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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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第 9 章 長 期 優 良 住 宅 における 維 持 管 理 に 関 する 検 討 9.1 背 景 と 目 的 長 期 優 良 住 宅 の 認 定 には 少 なくとも 30 年 にわたる 維 持 保 全 計 画 の 提 出 とその 履 行 が 求 めら れている 本 来 木 造 住 宅 の 維 持 保 全 は 構 法 材 料 立 地 などによって 個 別 に 立 案 されるべ きものであるが 実 態 は 公 的 な 第 三 者 機 関 が 作 成 した 維 持 保 全 計 画 書 をコピーして 認 定 書 類 と しているものが 少 なくない そこで ここでは 長 期 優 良 住 宅 における 長 期 保 全 計 画 書 の 実 態 を 明 らかにするとともに そのあるべき 姿 について 以 下 の 観 点 から 検 討 する 1 全 国 の 都 道 府 県 を 代 表 する 地 域 ビルダーを 抽 出 し それらに 対 して 維 持 保 全 計 画 の 実 際 を アンケートを 実 施 する 2 併 行 して 大 手 ハウスメーカーあるいは 全 国 組 織 の 木 造 建 設 業 者 団 体 を 対 象 にヒアリングを 実 施 する 3 維 持 保 全 の 骨 子 となる 点 検 周 期 点 検 項 目 点 検 方 法 などについて 理 論 的 実 証 的 な 検 討 を 加 え 木 造 住 宅 にとって 合 理 的 な 維 持 保 全 のあり 方 を 整 理 する 以 上 の 基 本 方 針 を 踏 まえて 過 去 3 年 間 の 事 業 では 以 下 の 項 目 を 実 施 した 1 アンケート ヒアリングや 資 料 収 集 による 維 持 保 全 計 画 書 の 実 態 調 査 2 事 業 者 の 特 性 ( 規 模 地 域 技 術 開 発 能 力 など)などと 維 持 保 全 計 画 との 関 係 性 の 検 討 3 材 料 や 薬 剤 処 理 の 耐 用 年 数 と 点 検 取 り 替 え 修 繕 の 合 理 的 な 周 期 の 検 討 4 材 料 や 立 地 条 件 構 法 による 合 理 的 な 点 検 項 目 点 検 周 期 の 決 め 方 の 検 討 5 非 破 壊 検 査 方 法 などに 基 づく 劣 化 指 標 とその 判 断 基 準 や 対 応 措 置 の 検 討 上 記 のうち 1から3については 平 成 22 23 年 度 に 検 討 し 報 告 した 平 成 24 年 度 は 改 めて1から5まで 項 目 を 達 成 するために 必 要 な 項 目 として 維 持 管 理 計 画 の 実 施 上 の 課 題 を 明 らかにするために 以 下 の 事 業 を 実 施 した 9.2. 工 務 店 や 設 計 事 務 所 に 対 するアンケート 一 般 社 団 法 人 すまいづくりまちづくりセンター 連 合 会 に 登 録 している 長 期 優 良 住 宅 を 設 計 施 工 する 建 築 士 事 務 所 ( 約 1800 社 ) その 他 200 社 に 対 して 長 期 維 持 保 全 計 画 の 立 案 や 実 施 状 態 維 持 管 理 に 関 するアンケート 実 施 した アンケートでは 以 下 の 項 目 を 質 問 した 事 業 所 の 基 本 情 報 従 業 員 数 や 営 業 地 域 を 含 む 住 宅 建 築 の 実 績 過 去 3 年 間 と 1 年 間 について 着 工 数 新 築 改 修 の 区 別 分 譲 注 文 の 区 別 構 法 木 造 率 これまでに 建 てた 家 での 雨 漏 り 発 生 の 経 験 有 無 と 件 数 部 位 築 後 年 数 原 因 長 期 優 良 認 定 の 有 無 これまでに 建 てた 家 での 蟻 害 発 生 の 経 験 有 無 と 件 数 部 位 築 後 年 数 処 理 長 期 優 良 認 定 の 有 無 長 期 優 良 認 定 住 宅 建 築 経 験 の 有 無 件 数 開 始 時 期 構 法 主 な 屋 根 仕 上 げ 主 な 外 壁 仕 上 げ 維 持 保 全 計 画 について 維 持 保 全 計 画 の 有 無 開 始 時 期 作 成 方 法 作 成 時 に 参 考 にした 図 書 点 検 周 期 の 決 定 方 法 197

