火 山 と 火 山 災 害 環 境 防 災 総 合 政 策 研 究 機 構 藤 井 敏 嗣 2010.10.29 @ 維 新 塾 死 火 山 将 来 噴 火 する 可 能 性 がない 火 山 ( 地 下 にマグマが 存 在 しない) X 休 火 山 定 義 が 困 難 なので, 使 用 しない 活 火 山 1. 現 在 活 動 中 2. 過 去 1 万 年 以 内 に 噴 火 3. 噴 気 硫 気 活 動 が 活 発 日 本 列 島 には 第 四 紀 火 山 約 350 活 火 山 108 話 の 流 れ 地 震 も 火 山 もプレートの 境 界 で 起 こる 火 山 活 動 と 噴 火 火 山 活 動 の 場 所 マグマと 噴 火 火 山 噴 火 現 象 と 災 害 溶 岩 流 火 砕 流.... 中 長 期 噴 火 予 測 短 期 的 噴 火 予 知 今 後 の 噴 火 活 動 について プレートテクトニクスとマグマ 生 成 日 本 の 活 火 山 の 分 布 我 が 国 には 全 世 界 の 活 火 山 数 の7%にあたる108の 活 火 山 が 分 布 中 央 海 嶺 のマグマ 生 成 沈 み 込 み 帯 のマグマ 生 成 出 典 : 気 象 庁 編 (2005) 日 本 活 火 山 総 覧 ( 第 3 版 ) 1
火 山 噴 火 とは 地 下 にある 高 温 のマグマが 地 表 に 接 近,ある いは 噴 出 することにより 生 じる 温 度 は1000 前 後 ( 玄 武 岩 マグマ:1200, 安 山 岩 マグマ:1000,デイサイト:900 ) 噴 火 前 には 地 下 数 ~10 数 kmの 深 さにマグマ 溜 り マグマの 粘 性 は 組 成 によって9 桁 も 異 なる (マグマの 上 昇 速 度 は10 億 倍 変 化 し 得 る) 前 兆 現 象 は 必 ず 生 じるが,その 時 間 スケールはさまざま 噴 火 様 式 とマグマの 性 質 SiO2が 増 えるほど 爆 発 的 噴 火 をしやすいが 水 と 接 触 すると 粘 性 の 低 い 玄 武 岩 マグマでも 爆 発 的 になることがある(マグマ 水 蒸 気 爆 発 ) 火 山 噴 火 の 素,マグマ これもマグマ 1991.5.20 雲 仙 普 賢 岳 の 溶 岩 ドーム 1991.6.5 火 山 性 地 震 の 震 源 移 動 とマグマ 噴 出 地 下 のマグマの 移 動 速 度 Iceland, Krafla central volcano, 1977 event Drill-hole eruption 震 源 の 移 動 がマグマの 移 動 によって 引 き 起 こされた : 噴 火 予 知 には 震 源 位 置 の 把 握 が 重 要 2
マグマの 粘 性 と 前 兆 粘 性 の 低 いマグマ: 移 動 速 度 が 速 い 移 動 に 伴 う 地 震 や 地 殻 変 動 が 観 測 されてもすぐ に 噴 火 粘 性 の 高 いマグマ: 移 動 速 度 が 遅 い 移 動 が 遅 いので 地 震 は 起 こりにくく 地 殻 変 動 量 も 小 さい 前 兆 をとらえられるのは 地 表 ごく 近 くにきてから 前 兆 現 象 がとらえられてから 噴 火 に 至 るまでの 時 間 的 猶 予 は 少 ない 噴 火 前 兆 の 観 測 例 噴 火 火 山 観 測 された 前 兆 発 現 期 間 1977 年 有 珠 山 群 発 地 震 31 時 間 前 1983 年 三 宅 島 群 発 地 震 1 時 間 半 前 1986 年 伊 豆 大 島 群 発 地 震 地 殻 変 動 2 時 間 前 ( 割 れ 目 噴 火 ) 1989 年 手 石 