平 成 19 年 (ネ) 第 185 号 損 害 賠 償 等 控 訴 事 件 ( 原 審 : 東 京 地 方 裁 判 所 平 成 18 年 (ワ) 第 7583 号 損 害 賠 償 等 請 求 事 件 ) 弁 論 の 再 開 申 立 書 控 訴 人 ( 一 審 原 告 ) 戸 崎 貴 裕 被 控 訴 人 ( 一 審 被 告 ) ( 被 控 訴 人 A ) 外 2 名 東 京 高 等 裁 判 所 民 事 19 部 御 中 平 成 19 年 4 月 日 控 訴 人 戸 崎 貴 裕 印 1 標 記 控 訴 事 件 につき, 控 訴 人 は, 下 記 の 理 由 により, 民 事 訴 訟 法 第 153 条 に 基 づき, 口 頭 弁 論 の 再 開 を 申 し 立 てます 2 申 し 立 ての 理 由 (1) ( 医 師 T) 及 び EAP 社 ( 報 告 者 T)に 対 する 尋 問 の 必 要 性 控 訴 審 第 一 回 口 頭 弁 論 において, 控 訴 人 は,( 医 師 T) 及 び EAP 社 より, 内 容 証 明 等 による 問 い 合 わせを 何 度 も 行 ったにもかかわらず, 事 情 が 明 らかにされていないこと, 特 に,( 医 師 T)については, 被 控 訴 人 A 及 び B に 対 して 同 人 らの 主 張 するように 本 件 ら 致 をアドバイスしたの かどうか 等 について 確 認 ができていないため, 尋 問 等 を 考 え, 次 回 期 日 の 設 定 を 申 し 出 ました 同 申 し 出 に 対 し, 裁 判 所 は,( 医 師 T)については 途 中 の 経 過 であり 被 控 訴 人 病 院 とは 関 係 が 無 く, 甲 3 号 証 などから 判 断 するとし, 結 審 の 判 断 をなされました しかし, 甲 3 号 証 に 示 した( 医 師 T)よりの 返 信 は, 同 医 師 が 控 訴 人 に 1/5
対 する 診 断 書 を 交 付 した 事 実 は 無 いとする 内 容 のみであり, 甲 26 に 示 した 内 容 証 明 での 問 い 合 わせ 内 容,すなわち, 被 控 訴 人 A 及 び B の 主 張 するとおりのアドバイスが( 医 師 T)よりなされたかどうかについて はいっさい 返 信 が 無 く, 真 偽 確 認 がなされておりません ベテラン 医 師 である( 医 師 T)が, 当 時 の 控 訴 人 に 対 しては 甲 9,2 の (1)に 示 した 会 話 のみで, 控 訴 人 が 原 審 準 備 書 面 (1)で 述 べた, 同 医 師 が 当 然 熟 知 しているはずの 各 種 規 範 を 無 視 し, 本 件 ら 致 を 指 導 したと いう 被 控 訴 人 A 及 び B の 主 張 は, 証 拠 無 く 事 実 認 定 されるべきではあ りませんし, 一 方, 同 医 師 が, 控 訴 人 の 不 知 の 間 に, 被 控 訴 人 病 院 を 被 控 訴 人 A 及 び B に 紹 介 し, 被 控 訴 人 病 院 に 対 して 紹 介 状 を 送 付 して いたことは 乙 号 証 より 明 らかですから, 仮 に 同 医 師 が 本 件 ら 致 を 指 導 したのであれば, 被 控 訴 人 病 院 が 事 前 に 本 件 ら 致 を 知 りえていた 可 能 性, 及 び, 被 控 訴 人 が 乙 A2 15 頁 1 枚 をもって 主 張 し,その 存 否 が 争 われている( 医 師 D)の 診 察 とは 関 係 なく, 被 控 訴 人 らに, 本 件 ら 致 後, 控 訴 人 を 強 制 的 に 入 院 させる 意 図 のあった 可 能 性 が 高 くなります また, 原 判 決 のように, 仮 に, 被 控 訴 人 A 及 び B による 証 拠 に 拠 ら ない 主 張 のみにより,( 医 師 T)が 本 件 ら 致 を 指 導 したと 事 実 認 定 される とすれば,( 医 師 T)に 対 する 不 意 打 ちとなるばかりでなく, 控 訴 人 が 別 途,( 医 師 T)に 対 して 訴 えの 提 起 を 行 わざるを 得 ない 状 況 を 生 み,( 医 師 T)が 同 指 導 を 否 認 するような 事 態 となれば, 