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答申第585号

異 議 申 立 人 が 主 張 する 異 議 申 立 ての 理 由 は 異 議 申 立 書 の 記 載 によると おおむね 次 のとおりである 1 処 分 庁 の 名 称 の 非 公 開 について 本 件 審 査 請 求 書 等 について 処 分 庁 を 非 公 開 とする 処 分 は 秋 田 県

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答申書

(3) 不 開 示 とした 部 分 について ア 文 書 29, 文 書 48, 文 書 101, 文 書 102 及 び 文 書 124の 大 臣 発 電 信 案 FAX 公 信 案 の 総 番 号 (1 頁 目 左 上 ( 日 付 の 上 ), 左 下 ( 転 報 の 下 )) 及 びパターンコ

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別 紙

特 定 が 必 要 であり, 法 7 条 の 裁 量 的 開 示 を 求 める 第 3 諮 問 庁 の 説 明 の 要 旨 1 本 件 開 示 請 求 について 本 件 開 示 請 求 は, 処 分 庁 に 対 して, 特 定 法 人 が 大 森 税 務 署 に 提 出 した, 特 定 期 間 の

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なければ, 改 めてその 特 定 を 求 めるものである ウ 複 写 の 交 付 が 本 件 対 象 文 書 の 全 ての 内 容 を 複 写 しているか 確 認 を 求 める 平 成 22 年 度 ( 行 情 ) 答 申 第 538 号 で 明 らかになったように, 電 子 ファイルを 紙 に 出

例 を 適 用 した 上 で, 平 成 22 年 4 月 26 日 付 け 防 官 文 第 5676 号 によ り 表 紙 部 分 を 全 部 開 示 し, 同 年 12 月 22 日 付 け 防 官 文 第 号 により, 本 件 対 象 文 書 について, 法 5 条 1 号 ないし4

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長 は10 年 ) にすべきことを 求 める ⑸ 改 善 意 見 として 事 務 引 継 書 にかかる 個 別 フォルダーの 表 示 について 例 えば 服 務 休 暇 全 般 ( 事 務 引 継 書 を 含 む) といったように 又 は 独 立 した 個 別 フォルダーとして 説 明 を 加 え

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

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〔自 衛 隊〕

目     次

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4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

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を 行 わなければならない 適 正 な 運 用 方 針 を 厳 格 に 運 用 することによっては じめて 人 がみだりにその 容 ぼう 等 を 撮 影 されない 自 由 や 権 利 の 保 護 と 犯 罪 発 生 の 抑 止 という 防 犯 カメラの 設 置 目 的 との 調 和 が 実 現 され

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

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加 算 税 制 度 の 見 直 し 等 1. 現 行 制 度 の 概 要 関 税 においては 国 税 ( 輸 入 貨 物 に 対 する 内 国 消 費 税 を 含 む 以 下 同 じ ) の 制 度 と 同 様 の 過 少 申 告 加 算 税 無 申 告 加 算 税 及 び 重 加 算 税 の 制

1

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m07 北見工業大学 様式①

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

(5) 事 業 者 等 自 転 車 及 び 自 動 車 の 製 造 輸 入 販 売 又 は 修 理 を 業 として 行 っている 者 及 びそ れらの 者 の 団 体 並 びにその 他 の 事 業 者 をいう (6) 所 有 者 等 自 動 車 の 所 有 権 占 有 権 若 しくは 使 用 権 を

いう )は 警 告 をしたときは 速 やかに その 内 容 及 び 日 時 を 当 該 警 告 を 求 める 旨 の 申 出 をした 者 に 通 知 しなければならないこととされ また 警 告 をし なかったときは 速 やかに その 旨 及 び 理 由 を 当 該 警 告 を 求 める 旨 の 申

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定款

2004年度第2回定期監査(学校)事情聴取事項

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

(4) 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 との 連 携 1 市 は 国 の 現 地 対 策 本 部 長 が 運 営 する 武 力 攻 撃 原 子 力 災 害 合 同 対 策 協 議 会 に 職 員 を 派 遣 するなど 同 協 議 会 と 必 要 な 連 携 を 図 る

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った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

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4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

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2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

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参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

○商標法施行規則

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要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

人 に 使 用 される 者 としての 勤 続 期 間 を 当 該 職 員 となつた 者 の 職 員 としての 勤 続 期 間 に 通 算 することと 定 められている 法 人 に 限 る )をいう 3 第 一 項 の 退 職 手 当 通 算 予 定 職 員 とは 任 命 権 者 又 はその 委 任