海 丘 微 動 2 日 前 1991 年 雲 仙 岳 群 発 地 震 等 1 週 間 前 ( 溶 岩 ドーム) 2000 年 有 珠 山 群 発 地 震 数 日 前 2000 年 三 宅 島 群 発 地 震 13 時 間 前 2009 年 浅 間 山 傾 斜 変 化 13 時 間 前 桜 島 十 勝 岳 浅 間 山 ( 山 頂 噴 火 ) 傾 斜 変 化 等 数 10 分 ~ 数 時 間 ( 顕 著 な 爆 発 的 噴 火 ) 1986 年 伊 豆 大 島 1990 年 雲 仙 普 賢 岳 では 活 動 の 高 まりは 捉 え, 噴 火 近 しの 印 象 はあったが, 明 確 な 噴 火 開 始 の 前 兆 は 捉 えられず 災 害 を 引 き 起 こす 火 山 噴 火 現 象 卓 越 風 火 山 噴 火 火 山 ガス 火 山 灰, 火 山 レキ 酸 性 雨 火 砕 流 泥 流, 土 石 流 溶 岩 流 噴 煙 柱 岩 屑 なだれ 火 砕 流 津 波 爆 発 的 でない 噴 火 溶 岩 の 流 出 溶 岩 ドームの 形 成 爆 発 的 な 噴 火 マグマ 噴 火 マグマ 自 身 の 発 泡 爆 発 マグマ 水 蒸 気 噴 火 水 蒸 気 噴 火 ( 爆 発 ) マグマにより 加 熱 された 地 下 水 の 爆 発 マグマ Iceland, Eyjafjallajokull, 2010 3
Iceland, Eyjafjallajokull, 2010 飛 行 機 は 火 山 灰 に 弱 い マグマ 水 蒸 気 爆 発 1991 年 ピナツボ 噴 火,フィリピン 火 山 灰 と 航 空 機 被 害 操 縦 席 の 窓 がヤスリがけ: 磨 りガラス 状 態 電 子 機 器 アンテナの 障 害 火 山 灰 がエンジンに 入 って 融 解 エンジンストップ KLM 航 空 (アラスカ,リダウト 火 山 1989) 英 国 航 空 (インドネシア,ガルングン 火 山 1982) マルチニーク 島, プレー 火 山 火 砕 流 From Lacroix book 雲 仙 By K. Ohkawa 火 砕 流 高 温 の 火 砕 物 片 とガスの 混 合 物 が 重 力 によ って 斜 面 に 沿 って 流 れる 現 象 100 ~900 程 度 時 速 数 十 km~ 百 数 十 km 火 砕 流 本 体 ( 底 部 )は 高 密 度 ( 岩 片 濃 集 ), 上 部 の 灰 神 楽 は 比 較 的 希 薄 流 走 距 離 : 数 百 m~ 数 百 km 堆 積 物 厚 さ: 数 十 cm~ 数 百 m メラピ 火 山 2010 年 噴 火 火 砕 サージの 犠 牲 者 4
ストロンボリ 式 噴 火 ストロンボリ 式 噴 火 火 口 から 数 秒 ~ 数 分 間 隔 で 爆 発 を 繰 り 返 す 火 口 周 辺 に 火 山 弾 火 山 岩 塊 をまきちらし, 積 み 重 なった 噴 出 物 で 円 錐 状 の 丘 が 生 じる ( 火 砕 丘,スコリア 丘 ) 火 砕 丘 の 麓 から 溶 岩 流 が 流 出 することがあ る @Stromboli online ブルカノ 式 噴 火 ブルカノ 式 噴 火 Anak Krakatau@Stromboli online 突 発 的 な 爆 発 の 後, 噴 煙 を 伴 って 火 砕 物 を 放 出, 比 較 的 短 時 間 ( 数 秒 から 数 分 )で 噴 火 が 終 了 爆 発 圧 力 : 数 百 気 圧 ー> 衝 撃 波 の 発 生 噴 出 物 :パン 皮 状 火 山 弾, 火 山 岩 塊, 火 山 灰 噴 出 量 :1 50 万 トン 火 山 岩 塊 の 投 出 距 離 :~ 