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達 成 感 を 味 わう 授 業 の 実 現 に 向 けた 指 導 法 改 善 校 内 研 究 の 部 全 教 科 鳥 栖 市 立 鳥 栖 西 中 学 校 校 長 伊 東 栄 次 研 究 代 表 教 諭 陣 内 彩 1 主 題 設 定 の 理 由 平 成 15 年 の 中 央 教 育 審 議 会 の 答 申 において, 確 かな 学 力 の 育 成 に 係 る 具 体 的 な 方 策 が 提 言 された その 中 で, 子 どもたちに 求 められる 確 かな 学 力 とは, 知 識 や 技 能 はもちろんのこと,これに 加 え て, 学 ぶ 意 欲 や, 自 分 で 課 題 を 見 付 け, 自 ら 学 び, 主 体 的 に 判 断 し, 行 動 し,よりよく 問 題 を 解 決 す る 資 質 や 能 力 等 までを 含 めたものであり,これを 個 性 を 生 かす 教 育 の 中 ではぐくむことが 肝 要 である (1) としている 文 部 科 学 省 は, 第 2 期 教 育 振 興 基 本 計 画 において, 確 かな 学 力 をより 効 果 的 に 育 成 するため, 言 語 活 動 の 充 実 や,グループ 学 習,ICTの 積 極 的 な 活 用 をはじめとする 指 導 方 法 指 導 体 制 の 工 夫 改 善 を 通 じた 協 働 型 双 方 向 型 の 授 業 革 新 を 推 進 する (2) としている 佐 賀 県 教 育 委 員 会 は, 学 力 向 上 を 佐 賀 県 教 育 の 最 重 要 課 題 として 捉 え, 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 の 全 区 分 で 全 国 平 均 以 上 という 目 標 を 掲 げている この 目 標 の 実 現 に 向 け, 平 成 26 年 度 より 佐 賀 県 小 中 学 校 学 習 状 況 調 査 を4 月 と12 月 の 年 2 回 実 施 に 増 やし, 学 力 向 上 のための 更 に 詳 細 な 児 童 生 徒 の 実 態 把 握 と 指 導 法 改 善 に 向 けたPDCAサイクルの 確 立 を 推 進 してきた また, 県 内 小 中 学 校 に 学 力 向 上 推 進 教 員 を5 名 配 置 し, 配 置 校 において 指 導 法 改 善 のための 取 組 を 行 ってきた 本 校 は, 平 成 25 年 度 より2か 年 の 小 中 一 貫 教 育 の 研 究 指 定 を 受 け, 校 区 内 の2 校 の 小 学 校 と 共 に, 鳥 栖 西 中 学 校 の 三 訓 である 挨 拶 時 間 清 掃 を 基 盤 とした, 小 中 一 貫 の 学 習 規 律 生 活 規 律 づ くりに 取 り 組 んできた また, 研 究 主 題 であった 認 め 合 い, 協 力 し 合 い, 学 び 合 うことのできる 生 徒 の 育 成 ~ 九 年 間 の 学 びを 通 して~ に 向 け, 集 団 づくりを 中 心 とした, 主 体 的 な 学 級 活 動 の 研 究 を 進 めてきた その 結 果, 授 業 において 学 習 規 律 を 守 り,ペア 活 動 やグループ 活 動 に 仲 間 と 協 力 して 取 り 組 み, 学 級 全 体 の 前 でも 臆 せず 発 言 することのできる 生 徒 が 増 えた しかし,この 姿 が, 全 学 年 ど の 学 級 においても 見 られるというところまでは 至 っていない この 状 況 は, 校 内 研 究 で 取 り 組 んでい ることが, 教 師 間 での 共 通 理 解 の 基 に, 共 通 実 践 として 行 われていないことに 起 因 していると 考 える 本 校 生 徒 の 学 力 については, 平 成 27 年 4 月 に 実 施 された 第 3 学 年 の 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 の 正 答 率 を 対 県 比 でみると, 数 学, 理 科 が 県 平 均 を 下 回 っている 観 点 別 では, 国 語 の 書 くこと と, 理 科 の 技 能 が 低 いことから, 理 由 を 述 べたり, 根 拠 を 明 らかにして 説 明 したりする 力 が 不 十 分 であ ると 考 えられる 第 1 学 年 の 佐 賀 県 小 中 学 校 学 習 状 況 調 査 では, 国 語, 数 学 ともに 県 平 均 を 下 回 っ ている 観 点 別 では, 国 語 の 読 むこと や, 数 学 の 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 が 低 く, 文 章 問 題 を 読 み 取 って 問 題 を 解 決 したり, 問 題 解 決 の 方 法 を 数 学 的 に 説 明 したりする 力 が 不 十 分 であると 思 われ る 第 2 学 年 の 佐 賀 県 小 中 学 校 学 習 状 況 調 査 では, 国 語 は 県 平 均 を 上 回 っているが, 数 学 は 県 平 均 を 下 回 っている 観 点 別 に 見 ると, 数 学 の 数 量 や 図 形 などについての 知 識 理 解 が 低 いことから, 数 学 用 語 の 意 味 が 理 解 できていないことが 課 題 である そこで, 本 研 究 では, 