日 本 を 変 えよう シリーズ- 迫 り 来 る 超 高 齢 社 会 に 備 えるために 驚 くべきことに 日 本 人 のおつき 合 いは 助 け 合 いはしない を 前 提 としていた 地 域 の 崩 壊 で 助 け 合 い 嫌 い は 増 す 一 方 おつき 合 いの 流 儀 を 変 えるより 仕 方 がない おつき 合 い 革 命 助 けられる 側 オープンにする 助 けを 求 める 迷 惑 をかける こじあける お 節 介 をする 詮 索 する 助 ける 側 住 民 流 福 祉 総 合 研 究 所 < 木 原 孝 久 > 350-0451 埼 玉 入 間 郡 毛 呂 山 町 毛 呂 本 郷 1476-1 電 話 049-294-8284 Eメール kiharas@msh.biglobe.ne.jp ホームページ http://www5a.biglobe.ne.jp/~wakaru/
⒈あなたのおつき 合 いの 流 儀 は? まず 自 分 のおつき 合 いの 流 儀 を 確 認 するテストをやってみてほしい 以 下 の 項 目 で 私 もそう 思 う というものに 印 を そうは 思 わない に 印 をつける か かのどちらかに 決 めていただきたい あなたは がいくつつくか ➊ 自 分 や 自 分 の 家 族 のことは 隠 しておきたい ➋ 自 分 のことがご 近 所 で 噂 されるのはイヤ ➌ 人 に 助 けを 求 めるのは 苦 手 だ ➍ 人 に 迷 惑 をかけることだけは 絶 対 にしたくない せんさく ➎ 人 のことはなるべく 詮 索 しないようにしている ➏ 誰 かが 認 知 症 だと 気 づいても 誰 にも 言 わないようにしている ➐ 困 っている 人 にはお 節 介 と 言 われない 程 度 に 関 わる ➑ 引 きこもるのにも 事 情 があるから 無 理 にこじあけるべきでない ➒お 互 いのプライバシーは 十 分 に 尊 重 し 合 うべきだと 思 う ➓ 隣 人 とはあまり 深 入 りせずほどほどのおつき 合 いを 心 がけている ⑴これらは 日 本 人 のおつき 合 いの 常 識 各 地 の 講 演 会 で 手 を 上 げてもらうと 多 くの 人 は10 個 のうち7つから9つに が 付 く それもそのはず これらは 日 本 人 のおつき 合 いの 常 識 なのだから が 多 い 人 は 日 本 人 としては 常 識 人 が 少 ない 人 は 非 常 識 な 人 ということになる ⑵ 双 方 に 困 り 事 が 生 じない 前 提 のおつき 合 いだった ただし 常 識 人 つまり 印 が 多 い 人 は 助 け 合 いはしたくない と 言 っているの と 同 じなのだ なぜそうなるのかを 解 説 していこう そんなおつき 合 いをなぜ 日 本 人 は 習 慣 として 守 ってきたのか 私 たちのおつき 合 いは 双 方 に 困 り 事 が 生 じないという 前 提 で 成 り 立 っている たしかに 何 事 も 起 こ らなければ それで 問 題 はない しかし ひとたび 困 り 事 が 生 じたらアウトだ
⒉あなたが 助 けられる 立 場 なら まず 助 けられる 側 から 見 ると 以 下 の4 項 目 が 該 当 する ⑴ 私 のことは 放 っておいて ということ これに がつけばどうなるのか 印 で 示 してある 要 するに 私 のことは 放 っ ておいて と 言 っている これでは 周 りも 助 けの 手 を 出 せない ➊ 自 分 や 自 分 の 家 族 のことは 隠 しておきたい それでは 困 り 事 が 周 りに 気 づかれない ➋ 自 分 のことがご 近 所 で 噂 されるのはイヤ それでは 困 り 事 の 情 報 が 周 りに 伝 わらない ➌ 人 に 助 けを 求 めるのは 苦 手 だ 頼 まれたら 助 ける のが 日 本 人 これでは 手 が 出 せない ➍ 人 に 迷 惑 をかけることだけは 絶 対 にしたくない 迷 惑 をかけたくないと 思 えば 助 けて! とは 言 えなくなる ⑵ 夫 は 認 知 症 と 言 えないと 周 りは 手 を 出 せない 夫 が 認 知 症 になってもご 近 所 には 隠 し 通 すのが 日 本 人 しかし 知 らなければ 助 け ようがない ➊に がつけば これで 