数 km 火 山 岩 塊 の 投 出 速 度 : 数 百 m/s プリニー 式 噴 火 A plinian-type explosive eruption from the Crater Peak vent (hidden beneath clouds) on Mount Spurr, Alaska, Photograph by R. McGimsey on 18 August 1992 プリニー 式 噴 火 噴 煙 柱 の 高 さ:10~40km 噴 出 物 : 火 山 岩 塊, 火 山 礫, 火 山 灰, 軽 石 噴 出 量 : 数 百 万 ~1 億 トン 堆 積 物 厚 さ: ~ 数 m 継 続 時 間 : 数 時 間 ~ 数 日 成 層 圏 にまき 散 らされた 硫 酸 ミストにより 太 陽 輻 射 が 減 少 し, 気 温 低 下 をもたらす @USGS 5
火 山 ガスの 放 出 本 土 に 迫 る 火 山 ガス 三 宅 島 2000 年 噴 火 三 宅 島 2000 年 噴 火 三 宅 島 SO2 放 出 量 三 宅 島 の 二 酸 化 硫 黄 濃 度 と 四 日 市 喘 息 500 人 以 上 の 犠 牲 者 を 出 した 噴 火 Top 24-13 2,000 エルチチョン(メキシコ) 1982 年 火 砕 流 1,680 スフリエール(セントヒ ンセント) 1902 年 火 砕 流 1,475 渡 島 大 島 ( 日 本 ) 1741 年 津 波 1,377 浅 間 山 ( 日 本 ) 1783 年 火 砕 流, 土 石 流 1,335 タール(フィリピン) 1911 年 火 砕 流 1,200 マヨン(フィリピン) 1814 年 土 石 流 1,184 アグン(インドネシア) 1963 年 火 砕 流 1,000 コトパキシ(エクアドル) 1877 年 土 石 流 800 ピナツボ(フィリピン) 1991 年 屋 根 崩 壊, 伝 染 病 700 北 海 道 駒 ケ 岳 ( 日 本 ) 1640 年 津 波 700 ルイス(コロンビア) 1845 年 土 石 流 500 ヒボクヒボク(フィリピン) 1951 年 火 砕 流 500 人 以 上 の 犠 牲 者 を 出 した 噴 火 Top 12 1 92,000 タンボラ(インドネシア) 1815 年 餓 死 36,417 クラカトア(インドネシア) 1883 年 津 波 29,025 プレー(マルチニクー) 1902 年 火 砕 流 25,000 ルイス(コロンビア) 1985 年 土 石 流 14,300 雲 仙 ( 日 本 ) 1792 年 山 体 崩 壊, 津 波 9,350 ラキ(アイスランド) 1783 年 餓 死 5,110 ケルート(インドネシア) 1919 年 土 石 流 4,011 ガルングング(イント ネシア) 1882 年 土 石 流 3,500 ベスビオス(イタリア) 1631 年 土 石 流, 溶 岩 流 3,360 ベスビオス(イタリア) 79 年 火 砕 流, 火 山 灰 2,957 パパダヤン(インドネシア) 1772 年 火 砕 流 2,942 ラミントン(ハ フ アニューキ ニア) 1951 年 火 砕 流 6