生 徒 の 学 ぶ 意 欲 を 喚 起 し, 生 徒 に 分 かった という 達 成 感 を 味 わわせるこ とのできる 授 業 の 在 り 方 について, 教 師 全 員 で 探 りたいと 考 えた 具 体 的 には, 佐 賀 県 小 中 学 校 学 習 状 況 調 査 等 による 生 徒 の 実 態 把 握 と, 分 かる 授 業 の 実 現 に 向 けた 授 業 研 究 会 を 繰 り 返 し 行 い, 本 研 究 におけるPDCAサイクルを 実 践 していく このことにより, 全 ての 教 師 による 主 体 的 な 指 導 法 改 善 を 具 現 化 し, 生 徒 が 達 成 感 を 味 わうことのできる 授 業 の 実 現 を 目 指 したいと 考 え, 本 主 題 を 設 定 した - 1 -

2 研 究 の 目 標 生 徒 が 達 成 感 を 味 わうことのできる 授 業 を 実 現 するための 指 導 方 法 の 在 り 方 を 探 る 3 研 究 の 仮 説 学 年 における 授 業 研 究 で 明 らかになった 課 題 とその 改 善 のための 手 立 てを 全 教 師 で 共 有 した 上 で, 自 身 の 授 業 改 善 に 向 け,それぞれに 目 標 を 自 己 決 定 し 実 践 を 行 っていくことによって, 生 徒 は 授 業 の 中 で 分 かった という 達 成 感 を 味 わうことができるだろう 4 研 究 内 容 と 方 法 (1) 校 内 研 究 のPDCAサイクルに 関 する 理 論 研 究 先 行 研 究 事 例 調 査 ( 外 部 人 材 を 活 用 した 校 内 研 修 ) (2) 授 業 に 関 する 生 徒 の 意 識 調 査 ( 事 前 調 査 事 後 調 査 ) (3) 学 年 ごとの 授 業 研 究 ( 授 業 参 観, 模 擬 授 業, 手 立 ての 共 通 実 践 ) (4) 各 学 年 の 授 業 研 究 に 基 づく 各 自 の 目 標 設 定 と 授 業 実 践 ( 授 業 研 究 報 告 会, 授 業 研 究 会, 授 業 実 践 ) (5) 生 徒 の 発 言 や 態 度 等 による, 手 立 ての 検 証 と 考 察 ( 授 業 研 究 会, 授 業 実 践 ) 5 研 究 の 実 際 (1) 本 研 究 におけるPDCAサイクル Plan( 以 下 P)では, 学 年 ごとに 授 業 研 究 を 行 う ま ず, 生 徒 の 実 態 把 握 に 基 づき 授 業 者 を 決 め, 学 年 全 員 で 授 業 者 の 授 業 を 参 観 し, 課 題 を 探 る それから, 授 業 改 善 のための 手 立 てを 考 え, 教 師 を 生 徒 に 見 立 てた 模 擬 授 業 を 行 い, 手 立 てを 検 証 する さらに, 学 習 指 導 計 画 や, 授 業 改 善 のための 手 立 てを, 授 業 のどの 場 面 に,どのような 目 的 で 取 り 入 れたかを 明 確 にした 授 業 の 視 点 に 関 する 協 議 を 行 う Do( 以 下 D)では 該 当 学 年 全 員 で 手 立 ての 実 践 を 行 い ながら, 学 年 の 授 業 者 による 研 究 授 業 を 行 い, 全 ての 教 師 で 参 観 する そして,Check( 以 下 C),Action( 以 図 1 本 研 究 におけるPDCAサイクル 下 A)で, 該 当 学 年 による 授 業 研 究 報 告 及 び 授 業 研 究 会 を 全 ての 教 師 で 行 い, 各 自 が 授 業 の 課 題 を 見 える 化 する 見 える 化 とは, 事 前 には 見 えなかった 問 題 点 を 可 視 化 した 上 で,その 改 善 のための 具 体 的 な 方 策 を 練 って, 実 践 していくことである そのため,ここではCとAをセットと して 考 えることを 重 視 する 具 体 的 には,まず,Cで, 他 学 年 がどのようなことを 授 業 の 課 題 と 捉 え,どのような 手 立 てでそれを 改 善 しようとしているかを 知 る その 上 で, 授 業 の 視 点 を 基 に, 全 体 で 授 業 者 の 授 業 研 究 会 を 行 う 感 想 を 述 べ 合 っただけで 終 わるのではなく, 自 分 自 身 の 授 業 と 照 らし 合 わせながら, 授 業 の 課 題 や, 該 当 学 年 がとった 手 立 ての 有 効 性 について 話 し 合 う 次 に,Aで, 自 分 自 身 の 授 業 で 改 善 していくことについて, 他 学 年 の 手 立 てを 取 り 入 れ, 実 践 し ていく このようなPDCAの 各 段 階 を 繰 り 返 し 行 うことを, 本 研 究 におけるPDCAサイクルとする( 図 1) - 2 -

