日 頃 は 当 基 金 の 事 業 運 営 につきまして ご 理 解 とご 協 力 をいただき 厚 く 御 礼 申 し 上 げます さて 当 基 金 は 基 金 加 入 員 の 皆 様 の 老 後 の 生 活 の 安 定 と 福 祉 の 向 上 を 目 的 として 昭 和 44 年 10 月 に 西 日 本 地 区 の 電 線 業 界 の 事 業 所 を 対 象 として 設 立 され 事 業 主 の 皆 様 の 絶 大 なご 支 援 とご 協 力 により 半 世 紀 近 くわたり 運 営 してまいりました しかし 平 成 24 年 2 月 の 一 部 の 厚 生 年 金 基 金 が 運 用 委 託 していた AIJ 投 資 顧 問 の 運 用 損 失 がマスコミで 報 道 されるや 否 や 厚 生 労 働 省 及 び 国 会 内 で 厚 生 年 金 基 金 制 度 廃 止 をめぐる 議 論 が 急 テンポに 行 われ 僅 か 1 年 半 足 らずの 間 に 厚 生 年 金 基 金 制 度 廃 止 を 目 的 とする 厚 生 年 金 保 険 法 の 一 部 改 正 案 が 第 183 回 通 常 国 会 で 可 決 成 立 平 成 25 年 6 月 26 日 に 公 布 され 翌 26 年 4 月 1 日 施 行 となりました 改 正 法 では 国 の 代 行 部 分 の 1.5 倍 の 資 産 を 常 時 保 有 しなければならないといった ほと んどの 厚 生 年 金 基 金 が 条 件 を 満 たすことができない 新 基 準 を 設 け この 基 準 に 満 たさない 基 金 に 対 しては 平 成 26 年 4 月 1 日 の 施 行 日 から 5 年 以 内 の 廃 止 を 余 儀 なくされる 内 容 となっ ております 仮 に 改 正 法 による 厚 生 年 金 基 金 として 存 続 できたとしても 毎 年 財 政 検 証 し 前 述 の 新 基 準 に 満 たしておらなければ 即 時 に 掛 金 引 き 上 げや 加 入 事 業 所 の 財 務 状 況 の 報 告 等 を 盛 り 込 んだ 基 準 を 設 けております この 改 正 法 が 公 布 される 前 の 一 昨 年 の 春 以 降 当 基 金 としましても 財 務 検 討 委 員 会 若 しく は 代 議 員 会 等 をほぼ 毎 月 開 催 し 給 付 制 度 の 見 直 しも 含 め 財 政 安 定 化 に 向 けてあらゆる 観 点 から 検 討 を 行 っておりました しかしながら 年 を 追 って 加 入 員 の 減 少 傾 向 が 続 くなか それぞれ 事 情 の 異 なる 複 数 の 企 業 が 集 まって 運 営 する 総 合 型 の 基 金 にとって このまま 厚 生 年 金 基 金 として 続 けていくこと や 確 定 給 付 企 業 年 金 等 へ 移 行 することは 困 難 と 判 断 せざるを 得 ないとの 結 論 に 達 し 代 議 員 会 で 解 散 の 方 向 性 の 決 議 が 採 択 されました 現 在 基 金 が 代 行 しております 部 分 の 年 金 を 国 に 返 還 すべく 国 の 厚 生 年 金 被 保 険 者 記 録 と 基 金 の 加 入 員 記 録 との 突 合 せの 作 業 を 行 っており 作 業 の 進 み 具 合 で 前 後 しますが 来 年 秋 の 解 散 を 目 途 としております なお 基 金 が 解 散 となりますと 事 業 主 負 担 による 基 金 独 自 の 上 乗 せ 部 分 ( 基 金 給 付 分 の 概 ね 2 割 相 当 額 )が 減 額 となりますが 代 行 部 分 の 年 金 額 は 国 から 引 き 続 き 支 給 されることに なります 今 後 解 散 認 可 の 申 請 に 向 けた 手 続 きが 終 わり 国 の 認 可 が 下 りました 時 には 改 めて 解 散 後 の 年 金 等 につきましてお 知 らせいたしますので 何 卒 ご 理 解 のほどよろしくお 願 いいた します 2
3
5 4
