諮 問 庁 : 国 税 庁 長 官 諮 問 日 : 平 成 19 年 4 月 18 日 ( 平 成 19 年 ( 行 個 ) 諮 問 第 21 号 ) 答 申 日 : 平 成 20 年 4 月 21 日 ( 平 成 20 年 度 ( 行 個 ) 答 申 第 2 号 ) 事 件 名 : 特 定 被 相 続 人 に 係 る 相 続 税 申 告 書 の 不 開 示 決 定 に 関 する 件 答 申 書 第 1 審 査 会 の 結 論 特 定 被 相 続 人 に 係 る 審 査 請 求 人 以 外 の 相 続 人 が 提 出 した 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 ( 以 下,これらを 併 せて 本 件 文 書 という )に 記 載 された 保 有 個 人 情 報 ( 以 下 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 という )につき,そ の 存 否 を 明 らかにしないで 開 示 請 求 を 拒 否 した 決 定 は, 結 論 において 妥 当 である 第 2 審 査 請 求 人 の 主 張 の 要 旨 1 審 査 請 求 の 趣 旨 本 件 審 査 請 求 の 趣 旨 は, 行 政 機 関 の 保 有 する 個 人 情 報 の 保 護 に 関 する 法 律 ( 以 下 法 という )12 条 1 項 の 規 定 に 基 づく 保 有 個 人 情 報 の 開 示 請 求 に 対 し, 平 成 18 年 11 月 28 日 付 け 保 総 総 第 342 号 及 び 同 第 343 号 により 保 土 ヶ 谷 税 務 署 長 ( 以 下 処 分 庁 という )が 行 った 不 開 示 決 定 ( 以 下 原 処 分 という )のうち, 審 査 請 求 人 本 人 以 外 に 係 る 部 分 の 存 否 応 答 拒 否 処 分 の 取 消 しを 求 めるというものである 2 審 査 請 求 の 理 由 審 査 請 求 人 の 主 張 する 審 査 請 求 の 理 由 は, 審 査 請 求 書 及 び 意 見 書 の 記 載 によるとおおむね 以 下 のとおりである (1) 審 査 請 求 書 審 査 請 求 人 本 人 以 外 に 係 る 部 分 の 存 否 応 答 拒 否 は, 次 のとおり 正 当 な 理 由 がなく, 取 り 消 すべきものである ア 処 分 庁 は 法 14 条 2 号 の 不 開 示 情 報 が 明 らかになるためとしている が,なぜ 法 14 条 2 号 の 不 開 示 情 報 に 該 当 するのか,その 理 由 の 説 明 が 欠 落 しており, 説 明 義 務 違 反 である イ 共 同 相 続 人 が 提 出 し 受 理 された 相 続 税 申 告 書 の 内 容 を, 共 同 相 続 人 の 一 人 である 審 査 請 求 人 に 知 らせることによって, 申 告 書 を 提 出 した 共 同 相 続 人 の 正 当 な 権 利 利 益 を 害 することはない その 理 由 は 次 の とおりである (ア) 共 同 相 続 人 の 氏 名, 生 年 月 日, 性 別, 住 所 等 は, 共 同 相 続 人 は 互 いに 知 しつしている (イ) 相 続 財 産 は, 分 割 前 は 共 同 相 続 人 の 共 有 に 属 する( 民 法 第 898-1 -
条 ) 分 割 されない 相 続 財 産 は, 共 同 相 続 人 の 共 有 のまま 存 続 する 相 続 については, 相 続 財 産 の 管 理, 法 定 相 続 分, 遺 留 分 などの 法 律 上 の 定 めがあり, 遺 産 分 割 については, 遺 産 に 属 する 物 又 は 権 利 の 種 類 及 び 性 質, 各 相 続 人 の 年 齢, 職 業, 心 身 の 状 態 及 び 生 活 の 状 況 その 他 一 切 の 事 情 を 考 慮 すべきことが 定 められている したがって, 相 続 財 産 の 種 別, 所 在, 規 模, 価 額 などは, 共 同 相 続 人 相 互 間 では 隠 すものではなく, 遅 滞 無 く 知 らせ 合 うべきもので ある (ウ) 相 続 税 申 告 書 は, 共 同 相 続 人 の 連 名 で 提 出 したものである その 内 容 のすべては, 共 同 相 続 人 相 互 間 では 明 らかにされたものである 相 続 税 修 正 申 告 書 は, 計 算 ミスであれ, 相 続 財 産 の 記 載 ミスであ れ, 共 同 相 続 人 の 各 相 続 税 額 に 連 動 して 影 響 を 及 ぼす したがって, その 修 正 計 算 の 内 容 は, 各 共 同 相 続 人 によって 知 られるべきもので ある (エ) 以 上 により, 相 続 税 申 告 書 も 相 続 税 修 正 申 告 書 も, 共 同 相 続 人 の 一 人 である 審 査 請 求 人 に 開 示 する 場 合 には, 法 14 条 2 号 の 定 める 不 開 示 情 報 に 該 当 しない その 理 論 構 成 は, 法 14 条 2 号 本 文 は 共 同 相 続 人 以 外 の 者 にも 開 示 する 場 合 を 含 めて 定 めており, 共 同 相 続 人 に 開 示 する 場 合 は,た だし 書 きのイに 該 当 すると 解 釈 するものである また, 競 合 的 に 法 16 条 にも 該 当 すると 考 えることもできる いずれにしても, 開 示 すべき 実 務 上 の 取 扱 いに 変 更 は 生 じない ウ 相 続 税 申 告 書 を 取 りまとめていたのは, 共 同 相 続 人 の 一 人 であるが, 急 逝 したので, 同 人 に 経 緯 を 聞 くことができない このため,もう 一 人 の 共 同 相 続 人 に 修 正 申 告 