( 国 立 国 研 究 所 准 教 授 ) 付 属 CD-ROM には 電 子 版 (Excel ファイル)が 収 録 されています こをパソコンで 扱 うことで, 書 籍 ではできない 検 索 や 集 計 処 理 を 行 うことができます ここでは,Excel を 使 ってこを す 方 法 について, 事 例 を 挙 げながら 簡 単 に 説 明 します なお,Excel 操 作 手 順 はバジョンにって 異 なりますが,ここでは Excel 2010(Windows 版 )を 例 に 説 明 しています 1. ファイル 形 式 電 子 版 は 1 枚 大 きな で, 横 に 26 列, 縦 に 34,181 行 あります 1 行 が1つ 見 出 し に 関 す 情 報 で, 左 から 順 に 次 情 報 になります A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z 見 順 漢 品 注 作 合 徒 平 宇 方 新 大 更 紫 源 枕 蜻 後 土 伊 竹 万 意 出 字 種 詞 記 品 計 然 家 治 丈 鏡 級 氏 蛉 撰 左 今 勢 取 葉 味 し 作 品 別 頻 度 値 は,A C F Z が 文 字 列, 他 は 数 値 です 2. 検 索 は 34,181 行 もあため, 目 的 行 を 示 して 前 後 を 確 認 すためには 検 索 機 能 を 使 って 当 該 箇 所 に 移 動 す 必 要 があります 検 索 は 次 うに 行 います 1.メニュ ホム にあ 検 索 と 選 択 検 索 をクリックすか,[Ctrl]キを 押 し ながら[F]キを 押 す 2. 示 され 検 索 と 置 換 ダイアログボックス( 下 図 )で 検 索 す 文 字 列 に 検 索 したい 文 字 列 を 入 力 す 17
3.[ 次 を 検 索 ]ボンをクリックす 検 索 にヒットすセルが 複 数 あ 場 合 には,[ 次 を 検 索 ]ボンをクリックすごとに, 次 に 現 れ 位 置 に 移 動 できます 実 際 に かなしむ を 含 む を 検 索 してみましょう 検 索 す 文 字 列 に かなしむ と 入 力 して[ 次 を 検 索 ]ボンをクリックすと, 次 うに あはれみかなしむ セルに 移 動 します 中 で 最 初 に かなしむ という 文 字 列 が 現 れがこ だからです ここで 再 び[ 次 を 検 索 ]ボンをクリックすと, 今 度 は うれへかなしむ に 移 動 します 同 様 に,[ 次 を 検 索 ]をクリックすたびに, 次 々と かなしむ を 含 む を 検 索 すことができます 検 索 はどれだけ 行 っても, 元 内 容 には 影 響 を 与 えません 3. フィル( 絞 り 込 み) フィル 機 能 を いことで, 条 件 に 合 う 行 だけを 示 すことができます 検 索 とは 異 なり, 条 件 に 合 わない 行 は 示 されなくなりますで 前 後 を 確 認 すことはできませんが, 必 要 な だけを 見 渡 すにたいへん 便 利 です フィルを 実 行 しても, 元 には 影 響 を 与 えません 示 さ れなくなったは 削 除 されたわけではなく, 非 示 になっていだけです 3.1. 簡 単 なフィル(チェックボックスから 選 ぶ) フィルは 次 うにして 利 します 1.( 先 頭 行 一 つセルだけが 選 択 されてい 状 態 で)メニュ にあ フィル をクリック 2. 先 頭 行 に ボンが 示 されで, 絞 り 込 みを 行 いたい 列 ボンをクリック 3. 当 該 列 にあ 異 なりが 示 されで,チェックボックスをオン オフして 示 したいも だけにチェックを 入 れて OK ボンをクリック なお,フィルを 解 除 して 元 に 戻 すには,1. フィル ボンをもう 一 度 クリックします 実 際 に,フィル 機 能 を 使 って 形 容 動 詞 一 覧 を 作 ってみましょう フィル をクリック し, 先 頭 行 セルに ボンが 示 されを 確 認 してください そ 中 品 詞 右 ボンをクリックしてください 18
