プレスリリース



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130117_『高齢社会をむかえた東京23区の将来 人口と建物の関係から見て


Microsoft Word - 2章.doc

スライド 1

伊勢市の将来人口の推計【参考資料】

記者発表資料

Microsoft PowerPoint - 390

第25回税制調査会 総25-1

小山市保育所整備計画

Microsoft Word - H27報告書


1 資 料 編 我 が 国 の 人 口 の 推 移 厚 労 働 全 般 平 成 24 年 版 厚 労 働 白 書 5

ニュースリリース

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

 

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東久留米市訓令乙第   号

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Microsoft Word - 目次.doc

官報掲載【セット版】

●幼児教育振興法案

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

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社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

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2 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮


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公表表紙

群馬県多文化共生推進指針

住み慣れたこの町で最期まで 安心して暮らすために

Microsoft Word - 概況(確定版).doc

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 級 の 給 料 月 額 最 高 号 級 の 給 料 月 額 1 級 ( 単 位 : ) 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 9 級 1 級 135,6 185,8 222,9 261,

(2) 就 業 規 則 の 状 況 就 業 規 則 は 90.0%の 事 業 所 が 整 備 している このうち 就 業 規 則 を 周 知 している 事 業 所 は 84.0%で 周 知 の 方 法 ( 複 数 回 答 )については 常 時 掲 示 または 備 え 付 け が 最 も 多 く 64

16 日本学生支援機構

Microsoft Word - H25普通会計決算状況 .docx

Microsoft Word

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

別 添 1 女 性 国 家 公 務 員 の 登 用 状 況 資 料 1 指 定 職 に 占 める 女 性 の 割 合 は3.0%( 平 成 27 年 11 月 1 日 現 在 ) ( 前 年 9 月 1 日 現 在 から0.2ポイント 増 ) 本 省 課 室 長 相 当 職 以 上 に 占 める 女

資 料 町 内 アンケート 調 査 結 果 概 要 1. 調 査 方 法 調 査 対 象 者 : 町 内 に 居 住 する 15 歳 以 上 の 男 女 抽 出 方 法 : 無 作 為 に 抽 出 配 布 回 収 方 法 : 郵 送 配 布 郵 送 回 収 実 施 期 間 : 平 成 2

1.H26年エイズ発生動向年報ー概要

18 国立高等専門学校機構

新 市 建 設 計 画 の 変 更 に 係 る 新 旧 対 照 表 ページ 変 更 後 変 更 前 表 紙 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 安 中 市 松 井 田 町 合 併 協 議 会 平 成 27 年 3 月 変 更 安 中 市 6 2. 計 画 策 定 の 方 針 (3) 計

ニュースリリース

Microsoft Word - 奨学金相談Q&A.rtf

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

(2) 懲 戒 については 戒 告 は 3 ヵ 月 減 給 は 6 ヵ 月 停 職 は 9 ヵ 月 4 病 気 休 暇 休 職 欠 勤 により 勤 務 しなかった 職 員 が 再 び 勤 務 するに 至 った 場 合 において 他 の 職 員 との 均 衡 上 必 要 があると 認 められるときは

○00表紙

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m07 北見工業大学 様式①

Ⅰ 平成14年度の状況

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経 常 収 支 差 引 額 等 の 状 況 平 成 26 年 度 予 算 早 期 集 計 平 成 25 年 度 予 算 対 前 年 度 比 較 経 常 収 支 差 引 額 3,689 億 円 4,597 億 円 908 億 円 減 少 赤 字 組 合 数 1,114 組 合 1,180 組 合 66

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公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

( 支 給 制 限 ) 第 4 条 市 長 は 前 条 の 規 定 にかかわらず 給 対 象 者 が 次 の 各 号 のいずれかに 該 当 するとき は 給 金 を 支 給 しないものとする (1) 年 額 405,696 円 以 上 の 公 的 年 金 等 を 受 給 しているとき (2) 生 活

(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 の 設 置 なし 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 A B A-B ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 ( 参 考 ) 国 の 改 定 率 24 年 度 円 円 円 円 ( ) 改

神戸市重度障害者特別給付金支給要綱

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申 請 免 除 申 請 免 除 ( 学 生 以 外 ) 学 生 納 付 特 例 制 度 若 年 者 納 付 猶 予 制 度 法 定 免 除 世 帯 構 成 図 表 1 国 民 年 金 保 険 料 の 免 除 の 種 類 と 所 得 基 準 本 人 世 帯 主 配 偶 者 の 所 得 に 応 じて 免

