高松家庭裁判所委員会 ( 第 10 回 ) 議事概要 1 日時平成 20 年 12 月 4 日 ( 木 ) 午後 1 時 30 分から午後 4 時 30 分まで 2 場所高松家庭裁判所大会議室 3 出席者 (1) 委員石垣博子, 泉川誉夫, 川田行雄, 玉置俊二, 豊永多門, 中川弘之, 樋口清子,

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の家事調停手続の現状について説明がされた テレビ会議システム実演テレビ会議システム及び第一回調停期日における調停委員会の冒頭説明の模擬実演が行われた オブザーバーである現役の家事調停委員と家事調停委員でもある委員から, 次のとおり現場における家事事件手続法施行後の家事調停手続の変化などについて紹介が

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01_鹿児島地方・家庭裁判所委員会議事概要(本文)H290518

加須市審議会等の会議の公開に関する要綱の運用の手引

第 2 章交通事故被害の実態 外出する回数が減った 趣味や遊びをしなくなった 23 経済的に苦しくなった 2 2 家庭内の人間関係が悪くなった 6 5 仕事 学校を休みがちになった 3 9 仕事 学校をやめた 死亡事故遺族 事故の被害者になったことを非難された 8 重傷事故被害者

れば, それを強化することが考えられる 教育的措置は, 少年事件を起こしてしまった後の対策であるから, その前に防止できる対策があるのであれば, それをやるべきではないか 母集団の数が分からないが, 割合からすると変わっていないのではないか また, 再犯の件数が増えてきているのであれば, それを止め

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旭川地方・家庭裁判所委員会議事概要

1 ガイドライン策定の目的防犯カメラについては テレビや新聞で報道されているように 犯罪の解決や犯罪の抑止につながることなど その効果は社会的に認められており さまざまな施設に防犯カメラが設置されております しかし その効果が認知される一方で 防犯カメラにより個人のプライバシーなどの人権が侵害される

があった ウ庁舎見学エ協議の要旨 ( 委員長, 委員, オブザーバー ) 委員長庁舎見学をしていただいて, 何か疑問や御意見等ありますでしょうか 委員家事事件では, 暴力事案に限らず, 当事者から相手と顔を合わせたくないという希望が出されることがありますが, 千葉家裁は, 正面玄関から待合室までの間

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対応について, 警察署や検察庁では, どのような配慮や対応を行っているのか, 紹介していただきたい ( 委員 ) 各警察署 (39 署 ) に, 被害者支援要員 (3000 人 ) を指定し, 夜間であっても対応できる態勢を整えている また, 捜査や裁判がどのように行われるのか等を記載した冊子を準備

第19回盛岡地方裁判所・盛岡家庭裁判所委員会議事概要

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裁判員制度 についてのアンケート < 調査概要 > 調査方法 : インサーチモニターを対象としたインターネット調査 分析対象者 : 札幌市内在住の20 歳以上男女 調査実施期間 : 2009 年 11 月 10 日 ( 火 )~11 月 11 日 ( 水 ) 有効回答者数 : N=450 全体 45

的にも影響があるので, 期間をできるだけ短縮することに向けて尽力していただきたい 争点がない事件でも三, 四か月かかるということであるが, 結構時間がかかっているという印象である 事案によっては, 慎重にしなければならないが, 争点がない事件では2か月くらいでできるのではないか 一般人からして裁判は

5 提出された書類等の閲覧 謄写 ( コピー ) 申立人の提出した申立書については, 法律の定めにより相手方に送付されます それ以外に調停手続中に一方の当事者が提出した書類等については, 他方の当事者は, 閲覧 謄写の申請をすることができます この申請に対しては, 裁判官が, 円滑な話合いを妨げない

第19回盛岡地方裁判所・盛岡家庭裁判所委員会議事概要

第 1 はじめに 1 ガイドライン策定の目的安全で安心なまちづくりを進める上で 近年 防犯カメラの設置は広く有用であると認められており 市内においても防犯カメラの設置が進んでいます しかし その一方で 知らないうちに自分の姿が撮影され 目的外に利用されること等に不安を感じる市民の方もいます そこで

那覇家庭裁判所委員会議事概要 第 1 開催日時平成 29 年 5 月 17 日 ( 水 ) 午後 1 時 30 分 ~ 午後 3 時 30 分第 2 開催場所那覇家庭裁判所大会議室第 3 出席者 ( 委員 ) 石川達也, 遠藤真澄, 大城勇夫, 大城純市, 荻野公彦, 長濱みつ子, 普久原均, 細田

