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定款

不 動 産 所 得 の 赤 字 < 土 地 等 の 取 得 の 負 債 利 子 なら 300 万 500 万 不 動 産 所 得 の 赤 字 300 万 のうち 利 子 分 の500 万 は 通 算 できない = 赤 字 分 の300 万 は 全 額 通 算 できないことになる = 損 益 通 算

平成21年9月29日

Transcription:

第 1 章 電 子 会 計 データの 流 れと 電 子 会 計 情 報 の 活 用 会 計 データを 会 計 ソフトに 入 力 するために 必 要 な 会 計 実 務 の 知 識 や 技 術 を 解 説 する 会 計 ソフトから 出 力 される 電 子 帳 簿 書 類 を 見 ながら 会 社 の 経 営 状 態 を 読 み 取 る 能 力 を 養 おう 1

1 電 子 会 計 の 意 義 Point 従 来 のいわゆる 手 書 き 簿 記 と 電 子 会 計 はどこが 違 うのか 電 子 会 計 導 入 によって 簿 記 会 計 の 学 習 の 重 点 がどのように 変 化 したか 今 日 では 家 庭 や 学 校 などさまざまな 場 所 でパソコンやインターネットが 活 用 されてい ます 社 員 1 人 に 1 台 のパソコンが 割 り 当 てられている 会 社 ももう 珍 しくありません 企 業 では パソコンを 使 ってさまざまな 業 務 が 行 われています 社 内 外 の 連 絡 には 電 子 メールが 使 われ お 客 様 に 提 出 する 見 積 書 の 作 成 には 表 計 算 ソフト 提 案 書 にはワープロ ソフト そして 会 議 や 商 談 ではプレゼンテーションソフトが 利 用 されています 情 報 通 信 ネットワークの 上 で 製 品 やサービスを 売 買 する 電 子 商 取 引 行 われています そして 伝 票 処 理 や 財 務 諸 表 の 作 成 といった 会 計 実 務 に 使 われているのが 会 計 ソフトで す 本 書 では このような 会 計 ソフトを 利 用 した 会 計 実 務 を 電 子 会 計 と 呼 びます 電 子 会 計 は 従 来 の 手 書 き 帳 簿 を 使 った 会 計 実 務 をコンピューター 化 したもので 今 日 では さまざまな 企 業 がこれを 利 用 しています 電 子 会 計 は 会 計 データを 電 子 化 することによって 従 来 の 手 書 き 簿 記 よりも 実 用 面 で 多 くの 利 便 性 を 備 えています 例 えば 作 業 時 間 の 短 縮 やミスの 低 減 です 手 書 き 簿 記 では 元 帳 転 記 や 試 算 表 作 成 といった 単 純 作 業 にかなりの 時 間 がかかったうえ これら の 作 業 にはミスは 付 き 物 でした 一 方 電 子 会 計 では 会 計 データはキーボードからの 入 力 だけでなく 他 の 業 務 ソフトやインターネットバンキングなどを 通 じてオンライン 入 力 できるものが 増 加 しています このように 会 計 データの 入 力 作 業 は 省 略 化 されているうえ 入 力 された 会 計 データは 即 座 に 分 類 集 計 され 瞬 時 に 帳 票 や 集 計 表 を 作 成 できます 以 前 のように 元 帳 転 機 や 勘 定 残 高 などの 集 計 を 利 用 者 が 意 識 する 必 要 がなくなりました さらに 電 子 会 計 では 部 門 や 補 助 科 目 などの 設 定 が 容 易 なため いろいろな 切 り 口 から 会 計 情 報 を 出 力 して 会 社 の 状 態 を 検 討 することができます 会 計 ソフトはこのために い ろいろな 電 子 帳 簿 書 類 を 準 備 しています 会 計 ソフトが 準 備 していない 帳 簿 書 類 について も 電 子 会 計 データを 外 部 出 力 し 表 計 算 ソフトなどを 利 用 して 自 由 に 作 成 することが 簡 単 にできます これらの 状 況 から 電 子 会 計 の 学 習 の 重 点 は 出 力 された 電 子 帳 簿 書 類 から 会 社 の 経 営 状 態 を 読 み 取 る 能 力 を 養 うことに 移 行 してきています 2

手 書 き 簿 記 のイメージ 仕 訳 帳 会 計 伝 票 元 帳 転 記 総 勘 定 元 帳 集 計 合 計 残 高 試 算 表 ミスが 多 い 補 助 元 帳 ミスが 多 い 電 子 会 計 のイメージ 入 力 は 省 略 化 されつつある 読 み 取 る 力 が 重 要 になる 入 力 パソコン 会 計 ソフト 出 力 各 種 の 電 子 会 計 帳 簿 書 類 一 方 で 会 計 情 報 が 電 子 データ 化 したことにより データの 改 ざんやデータの 消 失 とい った 新 たな 問 題 も 出 てくるようになりました 電 子 会 計 の 利 用 者 は このような 問 題 にも 対 処 する 能 力 が 問 われています まとめ 電 子 会 計 の 学 習 の 重 点 は 元 帳 や 試 算 表 などを 正 確 に 作 成 することから 電 子 帳 簿 書 類 に 基 づいて 会 社 の 状 態 を 読 み 取 る 能 力 を 養 うことに 移 行 している 3

2 電 子 会 計 データの 流 れ Point 会 計 ソフトに 入 力 するデータはどのように 把 握 するのか( 原 始 証 憑 の 見 方 ) どのようにデータを 入 力 するのか( 各 種 入 力 画 面 の 特 長 ) 出 力 される 電 子 帳 簿 書 類 には どのようなものがあるのか 電 子 会 計 では 領 収 書 や 請 求 書 などの 原 始 証 憑 (げんししょうひょう) から 取 引 の 内 容 を 把 握 し それを 会 計 ソフトに 入 力 します このため これらの 書 類 から 取 引 内 容 を 正 確 に 判 断 して 適 切 な 処 理 を 行 うことが 必 要 になります 会 計 データは 通 常 各 種 の 入 力 画 面 から 会 計 ソフトに 入 力 します 入 力 画 面 には 伝 票 入 力 画 面 帳 簿 入 力 画 面 仕 訳 帳 入 力 画 面 などがあります 会 計 ソフトに 取 り 込 まれた 会 計 データを 電 子 取 引 データといいます これらのデータは いろいろな 角 度 から 分 類 集 計 されて 各 種 の 電 子 帳 簿 書 類 が 出 力 されます 例 えば 日 付 順 に 電 子 取 引 データを 分 類 したものが 仕 訳 日 記 帳 であり 勘 定 科 目 や 補 助 科 目 別 に 分 類 したものが 総 勘 定 元 帳 や 補 助 元 帳 です 一 方 勘 定 科 目 や 補 助 科 目 の 残 高 な どを 集 計 したものが 合 計 残 高 試 算 表 や 補 助 科 目 内 訳 表 です 合 計 残 高 試 算 表 は 貸 借 対 照 表 や 損 益 計 算 書 などに 大 きく 区 分 され それぞれの 書 類 はさらに 細 かく 区 分 表 示 されています 会 計 ソフトに 取 り 込 まれた 電 子 取 引 データや これらを 分 類 集 計 した 各 種 の 電 子 帳 簿 書 類 を 電 子 会 計 データ と 呼 びます 電 子 会 計 データがパソコンの 故 障 やソフトウエアの 不 具 合 操 作 ミスなどによって 消 失 する 場 合 に 備 えて バックアップデータを 作 成 しておくことも 重 要 です もし 万 が 一 デ ータが 消 失 してもバックアップデータを 作 成 しておけば データを 復 元 することができま す これをリストアと 呼 びます 会 計 ソフトから 出 力 された 電 子 帳 簿 書 類 を 見 ながら 各 勘 定 科 目 の 残 高 や 取 引 金 額 各 種 の 利 益 金 額 などを 求 めます また 取 引 高 を 比 較 したり 取 引 内 容 を 確 認 します これら の 情 報 を 総 合 することによって 会 社 の 状 態 を 把 握 することができるようになります 以 上 をまとめると 次 のような 図 で 示 すことができます 4

原 始 証 憑 領 収 証 パソコン 会 計 ソフト 電 子 会 計 情 報 の 把 握 レシート 仕 訳 日 記 帳 月 末 残 高 売 上 伝 票 伝 票 入 力 画 面 取 引 金 額 給 与 支 払 明 細 書 請 求 書 控 請 求 書 帳 簿 入 力 画 面 仕 訳 帳 入 力 画 面 など 電 子 取 引 デ ー タ 分 類 総 勘 定 元 帳 補 助 元 帳 各 種 集 計 数 値 各 種 利 益 金 額 インターネット バンキング 振 込 受 付 結 果 表 残 高 試 算 表 売 上 高 仕 入 高 の 比 較 預 金 通 帳 在 庫 表 など バックアップ リストア 集 計 貸 借 対 照 表 損 益 計 算 書 など 補 助 残 高 一 覧 表 各 種 勘 定 科 目 の 増 減 原 因 など バックアップ データ 次 に 電 子 会 計 データの 流 れについての 詳 細 を 説 明 します (1) 会 計 データの 把 握 会 計 データは 原 始 証 憑 書 類 などから 把 握 できます ここでは 1 経 費 の 支 払 い 2 商 品 の 購 入 と 代 金 の 支 払 い 3 商 品 の 販 売 と 代 金 の 回 収 4 給 料 の 支 払 い 5 商 品 在 庫 と 売 上 原 価 の 計 算 6 固 定 資 産 の 購 入 と 減 価 償 却 という 典 型 的 な 6 つの 取 引 における 観 点 か ら 会 計 データの 把 握 とその 処 理 方 法 について 説 明 します 1 経 費 の 支 払 い < 金 銭 による 支 払 いの 場 合 > 経 費 を 現 金 で 支 払 った 場 合 には 代 金 を 払 った 証 明 として 代 金 支 払 いの 相 手 先 から 領 収 証 やレシートを 取 得 します 領 収 証 には 発 行 日 付 支 払 者 の 名 称 金 額 但 し 書 き 発 行 者 の 名 称 等 および 印 などが 記 載 されています なお 但 し 書 きには 取 引 の 内 容 や 売 買 された 物 品 の 名 称 などが 記 載 されます 5

上 記 の 領 収 証 の 内 容 を 見 ると 5 月 6 日 にレストラン N に 飲 食 代 9,288 円 を 支 払 った ことがわかります この 飲 食 が 顧 客 接 待 のためのものだとすると 交 際 費 (または 接 待 交 際 費 )で 処 理 することになります 代 金 を 現 金 で 支 払 ったとすると 次 のような 仕 訳 にな ります 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 5/6 交 際 費 9,288 現 金 9,288 接 待 飲 食 代 レストラン N 後 で 説 明 しますが 電 子 会 計 では 摘 要 も 重 要 な 会 計 データの 要 素 になります 省 略 し ないで 入 力 するようにしてください 一 方 レシートには 発 行 者 の 名 称 等 発 行 日 付 売 買 された 物 品 等 の 明 細 と 金 額 合 計 金 額 消 費 税 等 の 額 預 かり 金 額 釣 り 金 額 などが 記 載 されています 6

上 記 のレシートの 内 容 を 見 ると 5 月 12 日 に 文 房 具 3 点 を 5,076 円 で 購 入 したことが わかります 代 金 の 支 払 いに 10,000 円 を 渡 して おつりを 4,924 円 受 け 取 ったことも 分 かります これを 仕 訳 すると 次 のようになります 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 5/12 消 耗 品 費 5,076 現 金 5,076 文 房 具 代 Y 堂 代 金 5,076 円 には 消 費 税 376 円 が 含 まれていますが この 処 理 については 5. 税 に 関 する 知 識 (1) 消 費 税 で 説 明 します ここでは 消 費 税 を 含 めた 金 額 で 処 理 しています( 以 下 同 様 に 処 理 することにします) <クレジットカードなどで 支 払 った 場 合 > 領 収 証 やレシートを 受 け 取 った 場 合 の 貸 方 勘 定 科 目 は 通 常 の 場 合 は 現 金 勘 定 ですが クレジットカードなどを 使 用 して 代 金 後 払 いで 経 費 を 支 払 った 場 合 には 未 払 金 勘 定 で 処 理 することになります 例 えば 前 ページの 領 収 証 の 代 金 をクレジットカードで 支 払 っていたとすると 次 の ように 処 理 することになります 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 7