(2) 事 前 に 行 った 生 徒 の 意 識 調 査 より 4 月 に 本 校 の 生 徒 580 名 を 対 象 に, 授 業 について の 意 識 調 査 ( 資 料 1)を 行 った 意 識 調 査 の 内 容 は, 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 の 児 童 生 徒 意 識 調 査 の 項 目 を 基 に 作 成 した 各 教 科 の 授 業 が 分 かるか, 楽 しい かについての 意 識 調 査 である その 結 果 を 各 教 科 別, 各 学 級 別 に 集 計 しグラフ 化 したものと, 生 徒 が 書 い た 理 由 の 全 てを 掲 載 したもの( 次 頁 資 料 3)を 配 付 し, 結 果 を 全 教 師 で 共 有 し, 分 析 した 授 業 が 分 からない 楽 しくない と 感 じている 生 徒 が 多 い 教 科 の 理 由 を 考 察 してみると, 先 生 の 話 だけだか ら ノートに 写 すだけだから など, 一 斉 講 義 中 心 型 の 授 業 であることが 伺 えた 逆 に, 授 業 が よ く 分 かる 楽 しい と 答 えた 生 徒 の 理 由 は, 電 子 黒 板 と 黒 板 で 教 えてくれる グループ(ペア)で 意 見 を 言 ったりまとめたりする 活 動 がある など,I CTの 活 用 や, 生 徒 同 士 の 交 流 の 場 面 がある 授 業 で あることが 分 かった さらに, 授 業 中 のICTの 活 用 について 見 てみる と( 図 2),ICTを 用 いた 授 業 は, よく 分 かる 分 かる と 答 えている 生 徒 が90.0%(522 名 )であった また, 楽 しい を4としたときに,4または3と 答 えた 生 徒 は87.6%(508 名 )であった 使 用 頻 度 の 希 望 を 見 てみると, 毎 時 間,あるいは ほとんど の 時 間 使 ってほしいと 答 えている 生 徒 が,72.6% (421 名 )であった しかし, 実 際 の 使 用 頻 度 に 関 し ては, 各 学 年 9 教 科 中, 過 半 数 以 上 の 教 科 において, 画 像 や 動 画 を 使 った 授 業 が 行 われない あまり 行 われない と 答 えていた (3) 具 体 的 な 手 立 て 各 学 年 より 授 業 者 を 決 め,7 月 に 第 2 学 年 ( 研 究 授 業 教 科 は 数 学 科 ),9 月 に 第 1 学 年 ( 研 究 授 業 教 科 は 英 語 科 ),10 月 に 第 3 学 年 ( 研 究 授 業 教 科 は 保 健 体 育 科 )と,11 月 までに3 回 の 授 業 研 究 会 を 軸 と した, 本 研 究 におけるPDCAサイクルを 行 った ここでは, 初 めに 行 った 第 2 学 年 を 例 に 挙 げる 研 究 授 業 を 行 った 学 級 (2 年 2 組 40 名 )で 事 前 に 行 った 意 識 調 査 では, 数 学 が よく 分 かる と 答 えた 生 徒 が12.8%(5 名 ), 楽 しい と 答 えた 生 徒 が7.7%(3 名 )であることが 分 かった ア (ア) 学 年 による 授 業 研 究 (P) 授 業 改 善 前 の 授 業 参 観 資 料 1 まず, 授 業 改 善 前 の 授 業 の 生 徒 の 様 子 を 知 るために, 授 業 参 観 ウ ィーク を 設 けた その 期 間 はいつでもどの 教 科 の 授 業 でも 参 観 して よいとした 生 徒 の 意 識 調 査 において 分 かる 楽 しい と 答 えた 図 2 生 徒 が 多 かった 教 科 の 授 業 を 中 心 に, 互 いの 授 業 を 参 観 し 合 った また, 授 業 者 を 決 め, 授 業 の 課 題 を 明 確 にするために, 授 業 改 善 前 授 業 についての 意 識 調 査 ICTを 用 いた 授 業 はよく 分 かるか よく 分 かる どちらかといえば 分 からない どちらかといえば 分 かる 分 からない 53.3 36.7 7.32.7 ICTを 用 いた 授 業 は 楽 しいか 楽 しい どちらかといえば 楽 しくない どちらかといえば 楽 しい 楽 しくない 47.8 39.8 8.3 4.1 どれくらいの 頻 度 でICTを 使 用 してほしいか 毎 時 間 ほとんどの 時 間 時 々 使 わないでほしい 23.5 49.1 25.8 1.6 事 前 に 行 った 意 識 調 査 の 結 果 (ICTについて) 資 料 2 映 像 による 授 業 参 観 - 3 -

の 授 業 者 による 授 業 を 撮 影 し, 無 理 をせずに 参 観 できるようにした( 前 頁 資 料 2) 撮 影 は,ビデ オカメラを2 台 使 用 し, 定 点 カメラと, 生 徒 の 表 情 やワークシートへの 記 入 状 況 等 を 記 録 するカ メラとで 撮 影 することで, 実 際 に 観 る 状 態 に 近 い 状 況 を 作 り 出 した 英 語 家 庭 技 術 保 健 体 育 美 術 音 楽 理 科 数 学 社 会 国 語 英 語 家 庭 技 術 保 健 体 育 美 術 音 楽 理 科 数 学 社 会 国 語 授 業 はよく 分 かるか よく 分 かる どちらかといえば 分 かる どちらかといえば 分 からない 分 からない 74.4 20.5 5.1 28.2 56.4 12.8 2.6 10.3 20.5 30.8 38.5 48.7 30.8 15.4 5.1 30.8 43.6 20.5 5.1 43.6 46.2 7.7 2.6 25.6 43.6 25.6 5.1 12.8 35.9 38.5 12.8 84.6 15.4 25.6 20.5 84.6 15.4 2.6 97.4 12.8 87.2 7.7 92.3 2.6 5.1 38.5 2.6 30.8 38.5 10.3 17.9 2.6 28.2 授 業 でICTが 使 われるか 毎 時 間 だいたい 使 われる あまり 使 