相談したい場合 の窓口は 区市町村のDV 相談窓口 警察の生活安全課 そして配偶者暴力相談支援センターです 配偶者暴力相談支援センターは 東京都には2か所 東京ウィメンズプラザと東京都女性相談センターがあります 区市町村のDV 相談窓口は 配偶者暴力相談支援センターがある場合はそこに それ以外は各福

那覇地裁会第     号

指針に関する Q&A 1 指針の内容について 2 その他 1( 特許を受ける権利の帰属について ) 3 その他 2( 相当の利益を受ける権利について ) <1 指針の内容について> ( 主体 ) Q1 公的研究機関や病院については 指針のどの項目を参照すればよいですか A1 公的研究機関や病院に限ら

者が, 裁判を提起しなければ裁判所での解決はできない種類のものである 調停事件の中で, 夫婦や親子等の関係で離婚や離縁が成立しなかったが, どうしても離婚 離縁したい場合には, 家庭裁判所に人事訴訟裁判の申立てをする必要がある 人事訴訟事件は, 平成 16 年 4 月から家庭裁判所で扱うようになった

「治安に関する特別世論調査」の概要

6 女性への暴力やセクシュアル・ハラスメントの防止

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目 次 第 1 はじめに 2 1 ガイドライン策定の目的 2 2 ガイドラインの対象となる防犯カメラ 2 3 防犯カメラで撮影された個人の画像の性格 2 第 2 防犯カメラの設置及び運用に当たって配慮すべき事項 3 1 設置目的の設定と目的外利用の禁止 3 2 設置場所 撮影範囲 照明設備 3 3

平成23年度6月期福岡家庭裁判所委員会議事録

( 別紙 ) 協議テーマに関する意見交換 (: 委員, : 委員長,: 説明者 ) 資料としてお配りした裁判員等選任手続期日のお知らせ ( 以下 期日のお知らせ という ) 等の書面や, 本日御覧いただいた設備等につき, 御意見, 御感想をお聞かせいただきたい 期日のお知らせの用紙の色によって裁判員

( 別紙 ) 地裁委員会テーマ 裁判員制度の広報について の質問 意見交換 1 裁判員制度の広報について 制度概要の説明鹿児島地方裁判所裁判官山田直之 2 質疑 ( 委員 ) 裁判員に選ばれるまでの手続の中でくじを3 回行っているが, 全くの無作為なのか, それとも個別の事情や男女比等を考慮すること

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除)

警察におけるカウンセリングの様子 ワンストップ支援センターの設置促進 施策番号 65 警察庁においては 各都道府県警察において行っている性犯罪被害の電話相談について 平成 29 年度予算で性犯罪被害者相談電話番号の統一化に要する経費を新たに予算措置し 全国共通の短縮ダイヤル番号 (#4 桁番号 )

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世論調査報告書

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- 2 - 第二編第二十二章の章名中 姦淫 を 強制性交等 に改める かんいん第百七十六条中 男女に を 者に に改める 第百七十七条の見出しを (強制性交等) に改め 同条中 暴行 を 十三歳以上の者に対し 暴行 に 十三歳以上の女子を姦淫した者は 強姦の罪とし 三年 を 性交 肛門性交又は口腔性

上記の要件をすべて満たさないカメラ ( 例えば 録画装置を備えていないカメラ ) であっても 不特定多数の人を撮影している場合は プライバシーを侵害するおそれがあります このガイドラインの趣旨を踏まえ プライバシーの保護に配慮するとともに設置目的に沿った適切な運用を行うことが必要です 第 2 防犯カ

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資料4_1いじめ防止対策推進法(概要)

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

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実現させる必要性の高い面会交流事件について, どのような問題点が解決を妨げているか, 家庭裁判所の手続の中で, 子の福祉に配慮した質の高い合意解決を得て, それが長期的に持続するために, どのような取組をしているかを説明したい また, 合意内容が実現しなくなった場合の履行確保の取組についても, 実務

警察署長又は本部捜査担当課長は 犯罪の検挙状況 被害者等からの相談 関係機関からの通報等により再被害防止対象者に指定する必要がある被害者等を認めるときは 再被害防止対象者指定等上申書 ( 様式第 1 号 ) により警察本部長に再被害防止対象者の指定を上申するものとする この場合において 警察署長は

( 県 p9) (5) 私立学校におけるいじめに対する対応県の私立学校主管部局において 重大事態があった場合等に適切に対応できるよう 体制を整備する ( 国 p20 31) (5) 私立学校におけるいじめに対する対応県の私立学校主管部局において 所管する学校における定期的なアンケート調査 個人面談の

