生 活 習 慣 病 健 康 講 座 概 論 佐 中 孜 (さなか つとむ) 一 般 社 団 法 人 生 活 習 慣 病 コーディネーター 協 会 代 表 理 事 メディカルプラザ 篠 崎 駅 西 口 院 長 江 戸 川 病 院 生 活 習 慣 病 CKDセンター 長 日 本 大 学 医 学 部 客 員 教 授
日 本 人 の 七 大 生 活 習 慣 病 がん( 悪 性 新 生 物 ) (357,185 人 ) 心 疾 患 (194,761 人 ) 脳 卒 中 ( 脳 血 管 疾 患 ) (123,784 人 ) 糖 尿 病 ( 総 患 者 数 は 約 237 万 潜 在 的 に は2000 万 人 ) 高 血 圧 性 疾 患 ( 継 続 的 な 治 療 を 受 けてい ると 推 測 される 患 者 数 は 796 万 7,000 人 ; 男 性 334 万 人 女 性 464 万 3,000 人 ) 慢 性 腎 不 全 (24,493 人 ) 肝 硬 変 (16,362 人 ) 日 常 生 活 での 習 慣 化 した 行 動 が 原 因 となったり 発 症 進 行 要 因 になっている 疾 患 を 生 活 習 慣 病 と 呼 んでいる これらの 疾 患 は 相 互 に 影 響 し 進 展 悪 化 する
7 大 生 活 習 慣 病 以 外 の 生 活 習 慣 病 動 脈 硬 化 メタボリックシンドローム 肥 満 高 脂 血 症 高 尿 酸 血 症 痛 風 肝 臓 病 ( 脂 肪 肝 アルコール 性 肝 炎 非 アルコール 性 肝 炎 ) 気 管 支 炎 気 管 支 喘 息 関 節 痛 四 十 肩 五 十 肩 骨 粗 しょう 症 痔 歯 周 病
誕 生 人 の 一 生 加 齢 死 亡 男 女 身 体 内 の 生 理 的 な 環 境 の 変 化 ( 内 分 泌 環 境 ; 女 性 ホルモン 成 長 ホルモンの 分 泌 能 力 ) 遺 伝 的 素 因 遺 伝 子 欠 損 多 くは 環 境 によって 低 減 できる 疾 患 発 症 リ 胎 内 環 境 ある 種 の 疾 患 への 罹 り やすさ スク 育 つ 環 境 生 きる 環 境 ( 物 理 的 環 境 精 神 的 環 境 経 済 的 環 境 社 会 的 環 境 衛 生 的 環 境 )の 影 響 をうけて 生 涯 を 送 る 低 出 生 体 重 児 における 糖 尿 病 発 症 リスク 離 乳 期 感 染 症 ( 歯 周 病 ヘリコバクタピロリ 感 染 ) 日 々の 日 常 生 活 での 習 慣 ( 自 分 が 自 分 に 対 して 健 康 被 害 をもたらす 様 々なリスクで 喫 煙 飲 酒 運 動 食 事 内 容 食 事 の 量 睡 眠 など 自 分 でコントロール 可 能 な 行 為 ) 生 活 習 慣 病
夕 食 時 から 就 寝 前 満 腹 になるほどの 間 食 厳 禁 安 眠 に 誘 うために 必 要 なこと 入 浴 喫 煙 No 飲 酒 人 の 一 日 と 習 慣 就 寝 時 睡 眠 起 床 昼 間 の 活 動 timing 深 度 ( 深 い 睡 眠 良 質 な 睡 眠 ; 徐 波 睡 眠 ) timing 食 事 ( 朝 食 昼 食 夕 食 間 食 )/ 内 容 量 バランス 歯 磨 き 歯 磨 き 歯 磨 き 便 通 調 整 寝 たばこ No 寝 酒 No 健 康 意 識 ( 目 標 を 持 つ; 人 生 災 ) うがい 手 洗 い 目 洗 いの ( 身 長 ) 体 重 血 圧 ( 計 測 意 識 ) ( 酸 素 )ストレス 対 策 ( 人 生 観 前 向 き 思 考 趣 味 の 有 無 ) 喫 煙 No 飲 酒 ( 時 と 場 合 と 量 に 注 意 ) 有 酸 素 運 動 の 実 行 適 切 な 姿 勢 の 歩 行 を 実 行 立 ちっぱなし 座 りっぱなし しゃがみ 放 しはNo 生 きる 無 病 息 災 一 病 息 災 多 病 息 励 行 必 要 ならマスク 着 用 知 識 欲 体 重 血 圧 へ 定 期 健 康 診 断 への 受 診 意 の 計 測 意 識 識 実 行
1 日 の 始 まりは 前 日 の 質 のよい 睡 眠 から 始 まります 快 い 眠 りこそは 自 然 が 人 に 与 えてくれるや さしい なつかしい 滋 養 である(シェイクスピ ア) 神 は 現 世 におけるいろいろな 心 配 事 の 償 いと してわれわれに 希 望 と 睡 眠 とをお 与 え 給 うた (ヴォルテール) 1 日 の 始 まりは 前 日 の 質 のよい 睡 眠 から 始 ま ります 眠 らないとどうなる?
