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明 治 学 院 大 学 機 関 リポジトリ http://repository.meijigakuin 区 分 所 有 者 の 団 体 が 一 人 の 区 分 所 有 者 による 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いは 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 当 たると Title し 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 59 条 に 基 づき 本 Author(s) 竹 田, 智 志 件 不 動 産 の 競 売 を 請 求 したところ 認 容 された 事 例 Citation 明 治 学 院 大 学 法 律 科 学 研 究 所 年 報, 32: 215-222 Issue Date 2016-07-31 URL http://hdl.handle.net/10723/2819 Rights Meiji Gakuin University Institutional Rep http://repository.meijigakuin.ac.jp/

区 分 所 有 者 の 団 体 が 一 人 の 区 分 所 有 者 による 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いは 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 当 たる とし 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 59 条 に 基 づき 本 件 不 動 産 の 競 売 を 請 求 したところ 認 容 された 事 例 区 分 所 有 者 の 団 体 が 一 人 の 区 分 所 有 者 による 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いは 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 当 た るとし 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 59 条 に 基 づき 本 件 不 動 産 の 競 売 を 請 求 したところ 認 容 された 事 例 東 京 地 判 平 成 25 年 5 月 8 日 区 分 所 有 等 競 売 請 求 事 件 LEX/DB 文 献 番 号 25512820 竹 田 智 志 ( 本 学 非 常 勤 ) 1. 事 案 の 概 要 本 件 は 静 岡 県 熱 海 市 にあるリゾート 型 マンションAの 区 分 所 有 者 の 団 体 である 管 理 組 合 法 人 Xが B 号 室 の 区 分 所 有 権 またそれに 伴 う 敷 地 利 用 権 を 有 する 区 分 所 有 者 Yに 対 し 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いが 他 の 区 分 所 有 者 の 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 当 たるとして 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 ( 以 下 区 分 所 有 法 ) 第 59 条 に 基 づき 本 件 不 動 産 の 競 売 を 請 求 した 事 件 である が 本 件 不 動 産 はもともと 株 式 会 社 Cが 所 有 Cは 平 成 14 年 以 降 平 成 24 年 5 月 31 日 までに 管 理 費 修 繕 積 立 金 有 線 放 送 使 用 料 水 道 基 本 料 等 の 一 部 あるいは 全 部 の 滞 納 を 開 始 し 合 計 439 万 1642 円 の 管 理 費 等 を 滞 納 していた そこでXは Cを 相 手 として 区 分 所 有 法 59 条 に 基 づき 平 成 23 年 5 月 20 日 に 区 分 所 有 権 等 競 売 請 求 事 件 を 東 京 地 裁 立 川 支 部 に 申 し 立 て 同 年 7 月 15 日 認 容 判 決 を 得 た Xはこの 認 容 判 決 を 踏 まえ 静 岡 地 裁 沼 津 支 部 に 不 動 産 強 制 競 売 の 申 立 てを 行 い その 結 果 Yが 平 成 24 年 6 月 1 日 競 売 による 売 却 で 本 件 不 動 産 を 取 得 した YはXの 管 理 規 約 24 条 に 基 づきCによる 滞 納 管 理 費 等 合 計 439 万 1642 円 につきCと 連 帯 債 務 の 関 係 にある なお Yは 平 成 24 年 6 月 1 日 以 降 25 年 1 月 分 までの 管 理 費 等 計 27 万 6718 円 をこれも 滞 納 している 2. 判 旨 全 て 認 容 Yは 本 件 不 動 産 取 得 後 Aマンションの 維 持 管 理 運 営 のための 費 用 を 一 切 支 払 っておらず その 金 額 の 総 計 は466 万 8360 円 にも 及 ぶ Yのこのような 行 為 は 建 物 の 管 理 における 区 分 所 有 者 の 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 該 当 する Yの 管 理 費 等 滞 納 額 は Cの 滞 納 による 競 売 事 件 当 時 の 管 理 費 等 滞 納 額 を 上 回 る 金 額 であり 本 件 訴 訟 に 至 るまでのXとの 交 渉 においては その 減 額 を 求 めるのみでYによる 具 体 的 金 額 の 提 示 支 払 方 法 の 提 案 があったわけでもない かつYは 別 件 訴 訟 ( 後 述 )における 判 決 において 確 定 した 金 額 を 支 払 うことが 不 可 能 であるとし 今 後 Y 215