Microsoft Word - y doc

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

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Microsoft Word - 佐野市生活排水処理構想(案).doc

70 愛媛大学

Microsoft Word - H25年度の概要

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

Microsoft Word - 資料3(用途)

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事務連絡

Microsoft Word - 006第Ⅰ章第2節.doc

(2) 併 合 の 内 容 1 併 合 する 株 式 の 種 類 普 通 株 式 2 併 合 の 割 合 平 成 28 年 10 月 1 日 をもって 同 年 9 月 30 日 の 最 終 の 株 主 名 簿 に 記 録 された 株 主 様 ご 所 有 の 株 式 について 10 株 を1 株 の

西予市人口ビジョン

03《G》資料1-2当初予算【H28】280207

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子ども手当見直しによる家計への影響~高所得者層の可処分所得は大幅減少に

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

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技 能 労 務 職 平 均 年 齢 歳,7 平 均 給 料 月 額 歳 7,,8, 歳,9,57, 7,7 7,9 9,5 - (8,85) (5,) 類 似 団 体 5. 歳 9,8 9, 85, ( 注 ) 平 均 給 料 月 額 とは 平 成 5 年 月 日 現 在 における

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Taro-H26改正_溶け込み_中学授業

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

平成25年版厚生労働白書 若者の現状と課題

1 予 算 の 姿 ( 平 成 25 当 初 予 算 ) 長 野 県 財 政 の 状 況 H 現 在 長 野 県 の 予 算 を 歳 入 面 から 見 ると 自 主 財 源 の 根 幹 である 県 税 が 全 体 の5 分 の1 程 度 しかなく 地 方 交 付 税 や 国 庫 支

磐田市総合計画基礎調査 ~いわたまちづくり白書~

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

Microsoft Word - 国民年金の加入納付状況H25

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Transcription:

平 成 26 年 8 月 28 日 No.14-161 株 式 会 社 いよぎん 地 域 経 済 研 究 センター 人 口 推 計 にみる 愛 媛 の 23 年 - 働 き 手 の 激 減 後 期 高 齢 者 の 急 増 山 に 人 口 変 動 の 大 波 - 株 式 会 社 いよぎん 地 域 経 済 研 究 センター( 略 称 IRC 社 長 山 崎 正 人 )では この たび 下 記 のとおり 人 口 推 計 にみる 愛 媛 の 23 年 を 取 りまとめましたので お 知 らせいた します なお 詳 細 は 214 年 9 月 1 日 発 行 の 調 査 月 報 IRC Monthly 214 年 9 月 号 に 掲 載 い たします 記 調 査 概 要 日 本 全 体 が 人 口 減 少 に 突 入 した 中 で 愛 媛 は 1985 年 を 直 近 のピークに 既 に 人 口 減 少 が 進 んでいる 今 後 人 口 減 少 のピッチが 早 まり これまで 以 上 に 地 域 間 格 差 の 拡 大 や 経 済 活 動 の 低 迷 が 懸 念 される 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 の 推 計 を 参 考 に 愛 媛 の 平 成 の 合 併 前 の 旧 村 別 人 口 推 計 や 県 内 を 6 圏 域 に 分 けた 生 産 年 齢 人 口 や 出 生 数 老 年 人 口 等 を 推 計 し 働 き 手 の 不 足 医 療 介 護 需 要 の 増 加 等 予 想 される 愛 媛 の 23 年 の 姿 などをま とめた 調 査 結 果 要 旨 愛 媛 の 人 口 は 23 年 に 12 万 6 千 人 に 減 少 し 人 口 規 模 は 194 年 頃 に 戻 る 人 口 減 少 は 主 に 自 然 減 によってもたらされ 社 会 減 は 少 なくなるとみられる 地 域 別 に 見 ると 現 在 の 2 すべてで 人 口 が 減 少 する 合 併 前 の 7 エリア( 旧 村 ) で 見 ると 人 口 1 万 人 以 上 が 2 エリア 人 口 3 千 人 未 満 が 29 エリアとなる 山 新 居 浜 西 条 は 人 口 の 減 少 が 比 較 的 少 ないが 各 都 の 周 辺 には 人 口 減 少 の 進 む 地 域 が 広 がり 都 中 心 部 と 周 辺 との 格 差 が 拡 大 することが 予 想 される 人 口 減 少 が 比 較 的 わずかにとどまる 山 圏 域 ではあるが 生 産 年 齢 人 口 が 8 万 人 減 少 後 期 高 齢 者 が 4 万 人 増 加 と 見 込 まれ 働 き 手 の 不 足 と 医 療 介 護 需 要 の 急 増 という 人 口 変 動 の 大 波 を 受 けるものと 予 想 される さらに 山 圏 域 は 出 生 率 が 低 く 出 生 数 が 大 きく 減 少 する 山 圏 域 の 2~39 歳 の 女 性 人 口 は 愛 媛 の 同 年 代 人 口 の 5%を 超 えるため 山 圏 域 における 少 子 化 は 愛 媛 の 少 子 化 に 直 結 する 山 圏 域 における 少 子 化 対 策 は 愛 媛 にとって 重 要 な 課 題 である 以 上 私 たちはチャレンジします みなさまの 笑 顔 のために NEWS RELEASE 株 式 会 社 伊 予 銀 行 愛 媛 県 山 南 堀 端 1 番 地 79-8514 TEL(89) 941-1141 1