附帯調査

(1) 組織の役割 1 未然防止ア ) いじめが起きにくい, いじめを許さない環境づくり 2 早期発見 事案対処ア ) いじめの相談 通報を受け付ける窓口イ ) いじめの早期発見 事案対処のための, いじめの疑いに関する情報や児童の問題行動などに係る情報の収集と記録, 共有ウ ) いじめに係る情報

最高裁○○第000100号

<4D F736F F D DC58F4994C5817A95BD90AC E8E99837C89FC90B A78BC78A6D94468DCF816A202D B2E646F6378>

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⑤5 地方公共団体における検証等に関する調査結果

家族の介護負担感や死別後の抑うつ症状 介護について全般的に負担感が大きかった 割合が4 割 患者の死亡後に抑うつ等の高い精神的な負担を抱えるものの割合が2 割弱と 家族の介護負担やその後の精神的な負担が高いことなどが示されました 予備調査の結果から 人生の最終段階における患者や家族の苦痛の緩和が難し

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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                   20140101

けいしちょう安全安心モニター制度

る行為 ( インターネットを通じて行われるものを含む ) であって 当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう 個々の行為が いじめ に当たるか否かの判断は 表面的 形式的にすることなく いじめられた児童生徒の立場に立つことが必要である この際 いじめには 多様な態様があることに

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1 はじめに 本市では 平成 17 年に 鹿児島市安心安全まちづくり条例 を定め 地域の安全は地域で守る を基本理念に 市と市民 事業者等が連携 協働し 安心して安全に暮らせるまちづくりを進めてきました これまでに防犯パトロール隊や青色防犯パトロール車による防犯活動をはじめ 安心安全ネットワーク会議

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注意・厳重注意および処分申請等に関する規則 案

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第 4 編行政通則型内 4 市 ' リサイクル施設組合聴聞及び弁明の機会の付与の手続 に関する規則ノ 0 北河内 4 市リサイクル施設組合聴聞及び 弁明の機会の付与の手続に関する規則 ( f ) ( 趣旨 ) 第 1 条 行政手続法 ( 平成 5 年法律第 88 号 以下 法 とい) う

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(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

( 件 / 人 ) 12, 交通事故の推移 (S4~) ( 人 ) 18 1, 8, 6, 4, 2, 死者数 人身事故件数 負傷者数 S4 S45 S5 S55 S6 H2 H7 H12 H17 H 約 2 倍 6 人身事故件数及び負傷者数は 平成 14 年以降減少傾

第 1 ガイドライン策定の目的及び対象 1 ガイドライン策定の目的美濃加茂市では犯罪のない安全で安心できる住みよい地域社会を実現するため 平成 21 年 10 月に 美濃加茂市防犯活動推進条例 を施行するとともに 同条例に基づく防犯計画を策定し 市民 事業者及び市が一体となって 犯罪のないまちづくり

最高裁○○第000100号

 

喫煙 飲酒の年齢制限に関する特別世論調査 の概要 平成 24 年 9 月 6 日内閣府政府広報室 調査概要 調査対象 全国 20 歳以上の日本国籍を有する者 3,000 人 有効回収数 ( 率 ) 1,913 人 (63.8%) 調査期間 平成 24 年 7 月 26 日 ~8 月 5 日 調査方法

個人情報の保護に関する規程(案)

3 参加しやすい工夫 ( 効果的な周知や会議運営 ( 開催時間 委員の構成等 ) の工夫 ) 4 名柳田委員 猪瀬委員 庄司委員 小橋委員 2 名関口副会長 高柴委員 1 名櫻井委員 関口副会長 パブリックの後の説明会 意見交換会の開催検討の方向性は 担当課の工夫がある 高柴委員 このバスを望んでい

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局長事務連絡

1 策定の目的 この手引書は 茅ヶ崎市地域防犯カメラ ( 以下 地域防犯カメラ という ) の設置及び運用について配慮すべき事項を定めることにより 地域防犯カメラの有用性とプライバシー保護等との調和を図り 地域防犯カメラを適切かつ効果的に活用し 茅ヶ崎市の安心して安全に暮らせるまちづくりを推進するこ

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答 申 第 1 審議会の結論名古屋市長 ( 以下 実施機関 という ) が 本件異議申立ての対象となる保有個人情報を一部開示とした決定は 妥当である 第 2 異議申立てに至る経過 1 平成 23 年 12 月 21 日 異議申立人は 名古屋市個人情報保護条例 ( 平成 17 年名古屋市条例第 26