共 同 研 究 : 主 要 民 事 判 例 研 究 会 から 任 意 に 本 件 不 動 産 にかかる 滞 納 管 理 費 等 が 支 払 われる 可 能 性 は 極 めて 低 いとした そして 本 件 未 払 管 理 費 等 の 額 前 の 競 売 事 件 における 当 該 不 動 産 の 評 価 額 と 現 時 点 での 当 該 不 動 産 にかかる 権 利 関 係 等 からすると 別 件 訴 訟 における 判 決 に 基 づく 強 制 執 行 や 区 分 所 有 法 7 条 の 先 取 特 権 に 基 づく 競 売 が 奏 功 しない 可 能 性 が 高 いとした 上 で 本 件 では Yの 共 同 利 益 背 反 行 為 によって 他 の 区 分 所 有 者 の 共 同 生 活 上 の 障 害 が 著 しく 他 の 方 法 によってはその 障 害 を 除 去 して 区 分 所 有 者 の 共 同 生 活 の 維 持 を 図 ることが 困 難 な 状 態 が 生 じているといえ 区 分 所 有 法 59 条 の 要 件 該 当 性 が 肯 定 されるのだとする またYは Xが 本 件 未 払 管 理 費 等 の 減 額 交 渉 に 応 じず 傲 慢 かつ 威 圧 的 な 態 度 をとってYに 対 して 未 払 管 理 費 等 の 請 求 や 区 分 所 有 法 59 条 の 請 求 をすることが 権 利 濫 用 に 該 当 すること Xに よる 本 件 訴 訟 は 区 分 所 有 法 59 条 の 趣 旨 に 反 すること 本 件 未 払 管 理 費 等 の 発 生 の 責 任 はXにある からYに 転 嫁 すべきではないこと 等 を 主 張 しているが 本 件 未 払 管 理 費 等 に 関 する 交 渉 は そ の 減 額 に 応 じるかどうかは 原 告 の 自 由 である 上 管 理 費 等 の 使 途 及 び 管 理 費 等 の 支 払 義 務 が 建 物 の 管 理 に 関 する 最 も 基 本 的 な 義 務 であることからすると 安 易 な 減 額 交 渉 に 応 じることができな いのはやむを 得 ないとし Yが 本 件 不 動 産 を 取 得 して 以 後 管 理 費 等 を 一 切 支 払 っていないこと などを 踏 まえると 仮 にYが 主 張 するような 交 渉 態 度 をXがとっていたとしても Xが 本 件 未 払 管 理 費 等 の 請 求 を 行 うことや 区 分 所 有 法 59 条 の 請 求 をすることが 権 利 濫 用 に 該 当 するとは 言 えず 本 件 訴 訟 が 区 分 所 有 法 59 条 の 趣 旨 に 反 しないことは 明 らかだとし Xは 本 件 不 動 産 の 所 有 者 によ る 管 理 費 等 の 滞 納 に 関 して 適 時 に 適 切 な 対 応 をとっているものと 評 価 でき 未 払 管 理 費 等 の 発 生 の 責 任 がXにあるものとはいえない Yが 本 件 未 払 管 理 費 等 の 支 払 義 務 を 負 うことは 別 件 訴 訟 に おける 判 決 が 判 示 するとおりであって Xによる 本 件 未 払 管 理 費 等 の 請 求 が 暴 利 行 為 に 該 当 する と 評 価 できる 事 実 はない なお 本 件 不 動 産 の 評 価 額 と 本 件 不 動 産 の 管 理 費 等 が 滞 納 された 結 果 本 件 不 動 産 の 所 有 者 が 負 うこととなる 滞 納 管 理 費 等 の 支 払 額 との 間 には 相 関 関 係 はないから 管 理 費 等 の 滞 納 額 が 本 件 不 動 産 の 評 価 額 を 超 えているとしても そのことが 暴 利 行 為 に 該 当 しな いのは 明 らかだとする したがってXがYに 対 して 何 らかの 責 任 を 転 嫁 しているものとはいえず Yの 主 張 はいずれも 採 用 することができないとして 斥 けた アンダーラインは 筆 者 による 3. 争 点 まずは 未 払 い 管 理 費 等 の 扱 いについて Yの 主 張 は Xに 対 し 本 件 未 払 管 理 費 等 の 減 額 を 申 し 入 れたもの 一 切 の 話 し 合 いに 応 じない 請 求 金 額 は 一 銭 も 減 額 しないと 回 答 するのみで 満 額 支 払 でなければ 区 分 所 有 法 59 条 により 所 有 権 を 剥 奪 する 旨 の 主 張 をし 債 権 回 収 ができなけれ ば 再 度 債 権 回 収 の 手 段 として 同 条 により 所 有 権 を 剥 奪 し 追 放 をするとの 脅 しを 主 張 債 権 回 収 を 強 要 し さらにXは 平 成 24 年 12 月 2 日 に 第 22 回 定 期 総 会 を 行 い 弁 明 の 機 会 を 与 えるとの 申 入 れがあったことから 何 とか 話 し 合 いで 解 決 を 図 るべく 出 席 したが 自 分 の 言 い 分 は 一 切 聞 かれず 吊 し 上 げをされた 挙 句 大 変 な 屈 辱 を 味 わった 被 告 としては 誠 心 誠 意 Xとの 話 し 合 いに 対 応 し ているにもかかわらず Xの 要 求 態 度 は 傲 慢 かつ 威 圧 的 で これは 権 利 の 濫 用 にあたるとする 216

