報告書 日 時 2014 年12月14日 日 13:00 20:00 場 所 BumB東京スポーツ文化館 2 階研修ルームB 進行役 古瀬ワークショップデザイン事務所 代表 古瀬 正也 参加者 56 名 主 催 東京都教育委員会 BumB東京スポーツ文化館
若者ソーシャル60人会議 vol.2 報告書 2014 年12月14日 日 成人 青年を対象にした社会教育事業の一環の 社会参画支援ワークショップとして 若者ソーシャル 60 人会議vol. 2 が 開催され 56 名の方が参加されました 本報告書では ワークショップの様子をご紹介していきます プログラム 当日の流れ 13:00 開会の挨拶 目的の確認 9 マス自己紹介 A4 のコピー用紙にペンで9マスを作成してもらい 真ん中に 呼ばれたい名 を 周りの8マスには 自分 に関係するキーワード を書き出してもらいました 書き終わった後は 同じグループのメンバー同士で その紙を見せながらの1分自己紹介 まずは 同じグ ループにどんな人がいるのかを知り合いました 9マス自己紹介 ゲストトーク フィッシュボール フィッシュボール ワールド カフェ フィッシュボールは 英語で 金魚鉢 の意味で 4 5 名が最初の 金魚 観られる者 となり その回り を 観る者 が円で囲い 観られる者 と 観る者 が 適宜入れ替わりながら話し合いを進める対話の手法 です 懇親会 20:00 終了 開会のあいさつ 坪田 貴久子 BumB東京スポーツ文化館 / 社会教育事業担当 本日の社会参画支援ワークショップを担当しております BumB 東京スポーツ文化館の坪田と申し ます 本日はようこそいらっしゃいました BumB では 年間を通して 7 つの青少年を対象とした 社会教育事業を実施しています 今回のワークショップの目標としては 既に社会的な活動をして いる若者を知って 刺激を受け 新しい一歩を踏み出してもらえるイべントにしたいと思います ワークショップの目的 古瀬 正也 古瀬ワークショップデザイン事務所 ① 社会 との関わりが濃い若者三名の働き方と生き方を知る モデルケースを知る ②私と 社会 との 関わり方 を考える 本日のワークショップの目的は 2 つあります 1 つ目は 社会との関わりが濃い若者 3 名の働き 方と生き方を知ること つまり 3 名の同年代のモデルケースを知るということです 2 つ目は 私と社会との 関わり方 を考えることです 社会 という曖昧で実態のないものを主 語にして語るのではなく 私 を主語にして 私と社会との関係 関わり方 について考えていき ませんか という提案です 家族も 1 つの小さな社会ですし 地域も 1 つの社会です さらには 日本や世界といった大きな社会もあります 大きくなればなるほど複雑でとらえにくくなる 社会 ですが 誰もが何かしらの社会と関わっているはずです そこで 本日は 社会 のことを語るのではなく 私と社会との関わり方 を皆さんと一緒に考え ていけたらと思っています 1
ゲストトーク ゲストトークでは 社会との関わりが濃い若者 3 名を招いて それぞれのこれまでの歩みと 私の 社 会 との関わり方 をテーマに話をしてもらいました 基本的には 10 分間プレゼンの後に 10 分 間の インタビュー 会場からの質疑応答 という形式で行いました ここでは 最初の 10 分での 話の一部分をご紹介します 草刈 良允 NPO 法人 ipledge 株式会社マイファーム 僕にとっての社会は 身近にいる 30 人くらい 最初に 僕にとっての社会は だいたい身近にいる 30 人くらいだ と思っています なので この会場にいる人だと ちょっと多くて 僕は把握しきれないと思います それと 僕は基本的にどんなことをやっていても こと ではなく て ひと に興味を持つんです なので ある問題に取り組む事が すごい大切なんだよ って言われても 誰か身近な人がそれにつ いてやってないと 全然興味を持てません 関わりたい社会のど真ん中にいる面白そうな人の 隣 社会ではなく 隣 にいる人に働きかける ただ そんな僕でも 社会との関わりを増やしていかないといけな ちょっと間接的なんですよね だから 社会とどう関わっていくの いと思っています どうやっているかというと 関わりたい社会の かって 少し迷っているんですが 僕の場合は 社会とどう関わ ど真ん中にいる面白そうな人の 隣 にいることを選びます 僕が るかではなくて その人にどう働きかけるかを考えています その できることって凄く小さくて 僕の知れる範囲は凄く狭いという認 社会とか 農業界とか あまり考えません 例えば うちの社長に 識があるので だったら 僕が関わりたいけど 僕だとちょっと無 どう働きかけるかしか考えない そこから先は 社長が動くので 理かなという活動や社会の真ん中にいて 面白そうだなという人を これは その人がすることは間違いないと信じているので そこか 見つけて その人の隣にいることで 関わりたい社会に関わってい ら先は任せます という風に動いているので 僕は 隣にいる人に ければと思っています 木村 絵里 対してどうしたら良いかを考えています 月刊 ソトコト 編集部 自然の流れに身を委ねてみる 私の場合は 自然の流れに身を委ねてみた というのが一番大きい のかなと思います なぜなら 自分のこれまでの仕事を振り返って みると ちょうど人が辞めて人が足りなくて そこに たまたま 私がいたということが続いていて 本当に良いタイミングで仕事に 出会ってきました そう考えてみると 例えば 新卒の就活って とても不自然ですよね 行ったこともない会社で 会ったこともな い人達に 働きたいです と言うのは やっぱり無理があるかなと 思っていて はじめて会う人に 結婚してください と言っている ようなものと なんか近い感じがするんです やっぱり 自然な流 れに流れて行った方が自分に合った方向に進んでいくと思うんです ね ただ ここで要注意なのは どこに流れ着くか分からないとい うことなんですが 時には 自分で舵取りをする必要もあるとは思 います つながりが感じられるものを選ぶ 自分で舵取りする時には 私はできるだけ つながりが感じられる 全部は難しいので 友達が勧めているお店とか 何かしら相手と自 れば まず そこの会社の人に会いに行きます 時には お断りさ ともっと広げていきたいなと思っています こうやって考えてみる 分が線でつながるようなところで生きていきたいし その世界をもっ ものを選ぶようにしていています 例えば 働きたい会社が見つか と 自然の流れに身を委ねてみる つながりが感じられるものを れることもありましたが それはそれで仕方がないので また合う 選ぶ ということが 私の社会との関わり方だと すっきりまとま ところを探して行ったりしていました また モノを買う時も で りました そして これをもっと暮らしに落とし込んでいきたいなと きるだけ友達が作ったものを買いたいし チェーン店よりは人が感 思っています じられるところにお金を落としたいという風に考えています ただ 2
福井 健 株式会社 FoundingBase 社会 関係 僕にとっての社会とは 関係 だと思っています 僕と誰かの関 係や誰かと誰かの関係に僕がどう関係するか つまり 誰かと誰か の関係や何かと何かの関係が社会だと僕は思っているので 自分が 認識している社会はそんなに大きくありません 例えば 環境の問 題や外国の問題は 直接その関係が自分に見えないと自分事として 捉えられないなという風に自分は感じています 矜持と諦観 きょうじ ていかん こんな風に感じている背景には 矜持と諦観 という考えが根底 最終的には 誇れる親父に にあります 簡単に言えば プライドと諦め みたいな感じです 最終的には 一緒に何かを喜べる仲間が居て 大好きな嫁さんと 要するに 身の丈を知るのが大事だと思っていて 世の中 課題を まだ子どもはいないですけど 子どもが出来たら 仲良く暮らして 探すとたくさんあると思うんです けれど それに全部手を出して 全部にフルコミットすることは無理で 自分はここまでしか出来な 自分の子どもが うわっ おとん すげぇー