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〔問 1〕 Aは自己所有の建物をBに賃貸した

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東京地方裁判所委員会 ( 第 36 回 ) 議事概要 ( 東京地方裁判所委員会事務局 ) 第 1 日時平成 27 年 10 月 22 日 ( 木 )15:00~17:00 第 2 場所東京地方裁判所第 1 会議室第 3 出席者 ( 委員 ) 貝阿彌誠, 足立哲, 大沢陽一郎, 大野正隆, 岡田ヒロミ

1 運転免許証の自主返納制度について (1) 運転免許証の自主返納制度の認知度 問 1 あなたは 運転免許証の自主返納制度について知っていますか それとも知りませんか この中から 1 つだけお答えください 知っている( 小計 ) 93.2% 制度の内容も含めて知っている 73.0% 内容はよく知らな

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★裁判員速報(制度施行~平成30年8月末)

害者等のために情報を提供する事業を行う者 ( 非営利目的の法人に限る ) を一般的に定める 上記のほか 聴覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人 ( 法人格を有しない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む ) のうち 聴覚障害者等のための複製又は自動公衆送信を的確かつ円滑に行う

8 会議内容 別紙 会議録要旨 のとおり 9 会議資料資料 1: ドライブレコーダーの設置に係る意見照会書及び説明資料資料 2: 平成 28 年度情報公開制度及び個人情報保護制度の実施状況資料 3: 平成 28 年度個人情報取扱事務各種届出一覧資料 4: 防犯等カメラ設置状況 ( 資料 4-1) 防


上越市立有田小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 4 月策定 1 いじめの定義といじめに対する基本的な考え方 (1) いじめの定義児童生徒に対して 当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネット

2 前項の規定による通知を行った場合において 市長は 当該特定空家等の所有者等が除却 修繕 立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置を講じたことにより特定空家等の状態が改善され 特定空家等でないと認めるときは 遅滞なくその旨を 特定空家等状態改善通知書 ( 様式第 7 号 ) に

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1. 口座管理機関 ( 証券会社 ) の意見概要 A 案 ( 部会資料 23: 配当金参考案ベース ) と B 案 ( 部会資料 23: 共通番号参考案ベース ) のいずれが望ましいか 口座管理機 関 ( 証券会社 ) で構成される日証協の WG で意見照会したところ 次頁のとおり各観点において様々

障害者差別解消法 1 三択解答 2016 年 3 月 NPO ちゅうぶ ( 石田 ) 答え 1 2 差別解消の基本の考え方は 障害はその人の機能障害が問題でなのではなく 社会のしくみが問題 です これを これまでの医学モデルに対して 1 社会 2 会社 3 環境 モデルといいます 差別解消法が禁止す

上越地域医療センター病院 医療安全管理指針

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高松家庭裁判所委員会 ( 第 10 回 ) 議事概要 1 日時平成 20 年 12 月 4 日 ( 木 ) 午後 1 時 30 分から午後 4 時 30 分まで 2 場所高松家庭裁判所大会議室 3 出席者 (1) 委員石垣博子, 泉川誉夫, 川田行雄, 玉置俊二, 豊永多門, 中川弘之, 樋口清子, 藤目真皓, 松本タミ, 宮崎浩二, 吉波佳希 (2) 事務担当者林首席家庭裁判所調査官, 熊谷次席家庭裁判所調査官, 福井首席書記官, 香川訟廷管理官, 大山主任書記官, 髙田事務局長, 藤本総務課長, 矢野総務課課長補佐 4 議事 ( 委員長, 委員, 事務担当者 ) (1) 高松家庭裁判所長あいさつ (2) 本日のテーマ 少年事件 - 犯罪被害者について に関する協議ア裁判所広報用ビデオ 少年審判 ~ 少年の健全な育成のために~ 上映イ少年事件の統計概要及び少年事件の現状と課題について, 福井首席書記官が次のとおり説明した 説明の概要 少年保護事件の新受人員総数は減少傾向にあり, 平成 19 年は全国で約 1 9 万人, そのうち道路交通保護事件の新受人員は約 4 万人, それ以外の一般保護事件の新受人員は約 15 万人である 高松家庭裁判所における新受人員は, 全国同様減少傾向にある 香川県の少年保護事件の特徴は, 穏やかな人柄と温暖な気候に恵まれているせいか, 凶悪な少年保護事件は全国平均よりは少ない 世間の耳目を集める少年保護事件は, 本庁よりも丸亀支部が多い傾向にある さらに, 平成 1 9 年の刑法犯少年保護事件の新受人員に占める女子の割合は, わずかの差であるが全国一高いという特徴がある また, 交通事故について, 香川県は自動車運転過失致死傷事件が多く, 中でも人口 10 万人に占める死亡率は, 平成 10,12,13,18 年は全国のワースト1で, 昨年はワースト4となっている その原因は, 公共交通機関が発達していないため自動車やバイクあるいは自転車を利用する人が多いこと, 平野が多く人の住める可住地面積の割合が50% を超えていて, 道路網が整備されており幹線道路や交差点が多く, 交通事故が多発しやすい状況にある 整備された道路網に順応できていない高齢者の, 歩行中の事故やバスに乗車中の事故も多いようで, 加えて自転車や歩行者の交通マナーも悪くなっている 交通マナーが悪いという点では, 暴走行為も同じ部類に入るであろうが,

