日銀短観(2021年12月調査)予測

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2018年夏のボーナス見通し

2017年夏のボーナス見通し


平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

1. 自社の業況判断 DI 6 四半期ぶりに大幅下落 1 全体の動向 ( 図 1-1) 現在 (14 年 4-6 月期 ) の業況判断 DI( かなり良い やや良い と回答した企業の割合から かなり悪い やや悪い と回答した企業の割合を引いた値 ) は前回 ( 月期 ) の +19 から 28 ポイ

平成10年7月8日

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中小企業の動向

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

2016年冬のボーナス見通し

2002・2003年度

目次 調査結果の概要 1 小企業編 中小企業編 概況 3 概況 15 調査の実施要領 4 調査の実施要領 16 業況判断 5 業況判断 17 売上 1 売上 2 採算 11 利益 21 資金繰り 借入 12 価格 金融関連 22 経営上の問題点 13 雇用 設備 23 設備投資 価格動向 14 経営

News Release 2018 年 8 月 1 日 香川県内民間企業の 2018 年夏季ボーナス支給見込み アンケート調査結果について 百十四銀行 ( 頭取綾田裕次郎 ) では 香川県内に本社または主工場をもつ民間企業 640 社を対象として 2018 年夏季ボーナスの支給予想について アンケー

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

2010 年 12 月環境経済観測調査統計表 目次 ページ 表 1(1) 主業別 資本金別対象企業数及び回答率 1 表 1(2) 主業別 資本金別回答企業数及び構成比 1 表 2-1 我が国の環境ビジネス全体の業況 資本金別 主業別 2 表 2-2 発展していると考える環境ビジネス 資本金別 主業別

Economic Indicators   定例経済指標レポート

28付属統計表(全体)

<4D F736F F D F28955C8E86298AD690BC926E88E690DD94F5938A8E918C7689E692B28DB E646F6378>

以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

News Release 2018 年 12 月 27 日 香川県内民間企業の 2018 年冬季ボーナス支給見込みアンケート調査結果について 百十四銀行 ( 頭取綾田裕次郎 ) では 香川県内に本社または主工場をもつ民間企業 630 社を対象と して 2018 年冬季ボーナスの支給予想について アン

29付属統計表(全体)

製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

関西経済レポート (2019 年 9 月 ) 令和元年 (2019 年 )9 月 30 日 ~ 輸出減少が継続 インバウンド消費はプラスの伸びを維持 ~ 足元の経済情勢と当面の見通し 関西経済は輸出 生産が斑模様であるが 内需が下支えとなり底堅く推移している 企業部門では 輸出は中国経済の減速等によ

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別 前年同期比増減率 単位 : 社 % 繊維製品 パルプ 紙 化学 石油 石炭 黒転

滋賀県内企業動向調査 21 年 1- 月期定例項目結果 1. 自社の業況判断 (1) 自社の業況判断 DI は 四半期連続のプラス水準を維持も は 四半期ぶりにマイナス水準に低下 1. の動向 ( 図 1-1) 今回の調査 (1 年 1- 月期 ) での自社の業況判断 DI は前回 (-9 月期 )

目次 平成 30 年 6 月環境経済観測調査地域別統計表 ページ 表 A 地域別対象企業数及び回答率 1 表 1-1 我が国の環境ビジネス全体の業況 主業別 2 表 1-2 発展していると考える環境ビジネス 4 表 2-1(1) 現在行っている環境ビジネス数 主業別 6 表 2-1(2) 現在行って

ニュースリリース 中小企業の雇用 賃金に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 2013 年 月期特別調査 ) 年 4 月 8 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 3 割の企業で正社員は増加 3 社に 1 社で給与水準は上昇 従業員数 2013 年 12 月において

30付属統計表(全体)

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28付属統計表(全体)

以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業

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製造業3. 東北の産業構造 ( 製造業 ) (1) 製造業 1 概況 製造品出荷額等は 16 兆 7,600 億円で前年比 6.2% の増加 平成 26 年の東北地域の製造品出荷額等は 16 兆 7,600 億円で前年比 6.2% と3 年連続の増加となった また 全国に占める割合は5.5% と前年

企業経営動向調査0908

平成 21 年第 1 回 ( 平成 21 年 2 月 1 日実施 ) 鳥取県企業経営者見通し調査報告 目次ヘ ーシ 御利用にあたって 1 1 業界の景気判断 3 2 自己企業の売上高判断 5 3 自己企業の経常利益判断 7 4 生産数量の判断 9 5 在庫水準の判断 10 6 生産設備の規模判断 1