おとんの仕事すげぇー いなという前向きな諦めと でも ここまでなら出来るということ みたいな風に言ってもらえる誇れる親父になることが 自分にとっ を必死でやるプライド この2つをしっかり持って 自分が関係す ての理想的な社会との関係性の在り方だなと思います る関係性にコミットしていきたいなと考えています フィッシュボール ゲストトークの後は フィッシュボールという話し合いの手法を用いて 今の社会とどう関われば いいの? というテーマで話し合いました 今回は計 13 名の方が入れ替わりながら 観られる者 となり 様々な意見を交わしました その一部の意見を以下に紹介します 周りで見えている人しか 社 会じゃない だから 見える人 が増えていったら その分だけ 僕にとっての社会が増えるん じゃないかなと思っています 社会との関わり方って 自分 だけで考えることではないかな と思っていて ゲスト3人が言っ ていたように 自分が関われる 社会の範囲は限られている だ から こういう社会がいいな という大きな絵を個人で描きな がら 自分が関われる社会に関 わっていく ただ 個人だけで はなくて 繋がりの中で描かれ る大きな絵もつくっていくこと も大事だと思います 3 そもそも 社会はエリアで考 えるべきではない よく地域社 会とか言う時に どこかでエリ アで線引きしていて ここはこ この社会 あそこからは他の社 会となっている気がしていて だから エリアではなくて 人 との関わり で考えたらいいと 思っています ある人と話した ら 僕もその人の所属している 社会に所属している感じで 僕 は そういうのを大事にしてい きたいです 社会にはその人なりに 自分 らしく関わればいい 関わりた い関わり方をしていて それで 一致していれば それでいいと 思います 僕は 出身が福島で地震を体験しているんですけど 目の前で地割 れが起きて うわ これやばいなって思って そして あとから お 父さんの工場流されちゃったよ って聞いて うわ これ やばいなっ て また 話は変わりますけど 弟が事故にあった時も 足動かなく なっちゃったよ って言われて うわ これ やばいなって 結局 その やばいな が自分を動かしてくれた それがなかったら動けな かった だから社会に対しても 自分が実感できるレベルの やばい な がないと なかなか人は動かないのだと思います
ワールド カフェ フィッシュボールの後は 同じテーマの 今の 社会 とどう関わればいいの に関して ワールド カフェという話し合いの手法を用いて 全員で話し合いました ワールド カフェは カフェのよ うなリラックスした雰囲気の中で メンバーの組み合わせを変えながら 4 5 人の小グループで 話し合いを続けることにより あたかも参加者全員が話し合っているような効果が得られる対話の 手法です ここでは ワールド カフェの最後に行った全体共有の時間に話してくれた6名の感想 をご紹介します 後藤 英之 ニュースやテレビで 北海道で殺人事件が起こりま 鈴木 駿矢 中岡 晃也 ( 大学生 ) ( 社会人 ) 社会って 友達とか家族とか仲の良いコミュニティ ( 社会人 ) 僕は イベントをつくるお仕事をしているんですけ した って聞いたら ああ そうなんだ って思う みたいな部分と 社会一般の二側面あるよねっていう ど イベントには社会を変える力がある と信じて だけだけど 実際 身のまわりの人が亡くなったら 話が出ました 僕は 社会一般の 社会 と自分のコ います そして 今日はまさにみなさんと 社会との 現実だと実感すると思うんですね ということは い ミュニティ的な 社会 の関わり方のズレをなくして 関わり方を考えるということで繋がった繋がりなの わゆる社会 と 実感する社会 には違いがあるのだ 一致感がほしい だから 例えば この前出逢ったエ で このきっかけを絶やしたくないです ぜひ と思いました じゃあ それに対して どうしたら良 レベーターの中での初対面の双子の子ども達や偶然仕 facebook でお友達になってください 笑 