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職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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(2) 検 体 採 取 に 応 ずること (3) ドーピング 防 止 と 関 連 して 自 己 が 摂 取 し 使 用 するものに 責 任 をもつこと (4) 医 師 に 禁 止 物 質 及 び 禁 止 方 法 を 使 用 してはならないという 自 己 の 義 務 を 伝 え 自 己 に 施 される

通 知 カード と 個 人 番 号 カード の 違 い 2 通 知 カード ( 紙 )/H27.10 個 人 番 号 カード (ICカード)/H28.1 様 式 (おもて) (うら) 作 成 交 付 主 な 記 載 事 項 全 国 ( 外 国 人 含 む)に 郵 送 で 配 布 希 望 者 に 交

不 利 益 処 分 に 係 る 法 令 名 漁 港 漁 場 整 備 法 第 39 条 の2 第 1 項 工 作 物 建 造 許 可 等 の 取 消 無 許 可 行 為 の 中 止 復 旧 命 令 等 法 令 の 定 め 第 39 条 の2 第 1 項 漁 港 管 理 者 は 次 の 各 号 のいずれ

住 民 監 査 請 求 に 係 る 監 査 結 果 第 1 請 求 の 受 付 1 請 求 の 受 付 日 平 成 25 年 10 月 15 日 2 請 求 人 ( 省 略 ) 3 請 求 の 趣 旨 ( 原 文 のまま 掲 載 ) 請 求 の 要 旨 阿 波 町 大 道 北 54 番 地 1 と

続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

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会 議 次 第 1 挨 拶 2 議 事 諮 問 第 1 号 社 会 保 障 税 番 号 制 度 の 施 行 に 伴 う 通 知 カード 及 び 個 人 番 号 カ ードの 再 交 付 に 係 る 手 数 料 の 制 定 等 について 資 料 1 別 紙 1~6-1 -

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

老発第    第 号

観光ガイド育成業務委託プロポーザル実施要領

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Transcription:

諮 問 庁 : 防 衛 大 臣 諮 問 日 : 平 成 19 年 4 月 18 日 ( 平 成 19 年 ( 行 情 ) 諮 問 第 182 号 ) 答 申 日 : 平 成 19 年 6 月 1 日 ( 平 成 19 年 度 ( 行 情 ) 答 申 第 81 号 ) 事 件 名 : 海 上 における 警 備 行 動 ( 領 水 内 潜 没 航 行 潜 水 艦 ) 等 の 経 過 概 要 及 び 所 見 等 の 一 部 開 示 決 定 に 関 する 件 答 申 書 第 1 審 査 会 の 結 論 1 海 上 における 警 備 行 動 ( 領 水 内 潜 没 航 行 潜 水 艦 ) 等 の 経 過 概 要 及 び 所 見 について( 自 衛 隊 ( 作 ) 第 1658 号 16.12.27)( 以 下 文 書 1 という ),2 海 上 における 警 備 行 動 に 関 する 海 上 自 衛 隊 行 動 命 令 ( 海 甲 行 警 命 第 117 号 16.11.10)( 以 下 文 書 2 という ) 及 び 3 海 上 における 警 備 行 動 の 終 結 に 関 する 海 上 自 衛 隊 行 動 命 令 ( 海 甲 行 警 命 第 118 号 16.11.12)( 以 下 文 書 3 という )( 以 下, 文 書 1 ないし 文 書 3を 併 せて 本 件 対 象 文 書 という )につき,その 一 部 を 不 開 示 とした 決 定 は, 妥 当 である 第 2 異 議 申 立 人 の 主 張 の 要 旨 1 異 議 申 立 ての 趣 旨 本 件 異 議 申 立 ての 趣 旨 は, 行 政 機 関 の 保 有 する 情 報 の 公 開 に 関 する 法 律 ( 以 下 法 という )3 条 の 規 定 に 基 づく 開 示 請 求 に 対 し, 平 成 19 年 2 月 9 日 付 け 防 官 文 第 1430 号 により 防 衛 大 臣 ( 以 下 処 分 庁 又 は 諮 問 庁 という )が 行 った 本 件 対 象 文 書 の 一 部 開 示 決 定 ( 以 下 原 処 分 と いう )について,これを 取 り 消 し,その 開 示 を 求 める 2 異 議 申 立 ての 理 由 (1) 異 議 申 立 書 ア 本 件 開 示 決 定 通 知 書 は, 当 該 文 書 のどの 部 分 を 不 開 示 としたか 具 体 的 に 特 定 しておらず, 行 政 処 分 として 違 法 の 疑 いが 持 たれる イ 記 録 された 内 容 を 精 査 し, 支 障 が 生 じない 部 分 については 開 示 すべ きである (2) 意 見 書 改 めて 不 開 示 部 分 の 特 定 が 求 められる 平 成 18 年 ( 行 情 ) 諮 問 第 405 号 での 補 充 理 由 説 明 書 で 諮 問 庁 が 認 めるように, 開 示 対 象 文 書 については 技 術 的 なミスによって 誤 った 部 分 に 皮 膜 が 施 され る 可 能 性 があるため, 不 服 申 立 人 がそうしたミスを 確 認 できるように 不 開 示 部 分 の 特 定 ( 何 ページの 何 行 目 という 形 )がな されるべきである -1-

