロジェクトを 言 います ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 3
ANAグループエコロジープラン2008~2011 ANAは 地 球 温 暖 化 対 策 で 航 空 業 界 で 初 めて は 地 球 温 暖 化 対 策 で 航 空 業 界 で CO2 総 排 出 量 の 目 標 を 設 定 しました 航 空 機 燃 料 (CO2( CO2)を )を10% 10% 削 減 2006 年 度 比 でCO2で 排 出 量 を10% を 削 減 1990 年 度 比 で 約 25%の の 削 減 を 目 標 としています ( 単 位 はRTKは RTK:RevenueRevenue Ton Kilometer) CO2 総 排 出 量 目 標 を 年 平 均 470 以 内 に 抑 制 します 470 万 トン ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 4
環 境 省 エコ ファースト 企 業 への 認 定 ANAが が 航 空 業 界 運 輸 業 界 として 初 めて エコ ファースト 企 業 に 認 定 されました エコ ファースト 制 度 とは 業 界 トップランナー 企 業 の 環 境 保 全 活 動 を 更 に 促 進 していくために 環 境 省 が 昨 年 4 月 に 創 設 した 認 定 制 度 で 企 業 が 環 境 大 臣 に 対 して 京 都 議 定 書 の 目 標 達 成 に 向 けた 地 球 環 境 対 策 など など 自 らの 環 境 保 全 に 関 する 取 り 組 みを 約 束 するものです ANAは 今 後 の 環 境 保 全 活 動 の 透 明 性 をより 一 層 高 め 着 実 にCO2に 削 減 を 始 めとした 諸 課 題 へ 取 り 組 ん でいきます ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 5
Ecological Flight 上 昇 RNAV 出 発 経 路 レーダーベクター ディレーティドクライムスラスト ステップアップクライム 高 度 速 度 制 限 なし 駐 機 中 APU 使 用 削 減 地 上 電 源 の 利 用 巡 航 RVSM( 最 適 高 度 の 選 択 ) RNAV 経 路 レーダーベクター 速 度 調 整 (コストインデックス) 離 陸 インターセクションテイクオフ ローリングテイクオフ リデューストテイクオフスラスト FAF 降 下 Continuous Descend Arrival(CDA) アイドルスラスト クリーンコンフィグレーション RNAV 到 着 経 路 レーダーベクター Required Time of Arrival(RTA) 高 度 速 度 制 限 なし 最 終 進 入 Continuous Descend Final Approach(CDFA) Baro-VNAV VNAV VFR 飛 行 ビジュアルアプローチ ディレーティドフラップ 進 入 方 式 浅 いFlap Final Approach MAP 着 陸 アイドルリバース 滑 走 路 からの 離 脱 場 所 エンジンスタート タクシー プッシュバックエンジンスタート タクシー 時 間 / 距 離 の 短 縮 タクシー ワン(パーシャル) エンジンカットタクシー ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. タクシー 時 間 / 距 離 の 短 縮 6
ECO Flightのすすめ ECO Flightガイドブック 地 球 環 境 と 燃 料 節 減 のために ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 7
ANA ECO-LOG BOOK ANAの の 運 航 乗 務 員 は 自 分 のフライトでできた 地 球 環 境 へ の 貢 献 度 を 日 々 自 らチェックしています! ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 8
Engine Idle Reverse Thrust Operation 着 陸 後 の 制 動 Toutch Down Speed Brakes Up Thrust Reverser & Wheel Brakes Deceleration to 60 knot for Taxi Stowed Unlocked 航 空 機 の 制 動 は Wheel Brake と Thrust Reverser を 併 用 Thrust Reverserには Idle Reverse と Full Reverse 減 速 率 はAutobrake Systemより 決 定 Reverse ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 9
Engine Idle Reverse Thrust Operation Idle Reverse Thrust の 効 果 燃 料 節 減 &CO2 排 出 削 減 騒 音 軽 減 航 空 機 燃 料 節 減 (Lb/Landing) CO2 削 減 量 (Kg) 騒 音 軽 減 量 (db) B747-400 200 300 102 85-17 B777 100 150 96 84-12 B767 100 150 99 82-17 A320 20 30 93 85-8 地 上 におけるBrakeの 冷 却 安 全 性 への 配 慮 雪 氷 滑 走 路 についてはFull Reverse Thrust を 使 用 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 10
Partial Engine Taxing 地 上 のTAXIで 大 きなコストと 時 間 を 消 費 ( 燃 料 消 費 は 巡 航 時 の25~30%) E/G OUT TAXI-IN (メリット) 燃 料 消 費 の 節 減 排 気 ガスの 低 減 Brake 磨 耗 の 低 減 ランプ 騒 音 の 軽 減 < 考 慮 すべき 要 素 > 長 いTAXI-IN IN TIME (E/G Cooling 時 間 :3 分 ) 誘 導 路 の 路 面 状 態 空 港 毎 の 制 限 TAXIする 経 路 ランプの 混 雑 度 合 い スポットの 傾 斜 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 11
Partial Engine Taxing Partial Engine Taxing 推 奨 空 港 ( 国 内 ) = 着 陸 後 のタクシー 経 路 が 比 較 的 長 い 空 港 = 新 千 歳 仙 台 成 田 羽 田 関 空 小 松 米 子 福 岡 那 覇 etc. 各 機 種 TAXI FUEL FLOW(@E/G @E/G) 機 種 B747-400 B777-300ER B777 B767 A320* TAXI FUEL 30LB/ 分 36LB/ 分 29LB/ 分 24LB/ 分 15LB/ 分 CO2 排 出 量 42kg/ 分 51Kg/ 分 41kg/ 分 34kg/ 分 21kg/ 分 *Patial E/G タクシーのフ ロシシ ャー 設 定 検 討 中 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 12
Partial Engine Taxing 新 千 歳 空 港 着 陸 時 (RWY19L 19L)の 標 準 タクシー 経 路 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 13
