Microsoft PowerPoint - 生物多様性シンポジウム九州 [互換モード]

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みんなで 学 ぼう 森 林 の 生 物 多 様 性 ~ シンポジウム& 森 林 見 学 ツアー ~ 九 州 沖 縄 の 森 林 と 生 物 多 様 性 ~ 国 有 林 における 生 物 多 様 性 保 全 の 取 組 ~ 九 州 森 林 管 理 局 平 成 23 年 10 月 28 日 1. 森 林 と 生 物 多 様 性 の 関 係 2.なぜ 森 林 の 生 物 多 様 性 が 大 切 なのか? 3. 九 州 沖 縄 の 森 林 と 生 物 多 様 性 4. 日 本 の 森 林 生 物 多 様 性 の 危 機 5. 国 有 林 の 生 物 多 様 性 保 全 への 取 組 6. 私 たち 一 人 ひとりにできること 1

1. 森 林 と 生 物 多 様 性 の 関 係 森 林 は 生 物 多 様 性 に 富 む 地 球 上 の 生 物 種 数 は 既 知 のもので 約 175 万 種 ( 未 知 のものを 含 めると3000 万 種 とも 言 われる) 海 洋 生 物 種 陸 上 生 物 種 約 25 万 種 約 150 万 種 その 他 の 陸 地 森 林 以 外 海 洋 森 林 森 林 地 球 上 の 面 積 の 割 合 陸 上 生 物 種 の 割 合 地 球 全 体 で 見 ると 森 林 は 全 陸 地 面 積 の 約 3 割 程 度 陸 上 生 物 種 の8 割 が 森 林 に 生 息 1. 森 林 と 生 物 多 様 性 の 関 係 なぜ 森 林 は 生 物 多 様 性 に 富 むのか? 高 木 層 鳥 類 亜 高 木 層 低 木 層 草 本 層 土 層 昆 虫 類 低 木 草 本 土 壌 動 物 母 岩 森 林 は 立 体 的 な 構 造 を 持 ち 林 内 に 安 定 した 環 境 を 創 出 各 階 層 ごとに 異 なる 多 様 な 生 物 が 生 息 生 育 する 2

1. 森 林 と 生 物 多 様 性 の 関 係 なぜ 森 林 は 生 物 多 様 性 に 富 むのか? 気 候 地 理 地 形 人 との 関 わりの 歴 史 等 に 応 じた 様 々なタイプの 森 林 ( 植 生 ) 冷 温 帯 の 落 葉 広 葉 樹 林 亜 熱 帯 の 木 生 シダ 標 高 による 植 生 分 布 古 くからの 森 林 の 利 用 ( 出 典 : 椎 葉 村 HP) 生 産 者 としての 植 物 の 種 類 が 多 ければ 消 費 者 分 解 者 としての 動 物 菌 類 等 の 種 類 も 多 くなる ゴイシツバメシジミ ノウサギ クマタカ マツタケ 2.なぜ 森 林 の 生 物 多 様 性 が 大 切 なのか? 森 林 の 生 物 多 様 性 が 私 たちに 恵 み( 生 態 系 サービス)を もたらすため すべての 生 物 の 生 存 のための 基 盤 土 壌 形 成 花 粉 媒 介 栄 養 塩 循 環 一 次 生 産 光 合 成 水 循 環 他 のサービスを 支 えるサー ビス 災 害 を 防 ぎ 暮 らしやすい 環 境 に 調 整 地 球 温 暖 化 洪 水 土 砂 災 害 疾 病 水 質 津 波 外 部 からのかく 乱 要 因 や 不 測 の 事 態 に 対 する 安 定 性 や 回 復 性 生 態 系 サービス = 森 林 の 多 面 的 機 能 有 用 資 源 の 利 用 可 能 性 食 料 水 木 材 繊 維 遺 伝 資 源 暮 らしを 豊 かにする 材 料 物 質 の 供 給 地 域 に 固 有 の 生 態 系 生 物 相 によって 支 えられる 地 域 の 伝 統 文 化 レクリエーション 精 神 的 充 足 感 教 育 精 神 的 な 充 足 感 や 文 化 の 醸 成 3