や 考 慮 点 維 持 保 全 計 画 における 地 域 性 の 考 慮 の 有 無 と 仕 方 維 持 保 全 計 画 に 対 する 工 夫 など アンケートは 平 成 25 年 1 月 に 依 頼 状 とともに 郵 送 で 配 布 し ファックスや Web 入 力 で 回 収 した( 図 1) ファックスでの 回 答 が 約 340 社 Web からの 回 答 が 約 110 社 で 合 計 約 450 社 ( 回 収 率 は 約 23% 程 度 )であった アンケート 実 施 の 際 の 依 頼 状 とアンケート 質 問 事 項 の 前 文 を 後 掲 する この 報 告 では 回 収 されたアンケート 結 果 のうち 重 複 や 無 効 回 答 などを 除 いた 356 社 分 の 分 析 結 果 を 示 す 図 1 Web からのアンケート 回 答 ページの 冒 頭 部 198

参 照 :アンケート 実 施 の 際 の 依 頼 状 関 係 各 位 ======================================================================= 平 成 25 年 1 月 15 日 木 造 長 期 優 良 住 宅 に 関 するアンケート 実 施 について ご 協 力 のお 願 い 木 造 長 期 優 良 住 宅 の 総 合 的 検 証 事 業 耐 久 性 分 科 会 主 査 中 島 正 夫 ( 関 東 学 院 大 学 工 学 部 建 築 学 科 ) 耐 久 性 WG 主 査 藤 井 義 久 ( 京 都 大 学 大 学 院 農 学 研 究 科 ) 事 務 局 ( 公 社 ) 日 本 木 材 保 存 協 会 ( 事 務 局 長 竹 内 孝 常 ) 105-0001 東 京 都 港 区 虎 ノ 門 4 丁 目 2 番 5 号 第 3 松 坂 ビル 8F TEL 03-3436-4486 FAX 03-3432-1971 http://www.mokuzaihozon.org 謹 啓 時 下 益 々ご 清 栄 のこととお 慶 び 申 し 上 げます また 平 素 より 私 どもの 活 動 に 格 別 のご 理 解 とご 協 力 を 賜 り 厚 くお 礼 申 し 上 げます さて 私 どもでは 現 在 国 土 交 通 省 の 検 証 事 業 として 木 造 長 期 優 良 住 宅 の 耐 久 性 確 保 のための 調 査 や 実 験 を 実 施 しております その 中 で 住 宅 の 長 期 維 持 保 全 計 画 の 立 案 や 実 施 状 況 施 工 者 や 管 理 者 の 維 持 保 全 に 関 する 意 識 や 取 組 に 関 する 調 査 事 業 も 実 施 しております これに 関 連 して 今 般 すまいづくりまちづくりセンター 連 合 会 のご 協 力 を 得 て 別 紙 のような アンケート 調 査 を 長 期 優 良 住 宅 を 設 計 する 建 築 士 事 務 所 各 位 に 対 して 実 施 したいと 存 じます つきましては 登 録 者 各 位 におかれましては 別 紙 のアンケートにご 回 答 の 上 ファックスで 送 信 して 頂 きますようお 願 い 申 し 上 げます また 木 材 保 存 協 会 のホームページ http://www.mokuzaihozon.org からも 回 答 できるようになっております なおアンケートでは 貴 社 の 連 絡 先 等 を 記 載 して 頂 くこととしておりますが これはご 回 答 頂 いた 内 容 に 対 して 不 明 