書 を 見 せてくれるよう 求 めたが, 持 っていない そちらで 持 っているだろう という 返 答 であった それは, 審 査 請 求 人 に 対 し 秘 密 のものでないことを 意 味 す るものである (2) 意 見 書 ア 本 件 文 書 は,すべての 相 続 人 の 相 続 税 額 を 一 体 的 に 連 動 した 計 算 に より 相 互 に 不 可 分 なものとして 算 出 し 記 載 したものであり,すべての 相 続 人 について, 各 相 続 税 額 とその 一 体 的 な 算 出 の 内 容 を 明 らかにし ており, 各 相 続 人 をそれぞれ 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 であり 得 る 各 相 続 人 は, 自 己 を 含 むすべての 相 続 人 の 相 続 税 額 とその 算 出 根 拠 を 明 らかにした 申 告 書 をそれぞれで,または 共 同 ( 連 署 )して 提 出 す る 各 相 続 人 は,すべての 相 続 人 の 相 続 税 額 を 一 体 的 に 連 動 して 算 出 するために 必 要 な 情 報 を 共 有 できなければ,それぞれの 申 告 納 税 義 務 - 2 -
を 果 たすことができないし,また, 納 税 義 務 を 果 たしたことを 自 ら 確 認 することができない また, 民 法 上, 相 続 人 であることの 確 認 はもとより, 共 有 財 産 であ る 遺 産 の 管 理 と 分 割 協 議 のため, 相 続 財 産 の 存 在 と 価 額 はすべての 相 続 人 が 知 ることを 認 められるものである そうした 個 人 情 報 の 共 有 化 は, 各 相 続 人 の 正 当 な 権 利 利 益 を 守 りこそすれ,いささかも 失 うも のではない 以 上 のことから, 本 件 文 書 は,すべての 相 続 人 をそれぞれ 本 人 とす る 保 有 個 人 情 報 で,すべての 相 続 人 が 法 12 条 1 項 により 開 示 請 求 で きるものであるとともに,すべての 相 続 人 にとって 法 14 条 2 号 ただ し 書 きのイに 該 当 し, 不 開 示 情 報 ではないので 開 示 すべきである なお, 処 分 庁 は 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 が 本 件 文 書 を 提 出 した 事 実 の 有 無 が 明 らかとなるため 存 否 については 回 答 できないとしてい るのに 対 し, 諮 問 庁 は, 法 12 条 1 項 に 規 定 する 審 査 請 求 人 を 本 人 と する 保 有 個 人 情 報 に 該 当 しないとしており, 処 分 庁 と 諮 問 庁 は 法 的 見 解 が 異 なっているがどちらも 失 当 である イ 諮 問 庁 は, 理 由 説 明 書 において 原 処 分 庁 においては, 平 成 14 年 4 月 に, 法 定 申 告 期 限 が 平 成 2 事 務 年 度 に 属 する 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 を 廃 棄 しており, 保 有 していない としているが, 相 続 税 修 正 申 告 書 の 提 出 期 限 は, 相 続 税 申 告 書 の 提 出 期 限 から5 年 又 は 7 年 を 経 過 した 日 であり, 相 続 税 修 正 申 告 書 の 提 出 があれば 修 正 前 の 課 税 額 等 を 裏 付 けるものとして 相 続 税 申 告 書 も 併 せて 保 存 される ため, 保 存 期 間 満 了 日 は, 最 長 で 平 成 20 年 6 月 30 日 となる 申 告 書 が 存 在 していなければ, 処 分 庁 はそのことを 明 言 して 不 開 示 を 決 定 できたはずであるが,あえて 存 否 応 答 拒 否 をしたことは 申 告 書 が 存 在 することを 推 定 させるものである 第 3 諮 問 庁 の 説 明 の 要 旨 1 本 件 開 示 請 求 の 対 象 保 有 個 人 情 報 について 本 件 開 示 請 求 は, 平 成 2 年 7 月 10 日 死 亡 の 被 相 続 人 に 係 る 相 続 人 3 名 ( 審 査 請 求 人 及 び 特 定 相 続 人 2 名 )が 提 出 した 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 に 記 載 された 保 有 個 人 情 報 ( 以 下 本 件 請 求 保 有 個 人 情 報 という )の 開 示 を 求 めるものである 原 処 分 において, 本 件 請 求 保 有 個 人 情 報 のうち, 審 査 請 求 人 本 人 に 係 る 1 相 続 税 申 告 書 については, 保 存 期 間 (10 年 )が 満 了 し, 平 成 14 年 4 月 に 既 に 廃 棄 したため,2 相 続 税 修 正 申 告 書 については, 当 該 保 有 個 人 情 報 は 取 得 しておらず, 保 有 していないため,また, 本 件 文 書 については, その 存 否 を 答 えることにより, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 が 本 件 文 書 を - 3 -