助 け 合 いのまちはつくれないことになる 主 婦 から 打 ち 明 けられた 舅 が 認 知 症 になって 近 隣 を 歩 き 回 っています 夫 に 言 いました ご 町 内 の 人 に 打 ち 明 けましょうよ と 夫 も 隠 すのももう 限 界 と 分 かり 班 長 会 議 で 打 ち 明 けることにしました その 会 議 で じつはうちの 父 親 が と 言 い 出 したら 皆 さん 知 ってるよ! そこで よろしくお 願 いします と 頭 を 下 げたら 辺 りを 歩 いていたので 連 れ 戻 したよ などと 行 動 を 起 こしてくれるようになったそうだ ⑶ 親 が 徘 徊 を 始 めたら 噂 の 種 にしてもらわねば ➋わが 家 のことがご 近 所 の 噂 に 上 るのも 嫌 う それでは 情 報 が 周 りに 広 がらない 3
認 知 症 で 徘 徊 を 始 めたら たくさんの 人 に 知 ってもらわねばならないのに それが 阻 まれるのだ 家 族 を 救 いたければ むしろわが 家 のことを 井 戸 端 会 議 で 話 題 にし てもらうぐらいでないと 駄 目 なのだ ⑷ 困 った 人 は 助 ける しかし 助 けて とは 言 えない ➌ 日 本 人 は 助 けて! が 言 えない 人 種 のようだ 講 演 会 場 で 困 った 時 に 助 けて! と 言 える 人 は? と 聞 くと 言 える と 答 えるのはわずかに3%から5% では 日 本 人 の 善 意 はどの 程 度 なのか 長 野 県 須 坂 市 が 住 民 に 足 元 に 困 った 人 がい たらどうしますか? と 聞 いてみた 1 頼 まれなくても 助 ける が23% 2 頼 まれたら 助 ける が72% 断 る が5% 足 元 で 困 った 人 がいたら? 断 る 頼 まれなくても 助 ける 言 える (3~5%) 5% 23% 頼 まれたら 助 ける 72% 言 えない 困 ったとき 助 けて! と 言 えるか? カギは 頼 まれたら 助 ける の72%にある 日 本 人 の 善 意 は 受 け 身 型 なのだ ところが 困 った 時 に 助 けて! と 言 える 人 が3~5%では 頼 まれたら 助 け る の72%は 手 の 出 しようがない 日 本 人 が 助 け 合 いができない 最 大 の 原 因 は やさしさの 欠 如 ではなく 多 くの 人 が 助 けを 求 めることができない 点 にあったのだ ⑸ 助 けを 求 めれば 迷 惑 をかけることになる そして➍ 助 けを 求 めるとなると 相 手 にああしてこうしてと 頼 むのだから 迷 惑 をかけることになる それは 仕 方 のないことなのだ ところが 日 本 人 はこれがで きない だから 正 しくは 助 け 合 い と 言 うより 迷 惑 かけ 合 い と 言 った 方 が 実 体 に 近 いのではないか 4
⒊あなたが 助 ける 立 場 なら 今 度 は 助 ける 側 から 見 てみよう 関 連 しているのは 以 下 の4 項 目 ➎ 人 のことはなるべく 詮 索 しないようにしている 詮 索 するほどの 積 極 性 がないと 人 々の 困 り 事 は 見 えない ➏ 誰 かが 認 知 症 と 気 付 いても だれにも 言 わないようにしている それでは 困 り 事 の 情 報 が 周 りに 伝 わらない ➐ 困 っている 人 には お 節 介 と 言 われない 程 度 に 関 わる そんなに 消 極 的 な 姿 勢 では 人 は 助 けられない ➑ 引 きこもるのにも 事 情 があるから 無 理 にこじあけるべきではない だから 孤 立 死 が 生 まれるのだ ⑴ 詮 索 しなければ 相 手 の 困 り 事 は 見 えない ➎ 人 のことは 詮 索 しない は 一 見 良 いことに 見 える 詮 索 するという 言 葉 自 体 が 良 くない 行 為 と 見 られている しかし 詮 索 しないとは 困 った 人 がどこにいる か 知 ろうとしない ということなのだ 相 手 は 必 死 に 隠 そうとしているのだから 対 抗 上 積 極 的 に 詮 索 しなければ 相 手 の 困 り 事 に 気 づきようがない 一 人 暮 らし 高 齢 者 等 への 見 守 り 活 動 が 盛 んだが ただ 