眠 らないとどうなる? 睡 眠 の 研 究 者 たちは こう 考 えた 睡 眠 の 機 能 を 知 るためには 睡 眠 を 奪 ってしまえばいい. 私 たちが 眠 りを 意 志 でコントロールしようとしても 限 界 がある 1~2 日 は 眠 らずに 過 ごせたとして も いずれは 絶 対 に 抵 抗 できない 眠 気 に 襲 われ 眠 りに 落 ちてしまう 通 常 であればいくら 断 眠 をしようとしてもいつか は 必 ず 眠 ってしまう 睡 眠 に 対 する 欲 求 は 食 事 に 対 するそれと 同 様 生 きるために 何 が 何 でもかなえなければならな いのである
睡 眠 中 は 心 身 が 覚 醒 状 態 とはまったく 異 なる 生 理 的 状 態 にあり それが 健 康 を 維 持 するために 非 常 に 重 要 睡 眠 には 身 体 を 休 息 させるのみではなく 脳 の 休 息 さらには 能 動 的 に 脳 の 整 備 と 修 復 を 行 う 役 割 があると 考 えられている ワシントン 大 学 のホルツマンらのグループによるマウスを 使 った 研 究 では 眠 りを 断 つことにより アルツハイマー 病 の 原 因 であるアミロイドβというタンパク 質 が 脳 内 で 記 憶 をつかさどる 海 馬 という 部 分 に 蓄 積 するという 研 究 も 報 告 されている アミロイドβタンパク 質 は 覚 醒 時 に 脳 内 で 蓄 積 し 睡 眠 時 に 少 なくなるというのだ ヒトにおいては 睡 眠 不 足 がメタボリックシンドローム ひいては 心 血 管 疾 患 や 代 謝 異 常 のリスク 増 加 に 関 連 していることも 指 摘 されている コロンビア 大 学 の 研 究 チームの 発 表 (2004 年 )では 32 歳 から59 歳 までの1 万 8000 人 を 調 査 したところ 平 均 睡 眠 時 間 が6 時 間 の 人 は 望 ましい 睡 眠 時 間 とされて いる7 時 間 の 人 に 比 べて23%も 肥 満 になる 確 率 が 高 く 睡 眠 時 間 が5 時 間 の 人 は 50% 睡 眠 時 間 が4 時 間 以 下 の 人 は73%も 肥 満 になる 確 率 が 高 くなるという 体 重 や 食 欲 は 身 体 の 恒 常 性 を 制 御 するメカニズムの 影 響 を 受 けているのだが 睡 眠 はこれらの 機 能 の 管 理 にも 重 要 な 役 割 をはたしていることがわかる 健 康 な 人 でも 睡 眠 が 不 足 すると 血 糖 値 のコントロールが 乱 れるという 報 告 もある
最 も 長 く 眠 らなかつたヒトのはなし ランディ ガードナーは カフェインなどの 興 奮 剤 を 一 切 使 用 せずに 眠 らずにいた 最 長 記 録 の 保 持 者 である 1964 年 当 時 17 歳 の 高 校 生 だったランディは クリスマス 休 暇 の 自 由 研 究 のために 不 眠 記 録 への 挑 戦 を 企 てた その 結 果 それまでトム ラウンズによって 保 持 されていた260 時 間 の 断 眠 記 録 を 破 って 264 時 間 (11 日 間 )という 不 眠 の 記 録 を 樹 立 した ランディの 挑 戦 の 後 半 の 数 日 間 がスタンフォード 大 学 の 著 名 な 睡 眠 研 究 者 であるウィリアム デメ ント 博 士 の 詳 細 な 観 察 のもとに 行 われた 彼 は1964 年 12 月 28 日 の 午 前 6 時 に 目 覚 め その 後 年 を 越 えても 一 睡 もしないで11 日 間 起 きてい た 断 眠 後 2 日 目 になると 彼 は 怒 りっぽくなり 体 調 不 良 も 訴 え 記 憶 に 障 害 がみられるようになった 