われない 使 われない 10.3 56.4 2.6 17.9 69.2 25.6 64.1 10.3 家 庭 技 術 保 健 美 術 音 楽 理 科 数 学 社 会 国 語 35.9 25.6 23.1 25.6 12.8 23.1 17.9 7.7 17.9 授 業 は 楽 しいか 楽 しい どちらかといえば 楽 しい どちらかといえば 楽 しくない 楽 しくない 英 語 87.2 7.7 5.1 33.3 28.2 35.9 82.1 ICTを 用 いた 授 業 はよく 分 かるか 35.9 2.6 38.5 33.3 5.1 7.7 23.1 2.6 7.7 35.9 10.3 10.3 15.4 2.6 28.2 よく 分 かる どちらかといえば 分 かる どちらかといえば 分 からない 分 からない 59.0 25.6 10.3 5.1 ICTを 用 いた 授 業 は 楽 しいか 楽 しい どちらかといえば 楽 しい どちらかといえば 楽 しくない 楽 しくない 35.9 5.1 5.1 どれくらいの どのくらいの 頻 度 頻 でICTを 度 でICTを 使 用 使 してほしいか 用 してほしか 毎 時 間 ほとんどの 時 間 時 々 使 わないでほしい 23.1 20.5 2.6 資 料 3 事 前 に 行 った 意 識 調 査 の 結 果 (2 年 2 組 ) - 4 -

(イ) 学 年 授 業 研 究 会 第 2 学 年 では, 授 業 の 課 題 の 探 究, 手 立 ての 研 究, 手 立 ての 検 証 の 目 的 で, 学 年 の 授 業 研 究 会 を3 回 行 った( 図 3) 1 回 目 は, 授 業 者 の 普 段 の 授 業 を 撮 影 した 映 像 を 参 観 後, 授 業 の 課 題 について 付 箋 に 記 入 した その 後, 拡 大 指 導 案 法 を 用 いて, 授 業 の 課 題 と 改 善 のための 手 立 てに 関 する 協 議 ( 資 料 4)を 行 った 拡 大 指 導 案 法 で 話 し 合 ったことは, 職 員 室 に 掲 示 し, 全 教 師 に 研 究 経 過 が 見 えるようにした( 資 料 5) その 際, 該 当 学 年 の 研 究 意 欲 の 向 上 につなぐこと ができるように, 研 究 授 業 を 担 当 する 教 師 や, 学 年 への 応 援 メッセージを 記 入 して, 自 由 に 添 付 できるようにした 授 業 改 善 の 手 立 ては, 事 前 に 授 業 参 観 ウィーク で 参 観 した 授 業 で 取 られていた 手 立 てを 参 考 にしながら, 授 業 者 の 授 業 にお ける 改 善 に 対 して,どのような 手 立 てが 必 要 か 話 し 合 った 板 書 に 必 要 な 掲 示 物 や 使 用 するワークシートについても 話 し 合 い, 分 担 して 作 成 した 2 回 目 は 授 業 者 による 模 擬 授 業 を 行 い,1 回 目 に 探 った 授 業 改 善 のための 手 立 てが 有 効 に 活 用 できているかについて 話 し 合 った 模 擬 授 業 は,3 回 目 に 行 う 研 究 授 業 で 取 り 扱 う 題 材 と 同 じ 題 材 で, 実 際 の 時 配 通 りに, 実 際 に 使 う 教 材 を 用 いて 行 った 数 学 の 得 意 な 教 師 が 十 分 満 足 できる 状 況 (A)の 生 徒 役 を, 不 得 意 な 教 師 が 努 力 を 要 する 状 況 (C)の 生 徒 役 を,どちら ともいえない 教 師 が おおむね 満 足 できる 状 況 (B)の 生 徒 役 を 務 め, 授 業 中 に 起 こりうる 生 徒 の 反 応 を 再 現 して 行 った 模 擬 授 業 後 に 行 った 授 業 研 究 会 では,1 回 目 の 授 業 研 究 会 で 考 え た 手 立 てを 更 に 改 善 することができた( 次 頁 資 料 6) 3 回 目 は, 授 業 者 の 授 業 改 善 後 の 授 業 を 参 観 し, 他 学 年 への 研 究 報 告 会 に 向 け, 研 究 の 成 果 と 今 後 の 課 題 について 話 し 合 った 学 年 での1 回 目 の 授 業 研 究 会 後 の 手 立 てを 手 立 て1,2 回 目 の 授 業 研 究 会 で 更 に 改 善 した 手 立 てを 手 立 て2 とする 課 題 1: 授 業 の 流 れの 説 明 がないため,Aの 生 徒 が 時 間 をもてあましている 手 立 て1: 生 徒 の 活 動 の 流 れを 板 書 する 手 立 て2: 毎 時 間 取 り 組 む 活 動 はまとめてマグネットシートに 印 刷 しておく 課 題 2: 指 示 や 説 明 が 長 く, 生 徒 に 指 示 が 分 かりづらい 黒 板 ばかり 見 て 説 明 しているため, 生 徒 の 様 子 を 見 取 る ことができない 手 立 て1: 大 切 なキーワードについては 事 前 に 掲 示 物 を 作 っておく 手 立 て2: 掲 示 物 の 背 景 色 を 黒 板 と 同 じ 色 にし,キーワードは 黄 色 や 赤 で 示 し,どこが 大 切 か 明 確 にする ユニ バーサルデザインの 視 点 から, 作 成 した 掲 示 物 はデータを 共 有 し,どの 教 科 でも 同 じデザインの 掲 示 物 を 使 用 す る 課 題 3: 黒 板 のみ 使 用 し,1 時 間 中 