見 ている に 過 ぎない 場 合 が 多 い 詮 索 ネットワークこそ 本 当 に 人 を 助 けたい 人 のつくる 輪 だ こうなると 女 性 の 詮 索 好 きは 助 け 合 いを 広 げるためには 貴 重 な 資 質 で むしろ 人 のことを 詮 索 するな と 奥 さんを 叱 るご 主 人 こそ 助 け 合 いに 不 向 きなのだ ⑵ 私 は 口 が 堅 い は 好 ましくない? ➏ 誰 かが 認 知 症 と 気 づいても だれにも 言 わない のは 紳 士 的 に 見 えるが こ れでは 困 った 人 の 情 報 が 広 まらない 徘 徊 する 認 知 症 の 人 を 地 域 で 見 つけ 出 すには この 情 報 を 皆 で 共 有 しなければ 駄 目 なのだから 私 は 口 が 堅 い と 自 慢 するのは 褒 められたものではない 誰 かが 認 知 症 だと 気 付 いたら みんなに 言 いふらしま 5
しょう ぐらいでいいのだ ⑶ どんなに 嫌 われてもお 節 介 する が 正 しい ➐ 元 々 日 本 人 は 助 けを 求 めることができないのだから お 節 介 と 言 われよう が 強 引 に 関 わらないとどうしようもない 先 ほどの 調 査 で 頼 まれなくても 関 わる と 答 えた 人 が23%いた この 人 こそが 助 け 合 いには 貴 重 な 存 在 なのだ お 節 介 と 言 われない 程 度 に 関 わる と 言 えば 聞 こえはいいが 本 気 で 人 を 助 け たいとは 思 わない と 告 白 したようなものだ 今 求 められているのは どんなに 嫌 われようが 困 った 人 がいたら 果 敢 に 助 けの 手 を 差 し 伸 べる 強 引 さなのである ⑷こじあけなければ 孤 立 死 する ➑ 引 きこもりの 人 がいても その 人 なりの 事 情 があるのだから 無 理 にこじあける な といえば それはそうだ と 納 得 しそうだが これもまた 本 気 でその 人 を 助 けたいとは 思 っていないということである だから 孤 立 死 が 生 まれる アパートに 住 む 若 夫 婦 隣 室 から 子 供 の 泣 き 声 が 聞 こえる 暴 力 を 受 けてうめき 声 を 出 しているといった 感 じ そのあと 何 やらゴロゴロという 音 がして 子 供 の くぐもった 声 がその 中 から 電 気 洗 濯 機 に 入 れられていた! 意 を 決 して 夫 は 妻 に 言 った これから 隣 りに 突 入 するから 警 察 沙 汰 になっ たらごめんね こうやって 無 事 子 供 を 洗 濯 機 から 救 い 出 した ⑸ 災 害 が 起 きれば こじあけ ねばならぬ これまでの おつき 合 い は 平 穏 無 事 な 日 々を 想 定 したものだった しかし 災 害 が 頻 発 する 時 代 に 対 応 するには 戦 前 にはあった あの ずぶずぶ 関 係 を 向 こ う 三 軒 に 作 るより 仕 方 がないかもしれない 地 震 が 起 きた 時 どの 家 が 壊 れるか だれが 被 災 するか 分 からない その 時 やるべ きことは 他 人 の 家 に 踏 み 込 んで 強 引 に 助 け 出 すことだろう 6
⒋あなたのご 近 所 づき 合 いは? 最 後 は 私 たちのご 近 所 づき 合 いのあり 方 ➒お 互 いのプライバシーは 十 分 に 尊 重 し 合 うべきだと 思 う つまり あなたのことは 放 っておきます( 助 けない) ということ ➓ 隣 人 とはあまり 深 入 りせず ほどほどのおつき 合 いを 心 がけている 困 り 事 は 言 い 合 わない つまり 助 け 合 いをしないご 近 所 関 係 ⑴プライバシー 尊 重 は 人 を 助 ける 気 がない と 同 じ ➒ 私 はプライバシーを 尊 重 する 主 義 だ と 言 えば 良 識 人 に 聞 こえる しかしこ れは 相 手 のことを 知 らないようにしてあげる 他 の 人 にも 知 られないようにして あげる 配 慮 だろう そう 配 慮 すれば その 人 が 困 っても だれもそのことを 知 らな いのだから 結 果 としては 助 けないのと 同 じことになる 極 論 すれば プライバシ ー 尊 重 派 とは 人 を 