Microsoft Word - 20年度(行個)答申第2号.doc



Similar documents
Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

<4D F736F F D2095BD90AC E D738FEE816A939A905C91E D862E646F63>

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第076号.doc

答申書

公文書非公開決定処分に関する諮問について(答申)

Microsoft Word - 公表用答申422号.doc

t-149.xdw

<4D F736F F D B3817A8E9096E291E D86939A905C>

長 は10 年 ) にすべきことを 求 める ⑸ 改 善 意 見 として 事 務 引 継 書 にかかる 個 別 フォルダーの 表 示 について 例 えば 服 務 休 暇 全 般 ( 事 務 引 継 書 を 含 む) といったように 又 は 独 立 した 個 別 フォルダーとして 説 明 を 加 え

<4D F736F F D2095BD90AC E D738FEE816A939A905C91E D862E646F63>

< F2D E C68CC2816A939A905C91E630378D862E6A>

特 定 が 必 要 であり, 法 7 条 の 裁 量 的 開 示 を 求 める 第 3 諮 問 庁 の 説 明 の 要 旨 1 本 件 開 示 請 求 について 本 件 開 示 請 求 は, 処 分 庁 に 対 して, 特 定 法 人 が 大 森 税 務 署 に 提 出 した, 特 定 期 間 の

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第081号.doc

別 紙

Microsoft Word - 諮問第82号答申(決裁後)

第 3 諮 問 庁 の 説 明 要 旨 1 本 件 対 象 公 文 書 の 性 質 (1) 本 件 非 公 開 部 分 異 議 申 立 人 は 原 決 定 において 非 公 開 とした 部 分 のうち 家 屋 評 価 調 書 ( 一 棟 総 括 表 ) 中 の 課 税 床 面 積 非 木 造 家 屋

異 議 申 立 人 が 主 張 する 異 議 申 立 ての 理 由 は 異 議 申 立 書 の 記 載 によると おおむね 次 のとおりである 1 処 分 庁 の 名 称 の 非 公 開 について 本 件 審 査 請 求 書 等 について 処 分 庁 を 非 公 開 とする 処 分 は 秋 田 県

Microsoft Word - 答申第143号.doc

した 開 示 決 定 等 に 当 たっては, 法 11 条 を 適 用 して, 平 成 23 年 5 月 13 日 まで 開 示 決 定 等 の 期 限 を 延 長 し, 同 年 4 月 11 日 付 け 防 官 文 第 号 により,1 枚 目 を 一 部 開 示 した そして, 同 年

答申第585号

Microsoft Word - 2 答申概要.doc

Microsoft Word - 20年度(行情)答申第581号.doc

(1)1オールゼロ 記 録 ケース 厚 生 年 金 期 間 A B 及 びCに 係 る 旧 厚 生 年 金 保 険 法 の 老 齢 年 金 ( 以 下 旧 厚 老 という )の 受 給 者 に 時 効 特 例 法 施 行 後 厚 生 年 金 期 間 Dが 判 明 した Bは 事 業 所 記 号 が

(1) 本 件 開 示 申 出 文 書 1について 最 高 裁 判 所 事 務 総 長 ( 以 下 事 務 総 長 という )の 交 代 に 当 たり, 事 務 引 継 書 を 組 織 的 に 作 成 することを 予 定 するような 定 めはなく,どのような 引 継 ぎを 行 うかは, 引 き 継

情 報 が 含 まれる との 記 載 がある また,2 考 え 方 は, 具 体 的 事 例 における 個 人 識 別 可 能 性 の 有 無 の 判 断 に 当 たっては, 当 該 情 報 の 性 質 及 び 内 容 を 考 慮 してする 必 要 がある との 記 載 がある さらに,3 法 も

加 算 税 制 度 の 見 直 し 等 1. 現 行 制 度 の 概 要 関 税 においては 国 税 ( 輸 入 貨 物 に 対 する 内 国 消 費 税 を 含 む 以 下 同 じ ) の 制 度 と 同 様 の 過 少 申 告 加 算 税 無 申 告 加 算 税 及 び 重 加 算 税 の 制

2004年度第2回定期監査(学校)事情聴取事項

< F2D C93FA967B91E5906B8DD082CC94ED8DD0>

資 格 給 付 関 係 ( 問 1) 外 国 人 Aさん(76 歳 )は 在 留 期 間 が3ヶ 月 であることから 長 寿 医 療 の 被 保 険 者 ではない が 在 留 資 格 の 変 更 又 は 在 留 期 間 の 伸 長 により 長 寿 医 療 の 適 用 対 象 となる 場 合 には 国

を 行 わなければならない 適 正 な 運 用 方 針 を 厳 格 に 運 用 することによっては じめて 人 がみだりにその 容 ぼう 等 を 撮 影 されない 自 由 や 権 利 の 保 護 と 犯 罪 発 生 の 抑 止 という 防 犯 カメラの 設 置 目 的 との 調 和 が 実 現 され

に 公 開 された 映 画 暁 の 脱 走 ( 以 下 本 件 映 画 1 という ), 今 井 正 が 監 督 を 担 当 し, 上 告 人 を 映 画 製 作 者 として 同 年 に 公 開 された 映 画 また 逢 う 日 まで ( 以 下 本 件 映 画 2 という ) 及 び 成 瀬 巳

4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

示 とする 原 処 分 を 行 ったところ 異 議 申 立 てが 提 起 されたものである なお, 本 件 対 象 文 書 の 一 部 開 示 決 定 に 係 る 審 査 会 への 諮 問 は2 度 目 であ り, 前 回 の 一 部 開 示 決 定 について,その 決 定 は 妥 当 である 旨

第1章 総則

栃木県アンテナショップ基本計画策定及び設計業務委託に係る標準?プロポーザル実施要領

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

1

弁護士報酬規定(抜粋)

なければ, 改 めてその 特 定 を 求 めるものである ウ 複 写 の 交 付 が 本 件 対 象 文 書 の 全 ての 内 容 を 複 写 しているか 確 認 を 求 める 平 成 22 年 度 ( 行 情 ) 答 申 第 538 号 で 明 らかになったように, 電 子 ファイルを 紙 に 出

「経営者保証に関するガイドライン」に基づく保証債務の整理に係る課税関係の整理

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

Microsoft Word - 12 職員退職手当規程_H 改正_

鳥 取 国 民 年 金 事 案 177 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 昭 和 37 年 6 月 から 38 年 3 月 までの 国 民 年 金 保 険 料 については 納 付 していたものと 認 められることから 納 付 記 録 を 訂 正 することが 必 要 である 第 2 申

福 山 市 では, 福 山 市 民 の 安 全 に 関 する 条 例 ( 平 成 10 年 条 例 第 12 号 )に 基 づき, 安 全 で 住 みよい 地 域 社 会 の 形 成 を 推 進 しています また, 各 地 域 では, 防 犯 を 始 め 様 々な 安 心 安 全 活 動 に 熱 心

PowerPoint プレゼンテーション

(2) 保 育 料 等 減 免 措 置 に 関 する 調 書 (3) 地 方 税 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 226 号 ) 第 5 条 第 2 項 第 1 号 に 規 定 する 市 町 村 民 税 の 課 税 の 状 況 を 証 明 する 書 類 又 は 生 活 保 護 法 ( 昭 和

<4D F736F F D F936F985E8C9A927A95A892B28DB88B408AD68BC696B18B4B92F E646F63>

Taro-08国立大学法人宮崎大学授業

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

必 要 なものとして 政 令 で 定 める 原 材 料 等 の 種 類 及 びその 使 用 に 係 る 副 産 物 の 種 類 ごとに 政 令 で 定 める 業 種 をいう 8 この 法 律 において 特 定 再 利 用 業 種 とは 再 生 資 源 又 は 再 生 部 品 を 利 用 することが

