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軸 捻 転 症 による 急 性 胃 壊 死 図 前 医 でのレントゲン 腹 部 全 体 に 巨 大 なガス 像 を 認 め る 胃 管 の 先 端 は 胃 食 道 接 合 部 で 留 まっていた( 黒 矢 印 ) C (b) (a) 図 2 前 医 での CT(), 前 医 での CT(),シェーマ(C) : 胃 は 著 明 に 拡 張 し, 幽 門 部 が 左 側 (a)に, 噴 門 部 が 右 側 (b) に 存 在 していた : 脾 臓 は 右 上 腹 部 に 遊 走 していた( 白 抜 き 矢 印 ) 下 大 静 脈 は 拡 張 した 胃 により 圧 迫 された 状 態 であった( 白 矢 印 ) C:シェーマ 脾 臓 が 右 上 腹 部 に 遊 走 し, 間 膜 軸 性 に 胃 が 捻 転 した 状 態 日 臨 救 医 誌 (JJSEM)204;7:486-90 487

多 田 祐 介, 他 図 3 当 院 での 造 影 CT : 胃 の 捻 転 は 解 除 されていたが, 胃 壁 は 著 明 に 浮 腫 状 変 化 を 来 しており, 造 影 不 良 であった( 白 矢 印 ) : 脾 臓 は 左 上 腹 部 に 脱 転 していた( 白 矢 印 ) 図 4 切 除 標 本 : 胃 体 上 部 から 弓 隆 部 にかけて 漿 膜 面 に 黒 色 変 化 を 認 めていた 胃 壁 の 全 層 壊 死 をきたしていると 考 えられる : 胃 粘 膜 に 広 範 囲 壊 死 と 思 われる 黒 色 変 化 を 認 めた 潰 瘍 形 成 や 腫 瘍 性 病 変 は 認 めなかった 50.6mmHg と 酸 素 化 不 良 を 認 め た ま た Lactate: 3.7mmol/l と 末 梢 循 環 不 全 を 示 す 所 見 を 認 めた 血 算 では Hb:2.4g/dl と 軽 度 の 貧 血 を 認 め, 血 小 板 数 は.4 万 /μl と 低 値 を 示 した 白 血 球 数 は 7,00/μl と 正 常 であったが,CRP 値 は 3.3mg/dl と 上 昇 していた また 血 清 クレアチニン 値 は.02mg/dl と 軽 度 腎 機 能 障 害 を 呈 し,ST:04 IU/l,LDH:326 IU/l,CK:3,755 IU/l と 上 昇 が 認 められた 当 院 で 行 った CT では 胃 の 拡 張 は 前 院 での 検 査 と 比 較 すると 改 善 していたが, 胃 壁 は 著 明 に 肥 厚 し, 胃 か ら 十 二 指 腸 水 平 脚 まで 造 影 不 領 域 を 認 めた また 脾 臓 及 び 膵 尾 部 は 胃 の 前 面 に 位 置 していた( 図 3) 前 医 での CT 所 見 も 併 せると, 脾 臓 が 腹 側 へ 遊 走 したこと による 間 膜 軸 性 の 胃 軸 捻 転 症 による 胃 壊 死 であり, 前 医 での 内 視 鏡 により 捻 転 がある 程 度 解 除 されたものと 考 えられた 来 院 後 経 過 :CT 検 査 後 ICU に 入 室 したが, 手 術 を 待 機 中 に 収 縮 期 血 圧 が 再 度 50mmHg まで 低 下 し た 大 量 輸 液 カテコラミン 投 与 を 行 ったが 反 応 な く, 軸 捻 転 による 虚 血 壊 死 した 胃 の 切 除 がショックか らの 早 期 離 脱 に 不 可 欠 と 判 断 した しかし 手 術 室 入 室 まで 数 時 間 を 必 要 としたため,やむなく ICU にて 緊 急 開 腹 手 術 を 行 うこととした 手 術 方 