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

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別 前年同期比増減率 単位 : 社 % 母集売上高経常利益純利益集計団 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期 18/3 期従来 19/3 期社数社数実績予想予想実績予想予想実績予想予想 繊維製品

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第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 20 年 300, , ,080 48, , ,954 60, , ,246 32,505 平

円安の波及効果と企業収益に与える影響

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

資料1

第 10 表 産業大中分類別, 性別, 常用労働者の1 人平均月間現金給与額 規模 5 人以上 TL 調査産業計 年次及び月次 平成 17 年 313, , ,854 50, , ,534 61, , ,321 36,193 平

3 地域別の業種リストを確認 対象業種の判断は 日本標準産業分類のに基づいて行われます 経営力向上計画の 2 事業分野と事業分野別指針 欄の 事業分野 ( ) が 次ページ以降の7 都府県別の業種リストにおける対象業種 ( ) に該当するかどうかを確認して下さい 経営力向上計画の 事業分野 ( )

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波及効果の具体的計算方法 直接効果の推計 1 ( 需要増加額の推計 ) 合計額 ( 単位 : 百万円 ) 開催運営費 10.0 来場者支出額 90.0 飲食費 0.6 交通輸送費 3.0 広報関連経費 1.5 施設 機器レンタル料 1.0 アルバイト人件費 1.6 警備料 2.3 宿泊費

社団法人日本生産技能労務協会

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Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

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平成 23 年 11 月 17 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 23 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査

雇用の現状_季刊版2014年夏号

Ⅱ モデル分析

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

平成 22 年度エネルギー消費統計結果概要 経済産業省資源エネルギー庁平成 24 年 4 月 エネルギー種別に見ると 最終エネルギー消費総量の 37.5% が燃料 54.8% が電力 7.4% が熱となっています 調査の対象となった非製造業 製造業 ( 石油等消費動態統計対象事業所を除く ) 業務部

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[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

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14, , , , , , ,

平成 22 年 11 月 12 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 9 月調査 ) の結果について 1. 調査目

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新規文書1

2015 年 6 月 19 日 ジェトロバンコク事務所 タイ日系企業進出動向調査 2014 年 調査結果について ~ 日系企業 4,567 社の活動を確認 ~ 1. 調査目的 タイへの日系企業の進出状況については 2008 年当時の状況について ( 独 ) 中小企業基盤 整備機構が タイ日系企業進出

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vol.03-ロボットによる「おもてなし」サービスのあり方とは?

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第5回 企業の取引リスクに対する意識調査

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平成24年度エネルギー消費統計結果概要

第30回秋田県内企業景気動向調査

企業物流短期動向調査 ( 日通総研短観 ) 調査結果 ( 抜粋 ) (2008 年 9 月調査 ) 2008 年 10 月 株式会社日通総合研究所 ホームページはこちら

景況 貴社の景況 平成 3 年 期の 貴社の景況判断 BSI を全産でみると 大企 中堅企は 上昇 超 中小企は 下降 超となっている 先行きを全産でみると 大企 中堅企は 上昇 超で推移する 中小企は 下降 超で推移するとなっている 貴社の景況判断 BSI( 上昇 - 下降 社数構成比) ( 単位

< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

管内 ( 東北 6 県 ) の経済動向 平成 27 年 1 月 15 日 < 管内の経済動向 > ~26 年 11 月の経済指標を中心として ~ 全体の動向 : 緩やかな持ち直し傾向にあるものの 一部に弱い動きがみられる 鉱工業生産 : 生産は一進一退で推移している 個人消費 : 持ち直し傾向にある

2. 有期契約労働者を雇用しているか 設問 1 パート アルバイト 契約社員 嘱託 派遣社員などの有期契約労働者を雇用していますか 選択肢 1 雇用している 2 雇用していないが 今後雇用する予定 3 雇用していないが 以前雇用していた 4 雇用しておらず 今後も雇用しない予定 全体

一企業当たりの事業所数は 14. 事業所 ( 前年度差.6 事業所減 ) 常時従業者数 499 人 ( 前年度比.8% 減 ) 売上高は 23.4 億円 ( 同 2.9% 減 ) 製造企業の一企業当たりの売上高は 億円 ( 前年度比 3.9% 減 ) 営業利益は 1 億円 ( 同.6%