激 甚 噴 火 災 害 は 流 れ が 原 因 火 砕 流 火 災 サージ:マルチニーク,1902 土 石 流 ( 泥 流 ):ネバドデルルイス,1985 津 波 :クラカトア,1883 火 山 噴 火 の 中 長 期 予 測 最 近 では 火 砕 流 や 泥 流 による 死 者 は 激 減 : 予 知 による 事 前 避 難, 防 災 情 報 の 徹 底 (セントへレンズ,1980;ピナツボ,1991) 分 かりやすく, 適 確 で, 速 やかな 情 報 伝 達 が 重 要 火 山 噴 火 の 長 期 予 測 はどこまで 可 能 か 噴 火 履 歴 の 解 明 : 噴 火 は 必 ずしも 規 則 的 でない 富 士 火 山 の 歴 史 噴 火 浅 間 火 山 の 最 近 の 噴 火 31-60 年 間 隔 だったので 2008 年 ころの 噴 火 を 想 定 観 測 体 制 の 整 備 が 遅 れた 噴 火 履 歴 に 基 づく 中 長 期 予 測 に は 誤 差 を 十 分 見 込 む 必 要 あり 噴 出 時 間 予 測 型 噴 火 履 歴 と 長 期 予 測 階 段 ダイヤグラム 噴 出 量 予 測 型 富 士 火 山 の 階 段 ダイアグラム Km3 噴 出 量 (DRE)の 累 積 7
最 近 200 年 の 噴 火 15 火 山 中 11 火 山 は 史 上 初 の 噴 火, すなはち, 数 百 年 ぶりの 噴 火 直 前 あるいは 短 期 噴 火 予 知 前 兆 現 象 の 把 握 有 珠 山 2000 年 噴 火 火 山 弾 による 空 爆 避 難 が 噴 火 開 始 後 であれば 犠 牲 者 の 発 生 は 避 けられなかったはず 2000.3.31 有 珠 山 2000 年 噴 火 と 噴 火 予 知 噴 火 予 知 の 成 功 豊 富 な 過 去 の 事 例 ( 数 十 年 おきの 噴 火 ) 同 じような 前 兆 現 象 裏 切 らない 有 珠 山 次 の 噴 火 がこれまでと 同 じように 推 移 するかどうか はわからない 火 山 活 動 は 多 様 なぜ 山 頂 での 爆 発 的 噴 火 でなかったか 経 験 則 による 噴 火 予 知 には 限 界 他 の 火 山 にそのまま 適 用 できない 地 震 活 動 の 推 移 と 火 山 情 報 8
50cm 30cm 2010/10/29 有 珠 山 2000 年 噴 火 1 噴 火 予 知 による 事 前 避 難 過 去 7 回 の 経 験 から 有 感 地 震 が 起 こると32 時 間 から10 日 で 噴 火 に 至 る - 有 珠 山 は 裏 切 らない- 噴 出 岩 塊 降 灰 火 砕 流 人 頭 大 の 岩 が 飛 んで 来 る 危 険 性 の 高 い 区 域 火 山 灰 が 堆 積 する 危 険 性 の 高 い 区 域 ( 西 風 が 卓 越 している 時 ) 火 山 灰 が 堆 積 する 危 険 性 の 高 い 区 域 と 堆 積 厚 ( 風 向 きが 変 わった 時 ) 火 砕 流 の 本 体 に 襲 われる 危 険 性 の 高 い 区 域 火 砕 サージ( 火 砕 流 の 熱 風 部 )に 襲 われる 危 険 性 の 高 い 区 域 2009 年 2 月 2 日 の 浅 間 山 噴 火 2 月 2 日 1 時 15 分 頃 小 規 模 な 噴 火 が 発 生 し 噴 石 が 火 口 から 約 1kmまで 到 達 火 山 灰 が 関 東 地 方 南 部 まで 飛 来 浅 間 山 : 降 灰 が 確 認 された 箇 所 2009 年 2 月 2 日 の 浅 間 山 噴 火 と 予 知 2 月 1 日 地 震 計 や 傾 斜 計 で 前 兆 現 象 をとらえ その 日 の13 時 に 噴 火 警 戒 レベルを 3( 入 山 規 制 )に 引 き 上 げ 傾 2 斜 月 変 化 1 日 時 頃 2 か ら 傾 斜 変 化 2004 年 9 月 の 噴 火 時 の 前 兆 現 象 と 似 てる 2 月 1 日 13 時 00 分 噴 火 警 戒 レベルを 3( 入 山 規 制 )に 引 き 上 げ 2009.2.2 国 土 交 