集 中 力 がなくなり テレビを 見 ることも 困 難 になったという 4 日 目 には 妄 想 をきたすようになり ひ どい 疲 労 感 を 訴 えた 7 日 目 には 彼 は 震 えを 呈 し 言 語 障 害 が 認 められた 但 し 長 期 の 断 眠 により 精 神 に 異 常 をきたすか あるいは 重 篤 な 身 体 症 状 が 出 ることはなかっ たが 11 日 間 の 断 眠 後 ランディはようやく 眠 りにつくと 連 続 して15 時 間 眠 った その 後 23 時 間 覚 醒 し 10 時 間 半 眠 った 1 週 間 後 には 完 全 にもとの 生 活 リズムを 取 り 戻 し 後 遺 症 をきたすこと もなかった 断 眠 によってさまざまな 変 調 は 起 こったが 眠 ることによって 完 全 に 回 復 した このことからも 眠 りは 絶 対 に 必 要 なものではあるが その 必 要 性 はあるていど 融 通 がきく 柔 軟 なものであること がわかる しかし 慢 性 的 には 高 血 圧 糖 尿 病 肥 満 などのリスクになる
最 も 長 く 眠 らなかつたヒトのはなし もう 一 例 長 時 間 眠 らずにいた 有 名 な 人 物 を 紹 介 しよ う ピーター トリップというディスクジョッキーは1959 年 に9 日 間 にわたり 不 眠 でラジオの 放 送 を 行 った 小 児 麻 痺 救 済 の 募 金 集 めのために200 時 間 一 睡 もしない 不 眠 マラソンに 挑 戦 したのである 3 日 目 になると 彼 は 幻 覚 や 妄 想 をきたすようになり 意 味 不 明 なことを 話 すようになっていた 放 送 が 終 わ りに 近 づくにつれて 妄 想 や 幻 覚 は 顕 著 になっていった これはある 種 の 精 神 疾 患 のような 状 態 である このように 長 期 の 断 眠 は 精 神 機 能 に 変 調 をきたす
睡 眠 障 害 の 診 断 治 療 ガイドライン 作 成 とその 実 証 的 研 究 班 睡 眠 障 害 に 対 する 対 処 12ヶ 条 ( 厚 生 労 働 省 ; 平 成 11 年 ~13 年 ) 1 睡 眠 時 間 は 人 それぞれ 日 中 の 眠 気 で 困 らなければ 十 分 ; 睡 眠 の 長 い 人 短 い 人 季 節 でも 変 化 8 時 間 程 度 よいのですが こだわらない 歳 をとると 必 要 な 睡 眠 時 間 は 短 くなる 2 刺 激 物 を 避 け 眠 る 前 には 自 分 なりのリラックス 法 ; 就 床 前 4 時 間 のカフェイン 摂 取 就 床 前 1 時 間 の 喫 煙 は 避 ける 軽 い 読 書 音 楽 ぬるめの 入 浴 香 り 筋 弛 緩 トレーニング 3 眠 たくなってから 床 に 就 く 就 床 時 刻 にこだわりすぎない; 眠 ろうとする 意 気 込 みが 頭 をさえさせ 寝 つきを 悪 くする 4 同 じ 時 刻 に 毎 日 起 床 ; 早 寝 早 起 きでなく 早 起 きが 早 寝 に 通 じる 日 曜 に 遅 くまで 床 で 過 ごすと 月 曜 の 朝 がつらくなる 5 光 の 利 用 でよい 睡 眠 ; 目 が 覚 めたら 日 光 を 取 り 入 れ 体 内 時 計 をスイッチオン 夜 は 明 るすぎない 照 明 を 6 規 則 正 しい3 度 の 食 事 規 則 的 な 運 動 習 慣 ; 朝 食 は 心 と 体 の 目 覚 めに 重 要 夜 食 はごく 軽 く 運 動 習 慣 は 熟 睡 を 促 進 7 昼 寝 をするなら 15 時 前 の20~30 分 ; 昼 寝 はかえってぼんやりのもと 夕 方 以 降 の 昼 寝 は 夜 の 睡 眠 に 悪 影 響 8 眠 りが 浅 いときは むしろ 積 極 的 