法 及 び 術 中 所 見 : 腹 部 正 中 切 開 にて 開 腹 した ところ 血 性 腹 水 を 認 めた 脾 臓 膵 尾 部 は 後 腹 膜 に 固 定 されておらず, 胃 の 前 面 に 遊 走 していた 胃 体 上 部 から 弓 隆 部 にかけて 漿 膜 面 がすでに 壊 死 に 至 っていた ため, 漿 膜 壊 死 の 認 めない 胃 噴 門 部 幽 門 部 でリニア カッターを 用 いて 胃 を 切 除 し, 摘 出 した 可 及 的 にそ の 他 の 腸 管 を 確 認 したが 明 らかな 壊 死 所 見 を 認 めず, 488 日 臨 救 医 誌 (JJSEM)204;7:486-90

軸 捻 転 症 による 急 性 胃 壊 死 表 本 邦 での 胃 切 除 を 要 した 急 性 胃 軸 捻 転 症 の 成 人 例 症 例 著 者 年 年 齢 性 別 既 往 ショック 穿 孔 壊 死 転 帰 Nasu 988 33 F 特 記 事 項 なし + + 生 存 2 Komatsu 989 28 M 胃 下 垂, 胃 潰 瘍, 鉄 欠 乏 性 貧 血 + + 生 存 3 sami 2002 52 M 精 神 遅 滞,S 状 結 腸 捻 転 症 + + 生 存 4 Ito 2007 39 M 脳 性 麻 痺 + + 生 存 5 Hirashima 2008 24 M 脳 性 麻 痺, 精 神 発 達 遅 滞 + 不 明 6 Nakagawa 2008 72 M 特 記 事 項 なし + + + 生 存 7 Hagiwara 2008 87 F 認 知 症 + 生 存 8 Tsukahara 2009 76 F 子 宮 筋 腫, 肺 結 核 ( 胸 郭 形 成 術 ),パーキンソン 病 + + + 生 存 9 Yamamoto 2009 70 F パーキンソン 病 + + 生 存 0 Matsumoto 2009 79 F 裂 孔 ヘルニア + + 生 存 Kawaguchi 200 79 M パーキンソン 病,S 状 結 腸 捻 転 症 + 生 存 2 Ito 20 90 F 高 血 圧, 陳 旧 性 脳 梗 塞, 間 質 性 肺 炎 + 生 存 3 Fukase 20 74 F 裂 孔 ヘルニア, 胆 嚢 結 石, 脳 梗 塞 + + 生 存 4 Our case 202 58 M 小 児 麻 痺 + + 生 存 5 Kodama 203 72 F 高 血 圧 + + + 生 存 上 行 結 腸 に 浮 腫 性 変 化 を 認 めるのみであった 腹 腔 内 を 洗 浄 後, 布 鉗 子 を 用 いて 腹 壁 を 層 で 閉 創 し 40 分 間 で 手 術 を 終 了 した 摘 出 した 標 本 ( 図 4)では, 胃 体 上 部 から 弓 隆 部 にかけて 漿 膜 面 に 黒 色 変 化 を 呈 して おり, 全 層 性 の 胃 壊 死 が 認 められたが, 潰 瘍 形 成 や 腫 瘍 性 病 変 は 認 めなかった 術 後 経 過 : 術 後, 血 圧 は 徐 々に 安 定 し( 収 縮 期 血 圧 00 20mmHg 程 度 ), 全 身 状 態 が 安 定 した 翌 X+3 日 に Roux-Y 法 にて 再 建 を 行 った X+3 日 より 経 口 摂 取 を 開 始 し,X+38 日 他 院 に 軽 快 転 院 となった 考 察 本 症 例 は 急 性 胃 軸 捻 転 症 にてショックに 至 った 一 例 であったが, 全 身 状 態 と 時 間 的 制 約 のため,やむなく ICU でショックの 原 因 と 考 えられた 胃 を 速 やかに 切 除 した 後 に,ICU で 全 身 状 態 の 改 善 を 図 ってから 再 建 手 術 を 行 い, 