矛 盾 する 事 実 認 定 が 発 生 し, 控 訴 人 にとって 一 方 的 な 不 利 益 となります 次 に,EAP 社 ( 報 告 者 T)に 関 しては, 同 人 が, 控 訴 人 に 対 しなんら 確 認 や 事 情 の 聴 取 を 行 うことなく, 本 件 強 制 入 院 措 置 及 び( 医 師 T)の 行 動 の 根 拠 ともなった 報 告 書 を 書 いた 事 実 等 の 立 証 のため, 尋 問 が 必 要 で す よって, 口 頭 弁 論 を 再 開 し,( 医 師 T) 及 び EAP 社 ( 報 告 者 T)に 対 し 尋 2/5
問 を 行 うことは, 事 案 の 真 相 究 明 に 必 要,かつ, 控 訴 人 による 立 証 を 即 す 合 理 的 な 手 段 であり, 同 尋 問 の 結 果 が 判 決 に 影 響 すると 考 え, 尋 問 内 容 等 については, 別 途, 証 拠 申 出 書 を 提 出 いたします (2) ( 医 師 D), ( 医 師 K), 並 びに 被 控 訴 人 A に 対 する 尋 問 の 必 要 性 控 訴 審 第 一 回 口 頭 弁 論 において, 控 訴 人 は, 次 回 期 日 の 設 定 の 申 し 立 ての 理 由 のひとつとして, 控 訴 審 準 備 書 面 (4), 第 3 の 4 で 述 べた, 被 控 訴 人 A 及 び B や EAP 社 による 報 告 内 容 を 弾 劾 し, 被 控 訴 人 らがい っさい 考 慮 しなかった, 本 件 ら 致 及 び 本 件 強 制 入 院 前 の 控 訴 人 の 言 動 等 に 関 する 事 実 を 示 すものとして, 控 訴 人 と( 株 式 会 社 A)との 間 で, 嫌 がらせや 迷 惑 行 為 等 問 題 解 決 のため 復 職 を 目 標 とした 自 己 都 合 休 職 の 合 意 をした 際 の 音 声 反 訳 書 ( 甲 37 ), 当 時 控 訴 人 が 警 視 庁 において 相 談 した 際 の 音 声 反 訳 書 ( 甲 38 ), 及 び, 実 音 声 ( 甲 39 )を 提 出 する 旨 申 し 出 ました 同 期 日 において, 裁 判 所 は, 被 控 訴 人 代 理 人 らに 確 認 のうえ, 追 完 の 了 承 を 得, 結 審 の 判 断 をなさいました しかし, 同 証 拠 を 含 め,これまでに 提 出 した 当 時 の 控 訴 人 の 言 動 及 び 状 況 を 示 す 客 観 的 証 拠 は, 被 控 訴 人 A 及 び B や EAP 社 ( 報 告 者 T)によ る 報 告 内 容 を 弾 劾 し,また, 当 時 控 訴 人 が 精 神 科 の 疾 病 にり 患 などし ておらず, 判 断 能 力 の 無 い 状 態 などではなく,また, 控 訴 人 に 有 無 を 言 わせない 本 件 ら 致 と 即 日 の 強 制 入 院 が 最 低 限 必 要 かつ 相 当 な 手 段 で あったとはとうていいえないことを 示 すものであり, 同 措 置 の 相 当 性 を 否 定 するに 足 る 証 拠 になります 控 訴 人 は, 当 時 被 控 訴 人 らのいっさい 考 慮 しなかった 控 訴 人 の 言 動 や 状 況 を 示 す 客 観 的 証 拠 を 提 出 した 上 で, 本 件 ら 致, 本 件 強 制 入 院, 及 び 被 控 訴 人 病 院 医 師 らによる 診 断 の 医 学 的 相 当 性, 及 び, 各 種 規 範 に 照 らした 相 当 性 を 争 点 に 含 め, 被 控 訴 人 らの 不 法 行 為 を 主 張 してい 3/5
