記者発表資料 令和 2 年 12 月 2 日 ( 水 ) 国土交通省企画部施工企画課 簡易型 ICT 活用工事の解説 を作成しました ~ 小規模土工の ICT 施工促進を図ります ~ におけるICT 活用工事 ( 土工 ) は 発注者指定型 施工者希望 Ⅰ 型 Ⅱ 型で発注し約 60% で活用されておりますが そのうち施工者希望 Ⅱ 型では4 0% 程度と小規模土工は 低い傾向となっております また 都県等自治体におけるICT 施工の普及拡大の観点からも 小規模土工の ICT 施工促進に向け 新たな取組を行います 簡易型 ICT 活用工事の解説 ( 別添 ) の作成では 令和 2 年度より施工者希望 Ⅱ 型で適用された 簡易型 ICT 活用工事 の使用例を提供することで 身近にICT 施工に取り組む環境を整備します この 簡易型 ICT 活用工事の解説 は 施工者が一般的に活用しているトータルステーションとパソコンを用いてICT 施工を行う方法を説明しており ICT 施工の活用が促進されることを期待するものです 本解説の周知方策として 一般社団法人日本測量機器工業会と連携し 対応ソフトや機器導入の紹介 関東地整 ICT アドバイザーを通じた使用方法の説明など 官民連携して実施いたします 発表記者クラブ 竹芝記者クラブ 埼玉県政記者クラブ 神奈川県建設記者会 問い合わせ先 国土交通省企画部 TEL 048(601)3151( 代 ) FAX 048(600)1389 にへいまさやすかとうひろし機械施工管理官二瓶正康 ( 内線 3132) 施工企画課課長補佐加藤浩志 ( 内線 3457)
簡易型 ICT 活用工事の解説 令和 2 年度から 施工者希望 Ⅱ 型 ( 土工 ) に簡易型 ICT 活用工事が適用されました これは 小規模土工において経費の嵩むレーザースキャナや ICT 建機を用いなくても 断面管理又は面管理で実施可能な ICT 活用工事です 13 次元起 測量 23 次元設計データ作成 3ICT 建設機械による施 43 次元出来形管理等の施 管理 53 次元データの納品 2 4 5 は必修で実施します (1 3 は選択式で実施します ) 現在お持ちのトータルステーションとパソコンに 市販の出来形管理ソフトを導入した ICT 活用工事の断面管理と面管理について 代表例を解説をいたします 23 次元設計データ作成 43 次元出来高管理等の施工管理 53 次元データの納品 基本的な断面管理での計測 13 次元起工測量 23 次元設計データ作成 43 次元出来高管理等の施工管理 53 次元データの納品 基本に 1 を追加した面管理での計測 注意 : の工事成績評定では 1 点の加点です レーザースキャナやドローンを用いた写真測量技術は用いないため経費については 変更契約の対象とはなりません 1
1 簡易型 ICT 活用工事を TS で断面管理を実施 簡易型 ICT 活用工事 ( 土工 ) は以下の 2 4 5 項目を実施すれば ICT 活用工事となります ここでは TS を用いて 断面管理での計測を解説します 13 次元起 測量 23 次元設計データ作成 3ICT 建設機械による施 43 次元出来形管理等の施 管理 53 次元データの納品 適用基準 TS 等光波方式を用いた出来形管理要領 ( 土工編 )( 案 ) 土木工事施工管理基準及び規格値 ( 案 ) 手順 1 準備するもの 平面図 発注図を準備します平面図縦断図横断図 断面図 縦断図 トータルステーション 3 級以上 12 ヶ月以内の検定済 パソコン ( データ量が多くなければ 一般的なスペックで可能です ) ソフト ( 以下のソフトが セット販売されております ) 出来形管理用 TS ソフトウェア基本設計データ作成出来形計測管理出来形帳票作成 2
1 簡易型 ICT 活用工事を TS で断面管理を実施 手順 2 基本設計データを作成 (23 次元設計データ作成 ) 発注図を基にパソコンでソフトウェアを用いて 基本設計データを作成します データが完成したら 出来形管理用ソフトウェアで TS に読み込みます 手順 3 TS で計測 (43 次元出来形管理等の施工管理 ) F 点 (X,Y,Z) E 点 (X,Y,Z) A 点 (X,Y,Z) TS で 土木工事施工管理基準及び規格値 ( 案 ) に従い計測します G 点 (X,Y,Z) C 点 (X,Y,Z) B 点 (X,Y,Z) H 点 (X,Y,Z) D 点 (X,Y,Z) 断面管理で計測 工事基準点上又は後方交会法により TS を設置 各点の計測 3
1 簡易型 ICT 活用工事を TS で断面管理を実施 手順 4 帳票の作成 TS で計測したデータを出来形帳票作成ソフトウェアを用いて パソコンに取り込みます 各帳票を出力します 手順 5 計測結果の提出 (53 次元データの納品 ) 3 次元データの納品は以下に従い作成します 施工管理データ (XMLファイル) 出来形計測データ (XMLファイル) 基本設計データ (XMLファイル) 4