こうに, 全 種 品 詞 ( 品 詞 列 にあ 異 なり)が 示 され, 各 品 詞 左 にチェックボッ クスが 出 ます こチェックは,フィル 実 行 後 に 示 され 項 目 であことを 意 味 します そこで, 形 動 だけにチェックが 付 いた 状 態 にして[OK]ボンをクリックしてください すと, 次 うに 品 詞 が 形 動 もだけが 示 されます フィルがかかった 状 態 では, 通 常 は 黒 色 で 示 されてい 行 番 号 が 青 色 で 示 されます フィル ボン(1. でクリックした 場 所 )をもう 一 度 クリックすことで 元 状 態 に 戻 すこと ができます 19
3.2. 複 数 列 フィル 3.1 と 同 様 手 順 で 複 数 列 でフィルを 指 定 し, 多 重 にフィルをかけていくことができます 今 度 は, 品 詞 列 に 加 えて 種 列 でもフィルをかけことで, 漢 形 容 動 詞 一 覧 を 作 っ てみましょう まず,3.1 と 同 様 に 品 詞 を 形 動 に 絞 り 込 みます こ 状 態 で, 次 うに 種 列 で 漢 だけを 示 すうに 指 定 します こうすことで, 品 詞 が 形 動 かつ 種 が 漢 も,すなわち 漢 形 容 動 詞 だけを 示 させこ とができます 3.3. テキストフィル これまでに 見 てきたチェックボックスで 選 択 すイプフィルは, 品 詞 や 種 うに 決 まっ た 値 が 入 ってい 項 目 ではたいへん 有 効 です しかし, 見 出 し や 漢 字 うに 毎 行 異 な 値 が 入 項 目 では, 必 要 なもだけを 選 択 すことができません こうな 場 合 には,チェックボックス から 選 択 すではなく, で 始 ま とか を 含 む など 条 件 でフィルをかけこと ができ テキストフィル を 利 すが 効 果 的 です テキストフィルを 使 うには,フィルをかけとき ボンを 押 したあと,チェックボッ 20
クス 等 上 に 示 され テキストフィル を 選 択 します すと, 指 定 値 に 等 しい 指 定 値 で 始 ま 指 定 値 で 終 わ 指 定 値 を 含 む など 選 択 肢 が 現 れます テキストフィルを 使 って, 見 出 し に かなしむ を 含 むもだけを 示 してみましょう 見 出 し 列 ボンをクリックし, テキストフィル 指 定 値 を 含 む を 選 択 してください すと 次 うなダイアログボックスが 示 されで,ここで かなしむ と 入 力 します [OK]をクリックしてください すと, 次 うに, かなしむ を 含 む 見 出 しだけが 示 されます 同 様 手 順 で,テキストフィルを 意 味 列 に 適 すことにり, 義 だけを 示 す ことができます 次 例 は, 菓 子 番 号 であ 14340 を 含 むもに 絞 り 込 んだ 例 です 21
次 うに 菓 子 見 出 し だけが 示 されます 3.4. 数 値 フィル 数 値 を 含 む 列 でも,チェックボックスで 選 ぶイプフィルはあまり 効 果 的 ではありません 数 値 を 扱 う 場 合 には, 指 定 した 値 り 大 きい/り さい/ 以 上 / 以 下 など 指 定 ができ 数 値 フィ ル が 便 利 です 数 値 フィルを 使 うには, ボンをクリックすと 示 されメニュから 数 値 フィル を 選 びます 数 値 を 含 まない 列 では 数 値 フィルメニュは 示 されません ここでは, 合 計 頻 度 が 50 以 上 だけを 示 してみましょう 合 計 列 ボンをクリックし, 数 値 フィル 指 定 値 以 上 を 選 択 してください すと 次 うなダイアログボックスが 示 されで,ここで 50 と 入 力 します [OK]をクリックしてください 次 うに, 合 計 頻 度 が 50 以 上 だけが 示 されます 22