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

既 存 建 築 物 の 建 替 市 街 化 調 整 区 域 で 許 可 を 不 要 とする 取 扱 いについて 既 存 建 築 物 の 建 替 は 以 下 の1)~3)をすべて 満 たしている 場 合 に 可 能 です 1) 建 替 前 の 建 築 物 ( 以 下 既 存 建 築 物 という )につ

Microsoft Word 第1章 定款.doc

会 議 次 第 1 挨 拶 2 議 事 諮 問 第 1 号 社 会 保 障 税 番 号 制 度 の 施 行 に 伴 う 通 知 カード 及 び 個 人 番 号 カ ードの 再 交 付 に 係 る 手 数 料 の 制 定 等 について 資 料 1 別 紙 1~6-1 -

する 婦 人 相 談 所 その 他 適 切 な 施 設 による 支 援 の 明 記 禁 止 命 令 等 をすることが できる 公 安 委 員 会 等 の 拡 大 等 の 措 置 が 講 じられたものである 第 2 改 正 法 の 概 要 1 電 子 メールを 送 信 する 行 為 の 規 制 ( 法

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

<4D F736F F D208E9197BF A955B895E93AE82CC8B4B90A C982C282A282C42E646F6378>

PowerPoint プレゼンテーション

(3) その 他 市 長 が 必 要 と 認 める 書 類 ( 補 助 金 の 交 付 決 定 ) 第 6 条 市 長 は 前 条 の 申 請 書 を 受 理 したときは 速 やかにその 内 容 を 審 査 し 補 助 金 を 交 付 すべきものと 認 めたときは 規 則 第 7 条 に 規 定 す

る 第 三 者 機 関 情 報 保 護 関 係 認 証 プライバシーマーク ISO27001 ISMS TRUSTe 等 の 写 しを 同 封 のうえ 持 参 又 は 郵 送 とする 但 し 郵 送 による 場 合 は 書 留 郵 便 とし 同 日 同 時 刻 必 着 とする 提 出 場 所 は 上

( 参 考 ) 国 家 戦 略 特 別 区 域 法 ( 平 成 25 年 法 律 第 107 号 )( 抄 ) 国 家 戦 略 特 別 区 域 法 及 び 構 造 改 革 特 別 区 域 法 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 平 成 27 年 法 律 第 56 号 ) による 改 正 後 (

H25要綱本文

定款  変更


Microsoft Word - 不正アクセス行為の禁止等に関する法律等に基づく公安

スライド 1

老発第    第 号

防府市知的障害者生活協力員紹介事業実施要綱

一宮市町内会に対する防犯カメラ設置補助金交付要綱

住 民 監 査 請 求 に 係 る 監 査 結 果 第 1 請 求 の 受 付 1 請 求 の 受 付 日 平 成 25 年 10 月 15 日 2 請 求 人 ( 省 略 ) 3 請 求 の 趣 旨 ( 原 文 のまま 掲 載 ) 請 求 の 要 旨 阿 波 町 大 道 北 54 番 地 1 と

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

<4D F736F F D208CF689768ED C8FE395FB978E8CEA8BA689EF814592E88ABC2E646F63>

慶應義塾利益相反対処規程

( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補 助 金 の 額 は 第 5 条 第 2 項 の 規 定 による 無 線 LAN 機 器 の 設 置 箇 所 数 に 1 万 5 千 円 を 掛 けた 金 額 と 第 5 条 第 3 項 に 規 定 する 補 助 対 象 経 費 の2 分 の1のいずれか 低

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

目     次

Microsoft Word - 制度の概要_ED.docx

Taro-契約条項(全部)

< 現 在 の 我 が 国 D&O 保 険 の 基 本 的 な 設 計 (イメージ)> < 一 般 的 な 補 償 の 範 囲 の 概 要 > 請 求 の 形 態 会 社 の 役 員 会 社 による 請 求 に 対 する 損 免 責 事 由 の 場 合 に 害 賠 償 請 求 は 補 償 されず(