助 ける 気 はない 人 のことだと 言 ってもいい ⑵ ずぶずぶ 関 係 は 助 け 合 いが 始 まる 絶 好 の 条 件 ➓ 都 会 の 主 婦 が 言 う ヌカミソの 中 まで 見 せ 合 う 関 係 はイヤ お 互 いのプライバ シーまで 踏 み 込 まないスマートなおつきあいを 困 り 事 は 打 ち 明 けない 関 係 だ 日 本 人 は 我 が 家 の 問 題 を 必 死 に 隠 したがる それでも 困 り 事 を 見 つけるには 相 手 の 家 に 入 り 込 むよりほかにない ⑶ 助 け 合 いはきれいごとではない ということ 私 たちは 助 け 合 いをスマートにやりたいと 思 っている しかしそれはないものね だりである 助 け 合 いは 元 々スマートから 最 もかけ 離 れた ドロドロの 営 みなのだ 人 のことを 詮 索 し 困 った 人 が 見 つかればお 節 介 をする 相 手 が 引 きこもるとな れば 押 しかけてドアをこじあける 一 方 で 身 内 に 困 り 事 が 起 きれば 恥 も 外 聞 も なく 助 けてー! と 叫 び 周 りの 人 のお 世 話 になる そういう 世 界 なのだ 7
⒌これでは 問 題 は 解 決 しない 最 近 話 題 に 上 っている 福 祉 問 題 と 私 共 が 今 問 題 にしている5 項 目 を 結 んでみた 社 会 問 題 の 解 決 を 阻 んでいるのが これらの 課 題 だということがわかる ⑴ 認 知 症 らしい 人 に 声 をかけられるか? 道 すがら 認 知 症 らしい 人 物 を 見 つけたら その 人 に 声 をかけられるか 本 人 の 意 思 に 反 して 警 察 に 連 れて 行 けるか それができる 環 境 ができていないと 駄 目 だろう ⑵ 孤 立 死 の 心 配 のある 家 に 踏 み 込 めるか? 孤 立 死 の 危 険 があるかどうかは 隣 人 は 何 となく 察 知 している ただ 本 人 の 意 思 に 反 して 強 引 にドアを 開 けて 踏 み 込 む 勇 気 がないだけのことである 児 童 虐 待 も 同 様 だが 社 会 に 踏 み 込 んで 構 わない という 暗 黙 の 了 解 ができて いれば 事 態 は 変 わってくる 家 族 徘 徊 死 接 点 の 人 通 行 人 隣 人 詮 索 しよう 隠 さない 家 族 孤 立 死 隣 人 隣 人 助 けて! と 言 おう 介 護 者 本 人 介 護 殺 人 隣 人 知 人 隣 人 知 人 隣 人 知 人 お 節 介 しよう 親 虐 待 隣 人 知 人 こじあけよう ⑶ 介 護 に 行 き 詰 ったら 地 域 に 助 けを 求 められるか? 介 護 殺 人 は 男 性 介 護 者 に 多 い 事 件 である この 人 がオープンにしたがらないし 他 人 が 入 ってくるのを 拒 む 周 囲 に 助 けを 求 める 勇 気 があるか 8
⒍それでも 助 け 合 いを 起 こすには わが 国 に 助 け 合 いの 気 風 を 作 り 出 すには どんなことに 努 力 したらいいのか ⑴すべては 助 けて! から 始 まる カギを 握 るのは オープンにする だった 以 下 に 10 個 の 課 題 のうち 6つに 絞 って これらを 引 っ 繰 り 返 してみた 講 演 の 中 で この 図 のどれがカギを 握 っているかと 聞 くと 聴 衆 が 指 すのは➊だ った 抱 えた 問 題 をオープンにすれば 容 易 に 助 け 合 いに 発 展 できるという 助 けられる 側 ❶オープンにする ❸ 助 けを 求 める ❹ 迷 惑 をかける ❽こじあける ❼お 節 介 をする ❺ 詮 索 する 助 ける 側 助 ける 側 の3つの 行 為 が 必 要 でなくなる たしかに オープンにすれば それはとりもなおさず SOS を 発 信 することにな る すると 助 ける 側 の3つの 行 為 が 事 実 上 必 要 でなくなる この3つが 必 要 になるのは 問 題 を 抱 えた 人 がそれを 隠 すからだろう オープン にされれば 詮 索 もお 節 介 もこじあけも 不 要 になるのだ 困 った 時 助 け 手 を 上 手 に 活 用 するのが 自 助 自 助 とは 何 か 自 分 に 何 か 福 祉 問 題 が 生 じたときに 自 力 解 決 の 努 力 をする 一 方 で それが 叶 わない 場 合 周 りの 人 たちに 助 けを 求 める 助 けられ 上 手 というのは まさに 自 助 努 力 の 一 環 だった 子 どもの 頃 から 助 けて! の 練 習 を 繰 り 返 す 助 け 合 いが 始 まるための 近 道 は 誰 もが 気 軽 に 助 けて! と 言 えるようになる 9