区 分 所 有 者 の 団 体 が 一 人 の 区 分 所 有 者 による 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いは 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 当 たる とし 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 59 条 に 基 づき 本 件 不 動 産 の 競 売 を 請 求 したところ 認 容 された 事 例 これに 対 しXは YはCの 滞 納 管 理 費 等 につき 同 管 理 組 合 法 人 管 理 規 約 24 条 に 基 づく 連 帯 債 務 として 履 行 義 務 を 負 う439 万 1642 円 及 びYが 本 件 不 動 産 にかかる 権 利 取 得 後 の 滞 納 管 理 費 等 で ある27 万 6718 円 の 合 計 466 万 8360 円 を 支 払 わないため Yに 対 し 本 件 未 払 管 理 費 等 を 支 払 うよう 再 三 交 渉 を 行 ってきた YはCによる 多 額 の 管 理 費 等 の 滞 納 を 認 識 したうえで 競 売 により 本 件 不 動 産 を 取 得 したにもかかわらず 管 理 費 等 及 び 本 件 未 払 管 理 費 等 の 減 額 の 主 張 を 繰 り 返 し 減 額 さ れなければ 支 払 わない 旨 主 張 するのみで しかも 自 らが 本 件 不 動 産 を 取 得 した 平 成 24 年 6 月 1 日 分 以 降 の 管 理 費 等 を 含 め 本 件 未 払 管 理 費 等 を 全 く 支 払 おうとしていないとする 次 に 法 59 条 区 分 所 有 権 の 競 売 の 請 求 における 要 件 の 該 当 性 であるが Yは 区 分 所 有 法 59 条 に つき 近 時 永 年 の 滞 納 管 理 費 の 収 支 を 目 的 とした 判 断 がされていることは 事 実 であると 認 めるも のの 同 条 の 趣 旨 は 著 しい 義 務 違 反 がされ 共 同 生 活 の 維 持 を 図 ることが 困 難 な 場 合 で 他 に 方 法 がない 場 合 に 限 られるとし 訴 えをもって 当 該 義 務 違 反 者 の 区 分 所 有 権 及 び 敷 地 利 用 権 の 競 売 を 請 求 することができるというものであるから 決 して 債 権 回 収 を 目 的 とするものではないと する そして 本 件 未 払 管 理 費 等 の 発 生 は Xが 有 効 な 手 だてを 打 たず 多 額 の 管 理 費 等 の 滞 納 を 放 置 してきた 結 果 であって その 責 任 はXにあるのだとし 権 利 の 上 に 眠 る 者 を 保 護 する 必 要 は なく 暴 利 を 目 的 とした 債 権 回 収 のために 区 分 所 有 法 59 条 を 多 用 することは 認 められないと 主 張 する これに 対 し Xは Yが 別 件 訴 訟 において 原 告 の 請 求 が 全 て 認 められたにもかかわらず 本 件 未 払 管 理 費 等 だけでなく 現 在 も 発 生 している 管 理 費 等 を 全 く 支 払 おうとしていない たとえ 別 件 訴 訟 の 勝 訴 判 決 に 基 づき 不 動 産 強 制 競 売 手 続 を 申 し 立 てても 本 件 不 動 産 の 管 理 費 等 の 滞 納 が 500 万 円 以 上 もあり また 本 件 不 動 産 は 静 岡 県 により 差 押 えがされていることから 同 手 続 は 無 剰 余 により 取 り 消 されてしまうことは 明 らかである したがってXとしては 法 59 条 以 外 の 方 法 で は その 障 害 を 除 去 し 共 用 部 分 の 利 用 の 確 保 その 他 区 分 所 有 者 の 共 同 生 活 の 維 持 を 図 ることが 困 難 であるとの 判 断 に 至 ったとする また 本 件 不 動 産 の 管 理 費 等 の 滞 納 を 解 消 するため Cに 対 する 請 求 はもちろん Cを 相 手 とする 訴 訟 提 起 を 行 い Yが 本 件 不 動 産 を 取 得 した 後 もYに 対 す る 請 求 を 行 い Yが 支 払 をしないことから 平 成 24 年 12 月 7 日 には 管 理 費 等 請 求 訴 訟 を 提 起 し X の 請 求 を 認 容 する 判 決 を 受 ける 等 必 要 な 対 応 を 行 い 決 して 管 理 費 等 の 滞 納 状 態 を 放 置 していた わけではないとした なお 義 務 違 反 に 基 づく 競 売 の 請 求 