に 複 数 回 消 して 書 き 直 すため, 生 徒 はノートを 書 くことで 精 一 杯 で, 教 師 の 説 明 を 聞 くことができていない 指 導 法 改 善 に 向 けた 取 組 ~2 年 生 ~ 6/27 第 1 回 研 究 授 業 が2 年 生 に 決 定 6/27~ 授 業 参 観 ウィークの 実 施 6/28 授 業 者 決 定 6/29 授 業 者 の 普 段 の 授 業 撮 影 7/1 映 像 による 第 1 回 授 業 研 究 会 7/2~ 指 導 案 作 成 7/13 模 擬 授 業 + 第 2 回 授 業 研 究 会 7/14~ 教 材 作 成 7/15 研 究 授 業 + 第 3 回 授 業 研 究 会 資 料 5 資 料 4 学 年 授 業 研 究 会 の 様 子 職 員 室 に 掲 示 した 拡 大 指 導 案 手 立 て1: 一 時 間 中 残 しておくべき 重 要 なポイントは 黒 板 に, 練 習 問 題 はIWBやワークシートにと, 分 けて 提 示 する また, 生 徒 が 使 用 するワークシートをIWBに 大 きく 写 して, 記 入 すべき 箇 所 等 を 指 しながら 活 動 の 説 図 3 ( 黄 色 は 学 年 全 員 水 色 は 少 人 数 での 取 組 ) 2 年 生 が 行 った 取 組 のスケジュール - 5 -

明 をする 手 立 て2: 手 立 て1に 加 え, 生 徒 がノートを 書 く 時 や, 問 題 を 解 くときは,IWBにカウントダウンタイマーを 提 示 し, 活 動 時 間 を 区 切 ることで, 聞 く 書 く 考 える 等 の 区 別 を 付 けさせる カウントダウンタイマーも 含 め, 作 成 したデジタル 教 材 は, 他 教 科 領 域 でも 使 用 することができるよう,フォルダを 作 り 共 有 する 課 題 4: 一 斉 講 義 型 で 生 徒 の 活 動 としては 書 く 活 動 しかないため, 生 徒 が 飽 きる 手 立 て1: 生 徒 同 士 の 交 流 の 場 面 を 取 り 入 れる ここでは, 問 題 の 解 き 方 を 説 明 するための 話 型 テンプレートを ワークシートに 載 せておき, 互 いに 説 明 し 合 う 活 動 を 取 り 入 れる 手 立 て2: 問 題 数 をグループの 人 数 分 用 意 しておき, 生 徒 全 員 がそれぞれ 違 う 問 題 を 他 者 に 説 明 することができ るようにする 課 題 5: 板 書 ばかりで 机 間 指 導 ができておらず,Cの 生 徒 が 理 解 できていないままである 手 立 て1: 課 題 2や 課 題 3に 対 する 手 立 てを 取 ることによって 板 書 時 間 を 短 縮 し, 机 間 指 導 の 時 間 を 作 る 手 立 て2:Cの 生 徒 を 中 心 に, 事 前 に 机 間 指 導 の 必 要 な 生 徒 を 決 めておき, 毎 時 間 最 低 限 その 生 徒 の 所 へは 必 ず 向 かうようにする 課 題 6: 授 業 のまとめ( 振 り 返 り)がないため,めあてが 達 成 できたかどうか 生 徒 自 身 分 からず, 達 成 感 がない 手 立 て1: 授 業 の 最 後 には 必 ずまとめ( 振 り 返 り)の 時 間 をとり,めあてが 達 成 できたかどうか 確 認 させる 手 立 て2:5 問 程 度 の 小 テストを 行 い,めあてが 達 成 できたかどうか 確 認 させる 資 料 6 学 年 授 業 研 究 会 で 挙 がった 授 業 の 課 題 と 改 善 のための 手 立 て イ 授 業 改 善 に 向 けた 学 年 での 授 業 実 践 及 び 全 体 での 研 究 授 業 (D) (ア) 学 年 での 授 業 実 践 学 年 での 授 業 研 究 会 において 考 えた 手 立 ては, 同 じ 学 年 の 全 教 師 で 実 践 した 実 践 するに 当 たっ ては,まずは 学 年 で 共 通 して 取 り 組 む 手 立 てを 決 めた 例 に 挙 げた 第 2 学 年 では, 授 業 の 始 めにめ あてだけでなく 授 業 の 流 れについても 触 れることと, 振 り 返 りや 小 テスト 等 によってめあてが 達 成 できたかどうかを 生 徒 が 確 認 する 機 会 を 作 ることに 取 り 組 むことにした 次 に,その 他 自 分 自 身 の 授 業 改 善 に 必 要 であると 感 じた 手 立 てがあれば 取 り 入 れ, 実 践 してみることとした 実 践 してみた 感 想 や, 更 なる 改 善 ができないか 等 について,2 回 目 の 学 年 授 業 研 究 会 までに 報 告 し 合 った (イ) 全 体 での 研 究 授 業 2 年 生,1 年 生,3 年 生 の 順 に 全 体 での 研 究 授 業 と 授 業 研 究 会 を 行 った 研 究 授 業 についてはそ の 時 間 が 空 き 時 間 の 教 師 は 参 観 に 行 き,そうでない 教 師 は, 撮 影 した 研 究 授 業 の 映 像 を 授 業 研 究 会 までに 観 ておくようにした さらに, 授 業 研 究 会 の 際 には, 授 業 中 の 授 業 改 善 のための 手 立 てを 取 り 入 れた 場 面 を 中 心 とした ダイジェスト 版 を 全 教 師 でもう 一 度 観 ることで, 手 立 ての 有 効 性 に 的 を 絞 って 授 業 