少年の暴走行為には組織性は少ないようで, 同じ地域に住む仲間数人が原付で暴走行為をしている程度のものも多いようである 中には, 警察に対する挑発やギャラリーの注目を集めたいがために行っている者もいるが, 組織化には向かわない傾向にある 少年保護事件は以上のとおりであるが, 香川県全体では, 粗暴犯の全件数や人口 10 万人当たりの発生件数は全国平均を下回っており, 安全な県と言えるようである ウ高松家庭裁判所における少年事件関係施設見学エ少年法改正の流れと, 少年事件における審判傍聴 審判状況説明制度及び高松家庭裁判所における被害者配慮制度について, 熊谷次席家庭裁判所調査官が次のとおり説明した 説明の概要 本日は, 平成 20 年 12 月 15 日から実施される審判傍聴 審判状況説明制度を中心として, 高松家庭裁判所における少年事件の被害者配慮制度について説明する ( ア ) 少年司法を取り巻く情勢少年司法を取り巻く情勢は, この10 年で大きく変化している 平成 1 1 年の神戸連続児童殺傷事件の後, 処分の見直しを中心とした平成 12 年改正少年法が成立し, 平成 16 年 6 月の小学生による佐世保小 6 女児同級生殺害事件の後, 触法少年の処分の見直しを中心とした平成 19 年改正少年法が成立した そして, 平成 20 年改正少年法は, 犯罪被害者基本計画に基づき, 少年法の5 年後の見直し, の一つとして行われたものである ( イ ) 平成 12 年改正少年法の要点 ( 平成 13 年 4 月施行 ) 平成 12 年改正少年法の柱は, 少年事件の処分等の在り方の見直し, 事実認定手続の一層の適正化, 少年事件における被害者に対する配慮の充実の三点が, 大きな柱と言われており, 被害者に対する配慮の充実という面では, 被害者等の申請による, 事件記録の閲覧及び謄写, 被害者の意見聴取, 審判の結果通知が可能になった ( ウ ) 平成 19 年改正少年法の要点 ( 平成 19 年 11 月施行 ) 平成 19 年改正少年法の柱は, 警察官等による触法少年に係る事件の調査手続きの整備,14 歳未満の少年の保護処分の見直し, 保護観察における指導を一層効果的にするための措置等, 一定の重大事件についての裁量による国選付添人制度の導入の四点が, 大きな柱となっている ( エ ) 平成 20 年改正少年法の要点 ( 平成 20 年 12 月 15 日施行 ) 平成 20 年改正少年法の柱は, 一定の重大事件についての被害者等による少年審判の傍聴, 被害者等への審判期日における審判状況の説明, 被害者等による記録の閲覧及び謄写の範囲の拡大, 被害者等の申出による意見聴取の対象者の拡大, 成人刑事事件の地方裁判所等への移管の5 点である 特に重要な点は, 少年審判の傍聴制度と審判状況の説明制度の導入である ( オ ) 被害者配慮に関する当庁の取組