救 命 し 得 た 胃 軸 捻 転 症 は 比 較 的 まれな 疾 患 である 本 症 の 頻 度 に 関 してはさまざまな 報 告 があるが, 一 過 性 で 自 然 整 復 される 例 があることや, 診 断 に 至 らない 例 もあるた め 正 確 な 有 病 率 などについては 明 らかとされていな い ) またそのほとんどは 捻 転 が 軽 度 であるため 症 状 が 軽 く, 腹 部 膨 満 食 思 不 振 などの 軽 い 腹 部 症 状 のみ で 慢 性 的 な 経 過 をたどるとされている また 治 療 を 要 する 症 例 の 多 くが 胃 管 内 視 鏡 の 挿 入 などによる 脱 気 により 改 善 する 保 存 的 加 療 で 改 善 しない 症 例, 再 発 を 繰 り 返 す 症 例 に 対 しては 待 機 的 に 胃 固 定 術 などの 手 術 療 法 が 選 択 される 2) 急 性 胃 軸 捻 転 症 では 急 性 腹 症 を 呈 し,orchardt 三 徴 ( 著 明 な 上 腹 部 痛 と 腹 部 膨 満,2 吐 物 のない 嘔 吐,3 胃 管 挿 入 困 難 )を 認 めるとされる しかし, 慢 性 経 過 した 症 例 では 軽 度 の 心 窩 部 痛 や 腹 部 膨 満 を 訴 えるのみ で, 虚 血 壊 死 に 至 らず 自 然 整 復 する 例 が 多 いとされ る 3) また 本 疾 患 は, 既 往 にパーキンソン 病 のような 腸 管 運 動 機 能 低 下 を 来 す 疾 患 や 胃 と 他 臓 器 との 固 定 が 先 天 的 に 弱 い 場 合 などに 起 こりやすいとされる 4) 胃 軸 捻 転 症 は 回 転 軸 により 臓 器 軸 性 と 間 膜 軸 性 に 分 類 される 軸 捻 転 による 虚 血 から 壊 死 に 至 るものは 前 者 であることが 多 いとされる ) が, 本 症 例 は 前 医 CT で 脾 臓 が 右 上 腹 部 に 位 置 しており 遊 走 脾 に 起 因 する 間 膜 軸 性 胃 軸 捻 転 症 であったと 考 えられ, 捻 転 の 程 度 が より 高 度 であったため 虚 血 壊 死 に 至 ったものと 考 えら れる 本 症 例 のように 急 性 経 過 をたどる 症 例 はその 致 命 率 も 高 く,5 20% とも 報 告 される 5) しかし 胃 は 血 流 が 豊 富 な 臓 器 であり, 捻 転 による 虚 血 壊 死 によって ショックに 至 り, 手 術 加 療 が 必 要 な 症 例 は 非 常 にまれ である 本 邦 で 胃 切 除 を 要 した 胃 軸 捻 転 症 の 成 人 報 告 例 は, 文 献 的 にわれわれが 検 索 した 限 りでは 自 験 例 も 含 めて 5 例 であり,うちショックを 呈 した 症 例 は 8 例 であった( 表 ) 高 度 の 胃 軸 捻 転 では, 拡 張 した 胃 による 肺 心 臓 の 圧 排 から 静 脈 還 流 量 が 低 下 する 閉 塞 性 ショックが 生 じ る 5) 本 症 例 においても CT 所 見 から, 前 医 での 循 環 不 全 は 閉 塞 性 ショックによるものと 考 えられた しか し 当 院 来 院 後 に 撮 影 した CT では, 胃 軸 捻 転 はある 程 度 整 復 されて 下 大 静 脈 の 圧 迫 が 解 除 されているにも 関 わらず, 循 環 不 全 が 遷 延 し, 大 量 輸 液, 昇 圧 剤 にも 反 日 臨 救 医 誌 (JJSEM)204;7:486-90 489