第 3 諮 問 庁 の 説 明 の 要 旨 1 経 緯 本 件 開 示 請 求 は, 平 成 16 年 11 月 に 発 生 した 中 国 原 子 力 潜 水 艦 による 領 海 侵 犯 事 案 に 関 して, 防 衛 庁 本 庁 と 現 地 部 隊 との 間 で 交 わされた 指 示 及 びそれに 対 する 回 答 並 びに 報 告 等 に 関 する 文 書 (それらを 記 録 した 文 書 を 含 む )* 開 示 対 象 文 書 は2005.1.12- 送 請 343と 同 じ の 開 示 を 求 めるものであり,これに 対 し, 文 書 1, 文 書 2 及 び 文 書 3の 計 3 件 の 行 政 文 書 を 特 定 したところ, 文 書 1 及 び 文 書 2のうち, 自 衛 隊 の 運 用, 行 動 等 に 係 る 部 分 については, 法 5 条 3 号 及 び5 号 に 規 定 する 不 開 示 情 報 に 該 当 することから 当 該 部 分 を 不 開 示 とし, 文 書 3の 全 部 を 開 示 とする 一 部 開 示 決 定 を 行 った なお, 本 件 対 象 文 書 についての 一 部 開 示 決 定 に 対 する 異 議 申 立 ては2 度 目 であり,1 度 目 の 一 部 開 示 決 定 に 対 する 異 議 申 立 てを 受 け, 審 査 会 に 諮 問 したところ, 不 開 示 とした 部 分 の 一 部 については 開 示 すべき 旨 の 答 申 を 得 た( 前 回 諮 問 番 号 : 平 成 17 年 ( 行 情 ) 諮 問 第 573 号, 前 回 答 申 番 号 : 平 成 17 年 度 ( 行 情 ) 答 申 第 558 号 以 下, 前 回 答 申 を 先 例 答 申 と いう ) 原 処 分 においては, 当 該 答 申 を 踏 まえ, 新 たに 開 示 すべきとされ た 部 分 を 開 示 しており, 残 りの 不 開 示 とした 部 分 の 法 5 条 3 号 及 び5 号 該 当 性 に 関 する 説 明 は, 原 処 分 においても 全 く 同 様 であり, 前 回 の 一 部 開 示 決 定 と 異 なる 判 断 をすべき 事 情 の 変 化 はないことから, 原 処 分 の 維 持 は 妥 当 と 考 える 2 法 5 条 3 号 及 び5 号 該 当 性 について 文 書 1 及 び 文 書 2 中, 不 開 示 とした 自 衛 隊 の 運 用, 行 動 等 に 係 る 部 分 に は, 対 潜 能 力, 警 戒 監 視 活 動 時 の 部 隊 の 行 動, 情 報 収 集 処 理 の 態 勢 等 に 関 する 記 述 が 含 まれていることから,これを 公 にすることにより, 対 潜 戦 時 の 自 衛 隊 の 運 用 要 領 が 明 らかとなり, 以 後 の 任 務 の 効 果 的 な 遂 行 に 支 障 を 生 じさせるおそれがあるため, 法 5 条 3 号 に 該 当 する また, 当 該 不 開 示 部 分 には, 本 海 警 行 動 における 所 見 教 訓 問 題 点 等 の 防 衛 省 自 衛 隊 の 内 部 における 検 討 事 項 が 記 述 されている 部 分 が 含 まれ ており,これを 公 にすることにより, 外 部 からの 圧 力 や 干 渉 等 の 影 響 を 受 けることなどにより, 率 直 な 意 見 の 交 換 若 しくは 意 思 決 定 の 中 立 性 が 不 当 に 損 なわれるおそれがあることから, 法 5 条 5 号 にも 該 当 する 3 異 議 申 立 人 の 主 張 について 異 議 申 立 人 は, 本 件 開 示 決 定 通 知 書 は, 当 該 文 書 のどの 部 分 を 不 開 示 としたか 具 体 的 に 特 定 しておらず, 行 政 処 分 として 違 法 の 疑 いが 持 たれる として, 不 開 示 処 分 の 対 象 部 分 の 特 定 を 求 めるとともに, 記 録 された 内 容 を 精 査 し, 支 障 が 生 じない 部 分 については 開 示 すべきである として, 一 -2-