に 当 たっては Xは Aマンション 管 理 規 約 の 定 めに 従 い 平 成 24 年 12 月 2 日 の 第 22 回 定 期 総 会 で 組 合 員 の 議 決 権 の4 分 の3 以 上 の 多 数 をもって Yの 有 する 本 件 不 動 産 について 競 売 を 請 求 することを 決 議 しているとした そし て この 定 期 総 会 に 先 立 ち Yに 弁 明 の 機 会 を 与 えるため 総 会 出 席 の 要 望 書 を 送 達 し Yの 代 表 者 が 出 席 したが 結 局 これまでのように 債 権 の 減 額 を 主 張 し 納 得 できなければ 裁 判 でもすれ ばよいとの 主 張 を 繰 り 返 すばかりであった Yによる 本 件 未 払 管 理 費 等 や 今 後 の 管 理 費 等 の 正 常 な 支 払 は 今 後 も 全 く 見 込 めないとする 最 後 に Yによる 状 況 判 断 は 熱 海 周 辺 のリゾートマンションは 市 場 に 売 り 物 件 が 氾 濫 し 何 年 も 売 りに 出 ているが 売 れないため 価 格 の 下 落 が 続 いている 現 状 にある そのような 現 状 下 で Xが 巨 額 な 債 権 を 請 求 しても 解 決 は 不 可 能 である 評 価 額 が 約 300 万 円 の 本 件 不 動 産 につき500 万 円 から800 万 円 近 い 管 理 費 等 の 滞 納 分 の 請 求 をしても 解 決 を 図 ることはできない むしろ 管 理 組 217

共 同 研 究 : 主 要 民 事 判 例 研 究 会 合 の 設 立 趣 旨 責 務 は 健 全 な 管 理 運 営 財 務 体 質 を 考 えるべきであり 不 毛 な 争 いをすることで はないはずだとし 未 払 管 理 費 等 の 発 生 は Xが 有 効 な 手 だてを 打 たず 多 額 の 管 理 費 等 の 滞 納 を 放 置 してきた 結 果 で その 責 任 を 認 識 すべきであり この 点 からも 本 件 は 区 分 所 有 法 59 条 の 適 用 が 認 められる 事 案 ではないと 主 張 する 4. 展 開 ほぼ15 年 前 まで 管 理 費 等 滞 納 問 題 が 義 務 違 反 を 前 提 として 議 論 されることなど 殆 んどなかっ た というより 法 6 条 を 踏 まえ 法 57 条 行 為 の 停 止 法 58 条 使 用 禁 止 法 59 条 競 売 を 行 使 するこ と 自 体 威 圧 的 に 規 定 はされているものの 顔 を 出 すことなど 見 当 たらなかったといえる それが マンションの 居 室 を 利 用 し 暴 力 団 の 事 務 所 カルト 的 宗 教 施 設 としての 使 用 が 表 面 化 するにつれ 報 道 等 で 目 にする 機 会 が 増 加 してきた 公 共 賃 貸 住 宅 の 場 合 入 居 者 はその 履 歴 を 参 考 として 居 住 の 可 否 が 判 断 されるが 分 譲 マンションにはそれがなくリスクは 高 まりつつある さて 区 分 所 有 者 の 団 体 にとって 慢 性 的 かつ 伝 統 的 課 題 の 一 つに 管 理 費 等 滞 納 問 題 がある 平 成 10 年 に 少 額 訴 訟 制 度 が 導 入 されたことにより 滞 納 問 題 の 解 決 に 向 けた 展 開 が 期 待 されたが 結 局 は 通 常 の 訴 訟 による 解 決 が 一 般 的 で 管 理 費 等 滞 納 にあっては 効 果 のほどが 知 れている 他 方 標 準 管 理 規 約 の 改 定 を 受 け 区 分 所 有 者 の 団 体 による 管 理 費 等 滞 納 問 題 への 対 応 は 2004 年 規 約 の 目 玉 として 登 場 共 用 部 分 の 管 理 に 関 する 事 項 は 原 則 総 会 決 議 で 決 するところ 未 納 管 理 費 等 の 請 求 は 理 事 会 決 議 で 足 り 理 事 長 が 区 分 所 有 者 の 団 体 を 代 表 し 法 的 措 置 を 追 行 で きる 旨 の 規 定 ( 標 準 規 約 60 条 3 項 )として 設 定 された 管 理 費 滞 納 が 区 分 所 有 者 の 団 体 に 対 し 広 くしかも 伝 統 的 に 継 続 してきたことを 受 け その 対 処 に 迅 速 に 応 えるべく 規 約 として 成 立 してき たものである さらに 同 規 約 第 8 章 雑 則 66 条 において 義 務 違 反 者 に 対 する 措 置 として 区 分 所 有 者 又 は 占 有 者 が 建 物 の 保 存 に 有 害 な 行 為 その 他 建 物 の 管 理 または 使 用 に 関 し 区 分 所 有 者 の 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 をした 場 合 又 はそのおそれがある 場 合 法 57 条 から60 条 までの 措 置 をとることがで きるとした 上 で 同 規 約 67 条 は 理 事 長 の 勧 告 及 び 指 示 を 明 確 化 し その 中 の 第 3 項 では 区 分 所 有 者 等 が 規 約 若 しくは 使 用 細 則 に 違 反 したとき 又 は 区 分 所 有 者 等 若 しくは 区 分 所 有 者 等 以 外 の 第 