フィル 機 能 まとめとして,ここまでに 見 てきた 機 能 を 組 み 合 わせて 源 氏 物 におけ 例 数 が 50 以 上 漢 名 詞 を 示 してみましょう フィルを 有 効 にして 源 氏 列 数 値 フィルで 50 以 上 を 指 定 し,[OK]をクリックします つづいて 種 列 フィルで 漢 を 選 びます さらに 品 詞 列 で ( 空 白 セル ) を 選 びます( 名 詞 は 品 詞 列 において 空 白 で されます) 以 上 3 つ 列 フィル 組 み 合 わせで, 次 うに 源 氏 物 におけ 例 数 が 50 以 上 漢 名 詞 リストを 得 ことができます 4. 並 べ 替 え 並 べ 替 え 機 能 にって を 指 定 した 順 に 並 べ 替 えことができます 並 べ 替 えを 行 うと, 実 際 に 並 び 順 が 変 わります(そ 状 態 でファイルを 保 存 すと 並 べ 替 え 後 として 保 存 され,もと 状 態 ではなくなってしまいます 注 意 してください) 品 詞 順 で 並 べ 頻 度 順 で 並 べ など, 指 定 した 列 値 にって 単 純 に 並 べ 替 えを 行 う 場 合 には, クリック 一 つで 並 べ 替 えができます 並 べ 替 え 条 件 としたい 列 先 頭 セルを 選 択 した 状 態 で,メニュ にあ A Z ボンをクリックすと 昇 順 に, Z A ボンをクリックすと 降 順 に 並 べ 替 えことができます 23
( 空 白 セルがあ 場 所 で 並 べ 替 えを 行 うと 一 部 だけが 並 べ 替 えられてしまうで, 先 頭 行 を 選 択 した 状 態 で 行 ってください ) たとえば, 合 計 頻 度 高 いもから 順 に 並 べ 替 えには, 合 計 列 先 頭 で Z A ボンをクリッ クします すと, 次 うに 頻 度 順 に 並 び 順 が 変 わります り 詳 細 な 並 べ 替 えをすには,メニュ にあ 並 べ 替 え ボンで 複 数 列 にわた 詳 細 な 条 件 を 指 定 すことができます たとえば, 見 出 し 列 で 並 べ 替 えたうえで 同 じ 見 出 し 場 合 は 順 列 にしたがって 並 べ 替 え うに 指 定 してみましょう まず,[ 並 べ 替 え]をクリックして, 示 され 最 優 先 されキ を 次 うに 見 出 し 昇 順 に 指 定 します さらに[レベル 追 加 ]ボンをクリックして 次 に 優 先 されキ を 追 加 し,ここで, 順 を 昇 順 に 指 定 します こ 並 び 順 は, 初 期 状 態 並 び 順 に 相 当 します 並 べ 替 えを 行 った 後 で 元 に 戻 したい 場 合 には,こうして 並 べ 替 えを 行 ってください 並 べ 替 えを 行 った 後 でフィルを 利 すことで, 利 目 的 に 応 じた を 示 させこともできます 24
例 として, 源 氏 物 で 頻 度 が 高 い 順 に 形 容 詞 を 並 べた を 作 ってみましょう まず, 全 体 を 源 氏 列 で 降 順 に 並 べ 替 えます こ 状 態 で,フィルにって 品 詞 列 が 形 もだけに 絞 り 込 みます これで, 源 氏 物 におけ 形 容 詞 頻 度 順 リストができました なお,フィルがかかった 状 態 で 並 べ 替 えを 行 うと, 示 されていだけが 並 べ 替 えられて しまうで 注 意 してください 5. ピボットテブルに 集 計 ピボットテブル という 機 能 を 使 うことで, 目 的 に 合 わせて 自 在 に 集 計 を 行 うことができます はもともと 見 出 し 作 品 別 に 集 計 された なで,ピボットテブルを 使 わ なければならない 場 面 は 必 ずしも 多 くありませんが, 集 計 にたいへん 便 利 な 機 能 です ピボットテブルは 次 うにして 利 します 25
1.( 先 頭 行 一 つセルだけが 選 択 されてい 状 態 で)メニュ 挿 入 にあ ピボットテ ブル ボンを 押 して ピボットテブル を 選 択 してください 2.ピボットテブル 元 とな 範 囲 が 自 動 で 選 択 され, ピボットテブル 作 成 ダイ アログボックスが 示 されます 全 体 が 選 択 されていことを 確 認 してください また,ピボッ トテブル 配 置 場 所 が 新 規 ワクシト になっていことを 確 認 して[OK]をクリックし てください 3. 次 うにピボットテブルとフィルドリストが 新 しいワクシト(Sheet1)に 示 されます 26