の 点 などをお 尋 ねするためのみに 使 用 するものです また 本 アンケートに 結 果 は 本 事 業 の 目 的 のためのみに 使 用 し 個 人 情 報 などを 第 三 者 に 開 示 することはありません ご 協 力 のほど 宜 しくお 願 い 申 し 上 げます 謹 白 国 土 交 通 省 補 助 事 業 木 造 長 期 優 良 住 宅 に 関 するアンケート 係 事 務 局 ( 公 社 ) 日 本 木 材 保 存 協 会 105-0001 東 京 都 港 区 虎 ノ 門 4 丁 目 2 番 5 号 第 3 松 坂 ビル 8F TEL 03-3436-4486 FAX 03-3432-1971 http://www.mokuzaihozon.org ======================================================================= 199

FAX 03-3432-1971 日 本 木 材 保 存 協 会 住 宅 の 維 持 保 全 計 画 についてのアンケート 調 査 以 下 の 質 問 にお 答 え 下 さい 回 答 は 字 句 の 記 入 や 該 当 するものを で 囲 んでください Q1. 貴 社 について 伺 います 組 織 名 従 業 員 数 人 創 業 年 ( 西 暦 ) 年 業 務 エリア 所 在 地 ( 住 所 ) 電 話 番 号 FAX 番 号 回 答 者 お 名 前 E-Mail Q2. 貴 社 の 住 宅 建 設 の 実 績 について 伺 います Q2-1. 過 去 3 年 間 の 新 築 住 宅 について 全 着 工 戸 数 ( 戸 ) そのうち 分 譲 ( 戸 ) 注 文 ( 戸 ) そのうち 木 造 ( 戸 ) 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 は? 軸 組 構 法 2 4 工 法 木 質 プレハブ 工 法 その 他 ( ) Q2-2. 過 去 3 年 間 の 増 改 築 リフォーム 工 事 について 全 着 工 戸 数 ( 戸 ) そのうち 分 譲 ( 戸 ) 注 文 ( 戸 ) そのうち 木 造 ( 戸 ) 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 軸 組 構 法 2 4 工 法 木 質 プレハブ 工 法 その 他 ( ) Q2-3. 今 年 1 年 間 の 新 築 住 宅 について 全 着 工 戸 数 ( 戸 ) そのうち 分 譲 ( 戸 ) 注 文 ( 戸 ) そのうち 木 造 ( 戸 ) 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 軸 組 構 法 2 4 工 法 木 質 プレハブ 工 法 その 他 ( ) Q2-4. 今 年 1 年 間 の 増 改 築 リフォーム 工 事 について 全 着 工 戸 数 ( 戸 ) そのうち 分 譲 ( 戸 ) 注 文 ( 戸 ) そのうち 木 造 ( 戸 ) 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 軸 組 構 法 2 4 工 法 木 質 プレハブ 工 法 その 他 ( ) Q2-5. 今 までに 建 てた 住 宅 のうち 雨 漏 りが 発 生 した 住 宅 はありますか ある 今 までの 総 数 ( 戸 ) 下 表 へ ない Q3へ 雨 漏 りした 住 宅 のうち 長 期 優 良 住 宅 長 期 優 良 住 宅 以 外 総 数 戸 戸 最 新 事 例 の 発 生 時 期 築 後 年 築 後 年 最 新 事 例 の 発 生 箇 所 屋 根 外 壁 床 下 その 他 ( ) 屋 根 外 壁 床 下 その 他 ( ) 水 の 浸 入 原 因 材 料 不 良 施 工 不 良 経 年 劣 化 その 他 ( ) 材 料 不 良 施 工 不 良 経 年 劣 化 その 他 ( ) Q2 6. 