財団法人山梨社会保険協会寄付行為

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

< E8BE08F6D2082C682B DD2E786C7378>

一般競争入札について

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

指 定 ( 又 は 選 択 ) 官 庁 PCT 出 願 人 の 手 引 - 国 内 段 階 - 国 内 編 - アイスランド 特 許 庁 国 内 段 階 に 入 るための 要 件 の 概 要 3 頁 概 要 国 内 段 階 に 入 るための 期 間 PCT 第 22 条 (3)に 基 づく 期 間

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

(2) 協 会 加 入 月 の1カ 月 前 までに 様 式 1が 提 出 された 市 町 村 等 に 対 して 契 約 書 及 び 掛 金 請 求 書 を 送 付 します その 後 返 送 されてきた 様 式 2-2を 保 管 し 掛 金 の 納 入 を 確 認 します 第 2 章 契 約 更 新

Taro-データ公安委員会相互協力事

答申第630号

福 岡 厚 生 年 金 事 案 4486 第 1 委 員 会 の 結 論 申 立 人 の 申 立 期 間 については その 主 張 する 標 準 報 酬 月 額 に 基 づく 厚 生 年 金 保 険 料 を 事 業 主 により 給 与 から 控 除 されていたことが 認 められることから 申 立 期

 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

入札公告 機動装備センター

控訴審_弁論再開申立書

Transcription:

諮 問 庁 : 国 税 庁 長 官 諮 問 日 : 平 成 19 年 4 月 18 日 ( 平 成 19 年 ( 行 個 ) 諮 問 第 21 号 ) 答 申 日 : 平 成 20 年 4 月 21 日 ( 平 成 20 年 度 ( 行 個 ) 答 申 第 2 号 ) 事 件 名 : 特 定 被 相 続 人 に 係 る 相 続 税 申 告 書 の 不 開 示 決 定 に 関 する 件 答 申 書 第 1 審 査 会 の 結 論 特 定 被 相 続 人 に 係 る 審 査 請 求 人 以 外 の 相 続 人 が 提 出 した 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 ( 以 下,これらを 併 せて 本 件 文 書 という )に 記 載 された 保 有 個 人 情 報 ( 以 下 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 という )につき,そ の 存 否 を 明 らかにしないで 開 示 請 求 を 拒 否 した 決 定 は, 結 論 において 妥 当 である 第 2 審 査 請 求 人 の 主 張 の 要 旨 1 審 査 請 求 の 趣 旨 本 件 審 査 請 求 の 趣 旨 は, 行 政 機 関 の 保 有 する 個 人 情 報 の 保 護 に 関 する 法 律 ( 以 下 法 という )12 条 1 項 の 規 定 に 基 づく 保 有 個 人 情 報 の 開 示 請 求 に 対 し, 平 成 18 年 11 月 28 日 付 け 保 総 総 第 342 号 及 び 同 第 343 号 により 保 土 ヶ 谷 税 務 署 長 ( 以 下 処 分 庁 という )が 行 った 不 開 示 決 定 ( 以 下 原 処 分 という )のうち, 審 査 請 求 人 本 人 以 外 に 係 る 部 分 の 存 否 応 答 拒 否 処 分 の 取 消 しを 求 めるというものである 2 審 査 請 求 の 理 由 審 査 請 求 人 の 主 張 する 審 査 請 求 の 理 由 は, 審 査 請 求 書 及 び 意 見 書 の 記 載 によるとおおむね 以 下 のとおりである (1) 審 査 請 求 書 審 査 請 求 人 本 人 以 外 に 係 る 部 分 の 存 否 応 答 拒 否 は, 次 のとおり 正 当 な 理 由 がなく, 取 り 消 すべきものである ア 処 分 庁 は 法 14 条 2 号 の 不 開 示 情 報 が 明 らかになるためとしている が,なぜ 法 14 条 2 号 の 不 開 示 情 報 に 該 当 するのか,その 理 由 の 説 明 が 欠 落 しており, 説 明 義 務 違 反 である イ 共 同 相 続 人 が 提 出 し 受 理 された 相 続 税 申 告 書 の 内 容 を, 共 同 相 続 人 の 一 人 である 審 査 請 求 人 に 知 らせることによって, 申 告 書 を 提 出 した 共 同 相 続 人 の 正 当 な 権 利 利 益 を 害 することはない その 理 由 は 次 の とおりである (ア) 共 同 相 続 人 の 氏 名, 生 年 月 日, 性 別, 住 所 等 は, 共 同 相 続 人 は 互 いに 知 しつしている (イ) 相 続 財 産 は, 分 割 前 は 共 同 相 続 人 の 共 有 に 属 する( 民 法 第 898-1 -