部 に 対 する 不 開 示 決 定 の 取 消 しを 主 張 するが, 不 開 示 処 分 の 対 象 部 分 は, 本 件 に 係 る 行 政 文 書 開 示 決 定 通 知 書 と 本 件 開 示 実 施 文 書 により 特 定 されて おり,また, 上 記 2で 述 べたとおり, 不 開 示 部 分 の 妥 当 性 を 十 分 に 精 査 し, 法 5 条 3 号 及 び5 号 の 規 定 に 該 当 する 部 分 を 除 いた 部 分 について 開 示 して いるところであり, 異 議 申 立 人 の 主 張 は 当 たらない 第 4 調 査 審 議 の 経 過 当 審 査 会 は, 本 件 諮 問 事 件 について, 以 下 のとおり, 調 査 審 議 を 行 った 1 平 成 19 年 4 月 18 日 諮 問 の 受 理 2 同 日 諮 問 庁 から 理 由 説 明 書 を 収 受 3 同 月 26 日 異 議 申 立 人 から 意 見 書 を 収 受 4 同 年 5 月 30 日 本 件 対 象 文 書 の 見 分 及 び 審 議 第 5 審 査 会 の 判 断 の 理 由 1 本 件 対 象 文 書 について 本 件 対 象 文 書 は, 当 審 査 会 において 見 分 したところ, 先 例 答 申 における 対 象 文 書 と 同 一 であり, 不 開 示 部 分 は, 先 例 答 申 において 開 示 すべきとし た 部 分 について, 新 たに 開 示 しているほかは, 先 の 諮 問 と 同 一 である 2 不 開 示 情 報 該 当 性 について 本 件 諮 問 に 伴 い, 当 審 査 会 において 改 めて 審 議 したところ, 不 開 示 部 分 については, 先 例 答 申 における 不 開 示 情 報 該 当 性 の 判 断 を 変 更 すべき 事 情 の 変 化 も 認 められず,これと 同 一 の 判 断 に 至 った その 判 断 の 理 由 は 別 紙 のとおりであり,その 内 容 は 先 例 答 申 と 同 旨 である 3 異 議 申 立 人 の 主 張 について 異 議 申 立 人 は, 種 々 主 張 するが,いずれも 当 審 査 会 の 上 記 判 断 を 左 右 す るものではない 4 本 件 一 部 開 示 決 定 の 妥 当 性 について 以 上 のことから, 本 件 対 象 文 書 につき,その 一 部 を 法 5 条 3 号 及 び5 号 に 該 当 するとして 不 開 示 とした 決 定 については, 不 開 示 とした 部 分 は, 同 条 3 号 に 該 当 すると 認 められるので, 同 条 5 号 について 判 断 するまでもな く, 不 開 示 としたことは 妥 当 であると 判 断 した ( 第 2 部 会 ) 委 員 寳 金 敏 明, 委 員 秋 田 瑞 枝, 委 員 橋 本 博 之 -3 -