1. 総 人 口 は 以 前 の 3 倍 のピッチで 減 少 国 勢 調 査 で 見 ると 愛 媛 の 総 人 口 は 1985 年 を 直 近 のピークとして 人 口 減 少 期 に 入 ってい る さらに 減 少 が 進 み 21 年 に 143 万 1 千 人 だった 人 口 が 23 年 には 12 万 6 千 人 減 少 率 は 15.7%となる 199 年 から 21 年 まで の 2 年 間 の 減 少 率 は 5.5%であったが 21 年 から 23 年 の 間 の 2 年 間 はその 3 倍 のピ ッチで 減 少 し 23 年 には 194 年 頃 と 同 じ 人 口 規 模 となる 2. 人 口 減 少 は 出 生 数 の 減 少 が 主 要 因 人 口 減 少 は 近 年 では 死 亡 数 が 出 生 数 を 大 き く 上 回 る 自 然 減 が 大 きな 要 因 となっている 出 生 数 は 団 塊 ジュニアと 呼 ばれる 世 代 の 出 生 時 期 の 後 減 少 し 続 け 1998 年 には 死 亡 数 が 出 生 数 を 上 回 り それ 以 後 自 然 減 が 続 いている 合 計 特 殊 出 生 率 (*)を 見 ると 213 年 は 1.52 で 全 国 平 均 の 1.43 を 上 回 るものの 依 然 として 人 口 を 維 持 できる 水 準 の 2.8 を 大 きく 下 回 っ ている ただし 24 年 の 1.33 を 底 に 低 下 傾 向 に 歯 止 めがかかったように 見 える 一 方 転 出 と 転 入 をみると ともに 少 なくな っているものの 転 出 が 転 入 を 上 回 る 状 態 が 続 いており 今 後 も 社 会 減 は 続 くものとみられる ただし 減 少 数 は 少 なくなるとみられる 愛 媛 から 県 外 へ 転 出 するのは 主 に 15~19 歳 の 年 齢 層 と 2~24 歳 の 年 齢 層 である 15~19 歳 と 2~24 歳 の 人 口 増 減 をみると 1985 年 から 21 年 の 間 では 15~19 歳 の 減 少 数 に 比 べて 2~24 歳 の 減 少 数 が 依 然 として 多 く 進 学 を 理 由 とする 転 出 より 就 職 を 理 由 とする 転 出 の 方 が 多 い 様 子 がうかがえる 図 表 2 図 表 1 3 愛 媛 と 全 国 の 人 口 推 移 (192 年 =1) 推 計 2 全 国 (1 億 286 万 人 ) (1 億 1662 万 人 ) 1 147.2 愛 媛 (143 万 1 千 人 ) (12 万 6 千 人 ) 23 年 の 人 口 規 模 2 3 4 5 6 7 8 9 1 2 3 4 5 6 資 料 : 総 務 省 国 勢 調 査 報 告 全 国 は 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 日 本 の 将 来 推 計 人 口 (212 年 1 月 推 計 ) 愛 媛 は 国 立 社 会 保 障 人 口 問 題 研 究 所 日 本 の 地 域 別 将 来 推 計 人 口 (213 年 3 月 推 計 ) * 合 計 特 殊 出 生 率 15~49 歳 までの 女 性 の 年 齢 別 出 生 率 を 合 計 した 数 値 で 一 人 の 女 性 が 一 生 の 間 に 平 均 して 何 人 の 子 どもを 産 むかを 示 す 目 安 となる 仮 定 値 2