条 ) 分 割 されない 相 続 財 産 は, 共 同 相 続 人 の 共 有 のまま 存 続 する 相 続 については, 相 続 財 産 の 管 理, 法 定 相 続 分, 遺 留 分 などの 法 律 上 の 定 めがあり, 遺 産 分 割 については, 遺 産 に 属 する 物 又 は 権 利 の 種 類 及 び 性 質, 各 相 続 人 の 年 齢, 職 業, 心 身 の 状 態 及 び 生 活 の 状 況 その 他 一 切 の 事 情 を 考 慮 すべきことが 定 められている したがって, 相 続 財 産 の 種 別, 所 在, 規 模, 価 額 などは, 共 同 相 続 人 相 互 間 では 隠 すものではなく, 遅 滞 無 く 知 らせ 合 うべきもので ある (ウ) 相 続 税 申 告 書 は, 共 同 相 続 人 の 連 名 で 提 出 したものである その 内 容 のすべては, 共 同 相 続 人 相 互 間 では 明 らかにされたものである 相 続 税 修 正 申 告 書 は, 計 算 ミスであれ, 相 続 財 産 の 記 載 ミスであ れ, 共 同 相 続 人 の 各 相 続 税 額 に 連 動 して 影 響 を 及 ぼす したがって, その 修 正 計 算 の 内 容 は, 各 共 同 相 続 人 によって 知 られるべきもので ある (エ) 以 上 により, 相 続 税 申 告 書 も 相 続 税 修 正 申 告 書 も, 共 同 相 続 人 の 一 人 である 審 査 請 求 人 に 開 示 する 場 合 には, 法 14 条 2 号 の 定 める 不 開 示 情 報 に 該 当 しない その 理 論 構 成 は, 法 14 条 2 号 本 文 は 共 同 相 続 人 以 外 の 者 にも 開 示 する 場 合 を 含 めて 定 めており, 共 同 相 続 人 に 開 示 する 場 合 は,た だし 書 きのイに 該 当 すると 解 釈 するものである また, 競 合 的 に 法 16 条 にも 該 当 すると 考 えることもできる いずれにしても, 開 示 すべき 実 務 上 の 取 扱 いに 変 更 は 生 じない ウ 相 続 税 申 告 書 を 取 りまとめていたのは, 共 同 相 続 人 の 一 人 であるが, 急 逝 したので, 同 人 に 経 緯 を 聞 くことができない このため,もう 一 人 の 共 同 相 続 人 に 修 正 申 告 書 を 見 せてくれるよう 求 めたが, 持 っていない そちらで 持 っているだろう という 返 答 であった それは, 審 査 請 求 人 に 対 し 秘 密 のものでないことを 意 味 す るものである (2) 意 見 書 ア 本 件 文 書 は,すべての 相 続 人 の 相 続 税 額 を 一 体 的 に 連 動 した 計 算 に より 相 互 に 不 可 分 なものとして 算 出 し 記 載 したものであり,すべての 相 続 人 について, 各 相 続 税 額 とその 一 体 的 な 算 出 の 内 容 を 明 らかにし ており, 各 相 続 人 をそれぞれ 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 であり 得 る 各 相 続 人 は, 自 己 を 含 むすべての 相 続 人 の 相 続 税 額 とその 算 出 根 拠 を 明 らかにした 申 告 書 をそれぞれで,または 共 同 ( 連 署 )して 提 出 す る 各 相 続 人 は,すべての 相 続 人 の 相 続 税 額 を 一 体 的 に 連 動 して 算 出 するために 必 要 な 情 報 を 共 有 できなければ,それぞれの 申 告 納 税 義 務 - 2 -