平成 24 年 5 月 1 日 問い合わせ先 国土交通省土地 建設産業局土地市場課課長補佐松本浩 係長長瀨裕太代表 : ( 内線 :30-214) 直通 : 土地取引動向調査 ( 平成 24 年 3 月調査 ) の結果について 1. 調査目的 本調査は

平成 22 年 5 月 7 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214, ) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 3 月調査 ) の結果について

わが国経済・物価情勢と金融政策:物価の基調と予想物価上昇率

お金をめぐる最近の動き

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< 業種別 > D.I. 2 製造業主要判断 D.I. の推移 製造業 30/ /9 見込 /12 予想 < 製造業 > 当期 は 24.5( 前期比 +0.8) と景況感は横ばいであった

消費税増税後の仕入・販売単価に関する東北6県企業の動向調査

Ⅰ. 要旨 2017 年度の設備投資計画の特徴 製造業が牽引し 6 年連続の増加 - 生産効率化やインバウンド対応の投資が広がる - 1. 大企業 ( 資本金 10 億円以上 ) の2017 年度国内設備投資額は 製造業 (14.2% 増 ) 非製造業 (9.5% 増 ) ともに増加し 全産業で11

熊本商工会議所 製本第四四半期(HP用)

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

SERIまんすりー2月号 今月のみどころ

経済見通し

熊本商工会議所 製本第四四半期(HP・報道機関用)

Transcription:

日銀短観 (21 年 12 月調査 ) 予測 21 年 12 月 8 日 三菱 UFJ リサーチ & コンサルティング株式会社 三菱 UFJ リサーチ & コンサルティング株式会社 ( 本社 : 東京都港区 代表取締役社長 : 池田雅一 ) は 日銀短観 (21 年 12 月調査 ) 予測 を発表いたします 詳細は本文をご覧ください 本件に関するお問い合わせ 三菱 UFJ リサーチ & コンサルティング株式会社調査部主席研究員小林真一郎研究員丸山健太 5-851 東京都港区虎ノ門 5-11-2 オランダヒルズ森タワー TEL:3-6733-163 ( 担当 : 丸山 ) E-mail:chosa-report@murc.jp 配布先金融記者クラブ 経済研究会

2 1 年 12 月 8 日 経済レポート 日銀短観 (21 年 12 月調査 ) 予測 調査部主席研究員小林真一郎研究員丸山健太 12 月 13 日に公表される日銀短観 ( 21 年 12 月調査 ) の業況判断 DI( 最近 ) は 大企業製造業で 前回調査 ( 21 年 9 月調査 ) から 2 ポイント改善の と予測する 部品不足が解消した自動車などで目立って改善するも 全体ではコロナ前を上回る水準まで回復しており 改善は小幅にとどまろう 先行きは 市況上昇が一部業種の利益を下押しし 2 ポイント改善の 22 となろう 大企業非製造業の業況判断 DI( 最近 ) は 前回調査から 6 ポイント改善の 8 と予測する 緊急事態宣言が全面解除され 厳しい行動制限下で需要が激減していた対面型サービスを中心に大幅に改善しよう 先行きは 感染状況が落ち着く中 経済活動の正常化が進むことへの期待が高まり 7 ポイント改善の 1 5 となろう 中小企業の業況判断 DI( 最近 ) は 製造業で前回調査から 1 ポイント改善の-2 に 非製造業でも前回調査から 5 ポイント改善の- 5 になると予測する 先行きは 製造業で 1 ポイント改善の- 1 非製造業でも 6 ポイント改善の 1 となろう 収益力が弱い中小企業のコロナ禍からの回復は 大企業よりも緩やかに進むとみられる 21 年度の大企業設備投資計画は 例年のパターン通り 製造業 非製造業とも前回調査からほとんど修正はなく ウィズ / アフターコロナの経済活動に適応するための設備投資の積み増し コロナ禍で実行できなかった設備投資の持ち越しに加え 昨年度の大幅な落ち込みからの反動もあり 強めの増加計画が維持される公算が大きい 業況判断 DI 最近 (9 月 ) <12 月調査 ( 予測 )> 最近 (12 月 ) 先行き ( 翌 3 月 ) 大企業製造業 : 18 ( +2 ) 22 ( +2 ) 大企業非製造業 : 2 8 ( +6 ) 15 ( +7 ) 大企業全産業 : 14 ( +4 ) 19 ( +5 ) 中小製造業 : -3-2 ( +1 ) -1 ( +1 ) 中小非製造業 : - -5 ( +5 ) 1 ( +6 ) 中小全産業 : -8-4 ( +4 ) ( +4 ) 設備投資計画 21 年度 ( 計画 ) <12 月調査 ( 予測 )> 21 年度 ( 計画 ) 大企業製造業 : 13.3 % 11.3 %( -1.8 %) 大企業非製造業 : 8.2 % 9.2 %(.9 %) 大企業全産業 :.1 %. %( -.1 %) 中小製造業 : 6.4 %. %( 3.4 %) 中小非製造業 : 3.8 % 6. %( 2.1 %) 中小全産業 : 4.7 % 7.4 %( 2.6 %) 設備投資計画は前年度比 ( ) 内は変化幅 修正率 1 / 5