( 別 紙 ) 1 本 件 対 象 文 書 について 本 件 対 象 文 書 は, 平 成 16 年 11 月 に 発 生 したいわゆる 中 国 原 子 力 潜 水 艦 による 領 海 侵 犯 事 件 に 関 し, 海 上 自 衛 隊 に 対 して 発 せられた 自 衛 隊 法 8 2 条 の 規 定 による 海 上 警 備 行 動 の 実 施 命 令 又 は 終 結 命 令 に 関 連 する 文 書 であり, 文 書 1, 文 書 2 及 び 文 書 3の 計 3 件 の 行 政 文 書 を 特 定 し,そのう ち, 文 書 1 及 び 文 書 2のそれぞれ 一 部 について 不 開 示 としている 処 分 庁 は, 本 件 対 象 文 書 中, 自 衛 隊 の 運 用, 行 動 等 に 係 る 部 分 について, 法 5 条 3 号 及 び5 号 に 規 定 する 不 開 示 情 報 に 該 当 するとして, 当 該 部 分 を 不 開 示 とする 一 部 開 示 の 決 定 を 行 っており, 諮 問 庁 は, 原 処 分 は 妥 当 であ るとしていることから, 以 下 に, 当 該 不 開 示 部 分 の 不 開 示 情 報 該 当 性 につ いて 検 討 する 2 不 開 示 情 報 該 当 性 について (1) 法 5 条 3 号 該 当 性 について ア 文 書 1について 諮 問 庁 は, 当 該 文 書 の 別 紙 のうち, 1 趣 旨 の 特 定 地 域 名, 2 期 間 の 日 時 の 一 部, 3 実 施 部 隊 の 一 部, 4 経 過 概 要 の 一 部, 5 海 上 警 備 行 動 において 部 隊 が 執 った 措 置 の 概 要 の 一 部, 6 の 表 題 を 含 む 内 容 の 全 て, 7 の 表 題 を 含 む 内 容 のすべて, 8 顕 著 な 功 績 のあった 部 隊 及 び 功 績 の 概 要 の 一 部, 10 所 見 の 一 部 を 不 開 示 としている 当 審 査 会 において 当 該 文 書 を 見 分 したところ, 文 書 全 般 において, 先 島 諸 島 周 辺 海 域 で 潜 没 航 行 する 中 国 潜 水 艦 に 対 する 自 衛 隊 及 び 海 上 保 安 庁 の 対 応 内 容 等 について 具 体 的 に 記 載 されており, 特 に 諮 問 庁 が 不 開 示 とした 部 分 には,これが 詳 細 かつ 具 体 的 に 記 載 されているも のと 認 められる そのため,これを 公 にした 場 合, 対 潜 戦 時 の 自 衛 隊 の 運 用 要 領 が 明 らかとなり, 自 衛 隊 の 今 後 の 任 務 の 効 果 的 な 遂 行 に 支 障 を 生 じさせる おそれがあると 認 められる イ 文 書 2について 諮 問 庁 は, 当 該 文 書 の 記 載 事 項 のうち,1ページの(ⅰ) 下 から6 行 目 の1 文 字 目 から 下 から5 行 目 の 末 尾 まで,(ⅱ) 下 から3 行 目 の1 文 字 目 から 下 から2 行 目 の 末 尾 まで, 及 び(ⅲ) 下 から1 行 目 の14 文 字 目 から17 文 字 目 までを 不 開 示 としている 当 該 不 開 示 部 分 には, 当 該 文 書 によって 発 せられた 海 上 警 備 行 動 命 令 にかかわる 部 隊 の 採 るべき 内 容 について, 具 体 的 に 記 載 されたもの -4-

であると 認 められ,これを 公 にした 場 合, 対 潜 戦 時 の 自 衛 隊 の 運 用 要 領 が 明 らかとなり, 自 衛 隊 の 今 後 の 任 務 の 効 果 的 な 遂 行 に 支 障 を 生 じ させるおそれがあると 認 められる したがって,これらの 不 開 示 部 分 は, 公 にすることにより, 自 衛 隊 の 任 務 の 効 果 的 な 遂 行 に 支 障 を 生 じさせ,ひいては 国 の 安 全 が 害 されるお それがあると 行 政 機 関 の 長 が 認 めることにつき 相 当 の 理 由 がある 情 報 と 認 められ, 法 5 条 3 号 に 該 当 し, 不 開 示 とすることが 妥 当 である (2) 法 5 条 5 号 該 当 性 について 諮 問 庁 は, 不 開 示 とした 部 分 について, 法 5 条 5 号 に 規 定 する 不 開 示 情 報 にも 該 当 すると 説 明 するが, 上 記 (1)のとおり, 同 条 3 号 に 該 当 すると 認 められるので, 同 条 5 号 該 当 性 について 判 断 するまでもない -5 -