を 果 たすことができないし,また, 納 税 義 務 を 果 たしたことを 自 ら 確 認 することができない また, 民 法 上, 相 続 人 であることの 確 認 はもとより, 共 有 財 産 であ る 遺 産 の 管 理 と 分 割 協 議 のため, 相 続 財 産 の 存 在 と 価 額 はすべての 相 続 人 が 知 ることを 認 められるものである そうした 個 人 情 報 の 共 有 化 は, 各 相 続 人 の 正 当 な 権 利 利 益 を 守 りこそすれ,いささかも 失 うも のではない 以 上 のことから, 本 件 文 書 は,すべての 相 続 人 をそれぞれ 本 人 とす る 保 有 個 人 情 報 で,すべての 相 続 人 が 法 12 条 1 項 により 開 示 請 求 で きるものであるとともに,すべての 相 続 人 にとって 法 14 条 2 号 ただ し 書 きのイに 該 当 し, 不 開 示 情 報 ではないので 開 示 すべきである なお, 処 分 庁 は 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 が 本 件 文 書 を 提 出 した 事 実 の 有 無 が 明 らかとなるため 存 否 については 回 答 できないとしてい るのに 対 し, 諮 問 庁 は, 法 12 条 1 項 に 規 定 する 審 査 請 求 人 を 本 人 と する 保 有 個 人 情 報 に 該 当 しないとしており, 処 分 庁 と 諮 問 庁 は 法 的 見 解 が 異 なっているがどちらも 失 当 である イ 諮 問 庁 は, 理 由 説 明 書 において 原 処 分 庁 においては, 平 成 14 年 4 月 に, 法 定 申 告 期 限 が 平 成 2 事 務 年 度 に 属 する 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 を 廃 棄 しており, 保 有 していない としているが, 相 続 税 修 正 申 告 書 の 提 出 期 限 は, 相 続 税 申 告 書 の 提 出 期 限 から5 年 又 は 7 年 を 経 過 した 日 であり, 相 続 税 修 正 申 告 書 の 提 出 があれば 修 正 前 の 課 税 額 等 を 裏 付 けるものとして 相 続 税 申 告 書 も 併 せて 保 存 される ため, 保 存 期 間 満 了 日 は, 最 長 で 平 成 20 年 6 月 30 日 となる 申 告 書 が 存 在 していなければ, 処 分 庁 はそのことを 明 言 して 不 開 示 を 決 定 できたはずであるが,あえて 存 否 応 答 拒 否 をしたことは 申 告 書 が 存 在 することを 推 定 させるものである 第 3 諮 問 庁 の 説 明 の 要 旨 1 本 件 開 示 請 求 の 対 象 保 有 個 人 情 報 について 本 件 開 示 請 求 は, 平 成 2 年 7 月 10 日 死 亡 の 被 相 続 人 に 係 る 相 続 人 3 名 ( 審 査 請 求 人 及 び 特 定 相 続 人 2 名 )が 提 出 した 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 に 記 載 された 保 有 個 人 情 報 ( 以 下 本 件 請 求 保 有 個 人 情 報 という )の 開 示 を 求 めるものである 原 処 分 において, 本 件 請 求 保 有 個 人 情 報 のうち, 審 査 請 求 人 本 人 に 係 る 1 相 続 税 申 告 書 については, 保 存 期 間 (10 年 )が 満 了 し, 平 成 14 年 4 月 に 既 に 廃 棄 したため,2 相 続 税 修 正 申 告 書 については, 当 該 保 有 個 人 情 報 は 取 得 しておらず, 保 有 していないため,また, 本 件 文 書 については, その 存 否 を 答 えることにより, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 が 本 件 文 書 を - 3 -