こ 画 面 上 で 操 作 を 行 うことでピボットテブルという 集 計 をいろいろに 試 しながら 作 ことができ ます 操 作 がすぐに 結 果 として 反 映 されで,そ 場 で 思 いついた 集 計 を 試 してみことができます ここでは, 例 としてまず 次 うな 集 計 を 作 ことを 考 えます すなわち, 種 別 に 頻 度 を 集 計 し たもです 種 を 縦 に( 行 として) 並 べことにします 合 計 和 X 漢 Y 混 種 Z こうな 集 計 を 作 ために, 画 面 右 上 フィルドリスト 項 目 を 次 図 矢 印 うにドラッ グアンドドロップ( 項 目 を 右 クリックしたままカソルを 移 動 してボックス 位 置 ではなす)してくだ さい 種 を 行 ラベル に, 合 計 を 値 に 持 って 行 きます 行 ラベル と 値 位 置 関 係 は, 上 で 作 ろうと 考 えた 位 置 関 係 と 同 じです 行 ラベルに 種 列 を 持 ってくことで, 種 を 行 とす を 作 ります 値 に 合 計 列 を 持 ってくことで,それぞれ 行 に 合 計 列 値 を 合 計 した 結 果 が 入 ります こドラッグアンドドロップ 操 作 を 行 うと,すでに 画 面 左 上 に 意 図 した ができていはずです た だし, では 和 は 空 白, 漢 は 漢, 混 種 は 混 と 入 力 されていますで, ピボットテブル 示 はそ 値 にしたがったもになります 27
なお, 一 度 ドラッグアンドドロップで 指 定 した 項 目 を 解 除 して 元 に 戻 すには, 元 フィルドリスト 位 置 にそ 項 目 をドラッグアンドドロップしてください さきほど 手 順 で, 種 代 わりに 品 詞 をドラッグアンドドロップすれば, 品 詞 別 頻 度 を 集 計 すことができます また, 種 はそままにして 合 計 列 代 わりに 源 氏 など 作 品 別 頻 度 列 をドラッグア ンドドロップすれば, 作 品 別 種 別 頻 度 を 出 すことができます ただし,ことき 初 期 状 態 では 値 が 合 計 ではなく 個 数 で 計 算 示 されます( 合 計 になか 個 数 にな かはドラッグアンドドロップしたときに 自 動 で 選 択 されますが, 作 品 別 頻 度 列 には 空 白 セルが 含 まれため 個 数 が 優 先 されます) 個 数 では, 見 出 し 数,すなわち,べ 数 ではなく 異 なり 数 を 集 計 した 結 果 になります 28
べ 数 で 正 しく 集 計 すためには,ドロップした 値 フィルドをクリックして, 値 フィ ルド 設 定 を 選 んでください 次 ダイアログボックスで 合 計 を 選 び 直 して[OK]をクリックしてください すと, 次 うにべ 数 で 正 しく 集 計 されます 次 うに, 源 氏 列 を 値 へ 2 回 繰 り 返 しドラッグアンドドロップして, 一 つを 合 計,もう ひとつを 個 数 とすことで,べ 数 と 異 なり 数 を 一 度 に 示 すこともできます 29
同 じうにして,いくつか 作 品 種 別 頻 度 を 比 較 してみましょう 次 例 は 万 葉 集 今 和 歌 集 源 氏 物 宇 治 拾 遺 物 平 家 物 について,べ 数 を 種 別 に 集 計 したもです 先 ほど 手 順 を 5 つ 作 品 について 繰 り 返 しています 30
ピボットテブルは,グラフにすことができます 次 グラフは, 先 ほど 5 作 品 種 別 頻 度 をもとに,100% 積 み 上 げ 横 棒 グラフで 種 割 合 を したもです グラフ 種 や 示 形 式 はさまざ まな 組 み 合 わせから 選 ぶことができます 詳 しくは Excel ヘルプ 機 能 や 市 販 解 説 書 で 確 認 してくだ さい こうに,ピボットテブルを 利 すことで, からさらに 別 集 計 を 作 って すことができます おわりに 以 上 うに, は,Excel で 利 すことにってさまざまな が 可 能 です ここで 紹 介 した 例 は, 考 えられ 応 ごく 一 部 に 過 ぎません 利 者 皆 さんにさらな 可 能 性 を 引 き 出 していただきたいと 思 います ここで 紹 介 した 検 索 フィル 並 べ 替 え ピボットテブル 機 能 は,それぞれ 基 的 な 部 に 留 まります それぞれさまざまなオプション 等 がありますで, 詳 細 は Excel ヘルプ 機 能 や 市 販 解 説 書 で 確 認 してください 31