に 遅 寝 早 起 きに; 寝 床 で 長 く 過 ごしすぎると 熟 睡 感 が 減 る 9 睡 眠 中 の 激 しいイビキ 呼 吸 停 止 や 足 のぴくつき むずむず 感 は 要 注 意 ; 背 景 に 睡 眠 の 病 気 専 門 治 療 が 必 要 10 十 分 眠 っても 日 中 の 眠 気 が 強 い 時 は 専 門 医 に; 長 時 間 眠 っても 日 中 の 眠 気 で 仕 事 学 業 に 支 障 がある 場 合 は 専 門 医 に 相 談 / 車 の 運 転 に 注 意 11 睡 眠 薬 代 わりの 寝 酒 は 不 眠 のもと; 睡 眠 薬 代 わりの 寝 酒 は 深 い 睡 眠 を 減 らし 夜 中 に 目 覚 める 原 因 と なる 12 睡 眠 薬 は 医 師 の 指 示 で 正 しく 使 えば 安 全 ; 一 定 時 刻 に 服 用 し 就 床 アルコールとの 併 用 をしない
脳 波 で 分 かれる 睡 眠 のステージ 1968 年 にはレヒトシャッヘンとカレス により 脳 波 記 録 をもとにして ヒトの 睡 眠 を 分 類 した レム 睡 眠 ( 急 速 眼 球 運 動 睡 眠 )と ノ ンレム 睡 眠 ( 深 さにより 第 1 段 階 から 第 4 段 階 までに 細 分 化 )である さらにノンレム 睡 眠 でも 第 3 段 階 と 第 4 段 階 は 徐 波 睡 眠 (スローウェーブ スリープ)として 区 別 される これらを 脳 波 の 状 態 によって 分 ける と 以 下 のようになる 覚 醒 しているときには 周 波 数 が 高 いベータ(β) 波 が 脳 全 体 に 相 当 する 領 域 で 観 察 される 覚 醒 のまま 目 を 閉 じると 後 頭 葉 の 近 くでやや 低 いアルファ(α) 波 が 出 はじめる 脳 がノンレム 睡 眠 に 入 ると さらに 周 波 数 の 低 い シータ(θ) 波 が 現 れてくる こうしてα 波 が 全 体 の50% 以 下 にまで 減 少 した 状 態 を ノンレム 睡 眠 の 第 1 段 階 と 判 定 する 次 に 紡 錘 波 とκ 複 合 波 とよばれる 特 徴 的 な 波 が 出 現 するのが 第 2 段 階 である さらに2ヘルツ 以 下 の 徐 波 (デルタ δ 波 )が 全 体 の 20% 以 Lかつ50% 以 下 の 段 階 が 第 3 段 階 そして そ れが50% 以 上 を 占 める 段 階 を 第 4 段 階 としている
ノンレム 睡 眠 レム 睡 眠 眠 るとまず ノンレム 睡 眠 に 入 る ノンレム 睡 眠 のときは 大 脳 皮 質 のニューロン( 神 経 細 胞 )の 活 動 電 位 が 低 下 眠 りが 深 いほど 神 経 細 胞 の 発 火 はゆっくりと 同 期 し て 起 こるようになる これは 文 字 通 り 脳 が スリーブモードに 入 っ たことを 意 味 する その 後 60~90 分 ほど 経 つと 脳 はまた 活 動 を 高 める これがレム 睡 眠 である 脳 は 覚 醒 時 と 同 様 か あるいはそれ 以 上 に 強 く 活 動 をしている しかし 感 覚 系 や 運 動 系 が 遮 断 されているため 身 体 は 眠 った 状 態 にある