提 出 した 事 実 の 有 無 が 明 らかとなるため, 存 否 を 明 らかにせず 不 開 示 決 定 を 行 っている 2 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 に 係 る 保 有 個 人 情 報 の 開 示 請 求 について 法 12 条 1 項 により, 開 示 請 求 をすることができる 情 報 は 行 政 機 関 の 保 有 する 自 己 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 とされている 本 件 文 書 については, 特 定 の 個 人 が 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 を 提 出 するに 当 たり, 相 続 税 法 等 で 定 める 事 項 を 記 載 した 申 告 書 であり, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 に 係 る 個 人 情 報 で ある したがって, 法 12 条 1 項 に 規 定 する 審 査 請 求 人 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 に 該 当 せず, 審 査 請 求 人 が 同 項 に 基 づき 開 示 請 求 を 行 うことができる 情 報 ではない 3 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 の 保 存 期 間 について 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 の 保 存 期 間 については, 国 税 庁 の 行 政 文 書 の 取 扱 いに 関 する 訓 令 等 で, 当 該 申 告 書 に 係 る 法 定 申 告 期 限 の 属 す る 事 務 年 度 に 区 分 し,その 保 存 期 間 を10 年 としている 平 成 2 年 7 月 10 日 相 続 開 始 の 場 合 の 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 に 係 る 法 定 申 告 期 限 は 平 成 3 年 1 月 10 日 であり, 当 該 申 告 書 は 平 成 2 事 務 年 度 ( 平 成 2 年 7 月 から 平 成 3 年 6 月 まで)に 属 する 文 書 として10 年 保 存 することとなる そして, 当 該 申 告 書 は, 平 成 13 年 6 月 30 日 に 保 存 期 間 の 満 了 日 を 迎 え, 平 成 13 年 7 月 1 日 以 降 廃 棄 することとなる 保 土 ヶ 谷 税 務 署 においては, 平 成 2 事 務 年 度 に 属 する 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 については, 平 成 14 年 4 月 に 廃 棄 しており, 保 有 して いない 第 4 調 査 審 議 の 経 過 当 審 査 会 は, 本 件 諮 問 事 件 について, 以 下 のとおり, 調 査 審 議 を 行 った 1 平 成 19 年 4 月 18 日 諮 問 の 受 理 2 同 日 諮 問 庁 から 理 由 説 明 書 を 収 受 3 平 成 19 年 5 月 14 日 審 査 請 求 人 から 意 見 書 を 収 受 4 同 年 11 月 1 日 審 議 5 同 年 12 月 20 日 審 議 6 平 成 20 年 3 月 10 日 諮 問 庁 の 職 員 ( 国 税 庁 情 報 公 開 個 人 情 報 保 護 室 長 ほか)からの 口 頭 説 明 の 聴 取 7 同 年 4 月 17 日 審 議 第 5 審 査 会 の 判 断 の 理 由 1 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 について 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 は, 平 成 2 年 7 月 10 日 死 亡 の 被 相 続 人 に 係 る 審 - 4 -