三 者 が 敷 地 及 び 共 用 部 分 等 において 不 法 行 為 を 行 ったときは 理 事 長 は 理 事 会 の 決 議 を 経 て 次 の 措 置 を 講 ずることができるとし 第 1 号 として 行 為 の 差 止 め 排 除 又 は 原 状 回 復 のための 必 要 な 措 置 の 請 求 に 関 し 組 合 を 代 表 して 訴 訟 その 他 法 的 措 置 を 追 行 すること 2 号 として 敷 地 及 び 共 用 分 等 について 生 じた 損 害 賠 償 金 又 は 不 当 利 得 による 返 還 金 の 請 求 又 は 受 領 に 関 し 区 分 所 有 者 のために 訴 訟 において 原 告 又 は 被 告 となること その 他 法 的 措 置 をとることができると し このような 訴 えを 提 起 する 場 合 理 事 長 は 請 求 の 相 手 方 に 対 し 違 約 金 としての 弁 護 士 費 用 及 び 差 止 め 等 の 諸 費 用 を 請 求 することができる( 第 4 項 )とする ここでも 違 約 金 としての 弁 護 士 費 用 及 び 差 止 め 等 の 諸 費 用 を 請 求 することができるとすることは 法 6 条 に 基 づく 共 同 利 益 背 反 行 為 につき 訴 訟 に 至 った 場 合 違 約 金 としての 弁 護 士 費 用 を 請 求 できるとするわけである が 管 理 費 等 滞 納 による 徴 収 と 区 別 される 点 は 法 57 58 59 60 条 の 提 訴 による 請 求 にあって 218

区 分 所 有 者 の 団 体 が 一 人 の 区 分 所 有 者 による 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いは 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 当 たる とし 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 59 条 に 基 づき 本 件 不 動 産 の 競 売 を 請 求 したところ 認 容 された 事 例 は 総 会 における 議 決 を 要 し 管 理 費 等 滞 納 の 請 求 にあってはそれを 必 要 としない 処 で 異 なってい る 要 は2 方 向 からなる 解 決 策 が 導 入 されたのだとみることができよう( 注 1) 5. 分 析 本 件 にいたるCの 区 分 所 有 権 の 喪 失 とそれに 代 わるYの 登 場 において 競 落 価 格 が 如 何 程 なの かは 明 らかでない が 前 件 競 売 事 件 において 評 価 人 ( 不 動 産 鑑 定 士 )が 静 岡 地 方 裁 判 所 沼 津 支 部 に 提 出 した 評 価 書 には 本 件 不 動 産 の 評 価 額 が1 万 円 であること 本 件 不 動 産 の 評 価 額 は 本 件 不 動 産 に 関 する 管 理 費 修 繕 積 立 金 の 元 本 滞 納 額 について 所 定 の 控 除 をした 価 格 であること 平 成 23 年 10 月 28 日 時 点 でのCによる 管 理 費 等 の 滞 納 額 は 414 万 8880 円 であり このうち 管 理 費 及 び 修 繕 積 立 金 の 滞 納 額 の 元 本 の 合 計 は358 万 5920 円 であること 等 の 記 載 がある またYは 法 59 条 の 適 用 を 巡 って 同 地 区 のリゾートマンションは 市 場 に 売 り 物 件 が 氾 濫 し 何 年 も 売 りに 出 ているが 売 れないため 価 格 の 下 落 が 続 いている 現 状 で Xが 巨 額 な 債 権 を 請 求 し ても 解 決 は 不 可 能 だとし 評 価 額 が 約 300 万 円 の 本 件 不 動 産 につき500 万 円 から800 万 円 近 い 管 理 費 等 の 滞 納 分 の 請 求 をしても 解 決 を 図 ることにはならないとした 主 張 があった すると 区 分 所 有 者 の 団 体 であるXは Yに 対 し 法 59 条 以 外 の 方 法 では その 障 害 を 除 去 し 共 用 部 分 の 利 用 の 確 保 その 他 区 分 所 有 者 の 共 同 生 活 の 維 持 を 図 ることが 困 難 であると 判 断 競 売 の 請 求 に 至 ったとして その 結 果 競 売 自 体 は 不 成 立 でも 権 利 関 係 の 明 確 化 が 実 現 でき Yの 区 分 所 有 権 の 剥 奪 の 意 図 を 鮮 明 化 することによって 団 体 の 意 図 を 明 示 するに 留 まってしまっても 可 と するのだろうか 勿 論 例 えばZといった 新 たな 競 落 人 が 登 場 し 同 不 動 産 を 取 得 した 場 合 なお C 及 びYとの 連 帯 債 務 により 滞 納 管 理 費 等 の 回 収 を 行 おうとすることは 可 能 である この 時 点 で は 全 く 閉 ざされているというわけではない( 注 2) また Xが 当 該 管 理 費 等 を 損 金 扱 いとし 新 たな 入 居 者 を 待 つ 場 合 も 考 えられようが このことは 単 にC 或 はYの 意 図 するところにも 思 える 