今 までに 建 てた 住 宅 のうち 蟻 害 が 発 生 した 住 宅 はありますか ある 今 までの 総 数 ( 戸 ) 下 表 へ ない Q3へ 蟻 害 が 発 生 し た 住 宅 のうち 総 数 最 新 事 例 の 発 生 時 期 蟻 害 部 位 長 期 優 良 住 宅 築 後 床 下 壁 内 小 屋 裏 軒 先 開 口 部 周 囲 戸 年 その 他 ( ) 長 期 優 良 住 宅 築 後 床 下 壁 内 小 屋 裏 軒 先 開 口 部 周 囲 以 外 戸 年 その 他 ( ) 防 蟻 処 理 の 有 無 あり なし あり なし Q3. 長 期 優 良 認 定 住 宅 について 伺 います 認 定 住 宅 を 手 がけられたことはありますか? 200

ある 初 めて 認 定 された 年 ( 西 暦 年 )( 年 ) 下 表 へ ない Q4へ 今 までの 着 工 戸 数 全 戸 数 ( 戸 ) そのうち 分 譲 ( 戸 ) 注 文 ( 戸 ) 木 造 住 宅 ( 戸 ) 今 年 1 年 間 の 着 工 戸 数 全 戸 数 ( 戸 ) そのうち 分 譲 ( 戸 ) 注 文 ( 戸 ) 木 造 住 宅 ( 戸 ) 主 な 構 法 軸 組 2 4 工 法 木 質 プレハブ 工 法 その 他 ( ) 主 な 屋 根 仕 上 げ 瓦 葺 き 色 石 綿 瓦 葺 き 金 属 板 葺 き シングル 葺 き スレート 瓦 その 他 ( ) 主 な 外 壁 仕 上 げ モルタル サイディング 金 属 板 板 張 り コンクリート 打 放 タイル 貼 り その 他 ( ) Q4. 住 宅 の 維 持 保 全 計 画 書 に 関 する 貴 社 の 取 り 組 みについて 伺 います 維 持 保 全 計 画 書 はありますか ある いつから( 西 暦 年 )( ) ない Q5へ Q4-1 維 持 保 全 計 画 書 の 作 成 方 法 を 以 下 から 選 んで 下 さい ア. 自 社 で 作 成 した イ. 設 計 事 務 所 に 委 託 した ウ. 所 属 団 体 のフォーマットを 使 用 した エ.その 他 ( ) Q4-2 維 持 保 全 計 画 を 作 成 する 上 で 参 考 とした 資 料 を 以 下 から 選 んで 下 さい( 複 数 回 答 可 ) ア. 住 まいの 管 理 手 帳 ( 財 ) 住 宅 金 融 普 及 協 会 ウ.その 他 ( ) イ. よくわかる 長 もちする 住 宅 の 設 計 手 法 マニュアル 設 計 施 工 維 持 管 理 ( 財 ) 日 本 住 宅 木 材 技 術 センター エ. 参 考 資 料 無 し Q4-3 維 持 保 全 計 画 書 において 点 検 周 期 の 決 定 方 法 を 以 下 から 選 んで 下 さい( 複 数 回 答 可 ) ア.マニュアル 参 考 資 料 どおり エ. 気 象 条 件 を 考 慮 イ. 部 材 や 部 品 の 耐 用 年 数 を 考 慮 オ.シロアリの 生 息 分 布 を 考 慮 ウ. 住 まい 方 を 考 慮 Q4-4 維 持 保 全 計 画 書 で 以 下 の 項 目 について 地 域 性 を 考 慮 していますか?( 複 数 回 答 可 ) ア. 最 低 温 度 や 最 高 温 度 など 温 度 イ. 降 水 量 や 降 雪 量 ウ. 日 照 時 間 オ. 潮 風 塩 害 カ.シロアリの 生 育 分 布 キ.その 他 ( ) エ. 季 節 風 や 防 風 などの 風 ク. 考 慮 していない Q4-5 維 持 保 全 計 画 書 における 貴 社 独 自 の 工 夫 を 以 下 から 選 んで 下 さい( 複 数 回 答 可 ) ア. 計 画 年 数 を 長 期 優 良 住 宅 の 認 定 基 準 より も 延 長 して 記 述 した イ. 使 用 している 部 材 部 品 に 合 わせて 計 画 年 数 を 変 更 した ウ. 地 域 の 気 象 条 件 を 考 慮 して 計 画 をたてた エ. 点 検 時 期 を 明 確 に 記 述 した オ. 点 検 回 数 を 増 やした カ. 点 検 方 法 を 簡 易 で 分 りやすい 方 法 にした キ. 点 検 用 紙 を 記 述 式 からチェック 式 にした ク. 