これをきっ いのか 例えば 目の前にあるモノが当たり前にそこ 事で関わる事になった人達との関わり方と 仲の良い かけに社会が変わっていく足音がみなさんの中に聞こ にあるのではなくて 何か理由があってそこにあるん コミュニティでの関わり方とを一致させたい そこが えていたらいいなって思っています だと感謝し始めたら 見方が変わってくるのかなと ズレているのが 非常に嫌だと感じました 全く知らなかった段階から知って 初めて自分の中の 社会 になって そこから実感するっていうまでに きっと すごいハードルがあると思うんです だから 実感を感じられるようにする為には 自分から動いて いくしかない でも それは 木村さんが言っていた 永井 亮 ように 自然の流れに身を委ねる でいいのかなと思 草刈 良允 ( 社会人 ゲスト) ( 大学生 ) いました 何か新しい事を知った時に自分の中で突然 変異を起こすと思うんです だから もっと 自分の 知らない社会に飛び込んでいきたいなと思いました 同じ場にいて そうだったよね と共感できる6 社会とどう関わっていくのか というお題に関して 僕の中でしっくりきたのは 現在の大人とどう関わっ ていくのか という言葉でした そして そういうこ 山口 寛史 ( 大学生 ) とを考えている僕らって 非常に暇人で 暇だからこ そ こういうことを考えていられる余裕があるんだと 思いました でも 実際に 今の世の中ってすごく忙 しくて 考える時間をなかなか与えてはくれない 逆 に そういう考える時間を与えられたら 今の人は何 をするか分からないっていう不安もあるのかなって思 学生の時の方が社会に関わっている実感があった と言っている社会人の方がいて それが一番インパク トを受けました でも それは何でかなって聞いてみ たら 学生の時の方が NGO とか NPO の活動に自 います だからこそ 今から ここに集まっている6 0人の方が社会のことを考えて より上の人達を圧迫 していくような そういう対抗が 僕にとっての社会 との関わり方なのかなと思いました 分から動けて社会と関わる選択肢がたくさんあった 0人って そうそういないと思うので こういう 今 日みたいな 繋がりって強いなと思っています たぶ ん この場にいる人じゃないと この共感値は得られ なくて なんとなく 仲間感がつくられるじゃないで すか このなんとなくを 今後も ぜひ 繋げていっ てほしいなと思います そして みんなで背中を押し 合いたいなと思っています なかなか知らない人の背 中は押せないけど 何かしたいね って言った時に ここにいた人達の背中だったら押しやすいかなと思っ ていて イメージとしては ここの60人が円になっ て 隣の人の背中を えいやっ って押せばいいん です そーすれば 最後の人は 僕を押してくれるん ですよ そしたら もう自動生成機ですよ 笑 そ んな風になっていったらいいなと思いました と言っていて 自分は まだまだ いろいろ出来るなっ て感じられたのが 今回の大きな学びでした 4
懇親会 ワークショップ終了後 参加者同士の交流の為の懇親会が開かれました 半分以上の参加者が懇親 会に参加し 21 時過ぎまで盛り上がりました 写真で全体を振り返ろう 前半 受付 フィッシュボール アハハ こんにちは ❶ ❷ ❶受付の様子 暖かい日差しの中 ワークショップが始まりま した ❸ ❷ゲストの 3 名 とてもリラックスした様子で参加者の自己紹 介を見ていました ❸フィッシュボール最中の 1 コマ 真面目な話もしつつ 笑い も起こっていました 後半 ワールド カフェ うんうん ❷ ❸ 例えばさ ❶ ❹ ❺ ❶❷❸❹❺ワールド カフェの様子 社会とどう関わるのか というテーマに対して真剣に話 しています すっきりした人もモヤモヤが残った人もお互いの考え方を擦り合わせていました 懇親会 ❻ ❼ お疲れ様でした ❽ ❾ ❻❼❽❾ワールド カフェで使用したメモ用の模造紙 話し合いの足跡として書き残してもらったメモが ラウンドごとに上書きされて 大切なキーワードがたくさんでました 5