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いに 対 する 標 準 規 約 の 充 実 については 先 に 触 れたが 2 系 統 の 滞 納 処 理 手 法 を 駆 使 しても 不 払 い 分 の 回 収 は その 相 手 方 によっては 成 す 術 もない 場 合 がある 滞 納 管 理 費 等 請 求 に 当 たっては 勝 訴 判 決 を 得 て 後 速 やかに 競 売 請 求 を 行 うのが 望 ましく 回 収 の 目 途 を 立 たせることが 有 意 義 である が 使 用 禁 止 競 売 請 求 の 判 断 はまだまだ 揺 れているというの が 現 状 であり 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いに 対 する 競 売 の 請 求 はむしろ 当 該 区 分 所 有 権 の 剥 奪 とい う 効 果 でしかない 6. 私 見 判 旨 においては 概 ね 賛 成 である さて 平 成 10 年 以 降 管 理 費 滞 納 を 巡 るトラブル 事 例 は 著 し い 増 加 の 傾 向 を 示 しているが 近 時 の 管 理 費 等 不 払 いに 関 する 法 58 条 による 使 用 禁 止 請 求 及 び 競 売 請 求 事 件 はというと 1.2. 区 分 所 有 建 物 であるテナントビルの 区 分 所 有 者 が 平 成 3 年 9 月 分 から 平 成 12 年 までの 間 管 理 費 等 の 滞 納 を 行 ったところ マンションの 管 理 者 は 滞 納 管 理 費 等 の 支 払 いを 請 求 するとともに 管 理 費 等 の 不 払 いが 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 と 主 張 し 区 219

共 同 研 究 : 主 要 民 事 判 例 研 究 会 分 所 有 法 58 条 1 項 に 基 づき 専 有 部 分 の 使 用 を2 年 間 禁 止 することを 請 求 した 管 理 費 等 の 不 払 い は 共 同 の 利 益 に 反 する 等 とし 請 求 を 容 認 した 事 例 がある( 大 阪 地 判 平 13 9 5 判 時 1785 59 頁 ) が 高 裁 は 管 理 費 等 の 不 払 いが 共 同 の 利 益 の 侵 害 に 当 たらないとし 原 判 決 を 取 り 消 し 請 求 を 棄 却 した( 大 阪 高 判 平 14 5 16 判 夕 1109 253 頁 ) 3. 大 阪 市 内 の11 階 建 てビルの 管 理 会 社 が 一 人 の 区 分 所 有 者 が 平 成 3 年 9 月 から 平 成 12 年 6 月 まで 管 理 費 等 合 計 1189 万 7321 円 の 支 払 いを 滞 納 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 であるとし 専 有 部 分 の 使 用 禁 止 を 求 めるとともに 滞 納 管 理 費 等 の 支 払 いを 求 めたが 請 求 を 棄 却 された 事 例 がある( 大 阪 高 判 平 11 5 16 判 夕 1109 253 頁 ) なお 競 売 請 求 の 方 は a.マンションの 区 分 所 有 者 が 平 成 12 年 3 月 以 降 管 理 費 等 を 滞 納 し 平 成 1 年 7 月 分 まで 合 計 117 万 7420 円 を 滞 納 した 管 理 組 合 は その 区 分 所 有 者 に 対 して 管 理 費 等 の 支 払 いを 請 求 する 訴 訟 を 提 起 し 勝 訴 判 決 を 得 勝 訴 判 決 が 確 定 したが その 後 も 区 分 所 有 者 は 滞 納 法 59 条 1 項 所 定 の 競 売 請 求 をする 訴 訟 の 提 起 を 決 議 し 競 売 を 請 求 した 裁 判 所 は 未 払 い 管 理 費 等 が 多 額 にのぼり 法 59 条 1 項 所 定 の 共 同 の 利 益 に 反 するとし 請 求 を 認 容 した( 東 京 地 判 平 17 5 13 判 夕 1218 311 頁 ) b. 区 分 所 有 者 が 平 成 12 年 11 月 分 から 管 理 費 修 繕 積 立 金 等 を 滞 納 し 管 理 組 合 は 平 成 15 年 4 月 分 までの 滞 納 分 につき 東 京 簡 裁 に 支 払 督 促 の 申 立 て をし 仮 執 行 宣 言 付 支 払 督 促 を 得 たが その 後 も 滞 納 を 続 けられた 組 合 は 集 会 の 決 議 により 競 売 請 求 をすることを 決 議 し 法 59 条 所 定 の 競 売 を 請 求 裁 判 所 は 競 売 請 求 が 認 められるため には 競 売 以 外 の 方 法 によっては 債 権 の 回 収 の 途 がないことが 明 らかである 場 合 に 限 るとした 上 で 競 売 以 外 の 途 が 明 らかであるとは 言 えないとし 請 求 を 棄 却 した( 東 京 地 判 平 18 6 27 判 時 1961 65 頁 ) c.