交 換 時 期 補 修 時 期 の 目 安 を 明 確 に 記 述 した ケ. 点 検 結 果 に 応 じて 交 換 や 補 修 を 推 奨 する ような 記 述 をした コ. 雨 漏 りなどに 対 する 点 検 を 強 化 した サ.シロアリに 対 する 点 検 を 強 化 した シ. 維 持 保 全 計 画 にかかる 積 立 金 計 画 につい て 記 述 した ス. 費 用 の 無 料 有 料 の 区 別 を 明 確 にした セ.その 他 ( ) Q5 長 期 優 良 住 宅 の 取 り 組 みについて 今 後 の 予 定 を 以 下 から 選 んで 下 さい ア. 基 本 的 に 全 棟 で 実 施 イ.お 客 様 の 希 望 があれば 実 施 ウ. 注 文 住 宅 は 全 棟 実 施 分 譲 住 宅 は 要 望 に 合 わせて 実 施 エ. 実 施 予 定 無 し 201 オ. 注 文 住 宅 は 要 望 に 合 わせて 実 施 分 譲 住 宅 は 全 棟 実 施 カ.その 他 ( )

9.3 アンケート 結 果 アンケートの 有 効 回 答 数 356 社 の 平 均 従 業 員 数 は 10.6 名 平 均 営 業 年 数 は 35.4 年 であっ た 過 去 3 年 間 の 新 築 全 着 工 戸 数 新 築 分 譲 新 築 注 文 の 戸 数 および 新 築 木 造 戸 数 ( 平 均 値 ) は それぞれ 24.1 戸 3.8 戸 18.0 戸 および 20.4 戸 であった その 主 な 構 法 を 図 2 に 示 す 軸 組 み 工 法 が 圧 倒 的 に 多 い 過 去 3 年 間 の 増 改 築 リフォーム 全 着 工 戸 数 は 37.8 戸 で 殆 どが 注 文 によるもので 木 造 軸 組 み 構 法 によるものであった( 図 3) 過 去 1 年 間 の 新 築 全 着 工 戸 数 新 築 分 譲 新 築 注 文 の 戸 数 および 新 築 木 造 戸 数 ( 平 均 値 ) は それぞれ 8.0 戸 1.5 戸 5.4 戸 および 6.54 戸 であった その 主 な 構 法 を 図 4 に 示 す 軸 組 み 工 法 が 圧 倒 的 に 多 い 過 去 1 年 間 の 増 改 築 リフォーム 全 着 工 戸 数 は 14.8 戸 で 殆 どが 注 文 によるもので 木 造 軸 組 み 構 法 によるものであった( 図 5) これまで 施 工 した 住 宅 について 雨 漏 りを 経 験 した 企 業 は 62%で( 図 6) 企 業 あたりの 総 数 は 16.9 戸 であった また 蟻 害 については 18%が 経 験 し( 図 7) 企 業 あたりの 総 数 は 0.8 戸 あった このうち 長 期 優 良 住 宅 以 外 の 防 蟻 処 理 については 64%が 実 施 していた( 図 8) 長 期 優 良 認 定 住 宅 の 着 工 経 験 は 58%の 企 業 であった( 図 9) その 構 法 の 殆 どは 木 造 軸 組 みであった( 図 10) その 屋 根 仕 上 げや 壁 仕 上 げの 状 態 を 図 11,12 に 示 す 屋 根 は 瓦 葺 きか 金 属 板 葺 き 外 壁 はサイディングまたはモルタルが 主 なものであった 維 持 保 全 計 画 書 は 51%の 企 業 で 作 成 しており( 図 13) その 作 成 方 法 は 図 14 に 参 考 図 書 は 図 15 に 示 す 通 りである 作 成 方 法 は 自 社 あるいは 所 属 団 体 の 様 式 利 用 が 同 数 程 度 であ った 参 考 図 書 としては 住 まいの 管 理 手 帳 ( 財 ) 住 宅 金 融 普 及 協 会 や よくわかる 長 も ちする 住 宅 の 設 計 手 法 マニュアル 設 計 施 工 維 持 管 理 ( 財 ) 日 本 住 宅 木 材 技 術 セン ターを 利 用 していた 維 持 保 全 計 画 書 の 点 検 周 期 の 決 定 方 法 の 特 徴 は 図 16 に 維 持 保 全 計 画 書 における 