被害者等に対する配慮制度の案内として, 少年法第 22 条の2 第 1 項に指定された事件, 捜査段階で被害者等が検察庁に結果通知の申請をしている事件, 少年が否認し被害者等が証人となった事件, その他特に必要と認められる事件について, 手続案内のリーフレットを各種通知書に同封して送付するほか, 家庭裁判所調査官が行う被害者調査の際に郵送や手渡しで通知していたが, 平成 20 年 3 月からは, 案内の対象を,(a) 少年法第 22 条の2 第 1 項に指定された事件,(b)3 週間以上の治療を要する傷害事件, (c) 業務上過失致死, 重過失致死, 自動車運転過失致死に係る事件,(d) 財産犯のうち犯行の態様が悪質なもの ( ひったくり盗, 侵入盗等 ),(e) 捜査段階で被害者等が検察庁に家庭裁判所送致の行われた旨の通知の申請をしている事件,(f) 少年が否認し被害者等が証人として尋問された事件,(g) その他特に必要と認められる事件, 例えば, 犯行の態様が悪質, 執拗な暴行, 脅迫を伴い被害者に多大な苦痛を与えた事件に広げ, より広く案内をするようにしている なお, 少年法第 22 条の2 第 1 項に指定された事件とは, 非行事実認定のために検察官が関与できる事件であるが, 具体的には殺人の他, 強姦, 強盗致傷, 現住建造物放火などの重大事件と考えていただきたい ( カ ) 被害者配慮制度の通知と利用状況当庁における平成 20 年 1 月から9 月までの被害者配慮制度の通知と利用状況は, 通知は29 件, 利用は5 件で, 利用の内訳は意見聴取が1 件, 結果通知が4 件で, 活用状況は, 一桁前半に止まっているのが現状である なお, 被害者調査件数は24 件である ( キ ) 審判傍聴制度について審判傍聴の申出ができる事件は, 殺人事件等一定の重大事件で, 故意の犯罪行為によって被害者を殺傷した事件や, 自動車運転過失致死傷等の事件が該当する ただし, 被害者を傷害した場合については, 傷害により被害者の生命に重大な危険を生じさせたときに限られる 具体的には, 例えば, 生命維持装置でやっと命が保たれるといった事態になったケースが想定される 当庁では, 年に1~2 件, 多くて3~4 件が, その対象となると考えられる 申出ができる人は, 遺族, 被害を受けた人, 被害を受けた人の法定代理人, 配偶者, 直系親族及び兄弟姉妹である 申出を許可するかどうかの基準は, 少年の健全な育成を妨げることなく相当と認められるかどうかで, 判断することになる ( ク ) 審判状況説明制度について審判状況説明制度は, 被害者等からの申出により, 審判期日における審判の状況を説明するものである 説明の内容や範囲は, 審判調書等に記載された審判の客観的 外形的事実であるから, 例えば, 反省していましたか, と聞かれた場合, 反省していたかどうか, は説明者の主観的な判断になるため, と述べていた等, 調書等に記載された陳述や態度 ( 泣いて

いた等 ) で説明することになる 説明は, 裁判所書記官及び家庭裁判所調査官が口頭又は書面で行う 許可基準は, 審判傍聴制度のそれと同じく, 少年の健全な育成を妨げることなく相当と認められるかどうかで, 判断される ( ケ ) 審判傍聴制度, 審判状況説明制度に関する取組審判傍聴制度, 審判状況説明制度は, 犯罪被害者等の権利利益の一層の保護の観点から導入されたものである しかしながら, 一方では, 被害者が傍聴すると少年が萎縮して, 言いたいことも言えなくなるのではないかとの心配もある そこで, 取組として, 犯罪被害者等の権利利益の一層の保護と同時に, 傍聴によって少年法の理念が犯されないようにするための取組が必要となる まず, 被害者の権利利益の保護を図る観点からは,(a) 傍聴 説明制度に関する情報提供 ( 警察や検察庁との連携, 早期の配慮制度の案内 ),(b) 審判傍聴の趣旨や進め方についての説明,(c) 被害者用控え室や面接室の整備,(d) 傍聴付添人の許可,(e) 分かりやすい審判運営に取り組む 次に, 少年の健全育成の立場からは,(a) 傍聴者, 付添人, 裁判所職員等, 審判出席者の配置の配慮,(b) 審判廷の選択や事故防止のための対策, (c) 一時退室の措置の活用,(d) 傍聴に対する付添人弁護士の意見聴取,(e) 少年 保護者への事前の通知や説明,(f) 少年の心身の状況の把握 ( 調査官の調査, 少年鑑別所からの情報, 付添人との連携 ),(g) 被害者調査 ( 面接調査 ),(h) 傍聴者に対する守秘義務の徹底に取り組む ( コ ) 傍聴許否の判断のポイント ( 例 ) 加害少年が萎縮して審判で発言できなくなる恐れのあるケースとして, (a) 日頃から虐めの被害に遭い, 被害者に強い恐怖感を抱いている場合,(b) 不眠, 緘黙など不安定な精神状況が窺える場合,(c) 年齢が低く, 人格的にも未熟なため審判で発言できなくなる恐れのある場合,(d) 被害感情が峻烈で, 被害者が冷静な態度で審判に臨めない可能性のある場合, 等が考えられる 概要説明に対する質疑応答 被害者配慮制度の利用状況が少ないのは何故か 色々な要因がある 自分の意見を裁判所に伝え, 自分の怒りを合法的な形で解消したいという人もいるが, これ以上煩わしい思いをしたくない 嫌なことだから忘れたい思い出したくない 警察, 検察庁で意見を述べた 被害者調査の段階で家庭裁判所調査官に話をしている 弁償さえしてもらったらいい等が考えられる 被害者配慮制度を周知させるために, もっと対象事件の範囲を広げることはできないのか 利用する人が少ないとは言え, 利用したい被害者がもれなく利用できるようにすべきではある ただ, 家庭裁判所の現状からすると, 通知後, いつどのような形で問い合わせや申入れがあるか分からない 待機する負担