こと 助 けて! という 練 習 をすればいいのだ 助 けてもらうことに 慣 れること NHKテレビを 見 ていたら ある 小 学 校 のクラスが 出 てきた 女 の 先 生 が セー ノ! と 言 うと 児 童 全 員 が 一 斉 に 助 けて- と 叫 んだのだ ボランティア 講 座 よりも 助 けられ 上 手 講 座 を 今 まで 福 祉 機 関 が 開 いていたのは ボランティア 講 座 だった 人 々に 思 いやり の 心 を 培 おうというのだが しかし 先 の 調 査 結 果 にもある 通 り 日 本 人 の95%が 困 った 人 がいたら 助 ける と 言 っている それに 代 わって 開 くべきは 助 けられ 上 手 講 座 である 私 どもは 助 けられ 上 手 講 座 を 開 くよう 提 案 している ⑵オープンな 社 会 づくり 助 けてもらうには 自 分 をさらけ 出 さねばならない 助 けられ 上 手 講 座 で 助 けを 求 める ことの 大 事 さを 悟 ったという 人 が 感 想 文 に 書 いていた 私 が 今 まで 助 けを 求 めることができなかった 理 由 が 今 日 はじめ てわかった 助 けを 求 めるには 自 分 の 弱 みをさらけ 出 さねばならないからだった のです 助 けられ 上 手 さんは 別 の 言 い 方 をする 私 の 弱 みを 知 っていただく 一 人 がオープンにすると 周 りの 人 もこれにならう 一 人 がオープンにすると 周 りの 人 もこれにならう という 傾 向 がある 町 内 会 長 Fさんから こんな 話 を 聞 いた 副 会 長 のKさんのお 母 さんの 徘 徊 が 激 しくな ってきたので 彼 女 の 写 真 入 りのチラシを 作 って2 人 で 配 り 歩 いたら 10 軒 もの 人 が じつはウチにも 認 知 症 の 家 族 が と 言 い 出 した 要 援 護 者 ほど 情 報 防 衛 をするな 自 身 が 要 援 護 に 近 づくほど 個 人 情 報 は 守 ろうとしてはならないのだ いのちを 守 りたければ 自 分 の 情 報 を 周 りにオープンにしていかねばならない ⑶ 迷 惑 かけ 合 い 社 会 親 から 人 に 迷 惑 かけるな と 叩 き 込 まれる 私 たちが 親 から 叩 き 込 まれるのは 人 に 迷 惑 をかけるな である そのために だれもが 神 経 質 なほど 人 に 迷 惑 をかけないよう 心 掛 けている しかし 人 に 助 けても 10
らおうとすれば あれしてくれこれしてくれと 指 示 するのだから 相 手 には 迷 惑 が かからざるを 得 ない その 矛 盾 を 解 決 できないままになっている 迷 惑 をかけることにも かけられることにも 寛 容 な 欧 米 欧 米 やアジアでは 人 々は 迷 惑 をかけることにあまり 神 経 を 使 っていないことに 気 づく だから 人 に 迷 惑 をかけられても 気 にしない お 互 い 様 と 思 うからだ 日 本 企 業 の 元 イタリア 駐 在 員 がブログでこう 書 いている 日 本 人 には 他 人 に 迷 惑 をかけること は ものすごく 悪 いこと という 意 識 があるが ここではそ れほど 悪 者 扱 いされてないようだ 自 分 が 生 きるためには 周 りに 迷 惑 をかけること は 仕 方 なく また 時 には 迷 惑 をかけられることもあるから まあ 迷 惑 かける けどいいじゃん といった 感 じではないか ( イタリア 駐 在 員 は 見 た!