1. 業況判断 DI 1 2 月 1 3 日に公表される日銀短観 ( 21 年 12 月調査 ) における業況判断 DI は 製造業 非製造業とも 6 四半期連続で改善するである これまで回復が先行していた製造業では改善が鈍化する一方 緊急事態宣言の全面解除を受け 需要が戻りつつある非製造業で改善が加速し 両者の差が縮小しよう なお 回答基準日は 11 月 29 日であることから 新型コロナウイルス オミクロン株の影響は織り込まれていない 業種別にみると 大企業製造業の業況判断 DI( 最近 ) は 前回調査 ( 21 年 9 月調査 ) から 2 ポイント改善の になると予測する すでにコロナ前を上回る水準まで上昇しており 改善テンポは鈍化しよう 素材業種では 市況上昇による業績へのプラスの影響が一巡した石油 石炭や化学などで改善に足踏みがみられるなど 小幅改善にとどまろう 一方 加工業種では 半導体などの部品不足が解消に向かい 自動車で大幅な改善が見込まれるほか 世界的な設備投資需要の高まりを背景に生産 輸出が堅調な生産用機械でも大きく改善しよう 先行きは 部品不足が解消し 挽回生産が期待される自動車で大きく改善するも 素材業種を中心に商品市況の高止まりがコスト高として業績を悪化させかねないとの懸念が強く 2 2 と 2 ポイントの改善にとどまろう 大企業非製造業の業況判断 DI( 最近 ) は前回調査から 6 ポイント改善の 8 と 大きく改善するである 月に緊急事態宣言が全面解除されたことにより 行動制限下で需要が激減していた宿泊 飲食サービスや 旅行業や娯楽業を含む対個人サービス 旅客運輸を含む運輸 郵便での大幅な改善が期待される 先行きは 感染状況が落ち着く中 経済活動の正常化が進むとの期待感から 対面型サービス業を中心に 7 ポイント改善の 1 5 と 製造業よりも大きく改善することが見込まれる 中小企業の業況判断 DI( 最近 ) は 製造業では前回調査から 1 ポイント改善の-2 非製造業でも前回調査から 5 ポイント改善の - 5 となろう また先行きは 製造業では 1 ポイント改善の - 1 非製造業でも 6 ポイント改善の 1 となろう 収益力が弱い中小企業のコロナ禍からの回復は 大企業よりも緩やかに進むとみられる 3 - 図表 1. 業況判断 DI の推移 ( 良い - 悪い % ポイント ) 予測 - -3-4 -5 大企業製造業大企業非製造業中小企業製造業中小企業非製造業 -6 5 6 7 8 9 11 12 13 14 15 16 17 18 19 21 22 ( 年 四半期 ) ( 注 ) シャドー部分は景気後退期 21 年 9 月 ( 最近 ) 21 年 12 月 ( 先行き ) は当社予測 ( 出所 ) 日本銀行全国企業短期経済観測調査 2 / 5