2 簡易型 ICT 活用工事を TS ノンプリズム方式で面管理を実施 簡易型 ICT 活用工事 ( 土工 ) の必修項目 2 4 5 に 選択項目の 13 次元起工測量を追加しても ICT 活用工事となります 断面管理と面管理どちらにも適用できます ここでは TS ノンプリズム方式を用いて 面管理の計測を解説します 13 次元起 測量 23 次元設計データ作成 3ICT 建設機械による施 43 次元出来形管理等の施 管理 53 次元データの納品 手順 1 準備するもの 適用基準 TS( ノンプリズム方式 ) を用いた出来形管理要領 ( 土工編 )( 案 ) 土木工事施工管理基準及び規格値 ( 案 ) 平面図 発注図を準備します平面図縦断図横断図 断面図 縦断図 トータルステーション ( ノンプリズム方式 ) 平面精度 ±20mm 鉛直精度 ±20mm 以内 12 ヶ月以内の精度確認 パソコン ( データ量が多くなければ 一般的なスペックで可能です ) ソフト ( 以下のソフトが セット販売されております ) 出来形管理用 TS ソフトウェア 3 次元設計データ作成出来形計測管理出来形帳票作成 5
2 簡易型 ICT 活用工事を TS ノンプリズム方式で面管理を実施 手順 2 3 次元起工測量を実施 (13 次元起 測量 ) TS ノンプリズム型で起工測量を実施します管理断面や任意の箇所 (0.5m 0.5m メッシュ ) 計測します ノンプリだから 一人で計測できます 手順 3 3 次元設計データを作成 (23 次元設計データ作成 ) 発注図を基にパソコンでソフトウェアを用いて 3 次元設計データを作成します データが完成したら 出来形管理用ソフトウェアで TS に読み込みます 6 3 次元設計データ等のイメージ 選択
2 簡易型 ICT 活用工事を TS ノンプリズム方式で面管理を実施 手順 4 TS( ノンプリ ) で計測 (43 次元出来形管理等の施工管理 ) TS で 土木工事施工管理基準及び規格値 ( 案 ) に従い計測します 面管理で計測 工事基準点上又は後方交会法により TS を設置 各面の計測 ノンプリだから一人で計測できます 手順 5 帳票の作成 TS で計測したデータを出来形帳票作成ソフトウェアを用いて パソコンに取り込みます 各帳票を出力します 7
2 簡易型 ICT 活用工事を TS ノンプリズム方式で面管理を実施 手順 6 計測結果の提出 (53 次元データの納品 ) 3 次元データの納品は以下に従い作成します 3 次元設計データ (LandXML 等のオリジナルデータ (TIN)) 出来形管理資料 ( 出来形管理図表 (PDF) または ビュワー付き 3 次元データ ) TSによる出来形評価用データ (CSV LandXML LAS 等のポイントファイル ) TS 出来形計測データ (LandXML 等のオリジナルデータ (TIN)) TS 計測点群データ (CSV LandXML LAS 等のポイントファイル ) 工事基準点データ (CSV LandXML SIMA 等のポイントファイル ) 8
3 簡易型 ICT 活用工事を GNSS ローバーで断面管理を実施 簡易型 ICT 活用工事 ( 土工 ) は以下の 2 4 5 項目を実施すれば ICT 活用工事となります ここでは GNSS ローバーを用いて 断面管理での計測を解説します 13 次元起 測量 23 次元設計データ作成 3ICT 建設機械による施 43 次元出来形管理等の施 管理 53 次元データの納品 適用基準 RTK GNSS を用いた出来形管理要領 ( 土工編 )( 案 ) 土木工事施工管理基準及び規格値 ( 案 ) 手順 1 準備するもの 平面図 発注図を準備します平面図縦断図横断図 断面図 縦断図 GNSS ローバー 1 級 (2 周波 ) 12 ヶ月以内の検定済 パソコン ( データ量が多くなければ 一般的なスペックで可能です ) ソフト ( 以下のソフトが セット販売されております ) 出来形管理用 TS ソフトウェア基本設計データ作成出来形計測管理出来形帳票作成 9
3 簡易型 ICT 活用工事を GNSS ローバーで断面管理を実施 手順 2 基本設計データを作成 (23 次元設計データ作成 ) 発注図を基にパソコンでソフトウェアを用いて 基本設計データを作成します データが完成したら 出来形管理用ソフトウェアで GNSS ローバーに読み込みます 手順 3 GNSS ローバーで計測 (43 次元出来形管理等の施工管理 ) E 点 (X,Y,Z) GNSS ローバーで 土木工事施工管理基準及び規格値 ( 案 ) に従い計測します H 点 (X,Y,Z) F 点 (X,Y,Z) C 点 (X,Y,Z) G 点 (X,Y,Z) A 点 (X,Y,Z) B 点 (X,Y,Z) D 点 (X,Y,Z) 断面管理で計測 工事基準点でキャリブレーション等の設定を行う GNSS ローバーで各点の計測 一人で計測できます 10
3 簡易型 ICT 活用工事を GNSS ローバーで断面管理を実施 手順 4 帳票の作成 GNSS ローバーで計測したデータを出来形帳票作成ソフトウェアを用いて パソコンに取り込みます 各帳票を出力します 手順 5 計測結果の提出 (53 次元データの納品 ) 3 次元データの納品は以下に従い作成します 施工管理データ (XMLファイル) 出来形計測データ (XMLファイル) 基本設計データ (XMLファイル) 11