というのは, かなり大きいものがある 裁判所書記官や家庭裁判所調査官は, 多数の事件を抱えており, もれなく実施することは, なかなか困難な面がある 他の裁判所もこのように利用は低調なのか 高松高等裁判所管内は, 似たような状況にある 被害者配慮制度の活用が少ない原因が, 案内の問題なのか, それとも被害者の気持ちの問題なのか分からないが, 家庭裁判所としては, できるだけ配慮制度の周知をおこなう必要があると考えている オ意見交換 本日のテーマである少年非行 ~ 犯罪被害者について, どのような御意見でも良いのでお伺いしたい 先ほど少年審判廷を見ていただいたが, 部屋の広さなどはどう思われるであろうか 高松家庭裁判所は新しい建物で他の家庭裁判所よりは充実しているが, それでも多くの人が入ることは想定していないので, あの程度の広さである 少年審判廷の代わりに面積の広い法廷を使うことも考えられるが, このあたりはどうか もっとも, 法廷は法壇が高くなっていて, 少年審判廷とは構造が異なっている 少しは予算を掛けて, 例えば電動で法廷の法壇の高さを変えられるように改修するのはどうか 少年審判廷は, 裁判官は少年も含め皆と同じ高さにいるが, これは裁判官が親身になって少年に近づいていることの表れなのか 裁判官の目線の問題か 御存知かもしれないが, 家庭裁判所の標語に, 家庭に平和を, 少年に希望を というのがある 今日, 見ていただいた面接室には絵を飾ってあって, 和やかな雰囲気を作ろうとしている 少年審判廷についてもこれが配慮されている 地方裁判所の法廷に対するイメージとはだいぶ違うと感じている人が多いのではないか 少年審判の特徴は, 裁判官は, 直に少年に話しかけをして, どうして犯罪を犯したのか, 今の気持ちはどうか等, 問いかけをする それに対し, 少年は色々と考えて答える それから, 側にいる保護者には, 少年をここまでした家庭の責任はどこにあるのか, それは自分たちの何が足りなくて起こったのか, 今からやれることは何だろうかといったことを話題にする それらを話しやすい雰囲気を作るために, あのような少年審判廷の構造になっていて, これは間違いなく効果を上げていると思っている 少年事件は, 人として発展途上の子供たちを対象にしている 少年審判廷はそのような面を配慮していて, 一般の法廷とは違う造りになっていると思う 被害者の傍聴により, 少年審判廷が手狭になるからと言って, 安易に法廷を流用することはどうかと思う 少年と被害者が同じ空間にいることが必要かどうか, 例えば, 被害者は別室にいて少年審判を見ることも, 傍聴と見られるのではないか

少年審判の傍聴制度が検討されたとき, 別室から審判廷の映像を見るビデオリンクも検討されたが, 結果的にはビデオリンクは使わないことになった 今の制度の中で使える方法は, 被害者からの意見陳述は少年審判の時以外に裁判官に述べることができるのでそうするとか, 少年審判には臨席しないが, 少年審判の状況について説明を受けることはできる 少年がどのように反省したか, 少年審判がどのように行われたか等を聞くことができるようになった事が大きな改正点である これまでの話を聞いて, 少年審判廷に法壇はふさわしくないのかなと思った 今の若い人は教壇のない教室で勉強してきたから 少年審判の傍聴に関して, 例えば, 安全性の確保について一定の基準は示されたのか, それとも, それぞれの裁判所の裁量というか, 工夫に任されているのか, 伺いたい 安全性の確保は個別に十分検討する必要がある 少年審判はその雰囲気を壊さないよう, 少数の人数で安全を確保する必要がある 裁判所職員以外では少年鑑別所の職員が入ることが予定されている 傍聴を希望する被害者については, 事前に家庭裁判所調査官が面接調査を行って, その者の感触を把握しておく必要がある それで, その者が激情することが予想される場合には, 審判廷に裁判所の警備員を配置する等して, 安全確保に努めることになる 各庁によって建物の構造が異なるから, 少年審判廷の配置等を考慮して, 各庁が, 具体的な安全確保を考えることになる 裁判所としても, 安全確保について色々検討しているが, 中でも, 被害者について, 持ち物検査というかボディチェックをしなければならないのではないかと考えている 被害者の立場からすると, 何で自分が検査を受けなければいけないのか, 感情を害する人もいるのではないかと思われる 裁判所としては, 事前に傍聴人の理解が得られるよう説明を尽くすことにしているが, 被害者のボディチェックをすることについて, 委員の方々の御意見をお伺いしたい 検査のイメージとしては空港の金属探知検査のように, ゲートを潜るか手で棒状の金属探知機を近づけて検査して, 持ち物を籠に出してもらうことになる ゲートまでは必要ないだろう, 大げさすぎる ただ, 被害者サイドからするとボディチェックされることに, 不快感を覚えると思うし, 一方では, 凶悪事件の被害者が傍聴の際に何かをすれば, この制度自体がバックしかねない恐れもある 勇気を出して審判傍聴に来る被害者が, 何ら抵抗なくボディチェックを受け入れられるだろうか ボディチェックをするのであれば公平に, 被害者側も加害者側も同様にすべきであろう これまで, 加害少年の審判が被害者の知らないところで行われた, それに対する被害者側の感情に配慮した制度であることは理解できるが, 今回