5/6 交 際 費 9,288 未 払 金 9,288 接 待 飲 食 代 レストラン N < 銀 行 自 動 振 替 の 場 合 > 銀 行 預 金 口 座 から 自 動 振 替 により 引 き 落 とされる 経 費 については 預 金 通 帳 の 記 帳 面 から 判 断 して 処 理 します 預 金 通 帳 は 行 番 号 取 引 日 摘 要 お 支 払 い 金 額 お 預 り 金 額 差 引 残 高 などの 欄 が 設 けられ 預 金 口 座 の 増 減 にかかる 取 引 内 容 と 残 高 を 示 しています ( 普 通 預 金 通 帳 の 記 帳 面 ) 預 金 口 座 から 自 動 振 替 により 引 き 落 とされる 経 費 には 電 話 料 金 電 気 料 金 水 道 料 金 ガス 料 金 保 険 料 事 務 所 家 賃 などがあります これらの 経 費 については 別 途 領 収 証 が 送 付 されるものと そうでないものがあります 通 常 は 領 収 証 等 が 発 行 されな 8

いものについても 預 金 口 座 から 引 き 落 とされた 時 点 で 経 費 支 払 があったものとして 処 理 します 経 費 が 預 金 口 座 から 引 き 落 とされた 場 合 の 貸 方 勘 定 科 目 は 当 座 預 金 や 普 通 預 金 など の 預 金 勘 定 です 例 えば 預 金 通 帳 の 記 帳 面 の 3 行 目 を 見 ると 携 帯 電 話 通 話 料 10,260 円 が 引 き 落 とさ れていることがわかります この 場 合 の 処 理 は 次 のように 行 います 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 貸 方 金 額 摘 要 5/4 通 信 費 10,260 普 通 預 金 (F 銀 行 ) 10,260 携 帯 電 話 通 話 料 YY 移 動 電 話 この 仕 訳 で 普 通 預 金 に 補 助 科 目 が 設 定 されていることが 分 かります 補 助 科 目 とは 勘 定 科 目 の 内 訳 管 理 をするために 設 定 した 枝 番 号 のようなものです 必 要 に 応 じて 全 ての 勘 定 科 目 に 補 助 科 目 を 設 定 することができます ここでは 一 つの 普 通 預 金 勘 定 で 複 数 の 銀 行 口 座 を 管 理 することができるように 補 助 科 目 を 設 定 しています 前 述 のように クレジットカード 代 金 などの 引 き 落 としがあった 場 合 の 借 方 勘 定 は 未 払 金 勘 定 になります 例 えば 預 金 通 帳 記 帳 面 の 10 行 目 を 見 るとクレジットカード 代 金 41,580 円 が 引 き 落 とされていることが 分 かります この 場 合 の 処 理 は 次 のようになりま す 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 貸 方 金 額 摘 要 5/27 未 払 金 41,580 普 通 預 金 (F 銀 行 ) 41,580 クレジット 代 金 支 払 R クレジット 2 商 品 の 購 入 と 代 金 の 支 払 い 物 品 販 売 業 を 営 む 会 社 では 商 品 を 購 入 して これを 販 売 しています 会 計 処 理 の 際 には 商 品 をどのように 購 入 しているのか またどのように 販 売 しているのかについて その 仕 組 みを 知 っておく 必 要 があります ここでは 商 品 の 購 入 について 説 明 します 商 品 の 発 注 からその 代 金 の 支 払 いまでの 流 れについては おおよそ 次 のような 順 序 で 行 われます 発 注 納 品 返 品 検 品 受 請 け求 取 書 りの 支 代 払 金 いの ( 発 注 ) 仕 入 先 に 購 入 を 希 望 する 商 品 を 発 注 します この 時 点 での 会 計 処 理 はあり ません 9

( 納 品 ) 仕 入 先 から 注 文 した 商 品 の 納 品 があります 仕 入 先 から 発 行 された 納 品 書 を 商 品 とともに 受 け 取 ります ( 検 品 ) 納 品 された 商 品 が 発 注 されたものかどうか 品 名 種 類 数 量 などについ て 確 認 すると 同 時 に 輸 送 中 に 汚 損 されていないかどうかのチェックも 行 います これを 検 収 と 呼 ぶ 場 合 もあります ( 返 品 ) 納 品 された 商 品 について 品 違 い 数 量 違 い 汚 損 等 があれば 返 品 の 手 続 きをします ( 請 求 書 の 受 け 取 り) 仕 入 先 は 一 定 期 間 の 取 引 をまとめて 請 求 書 を 発 行 します 請 求 書 に は 発 行 日 付 得 意 先 名 消 費 税 額 請 求 金 額 請 求 のもとになった 商 品 名 や 数 量 などの 取 引 の 内 容 が 記 載 されます 請 求 書 を 受 け 取 ったら 納 品 の 時 に 既 に 受 け 取 った 納 品 書 ( 複 数 枚 ある 場 合 もあります)と 突 き 合 わせて 請 求 が 適 正 なものかどうかのチェックを 行 います 10

請 求 書 の 発 行 は 通 常 1 カ 月 ごとに 行 いますが 必 ずしも 暦 上 の 1 カ 月 と 一 致 しているわけではありません 請 求 書 の 集 計 期 日 を 締 日 (しめび) といいますが 例 えば 締 日 を 25 日 として 前 月 26 日 から 当 月 25 日 ま での 1 カ 月 間 の 取 引 をまとめて 月 末 に 請 求 書 を 作 成 し 得 意 先 に 送 付 す ることがあります 商 品 仕 入 の 会 計 処 理 をいつの 時 点 で 行 うかは 1 納 品 時 点 で 仕 入 計 上 2 検 品 時 点 で 仕 入 計 上 3 請 求 書 に 基 づき 月 末 に 仕 入 計 上 などの 方 法 がありますが 継 続 的 に 採 用 していれば どの 方 法 でも 構 いません なお 納 品 時 点 や 検 品 時 点 では 消 費 税 額 が 確 定 していないことを 考 えると 3の 方 法 によることが 簡 便 な 方 法 といえます 例 えば 上 記 の 請 求 書 から 仕 入 先 Q から 商 品 の 購 入 代 金 2,952,180 円 の 請 求 があった ことが 分 かります この 場 合 の 処 理 は 次 のとおりです 11

日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 貸 方 金 額 摘 要 5/31 仕 入 高 2,952,180 買 掛 金 ( 仕 入 先 Q) 2,952,180 5 月 分 仕 入 高 ( 株 )Q ( 代 金 の 支 払 い) 仕 入 先 から 受 け 取 った 請 求 書 に 基 づき 商 品 の 購 入 代 金 を 支 払 います 支 払 いの 方 法 は 銀 行 振 込 による 方 法 や 小 切 手 を 振 り 出 して 仕 入 先 に 渡 す 方 法 などが 一 般 的 です この 時 点 で 買 掛 金 の 支 払 いの 会 計 処 理 を 行 いま す 商 品 購 入 代 金 や 経 費 の 支 払 いを 銀 行 振 込 で 一 斉 に 行 う 場 合 には 総 合 振 込 依 頼 書 を 作 成 して 決 められた 期 日 までに 銀 行 に 依 頼 します 最 近 では インターネットバンキングを 利 用 した 支 払 も 増 加 していま す 銀 行 などとの 間 であらかじめ 契 約 をすることにより インターネット を 経 由 して 指 定 口 座 に 代 金 を 振 り 込 むことができます 12

上 記 は インターネットバンキングの 振 込 受 付 結 果 をプリントアウトし たものです 実 際 に 支 払 いが 実 行 された 場 合 には 下 記 のように 預 金 通 帳 に 記 帳 されます 例 えば 上 記 の 総 合 振 込 依 頼 書 および 預 金 通 帳 の 記 帳 面 から 5 月 31 日 に 仕 入 先 Q の 購 入 代 金 3,201,660 円 と 振 込 手 数 料 432 円 が 引 き 落 とされていることが 分 かりますから 処 理 は 次 のとおりとなります 日 付 5/31 借 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 買 掛 金 ( 仕 入 先 Q) 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 3,201,660 普 通 預 金 3,201,660 4 月 分 仕 入 代 金 支 払 い ( 株 )Q 支 払 手 数 料 432 普 通 預 金 432 振 込 手 数 料 F 銀 行 3 商 品 の 販 売 と 代 金 の 回 収 ここでは 商 品 の 販 売 の 仕 組 みについて 説 明 します 商 品 の 販 売 については 代 金 後 払 いによる 販 売 現 金 販 売 などの 形 態 があります それぞれの 処 理 の 流 れは 次 のと おりです < 代 金 後 払 いによる 販 売 > 13

商 品 の 受 注 からその 代 金 の 受 け 取 りに 至 るまでの 流 れは おおよそ 次 のような 順 序 で 行 われます 受 注 納 品 返 品 検 品 請 発 求 行 書 の 受 代 け 金 取 の り ( 発 注 ) 得 意 先 から 購 入 を 希 望 する 商 品 の 注 文 を 受 けます この 時 点 での 会 計 処 理 はありません ( 納 品 ) 注 文 された 商 品 を 得 意 先 に 納 品 します このとき 納 品 書 を 商 品 に 添 付 す ると 同 時 に 納 品 書 (ひかえ)を 保 管 します 14

( 検 品 ) 得 意 先 では 納 品 された 商 品 が 発 注 したものかどうか 品 名 種 類 数 量 などについて 確 認 すると 同 時 に 輸 送 中 に 汚 損 されていないかどうかのチ ェックも 行 います 検 収 と 呼 ぶ 場 合 もあります ( 返 品 ) 納 品 した 商 品 について 品 違 い 数 量 違 い 汚 損 等 があれば 得 意 先 から 返 品 されます ( 請 求 書 の 発 行 ) 一 定 期 間 の 取 引 をまとめて 得 意 先 に 請 求 書 を 発 行 すると 同 時 に 請 求 書 ( 控 )を 保 管 します 請 求 書 には 発 行 日 付 得 意 先 名 消 費 税 額 請 求 金 額 請 求 のもとになった 商 品 名 や 数 量 などの 取 引 内 容 が 記 載 されます 請 求 書 の 発 行 は 通 常 1 カ 月 ごとに 行 いますが 必 ずしも 暦 上 の 1 カ 月 と 一 致 しているわけではありません 請 求 書 の 集 計 期 日 を 締 日 といいます が 例 えば 締 日 を 25 日 として 前 月 26 日 から 当 月 25 日 までの 1 カ 月 間 の 取 引 をまとめて 月 末 に 請 求 書 を 作 成 し 得 意 先 に 送 付 することがあ ります 15

