86 QOL S Masson Irritable Bowel Syndrome IBS Visual Analog Scale VAS IBS MRI S pelvic side wall W pelvic side wall PDS figure
過敏性腸炎様の症状を呈した直腸子宮内膜症の症例 87 図１ 術前 MRI ゼリー法の結果 １ 症例１の術前所見 症例の術前所見では に直腸子宮内膜症を疑う １ ３ ４ ５ ６ 図 症例１手術所見 １ 手術開始時骨盤内所見 右 pelvic side wall の病巣切除 ３ 直腸漿膜面の病巣 ４ 針状モノポーラでの直腸病巣切除 ５ 直腸漿膜面の縫合 ６ 術後創部 eight 縫合針で行った 図 ５ その際 症例 針の運針後にそれぞれを結紮した 術後の腹 ３歳の未経妊の不妊症例で 慢性骨盤 背 景 ３ 壁創所見は図 ６に示す 痛および子宮内膜症の診断で当院紹介受診とな 予 後 本例の術 後 VAS は 月 経 困 難 症３ った 初診時の疼痛の VAS は 月経困難症１ ０ 排便痛３と VAS 上ではやや高値であるが 鎮 非月経時を含めた慢性骨盤痛８ 排便痛９であ 痛剤の使用量は著明に減少し自制内に収まっ った 術前の問診および腟直腸診所見より深部 た また患者自身の排便コントロールが保たれ 子宮内膜症の存在を考え施行した MRI ゼリー 自覚症状は劇的に改善したことから満足度はき 法所見から Rs から Ra にかける直腸子宮内膜 わめて高い なお 直腸病巣の病理所見は 図 症による直腸の狭窄と診断 直腸低位前方切除 ４ １に示すように直腸筋層に浸潤した子宮内 術の準備のうえで腹腔鏡下手術に臨んだ 図１ 膜症組織を認めた の 手術所見 手術時の骨盤内所見は 一見重症子
88 奥ほか １ ３ ４ ５ ６ 図３ 症例手術所見 １ 手術開始時骨盤内所見 右 pelvic side wall の病巣切除 ３ 直腸漿膜面の病巣 ４ 針状モノポーラでの直腸病巣切除 ５ 直腸漿膜面の縫合 ６ 術後創部 400 図４ 400 術後病理所見 １ 症例１の病理所見 症例の病理所見 宮内膜症にはみえないものの 図３ １ 広 予 後 術後の VAS は月経困難症３ 排便痛 範囲の深部子宮内膜症を認めた 症例１で紹介 と改善を認め 痛みも排便異常の自制内で した方法と同様の手順で手術操作を進めた 仙 現在妊娠計画中である 病理所見は図４ に 骨子宮靭帯をはじめとした深部子宮内膜症を切 示すように腸筋層に浸潤した子宮内膜症組織を 除しつつ 図３ 直腸を遊離して直腸を 認めた 確認したところ 明らかな狭窄をきたすような 考 察 直腸子宮内膜症は認めず 直腸低位前方切除術 腸管子宮内膜症では 腹痛と腸管の器質的な の必要性はないと判断した しかし 直腸の漿 障害よる通過障害などの便通異常が一般的な主 膜面には限局した発赤を伴う子宮内膜症病変を 症状と考えがちである また直腸子宮内膜症で 認めたため 図３ ３ 手術内容は直腸子宮 も直腸漿膜側のみに限局する場合は 多くは無 内膜症病巣の直腸半層切除とし 図３ ４ 治療で経過しているのが多いと思われる この 切除部は３ ０PDS で直腸は修復した 図３ ような漿膜側に発生した病巣が直腸筋層に浸潤 ５ 術後の腹壁創所見は図３ ６に示す していくと下血 慢性骨盤痛 排便痛などの症
89 MRI S S S IBS IBS IBS MRI S Colon Fiber red lesion GnRH
90 Jubanvic KJ et al. Extrapelvic endometriosis. Obstet Gynecol Clin North Am Jun Masson JC et al. Present conception of endometriosis and its treatment. Trans Western Surg ASS Takeuchi H et al. A novel technique using magnetic resonance imaging jelly for evaluation of rectovaginal endometriosis. Fertil Steril Griffiths AN et al. Predicting the presence of rectovaginal endometriosis from the clinical history : A retrospective observational study. Obstet Gynecol