北勤医誌第 35巻 2013年 12月 1Y 2Y8M 図 1 ストーマの経時変化 直後から 2Y8M まで) こで低侵襲で 余剰腸管の切除とメッシュによ 術後経過 数日して腹痛を訴え CT をとった る補強とストーマ孔の拡大防止をストーマ孔か ところイレウスはないがストーマ孔に小腸が陥 らのアプローチで行なう術式を計画した 入していると診断し再手術を行った 前回腹腔 術式 2層メッシュComposix Kugel 内に癒着を認めなかったため 腹腔鏡でアプ を patch 用し直径 3cm の孔を開け固定のため周囲 ローチした ストーマ周囲に小腸の陥入はなく に放射状の flap を残した 図3 術前にニフ 盲腸と回腸末端を確認した さらに小腸の陥入 レック 2L で腸管の前処置を行い ストーマ を防ぐため腹腔側よりストーマ辺縁を被覆する を仮閉鎖後 ストーマ腸管を腹腔内まで剥離し ように composix を当てて縫合固定した これ た 汚染防止にビニール袋をかぶせてメッシュ で治癒いたと思われたがさらに3ヶ月経過した の孔を通し メッシュを腹腔内に留置 eptfe ころより再びストーマ周辺の膨隆を認めた 図 面が腸管に接するように flap を反転し筋層と 5 再度 CT を行なうとメッシュは良好な位置 メッシュを固定した メッシュは形状記憶され にあったがストーマ孔の拡大と回盲部の脱出を 自己展開するため辺縁の固定は行なっていな 認めた 図6 その後再再手術を拒否していた い 次に余剰腸管を切離し適度な突出型のス が3ヶ月後に開腹下に同メッシュを用いヘルニ トーマに形を整え皮膚縁と縫合した 図4 ア門を広くメッシュで被覆している 1年経過 図 2 術前の CT 所見 腹壁が薄くストーマ孔が拡大し腸管が脱出している Vol. 35 22
ストーマ部位から修復を試みたストーマ旁ヘルニアの1例 図 3 修復に 用した eptfe 膜 し再発はみられていない 伸ポリテトラフルオロエチレン との2層膜 り 腸管が腹壁の欠損部を通過するために発生 察 した腹壁瘢痕ヘルニアの一つと えられる そ の発生頻度は 単孔式ストーマで 48 双孔式 ストーマヘルニアは parastomal hernia の ストーマでは 38 と報告され比較的多い合併 和訳で傍ストーマヘルニアあるいはストーマ旁 症である 原因は ストーマの部位 腹壁の状 ヘルニアとなり用語は学会により統一されてい 況など複合的な要因で発生するが 肥満で筋層 ない ストーマ造設後の晩期合併症の一つであ の薄い症例で起こりやすい傾向がある 腹壁瘢 図 4 手術操作 ストーマ腸管を剥離し腹腔側にメッシュを留置し eptfe-flap は筋層側へ反転 周囲筋膜と固定し腸管と皮膚を全層で縫合した Vol. 35 23
北勤医誌第 35巻 2013年 12月 退院直後 術後3ヶ月 図 5 ヘルニアは修復された 左 が3ヶ月後に再発を認めた 右) 図 6 再発時 CT 所見 腹壁の シュ の拡大はないが腸管が脱出している 矢印 メッ 痕ヘルニアと同様に時間とともに脱出は増悪し くことで感染が懸念されたが 予想以上に感染 ストーマ近傍が膨隆することで診断される CT の発生が少なく約3 と報告されており再発率 検査により脱出腸管の状況が正確に評価可能で は約7 と他の方法と比較し低い 今回も2回 ある ストーマ装具が貼付出来れば問題となる 目の手術で腹腔鏡を 用したが 手術の時期を ことはなく ヘルニアがあっても経過観察され 選べば 腹壁との癒着を剥離することは比較的 る例が多い ストーマ周辺の膨隆 変化により 容易であり ヘルニア門を確実に把握しヘルニ 早期に 漏れを来すような状況となれば 2品 ア門を広くメッシュで被覆するにはむしろ腹腔 型装具から1品型装具への変 することで腹壁 鏡下手術が適していると言われる メッシュ 変化に追従しやすく 漏れを防止できる さら の素材も以前のようにマーレクスメッシュから にストーマ径が拡大し対応ができなくなれば手 腸管との癒着を軽減させる2層性メッシュが主 術治療が必要となる 流となっており ポリプロピレンメッシュと ストーマヘルニアの治療方法としてストーマ PTFE との組み合わせのコンポシックスメッ 移設 筋膜縫縮などがあるがいずれも再発率が シュ ゴアテックスと組み合わせたデュアル 高く腹壁瘢痕ヘルニアと同様に近年メッシュを メッシュ 最近発売 と なった parietex 用する報告が増加している メッシュは合成 はコ ラーゲンフィルムと2層となっている Mesh 素材であり 自家組織と比較し感染に弱いと を えられているため 人工物をストーマ近傍にお て keyhole 法 sugarbaker 法と様々である 再 Vol. 35 24 用した修復法も onlay法 underlay法そし