商 品 売 上 の 会 計 処 理 をいつの 時 点 で 行 うかは 1 納 品 時 点 で 売 上 げ 計 上 2 得 意 先 検 品 時 点 で 売 上 げ 計 上 3 請 求 書 に 基 づき 月 末 に 売 上 げ 計 上 などの 方 法 がありますが 継 続 的 に 採 用 していれば どの 方 法 でも 構 いません なお 納 品 時 点 や 検 品 時 点 では 消 費 税 額 が 確 定 していないことを 考 えると 3の 方 法 によることが 簡 便 な 方 法 といえます 例 えば 上 記 の 請 求 書 ( 控 )から 得 意 先 H に 対 して 商 品 の 販 売 代 金 1,829,520 円 を 請 求 したことが 分 かりますから この 時 点 で 売 上 げ 計 上 を 行 うとすると 次 のとおりとな ります 日 付 5/31 借 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 売 掛 金 ( 得 意 先 H) 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 1,829,520 売 上 高 1,829,520 5 月 分 売 上 高 ( 株 )H ( 代 金 の 受 取 り) 得 意 先 から 銀 行 振 込 や 小 切 手 で 代 金 の 支 払 いを 受 けます 入 金 額 に 誤 りがないかどうか 請 求 書 ( 控 )と 照 合 します この 時 点 で 売 掛 金 の 回 収 の 会 計 処 理 を 行 います 例 えば 上 記 の 預 金 通 帳 の 記 帳 面 からは 5 月 31 日 に 得 意 先 H から 4 月 分 の 売 掛 代 金 1,871,100 円 の 入 金 があったことが 分 かりますから 次 のように 処 理 することになりま す 日 付 借 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 借 方 金 額 貸 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 貸 方 金 額 摘 要 5/31 普 通 預 金 (F 銀 行 ) 1,871,100 売 掛 金 ( 得 意 先 H) 1,871,100 4 月 分 売 掛 代 金 回 収 ( 株 )H < 現 金 販 売 > 16

一 般 顧 客 に 対 して 店 頭 にて 商 品 を 現 金 販 売 した 場 合 に レシートや 売 上 伝 票 を 発 行 し ます レシートに 記 載 される 内 容 は 前 述 のとおりです 一 方 売 上 伝 票 には 発 行 日 付 ( 販 売 日 付 ) 販 売 先 の 名 称 品 名 数 量 単 価 明 細 金 額 税 抜 合 計 金 額 消 費 税 率 消 費 税 額 税 込 合 計 金 額 などが 記 載 されます 現 金 販 売 による 売 上 は 販 売 日 付 で 会 計 処 理 を 行 います 例 えば 上 記 の 売 上 伝 票 からは 5 月 10 日 に 商 品 を 254,880 円 で 現 金 販 売 したことが 分 かりますから 次 のように 処 理 することになります 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 5/10 現 金 254,880 売 上 高 254,880 本 日 現 金 売 上 高 田 子 17

4 給 料 の 支 払 い 従 業 員 には 給 料 として 基 本 給 のほか 役 職 手 当 家 族 手 当 時 間 外 手 当 通 勤 手 当 な どの 諸 手 当 が 支 給 されます また 給 料 からは 社 会 保 険 料 所 得 税 住 民 税 などの 金 額 が 差 し 引 かれます それぞれの 内 容 はおおむね 次 のとおりです 項 目 内 容 支 給 項 目 控 除 項 目 基 本 給 役 職 手 当 家 族 手 当 時 間 外 手 当 通 勤 手 当 社 会 保 険 料 健 康 保 険 料 介 護 保 険 料 厚 生 年 金 保 険 料 雇 用 保 険 料 所 得 税 年 齢 勤 続 年 数 職 務 能 力 などを 基 準 に 決 められた 固 定 的 な 給 与 部 長 課 長 など 管 理 責 任 があるものに 対 して 支 給 される 固 定 的 な 給 与 配 偶 者 や 子 がある 場 合 に 支 給 する 固 定 的 な 給 与 夜 間 や 休 日 など 所 定 時 間 以 外 に 勤 務 した 場 合 に 支 給 される 臨 時 的 な 手 当 所 定 時 間 外 労 働 時 間 数 を 基 準 に 支 給 される 電 車 やバスなどの 公 共 交 通 機 関 などを 利 用 する 従 業 員 に 対 して 支 給 する 定 期 代 や 乗 車 運 賃 などの 実 費 健 康 保 険 料 厚 生 年 金 保 険 料 雇 用 保 険 料 などの 総 称 健 康 保 険 は 会 社 などで 働 く 者 やその 家 族 が 病 気 やけがをしたときに 医 療 費 を 給 付 したり 出 産 などの 手 当 金 を 支 給 する 制 度 健 康 保 険 料 は その 負 担 金 で 会 社 と 従 業 員 が 折 半 して 支 払 う 介 護 保 険 は 高 齢 者 等 に 介 護 サービスを 提 供 する 制 度 介 護 保 険 料 は その 負 担 金 を 会 社 と 従 業 員 が 折 半 して 支 払 う 厚 生 年 金 保 険 料 は 高 齢 になった 時 などに 支 給 される 年 金 の 掛 け 金 健 康 保 険 料 と 同 様 に 会 社 と 従 業 員 が 折 半 して 負 担 する 雇 用 保 険 は 失 業 者 の 生 活 を 守 り 早 期 に 再 就 職 できるように 援 助 する 制 度 会 社 と 従 業 員 が 負 担 する 社 会 保 険 料 を 控 除 した 後 の 給 与 額 ( 非 課 税 とされるものを 除 く)には 所 得 税 が 課 税 される ここでの 課 税 額 は 個 人 の 給 与 所 得 に 対 する 税 金 の 概 算 額 会 社 が 行 う 年 末 調 整 という 制 度 で 精 算 される 所 得 税 は 国 が 徴 収 する 税 金 だが 住 民 税 は 都 道 府 県 や 市 町 村 が 徴 収 する 税 金 住 民 税 課 税 の 基 礎 になるのは 前 年 の 所 得 ( 注 ) 所 得 税 健 康 保 険 料 介 護 保 険 料 厚 生 年 金 保 険 料 雇 用 保 険 料 については 5. 税 に 関 する 知 識 (2) 源 泉 所 得 税 および 6. 社 会 保 険 などに 関 する 知 識 で 詳 しく 説 明 します 会 社 が 従 業 員 に 給 与 を 支 給 する 際 には 給 与 支 払 明 細 書 を 交 付 します 給 与 支 払 明 細 書 には 上 記 の 支 給 額 や 控 除 額 などのほかに 従 業 員 等 の 氏 名 支 給 月 度 労 働 時 間 や 時 間 外 労 働 時 間 などの 勤 怠 時 間 が 記 載 されます 支 給 額 の 合 計 を 支 給 総 額 といい これ から 控 除 額 の 合 計 額 を 差 し 引 いた 金 額 を 差 引 支 給 額 といいます 会 社 は この 差 引 支 給 額 を 従 業 員 に 支 払 うことになります 18

( 手 書 きによる 例 ) ( 給 与 ソフトによる 例 ) 給 与 ソフトを 利 用 して 給 与 計 算 を 行 っている 場 合 には 下 の 画 面 のような 明 細 書 が 発 行 されます 19

( 会 計 ワークスによる 給 与 明 細 書 の 例 ) 個 人 別 の 支 給 額 を 一 覧 表 にまとめたものを 給 与 明 細 一 覧 表 といいます 給 与 に 関 す る 会 計 処 理 は 通 常 この 一 覧 表 の 合 計 金 額 を 基 礎 にして 処 理 します 20

支 給 合 計 額 は 給 料 手 当 勘 定 そして 健 康 保 険 料 介 護 保 険 料 厚 生 年 金 保 険 料 雇 用 保 険 料 所 得 税 住 民 税 は 預 り 金 勘 定 で 処 理 することになります 例 えば 上 記 の 給 与 明 細 一 覧 表 から 給 与 支 払 いの 会 計 処 理 をすると 次 のようになりま す 差 引 支 給 額 を 普 通 預 金 から 支 払 ったものとします 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 5/25 給 料 手 当 431,500 普 通 預 金 344,818 5 月 分 給 料 預 り 金 預 り 金 預 り 金 預 り 金 預 り 金 預 り 金 21,934 健 康 保 険 料 3,784 介 護 保 険 料 37,664 厚 生 年 金 保 険 料 2,220 雇 用 保 険 料 10,580 所 得 税 10,500 住 民 税 5 商 品 在 庫 と 売 上 原 価 の 計 算 在 庫 とは 購 入 した 商 品 のうち まだ 販 売 されていないものを 指 します 会 社 は 月 末 や 年 度 末 などの 時 点 で 在 庫 表 を 作 成 するために 商 品 等 の 在 庫 量 と 金 額 を 調 査 します 在 庫 表 には 在 庫 調 査 日 商 品 名 数 量 単 価 金 額 消 費 税 額 合 計 額 などが 記 載 さ れます 21

販 売 した 商 品 の 原 価 を 売 上 原 価 さらに 売 上 高 から 売 上 原 価 を 差 し 引 いたもうけを 売 上 総 利 益 または 粗 利 (あらり)といいます 在 庫 がなければ 売 上 原 価 と 仕 入 高 は 一 致 し ますが 在 庫 があるのでその 部 分 については 仕 入 高 から 差 し 引 かなければなりません ここで 差 し 引 く 在 庫 額 を 月 末 商 品 棚 卸 高 といいます 当 月 当 月 仕 入 高 翌 月 月 初 商 品 棚 卸 高 売 れた 分 在 庫 売 れた 分 在 庫 当 月 仕 入 高 売 上 原 価 月 末 商 品 棚 卸 高 売 上 原 価 = 当 月 仕 入 高 - 月 末 商 品 棚 卸 高 売 れた 分 在 庫 売 上 原 価 月 末 商 品 棚 卸 高 売 上 原 価 = 月 初 商 品 棚 卸 高 + 当 月 仕 入 高 - 月 末 商 品 棚 卸 高 前 月 から 繰 り 越 しされた 在 庫 つまり 月 初 商 品 棚 卸 高 がある 場 合 には 上 図 のように 月 初 商 品 棚 卸 高 と 当 月 仕 入 高 の 合 計 額 から 月 末 商 品 棚 卸 高 を 差 し 引 けば 売 上 原 価 を 計 算 することができます 電 子 会 計 では これらの 処 理 をするために 商 品 期 首 商 品 棚 卸 高 期 末 商 品 棚 卸 高 の 3 つの 勘 定 科 目 を 使 用 します 商 品 勘 定 は 商 品 の 在 庫 額 を 表 す 資 産 勘 定 で 貸 借 対 照 表 に 表 示 されます 一 方 期 首 商 品 棚 卸 高 勘 定 は 前 期 から 繰 り 越 しされた 商 品 の 在 庫 額 を 期 末 商 品 棚 卸 高 勘 定 は 当 期 末 の 商 品 の 在 庫 額 をそれぞれ 表 す 売 上 原 価 の 内 訳 勘 定 で 損 益 計 算 書 に 表 示 されます これらの 勘 定 を 使 った 在 庫 にかかる 月 次 の 会 計 処 理 は 次 のように 行 います ( 期 首 から 1 カ 月 目 の 月 末 処 理 ) 例 えば 4 月 30 日 の 時 点 で 前 期 から 繰 り 越 しされた 商 品 在 庫 額 が 100 月 末 における 商 品 在 庫 額 が 90 とすると 次 のように 処 理 することになります 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 4/30 期 首 商 品 棚 卸 高 100 商 品 100 期 首 商 品 棚 卸 高 商 品 90 期 末 商 品 棚 卸 高 90 月 末 商 品 棚 卸 高 ( 翌 月 末 の 処 理 ) 翌 月 末 (5 月 31 日 )に 商 品 在 庫 額 が 110 となったとすると 次 のように 処 理 すること 22