ますし, 他 の 医 療 過 誤 裁 判 例 に 照 らすに, 医 療 行 為 及 び 診 断 の 客 体 と なった 人 の 言 動, 状 態 や 環 境 が, 医 療 側 の 主 張 と 異 なるとする 事 実 が 客 観 的 証 拠 によって 示 されている 以 上, 同 医 療 行 為 及 び 診 断 の 医 学 的 相 当 性 が 医 療 の 側 より 釈 明 され,その 相 当 性 が 審 理 されるべきである ことはいうまでもありませんし, 同 釈 明 がなされない 場 合, 医 療 行 為 及 び 診 断 の 相 当 性 は 否 定 されるべきです 控 訴 人 は, 上 記 相 当 性 を 被 控 訴 人 らが 疎 明 できない 事 実 を 立 証 する ため, 口 頭 弁 論 を 再 開 し, 以 下 に 述 べるとおり,( 医 師 D), ( 医 師 K), 及 び 被 控 訴 人 A に 対 する 尋 問 を 行 うことを 申 し 立 てます 尋 問 内 容 等 については, 別 途, 証 拠 申 出 書 を 提 出 いたします (3) ( 医 師 D) 及 び( 医 師 K)に 対 する 尋 問 の 必 要 性 上 記 (2)で 述 べたように, 控 訴 人 提 出 の, 当 時 被 控 訴 人 らがいっさい 考 慮 せず 確 認 しなかった, 控 訴 人 の 言 動 や 状 況 を 示 す 客 観 的 証 拠 を 考 慮 したうえで, 本 件 強 制 入 院 措 置 が, 可 能 な 問 診 や 検 討 を 十 分 に 尽 く した, 他 に 方 法 の 無 い 最 低 限 必 要 な 措 置 であったとする 相 当 性, 及 び 同 措 置 の 根 拠 となった 診 断 の 医 学 的 相 当 性 につき, 同 措 置 を 決 定 した ( 医 師 D), 及 び 同 措 置 を 継 続 した( 医 師 K)が 説 明 できないこと, 並 びに, 同 医 師 らの 下 したいっさいの 診 断 が 誤 診 であることを 立 証 するため, 控 訴 人 は, 別 途, 同 医 師 らに 対 する 尋 問 の 申 出 を 行 います (4) 被 控 訴 人 A に 対 する 尋 問 の 必 要 性 上 記 (2)で 述 べたように, 控 訴 人 提 出 の, 当 時 被 控 訴 人 らがいっさい 考 慮 せず 確 認 しなかった, 控 訴 人 の 言 動 や 状 況 を 示 す 客 観 的 証 拠 を 考 慮 したうえで, 本 件 ら 致 が 可 能 な 確 認 や 検 討 を 十 分 に 尽 くした, 他 に 方 法 の 無 い 最 低 限 必 要 な 措 置 であったとする 相 当 性 につき, 同 措 置 を 指 示 した 被 控 訴 人 A が 説 明 できないことを 立 証 するため, 控 訴 人 は, 別 途, 被 控 訴 人 A に 対 する 尋 問 の 申 出 を 行 います 4/5
3 まとめ 以 上 から,( 医 師 T),EAP( 報 告 者 T), ( 医 師 D), ( 医 師 K), 及 び, 被 控 訴 人 A に 対 する 尋 問 により, 本 件 ら 致 及 び 本 件 強 制 入 院 の 相 当 性 が 否 定 され, 同 措 置 が, 被 控 訴 人 らの 過 失 または 故 意 による 連 続 した 不 法 行 為 として 成 立 することが 立 証 され,また, 被 控 訴 人 病 院 医 師 らによる 誤 診 が 立 証 され, 判 決 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 が 高 いわけですから, 第 一 回 口 頭 弁 論 の 結 果 のみでは 審 理 が 尽 くされたものとはいえませんので,ここ に 口 頭 弁 論 の 再 開 を 申 し 立 てます 4 追 記 仮 に, 弁 論 の 再 開 がなされないまま 被 控 訴 人 らの 主 張 が 認 められるよ うなことがあれば, 人 の 客 観 的 言 動, 状 態 や 環 境 を 故 意 に 無 視 したうえ で, 医 学 的 相 当 性 及 び 各 種 規 範 に 照 らした 相 当 性 を 釈 明 せず, 有 無 を 言 わせず 有 形 力 を 持 ってら 致 し, 即 日 閉 鎖 病 棟 に 軟 禁 し 入 院 歴 をつくるこ とで, 結 果 として, 嫌 がらせ 行 為, 迷 惑 行 為, 犯 罪 行 為 等 の 真 実 を 妄 想 として 隠 滅 するという 反 社 会 的 行 為 が 可 能 となるのであり,このことは, 医 療 制 度 の 誤 用, 乱 用 または 悪 用 に 対 し,その 相 当 性 について 十 分 可 能 な 審 理 をせず, 法 的 な 抜 け 道 を 容 認 することにつながります 以 上 5/5