3.すべての で 人 口 が 減 少 し 都 部 と 周 辺 地 域 との 格 差 が 拡 大 する 地 域 別 に 見 ると 現 在 の 2 のすべてで 人 口 が 減 少 する また 平 成 の 合 併 以 前 の 7 村 を 7 エリアとしてみると 人 口 1 万 人 以 上 が 2 エリアとなり 人 口 3 千 人 未 満 が 29 エリアとなる 特 に 中 山 間 地 と 島 しょ 部 で 人 口 3 千 人 未 満 のエリアが 増 え 東 中 予 地 域 と 南 予 地 域 との 間 に 人 口 の 少 ないエリアが 広 がる 人 口 が 集 中 する 地 域 とまばらな 地 域 が 偏 った 分 布 となり 行 政 サービスの 偏 りや 地 域 間 のア ンバランスが 生 じるほか 行 政 効 率 の 悪 化 など が 懸 念 される 図 表 3 7 エリア 別 に 見 た 人 口 推 移 199 年 3, 人 未 満 3,~9,999 1,~49,999 5,~99,999 1, 人 以 上 21 年 3, 人 未 満 3,~9,999 1,~49,999 5,~99,999 1, 人 以 上 23 年 3, 人 未 満 3,~9,999 1,~49,999 5,~99,999 1, 人 以 上 資 料 : 国 勢 調 査 23 年 は IRC 推 計 3

4. 圏 域 別 に 見 た 人 口 動 向 愛 媛 県 内 は 地 理 的 条 件 や 産 業 文 化 交 通 な どの 社 会 的 条 件 から 宇 摩 新 居 浜 西 条 今 治 山 八 幡 浜 大 洲 宇 和 島 の 6 つの 圏 域 に 分 けられる 6 圏 域 ともに 総 人 口 年 少 人 口 生 産 年 齢 人 口 前 期 高 齢 者 人 口 が 減 少 するものの 後 期 高 齢 者 人 口 は 増 加 する 特 に 山 圏 域 では 後 期 高 齢 者 人 口 の 増 加 数 が 多 い 生 産 年 齢 人 口 (*)は 6 圏 域 ともに 減 少 する 減 少 率 は 宇 和 島 圏 域 八 幡 浜 大 洲 圏 域 で 3%を 超 える また 減 少 数 は 山 圏 域 で 8 万 人 となる * 生 産 年 齢 人 口 とは 15~64 歳 の 人 口 をいう 図 表 4 資 料 : 国 勢 調 査 23 年 は IRC 推 計 後 期 高 齢 者 数 (*)は 6 圏 域 ともに 増 加 する 増 加 率 は 山 圏 域 56.2% 宇 摩 圏 域 35.9% となる また 増 加 数 は 山 圏 域 で 4 万 3 千 人 新 居 浜 圏 域 で 1 万 1 千 人 となる * 後 期 高 齢 者 とは 75 歳 以 上 をいう 図 表 5 5 後 期 高 齢 者 人 口 の 動 向 八 幡 浜 大 洲 圏 域 13 12 11 1 9 8 7 76429 山 圏 域 42,974 1194 3 5 4 3 2 今 治 圏 域 3429 26223 4 3 3635 32149 6 5 4 3 2 1 1 3 2 1 1 1 3 1 3 5 4 新 居 浜 西 条 圏 域 33547 44532 5 4 3 2 1 12522 宇 摩 圏 域 1715 3 5 宇 和 島 圏 域 2 1 1 3 4 3 22936 25964 1 3 2 1 1 3 資 料 : 国 勢 調 査 23 年 は IRC 推 計 4