マンションの 区 分 所 有 者 が 平 成 14 年 頃 から 約 33ヵ 月 間 管 理 費 等 を 滞 納 して いたところ Aの 母 が 完 済 したものの その 後 翌 月 からさらに40ヵ 月 以 上 にわたって 管 理 費 等 を 滞 納 管 理 組 合 は 滞 納 管 理 費 等 を 請 求 する 少 額 訴 訟 を 提 起 し その 請 求 を 容 認 する 判 決 を 得 た そして 管 理 組 合 は この 判 決 を 受 けて 区 分 所 有 者 所 有 の 自 動 車 2 台 (マセラティ ポルシェ)の 強 制 競 売 手 続 を 申 し 立 てたが 執 行 期 日 に 昼 までに 請 求 書 を 持 ってくれば 今 日 中 に 支 払 う と 述 べたため 執 行 官 らは 執 行 を 中 止 した 当 該 区 分 所 有 者 の 指 示 に 従 い 正 午 までに 請 求 書 を 郵 便 受 けに 投 函 したが 結 局 滞 納 分 の 支 払 いはなかったため 上 記 執 行 補 助 費 用 は 回 収 不 能 と なった 上 管 理 規 約 の 定 めに 反 して 転 居 先 や 緊 急 連 絡 先 の 届 出 を 行 わず 管 理 組 合 は 法 59 条 に 基 づく 競 売 請 求 訴 訟 を 提 起 したが 裁 判 所 は 請 求 を 棄 却 した( 東 京 地 判 平 20 6 20 判 例 集 未 登 載 ) ( 注 3) また 一 度 は 競 売 請 求 が 成 立 したものの 無 剰 余 による 取 消 事 例 もある 区 分 所 有 者 が 過 去 7 年 間 にわたって 管 理 費 未 納 を 続 け 催 告 も 無 視 し 続 けたため マンシ 管 理 組 合 が 同 滞 納 管 理 費 等 の 支 払 いを 求 めて 提 訴 結 果 勝 訴 判 決 を 得 たものの 支 払 いはなされず 法 59 条 1 項 に 基 づく 競 売 請 求 をし 被 告 側 欠 席 のまま 容 認 判 決 が 確 定 したものの 管 理 組 合 が 上 記 判 決 を 債 務 名 義 と して 民 事 執 行 法 195 条 に 基 づき 未 納 者 の 区 分 所 有 建 物 に 対 する 競 売 を 申 し 立 て 平 成 15 年 に 開 始 決 定 を 得 たが 最 低 売 却 価 額 が418 万 円 手 続 費 用 および 差 押 債 権 者 である 管 理 組 合 に 優 先 する 債 権 額 約 2700 万 円 を 弁 済 しても 余 剰 が 生 ずる 見 込 みがないとして 民 事 執 行 法 63 条 2 項 によ り 競 売 手 続 きを 取 り 消 す 無 剰 余 取 消 決 定 をした これに 対 し 管 理 組 合 は 法 59 条 に 基 づく 競 売 には 民 事 執 行 法 63 条 の 剰 余 主 義 の 規 定 は 適 用 されないと 主 張 し 原 決 定 の 取 り 消 しを 求 め 220

区 分 所 有 者 の 団 体 が 一 人 の 区 分 所 有 者 による 滞 納 管 理 費 等 の 不 払 いは 共 同 の 利 益 に 反 する 行 為 に 当 たる とし 建 物 の 区 分 所 有 等 に 関 する 法 律 59 条 に 基 づき 本 件 不 動 産 の 競 売 を 請 求 したところ 認 容 された 事 例 東 京 高 等 裁 判 所 に 抗 告 するといった 事 例 もある( 東 京 高 決 平 16 5 20 判 夕 1210 170 頁 ) さらに 区 分 所 有 者 が 平 成 17 年 11 月 から 管 理 費 等 を 滞 納 管 理 組 合 は 平 成 20 年 3 月 に 管 理 費 等 請 求 訴 訟 を 提 起 し 同 年 4 月 に 区 分 所 有 者 欠 席 のまま 請 求 認 容 判 決 が 下 されたものの 平 成 20 年 10 月 当 該 区 分 所 有 建 物 につき 競 売 の 申 立 てを 行 い 平 成 21 年 9 月 24 日 に 強 制 競 売 によって 新 たな 区 分 所 有 者 がこれを 競 落 し 9 月 25 日 所 有 権 移 転 登 記 がなされた 管 理 組 合 は 平 成 17 年 11 月 から 平 成 20 年 3 月 までの 管 理 費 等 滞 納 分 について 上 記 強 制 競 売 手 続 により 回 収 することがで きたが 訴 え 提 起 後 から 新 たな 区 分 所 有 者 に 所 有 権 が 移 転 するまでの 滞 納 管 理 費 等 31 万 円 余 につ いて 未 回 収 のままであったため 管 理 組 合 は 法 8 条 に 基 づき 平 成 21 年 11 月 に 内 容 証 明 郵 便 にて 未 回 収 の 滞 納 管 理 費 等 およびこれに 対 する 遅 延 損 害 金 ( 年 18%)を 請 求 したところ 遅 延 損 害 金 が 高 額 であること 物 件 明 細 書 に 滞 納 管 理 費 等 についての 記 載 がなかったことなどを 理 由 として 管 理 費 等 債 務 の 不 存 在 確 認 を 求 める 調 停 を 申 し 立 てた この 調 停 の 中 で 強 制 競 売 手 続 において 剰 余 金 が 発 生 しており これが 前 区 分 所 有 者 に 返 還 されずに 供 託 されていることが 明 らかとなり 調 停 委 員 が 管 理 組 合 に 対 し 法 7 条 による 先 取 特 権 による 物 上 代 位 を 行 使 してAの 当 該 供 託 金 還 付 請 求 権 を 差 し 