通 省 利 根 川 水 系 砂 防 事 務 所 提 供 出 典 : 気 象 庁 報 道 発 表 資 料 地 2 火 震 山 性 月 地 震 の 発 生 状 況 増 加 1 日 7 時 頃 これを 受 けて 関 係 機 関 は 登 山 規 制 や 通 行 規 制 等 の 防 災 対 応 をすみや かに 実 施 出 典 : 第 か112 回 火 山 噴 火 予 知 連 絡 会 気 象 庁 席 上 配 布 資 料 ( 一 部 改 変 ) ら 十 分 な 観 測 体 制 とそのもとでの 噴 火 経 験 があれば かなりの 確 度 で 噴 火 の 発 生 の 予 測 が 可 能 : 百 年 以 上 噴 火 のない 火 山 では 確 実 な 予 測 困 難 噴 火 予 知 の 現 状 有 珠 山 や 三 宅 島 に 限 らず, 大 部 分 の 火 山 で, 噴 火 前 になんらかの 異 常 を 捉 えることに 成 功 時 間 と 場 所 の 短 期 予 測 は, 十 分 な 観 測 を 行 っていれ ば 可 能 (ただし, 経 験 則 にもとづく 段 階 ) 中 長 期 予 測 や, 様 式, 規 模, 推 移 を 予 測 する 手 法 は まだ 確 立 していない 噴 火 予 知 は 完 成 した 技 術 ではない 今 後 の 噴 火 活 動 どんな 規 模 の 噴 火 が 予 想 されるか? 基 礎 的 な 観 測 研 究 が 必 要 9
日 本 が 経 験 した 噴 火 はごく 小 規 模 富 士 山 宝 永 噴 火 の 火 山 灰 雲 仙 普 賢 岳 噴 火 は5 年 間 で 0.2 立 方 キロ セントへレンズピナツボとも にほぼ 数 日 で 数 立 方 キロ. ( 宮 地,1988に 基 づく) 旧 加 賀 屋 敷 の 火 山 灰 桜 島 昭 和 火 口 からの 噴 火 2010 年 1 月 桜 島 大 正 噴 火 の 火 山 灰 尺 大 正 噴 火 の 火 山 灰 の 堆 積 ー 風 下 側 約 40kmまで30cm 以 上 ー 西 東 1m 30cm 鹿 児 島 桜 島 牛 根 志 布 志 10
火 山 爆 発 指 数 と 噴 火 の 規 模 災 害 は 忘 れた 頃 にやってくる 山 手 線 の 内 側 面 積 65 km 2 埋 め 立 て 厚 さ 浅 間 噴 火 2cm 20cm 2m 20m 雲 仙 噴 火 富 士 山 宝 永 噴 火 200m 2km 鬼 界 噴 火 噴 火 災 害 は, 知 らないうち にやってくる 最 近 200 年 の 噴 火 9400 年 ぶりの 噴 火 チャイテン 火 山,チリ 15 火 山 中 11 火 山 は 史 上 初 の 噴 火, すなはち, 数 百 年 ぶりの 噴 火 チャイテン 噴 火 の 推 移 最 初 の 地 震 感 知 2008 年 4 月 30 日 27 時 間 後 噴 火 (2008 年 5 月 2 日 未 明 ) 最 初 の 噴 煙 柱 は 約 18kmの 高 度,6 時 間 継 続 5 月 2 日 ー8 日 連 続 的 火 山 灰 放 出 時 折, 爆 発 的 噴 火 5 月 6 日 噴 煙 高 度 30km 5 月 9 日 以 降, 現 在 まで 水 蒸 気 と 火 山 灰 の 放 出 を 伴 いつ つ, 溶 岩 ドームが 成 長 噴 煙 柱 12 17km 高 さ AFP, 2 May 世 界 の 火 山 噴 火 からの 教 訓 数 百 年 程 度 の 休 止 は 普 通 火 山 は 数 千 年 以 上 の 静 穏 期 の 後 に 突 如 噴 火 を 再 開 することがある 噴 火 再 開 の 前 に 十 分 な 前 兆 期 間 があるとは 限 らない 噴 火 の 前 兆 はごく 微 弱 火 山 の 近 傍 での 監 視 観 測 必 要 米 国 地 質 調 査 所 による Terra MODIS, 5/2/08 11