を 参 観 すること ができるようにした 授 業 者 の 授 業 をしっかりと 参 観 してから 授 業 研 究 会 に 臨 むことで, 全 員 が 自 分 の 意 見 をもって 主 体 的 に 参 加 することができる 授 業 研 究 会 となるようにした 授 業 参 観 の 際 は, 授 業 の 視 点 を 基 に 参 観 した 授 業 の 視 点 は, 授 業 改 善 のための 手 立 てを, 授 業 のどの 場 面 に, どのような 目 的 で 取 り 入 れたかを 明 確 にしたものである 各 学 年 で 協 議 して 設 定 し, 授 業 参 観 シ ート ( 次 頁 資 料 7)に 掲 載 した 参 観 者 は,この 授 業 参 観 シート に 記 入 しながら 授 業 を 参 観 し, 後 の 授 業 研 究 会 での 協 議 に 役 立 てた ウ 各 学 年 からの 授 業 研 究 報 告 会 と 全 体 での 授 業 研 究 会 (C) (ア) 各 学 年 からの 授 業 研 究 報 告 会 各 学 年 で 取 り 組 んだ 授 業 改 善 の 具 体 について, 全 教 師 に 報 告 する 場 を 設 定 し, 年 間 3 回 の 全 体 で - 6 -

の 授 業 研 究 会 の 中 で 行 った 準 備 や 発 表 は 該 当 学 年 全 員 で 行 う こととし, 授 業 者 のみの 授 業 改 善 に 終 始 することのないように した また, 授 業 改 善 に 向 けた 手 立 てをその 場 限 りのものにし たり,ある 教 科 だけのものに 限 定 したりするのではなく,どの 学 年 でも,どの 教 科 でも 取 り 入 れることができるようにした 各 学 年 とも, 授 業 研 究 の 過 程 で 出 てきた 課 題 や,それを 改 善 資 料 7 授 業 参 観 シート 資 料 7 授 業 参 観 シート するための 手 立 て, 生 徒 の 変 容 等 について, 共 通 理 解 や 共 通 実 践 の 基 に,パワーポイントや 資 料 を 作 成 して 説 明 した( 資 料 8) 各 学 年 それぞれに, 汎 用 性 のある 手 立 てについて 考 え,それを 全 教 師 で 共 有 するために, 主 体 的 に 文 献 研 究 や 事 例 研 究 を 行 った 研 究 や 実 践 を, 次 の 研 究 授 業 を 行 う 学 年 で 引 き 継 ぐことで, 生 徒 にとってより 分 かる 授 業 となる 手 立 てにつながった( 次 頁 資 料 9) 資 料 8 授 業 研 究 報 告 会 の 様 子 第 1 回 授 業 研 究 報 告 会 で 第 2 学 年 グループ( 研 究 授 業 は 数 学 科 )が 紹 介 した 手 立 て 場 面 手 立 て( は 準 備 使 用 したもの) 生 徒 が 一 次 関 数 のグラフから 傾 きと 切 方 眼 紙 をIWBに 拡 大 提 示 し, 生 徒 がタッチペンで 傾 きと 切 片 を 記 入 する 片 を 読 み 取 る 場 面 Webサイトで 検 索 したグラフ 用 紙 を 貼 り 付 けたPower Point 画 面 タッチペン 教 師 がワークシートの 記 入 方 法 を 生 徒 ワークシートをIWBに 拡 大 し, 教 師 が 記 入 してみせる に 説 明 する 場 面 生 徒 が 使 用 するワークシートと 同 じ 画 面 生 徒 が 課 題 解 決 に 取 り 組 む 場 面 活 動 の 残 り 時 間 をIWBに 提 示 する Power Pointで 作 成 したカウントダウンタイマー 生 徒 が 一 次 関 数 のグラフから 式 を 導 く 傾 き 切 片 をキーワードに, 生 徒 に 一 次 関 数 のグラフから 式 を 導 く 方 方 法 を 身 に 付 ける 場 面 法 をグループ 内 で 他 者 に 解 説 させる 話 型 テンプレートのワークシートへの 掲 載 第 2 回 授 業 研 究 報 告 会 で 第 1 学 年 グループ( 研 究 授 業 は 英 語 科 )が 紹 介 した 手 立 て 場 面 手 立 て( は 準 備 使 用 したもの) 導 入 の 場 面 世 界 の 朝 食 の 写 真 をIWBに 拡 大 提 示 し, 生 徒 に 興 味 をもたせる Webサイトで 検 索 した 画 像 を 貼 り 付 けたPower Point Power Pointを 遠 隔 操 作 するリモコン 教 師 が 言 語 活 動 やワークシートの 記 入 ワークシートをIWBに 拡 大 し, 教 師 が 活 動 の 仕 方 を 説 明 する 方 法 を 生 徒 に 説 明 する 場 面 生 徒 が 使 用 するワークシートと 同 じ 画 面 Power Pointを 遠 隔 操 作 するリモコン 生 徒 がグループで 言 語 活 動 に 取 り 組 む 活 動 の 残 り 時 間 をIWBに 提 示 する 場 面 第 2 学 年 が 作 成 したカウントダウンタイマー 生 徒 が 他 者 の 意 見 にあいづちをうつた 生 徒 にグループ 内 で 他 者 の 意 見 に 共 感 や 驚 嘆 のコメントをさせる - 7 -