2.なぜ 森 林 の 生 物 多 様 性 が 大 切 なのか? 森 林 の 生 物 多 様 性 生 態 系 サービス( 森 林 の 多 面 的 機 能 ) = 金 額 に 換 算 できる 価 値 が ある 価 値 がなければ 大 切 ではないのか? 500 系 新 幹 線 はかわせみのくちばしを 基 に 設 計 し 空 気 抵 抗 や 騒 音 を 低 減 カブトムシの 幼 虫 の 体 内 に 存 在 する 抗 菌 性 ペプチドは 抗 がん 剤 として 注 目 500 系 新 幹 線 カワセミ カブトムシ 未 知 の 価 値 間 接 的 なサービスがあるのかもしれない 3. 九 州 沖 縄 の 森 林 と 生 物 多 様 性 暖 温 帯 の 森 林 冷 温 帯 暖 温 帯 宮 崎 県 綾 町 の 照 葉 樹 林 鹿 児 島 県 稲 尾 岳 の 照 葉 樹 林 1200Km 亜 熱 帯 海 岸 の 照 葉 樹 林 ( 長 崎 県 男 女 群 島 ) タブノキに 着 生 するナゴラン 4

3 九州 沖縄の森林と生物多様性 冷温帯の森林 冷温帯 暖温帯 熊本県菊池渓谷の落葉広葉樹 林 モミ ツガと広葉樹の混交林 宮崎県椎葉村 脊梁山地に咲くツクシシャクナゲ 1200Km 亜熱帯 宮崎県五ヶ瀬町の落葉広葉樹林 林床に咲くキレンゲショウマ 3 九州 沖縄の森林と生物多様性 亜熱帯の森林 冷温帯 暖温帯 マングローブ林 西表島 キンバト 西表島 1200Km 亜熱帯 サキシマスオウノキの板根 西表島 ヒカゲヘゴ群落 奄美大島 5

3 九州 沖縄の森林と生物多様性 人工林 里山 冷温帯 暖温帯 オビスギの巨木 宮崎県日南市 蒲生の大クス 鹿児島県蒲生町 1200Km 亜熱帯 虹ノ松原のクロマツ林 吹上浜のクロマツ林 佐賀県唐津市 鹿児島県日置市 南さつま市 3 九州 沖縄の森林と生物多様性 九州 沖縄の森林に生息 生育する多様な動植物 生きた化石といわれるアマミノ クロウサギ 九州南部の固有亜種 コシジロヤマドリ 特別天然記念物 ニホンカモシカ 里山の昆虫 マイマイカブリ 最も多く植林され ているスギ 琉球列島の固有種 リュウキュウマツ 林縁等で普通に見られる ヤマフジ 6

4 日本の森林 生物多様性の危機 森林面積は戦後からほとんど一定であるが その質が変化 動植物の種類の均一化 消失 絶滅など 主な要因 ① シカによる過剰な圧力 ② 人間活動の縮小による変化 ③ 外来種の侵入 ④ 地球温暖化 4 日本の森林 生物多様性の危機 ① シカによる過剰な圧力 天然林への被害 シカにより破壊された天然林 熊本県白髪岳 高さ1.5m程度以下の植物は皆無 赤線は シカライン 下層植生が消失 上木も剥皮被害 有毒植物 ヤマシャクヤクとバイケイソウ のみ が生育 7

4 日本の森林 生物多様性の危機 ① シカによる過剰な圧力 人工林等への被害 ヒノキが倒伏 人工林とは思えない状況 柵を張っても食害を受けるスギ造林地 ヒノキの剥皮 経済価値が毀損 林道周辺の植生 緑に覆われているが シカの嫌 う草本類ばかり 4 日本の森林 生物多様性の危機 ① シカによる過剰な圧力 植生の荒廃 消失 過剰な食圧を原因として植生が荒廃 消失 絶滅 植物に依存する昆虫や鳥類等の消失 森林の裸地化 国土崩壊の危険 農林業への被害 経営コストの増大 放置森林の増加 ニホンジカの過剰な生息密度 大台ヶ原 あらゆる生態系サービスの著し い低下 エゾシカによる樹皮採食 北海道 8