監 視 観 測 火 山 選 定 の 理 由 付 け by 火 山 噴 火 予 知 連 平 成 21 年 度 補 正 で 新 たに13 火 山 に 地 震 GPS 観 測 装 置 が 設 置 気 象 庁 による 監 視 火 山 は47 火 山 に! 監 視 しているのは, 基 本 的 には 最 近 100 年 間 に 何 らかの 異 常 があった 火 山 のみ! 予 算 的 裏 付 けのある 常 時 観 測 火 山 は20 火 山 で, 機 動 観 測 を 引 き 続 き 継 続 することで 実 質 的 に24 時 間 監 視 を 行 っている 火 山 を 含 めると34 火 山 が 連 続 監 視 されている 17 世 紀 以 降 の 火 山 噴 火 噴 出 物 の 量 10 億 m 3 以 上 3~10 億 m 3 1~3 億 m 3 北 海 道 駒 ヶ 岳 (1640) 17 世 紀 有 珠 山 (1663) 樽 前 山 (1667) 北 海 道 駒 ヶ 岳 (1694) 18 世 紀 樽 前 山 (1739) 桜 島 (1779-82) 19 世 紀 磐 梯 山 (1888) 富 士 山 (1707) 伊 豆 大 島 (1777-79) 浅 間 山 (1783) 雲 仙 岳 (1792) 有 珠 山 (1822) 有 珠 山 (1853) 北 海 道 駒 ヶ 岳 (1856) 有 珠 山 (1769) 諏 訪 之 瀬 島 (1813) 最 近 の 火 山 噴 火 はごく 小 規 模 だが 薩 摩 硫 黄 島 (1934-35) 有 珠 山 (1943-45) 20 世 紀 21 桜 世 島 (1914) 紀 中 には 北 中 海 道 ~ 駒 ヶ 大 岳 (1929) 規 模 桜 の 島 (1946) 噴 火 が 有 珠 山 (1977-78) 5~6 回 発 生 すると 想 定 すべき 雲 仙 岳 (1990-95) 21 世 紀??? 日 本 の 火 山 監 視 情 報 発 信 能 力 は? 火 山 活 動 が 少 なすぎて, 噴 火 経 験 が 乏 しい 2000 年 有 珠 山, 三 宅 島 噴 火 はじめ, 最 近 はごく 小 規 模 噴 火 しかない 数 千 万 m3 以 上 の 噴 火 は1986 年 伊 豆 大 島,19 90-95の 雲 仙 噴 火 気 象 庁 職 員 のOn the Job Trainingは 不 可 能 分 かりやすく, 有 用 な 火 山 情 報 の 発 信 は 困 難 海 外 観 測 拠 点 で 訓 練 専 門 家 養 成 海 外 の 噴 火 火 山 へ 職 員 研 究 者 派 遣 平 均 的 には50 火 山 / 年 が 噴 火 日 本 を 火 山 灰 で 埋 めた 巨 大 噴 火 噴 火 前 噴 火 後 鬼 界 カルデラ 噴 火 (7300 年 前 ) 出 典 : 町 田 新 井 (2003) 7300 年 前 の 鬼 界 カルデラ 噴 火 で 西 日 本 の 縄 文 文 化 が 壊 滅 12
日 本 の 巨 大 噴 火 繰 り 返 し 周 期 は2 千 年 から1 万 数 千 年 阿 蘇, 姶 良, 洞 爺, 支 笏 etc 12 万 年 間 に18 回 : 平 均 6 千 年 に1 回 最 後 の 噴 火 は 鬼 界 カルデラ 今 から7300 年 前 今 起 こっても 不 思 議 はない 巨 大 噴 火 日 本 沈 没 は 起 こらないが, 日 本 埋 没 はいつ 起 こっても 不 思 議 はない 13