提 出 した 事 実 の 有 無 が 明 らかとなるため, 存 否 を 明 らかにせず 不 開 示 決 定 を 行 っている 2 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 に 係 る 保 有 個 人 情 報 の 開 示 請 求 について 法 12 条 1 項 により, 開 示 請 求 をすることができる 情 報 は 行 政 機 関 の 保 有 する 自 己 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 とされている 本 件 文 書 については, 特 定 の 個 人 が 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 を 提 出 するに 当 たり, 相 続 税 法 等 で 定 める 事 項 を 記 載 した 申 告 書 であり, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 に 係 る 個 人 情 報 で ある したがって, 法 12 条 1 項 に 規 定 する 審 査 請 求 人 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 に 該 当 せず, 審 査 請 求 人 が 同 項 に 基 づき 開 示 請 求 を 行 うことができる 情 報 ではない 3 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 の 保 存 期 間 について 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 の 保 存 期 間 については, 国 税 庁 の 行 政 文 書 の 取 扱 いに 関 する 訓 令 等 で, 当 該 申 告 書 に 係 る 法 定 申 告 期 限 の 属 す る 事 務 年 度 に 区 分 し,その 保 存 期 間 を10 年 としている 平 成 2 年 7 月 10 日 相 続 開 始 の 場 合 の 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 に 係 る 法 定 申 告 期 限 は 平 成 3 年 1 月 10 日 であり, 当 該 申 告 書 は 平 成 2 事 務 年 度 ( 平 成 2 年 7 月 から 平 成 3 年 6 月 まで)に 属 する 文 書 として10 年 保 存 することとなる そして, 当 該 申 告 書 は, 平 成 13 年 6 月 30 日 に 保 存 期 間 の 満 了 日 を 迎 え, 平 成 13 年 7 月 1 日 以 降 廃 棄 することとなる 保 土 ヶ 谷 税 務 署 においては, 平 成 2 事 務 年 度 に 属 する 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 については, 平 成 14 年 4 月 に 廃 棄 しており, 保 有 して いない 第 4 調 査 審 議 の 経 過 当 審 査 会 は, 本 件 諮 問 事 件 について, 以 下 のとおり, 調 査 審 議 を 行 った 1 平 成 19 年 4 月 18 日 諮 問 の 受 理 2 同 日 諮 問 庁 から 理 由 説 明 書 を 収 受 3 平 成 19 年 5 月 14 日 審 査 請 求 人 から 意 見 書 を 収 受 4 同 年 11 月 1 日 審 議 5 同 年 12 月 20 日 審 議 6 平 成 20 年 3 月 10 日 諮 問 庁 の 職 員 ( 国 税 庁 情 報 公 開 個 人 情 報 保 護 室 長 ほか)からの 口 頭 説 明 の 聴 取 7 同 年 4 月 17 日 審 議 第 5 審 査 会 の 判 断 の 理 由 1 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 について 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 は, 平 成 2 年 7 月 10 日 死 亡 の 被 相 続 人 に 係 る 審 - 4 -
査 請 求 人 以 外 の 特 定 相 続 人 2 名 が 提 出 した 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 に 記 載 された 保 有 個 人 情 報 である 処 分 庁 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 相 続 人 に 係 る 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 の 存 否 を 答 えると, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 の 個 人 が 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 を 提 出 した 事 実 の 有 無 を 明 らかにすることとな り, 法 14 条 2 号 に 規 定 する 不 開 示 情 報 を 開 示 することとなるとして, 法 17 条 に 基 づく 存 否 応 答 拒 否 による 不 開 示 決 定 をしている これに 対 し 諮 問 庁 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 個 人 に 係 る 相 続 税 申 告 書 及 び 相 続 税 修 正 申 告 書 に 係 る 保 有 個 人 情 報 については, 法 12 条 1 項 に 規 定 する 自 己 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 に 該 当 せず, 審 査 請 求 人 が 同 項 に 基 づ き 開 示 請 求 を 行 うことはできないとしている また, 諮 問 庁 は, 平 成 2 年 7 月 10 日 相 続 開 始 の 場 合 の 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 は, 