になります 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 5/31 期 末 商 品 棚 卸 高 90 商 品 90 月 初 商 品 棚 卸 高 商 品 110 期 末 商 品 棚 卸 高 110 月 末 商 品 棚 卸 高 月 初 商 品 にかかる 勘 定 科 目 は 期 首 商 品 棚 卸 高 勘 定 ではなく 期 末 商 品 棚 卸 高 勘 定 を 使 用 していることに 注 意 してください 期 首 商 品 棚 卸 高 勘 定 はあくまでも 期 首 におけ る 前 期 から 繰 越 された 在 庫 額 を 表 す 勘 定 であるので 翌 月 にはこの 勘 定 を 使 わずに 期 末 商 品 棚 卸 高 勘 定 を 使 うことになります つまり 前 月 に 期 末 商 品 棚 卸 高 勘 定 を 使 って 処 理 した 在 庫 額 を 当 月 末 の 金 額 に 洗 い 変 える 処 理 を 行 うわけです 6 固 定 資 産 の 購 入 と 減 価 償 却 建 物 車 両 運 搬 具 工 具 器 具 備 品 などの 有 形 固 定 資 産 は 使 用 や 時 の 経 過 によって 価 値 が 徐 々に 減 少 していきます これらの 資 産 の 取 得 価 額 は 購 入 した 年 度 の 費 用 とせずに いったん 資 産 に 計 上 し 使 用 可 能 期 間 に 渡 って 規 則 的 に 各 年 度 の 費 用 にすることになっ ています これを 減 価 償 却 といいます 使 用 可 能 期 間 は 資 産 の 種 類 ごとに 法 令 で 定 めら れており 一 般 的 にはこの 期 間 で 減 価 償 却 します この 期 間 を 耐 用 年 数 といいます す でに 経 過 した 年 度 において 実 施 した 減 価 償 却 額 の 合 計 額 を 減 価 償 却 累 計 額 といいます 取 得 価 額 から 減 価 償 却 累 計 額 を 差 し 引 いた 残 額 が 未 償 却 残 高 です 法 人 税 法 の 規 定 では 減 価 償 却 は 未 償 却 残 高 が 1 円 になるまで 償 却 することができます 減 価 償 却 額 減 価 償 却 額 2 年 目 の 減 価 償 却 累 計 額 取 得 価 額 未 償 却 残 高 未 償 却 残 高 減 価 償 却 額 未 償 却 残 高 減 価 償 却 額 未 償 却 残 高 1 円 取 得 時 1 年 目 2 年 目 n-1 年 目 n 年 目 耐 用 年 数 (n 年 ) 規 則 的 に 費 用 化 する 方 法 を 減 価 償 却 方 法 といい いくつかの 方 法 が 認 められています 一 般 的 な 方 法 として 法 人 税 法 の 規 定 による 定 額 法 と 定 率 法 があります 次 にそれぞれ の 方 法 による 減 価 償 却 額 の 計 算 方 法 と 特 徴 を 示 します 23

名 称 減 価 償 却 額 ( 年 額 )の 計 算 方 法 特 徴 定 額 法 減 価 償 却 額 = 取 得 価 額 定 額 法 の 償 却 率 ( 注 ) 毎 年 度 の 償 却 額 が 一 定 です 減 価 償 却 額 =( 取 得 価 額 - 減 価 償 却 累 計 額 ) 定 率 法 の 償 却 率 ( 注 ) 定 率 法 この 減 価 償 却 額 は 調 整 前 償 却 額 ともいいます この 金 額 が 償 却 保 証 額 を 下 回 ることとなった 年 度 以 後 は 次 の 方 法 により 計 算 し ます ( 注 ) 減 価 償 却 額 = 改 定 取 得 価 額 改 定 償 却 率 早 期 に 取 得 価 額 の 大 半 の 部 分 を 償 却 する ( 注 ) 償 却 保 証 額 = 取 得 価 額 保 証 率 改 定 取 得 価 額 とは 調 整 前 償 却 額 が 償 却 保 証 額 を 初 めて 下 回 る こととなった 年 度 の 期 首 未 償 却 残 高 を 言 います ( 注 ) 償 却 率 改 定 償 却 率 および 保 証 率 の 表 ( 抜 粋 ) 耐 用 年 数 定 額 法 償 却 率 償 却 率 定 率 法 改 定 償 却 率 保 証 率 耐 用 年 数 定 額 法 償 却 率 償 却 率 定 率 法 改 定 償 却 率 保 証 率 2 0.500 1.000 - - 7 0.143 0.286 0.334 0.08680 3 0.334 0.667 1.000 0.11089 8 0.125 0.250 0.334 0.07909 4 0.250 0.500 1.000 0.12499 9 0.112 0.222 0.250 0.07126 5 0.200 0.400 0.500 0.10800 10 0.100 0.200 0.250 0.06552 6 0.167 0.333 0.334 0.09911 月 末 に 合 計 残 高 試 算 表 を 作 成 して 会 社 の 資 産 負 債 等 の 状 態 や 経 営 状 態 を 把 握 する 場 合 には この 減 価 償 却 費 の 月 割 額 を 見 積 もって 計 上 することが 一 般 的 です 減 価 償 却 費 の 月 割 額 は 年 額 を 12 で 除 して 算 出 します 日 付 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 摘 要 4/30 減 価 償 却 費 51,975 減 価 償 却 累 計 額 51,975 減 価 償 却 月 割 額 4 月 分 減 価 償 却 費 勘 定 は 費 用 勘 定 で 損 益 計 算 書 に 計 上 され 減 価 償 却 累 計 額 勘 定 は 資 産 のマ イナス 勘 定 で 貸 借 対 照 表 に 計 上 されます < 参 考 > 法 人 税 法 の 規 定 では 平 成 19 年 3 月 31 日 以 前 に 取 得 した 減 価 償 却 資 産 につ いては 上 記 の 減 価 償 却 方 法 とは 異 なる 方 法 ( 旧 定 額 法 や 旧 定 率 法 )により 減 価 償 却 が 行 われます 24

まとめ(1) 1 経 費 の 支 払 について 金 銭 による 経 費 の 支 払 いは 領 収 証 やレシートから 把 握 する 経 費 をクレジットカードなどで 支 払 った 場 合 は 未 払 金 勘 定 を 使 う 銀 行 自 動 振 替 による 経 費 の 支 払 いは 預 金 通 帳 から 把 握 する 2 商 品 の 購 入 と 代 金 の 支 払 いについて 商 品 の 購 入 は 納 品 書 や 請 求 書 から 把 握 する 商 品 の 購 入 代 金 の 支 払 いは 銀 行 振 込 による 方 法 や 小 切 手 を 手 渡 す 方 法 など が 一 般 的 である 3 商 品 の 販 売 と 代 金 の 回 収 について 代 金 後 払 いによる 商 品 の 販 売 は 納 品 書 ( 控 )や 請 求 書 ( 控 )から 把 握 す る 商 品 の 現 金 販 売 は レシートや 売 上 伝 票 から 把 握 する 商 品 の 販 売 代 金 は 得 意 先 からの 銀 行 振 込 や 小 切 手 などによって 受 け 取 る 4 給 料 の 支 払 い 給 料 は 給 与 支 払 明 細 書 や 給 与 明 細 一 覧 表 から 把 握 する 支 給 合 計 額 は 給 料 手 当 勘 定 健 康 保 険 料 や 所 得 税 などは 預 り 金 勘 定 で 処 理 す る 5 商 品 在 庫 と 売 上 原 価 の 計 算 月 次 損 益 を 適 正 に 把 握 するために 月 末 商 品 在 庫 を 計 上 月 次 売 上 原 価 を 算 定 する 月 次 売 上 原 価 を 算 定 するための 勘 定 科 目 として 商 品 勘 定 期 首 商 品 棚 卸 高 勘 定 期 末 商 品 棚 卸 高 勘 定 を 使 用 する 6 固 定 資 産 の 購 入 と 減 価 償 却 月 次 損 益 を 適 正 に 把 握 するため 固 定 資 産 の 減 価 償 却 費 の 月 割 り 額 を 計 上 す る 減 価 償 却 費 の 月 割 り 額 は 減 価 償 却 費 勘 定 と 減 価 償 却 累 計 額 勘 定 を 使 用 して 処 理 する 25

(2) 会 計 ソフトへの 入 力 会 計 ソフトにデータを 入 力 するには 次 のような 方 法 があります ここでは それぞれ の 方 法 にどのような 特 徴 があるのかについて 説 明 します 1 伝 票 画 面 での 入 力 伝 票 画 面 には 振 替 伝 票 画 面 入 金 伝 票 画 面 出 金 伝 票 画 面 があります 振 替 伝 票 画 面 では 借 方 勘 定 科 目 貸 方 勘 定 科 目 金 額 などを 複 数 行 にわたって 自 由 に 入 力 できま す 一 方 入 金 伝 票 画 面 や 出 金 伝 票 画 面 ではそれぞれ 借 方 勘 定 科 目 や 貸 方 勘 定 科 目 が 現 金 に 固 定 されているため 振 替 伝 票 画 面 のような 自 由 さはありません しかし 現 金 勘 定 の 入 力 を 省 略 できるため 現 金 入 金 取 引 や 現 金 出 金 取 引 をまとめて 数 多 く 入 力 する 場 合 には 有 効 な 入 力 方 法 といえます 次 に 示 すのは それぞれ 振 替 伝 票 画 面 入 金 伝 票 画 面 出 金 伝 票 画 面 です 26

入 金 伝 票 画 面 や 出 金 伝 票 画 面 において 固 定 する 勘 定 科 目 に 現 金 勘 定 以 外 の 勘 定 科 目 を 設 定 することが 可 能 な 会 計 ソフトもあります このようなソフトの 場 合 には 同 一 の 形 式 を 持 った 一 連 の 取 引 を 連 続 的 に 入 力 する 場 合 に 便 利 です 2 帳 簿 画 面 での 入 力 帳 簿 画 面 には 現 預 金 出 納 帳 画 面 総 勘 定 元 帳 画 面 ( 補 助 元 帳 画 面 )などがあります これらの 帳 簿 画 面 では データの 入 力 と 同 時 に 残 高 などを 確 認 することができるために 便 利 です 次 の 画 面 は それぞれ 現 預 金 出 納 帳 総 勘 定 元 帳 画 面 ( 補 助 元 帳 画 面 )です 27

28

帳 簿 画 面 から 入 力 する 場 合 には 明 細 を 1 行 ずつしか 入 力 できないので 複 数 行 にわ たる 複 合 仕 訳 の 入 力 には 対 応 していません また 既 に 入 力 されている 複 合 仕 訳 をこの 画 面 で 直 接 修 正 することもできません これらの 画 面 から 複 合 仕 訳 を 入 力 する 場 合 には 仕 訳 を 1 行 ごとに 分 割 するなどの 方 法 を 講 じる 必 要 があります これまでに 説 明 してきたいずれかの 方 法 によって 会 計 データを 入 力 するわけですが 会 計 データがどのような 形 で 発 生 するか 会 計 入 力 をどのような 方 法 で 行 うかどうかな どにより 会 計 データの 種 類 等 ごとに 一 番 効 率 的 な 入 力 方 式 を 選 択 する 必 要 があります なお 同 様 の 取 引 について 複 数 の 方 式 による 入 力 を 混 在 させることは 入 力 後 のデータ の 検 索 や 訂 正 等 において 不 都 合 を 生 じる 場 合 がありますので 避 けるべきでしょう 一 般 的 には どのような 取 引 の 入 力 処 理 にも 対 応 している 振 替 伝 票 による 入 力 方 式 を 通 常 の 方 式 として 採 用 している 会 社 が 多 いと 考 えられます まとめ(2) 1 伝 票 画 面 での 入 力 伝 票 画 面 には 振 替 伝 票 画 面 入 金 伝 票 画 面 出 金 伝 票 画 面 がある 振 替 伝 票 画 面 からは すべての 取 引 を 入 力 することができる 2 帳 簿 画 面 での 入 力 帳 簿 画 面 には 現 預 金 出 納 帳 画 面 総 勘 定 元 帳 画 面 ( 補 助 元 帳 画 面 )などが ある 帳 簿 画 面 から 入 力 する 場 合 には 明 細 を 1 行 ずつしか 入 力 できない 29