査 請 求 人 以 外 の 特 定 相 続 人 2 名 が 提 出 した 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 に 記 載 された 保 有 個 人 情 報 である 処 分 庁 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 相 続 人 に 係 る 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 の 存 否 を 答 えると, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 が 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 を 提 出 した 事 実 の 有 無 を 明 らかにすることとな り, 法 14 条 2 号 に 規 定 する 不 開 示 情 報 を 開 示 することとなるとして, 法 17 条 に 基 づく 存 否 応 答 拒 否 による 不 開 示 決 定 をしている これに 対 し 諮 問 庁 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 個 人 に 係 る 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 に 係 る 保 有 個 人 情 報 については, 法 12 条 1 項 に 規 定 する 自 己 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 に 該 当 せず, 審 査 請 求 人 が 同 項 に 基 づ き 開 示 請 求 を 行 うことはできないとしている また, 諮 問 庁 は, 平 成 2 年 7 月 10 日 相 続 開 始 の 場 合 の 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 は, 仮 に 提 出 されていたとしても, 保 存 期 間 経 過 によ り 平 成 14 年 4 月 に 廃 棄 されているため, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 において 保 有 し ていない 旨 説 明 するので, 以 下, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 の 保 有 の 有 無 につ いて 検 討 する 2 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 の 保 有 の 有 無 について 諮 問 庁 は, 平 成 2 事 務 年 度 に 属 する 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 については, 平 成 14 年 4 月 に 廃 棄 しており 保 有 していない 旨 説 明 する 当 審 査 会 において 事 務 局 職 員 をして, 国 税 庁 の 行 政 文 書 の 取 扱 いに 関 す る 訓 令 34 条 を 確 認 させたところ, 相 続 税 申 告 書 の 保 存 期 間 は 法 定 申 告 期 限 の 属 する 会 計 年 度 から10 年 であり, 修 正 申 告 書 についても, 当 初 申 告 書 の 法 定 申 告 期 限 から10 年 となっている また, 諮 問 庁 の 口 頭 説 明 によれば, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 職 員 が 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 事 務 室 内 及 び 耐 火 書 庫 を 探 索 し,また, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 古 い 年 分 の 保 存 簿 書 については, 横 浜 集 中 書 庫 に 保 管 しているため, 横 浜 集 中 書 庫 を 探 索 したが, 本 件 文 書 の 存 在 は 確 認 できず,さらに, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 保 存 簿 書 の 整 理 等 を 行 う 際 に, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 職 員 が 再 度, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 事 務 室 内 及 び 耐 火 書 庫 を 探 索 したが, 本 件 文 書 の 存 在 は 確 認 できなかっ たとのことである 上 記 の 諮 問 庁 の 説 明 については,これを 覆 すに 足 る 事 情 も 認 められない 国 税 庁 の 行 政 文 書 の 取 扱 いに 関 する 訓 令 に 基 づく 本 件 文 書 の 保 存 期 間 に 照 らせば, 本 件 文 書 は 既 に 廃 棄 済 みであるという 諮 問 庁 の 説 明 に 特 段 不 自 然, 不 合 理 な 点 は 認 められず,また, 本 件 文 書 の 探 索 の 範 囲 及 び 方 法 は 合 理 的 なものと 認 められる したがって, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 においては, 本 件 文 書 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 相 続 人 から 提 出 されていたか 否 かにかかわらず 存 在 しないのであっ - 5 -

て, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 を 保 有 しているとは 認 められない 上 記 の 認 定 を 踏 まえれば, 本 件 開 示 請 求 については, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 の 存 否 に 関 する 情 報 は 法 14 条 2 号 の 不 開 示 情 報 に 該 当 するものでは なく, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 を 保 有 していないとして 不 開 示 決 定 をするこ とが 相 当 であったと 認 められる 3 審 査 請 求 人 のその 他 の 主 張 について 審 査 請 求 人 は,その 他 種 々 主 張 するが, 当 審 査 会 の 上 記 判 断 を 左 右 する ものではない 4 本 件 不 開 示 決 定 の 妥 当 性 について 以 上 のことから, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 につき,その 存 否 を 答 えるだけ で 開 示 することとなる 情 報 は 法 14 条 2 号 に 該 当 するとして,その 存 否 を 明 らかにしないで 開 示 請 求 を 拒 否 した 決 定 について, 諮 問 庁 が, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 は 法 12 条 1 項 に 規 定 する 自 己 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 に 該 当 せず,また,これを 保 有 していないとして 不 開 示 とすべきとしている ことについては, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 において 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 を 保 有 し ているとは 認 められないことから, 不 開 示 とした 決 定 は, 結 論 において 妥 当 であると 判 断 した ( 第 4 部 会 ) 委 員 鬼 頭 季 郎, 委 員 園 マリ, 委 員 藤 原 静 雄 - 6 -