改 正 法 にいう 基 金 の 選 択 肢 としては 1. 厚 生 年 金 基 金 として 存 続 2. 代 行 返 上 したのち 総 合 型 確 定 給 付 企 業 年 金 として 存 続 3. 解 散 の 選 択 肢 が 考 えられます 1. 厚 生 年 金 基 金 として 存 続 2 つある 存 続 基 準 のうち ひとつは 平 成 30 年 度 末 までに 最 低 積 立 基 準 額 ( 過 去 の 加 入 期 間 に 見 合 う 代 行 部 分 とプラスアルファ 部 分 を 合 わせた 債 務 額 )まで 資 産 を 積 み 上 げなければなりません そのため には 当 基 金 の 運 用 利 回 り 5.5% 国 の 運 用 利 回 り 2.0%として 試 算 すると 現 行 の 掛 金 を 2.2 倍 に 引 き 上 げる 必 要 があります もうひとつの 基 準 でも 平 成 30 年 度 末 までに 最 低 責 任 準 備 金 ( 解 散 時 に 国 に 返 さなければならない 額 )の 1.5 倍 積 み 上 げなければなりません 上 記 と 同 じ 運 用 利 回 りで 試 算 しても 現 行 の 掛 金 の 1.47 倍 納 めていただく 必 要 があります 毎 月 30 万 円 の 給 与 を 受 けている 方 を 例 にとり ますと 月 9,000 円 年 間 108,000 円 の 負 担 増 となり 事 業 主 様 に 重 くのしかかることになります 今 後 平 均 寿 命 の 伸 長 や 運 用 環 境 の 悪 化 等 により 更 なる 負 担 増 を 招 くことも 考 えられ 厚 生 年 金 基 金 として 続 けていくのは 非 常 に 厳 しい 選 択 肢 との 結 論 に 至 りました 2. 代 行 部 分 を 国 に 返 上 してプラスアルファ 部 分 のみの 総 合 型 確 定 給 付 企 業 年 金 として 存 続 原 則 として 全 ての 現 加 入 事 業 所 が 移 行 する 確 定 給 付 企 業 年 金 制 度 に 加 入 しなければならないことに なっております 25 年 度 決 算 において 当 基 金 の 年 金 資 産 は 257 億 円 ここから 代 行 部 分 の 債 務 233 億 円 を 国 に 返 還 した 残 りの 資 産 24 億 円 となります 確 定 給 付 企 業 年 金 制 度 として 存 続 していくには 数 理 上 84 億 円 の 資 産 が 必 要 となります 年 金 資 産 の 9 割 を 占 める 代 行 部 分 がなくなり 年 金 資 産 が 小 さくなることから 厚 生 年 金 基 金 制 度 の 運 用 メリットである 代 行 部 分 を 使 った 資 産 運 用 益 が 望 めなくなります したがって 積 立 不 足 分 は 掛 金 の 追 加 負 担 により 解 消 することとなります 毎 月 30 万 円 の 給 与 を 受 けている 方 で 月 16,800 円 の 掛 金 引 き 上 げが 必 要 となり 上 記 の 選 択 肢 以 上 に 厳 しいとの 結 論 に 至 りました このようにこれらの 選 択 肢 は これまでに 増 して 大 きな 掛 金 負 担 を 事 業 主 の 方 々に 強 いるこ ととなり 加 入 事 業 所 の 企 業 経 営 や 雇 用 にも 悪 影 響 を 及 ぼしかねず 基 金 制 度 の 本 来 の 目 的 で ある 加 入 員 の 生 活 の 安 定 と 福 祉 の 向 上 を 逸 脱 することから 代 議 員 会 において 解 散 と いう 苦 渋 の 選 択 となりました 5
