リコー 電 子 デバイス 株 式 会 社 RTC 時 計 誤 差 補 正 回 路 シミュレータ V1.1 マニュアル <はじめに> このマニュアルは RTC 時 計 誤 差 補 正 回 路 シミュレータの 目 的 と 使 い 方 について 説 明 したもの です 本 シミュレータの 主 な 使 用 目 的 は 発 振 回 路 の 周 波 数 ズレを 補 正 するために RTC の 時 計 誤 差 補 正 レジスタに 書 き 込 む 値 を 計 算 するためのものです さらに 水 晶 振 動 子 などの 様 々なパラ メータ 値 時 計 誤 差 補 正 レジスタに 書 き 込 む 値 により どのように 時 計 の 進 み 遅 れが 発 生 す るかを 視 覚 的 に 見 られるようにしています < 始 める 前 に> まずはじめに それぞれの RTC のデータシートを 一 読 され 負 荷 容 量 (CL)と 等 価 直 列 抵 抗 (Rs)が 推 奨 されているスペックに 入 っている 水 晶 振 動 子 を 選 んでください もし 世 の 中 で 標 準 的 な 水 晶 振 動 子 である CL=12.5pF の 製 品 を 使 うのであれば 外 付 けの 発 振 安 定 化 容 量 で 周 波 数 の 調 整 を 行 うのでなく 時 計 誤 差 補 正 回 路 を 用 いて 時 計 の 進 み 遅 れの 調 整 を 行 ってください 時 計 誤 差 補 正 回 路 は 時 計 の 進 み 遅 れの 調 整 はしますが 32KOUT 出 力 クロックの 周 波 数 調 整 は 行 いません もし 時 計 の 進 み 遅 れの 精 度 だけでなく 32KOUT 出 力 のクロック 周 波 数 に ついても 精 度 が 必 要 な 場 合 は CL=6-8pF の 水 晶 振 動 子 を 使 用 することをお 勧 めします 詳 しくは 弊 社 ホームページの http://www.e-devices.ricoh.co.jp/ja/products/product_rtc/の CL=12.5ppm の 水 晶 振 動 子 をご 使 用 になる 場 合 の 調 整 方 法 を 参 照 ください 1/5
<RTC CRYSTAL DEVIATION AND COMPENSATION SIMULATOR> 本 シミュレータは excel で 書 かれており 4 つの sheet で 構 成 されます SIMULATOR の sheet 本 sheet がメインの sheet になり 4 つの 部 分 からなっています 1. 赤 字 の 部 分 :ご 使 用 になる 水 晶 振 動 子 の 特 性 を 入 力 します 2. 緑 字 の 部 分 :ご 使 用 になる 温 度 範 囲 を 入 力 します 3. 青 字 の 部 分 : 時 計 誤 差 補 正 レジスタで 調 整 したい 偏 差 を 入 力 します 4. 調 整 後 の 時 計 の 温 度 特 性 グラフを 表 します Reset to default value を 押 すと 全 ての setting が default に 戻 ります REFERENCE TABLE の sheet 発 振 周 波 数 から その 周 波 数 における 時 計 の 進 み 遅 れを ppm と 月 差 で 表 示 し 時 計 の 進 み 遅 れが 0 になる 時 計 誤 差 補 正 レジスタに 書 き 込 むべき 値 を 表 で 示 しています CALCULATIONS の sheet -40 から+85 の 範 囲 で SIMULATOR の sheet で 設 定 した 水 晶 振 動 子 / 発 振 周 波 数 での 時 計 の 進 み 遅 れと 誤 差 補 正 後 の 時 計 の 進 み 遅 れ 設 定 された 温 度 範 囲 での 平 均 の 時 計 の 進 み 遅 れ を 1 度 ステップで 表 にしています CURVES の sheet SIMULATOR sheet の 温 度 特 性 グラフの 拡 大 版 です 2/5
<SIMULATOR の sheet の 説 明 > メインとなる simulator の sheet の 使 い 方 について 説 明 します CRYSTAL FREQUENCY 水 晶 振 動 子 の 値 32768Hz に 固 定 OSCILLATOR FREQUENCY 実 際 に 測 定 した 常 温 時 の 発 振 周 波 数 をここに 入 れます 入 力 可 能 範 囲 は 32768Hz±6.5Hz で 0.001Hz ステップで 設 定 可 能 です OSCILLATOR FREQUENCY DEVIATION CRYSTAL FREQUENCY と OSCILLATOR FREQUENCY の 周 波 数 差 を 表 示 します CRYSTAL TURNOVER POINT 水 晶 振 動 子 の 発 振 周 波 数 頂 点 温 度 を 設 定 します 通 常 は 25 にセットしますが 水 晶 振 動 子 の 頂 点 温 度 のスペックは 25 ±5 になっている 事 が 多 いです このセッティングで 頂 点 温 度 が 異 なる 場 合 の 影 響 を 観 る 事 が 出 来 ます 25 ±5 の 範 囲 で 0.1 ステップで 設 定 可 能 です RYSTAL TEMPERATURE COEFFICIENT 水 晶 振 動 子 のマニュアルに 書 かれている 二 次 温 度 係 数 の Typical 値 を 入 力 します 単 位 は ppm/ 2 または 10-6 / 2 です 