3 会 計 データの 発 生 形 態 などによって 最 も 適 切 な 画 面 から 入 力 することが 効 率 化 につながる (3) 電 子 帳 簿 書 類 の 種 類 会 計 ソフトに 入 力 されたデータを 電 子 取 引 データと 呼 びます この 電 子 取 引 データを 分 類 集 計 することにより 各 種 の 電 子 帳 簿 書 類 を 出 力 できます 次 に 主 な 電 子 帳 簿 書 類 について 説 明 します 1 仕 訳 日 記 帳 電 子 取 引 データを 日 付 順 に 分 類 出 力 した 電 子 帳 簿 を 仕 訳 日 記 帳 と 呼 びます 仕 訳 日 記 帳 はどのような 仕 訳 を 行 ったかを 確 認 するために 便 利 です 2 総 勘 定 元 帳 ( 補 助 元 帳 ) 電 子 取 引 データを 勘 定 科 目 ごとに 分 類 出 力 した 電 子 帳 簿 を 総 勘 定 元 帳 と 呼 びます 総 勘 定 元 帳 は 勘 定 科 目 ごとにどのような 内 容 の 取 引 が 行 われたかや 取 引 金 額 や 残 高 を 確 認 するために 便 利 です 30

また 会 計 ワークスでは 総 勘 定 元 帳 画 面 にて 補 助 科 目 ごとにどのような 内 容 の 取 引 が 行 われたかや 取 引 金 額 や 残 高 を 確 認 することができます 4 残 高 試 算 表 電 子 取 引 データを 勘 定 科 目 ごとに 期 間 集 計 し 一 覧 表 示 した 電 子 書 類 を 残 高 試 算 表 と いいます 集 計 されるのは 前 月 残 高 ( 期 首 残 高 ) 借 方 合 計 貸 方 合 計 当 月 残 高 ( 期 末 残 高 )です 残 高 試 算 表 はさらに 貸 借 対 照 表 や 損 益 計 算 書 などに 区 分 されます 貸 借 対 照 表 では 資 産 負 債 純 資 産 に 属 する 各 勘 定 科 目 が 集 計 表 示 されると 同 時 に 流 動 資 産 合 計 や 資 産 合 計 などの 各 区 分 の 合 計 金 額 が 表 示 されます 31

また 損 益 計 算 書 では 収 益 費 用 損 失 に 属 する 各 勘 定 科 目 が 集 計 表 示 されると 同 時 に 販 売 費 一 般 管 理 費 合 計 などの 合 計 金 額 や 売 上 総 利 益 営 業 利 益 当 期 純 利 益 など の 利 益 金 額 が 表 示 されます 残 高 試 算 表 は 会 社 の 財 産 の 状 態 や 利 益 の 状 態 などを 把 握 するために 重 要 な 電 子 書 類 です 32

5 補 助 残 高 一 覧 表 と 補 助 残 高 等 の 表 示 電 子 取 引 データを 補 助 科 目 ごとに 期 間 集 計 し 一 覧 表 示 した 電 子 書 類 を 補 助 残 高 一 覧 表 といいます 集 計 されるのは 前 月 残 高 ( 期 首 残 高 ) 借 方 合 計 貸 方 合 計 当 月 残 高 ( 期 末 残 高 )です 補 助 科 目 ごとにこれらの 合 計 や 残 高 を 知 ることで 詳 細 な 取 引 の 状 態 などを 知 ることが できます 会 計 ワークスでは 残 高 試 算 表 の 画 面 で 補 助 科 目 が 設 定 してある 勘 定 科 目 をクリック すると その 勘 定 科 目 の 補 助 残 高 一 覧 表 が 表 示 されます 33

まとめ(3) 1 仕 訳 日 記 帳 電 子 取 引 データを 日 付 順 に 分 類 出 力 した 電 子 帳 簿 である 2 総 勘 定 元 帳 電 子 取 引 データを 勘 定 科 目 ごとに 分 類 出 力 した 電 子 帳 簿 である 3 補 助 元 帳 電 子 取 引 データを 補 助 科 目 ごとに 分 類 出 力 した 電 子 帳 簿 である 4 残 高 試 算 表 電 子 取 引 データを 勘 定 科 目 ごとに 集 計 し 一 覧 表 示 した 電 子 書 類 である 残 高 試 算 表 は 貸 借 対 照 表 や 損 益 計 算 書 などに 分 類 され それぞれの 財 務 諸 表 は 区 分 表 示 される 5 補 助 残 高 一 覧 表 電 子 取 引 データを 補 助 科 目 ごとに 集 計 し 一 覧 表 示 した 電 子 書 類 である 34

3 電 子 会 計 情 報 の 活 用 Point 残 高 試 算 表 補 助 残 高 一 覧 表 総 勘 定 元 帳 ( 補 助 元 帳 ) 仕 訳 日 記 帳 からどのよ うな 会 計 情 報 を 把 握 することができるのか 会 計 ソフトから 出 力 される 電 子 帳 簿 書 類 から 会 社 の 現 状 を 判 断 するために 必 要 な 情 報 を 取 得 できます ここでは 主 な 電 子 帳 簿 書 類 からどのように 会 計 情 報 を 読 み 取 るかにつ いて 説 明 します (1) 残 高 試 算 表 電 子 会 計 における 残 高 試 算 表 は 手 書 き 簿 記 における 合 計 試 算 表 や 残 高 試 算 表 とはその 作 成 目 的 や 内 容 が 異 なります 手 書 き 簿 記 における 合 計 試 算 表 は 元 帳 転 記 の 正 確 性 を 検 証 するためのものでしたが 電 子 会 計 ではその 必 要 がありません また 電 子 会 計 における 残 高 試 算 表 は 貸 借 対 照 表 や 損 益 計 算 書 などに 大 きく 区 分 され それぞれの 内 容 について も 区 分 表 示 が 行 われています そこで 貸 借 対 照 表 と 損 益 計 算 書 について 詳 しく 見 ていく ことにします 1 貸 借 対 照 表 電 子 会 計 では 次 のような 貸 借 対 象 が 表 示 されます 35

貸 借 対 照 表 は 一 定 時 点 における 資 産 負 債 および 純 資 産 の 状 況 を 表 示 します この 表 を 見 る 者 は 資 産 や 負 債 のバランスや 増 減 などの 状 態 を 調 べることによって 会 社 の 支 払 い 能 力 や 安 全 性 などを 判 断 することになります 貸 借 対 照 表 は 状 態 の 分 析 や 比 較 を 行 いやすくするために 大 きく 次 のように 区 分 されています 貸 借 対 照 表 流 動 資 産 当 座 資 産 棚 卸 資 産 その 他 の 流 動 資 産 現 金 預 金 売 掛 金 など 商 品 貯 蔵 品 など 前 払 費 用 未 収 収 益 など 資 産 有 形 固 定 資 産 土 地 建 物 備 品 車 両 など 固 定 資 産 繰 延 資 産 無 形 固 定 資 産 投 資 その 他 の 資 産 特 許 権 電 話 加 入 権 など 保 証 金 敷 金 など 開 発 費 試 験 研 究 費 など 負 債 流 動 負 債 固 定 負 債 資 本 金 買 掛 金 未 払 金 など 長 期 借 入 金 引 当 金 など 資 本 金 純 資 産 株 主 資 本 資 本 余 剰 金 利 益 余 剰 金 資 本 準 備 金 その 他 資 本 剰 余 金 利 益 準 備 金 その 他 利 益 剰 余 金 資 本 準 備 金 その 他 資 本 剰 余 金 など 利 益 準 備 金 任 意 積 立 金 繰 越 利 益 剰 余 金 など 自 己 株 式 自 己 株 式 評 価 換 算 差 額 等 その 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 36

新 株 予 約 権 新 株 予 約 権 上 記 の 区 分 で 資 産 合 計 と 負 債 および 純 資 産 合 計 は 当 期 純 利 益 ( 繰 越 利 益 剰 余 金 の 一 部 )で 調 整 されるので 一 致 するようになっています また 貸 借 対 照 表 は 勘 定 科 目 ごとに コード 科 目 名 期 首 残 高 ( 前 月 繰 越 ) 借 方 貸 方 当 月 残 高 などが 表 示 されます 前 月 繰 越 は 残 高 試 算 表 の 集 計 期 間 の 始 点 における 残 高 を 示 します 集 計 期 間 の 始 点 が 期 首 であれば 期 首 残 高 となります 借 方 貸 方 はそれぞれ 集 計 期 間 中 に 発 生 したその 勘 定 科 目 の 借 方 貸 方 の 合 計 金 額 を 示 します 残 高 は 集 計 期 間 の 終 点 におけるその 勘 定 科 目 残 高 を 示 します 従 って 資 産 の 勘 定 科 目 では 前 月 繰 越 + 借 方 - 貸 方 = 当 月 残 高 と なり 負 債 および 純 資 産 の 勘 定 科 目 では 前 月 繰 越 - 借 方 + 貸 方 = 当 月 残 高 となります また 前 月 繰 越 と 当 月 残 高 を 比 較 することによって その 勘 定 科 目 の 増 減 を 調 べるこ とができます 例 えば 5 月 1 日 ~5 月 31 日 までの 集 計 期 間 で 次 のように 表 示 された 場 合 には 4 月 30 日 の 現 金 預 金 残 高 は 11,536,075 円 5 月 31 日 の 現 預 金 残 高 11,722,343 円 で 4 月 よりも 5 月 のほうが 増 加 していることが 分 かります 2 損 益 計 算 書 電 子 会 計 では 次 のような 損 益 計 算 書 が 出 力 されます 37

損 益 計 算 書 は 一 定 期 間 の 収 益 や 費 用 損 失 の 発 生 状 況 を 表 示 します この 表 では 営 業 利 益 や 当 期 純 利 益 などの 利 益 が 表 示 されるため 会 社 の 収 益 力 やそれがどこから 発 生 したものかを 判 断 することになります 損 益 計 算 書 では 次 のような 区 分 表 示 によって 各 種 の 利 益 額 を 表 示 します 損 益 計 算 書 売 上 高 取 引 の 大 きさによって 会 社 の 規 模 を 表 す 売 上 原 価 期 首 商 品 棚 卸 高 + 当 期 仕 入 高 - 期 末 商 品 棚 卸 高 売 上 総 利 益 商 品 の 付 加 価 値 を 表 す 粗 利 ともいう 販 売 費 および 一 般 管 理 費 給 料 手 当 広 告 宣 伝 費 消 耗 品 費 旅 費 交 通 費 水 道 光 熱 費 租 税 公 課 減 価 償 却 費 など 営 業 利 益 営 業 外 収 益 (+) 営 業 外 費 用 (-) 経 常 利 益 特 別 利 益 (+) 営 業 活 動 の 成 績 を 表 す 会 社 の 営 業 能 力 を 判 定 受 取 利 息 など 支 払 利 息 など 会 社 の 収 益 力 を 表 す 経 営 状 態 を 判 断 する 臨 時 的 な 利 益 など 38

特 別 損 失 (-) 当 期 純 利 益 臨 時 的 な 損 失 など 当 期 に 発 生 した 利 益 損 益 計 算 書 も 貸 借 対 照 表 と 同 様 に 勘 定 科 目 ごとに コード 科 目 名 期 首 残 高 ( 前 期 繰 越 ) 借 方 貸 方 当 月 残 高 などが 表 示 されています それぞれの 意 味 も 貸 借 対 照 表 と 同 様 です 例 えば 5 月 1 日 ~5 月 31 日 までの 集 計 期 間 で 次 のように 表 示 された 場 合 には 4 月 30 日 までの 売 上 高 4,652,640 円 5 月 中 の 売 上 高 4,620,240 円 5 月 31 日 ま での 売 上 高 9,272,880 円 ということが 分 かります (2) 補 助 残 高 等 の 表 示 補 助 科 目 が 設 定 されている 勘 定 科 目 については 補 助 残 高 一 覧 表 で 補 助 科 目 を 表 示 する ことによって 補 助 科 目 別 に 増 減 や 残 高 を 表 示 することができます 上 記 の 表 示 から 得 意 先 H について 前 期 から 繰 り 越 しされた 売 掛 金 は 1,663,200 円 4 月 中 の 売 掛 金 増 加 高 つまり 掛 売 上 高 は 1,871,100 円 4 月 中 の 売 掛 金 減 少 額 つまり 売 掛 39