レム 睡 眠 そもそも 感 覚 系 を 介 して 脳 に 伝 えられるべき 情 報 は 大 脳 の 深 部 にある 視 床 とよばれる 情 報 の 中 継 点 を 介 する レム 睡 眠 時 には 視 床 での 情 報 伝 達 が 遮 断 されているのだ 逆 に 脳 から 運 動 系 を 介 して 全 身 の 筋 肉 に 伝 えられる 情 報 は 脊 髄 のレベルでカットされている つまりレム 睡 眠 時 は 脳 へのインプット( 感 覚 )と 脳 からのアウトプット( 運 動 )が インターフェースのレベル で 遮 断 されてしまっていることになる いわば"オフライン"の 状 態 といってもよいだろう レム 睡 眠 時 大 脳 皮 質 は 覚 醒 時 よりもむしろ 強 く 活 動 している この 状 態 では 脳 を 外 界 と 遮 断 しておかなければ 身 体 の 機 能 が 暴 走 して 眠 っていながら 動 きだしてし まうだろう 実 験 的 にヒトをレム 睡 眠 の 最 中 で 強 制 的 に 起 こしてみると ほとんどの 場 合 被 験 者 は 夢 を 見 ていた と いう つまり レム 睡 眠 の 時 には 脳 の 強 い 活 動 の 反 映 として 夢 を 見 る
活 動 電 位 という 言 葉 でてきました どのような 意 味 ですか
レム 睡 眠 とノンレム 睡 眠 の 役 割 の 違 い 記 憶 を 強 化 するのはレム 睡 眠 とノンレ ム 睡 眠 のうち どちらなのだろうか
レム 睡 眠 とノンレム 睡 眠 の 役 割 の 違 い 記 憶 を 強 化 するのはレム 睡 眠 とノンレム 睡 眠 の どちらか 睡 眠 中 なのになぜか 大 脳 が 強 く 活 動 しているのがレム 睡 眠 である そしてレム 睡 眠 のときには 夢 を 見 ている 夢 とは 記 憶 の 断 片 がつながった ものである となれば レム 睡 眠 時 に 記 憶 の 再 編 成 が 起 こっていると 考 え るのはもっとものことである そして それはある 程 度 実 験 的 にも 証 明 さ れてきている たとえば ラットになにか 学 習 課 題 をさせたあとでは 学 習 する 量 が 増 える ほどレム 睡 眠 が 増 える また レム 睡 眠 を 取 り 除 くと 学 習 の 成 績 が 落 ちる これらのことからレム 睡 眠 は 記 憶 学 習 に 重 要 な 役 割 をはたしていると 思 われる PET( 陽 電 子 放 射 断 層 撮 影 )などの 画 像 解 析 技 術 により レム 睡 眠 のときに は 宣 言 的 記 憶 に 関 係 する 海 馬 の 活 動 も 上 がっていることが 示 されている しかし 近 年 ではノンレム 睡 眠 とくに 深 いノンレム 睡 眠 が 記 憶 の 強 化 に 重 要 な 働 きをしていることもつきとめられている ノンレム 睡 眠 が 深 くなると 大 脳 皮 質 では 錐 体 細 胞 とよばれる 大 型 の ニューロンの 活 動 電 位 が 高 まってきて だんだんと 同 期 して 起 こってくる ようになる
レム 睡 眠 とノンレム 睡 眠 の 役 割 の 違 い ノンレム 睡 眠 が 深 くなると 大 脳 皮 質 では 錐 体 細 胞 と 呼 ばれる 大 型 のニューロンの 活 動 電 位 が 高 まってきて だんだんと 同 期 して 起 こってくるようになる 覚 醒 時 やレム 睡 眠 時 のバラバラの 活 動 をやめて 静 かに 同 期 して 動 き 始 める この 錐 体 細 胞 の 同 期 的 な 発 火 ( 活 動 電 位 が 高 まり)が ニューロンじたいの 維 持 や 細 胞 間 の つながりの 再 構 築 に 重 要 な 働 きをしているのかもしれない 脳 が 動 いていたのでは 再 構 築 をするのには 不 都 合 があ る そこで 一 度 眠 らせることにより 再 構 築 しやすい 環 境 を つくりだしているのかもしれない ちょうど 店 の 改 装 のとき に 営 業 をいったん 休 止 するのと 同 じである 動 物 をつかった 実 験 でも 睡 眠 を 奪 ってしまうと 記 憶 のも とになっているといわれる 長 期 増 強 という 現 象 が 顕 著 に 減 弱 してしまうという 結 果 も 出 ている