イタリアって こんなとこ? ) 迷 惑 のかけ 合 い をやってみたら? インド 在 住 の aiko さんのブログ 心 のヨガでシンプルに 暮 らそう~アドヴェイ タ ヴェーダーンタ にはこうある インドの 人 たちは あなたは 人 に 迷 惑 をか けて 生 きていかなければならないのだから 人 のことも 受 け 入 れてあげなさい と 教 えられ 育 っているようなのだ 混 乱 して 夜 中 に 電 話 をかけてきたり 留 守 の 間 に 勝 手 に 部 屋 に 入 って 必 要 な 物 を 借 りて 行 ったりと 日 本 人 なら 家 族 にも 遠 慮 して 出 来 ないようなこと を 彼 らは 他 人 にも 平 気 でできる そんなことはとても 我 慢 できない と 思 いそうだが 迷 惑 のかけ 合 いをやってみると 意 外 に 心 地 よいこと に 気 付 くらしい 彼 等 のように 人 は 迷 惑 をかけなければ 生 きていけない 存 在 であ る ことを 認 めて 自 分 が 迷 惑 をかけないこと よりも 相 手 を 迷 惑 だと 思 わな いで 受 け 入 れる 努 力 をする 方 が みんな 幸 せになれるのではないか と 提 案 する 人 もいる 迷 惑 をかけない 文 化 から 敢 えて 迷 惑 をかけ 合 う 文 化 に 転 換 していかなけ れば 助 け 合 いが 始 まりようがないのだ ⑷ご 近 所 でズブズブ 関 係 づくり ズブズブの 関 係 こそ 助 け 合 いのベストの 環 境 必 要 とあらば 夜 中 でも 電 話 をしてきたり 勝 手 にものを 借 りて 行 ったりするイン 11
ドの 知 人 たちとのつき 合 いについて aiko さんはこう 述 べている 実 際 (そういう 迷 惑 なことを)されてみると 大 して 迷 惑 なことでもない 自 分 の プライバシーへのこだわりを 少 し 減 らせばいいだけのこと そして 相 手 を 受 け 入 れ る 気 さえあれば 相 手 もいつでも 受 け 入 れてくれる 相 手 がズカズカと 踏 み 込 んで くるというのは 逆 に 言 うと 相 手 にもズカズカ 入 っていける つまり 相 談 しやす い 雰 囲 気 でもあります もっと 私 の 時 間 を 使 ってもいいよ 戦 前 にはあったらしい ズブズブのご 近 所 関 係 aiko さんがインドで 体 験 した 迷 惑 かけ 合 い 社 会 は このズブズブ 関 係 でもあった 隣 人 同 士 が 異 常 接 近 し 家 と 家 の 境 をなくし 場 合 によっては 疑 似 家 族 のような 関 係 になっていく そこではプ ライバシーはゼロに 近 く 迷 惑 かけ 合 いそのものだ 考 えただけで ぞっとする 人 も 多 いだろう しかし 助 け 合 いを 本 気 でやりたいな らば こんなに 好 都 合 な 環 境 はないのだ 江 戸 学 者 といわれる 田 中 優 子 さんが 子 供 の 頃 の 体 験 を 雑 誌 で 書 いていた 彼 女 は 江 戸 時 代 の 一 般 的 な 住 宅 であった 長 屋 に 住 んでいた 数 軒 が 同 じ 屋 根 を 共 有 して いた しかも 隣 とは 襖 1つで 区 切 られていただけ 隣 の 声 はすべて 筒 抜 け 襖 を 全 部 取 れば それこそ メートル 競 走 ができたと 冗 談 に 言 っていた そんな 息 苦 しい 生 活 によく 耐 えられましたね という 質 問 に 彼 女 はこう 答 えたようだ 息 苦 しい とは 思 いませんでした むしろお 互 いに 委 ね 合 っている といった 感 覚 です ⑸ 助 け 合 いは 天 性 主 義 で 世 話 焼 きさんに お 墨 付 き を 助 け 合 いを 広 げていくにはお 節 介 を 敢 えてするぐらいでないといけない しかし 引 っ 込 み 思 案 の 人 には 無 理 だ 一 方 で 天 性 の 世 話 焼 きさんは でしゃばり! と 陰 口 を 叩 かれても 関 わってしまう こういうことは 生 まれもっての 資 質 なのだ 助 け 合 いに 天 性 主 義 という 発 想 を 取 り 入 れる 必 要 がある 世 話 焼 きさんが 動 き 出 すと お 節 介 とか でしゃばり などと 陰 口 を 言 われる そこで 彼 女 らが 動 きやすい 環 境 を 作 ってあげる 必 要 がある その 一 つが お 墨 付 き を 与 える ことだ 自 治 会 長 になれば 堂 々と 世 話 を 焼 ける 12