めの 会 話 表 現 を 身 に 付 ける 場 面 意 見 を 言 う 役,コメントをする 役 を 分 ける 役 割 ルーレット 話 型 テンプレートのワークシートへの 掲 載 第 3 回 授 業 研 究 報 告 会 で 第 3 学 年 グループ( 研 究 授 業 は 保 健 体 育 科 )が 紹 介 した 手 立 て 場 面 手 立 て( は 準 備 使 用 したもの) 生 徒 が 運 動 をする 意 義 について 意 見 を オリンピックについてまとめた 映 像 をIWBに 提 示 する 出 す 前 のブレーンストーミングの 場 面 You Tube 教 師 がワークシートの 記 入 方 法 を 生 徒 ワークシートをIWBに 拡 大 し, 教 師 が 活 動 の 仕 方 を 説 明 する に 説 明 する 場 面 生 徒 が 使 用 するワークシートと 同 じ 画 面 生 徒 が 課 題 解 決 に 取 り 組 む 場 面 活 動 の 残 り 時 間 をIWBに 提 示 する 第 2 学 年 で 作 成 したカウントダウンタイマーの 改 良 版 生 徒 が 運 動 する 意 義 についてグル 生 徒 にブレーンストーミングで 出 した 意 見 を 付 箋 に 記 入 させ,KJ 法 を 用 ープで 話 し 合 う 場 面 いてグループで 意 見 をまとめさせる KJ 法 資 料 9 授 業 研 究 報 告 会 で 各 学 年 が 紹 介 した 授 業 改 善 の 手 立 て (イ) 全 体 での 授 業 研 究 会 各 学 年 の 研 究 授 業 参 観 と 授 業 研 究 報 告 会 後, 全 体 での 授 業 研 究 会 を 行 ない, 各 学 年 の 授 業 研 究 について 意 見 を 交 わした 授 業 研 究 会 は, 各 グループに 研 究 授 業 を 行 った 学 年 の 教 師 が 必 ず1 人 は 入 る4 人 前 後 のグループを 事 前 に 設 定 して 行 っ た グループでの 話 合 いは, 付 箋 を 用 いて 意 見 を 交 わし, 話 し 合 ったことを 最 後 に 全 体 でシェアする 形 式 や,ワールドカ 資 料 10 授 業 研 究 会 の 様 子 フェ 形 式 など 様 々であったが, 必 ず 今 回 の 研 究 授 業 で 今 後 に 生 かせそうなこと をテーマに 話 し 合 った( 資 料 10) 他 学 年 が 行 った 研 究 や 紹 介 された 手 立 てを, 自 分 自 身 の 授 業 改 善 に 生 かすという 視 点 で 話 し 合 うことで, 次 のAにつなぐようにした エ 所 属 学 年 と 他 学 年 の 研 究 から 学 んだことを 活 用 した 教 師 一 人 一 人 の 授 業 改 善 (A) (ア) 5W1H 表 による 目 標 の 自 己 決 定 授 業 研 究 報 告 会 で 各 学 年 から 紹 介 された 授 業 改 善 の 手 立 てを, 全 教 師 が 自 分 自 身 の 授 業 に 取 り 入 れ, 授 業 改 善 を 目 指 すための 手 立 てとして, 佐 賀 県 教 育 センターの 5W1H 表 を 活 用 した( 資 料 1 1) 授 業 研 究 会 と 授 業 研 究 報 告 会 で 得 たことの 中 から, 自 分 は 何 を 実 践 していくか,また,それを 授 業 のどのような 場 面 で,どのよう な 目 的 で 取 り 入 れていくかを 考 え て 記 入 する 自 分 自 身 の 授 業 に 照 らし, 具 体 的 に 考 えて 目 標 を 自 己 決 定 することで, 各 学 年 で 取 り 組 んだ 研 究 と 手 立 ての 共 有 に 基 づく, 全 ての 教 師 による 主 体 的 な 授 業 改 資 料 11 教 師 が 記 入 した 5W1H 表 善 を 目 指 した - 8 -

(イ) 振 り 返 りシートによる 授 業 改 善 月 に1 度 の 校 内 研 究 会 の 最 後 と, 各 学 年 や 全 体 での 授 業 研 究 会 の 最 後 に, 振 り 返 りシート( 資 料 12)を 使 い, 振 り 返 りを 行 った 自 分 の 校 内 研 究 への 取 組 について 定 期 的 に 振 り 返 ることで, 教 師 が 各 自 の 授 業 改 善 につ いて 確 認 できるようにした (4) 手 立 ての 有 効 性 の 検 証 生 徒 を 対 象 とした 事 後 の 意 識 調 査 と, 授 業 の 映 像 考 察 から, 次 のようなことが 検 証 できた ここでは 第 2 学 年 で 授 業 を 行 った 学 級 (40 名 )における, 事 後 の 意 識 調 査 の 結 果 の 考 察 を 述 べる 数 学 の 授 業 が よく 分 かる 分 かる と 答 えた 生 徒 が 79.5%(31 名 )と, 事 前 調 査 と 比 べると30.8%(12 名 )の 増 加 が 見 られた( 図 4) そこで, 数 学 の 授 業 が よく 分 かる 分 かる と 答 えた 生 徒 の 理 由 を 見 てみると, 授 業 の 流 れが 分 かるよ うになったから 先 生 が 教 えに 来 てくれるようになった から 電 子 黒 板 で 動 かしながら 説 明 してく れるようになったから 説 明 し 合 う 活 動 が できるようになったから 等, 先 に 述 べた 第 2 学 年 の 授 業 研 究 で 取 り 組 んだ 授 業 改 善 の 手 立 てが, 生 徒 の よく 分 かる 分 かる につながったと 考 えられる また, 数 学 の 授 業 が 楽 しい どちらか といえば 楽 しい と 答 えた 生 徒 は66.7%(26 名 )で, 