4 日本の森林 生物多様性の危機 ② 人間活動の縮小による変化 人工林の管理不足 間伐の遅れや手入れ不足により 林床植生が消失 生物多様性が低下 間伐が行われ下層植生が豊かなスギ林 間伐が行われず下層植生が消失したヒノキ林 生息 生育する動植物が減少 土砂流出 水源かんよう機能の低下 4 日本の森林 生物多様性の危機 カシノナガキクイムシ ② 人間活動の縮小による変化 里山の利用 管理不足 広葉樹二次林 旧薪炭林 コジイ コナラ が 利用 伐採 されないことにより加齢 放置された竹林 モウソウチク が拡大 これまで利用されてきた森林が放置され 虫害 により枯損 シイ カシ 森林病虫害の増加 開放的空間等を好む生物の生育地が 大幅に減少 里山特有の生物多様性が劣化 スギ林に進入したモウソウチク 9

4 日本の森林 生物多様性の危機 ③ 外来種の侵入 人間が元々いなかった生物種を持ち込むことによる生態系の崩壊 外来種は 生態系を一気に変化 崩壊させることがある マツノザイセンチュウ 北米 による 松食い虫の被害にあった松林 西表島の森林で優占する ギンネム 中南米 ジャワマングース インドネシア 沖縄奄美で多く見られるモクマオウ オー ストラリア マレーシア等 タイワンリス 台湾 ソウシチョウ インド北部 中国南部等 4 日本の森林 生物多様性の危機 ④ 地球温暖化 地球温暖化により多数の生物種の絶滅や生態系の破壊が懸念 平均気温が2.8度上昇と仮定 平均気温が4.3度 上昇と仮定 ブナ林の実際の分布と各気候条件における生育域の予測 平成21年度 独 森林総合研究所公開講演会講演要旨集より 衰退が懸念されるブナ 10

主な取組 ① 世界遺産や我が国を代表する森林の保護 ⑧ 順応的管理の推進 ② 遺伝資源の保護 ③ 希少動植物の保護 ④ 原生的な森林の再生 復元 ⑤ 人工林の適切な整備 ⑥ 森林のネットワークの形成 充実 全森林 2,510ha ⑦ シカ被害対策 ① 世界遺産や我が国を代表する森林の保護 屋久島世界自然遺産 森林生態系保護 地域 英彦山 鶯 植物群落保護林 祖母山 傾山 大崩山周辺 森林生態系保護地域 霧島山森林生物遺伝資源保存林 11

① 世界遺産や我が国を代表する森林の保護 保護林制度 国有林の森林の保護の仕組み 保護林制度 保護対象 我が国を代表する原生的な森林 動植物や林木の遺伝資源 希少な植物群落 樹木群 希少動物の生息地 地域のシンボルとしての森林 経緯 大正4年に創設され約100年の 歴史を有する制度 指定箇所 九州では95カ所 5万ha 全国では841カ所 78万ha 23 ① 世界遺産や我が国を代表する森林の保護 森林生態系保護地域 森林生態系保護地域 として指定し保護 祖母山 傾山 大崩山周辺 綾 稲生岳周辺 屋久島 奄美大島 徳之島 検討中 我が国の主要な森林帯を代表する原生的な森林を保 護するための保護林 九州中央部の落葉広葉樹林から 南九州の照葉樹林 南西諸島の亜熱帯林まで 様々なタイプの森林生態系 を厳正に保護 森林生態系保護地域では 厳正な保護を行う保存地 区と緩衝帯の役割を持ち 森林レクリエーション等への 利用も可能な保全利用地区とに区分 地帯区分 を行い 保護管理を実施 保全利用地区 沖縄北部 設定予定 保存地区 西表島 森林生態系保護地域の設定状況 厳正な保護を図る仕組み 屋久島 12