5. 急 激 な 人 口 減 少 と 少 子 高 齢 化 の 波 - 都 部 と 地 方 との 格 差 が 広 がる- 愛 媛 の 総 人 口 は 23 年 には 194 年 頃 の 規 模 になるが 各 地 域 の 人 口 分 布 が 194 年 頃 と 同 じに 戻 るわけではない 194 年 頃 の 人 口 に 占 める 山 の 割 合 は 1% 足 らずであったが 23 年 には 4%になる 山 は 4 万 人 新 居 浜 西 条 は 1 万 人 程 度 の 人 口 が 維 持 されるが 各 都 の 周 辺 には 人 口 減 少 の 進 む 地 域 が 広 がり 都 中 心 部 と 周 辺 と の 格 差 が 拡 大 することが 予 想 される 具 体 的 な 格 差 は 子 育 て 教 育 関 連 施 設 が 地 域 の 中 心 部 に 統 合 再 編 されたり 小 売 店 やサービス 業 が 地 域 で 成 り 立 たなくなり 買 い 物 弱 者 サービ ス 弱 者 が 急 増 したりすることなどに 現 れる ま た 周 辺 地 域 のお 年 寄 りが 減 り 介 護 施 設 等 が 統 合 再 編 され 中 心 部 に 集 約 されることで 周 辺 部 ではサービスを 受 けにくくなることも 予 想 される - 山 に 人 口 変 動 の 大 波 - 山 圏 域 はわずかな 人 口 減 少 にとどまる しかしながら 人 口 構 成 が 変 わる 影 響 を 大 きく 受 ける 実 数 として 出 生 数 が 2 万 3 千 人 減 少 し 生 産 年 齢 人 口 は 8 万 人 減 少 後 期 高 齢 者 は 4 万 人 増 加 するという 大 きな 波 である 生 産 年 齢 人 口 は 総 生 産 ( 経 済 活 動 )との 関 わ りが 強 く 経 済 活 動 の 低 下 が 懸 念 される 特 に 旧 山 旧 重 信 旧 川 内 旧 砥 部 は 199-21 年 の 間 愛 媛 県 内 では 数 少 ない 生 産 年 齢 人 口 が 増 加 したエリア( )であった が この 4 エリアも 21-23 年 の 間 は 生 産 年 齢 人 口 が 減 少 するため これまでのような 生 産 活 動 が 維 持 できず 経 済 の 停 滞 や 自 治 体 にと っては 財 政 基 盤 の 弱 体 化 につながることが 懸 念 される 図 表 7 山 圏 域 の 生 産 年 齢 人 口 の 増 減 状 況 ( 単 位 : 人 ) 199-21 21-23 旧 山 +6,851-5,177 旧 重 信 +931-2,895 旧 川 内 +162-1,42 旧 砥 部 +235-3,781 その 他 -16,133-21,455 山 圏 域 -7,954-79,728 資 料 : 国 勢 調 査 後 期 高 齢 者 の 増 加 は 要 介 護 者 の 増 加 をもた らす 現 在 の 後 期 高 齢 者 に 占 める 要 介 護 者 の 割 合 ( 出 現 率 )は 24.5%であり 後 期 高 齢 者 が 4 万 人 増 加 すれば 要 介 護 者 は 1 万 人 増 加 するこ ととなる 213 年 度 の 求 人 求 職 者 数 を 見 て も 福 祉 関 連 職 業 の 求 人 数 は 求 職 者 数 の 2 倍 とな っており 需 要 の 増 加 に 対 する 働 き 手 の 不 足 は 深 刻 化 するものとみられる 出 生 数 の 減 少 は 主 に 女 性 の 2~39 歳 人 口 図 表 6 図 表 5 伊 方 伊 方 愛 媛 の 生 産 年 齢 人 口 の 増 減 率 と と 総 生 産 の 増 減 率 の 相 関 (199から21 年 の 間 の 増 減 ) ) 総 生 産 の 増 減 率 (%) 1 総 生 産 の 増 減 率 (%) 1 上 島 上 島 と 伊 と 方 伊 方 を 除 を いた 除 いた 傾 向 傾 線 向 線 8 8 6 6 上 島 上 島 砥 部 砥 部 4 4 東 温 東 温 生 今 治 伊 予 愛 媛 県 産 今 治 伊 予 愛 媛 県 年 2 山 西 予 山 2 齢 西 予 大 洲 新 居 浜 新 居 浜 西 条 西 内 子 大 洲 条 前 人 内 子 前 口 八 幡 浜 四 国 中 央 八 幡 浜 宇 和 島 四 国 中 央 生 産 年 齢 人 口 の 増 減 率 資 料 : 国 勢 調 査 愛 媛 県 民 所 得 統 計 宇 和 島 の -5-4 -3-2 -1 (%) 増 鬼 北 野 1-5 -4 鬼 北 -3 野 -2-1 1 減 率 -2 久 万 高 原 愛 南 -2 ( % 久 万 高 原 愛 南 ) -4-4 資 料 : 国 勢 調 査 愛 媛 県 民 所 得 統 計 5-6 -6