代 金 回 収 額 1,663,220 円 4 月 末 の 売 掛 金 残 高 1,871,100 円 であることが 分 かります 従 って 前 月 から 繰 り 越 しされてきた 売 掛 金 は 4 月 中 に 全 額 回 収 され 4 月 の 掛 け 売 り 分 が 残 高 となっているのです さらに 得 意 先 の 中 で 掛 け 売 上 高 が 最 も 多 いことも 分 かります (3) 総 勘 定 元 帳 ( 補 助 元 帳 ) 取 引 の 内 容 は 総 勘 定 元 帳 を 見 て 判 断 します 以 下 は 交 際 費 の 総 勘 定 元 帳 の 例 ですが いつどのような 内 容 の 交 際 費 がいくら 発 生 し たかが 分 かります 各 種 取 引 の 処 理 が 正 しく 行 われているかどうかをチェックしたり 残 高 が 予 想 と 大 きく 異 なる 勘 定 科 目 について その 内 容 をチェックしたりする 場 合 に 出 力 し ます 上 記 の 表 示 を 見 ると 4 月 6 日 に U 百 貨 店 に 贈 答 品 代 として 10,800 円 の 現 金 支 出 があっ たことが 分 かります 誰 に 対 して 贈 答 したかなどの 情 報 が 後 から 必 要 になると 予 想 される 場 合 には これらの 情 報 をデータ 入 力 の 際 に 摘 要 に 加 えます 総 勘 定 元 帳 では 取 引 ごとに 残 高 が 表 示 されますので これを 確 認 することもできます 上 記 の 表 示 では 4 月 末 の 交 際 費 は 30,780 円 で 5 月 末 には 57,240 円 であることが 分 か ります 補 助 科 目 が 設 定 してある 勘 定 科 目 については 総 勘 定 元 帳 から 補 助 科 目 を 出 力 すること により 補 助 科 目 ごとの 明 細 を 見 ることができます 以 下 は 仕 入 先 Q に 対 する 買 掛 金 の 補 助 元 帳 です 40

上 記 の 表 示 により 前 期 から 繰 り 越 しされた 仕 入 先 Q に 対 する 買 掛 代 金 2,661,120 円 は 4 月 30 日 に F 銀 行 からの 振 込 により 支 払 い 済 み 4 月 30 日 に 計 上 した 4 月 分 の 買 掛 代 金 3,201,660 円 は 5 月 30 日 に 同 様 に 支 払 い 済 み 5 月 31 日 に 計 上 した 5 月 分 の 買 掛 代 金 2,952,180 円 が 5 月 末 現 在 の 残 高 である ということが 分 かります (5) 仕 訳 日 記 帳 相 手 勘 定 が 複 数 ある 複 合 仕 訳 の 取 引 を 総 勘 定 元 帳 などで 出 力 した 場 合 には 相 手 勘 定 科 目 が 複 合 などと 省 略 されている 場 合 があります このようなときには 仕 訳 日 記 帳 など で 仕 訳 を 表 示 して 処 理 内 容 を 確 認 することになります 仕 訳 日 記 帳 は 総 勘 定 元 帳 ( 補 助 元 帳 )とともに 印 刷 して 保 管 します 普 通 預 金 の 総 勘 定 元 帳 を 表 示 したら 相 手 勘 定 科 目 に 複 合 と 表 示 されたので 次 に 仕 訳 日 記 帳 で 確 認 したところ 相 手 勘 定 科 目 は 現 金 と 預 り 金 であることが 分 かりました 41

なお 会 計 ワークスでは 上 述 の 複 合 となっている 伝 票 番 号 をクリックすると 振 替 伝 票 画 面 が 開 き 詳 細 を 確 認 することができます 42

まとめ (1) 残 高 試 算 表 1 貸 借 対 照 表 一 定 時 点 における 資 産 負 債 および 純 資 産 の 状 況 を 表 示 する 分 析 等 を 行 いやすくするために 区 分 表 示 されている 指 定 した 集 計 期 間 における 各 勘 定 科 目 などの 増 加 額 や 減 少 額 を 把 握 するこ とができる 集 計 期 間 の 始 点 と 終 点 の 残 高 が 表 示 されるので 各 勘 定 科 目 などの 増 減 を 把 握 することができる 2 損 益 計 算 書 一 定 期 間 の 収 益 や 費 用 損 失 の 状 況 を 表 示 する 分 析 等 を 行 いやすくするために 区 分 され 各 種 の 利 益 額 が 表 示 される 指 定 した 集 計 期 間 における 各 勘 定 科 目 などの 増 加 額 や 減 少 額 を 把 握 でき る 集 計 期 間 の 始 点 と 終 点 の 残 高 が 表 示 されるので 各 勘 定 科 目 などの 増 減 を 把 握 できる (2) 総 勘 定 元 帳 ( 補 助 元 帳 ) 取 引 の 内 容 を 把 握 できる 補 助 科 目 が 設 定 されている 勘 定 科 目 について 補 助 科 目 ごとの 明 細 を 把 握 で きる (3) 仕 訳 日 記 帳 仕 訳 の 内 容 を 把 握 できる 4 電 子 会 計 データのバックアップとリストア Point パソコンの 故 障 や 操 作 ミスなどが 原 因 で 電 子 会 計 データが 消 失 するトラブルに 備 え どのような 準 備 が 必 要 になるのか パソコンの 故 障 ソフトの 不 具 合 操 作 ミスなどが 原 因 で 電 子 会 計 データの 全 部 また は 一 部 が 消 失 するトラブルに 遭 遇 することがあります いったん 失 ったデータを 復 旧 させ ることは 困 難 ですから 日 ごろからデータのコピーを 取 って 保 管 しておく 必 要 があります この 作 業 をバックアップといいます また 障 害 が 起 こったときにバックアップデータを 使 用 してデータを 復 旧 させる 作 業 をリストア( 復 元 )といいます バックアップは データの 入 力 作 業 の 後 で 必 ず 行 うようにします つまり 常 に 最 新 の 43

データをバックアップするのです バックアップデータが 古 いとリストアしても 古 いデ ータまでしか 復 旧 することができないからです バックアップデータは USB メモリ 外 付 けハードディスク CD-R/RW などに 保 存 しま す 使 用 しているパソコンが 故 障 する 危 険 性 を 考 慮 すると ハードディスク 上 にバックア ップするのは 安 全 ではないからです また バックアップデータを 保 存 するメディアをい くつ 作 成 して だれがどこに 保 管 するかなどのルール 作 りも 必 要 になります 会 計 ワークスはクラウド 型 ソフトなので データのバックアップを 保 存 する 必 要 は ありません 伝 票 の 登 録 を 行 うごとにデータがサーバーに 送 信 され サーバー 上 のデータは 常 に 最 新 のものとなります また 会 計 ワークスはブラウザを 介 して 操 作 するシステムなので ブラウザを 閉 じるだけで 終 了 することができます まとめ パソコンの 故 障 や 操 作 ミスなどによる 電 子 会 計 データの 消 失 に 備 えて バック ップデータを 保 管 する 必 要 がある バックアップデータを 復 旧 する 作 業 をリストアという 会 計 ワークスはクラウド 型 ソフトなので データのバックアップを 保 存 する 必 要 はない 44

5 税 に 関 する 知 識 Point (1) 消 費 税 事 業 者 の 消 費 税 の 仕 組 みはどのようになっているのか 消 費 税 の 会 計 処 理 はどのように 行 うのか (2) 源 泉 所 得 税 源 泉 所 得 税 は どのような 場 合 に 徴 収 し いつまでに 納 付 しなければならな いのか 源 泉 徴 収 税 額 の 会 計 処 理 はどのように 行 うのか (3) 法 人 税 と 住 民 税 法 人 税 や 住 民 税 の 仕 組 みはどのようになっているのか 法 人 税 の 会 計 処 理 はどのように 行 うのか (4) その 他 の 税 金 会 社 に 関 係 するその 他 の 税 金 にはどのようなものがあるか その 他 の 税 金 の 会 計 処 理 はどのように 行 うのか (1) 消 費 税 消 費 税 は 国 内 の 事 業 者 が 事 業 として 行 う 商 品 等 の 販 売 資 産 の 貸 し 付 け サービスの 提 供 などに 課 税 される 税 金 です 消 費 税 は 販 売 価 格 などに 転 嫁 して 事 業 者 が 徴 収 し 納 付 することになっています 企 業 などの 事 業 者 は 消 費 者 などが 支 払 った 消 費 税 額 から 商 品 の 仕 入 れなどに 含 まれる 消 費 税 額 を 差 し 引 いて 納 付 することになります ( 事 業 者 の 場 合 ) 消 費 税 の 納 付 税 額 = 売 上 に 対 する 消 費 税 額 - 仕 入 れなどに 含 まれる 消 費 税 額 なお 小 規 模 事 業 者 の 事 務 負 担 を 軽 減 するために 基 準 期 間 の 課 税 売 上 高 が 1,000 万 円 以 下 の 事 業 者 は 原 則 として 消 費 税 の 納 税 義 務 が 免 除 されています 消 費 税 の 納 付 が 免 除 された 事 業 者 を 免 税 事 業 者 といいます ここで 基 準 期 間 の 課 税 売 上 高 とは 会 社 の 場 合 に は 通 常 前 々 期 の 売 上 高 などをいいます 同 様 の 理 由 から 基 準 期 間 の 課 税 売 上 高 が 5,000 万 円 以 下 の 事 業 者 は 上 記 の 方 法 に 代 45

えて 簡 便 な 方 法 により 消 費 税 の 納 付 税 額 を 計 算 する 方 法 を 選 択 することができます この 方 法 は 簡 易 課 税 といい この 方 法 を 選 択 する 場 合 には あらかじめ 所 轄 の 税 務 署 長 に 届 け 出 る 必 要 があります 消 費 税 の 課 税 の 対 象 となるのは 国 内 において 事 業 者 が 事 業 として 行 う 商 品 等 の 販 売 資 産 の 貸 し 付 け サービスの 提 供 などですから これらに 該 当 しない 取 引 は 不 課 税 取 引 と いって 消 費 税 の 課 税 対 象 外 となります また 本 来 は 消 費 税 の 課 税 の 対 象 となる 取 引 のう ち 特 定 のものについては 種 々の 理 由 から 非 課 税 取 引 となっています すべての 取 引 課 税 の 対 象 非 課 税 取 引 課 税 取 引 不 課 税 取 引 ( 課 税 対 象 外 取 引 ) 主 な 不 課 税 取 引 としては 給 与 等 海 外 出 張 旅 費 寄 付 金 慶 弔 見 舞 金 対 価 性 のない 会 費 減 価 償 却 費 租 税 公 課 配 当 金 などがあります 一 方 主 な 非 課 税 取 引 には 商 品 券 やビール 券 等 の 譲 渡 保 険 料 地 代 ( 駐 車 場 を 除 く) 住 宅 の 家 賃 受 取 利 息 支 払 利 息 などがあります これらの 取 引 を 会 計 ソフトに 入 力 する 場 合 には 初 期 値 として 表 示 され る 消 費 税 コードを 変 更 しなければならないことがあるので 注 意 が 必 要 です 消 費 税 の 税 率 は 一 般 的 には 8%といわれています しかし 正 確 には 6.3%で この 他 に 1.7%の 地 方 消 費 税 が 加 算 されて 結 果 的 に 8%になっています 従 って 領 収 証 や 請 求 書 などでは 消 費 税 と 記 載 せずに 消 費 税 等 となっているものが 多 いようです 消 費 税 の 会 計 処 理 をする 場 合 には 消 費 税 を 売 上 げや 仕 入 れなどに 含 めて 処 理 をする 税 込 経 理 方 式 と これらを 含 めないで 仮 受 消 費 税 や 仮 払 消 費 税 として 処 理 する 税 抜 経 理 方 式 があります これらの 方 式 による 会 計 処 理 をまとめると 次 のとおりです < 税 込 経 理 方 式 の 場 合 > ( 課 税 売 上 に 関 する 処 理 ) 例 : 商 品 216 円 ( 本 体 価 格 200 円 消 費 税 等 16 円 )を 現 金 で 販 売 した なお 仕 訳 例 の 金 額 は 関 連 する 取 引 の 流 れを 理 解 しやすくするために 故 意 に 小 さくし てあるものがあります ( 以 下 同 様 ) 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 現 金 216 売 上 高 216 46