地 域 性 の 考 慮 の 仕 方 は 図 17 に 示 すとおりである 点 検 周 期 はマニュアル 通 りで 決 定 している 場 合 のほかに 部 品 の 耐 用 年 数 や 住 まい 方 気 象 条 件 やシロアリ 分 布 を 考 慮 している 例 が 多 少 見 られた また 地 域 性 を 考 慮 して 最 低 温 度 や 最 高 温 度 など 温 度 季 節 風 や 防 風 などの 風 シロアリの 生 育 分 布 日 照 時 間 降 水 量 や 降 雪 量 潮 風 塩 害 など を 考 慮 した 維 持 保 全 計 画 を 作 成 している 傾 向 がみられた 維 持 保 全 計 画 書 における 独 自 の 工 夫 点 としては 点 検 結 果 により 交 換 や 補 修 を 推 奨 する ような 記 述 をした:1 社 使 用 している 部 材 部 品 に 合 わせて 計 画 年 数 を 変 更 した:2 社 維 持 保 全 計 画 にかかる 積 立 金 計 画 について 記 述 した:3 社 費 用 の 無 料 有 料 の 区 別 を 明 確 に 記 述 した:4 社 点 検 シートを 記 述 式 からチェック 式 にした:5 社 雨 漏 りなどに 対 する 点 検 を 強 化 した:6 社 シロアリに 対 する 点 検 を 強 化 した:7 社 地 域 の 気 象 条 件 を 考 慮 し て 計 画 を 立 てた:8 社 交 換 時 期 補 修 時 期 の 目 安 を 明 確 に 記 述 した:9 社 点 検 方 法 を 簡 易 でわかりやすい 方 法 にした:10 社 点 検 回 数 を 増 やした:11 社 点 検 時 期 を 明 確 に 記 述 202

した:12 社 計 画 年 数 を 長 期 優 良 住 宅 の 認 定 基 準 よりも 延 長 して 記 述 した:13 社 が 見 られ た また 長 期 優 良 住 宅 の 取 り 組 みについては 全 棟 実 施 が 13% 顧 客 の 希 望 があれば 実 施 が 31%であった 以 下 に アンケートを 少 し 詳 細 に 分 析 した 結 果 を 示 す 年 間 10 棟 以 上 の 建 築 やリフォームを 行 っている 事 業 者 のうちから 20 社 を 無 作 為 に 抽 出 し アンケートの 回 答 を 分 析 した 結 果 以 下 のことが 明 らかになった この20 社 の 平 均 従 業 員 数 は 6.8 名 (1 名 から 33 名 まで 分 布 )で 平 均 営 業 年 数 29.4 年 (9 年 から 111 年 まで 分 布 )であった 平 均 値 で 実 績 を 総 括 すると 過 去 3 年 間 の 新 築 着 工 戸 数 は 20.1 戸 そのうち 分 譲 は 3.0 戸 注 文 は 19.6 戸 新 築 の 木 造 は 19.2 戸 で この 主 な 構 法 は 軸 組 構 法 であった さらに 過 去 3 年 間 の 増 改 築 リフォーム 全 着 工 戸 数 は 13.3 戸 であった また 過 去 1 年 間 の 新 築 全 着 工 戸 数 は 6.2 戸 で 分 譲 は 2.8 戸 注 文 は 6.2 戸 新 築 の 木 造 は 6.1 戸 であった さらに 過 去 1 年 間 増 改 築 リフォーム 全 着 工 戸 数 は 17.3 戸 であり 木 造 は 15.8 戸 であった これらのことから 新 築 着 工 数 は 6 件 程 度 で そのほとんどは 注 文 によ る 軸 組 構 法 の 住 宅 であることがわかった さらに 新 築 着 工 に 比 べて 増 改 築 やリフォーム 件 数 の 割 合 が 増 加 しつつあり そのほとんどが 木 造 住 宅 であることがわかった 手 がけた 住 宅 に 対 して 雨 漏 り 事 故 のあった 事 業 者 は 20 件 のうち 6 社 であった その 状 況 を 比 較 的 詳 細 に 回 答 しているのは 3 社 で A 社 は 過 去 3 年 間 の 新 築 が 35 件 リフォー ムが 50 件 