の改正で傍聴人がどのような立場に位置づけられているのか, 見えてこない 例えば, 刑事事件であれば傍聴心得が法廷の入り口に掲示してあるし, 法廷内への遺影の持ち込みなどもニュース等で報道されている さきほど少年審判廷を見たとき, 少年の位置と傍聴人の位置が非常に近接していると感じた これまで, 加害者の身近に近づくことができなかった被害者が, ある意味語弊のある表現かもしれないが加害者に近づくチャンスを得たことで, 裁判所が審判廷での安全確保に気遣っていることは十分理解できる もっとも, 刑事事件の法廷で傍聴人が何か重大なことをしたとかの報道は, 聞いたことがない 当庁でもシナリオを作って模擬審判を行い, 審判廷での安全確保や秩序維持の検証を行った 他の家裁も色々なシナリオに基づいて模擬審判を行い検証を重ねているが, 現に制度が始まってみると, 想定外の事が起こるかもしれない 刑事裁判で, 例えば交通事故で人を死亡させた被害者であっても, 何か悪質な要素がなければ在宅で起訴されて, 裁判当日は被害者らと法廷内の同じ空間にいる 在宅起訴だから刑務官はいない 法廷の前部と傍聴席は柵で仕切られているが, ごく低いものだし, 傍聴人が乗り越えることはいとも簡単だ そのような状態で, 毎日たくさんの刑事裁判が行われている 被害者の処罰感情が峻烈な場合も多いのに, 裁判は粛々と進められて, 現実に何かイレギュラーが発生するケースは滅多にない そうすると, 傍聴に来る被害者は, 内面の怒りは押し殺して, 大人の対応を心がけていると思う 制度開始前なので単なる予測に過ぎないが, 少年審判の傍聴制度も, 基本的には刑事裁判のように粛々と進んで行くのかなと思う 否認事件の場合は難しい面があるかもしれない 加害者に反省の態度が伺えるなら, 被害者側も感情的にならず冷静に傍聴できるだろうが, 加害少年がことさら被害者の非をあげつらうようなケースだと, いつまでも冷静でいられないだろう そういったケースでは, 裁判所としては, 調査面接の機会をできるだけ多く持って, 事前に傍聴人の色々な気持ちを聞いた上で, 少年審判制度の説明をして理解が得られるよう努力して行きたい 場合によっては, 当日, 退廷ということもありうる点まで説明して, 被害者の協力が得られるようにしたい 被害者調査のやり方というか, その重みが増して, 調査官も今まで以上に大変な, 常に緊張を強いられる立場におかれることになるだろうし, 場合によっては, 裁判所が被害者からの攻撃の盾になってやるケースも出てくるのだろう さきに次席調査官から説明したとおり, 犯罪被害者等の権利利益の一層の保護を図りつつ, 少年の健全な育成の妨げにならないことを前提として, 傍聴制度によって少年法の理念が犯されないように配慮しながら, 取り組んで行きたい

外に意見はありませんか ( 意見なし ) ( 所長 ) 以上で, 本日の意見交換会を終了する 長時間どうもご苦労様でした (3) 次回期日のテーマ次回委員会における意見交換テーマは, より利用しやすい家庭裁判所とするために~ 家事手続案内等 ~ とした (4) 次回期日平成 21 年 6 月 11 日 ( 木 ) 午後 1 時 30 分から開催することとした