( 課 税 仕 入 に 関 する 処 理 ) 例 : 商 品 162 円 ( 本 体 価 格 150 円 消 費 税 等 12 円 )を 現 金 で 購 入 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 仕 入 高 162 現 金 162 ( 納 付 税 額 が 確 定 したとき) 例 : 決 算 において 消 費 税 等 の 納 付 額 が 4 円 と 確 定 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 租 税 公 課 4 未 払 消 費 税 等 4 < 税 抜 経 理 方 式 の 場 合 > ( 課 税 売 上 に 関 する 処 理 ) 例 : 商 品 216 円 ( 本 体 価 格 200 円 消 費 税 等 16 円 )を 現 金 で 販 売 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 現 金 216 売 上 高 200 仮 受 消 費 税 等 16 ( 課 税 仕 入 に 関 する 処 理 ) 例 : 商 品 162 円 ( 本 体 価 格 150 円 消 費 税 等 12 円 )を 現 金 で 購 入 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 仕 入 高 150 現 金 162 仮 払 消 費 税 等 12 ( 納 付 税 額 が 確 定 した 時 ) 例 : 決 算 において 消 費 税 等 の 納 付 額 が 4 円 と 確 定 した なお 仮 受 消 費 税 等 勘 定 の 残 高 は 16 円 仮 払 消 費 税 等 勘 定 の 残 高 は 12 円 であった 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 仮 受 消 費 税 等 16 仮 払 消 費 税 等 12 未 払 消 費 税 等 4 消 費 税 は 原 則 として 会 社 の 決 算 日 から 2 カ 月 以 内 に 確 定 申 告 書 を 作 成 して 添 付 書 類 とともに 提 出 すると 同 時 に 確 定 申 告 書 に 記 載 した 税 額 を 納 付 します 47

まとめ(1) 事 業 者 は 原 則 として 売 上 げに 対 する 消 費 税 から 仕 入 れなどに 含 まれる 消 費 税 を 差 し 引 いた 残 額 を 国 に 納 付 しなければならない 小 規 模 な 事 業 者 には 免 税 や 簡 易 課 税 などの 特 例 が 設 けられている 消 費 税 が 課 税 対 象 とするのは 国 内 において 事 業 者 が 事 業 として 行 う 商 品 の 販 売 資 産 の 貸 し 付 け サービスの 提 供 など これらに 該 当 しない 給 与 や 寄 付 金 などの 支 払 いは 不 課 税 取 引 といって 課 税 対 象 外 となる 課 税 の 対 象 となる 取 引 のうち 保 険 料 や 利 息 の 支 払 など 特 定 の 取 引 については 非 課 税 取 引 とされ 消 費 税 が 課 税 されない 消 費 税 の 会 計 処 理 方 法 には 消 費 税 額 を 取 引 金 額 に 含 むかどうかによって 税 込 経 理 方 式 と 税 抜 経 理 方 式 の 2 つの 方 法 がある (2) 源 泉 所 得 税 会 社 や 個 人 が 従 業 員 に 給 料 を 支 払 ったり 弁 護 士 や 税 理 士 などに 報 酬 を 支 払 ったりし た 場 合 には その 支 払 金 額 から 一 定 の 所 得 税 を 差 し 引 いて その 差 額 を 相 手 に 支 払 わなけ ればなりません これを 源 泉 徴 収 といい 源 泉 徴 収 した 所 得 税 を 源 泉 所 得 税 といいます 源 泉 所 得 税 は 原 則 として 支 払 いをした 日 の 翌 月 10 日 までに 国 に 納 付 しなければなりま せん ただし 次 のような 人 は 源 泉 徴 収 する 必 要 がありません 2 人 以 下 の 家 事 使 用 人 (お 手 伝 いさんのような 人 )だけに 給 料 などを 支 払 っている 人 弁 護 士 や 税 理 士 などの 報 酬 だけを 支 払 っている 人 (サラリーマンが 税 理 士 に 確 定 申 告 を 依 頼 して 報 酬 を 支 払 った 要 な 場 合 ) 給 料 を 支 払 うときに 源 泉 徴 収 する 税 額 は 給 与 所 得 の 源 泉 徴 収 税 額 表 を 使 って 求 めま す 給 料 を 毎 月 支 払 う 場 合 にはこの 税 額 表 の 月 額 表 を 日 払 いの 場 合 には 日 額 表 を 賞 与 の 場 合 には 賞 与 に 対 する 源 泉 徴 収 税 額 の 算 出 率 の 表 をそれぞれ 使 用 します 弁 護 士 や 税 理 士 などに 報 酬 などを 支 払 うときに 源 泉 徴 収 する 税 額 は 報 酬 などの 種 類 ご とに 定 められた 一 定 の 計 算 式 によって 計 算 します 従 業 員 に 給 料 を 支 払 っている 会 社 や 個 人 は 給 料 を 支 払 う 際 に 所 得 税 を 源 泉 徴 収 してい ますが その 1 年 間 に 源 泉 徴 収 した 所 得 税 の 合 計 額 が その 人 が 1 年 間 に 納 めるべき 税 金 と 一 致 するとは 限 りません そこで 会 社 は 年 末 に 従 業 員 が 1 年 間 に 納 めるべき 税 金 を 計 算 して 過 不 足 額 を 調 整 します これを 年 末 調 整 といいます 会 社 は 源 泉 所 得 税 を 徴 収 48

しすぎた 従 業 員 に 対 して 還 付 するとともに 徴 収 不 足 があった 従 業 員 から 所 得 税 を 徴 収 し ます 源 泉 所 得 税 を 預 かった 場 合 の 会 計 処 理 及 びこれを 納 付 した 場 合 の 会 計 処 理 は 次 のとおり です ( 給 料 を 支 払 った 場 合 ) 例 : 給 料 100 円 から 源 泉 所 得 税 10 円 を 差 し 引 き 90 円 を 従 業 員 に 現 金 で 支 払 った 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 給 与 手 当 100 現 金 90 預 り 金 10 ( 源 泉 所 得 税 を 納 付 した 場 合 ) 例 : 従 業 員 の 給 料 から 預 かった 源 泉 所 得 税 10 円 を 現 金 で 納 付 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 預 り 金 10 現 金 10 まとめ(2) 源 泉 所 得 税 は 従 業 員 に 給 料 を 支 払 ったり 弁 護 士 や 税 理 士 などに 報 酬 を 支 払 っ たりする 場 合 に 一 定 額 を 徴 収 する 徴 収 した 源 泉 所 得 税 は 原 則 として 支 払 日 の 翌 月 10 日 までに 国 に 納 付 しなけれ ばならない 源 泉 所 得 税 は 預 り 金 勘 定 で 処 理 する (3) 法 人 税 と 住 民 税 会 社 の 所 得 金 額 に 対 して 一 定 の 税 率 で 法 人 税 が 課 税 されます 所 得 金 額 とは 益 金 の 額 から 損 金 の 額 を 差 し 引 いて 計 算 します これは ちょうど 会 社 の 利 益 を 収 益 の 額 から 費 用 損 失 の 額 を 差 し 引 いて 計 算 するのに 似 ています そもそも 益 金 や 損 金 は 法 人 税 法 上 の 用 語 で その 概 念 はそれぞれ 収 益 や 費 用 損 失 に 近 いものです そこで 会 社 の 所 得 は 会 社 の 利 益 を 基 礎 として 違 う 部 分 だけを 加 算 減 算 することで 算 定 しています 収 益 ではあるが 益 金 とならないものを 益 金 不 算 入 といいます 例 えば 受 取 配 当 金 は 益 49

金 不 算 入 となります 同 様 に 費 用 損 失 ではあるが 損 金 とならないものを 損 金 不 算 入 と いい 役 員 賞 与 や 過 大 な 役 員 報 酬 などは 損 金 不 算 入 です また 会 社 の 利 益 計 算 では 収 益 としていなかったが 益 金 になるものを 益 金 算 入 といい 売 上 計 上 漏 れなどが 該 当 します 同 様 に 会 社 の 利 益 計 算 では 費 用 や 損 失 としていなかっ たが 損 益 になるものを 損 金 算 入 といい 未 払 法 人 税 等 などを 取 り 崩 して 支 払 った 事 業 税 な どがこれに 該 当 します すなわち 法 人 税 の 課 税 対 象 となる 所 得 金 額 は 会 社 の 利 益 に 益 金 算 入 額 と 損 金 不 算 入 額 を 加 算 し 益 金 不 算 入 額 と 損 金 算 入 額 を 減 算 して 求 めることになります 会 社 の 利 益 加 算 益 金 算 入 売 上 計 上 漏 れ 減 算 損 金 不 算 入 益 金 不 算 入 損 金 算 入 法 人 税 道 府 県 民 税 市 民 税 納 税 充 当 金 繰 入 額 延 滞 税 加 算 税 減 価 償 却 超 過 額 役 員 賞 与 過 大 役 員 報 酬 受 取 配 当 金 還 付 税 額 減 価 償 却 超 過 額 の 認 容 額 納 税 充 当 金 支 出 事 業 税 所 得 金 額 法 人 税 は 所 得 金 額 に 対 して 税 率 を 適 用 して 計 算 し 国 に 納 付 します 法 人 税 額 = 所 得 金 額 税 率 会 社 の 所 得 には 法 人 税 の 他 に 法 人 事 業 税 や 地 方 法 人 特 別 税 が 課 税 されます また 法 人 税 額 を 基 準 にして 法 人 道 府 県 民 税 ( 法 人 都 民 税 を 含 む 以 下 同 様 )や 法 人 市 町 村 民 税 が 課 税 されます 法 人 事 業 税 地 方 法 人 特 別 税 および 法 人 道 府 県 民 税 は 都 道 府 県 に 納 付 し 法 人 市 町 村 民 税 は 市 町 村 に 納 付 します 法 人 道 府 県 民 税 法 人 市 町 村 民 税 をまとめて 法 人 住 民 税 ということがあります なお 法 人 道 府 県 民 税 及 び 法 人 市 町 村 民 税 には 法 人 税 を 基 準 とした 税 額 ( 法 人 税 割 額 )のほかに 法 人 の 規 模 を 基 準 とした 均 等 割 額 があり これを 合 算 して 納 付 することになります 法 人 事 業 税 額 = 所 得 金 額 税 率 地 方 法 人 特 別 税 額 = 所 得 金 額 税 率 < 参 考 > 平 成 26 年 10 月 1 日 以 降 に 開 始 する 事 業 年 度 から 地 方 法 人 税 ( 国 税 )が 創 設 されました これに 伴 い 法 人 住 民 税 の 税 率 が 引 き 下 げられます 50