② 遺伝資源の保全 遺伝資源保存のための保護林 森林生物遺伝資源保存林 森林と一体となって自然生態系を構成する生物 の遺伝資源を広範に保存 3箇所 13,570haを設 定 森林生物遺伝資源保存林 霧島山 霧島山の豊富な固有種 豊かな 森林生態系を一体として保護 林木遺伝資源保存林 林業樹種や希少樹種等の遺伝資源を保存 36箇所 1,931haを設定 凡例 林木遺伝資源保存林 三ッ岩 森林生物遺伝資源保 存林 林木遺伝資源保 存林 明治11年の直挿しの飫肥スギ造 林地 飫肥スギの成長過程を知る 上で貴重な林分 遺伝資源保存林の設定状況 ② 遺伝資源の保全 ブナの遺伝子を保存 同じ種であっても個体毎の特徴は 様々 生物の種を保護する取組に加え 南限や北限に位置する個体 病気に 強い 成長が早い個体等様々な特 徴をもった個体と遺伝子を保存 紫尾山林木遺伝資源保存林のブナ ブナの林木遺伝資源保存林 13

③ 希少動植物の保護 希少種等を保護するための保護林 特定動物生息地保護林 希少化している動物の繁殖地 生息地等を保護 3箇所 299ha ツシマヤマネコ 対馬 ゴイシツバメシジミ 熊本県市房 植物群落保護林 日本やその地域を代表する植物群落や歴史的 学術的な 価値等のある個体を維持 39箇所 2,890ha 凡例 植物群落保護林 特定動物生息地保護林 ヒノタニシダ 紫尾山 ニッパヤシ 西表島 ③ 希少動植物の保護 保護管理を行っている希少動物 国内希少野生動物種に指定されているほ乳類 鳥類や昆虫の11種類の動 物の保護管理を実施 ノグチゲラ 久高将和 ヤンバルクイナ 久高将和 カンムリワシ オオトラツグミ アマミヤマシギ オーストンオオアカゲラ ツシマヤマネコ イリオモテヤマネコ アマミノクロウサギ ゴイシツバメシジミ ヤンバルテナガコガネ 久高将和 14

③ 希少動植物の保護 ゴイシツバメシジミ保護の取組 例 1 巡視 調査 自然保護管理員による巡視 2 生息環境の整備 シシンランの育成 シシンランの増殖 3 普及啓発 ゴイシツバメシジミ 熊本県の山中にのみ生息 幼虫はイワタバコ科シシンラン 絶滅危惧IB類 の花のみを食 草とするため シシンランの減少 により絶滅につながるおそれ 地元の子供達を対象とした 観察会の実施 ④ 人工林の適切な整備 人工林の整備による木材資源の供給 地球 温暖化防止その他公益的機能の発揮 間伐 複層林化 混交林化 長伐期施業 保 護樹帯等の設置を実施 低コスト作業システムの活用 施業の集約化 薪炭林等として利用されてきた広葉樹二次林 については 多様な林齢等からなる森林の配 置によって 生物多様性を向上させる観点から も 資源の有効利用を推進 コンテナ苗による育林コ スト低減 高性能林業機械による 伐採搬出コストの低減 混交林化により多様な植生を導入 長伐期施業により下層植生や土壌の発 達を促進 15

⑤ 森林のネットワークの形成 充実 緑の回廊 みどりのかいろう 希少な生物の移動回路を確保し 離れた 保護林同士を結ぶことで生物の生息 生息 地の拡大と相互交流を促進 きめ細かなネットワークの形成 充実 渓流沿いや尾根筋の森林は 野生生物の移 動経路や種子の供給源として きめ細かなネッ トワークを形成 充実 緑の回廊のイメージ図 人工林と保護樹帯のイメージ図 渓流沿いの森林 尾根沿い等の保護樹帯 ⑥ 原生的な森林の再生 復元 綾の照葉樹林プロジェクト シイ カシ タブノキ等の 照葉樹林 常緑 広葉樹林 は 人工林化が進む中で減少 宮崎県綾町において 50 100年の長い時 間をかけて 周辺の人工林を照葉樹林に復 元する取組を地元自治体 てるはの森の会 日本自然保護協会等とともに推進 綾の照葉樹林 人工林の照葉樹林化のイメージ 復元事業 間伐 実施箇所 16