洋 上 におけるStep-Up Climbに 関 して 右 下 のWINDの DATA REQUEST を 押 し 風 の 情 報 を 入 手 する 風 の 情 報 が アップリンクされ FMSの の 計 算 の Dataとして 登 録 された 画 面 風 の 情 報 を 基 にFMSに FMSが 最 適 巡 航 高 度 を リコメンド 高 度 として 表 示 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 14
洋 上 におけるStep-Up Climbに 関 して 洋 上 において 巡 航 高 度 の 変 更 を 行 う 場 合 先 行 機 あり Unable due to traffic Req Climb to FL320 by CPDLC FL330 FL320 FL310 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 15
洋 上 におけるStep-Up Climbに 関 して 関 連 Trafficが 自 社 便 の 場 合 On 123.45 (エアー ツー エアー エアー ツー エアー) 便 330 330に に 上 昇 しましたよ- On 123.45 ありがとうございます 320に に 上 がります FL330 FL320 FL310 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 16
洋 上 におけるStep-Up Climbに 関 して 関 連 Trafficが 他 社 便 の 場 合 FL330 On 123.45 ( )? FL320 FL310 上 昇 するタイミングがつかめず Step Upが が 出 来 ない ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 17
成 田 でのGear Down Procedure Gear Down Operation During an Approach to RWY34L/RWY34R AIP: In order to prevent ice blocks falling from aircraft onto the ground, all flights making an approach to RWY34L/RWY34R from the seashore are required to complete gear down and locked before reaching IYQ 12.3DME (NRE 14DME) for RWY34L/ITJ 13.6DME (HKE 15.4DME) for RWY34R as far as the safety of the flight is not compromised. 目 的 : 地 上 への 氷 塊 落 下 の 防 止 Procedure : 海 岸 線 までにGear Downすることが 定 められている ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 18
RJAA ILS RWY34L 成 田 でのGear Down Procedure See AIP RJAA AD 2-242 24 Gear down operation during an approach to RWY34L/R (AIPより) ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 19
成 田 でのGear Down Procedure 一 般 的 なILSアプローチ 実 施 時 のGear Downは 約 2500ft~2000ftで 実 施 して いる 当 該 アプローチではCOSMOポイントの2~3nm 手 前 からGearを 下 ろし 大 き なパワーを 使 いながら 水 平 飛 行 を 実 施 後 グライドスロープに 乗 り 降 下 を 開 始 する B777 1 回 のアプローチで 約 200~300lbsの 燃 料 を 余 分 に 消 費 する 近 年 の 使 用 航 空 機 の 新 型 化 やRWY 16 使 用 時 の 実 績 等 を 鑑 み この Procedureが 果 たして 必 要 なのか 海 岸 線 までにGearを 下 ろす 事 が 必 要 な 場 合 グライドスロープに 会 合 する 高 度 を5000ftにする 事 により 降 下 しながらのGear Downとなり 不 必 要 なハ イパワーも 無 くなり SIM 検 証 の 結 果 B777-200で120lbs(CO2 換 算 170kg)の 削 減 となる 安 全 を 確 保 した 上 での 改 善 策 の 検 討 が 望 まれます ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 20
CDA(Continuous Descent Arrival)とは CDA*とは 基 本 的 にTOD 以 降 水 平 飛 行 することなくまた Speed Brakeを 用 いることなく 降 下 を 継 続 して 最 終 進 入 に 至 るものです そのため 従 来 と 比 較 して 航 空 機 が 地 上 と 接 近 している 時 間 が 短 く 使 用 するEngine 推 力 がIdle またはIdleに 近 いため 騒 音 が 低 減 される 燃 料 の 節 約 CO2 排 出 量 の 削 減 に 効 果 がある TA*とは Trafficの 混 雑 状 況 等 に 応 じ 可 能 な 限 りCDAを 実 行 する ために 個 々の 到 着 機 に 応 じた 経 路 を 都 度 計 画 するもので TAは CDAを 行 うための 一 つの 手 段 と 考 えられます 従 来 のアプローチでの 降 下 方 法 (Step Down 方 式 ) TERRAIN ( 地 表 面 / 障 害 物 ) FMSを を 利 用 した 連 続 降 下 方 式 ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 21
深 夜 便 におけるCDA(Continuous Descent Arrival) 深 夜 貨 物 便 経 路 (CTS-HND) ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 22
深 夜 便 におけるCDA(Continuous Descent Arrival) @FL380. FOB=36,400lbs GW=429,280lbs @TOD CTS-HND NH8552 深 夜 貨 物 便 によるCDA 効 果 検 証 単 位 時 間 当 たりの 燃 料 消 費 量 比 較 36,400-34,700=1,700(lbs) 1,700 23 74(lbs/min) @FL320 39,100-36,000=3,100(lbs) 3,100 26 119(lbs/min) ALT FOB=39,100lbs GW=490,240lbs @TOD FOB=34,700lbs GW=427,840lbs @FL250 FOB=36,000lbs GW=487,460lbs @FL250 F/F ILS LOC Align 迄 TIME 23min 26min ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 23
Thank You for Your Attention! ALL NIPPON AIRWAYS CO.,LTD. 24