法 人 道 府 県 民 税 額 = 法 人 税 額 税 率 + 均 等 割 額 法 人 市 町 村 民 税 額 = 法 人 税 額 税 率 + 均 等 割 額 法 人 税 法 人 事 業 税 や 法 人 住 民 税 などは 原 則 として 会 社 の 決 算 日 から 2 カ 月 以 内 に それぞれ 確 定 申 告 書 を 作 成 して 添 付 書 類 とともに 国 に 提 出 すると 同 時 に 確 定 申 告 書 に 記 載 した 税 額 を 納 付 します また 前 年 度 の 税 額 を 基 準 にして 一 定 額 以 上 の 税 額 がある 場 合 には 年 度 の 中 途 で 中 間 法 人 税 中 間 法 人 事 業 税 や 中 間 住 民 税 を 納 付 しなければなり ません 法 人 税 法 人 事 業 税 や 住 民 税 を 納 付 する 場 合 の 会 計 処 理 は 次 のとおりです ( 中 間 法 人 税 中 間 法 人 事 業 税 や 中 間 住 民 税 を 納 付 した 場 合 ) 例 : 法 人 税 法 人 事 業 税 及 び 法 人 住 民 税 などの 中 間 納 付 額 100 円 を 現 金 で 納 付 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 仮 払 法 人 税 等 100 現 金 100 ( 年 間 法 人 税 額 法 人 事 業 税 額 や 住 民 税 額 が 確 定 した 場 合 ) 例 : 決 算 において 法 人 税 法 人 事 業 税 及 び 法 人 住 民 税 などの 年 税 額 が 210 円 と 算 定 された なお すでに 中 間 納 付 額 100 円 を 納 付 している 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 法 人 税 住 民 税 及 び 事 業 税 210 仮 払 法 人 税 等 100 未 払 法 人 税 等 110 ( 確 定 法 人 税 法 人 事 業 税 や 法 人 住 民 税 などを 納 付 した 場 合 ) 例 : 前 期 決 算 において 計 上 した 法 人 税 法 人 事 業 税 及 び 法 人 住 民 税 などの 未 払 額 110 円 を 現 金 で 納 付 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 未 払 法 人 税 等 110 現 金 110 51

まとめ(3) 法 人 税 法 人 事 業 税 や 地 方 法 人 特 別 税 は 会 社 の 所 得 に 対 して 課 税 する 会 社 の 所 得 は 当 期 利 益 を 調 整 して 計 算 する 法 人 道 府 県 民 税 法 人 市 町 村 民 税 地 方 法 人 税 の 法 人 税 割 額 は 法 人 税 額 を 基 準 として 計 算 する 法 人 税 法 人 事 業 税 や 住 民 税 の 会 計 処 理 は 法 人 税 住 民 税 及 び 事 業 税 勘 定 仮 払 法 人 税 等 勘 定 未 払 法 人 税 等 勘 定 を 使 用 して 処 理 する (4) その 他 の 税 金 会 社 に 関 係 するその 他 の 税 金 で 主 なものには 固 定 資 産 税 自 動 車 税 印 紙 税 などがあ ります これらの 税 金 は 納 付 した 時 点 で 租 税 公 課 勘 定 を 使 用 して 処 理 します 例 : 自 動 車 税 45,000 円 を 現 金 で 納 付 した 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 租 税 公 課 45,000 現 金 45,000 一 定 金 額 以 上 の 領 収 証 やレシートを 発 行 する 場 合 などには 収 入 印 紙 を 貼 付 しなければ なりません これは 印 紙 税 がこれらの 文 書 を 課 税 対 象 としているからです 一 般 的 には 収 入 印 紙 を 購 入 した 場 合 にも 租 税 公 課 勘 定 を 使 用 して 処 理 します まとめ(4) 固 定 資 産 税 自 動 車 税 印 紙 税 などは 租 税 公 課 勘 定 を 使 用 して 処 理 する 52

6 社 会 保 険 などに 関 する 知 識 Point 社 会 保 険 や 労 働 保 険 はどのような 内 容 なのか 社 会 保 険 や 労 働 保 険 の 会 計 処 理 はどのように 行 うのか 会 社 が 従 業 員 を 雇 用 する 場 合 には 社 会 保 険 や 労 働 保 険 に 加 入 しなければなりません これらの 保 険 サービスは 従 業 員 が 受 けることになりますが 保 険 料 は 会 社 と 従 業 員 が 負 担 します 保 険 料 の 従 業 員 負 担 分 は 給 料 や 賞 与 から 差 し 引 きます 種 類 保 険 のサービス 内 容 保 険 料 の 負 担 者 窓 口 社 会 保 険 健 康 保 険 介 護 保 険 療 養 の 給 付 高 額 療 養 費 の 給 付 傷 病 手 当 金 の 給 付 出 産 手 当 金 の 給 会 社 と 従 業 員 付 など 訪 問 介 護 サービス デイサービス グループホーム 施 設 サービスな 会 社 と 従 業 員 ど 市 区 町 村 役 場 または 健 康 保 険 組 合 市 区 町 村 役 場 厚 生 年 金 保 険 基 礎 年 金 に 上 乗 せして 老 齢 厚 生 年 金 障 害 厚 生 年 金 遺 族 厚 生 年 金 会 社 と 従 業 員 年 金 事 務 所 労 働 保 険 労 災 保 険 ( 労 働 者 災 害 補 償 保 険 ) 雇 用 保 険 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 障 害 補 償 給 付 遺 族 補 償 給 付 など 休 職 者 給 付 就 職 促 進 給 付 教 育 訓 練 給 付 雇 用 継 続 給 付 など 会 社 会 社 と 従 業 員 労 働 基 準 監 督 署 公 共 職 業 安 定 所 (ハローワーク) 健 康 保 険 介 護 保 険 厚 生 年 金 保 険 ( 以 下 社 会 保 険 という)の 保 険 料 は 従 業 員 が 会 社 から 毎 月 受 け 取 る 給 料 を 基 に 算 定 した 標 準 報 酬 月 額 に 従 って 保 険 料 月 額 表 から 求 めます 標 準 報 酬 月 額 が 増 加 すれば 保 険 料 も 増 加 します 標 準 報 酬 月 額 は 1 年 に1 回 見 直 しますが 給 与 額 が 著 しく 変 動 した 場 合 には 臨 時 で 改 訂 を 行 う 必 要 があります 従 業 員 が 負 担 する 社 会 保 険 の 保 険 料 は 毎 月 の 給 料 や 賞 与 から 差 し 引 きます 労 災 保 険 や 雇 用 保 険 ( 以 下 労 働 保 険 という)の 保 険 料 は 前 年 度 ( 前 年 4 月 1 日 ~ 本 年 3 月 31 日 ) 中 に 支 払 った 賃 金 総 額 に 基 づいて 計 算 します 前 年 度 中 の 賃 金 総 額 に 各 保 険 料 率 を 乗 じて 計 算 した 保 険 料 を 確 定 保 険 料 といい これが 前 年 度 中 の 賃 金 総 額 に 各 保 険 料 率 を 乗 じて 計 算 した 保 険 料 を 確 定 保 険 料 といい これが 前 年 度 の 保 険 料 になり ます 一 方 本 年 度 ( 本 年 4 月 1 日 ~ 翌 年 3 月 31 日 ) 中 の 賃 金 総 額 は 未 確 定 であるため 本 年 度 の 保 険 料 も 前 年 度 中 の 賃 金 総 額 に 各 保 険 料 率 を 乗 じて 計 算 します これを 概 算 保 険 料 といいます 53

確 定 保 険 料 が 昨 年 度 に 算 定 した 概 算 保 険 料 と 比 較 して 多 い 場 合 には 差 額 分 を 不 足 額 と して 今 年 度 支 払 う 概 算 保 険 料 に 加 算 して 納 付 します 反 対 に 確 定 保 険 料 が 昨 年 度 に 算 定 した 概 算 保 険 料 よりも 少 ない 場 合 には 差 額 分 は 過 払 い 分 として 今 年 度 支 払 う 概 算 保 険 料 に 充 当 することになります 労 働 保 険 の 保 険 料 の 申 告 と 納 付 は 毎 年 6 月 1 日 から 7 月 10 日 までの 間 に 行 います 従 業 員 から 徴 収 する 雇 用 保 険 料 は 賃 金 額 を 基 準 に 雇 用 保 険 料 額 表 を 適 用 して 計 算 し 毎 月 の 給 料 や 賞 与 から 差 し 引 きます 社 会 保 険 や 労 働 保 険 に 関 する 会 計 処 理 は 次 のとおりです ( 従 業 員 に 給 料 を 支 払 った 場 合 ) 例 : 従 業 員 に 給 料 を 次 のとおり 現 金 で 支 給 した 摘 要 支 給 総 額 金 額 2,000 円 源 泉 所 得 税 60 健 康 保 険 料 80 控 除 額 厚 生 年 金 保 険 料 140 雇 用 保 険 料 15 控 除 計 295 差 引 支 給 額 1,705 借 方 科 目 借 方 金 額 貸 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 貸 方 金 額 給 与 手 当 2,000 普 通 預 金 1,705 預 り 金 ( 源 泉 所 得 税 ) 預 り 金 ( 健 康 保 険 料 ) 預 り 金 ( 厚 生 年 金 保 険 料 ) 60 80 140 預 り 金 15 ( 雇 用 保 険 料 ) ( 注 ) 従 業 員 から 預 かった 源 泉 所 得 税 健 康 保 険 料 負 担 分 厚 生 年 金 保 険 料 負 担 分 雇 用 保 険 料 負 担 分 はすべ て 預 り 金 勘 定 で 処 理 します 預 り 金 勘 定 を 内 訳 管 理 するために それぞれ 補 助 科 目 を 設 定 すると 便 利 で す 54

( 健 康 保 険 料 と 厚 生 年 金 保 険 料 を 支 払 った 場 合 ) 例 : 健 康 保 険 料 160 円 厚 生 年 金 保 険 料 280 円 を 現 金 で 納 付 した なお 納 付 額 の うち 半 額 ( 健 康 保 険 料 80 円 厚 生 年 金 保 険 料 140 円 )は 従 業 員 の 給 料 から 預 か った 分 である 借 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 預 り 金 ( 健 康 保 険 料 ) 80 現 金 440 預 り 金 ( 厚 生 年 金 保 険 料 ) 140 法 定 福 利 費 220 ( 注 ) 健 康 保 険 料 と 厚 生 年 金 保 険 料 は 従 業 員 負 担 分 80 円 +140 円 =220 円 と 同 額 の 220 円 を 会 社 が 負 担 します 会 社 負 担 分 は 法 定 福 利 費 勘 定 で 処 理 します ( 労 災 保 険 料 と 雇 用 保 険 料 を 支 払 った 場 合 ) 例 : 労 災 保 険 料 及 び 雇 用 保 険 料 の 本 年 分 の 納 付 額 が 525 円 と 確 定 したので 現 金 で 納 付 した なお このうち 従 業 員 の 雇 用 保 険 料 の 負 担 分 として 各 月 の 給 料 から 預 かった 金 額 の 合 計 額 は 220 円 である 借 方 科 目 ( 補 助 科 目 ) 借 方 金 額 貸 方 科 目 貸 方 金 額 預 り 金 ( 雇 用 保 険 料 ) 220 現 金 525 法 定 福 利 費 305 ( 注 ) 昨 年 度 の 概 算 保 険 料 と 確 定 保 険 料 との 差 額 を 本 年 度 の 概 算 保 険 料 に 加 減 したものが 525 円 です この 金 額 と 雇 用 保 険 料 の 預 り 金 220 円 との 差 額 305 円 は 労 災 保 険 料 と 雇 用 保 険 料 の 会 社 負 担 分 の 合 計 額 で 法 定 福 利 費 勘 定 で 処 理 します まとめ 従 業 員 を 雇 用 した 場 合 には 社 会 保 険 や 労 働 保 険 に 加 入 して 保 険 料 を 支 払 わな ければならない 社 会 保 険 には 健 康 保 険 介 護 保 険 厚 生 年 金 保 険 があり 労 働 保 険 には 労 災 保 険 雇 用 保 険 がある 健 康 保 険 料 介 護 保 険 料 厚 生 年 金 保 険 料 雇 用 保 険 料 の 従 業 員 負 担 分 は 預 り 金 勘 定 で 処 理 する 健 康 保 険 料 介 護 保 険 料 厚 生 年 金 保 険 料 労 災 保 険 料 雇 用 保 険 料 の 事 業 主 負 担 分 は 法 定 福 利 費 勘 定 で 処 理 する 55