大企業 図表 2. 業況判断 DI の内訳 ( 良い - 悪い % ポイント ) 大企業 21 年 9 月調査 21 年 12 月調査最近先行き最近先行き変化幅変化幅 製造業 18 14 + 2 22 + 2 素材業種 11 21 + 1-1 繊維 - 8-8 - 3 + 5 + 3 紙パ 19 11 15-4 11-4 化学 31 31 3-1 石油 石炭 18 6 18 12-6 窯業 土石 4 5 2-2 - 2 鉄鋼 13 7 18 + 5 + 2 非鉄 33 12 4 + 7 4 加工業種 17 14 + 3 23 + 3 食料品 9 2 + 1 11 + 1 金属製品 9 3 11 + 2 14 + 3 はん用機械 34 27 36 + 2 38 + 2 生産用機械 34 38 42 + 8 48 + 6 業務用機械 16 8 19 + 3 21 + 2 電気機械 3 26 31 + 1 32 + 1 自動車 - 7 2 + 7 + 非製造業 2 3 8 + 6 15 + 7 建設 17 13 + 3 23 + 3 不動産 12 18 7-5 5-2 物品賃貸 7 + 27 + 7 卸売 15 15 + 5 23 + 3 小売 - 4 2 + 6 8 + 6 運輸 郵便 - 3-3 6 + 9 18 + 12 通信 29 21 29 29 情報サービス 25 25 31 + 6 35 + 4 電気 ガス - 21-24 - 14 + 7 - + 4 対事業所サービス 38 3 41 + 3 44 + 3 対個人サービス - 45-18 - 31 + 14-5 + 26 宿泊 飲食サービス - 74-59 - 55 + 19-22 + 33 全産業 9 14 + 4 19 + 5 中小企業 ( 良い - 悪い % ポイント ) 中小企業 21 年 9 月調査 21 年 12 月調査 最近 先行き 最近 先行き 変化幅 変化幅 製造業 - 3-4 - 2 + 1-1 + 1 非製造業 - - 13-5 + 5 1 + 6 全産業 - 8 - - 4 + 4 + 4 3 / 5

2. 設備投資計画 2 2 1 年度の大企業の設備投資計画 ( 含む土地投資額 ) は 例年の修正パターン通り 製造業 非製造業ともに前回調査から大きな修正はないだろう 大企業では 4 月から翌 3 月を事業年度とする企業の割合が高く 前年度決算を公表する 5 ~ 6 月までに今年度の計画を固めている場合が多い そのため 6 月調査以降 基本的に計画に沿った投資が実行される また 9 月以降を見ても 特に企業に計画変更を迫るような 大きな業績下押し要因も顕在化しておらず 計画が大きく下方修正されることは考えにくい 中小企業においても 製造業 非製造業ともに例年通りの修正パターンを踏襲し 前回調査からの上方修正が見込まれる 中小企業では 年度当初は慎重な計画を立て その後上方修正する傾向があり 設備投資計画は調査ごとに上方修正されるクセがある 以上のように 12 月調査の設備投資計画は 前回調査以降 新型コロナの感染状況も含め 企業の経営環境に予見不可能な大きな変化はみられなかったことから 例年通りの修正が予想される 計画の水準自体も 前回調査から引き続き 12 月調査としては高めの計画が維持されよう 比較対象となる昨年度の設備投資の落ち込みが大きかったこと ウィズ / アフターコロナの経済活動に適応するための設備投資が急がれること 感染症の影響で 年度に実行できなかった設備投資の持ち越しが相当あると考えられることが 21 年度の設備投資計画の押し上げ要因となっている 図表 3. 設備投資計画 ( 含む土地投資額 ) 大企業 年度 21 年度 <12 月調査 > ( 前年度比 %) ( ) ( 計画 ) ( 計画 ) 修正率 製造業 -8.8 13.3 11.3-1.8 非製造業 -8.1 8.2 9.2.9 全産業 -8.3.1. -.1 中小企業 年度 21 年度 <12 月調査 > ( 前年度比 %) ( ) ( 計画 ) ( 計画 ) 修正率 製造業 -12.4 6.4. 3.4 非製造業 -6.3 3.8 6. 2.1 全産業 -8.5 4.7 7.4 2.6 ( 注 ) 修正率 ( %) は前回調査との対比 リース会計対応ベース ソフトウェア投資額 研究開発投資額は含まない 4 / 5

図表 4. 設備投資計画の修正の推移 ( 前年度比 %) 大企業製造業 ( 前年度比 %) 大企業非製造業 15 15 5 5-5 - 16 17 18 19 21-5 - 16 17 18 19 21 中小企業製造業 中小企業非製造業 - - - -3 16 17 18 19 21 - -3 16 17 18 19 21 - ご利用に際して - 本資料は 信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが 当社はその正確性 完全性を保証するものではありません また 本資料は 執筆者の見解に基づき作成されたものであり 当社の統一的な見解を示すものではありません 本資料に基づくお客様の決定 行為 及びその結果について 当社は一切の責任を負いません ご利用にあたっては お客様ご自身でご判断くださいますようお願い申し上げます 本資料は 著作物であり 著作権法に基づき保護されています 著作権法の定めに従い 引用する際は 必ず出所 : 三菱 U F J リサーチ & コンサルティングと明記してください 本資料の全文または一部を転載 複製する際は著作権者の許諾が必要ですので 当社までご連絡ください 5 / 5