事 前 調 査 と 比 べると18%(7 名 )の 増 加 が 見 られた 理 由 を 見 てみると, よく 分 図 4 数 学 科 の 授 業 に 関 する 意 識 調 査 結 果 (2 年 2 組 ) かる 分 かる と 同 様 の 理 由 や, 活 動 の 区 切 りがはっきりしてあきない 等 の 理 由 を 挙 げていた 授 業 改 善 後 の 研 究 授 業 の 映 像 で 生 徒 の 姿 を 見 てみても,Aの 生 徒 が 時 間 をもてあましたり,Cの 生 徒 がついていけずに 参 加 できなかったりといった 姿 は 見 られなくなっており,この 点 からも, 生 徒 が 分 かる と 感 じられる 授 業 で, 意 欲 的 に 学 習 に 取 り 組 むようになったことが 分 かる これらのことから, 第 2 学 年 の 授 業 研 究 で 取 り 組 んだ 授 業 改 善 の 手 立 てが, 生 徒 に 達 成 感 を 味 わわ せる 授 業 づくりに 有 効 であったといえよう 第 1 回 第 2 回 第 1 回 第 2 回 さらに, 研 究 授 業 を 行 っていない 他 教 科 でも 同 様 の 結 果 が 見 られたことから, 学 年 全 員 で, 同 一 の 手 立 てで 授 業 改 善 に 取 り 組 んだことが, 各 教 科 の 授 業 の 質 を 高 め, 生 徒 が 達 成 感 を 味 わうことのでき る 授 業 づくりにつながってきていることが 分 かった 7.7 15.4 資 料 12 授 業 研 究 会 振 り 返 りシート 授 業 はよく 分 かる よくわかる 分 分 わかる どちらかといえばわからない 分 からない 分 わからない 12.8 28.2 35.9 授 業 は 楽 しい 楽 しい どちらかといえば 楽 しい どちらかといえば 楽 しくない 楽 しくない 51.3 51.3 38.5 25.6 12.8 15.4 5.1 10.3 7.7 6 研 究 のまとめ (1) 研 究 の 成 果 と 課 題 本 研 究 を 通 して, 生 徒 が 分 かった という 達 成 感 を 感 じ, 学 ぶことが 楽 しい と 感 じること ができる 授 業 づくりに 向 けて, 次 のような 手 立 てが 有 効 であることが 分 かった ア 本 研 究 におけるPDCAサイクル - 9 -

(ア) 生 徒 がどのような 授 業 を 分 かる 楽 しい と 感 じるか,あるいはその 逆 について 明 確 にし たことで, 教 師 が 授 業 改 善 に 切 実 感 を 感 じ, 手 立 てを 講 じることにつながった (イ) 学 年 で 取 り 組 んだ 授 業 改 善 について, 授 業 研 究 報 告 会 を 実 施 することで, 手 立 ての 共 有 を 行 う ことができ, 学 校 全 体 の 授 業 改 善 につなぐことができた (ウ) 5W1H 表 や 振 り 返 りシート を 用 いたことで, 教 師 が 授 業 改 善 の 具 体 的 な 目 標 設 定 を することができ, 全 教 師 による 授 業 改 善 を 具 現 化 することができた (2) 今 後 の 課 題 ア 年 度 末 に, 授 業 についての 事 後 意 識 調 査 を 行 い, 結 果 を 分 析 して, 一 年 間 の 研 究 成 果 を 確 かめる 必 要 がある イ 12 月 の 佐 賀 県 学 力 学 習 状 況 調 査 実 施 後 に, 各 教 科 で 結 果 を 分 析 し, 伸 ばすべき 力 と,そのため の 効 果 的 なICTの 活 用 と 言 語 活 動 の 工 夫 や 指 導 方 法 に 関 し, 更 に 研 究 を 深 める 必 要 がある 引 用 文 献 URL (1) 文 部 科 学 省 初 等 中 等 教 育 における 当 面 の 教 育 課 程 及 び 指 導 の 充 実 改 善 方 策 につい て( 答 申 ) 平 成 15 年 10 月 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/0310070 1/003. htm (2) 文 部 科 学 省 第 2 期 教 育 振 興 基 本 計 画 平 成 25 年 6 月 14 日 http://www.mext.go.jp/a_menu/keikaku/detail/1336379.htm 参 考 文 献 URL 文 部 科 学 省 言 語 活 動 の 充 実 に 関 する 指 導 事 例 集 平 成 24 年 6 月 教 育 出 版 国 立 教 育 政 策 研 究 所 評 価 規 準 の 作 成, 評 価 方 法 等 の 工 夫 改 善 のための 参 考 資 料 中 学 校 平 成 23 年 11 月 教 育 出 版 佐 賀 県 佐 賀 県 総 合 計 画 2015- 人 を 大 切 に, 世 界 に 誇 れる 佐 賀 づくりプラン- 平 成 27 年 7 月 http://www.pref.saga.lg.jp/web/var/rev0/0185/.../gaiyou2015.pdf 佐 賀 県 教 育 センター 平 成 25 26 年 度 佐 賀 県 教 育 センタープロジェクト 研 究 小 中 学 校 校 内 研 究 の 在 り 方 平 成 27 年 3 月 http://www.saga-ed.jp/kenkyu/kenkyu_chousa/h26/.../sample.htm - 10 -