基 金 独 自 の 上 乗 せ 年 金 が 消 滅 ( 基 金 が 代 行 していた 老 齢 厚 生 年 金 の 部 分 は 継 続 ) 現 在 ( 基 金 受 給 者 ) 解 散 後 の 受 給 者 厚 生 年 金 基 金 基 本 プラスアルファ 部 分 無 くなる 消 滅 基 金 からの 給 付 代 行 年 金 部 分 ( 老 齢 厚 生 年 金 の 報 酬 比 例 部 分 ) 国 へ 移 管 老 齢 厚 生 年 金 ( 基 金 が 代 行 していた 部 分 ) 国 から 受 給 ( 国 と 同 一 条 件 ) 老 齢 厚 生 年 金 老 齢 厚 生 年 金 ( 再 評 価 スライド 部 分 ) ( 再 評 価 スライド 部 分 ) その 他 の 給 付 その 他 の 給 付 国 からの 給 付 ( 障 害 年 金 遺 族 年 金 等 ) ( 障 害 年 金 遺 族 年 金 等 ) 国 からの 給 付 国 民 年 金 国 民 年 金 ( 老 齢 基 礎 年 金 ) ( 老 齢 基 礎 年 金 ) Q1 基 金 はどんな 仕 組 みですか 基 金 は 国 の 厚 生 年 金 の 一 部 を 代 行 するとともに 基 金 独 自 の 上 乗 せ 給 付 を 行 うことを 目 的 としてい ます 一 般 に 前 者 を 代 行 部 分 後 者 を 上 乗 せ 部 分 と 呼 んでいます 基 金 は 厚 生 年 金 の 一 部 ( 代 行 部 分 )を 国 に 代 わって 支 給 しますが その 原 資 として 厚 生 年 金 保 険 料 の 一 部 を 免 除 保 険 料 として 納 め ていただいています 上 乗 せ 部 分 の 原 資 は 事 業 主 様 が 全 額 負 担 していただいています 6
Q2 基 金 が 解 散 するとどうなりますか 基 金 は 国 の 厚 生 年 金 の 一 部 を 代 行 して そこに 上 乗 せの 給 付 を 行 う 特 別 法 人 です 解 散 の 手 続 き 等 は 厚 生 年 金 保 険 法 や 基 金 規 約 等 で 定 められています 退 職 年 金 の 約 8 割 の 代 行 部 分 の 給 付 は 資 産 を 国 に 返 還 し 解 散 後 は 国 から 給 付 されます 約 2 割 の 上 乗 せ 部 分 の 給 付 は 解 散 に 伴 って 廃 止 になります 代 行 部 分 にかかる 資 産 を 国 に 返 還 後 残 余 財 産 が 生 じたときは 加 入 員 受 給 者 等 に 分 配 することに なります 国 に 返 還 しなければならない 代 行 部 分 にかかる 資 産 が 不 足 するときは 加 入 事 業 所 に 負 担 していただくことになりますが 今 のところ 代 行 割 れ による 解 散 時 の 特 別 掛 金 は 発 生 しない 見 込 みです Q3 残 余 財 産 がある 場 合 加 入 員 受 給 者 等 に 分 配 とありますが どのように 分 配 され るのですか 残 余 財 産 の 個 人 別 分 配 額 の 算 出 方 法 については 基 金 規 約 第 81 条 に 定 められております 次 の 算 式 により 個 人 別 分 配 額 が 計 算 されます 個 人 別 分 配 額 = 残 余 財 産 額 最 低 積 立 基 準 額 ( 上 乗 せ 部 分 ) 個 人 別 最 低 積 立 基 準 額 ( 上 乗 せ 部 分 ) 分 配 金 の 確 定 は 国 の 代 行 部 分 にかかる 資 産 の 返 還 を 始 めとして 全 て 清 算 終 了 後 となります Q4 解 散 後 の 年 金 はどうなるのですか 厚 生 年 金 基 金 は 国 の 厚 生 年 金 の 一 部 を 代 行 していましたので 解 散 時 には 代 行 部 分 の 年 金 原 資 は 資 格 記 録 とともに 国 に 返 還 します 国 は 原 則 として 引 き 継 いだ 代 行 部 分 と 老 齢 厚 生 年 金 とを 合 算 して 支 給 されます( 国 の 老 齢 厚 生 年 金 の 受 給 資 格 期 間 を 満 たしていない 場 合 は 除 きます) 合 算 後 の 年 金 額 は 基 金 に 加 入 していなかった 場 合 と 同 額 の 年 金 額 が 支 払 われることになります 基 金 独 自 の 給 付 として の 上 乗 せ 部 分 の 給 付 は 無 くなることになります Q5 国 に 切 り 替 わるのはいつからですか 解 散 の 認 可 月 分 までは 基 金 から 受 けられ 解 散 認 可 日 の 翌 月 分 から 国 に 切 り 替 わることになります 7