多 田 祐 介, 他 応 しなかった 詳 細 な 機 序 は 明 らかではなかったが, 本 症 例 におけるショックからの 離 脱 には 虚 血 壊 死 に 至 った 胃 の 切 除 が 不 可 欠 であると 考 え,ICU にて 短 時 間 に 壊 死 した 胃 を 切 除 し, 救 命 し 得 た 表 で 示 した 過 去 の 報 告 例 においても,ショックを 呈 した 症 例 の 86% に 胃 壊 死 を 伴 っており,また 明 確 な 感 染 巣 がない にも 関 わらず, 消 化 管 の 虚 血 再 灌 流 障 害 から 多 臓 器 不 全 に 至 る 6) ことから, 本 症 例 のショックには, 捻 転 か ら 壊 死 に 至 った 胃 の 虚 血 再 灌 流 が 関 与 しているものと 考 えられる 本 症 例 は 来 院 後 短 時 間 のうちにさらなる 血 圧 低 下 を 認 めたため, 原 因 と 考 えられる 壊 死 した 胃 の 切 除 のみを 初 回 手 術 に 行 い, 全 身 状 態 を 集 中 治 療 にて 回 復 させた 後 に 二 期 的 に 消 化 管 再 建 を 行 って 救 命 し 得 た 循 環 動 態 が 不 安 定 な 重 症 例 に 対 して 行 われるこうした 手 術 戦 略 を, 外 傷 の 蘇 生 手 術 に 準 じて, 急 性 腹 症 に 対 するダ メージコントロール 手 術 として 推 奨 する 報 告 もある 7) 結 語 今 回 われわれはショックとなり ICU にて 緊 急 胃 全 摘 術 を 行 った 急 性 胃 軸 捻 転 症 の 一 例 を 経 験 した 胃 は 血 流 が 豊 富 であるが, 捻 転 が 高 度 な 場 合 は 血 流 障 害 に よる 壊 死 に 至 り,さらにはショックを 呈 することがあ る 保 存 的 治 療 に 時 間 を 費 やし, 外 科 的 治 療 の 時 期 を 逸 さぬように 診 断 治 療 をすることが 重 要 である 文 献 ) 梅 澤 久 輝, 一 和 多 雅 雄, 五 島 雅 和, 他 : 胃 軸 捻 転 を 伴 った 成 人 食 道 裂 孔 ヘルニアの 例. 日 臨 外 会 誌 2000 ; 6 : 92-5. 2) 木 村 和 恵, 山 懸 基 維, 金 城 直, 他 : 異 なる 治 療 法 が 有 用 で あった 胃 軸 捻 転 症 の 2 例. 臨 牀 と 研 究 2008 ; 85 : 58-4. 3) 畑 倫 明, 村 尾 佳 則, 小 延 俊 文, 他 : 緊 急 腹 腔 鏡 下 手 術 にて 治 療 しえた 急 性 胃 軸 捻 転 症 の 例. 日 腹 部 救 急 医 会 誌 999; 9 : 67-20. 4) 山 元 英 資, 串 畑 史 樹, 小 林 展 章 : Parkinson 病 経 過 中 に 胃 穿 孔 をきたした 胃 軸 捻 転 症 の 例. 日 腹 部 救 急 医 会 誌 2009; 29 : 895-8. 5) 岡 部 敏 夫, 綿 貫 文 夫, 大 和 田 進, 他 : 心 不 全, 胆 嚢 穿 孔, 間 膜 軸 性 胃 軸 捻 転 を 伴 った 食 道 裂 孔 ヘルニアの 例. 日 消 外 会 誌 2006 ; 39 : 797-802. 6) 深 柄 和 彦, 望 月 英 隆 : 腸 管 虚 血 再 灌 流 障 害 その 機 序 と 予 防 法 治 療 法. 外 科 と 代 謝 栄 養 2007 ; 4 : - 5. 7)Weber DG, endinelli C, alogh ZJ: Damage control surgery for abdominal emergencies. r J Surg 204; 0: e09-8. 490 日 臨 救 医 誌 (JJSEM)204;7:486-90