の 実 績 があり そのうち 5 件 について 雨 漏 り 事 故 があった 5 件 のうち 1 件 は 長 期 優 良 住 宅 で 築 後 1 年 で 外 壁 に 対 して 台 風 時 に 雨 漏 りが 発 生 していた 残 りの 4 件 も 外 壁 で 築 後 5 年 以 内 に 台 風 時 に 雨 漏 りが 発 生 していた B 社 は 過 去 3 年 間 の 新 築 が 30 件 リフォームが 100 件 の 実 績 があり そのうち 10 件 について 雨 漏 り 事 故 があった いず れも 長 期 優 良 認 定 以 外 の 住 宅 で 築 後 年 数 は 15 年 程 度 で 屋 根 周 りからの 雨 漏 りであった さらに C 社 は 過 去 3 年 間 の 新 築 が 16 件 リフォームが 400 件 超 の 実 績 があり そのうち 3 件 について 雨 漏 り 事 故 があった いずれも 長 期 優 良 認 定 以 外 の 住 宅 で 築 後 年 数 は 9 年 程 度 で 屋 根 周 りからの 雨 漏 りであった これらの 結 果 から 取 扱 い 物 件 の 多 い 事 業 者 では 雨 漏 り 経 験 を 多 数 経 験 しているようであり 構 法 施 工 と 一 部 には 気 象 条 件 などとの 関 連 で 雨 漏 りが 発 生 している 傾 向 がうかがえた また 雨 漏 り 発 生 年 数 も 最 大 15 年 程 度 であり 維 持 管 理 による 対 応 で 解 決 する 事 例 というより 初 期 不 良 的 な 事 故 のように 感 じられる 手 がけた 住 宅 に 対 してシロアリ 被 害 のあった 事 業 者 は 20 件 のうち 7 社 であった その 状 況 を 比 較 的 詳 細 に 回 答 しているのは 4 社 ( 主 に 西 日 本 )で D 社 は 過 去 3 年 間 の 新 築 が 30 件 の 実 績 があり そのうち 2 件 について 築 後 15 年 以 内 に 蟻 害 が 発 生 している E 社 は 過 去 3 年 間 の 新 築 が 9 件 リフォームが 9 件 の 実 績 があり そのうち 1 件 について 築 後 20 年 以 内 に 蟻 害 が 発 生 している F 社 は 過 去 3 年 間 の 新 築 が 35 件 リフォームが 50 件 の 実 績 があり そのうち 4 件 について 築 後 8 年 以 内 に 蟻 害 が 発 生 している さらに G 社 は 過 203

去 3 年 間 の 新 築 が 30 件 リフォームが 100 件 の 実 績 があり そのうち 15 件 について 築 後 20 年 以 内 に 蟻 害 が 発 生 している これらの 結 果 から 取 扱 い 物 件 の 多 い 事 業 者 だけでなく 少 ない 事 業 者 でも 蟻 害 を 経 験 を 経 験 しているようであり また 地 域 差 がある 傾 向 が 見 られ た さらに 蟻 害 は 建 築 後 10 年 から 20 年 以 上 経 過 した 物 件 で 発 見 されているようであり 適 切 な 維 持 管 理 による 被 害 の 早 期 発 見 と 処 置 が 必 要 であることがうかがえた 20 件 の 対 象 事 業 所 のうち 長 期 優 良 認 定 住 宅 建 築 の 実 績 のあったのは 12 件 で 着 工 数 の 1 割 から 最 大 5 割 程 度 であった 認 定 住 宅 における 外 壁 の 仕 様 はサイディングが 5 割 モルタルが 5 割 であった また 屋 根 の 形 式 はスレート 瓦 と 金 属 葺 きが 見 られた 維 持 保 全 計 画 書 を 作 成 している 事 業 所 は 7 社 であった(この 数 字 は 長 期 優 良 認 定 を 受 け た 経 験 のある 事 業 所 の 数 12 社 を 上 回 るはずであるが 所 属 業 界 団 体 などから 提 供 されてい る 計 画 書 を 添 付 しているだけの 場 合 は 作 成 していないと 回 答 している 