⑦ シカ被害対策 推進体制 1 希少な植物や造林地等の保護 2 被害対策に関する調査 実証事業 3 効率的な捕獲方法等に関する技術開発 シカの行動パターン等の把握 効率的な捕獲方法 生息域の拡大防止手法 低コストの柵 シカ対策プロジェクトチーム 計画部 森林整備部 総務部 各森林管理署 捕獲技能者 連携 4 職員によるシカの積極的捕獲 5 地域との連携 情報発信 関係機関 森林総研 県 市町村 猟友会他 ⑦ シカ被害対策 希少な植生や造林地等の保護 天然林の防鹿ネット 人工林の防鹿ネット 剥皮害を防ぐネットの設置 防鹿ネット内で保護された キレンゲショウマ 17

⑦ シカ被害対策 シカ被害対策に関する調査 実証事業 シカ被害の状況 生息状況 シカの行動状況等を把握の上 対応策を検討 実施地域 九州中央山地 屋久島 実施期間 21年 25年 5年間 調査 検討内容 シカ被害の現状 シカ生息密度 シカの移動パターン GPS追跡装置の装着 被害跡地の再生方策 効率的 効果的な個体数調整方策 生息環境の整備方策 生息密度調査 ⑦ シカ被害対策 効果的 効率的な捕獲方法等に関する技術開発 検討する捕獲手法等 くくり罠 箱罠 広域誘導捕獲柵 追込柵 広域移動規制柵 シカ捕獲のイメージ くくりわな 捕獲柵と箱罠 広域誘導捕獲柵 シカへの給餌試験 餌に対する反応を把握 各種の罠へのシカの反応 罠の併用方法と効果 捕獲柵へのシカの誘導方法等について把握 広域移動規制柵(シカウォール 18

⑦ シカ被害対策 職員によるシカの捕獲 シカによる森林への圧力の軽減を行う 観点から 森林管理署等においてシカ の捕獲を積極的に実施 H22 シカ捕獲に関する情報の交換と共有の 場としてシカ捕獲業務検討会の開催 職員によるシカ捕獲 職員によるシカ捕獲頭数 平成20年度 275頭 平成21年度 321頭 平成22年度 1079頭 シカ捕獲業務検討会 COP1 の開催 ⑦ シカ被害対策 知識 技術の向上と普及啓発 シカ被害対策に関する各種マニュアルの作成と普及啓発 シカの好き嫌い植物図鑑 シカによる食圧の状況を把握 シカの捕獲マニュアル くくり罠 シカの捕獲技術の向上 シカと森林のカード による普及 啓発 19

⑧ 順応的管理の推進 順応的管理 の考え方に基づき 各種取組を推進 計 画 PLAN 改 善 ACT 実 行 DO 評 価 CHECK 順応的管理 事業を実施していく中で明らかとなった課 題を検証し その都度見直しと修正を行 いながら管理する手法 PDCAサイクルによる実施 PDCAサイクルに よる着実 な実 施 具体的には計画 実行 評価 改善のサ イクル PDCAサイクル)により実施 モニタリングや巡視によるチェック 科学的視点からの検討 希少種等の巡視 屋久島世界遺産地域科 学委員会の開催 6 私たち一人ひとりにできること 知ること 考えること 本を読む テレビを見る 森の名手 名人 聞き書き甲子園実行委員会HP) 森を歩く 森林を守り育て利用する人の生の声を聞く 行動すること 植樹祭 育樹祭等へ参加する 社会貢献の森 各種保護 保全活動へ参加する 地元で作られた木材製品 食品等を利用する 間伐体験ボランティアへの参加 伝えること 家族に教える 職場で広める 次世代に引き継ぐ 間伐材を用いた 木になる紙 20