仮 に 提 出 されていたとしても, 保 存 期 間 経 過 によ り 平 成 14 年 4 月 に 廃 棄 されているため, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 において 保 有 し ていない 旨 説 明 するので, 以 下, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 の 保 有 の 有 無 につ いて 検 討 する 2 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 の 保 有 の 有 無 について 諮 問 庁 は, 平 成 2 事 務 年 度 に 属 する 相 続 税 申 告 書 又 は 相 続 税 修 正 申 告 書 については, 平 成 14 年 4 月 に 廃 棄 しており 保 有 していない 旨 説 明 する 当 審 査 会 において 事 務 局 職 員 をして, 国 税 庁 の 行 政 文 書 の 取 扱 いに 関 す る 訓 令 34 条 を 確 認 させたところ, 相 続 税 申 告 書 の 保 存 期 間 は 法 定 申 告 期 限 の 属 する 会 計 年 度 から10 年 であり, 修 正 申 告 書 についても, 当 初 申 告 書 の 法 定 申 告 期 限 から10 年 となっている また, 諮 問 庁 の 口 頭 説 明 によれば, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 職 員 が 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 事 務 室 内 及 び 耐 火 書 庫 を 探 索 し,また, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 古 い 年 分 の 保 存 簿 書 については, 横 浜 集 中 書 庫 に 保 管 しているため, 横 浜 集 中 書 庫 を 探 索 したが, 本 件 文 書 の 存 在 は 確 認 できず,さらに, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 保 存 簿 書 の 整 理 等 を 行 う 際 に, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 職 員 が 再 度, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 の 事 務 室 内 及 び 耐 火 書 庫 を 探 索 したが, 本 件 文 書 の 存 在 は 確 認 できなかっ たとのことである 上 記 の 諮 問 庁 の 説 明 については,これを 覆 すに 足 る 事 情 も 認 められない 国 税 庁 の 行 政 文 書 の 取 扱 いに 関 する 訓 令 に 基 づく 本 件 文 書 の 保 存 期 間 に 照 らせば, 本 件 文 書 は 既 に 廃 棄 済 みであるという 諮 問 庁 の 説 明 に 特 段 不 自 然, 不 合 理 な 点 は 認 められず,また, 本 件 文 書 の 探 索 の 範 囲 及 び 方 法 は 合 理 的 なものと 認 められる したがって, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 においては, 本 件 文 書 は, 審 査 請 求 人 以 外 の 特 定 相 続 人 から 提 出 されていたか 否 かにかかわらず 存 在 しないのであっ - 5 -
て, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 を 保 有 しているとは 認 められない 上 記 の 認 定 を 踏 まえれば, 本 件 開 示 請 求 については, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 の 存 否 に 関 する 情 報 は 法 14 条 2 号 の 不 開 示 情 報 に 該 当 するものでは なく, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 を 保 有 していないとして 不 開 示 決 定 をするこ とが 相 当 であったと 認 められる 3 審 査 請 求 人 のその 他 の 主 張 について 審 査 請 求 人 は,その 他 種 々 主 張 するが, 当 審 査 会 の 上 記 判 断 を 左 右 する ものではない 4 本 件 不 開 示 決 定 の 妥 当 性 について 以 上 のことから, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 につき,その 存 否 を 答 えるだけ で 開 示 することとなる 情 報 は 法 14 条 2 号 に 該 当 するとして,その 存 否 を 明 らかにしないで 開 示 請 求 を 拒 否 した 決 定 について, 諮 問 庁 が, 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 は 法 12 条 1 項 に 規 定 する 自 己 を 本 人 とする 保 有 個 人 情 報 に 該 当 せず,また,これを 保 有 していないとして 不 開 示 とすべきとしている ことについては, 保 土 ヶ 谷 税 務 署 において 本 件 対 象 保 有 個 人 情 報 を 保 有 し ているとは 認 められないことから, 不 開 示 とした 決 定 は, 結 論 において 妥 当 であると 判 断 した ( 第 4 部 会 ) 委 員 鬼 頭 季 郎, 委 員 園 マリ, 委 員 藤 原 静 雄 - 6 -