可 能 性 がある) 自 社 で 維 持 保 全 計 画 を 作 成 している 事 業 所 は 3 社 あり 参 考 図 書 として 住 まいの 管 理 手 帳 ( 財 ) 住 宅 金 融 普 及 協 会 や よくわかる 長 もちする 住 宅 の 設 計 手 法 マニュアル 設 計 施 工 維 持 管 理 ( 財 ) 日 本 住 宅 木 材 技 術 センターを 利 用 していた 点 検 周 期 の 決 定 方 法 としては マニュアル 参 考 資 料 通 り が 多 いが 部 材 や 部 品 の 耐 用 年 数 を 考 慮 や 気 象 条 件 を 考 慮 も 見 られた 地 域 性 の 考 慮 点 としては 最 低 温 度 や 最 高 温 度 など 温 度 シロアリの 生 育 分 布 潮 風 塩 害 季 節 風 や 防 風 などの 風 が 見 られた さら に 独 自 の 工 夫 として 使 用 している 部 材 部 品 に 合 わせて 計 画 年 数 を 変 更 交 換 時 期 補 修 時 期 の 目 安 を 明 確 に 記 述 した 維 持 保 全 計 画 にかかる 積 立 金 計 画 について 記 述 した があった 今 後 全 ての 回 答 結 果 を 分 析 するとともに 個 別 に 聞 き 取 り 調 査 を 行 う 予 定 である 9.4 住 宅 温 湿 度 調 査 結 果 のデータベース 化 本 事 業 およびこれまでに 研 究 を 目 的 として 実 施 した 住 宅 の 温 湿 度 調 査 に 関 するデータや 文 献 を 収 録 保 存 するためのインターネット 対 応 型 のデータベースを 構 築 し 維 持 管 理 の 指 針 を 得 るために 必 要 となる 住 宅 の 環 境 などに 関 する 情 報 源 とすることとした 今 後 関 係 者 に 開 示 する 予 定 である 9.5 今 後 の 課 題 本 TG では 長 期 優 良 住 宅 のための 適 切 な 維 持 管 理 計 画 の 策 定 のために 立 地 仕 様 工 法 などの 個 別 の 住 宅 特 性 を 配 慮 した 計 画 立 案 の 手 法 の 確 立 にむけて 本 事 業 の 他 の TG の 成 果 や 今 回 の 調 査 結 果 を 踏 まえて さらに 検 討 が 必 要 である さらに 維 持 管 理 とその 技 術 体 系 の 有 り 様 それに 対 して 必 要 な 調 査 研 究 に 関 して 新 たな 視 点 からの 検 討 も 必 要 と 思 われ る 204

図 2 過 去 3 年 間 の 新 築 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 図 3 過 去 3 年 間 の 増 改 築 リフォー ム 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 図 4 この1 年 間 の 新 築 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 図 5 この1 年 間 の 増 改 築 リフォー ム 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 図 6 雨 漏 りの 経 験 図 7 蟻 害 の 経 験 205

図 8 長 期 優 良 住 宅 以 外 の 防 蟻 処 理 の 有 無 図 9 認 定 住 宅 の 有 無 図 10 認 定 木 造 住 宅 の 主 な 構 法 図 11 認 定 住 宅 の 主 な 屋 根 仕 上 げ 図 13 維 持 保 全 計 画 図 12 認 定 住 宅 の 主 な 外 壁 仕 上 げ 206

図 14 維 持 保 全 計 画 書 の 作 成 方 法 図 15 維 持 保 全 計 画 書 の 参 考 資 料 図 16 維 持 保 全 計 画 書 の 点 検 周 期 の 決 定 方 法 図 17 維 持 保 全 計 画 書 における 地 域 性 の 考 慮 図 18 優 良 住 宅 の 取 り 組 み 207