が 減 少 することと 人 口 が 集 中 する 山 圏 域 の 出 生 率 が 他 の 圏 域 に 比 べて 低 いために 生 じる 23 年 には 山 圏 域 の 2~39 歳 の 女 性 人 口 が 愛 媛 の 同 年 代 の 女 性 人 口 の 5%を 超 えるた め 山 圏 域 の 出 生 率 が 低 いままでは 愛 媛 の 少 子 化 が 一 層 進 むことになる 山 圏 域 とり わけ 山 における 少 子 化 対 策 は 愛 媛 にとっ て 少 子 化 を 食 い 止 める 重 要 な 課 題 となる 産 業 構 造 である こうしたサービス 産 業 の 分 野 は 女 性 の 就 業 者 が 多 い 分 野 でもあり 重 点 的 に 振 興 することが 女 性 の 就 業 率 上 昇 につながる と 期 待 できる ただし こうした 分 野 で 育 児 環 境 が 整 っていなければ 出 生 率 の 低 下 につなが りかねないため 事 業 支 援 と 同 時 に 育 児 のため の 環 境 整 備 を 支 援 することとが 欠 かせないで あろう - 女 性 高 齢 者 の 活 用 と 若 者 の 雇 用 の 安 定 を- こうした 大 波 を 少 しでも 和 らげるためには どういったことが 必 要 となるのだろうか 生 産 年 齢 人 口 の 減 少 や 医 療 介 護 需 要 の 増 加 による 働 き 手 の 不 足 には 女 性 や 高 齢 者 の 活 用 を 図 ることが 欠 かせない 少 子 化 にストップをかけるには 若 年 者 の 雇 用 や 所 得 の 安 定 が 鍵 となるのではないか そし て 行 政 と 民 間 企 業 が 若 者 の 結 婚 や 子 育 てを 支 援 する 姿 勢 を 明 確 に 示 すことが 大 切 ではない だろうか 山 圏 域 の 女 性 の 出 産 状 況 を 見 ると 県 内 の 他 に 比 べて 2 代 の 出 生 率 が 低 いも のの 3 代 以 降 はさほど 低 くはない 2 代 の 若 者 層 が 結 婚 し 子 どもを 生 み 育 てることを 応 援 することが 少 子 化 対 策 には 欠 かせない また 山 は 情 報 通 信 や 教 育 学 習 支 援 業 金 融 保 険 宿 泊 業 飲 食 サービスの 就 業 者 数 の 多 い おわりに 愛 媛 は 人 口 減 少 期 に 入 って 3 年 近 くなろう としているが これまでは 山 を 中 心 とする 都 部 で 人 口 増 加 が 続 き 人 口 減 少 は 地 方 部 の 問 題 とみられてきた しかし これからは 山 をはじめとする 都 部 で 少 子 化 と 高 齢 化 が 一 気 に 進 み 様 々な 問 題 に 直 面 することになると 思 われる 少 子 化 対 策 を 切 実 な 課 題 と 認 識 して 少 しでも 早 く 人 口 減 少 対 策 に 取 り 組 むことが 求 められている ( 黒 田 明 良 ) 図 表 8 愛 媛 県 内 の 別 合 計 特 殊 出 生 率 (28~212 年 ) 1.68 1.64 1.58 1.63 1.7 1.56 1.67 1.72 1.59 1.54 1.31 1.4 1.29 1.36 1.36 1.51 1.62 1.72 1.8 1.7 1.5 愛 媛 県 平 均 愛 南 鬼 北 野 宇 和 島 伊 方 内 子 西 予 大 洲 八 幡 浜 久 万 高 原 砥 部 前 東 温 伊 予 山 上 島 今 治 西 条 新 居 浜 四 国 中 央 愛 媛 県 宇 和 島 圏 域 八 幡 浜 大 洲 圏 域 山 圏 域 今 治 圏 域 新 居 浜 西 条 圏 域 宇 摩 圏 域 資 料 : 厚 生 労 働 省 人 口 動 態 保 健 所 区 村 別 統 計 (28 年 ~212 年 ) 6