0.035±0.01 ppm/ 2 の 範 囲 で 0.001 ppm/ 2 ステップで 設 定 可 能 です ACTUAL DEVIATION AT TURNOVER POINT 頂 点 温 度 での 発 振 周 波 数 偏 差 を ppm と 月 差 で 表 します 1 ヶ 月 を(365 /12) 日 =30.416 日 で 計 算 しています APPLICATION OPERATING TEMPERATURE RANGE SETTINGS default 状 態 では 2つのスライダーは 25 に 設 定 されています この 時 AVARAGE DEVIATION IN OPERATING TEMPERATURE RANGE は ACTUAL DEVIATION AT TURNOVER POINT に 一 致 します maximum と minimum を 実 際 の 動 作 環 境 の max/min に 設 定 します 通 常 周 波 数 偏 差 は 常 温 (25 )で 計 算 しますが 実 際 の 使 用 環 境 は 違 った 環 境 になります そのため 25 で 計 算 すると 実 際 の 温 度 環 境 とは 異 なったものになりえます maximum と minimum をセットすることで その 温 度 範 囲 での 平 均 の 周 波 数 偏 差 を 求 めることが 出 来 ます 設 定 範 囲 は-40 から+85 まで 1 ステップになっています AVERAGE DEVIATION IN OPERATING TEMPERATURE RANGE 動 作 温 度 範 囲 での 単 純 平 均 の 時 計 の 進 み 遅 れの 偏 差 を 表 示 します この 計 算 は 単 純 な Av = Σx / n を 行 っています 実 際 には 環 境 温 度 の 分 布 は 一 様 ではなく より 正 確 に 計 算 するには 加 重 平 均 で 計 算 する 必 要 があります また 最 も 良 い 方 法 は 外 部 温 度 センサを 用 いて 温 度 を 測 り 実 温 度 に 応 じて RTC の 時 計 誤 差 補 正 レジスタの 値 を 変 えていくことです 3/5
COMPENSATION ADJUSTMENT RANGE 時 計 誤 差 補 正 回 路 では Wide Rangeと Narrow Rangeをサポーしています 下 表 は 弊 社 各 RTC で サポートしている 時 計 誤 差 補 正 回 路 のレンジを 表 しています Product Interface Time Trimming Function Supported R2221x 2 Wire Wide & Narrow Range R2223x 2 Wire Wide & Narrow Range R2023x 2 Wire Wide & Narrow Range R2025x 2 Wire Wide Range R2051x 2 Wire Wide & Narrow Range RS5C372x 2 Wire Wide Range RV5C386A 2 Wire Wide Range RV5C387A 2 Wire Wide Range R2262x 3 Wire Wide & Narrow Range R2061x 3 Wire Wide & Narrow Range R2062x 3 Wire Wide & Narrow Range R2033x 3 Wire Wide & Narrow Range Rx5C338A 3 Wire Wide Range R2043x 4 Wire Wide & Narrow Range R2045x 4 Wire Wide Range Rx5C348x 4 Wire Wide Range 4/5
COMPENSATION ADJUSTMENT VALUE 補 正 前 の 温 度 特 性 が 赤 のカーブで 表 されます 誤 差 補 正 レジスタで 補 正 したい 値 を COMPENSATION ADJUSTMENT VALUE で 設 定 します 補 正 後 の 時 計 の 進 み 遅 れを 表 す 特 性 が 青 のカーブで 表 れます 緑 の 線 は 温 度 範 囲 での 単 純 平 均 の 時 計 の 進 み 遅 れです 緑 の 線 が X 軸 に 最 も 近 づいた 時 に AVERAGE DEVIATION IN OPERATING TEMPERATURE RANGE のバックグランドが 緑 になります 特 殊 なケースで 2つの 値 のちょうど 中 間 でX 軸 に 最 接 近 する 時 そのどちらの 値 でもバックグランドは 緑 になります 最 善 の 値 は AVERAGE DEVIATION IN OPERATING TEMPERATURE RANGE =0ppm です しかし ほとんどのケースでわずかに 偏 差 が 残 ります (RTC がサポートしていれ ば )COMPENSATION ADJUSTMENT RANGE で narrow range のセッティングを 行 えば この 偏 差 を 最 少 に 出 来 ます しかしながら narrow range では±63ppm しか 補 正 はできません ADJUSTMENT REGISTER VALUES 実 際 の 補 正 値 を ADJUSTMENT REGISTER VALUE で 表 示 します 値 は 10 進 法 2 進 法 16 進 法 の 三 種 類 で 表 現 します この 値 を 時 計 誤 差 補 正 レジスタに 書 き 込 みます 以 上 5/5