押 さえるよう 求 めたが 東 京 地 方 裁 判 所 は 平 成 22 年 5 月 13 日 本 件 建 物 が 不 動 産 強 制 競 売 により 売 却 されことにより 管 理 組 合 の 前 区 分 所 有 者 に 対 する 本 件 建 物 についての 先 取 特 権 は 消 滅 した( 民 事 執 行 法 59 条 1 項 )というべきで 担 保 権 の 存 在 を 証 する 文 書 ( 同 法 193 条 1 項 )の 提 出 がないものといわざるをえないとして 申 立 てを 却 下 した 事 例 ( 東 京 高 決 平 22 6 25 判 夕 1336 281 頁 )もある ところで 管 理 費 等 が 共 用 部 分 の 管 理 の 必 要 に 応 じて 総 会 での 決 議 により その 金 額 が 決 定 される 債 権 であり 管 理 費 等 の 請 求 権 が 通 常 毎 月 毎 に 一 定 額 の 金 銭 を 給 付 するものであるから 定 期 金 債 権 であって 管 理 費 等 請 求 権 は 定 期 金 債 権 から 派 生 する 支 分 権 で その 消 滅 時 効 は5 年 であるとしている( 注 4) とはいえ 管 理 費 等 の 主 要 素 は 管 理 組 合 費 と 修 繕 積 立 金 から 構 成 されている 修 繕 積 立 金 は 兎 も 角 として 組 合 費 は 賃 貸 借 上 の 必 要 費 とされる 領 域 であり 毎 月 徴 収 を 前 提 としつつも 組 合 財 産 として 徴 収 され 賄 われている 側 面 を 備 えている とすれば 組 合 財 産 は 各 区 分 所 有 者 に 合 有 的 に 帰 属 することとなるから( 注 5) 一 度 区 分 所 有 者 となることで 不 払 いは 許 されない 筈 だが 現 状 はままならない では あらかじめ 保 険 或 は 共 済 制 度 のような 体 制 の 導 入 は 考 えられないか 満 期 10 年 から12 年 とする 積 立 或 は 一 括 徴 収 による 学 資 保 険 形 式 の 保 険 制 度 で 管 理 費 等 を 担 保 し 救 済 されるべき 特 段 の 事 情 を 備 えた 場 合 に 限 り 手 当 も 為 されるような 仕 組 みが 確 立 すれば マン ションはこれまで 以 上 に 安 心 できる 住 まいとなろう また 繰 上 げ 償 還 中 古 市 場 へ 出 された 物 件 の 多 くは 専 有 部 分 の 火 災 保 険 への 加 入 は 一 定 以 上 認 められるものの 共 用 部 分 の 付 保 につい ては 以 前 より 疑 問 視 されていた そこで 共 用 部 分 の 付 保 を 前 提 とした 強 制 火 災 保 険 とすること はできないか これに 任 意 の 地 震 保 険 を 加 えられれば( 審 査 基 準 等 詳 細 を 確 立 すれば 再 建 も 可 能 ) 安 心 度 は 格 段 に 増 す また 強 制 保 険 の 滞 納 は 許 されないから 滞 納 は 無 保 険 状 態 を 意 味 し 無 保 険 者 は 当 該 マンションへの 居 住 を 拒 否 される そしてこれを 担 うのは これまでの 区 分 所 有 者 の 団 体 ではなく 火 災 保 険 会 社 ということになれば 法 人 であれ 個 人 であれ 徹 底 した 回 収 が 望 まれ るし 直 接 区 分 所 有 者 の 団 体 が 当 事 者 となることが 避 けられる なお この 仕 組 みには 新 規 221

共 同 研 究 : 主 要 民 事 判 例 研 究 会 中 古 を 問 わずマンション 購 入 者 全 員 の 強 制 加 入 が 必 要 だとも 思 われるが 保 険 制 度 につき 皆 目 検 討 するに 的 を 得 ない 筆 者 としては 全 体 としての 構 造 をこれ 以 上 踏 み 込 めず 今 後 の 研 究 に 委 ね たい 注 (1) 拙 稿 区 分 所 有 者 が 管 理 費 等 を 滞 納 した 場 合 管 理 組 合 は 違 約 金 として 弁 護 士 費 用 まで 加 算 して 請 求 できるかの 可 否 日 本 マンション 学 会 マンション 学 第 51 号 51-56 頁 参 照 (2) 升 田 純 著 要 約 マンション 判 例 155 学 陽 書 房 2011 278 頁 参 照 (3) 油 布 剛 著 管 理 費 長 期 滞 納 等 による59 条 競 売 が 否 定 された 事 例 全 国 マンション 問 題 研 究 会 編 マ ンション 判 例 解 説 民 事 法 研 究 会 2011 292 293 頁 参 照 東 京 地 判 平 20 6 20 判 例 集 未 登 載 (4) 横 浜 弁 護 士 会 編 マンション 団 地 の 法 律 実 務 ぎょうせい2014 177 頁 参 照 最 判 平 16 4 23 民 集 58 4 959 頁 (5) 我 妻 栄 有 泉 亨 著 コンメンタール 民 法 ( 第 3 版 ) 日 本 評 論 社 2013 458 頁 及 び1208 頁 参 照 なお 本 稿 は 鎌 野 邦 樹 花 房 博 文 山 野 目 章 夫 編 マンション 法 の 判 例 解 説 ( 仮 称 ) 勁 草 書 房 (2016 年 度 発 行 予 定 )68 講 へ 登 載 予 定 222