2016 476 5/10 Weeklyエコノミスト レター 2016 年 5 月 6 日 号 円 安 材 料 無 きドル 円 の 行 方 ~ 金 融 市 場 の 動 き(5 月 号 ) 経 済 金 融 フラッシュ 2016 年 5 月 6 日 号 最 近 の 人 民 元 と 今 後 の 展 開 (2016 年 5 月 号 ) 統 計 調 査 資 料 労 働 力 調 査 ( 基 本 集 計 ) 平 成 28 年 3 月 分 ( 速 報 ) 合 法 的 に 社 会 保 険 料 を 節 約 する! 社 会 保 険 料 適 正 化 の 実 務 ジャンル: 事 業 承 継 相 続 サブジャンル: 遺 言 書 の 活 用 遺 言 書 の 種 類 良 い 遺 言 書 のポイント 1 本 社 滋 賀 支 社 大 阪 支 社 京 都 市 南 区 吉 祥 院 九 条 町 30 番 地 1 江 後 経 営 ヒ ル TEL 075-693-6363 FAX 075-693-6565 滋 賀 県 草 津 市 野 路 1-4-5 センシフ ルBLDG ZEN 6F TEL 077-569-5530 FAX 077-569-5540 大 阪 市 北 区 梅 田 1 丁 目 1 番 3 大 阪 駅 前 第 3ヒ ル31F TEL 06-634-1683 FAX 06-634-1578
ネットジャーナル Weekly エコノミスト レター 要 旨 ニッセイ 基 礎 研 究 所 2016 年 5 月 6 日 号 円 安 材 料 無 きドル 円 の 行 方 ~ 金 融 市 場 の 動 き(5 月 号 ) 1 要 ( 為 替 )4 月 末 以 降 円 高 がさらに 加 速 した 改 めてドル 円 を 取 り 巻 く 環 境 を 見 渡 してみると 円 高 要 因 が 数 多 く 存 在 す る 最 大 の 材 料 は 米 国 の 利 上 げに 対 する 慎 重 スタンスが 強 まりドル 安 圧 力 になっ ていることだ さらに 政 治 からの 円 高 圧 力 も 強 まっている ルー 米 財 務 長 官 の 介 入 へのけん 制 や 米 為 替 報 告 書 におけ る 為 替 監 視 対 象 指 定 によって 日 本 の 為 替 介 入 のハードルが 上 がったとの 観 測 が 台 頭 している また 従 来 恒 常 的 な 円 売 りを 発 生 させていた 日 本 の 巨 額 の 貿 易 赤 字 が 既 に 解 消 しており 実 需 面 でのド ル 円 の 下 支 え 材 料 も 失 われている この ように 円 高 を 示 す 材 料 が 増 え 円 安 材 料 としての 最 後 の 砦 となっていた 日 銀 追 加 緩 和 が 完 全 にスルーされたことで 円 が 急 伸 した そして 今 後 の 最 大 のカギ はやはり 米 利 上 げとなる 米 国 が 段 階 的 な 利 上 げを 続 けるとの 見 方 が 強 まれば 緩 やかな 円 安 ドル 高 基 調 に 回 帰 する 可 能 性 が 高 い 筆 者 はこの 見 方 を 維 持 してい る また 脇 役 とはなるが 日 銀 が 次 回 6 月 か 7 月 に 十 分 な 追 加 緩 和 に 動 けば 金 融 政 策 の 日 米 格 差 の 鮮 明 化 に 繋 がり 円 安 をサポートする 材 料 となる ただし しばらくは 逆 にさらなる 円 高 に 警 戒 が 必 要 だ 当 面 は 米 利 上 げ 観 測 が 強 まりにく 旨 2 いうえ 円 安 材 料 も 特 段 見 当 たらないた めだ 日 銀 の 決 定 会 合 も 次 回 までは 1カ 月 以 上 ある 米 経 済 指 標 が 下 振 れて 利 上 げ 観 測 がさらに 後 退 すると 105 円 突 破 を 試 す 展 開 となる 可 能 性 がある さらに 政 治 面 でも 米 大 統 領 選 でトランプ 氏 が 共 和 党 候 補 指 名 を 確 実 にしたことで 市 場 がトランプ 大 統 領 実 現 の 可 能 性 を 織 り 込 みにいき 米 経 済 の 不 確 実 性 や 強 力 な 円 安 牽 制 の 可 能 性 が 意 識 されることで 円 高 ドル 安 が 進 む 可 能 性 がある ( 市 場 の 動 きと 予 想 )4 月 のドル 円 は 円 高 ユーロドルはほぼ 横 ばい 長 期 金 利 もほ ぼ 横 ばいであった 当 面 ドル 高 は 進 み にくく ドル 円 では 円 高 に 警 戒 が 必 要 な 時 間 帯 が 続 きそう 長 期 金 利 は 現 状 程 度 での 一 進 一 退 が 継 続 するだろう 主 な 通 貨 の 対 ドルレート 騰 落 率 ( 年 初 来 ) ( 資 料 )Bloo mberg ( 注 )それぞれ 5 月 5 日 時 点 のレートを 昨 年 末 と 比 較 (%) 1
ネットジャーナル 経 済 金 融 フラッシュ 要 旨 ニッセイ 基 礎 研 究 所 2016 年 5 月 6 日 号 最 近 の 人 民 元 と 今 後 の 展 開 (2016 年 5 月 号 ) 要 旨 1 4 月 の 動 き 2 今 後 の 展 開 4 月 の 人 民 元 相 場 ( 対 米 国 ドル)は 基 準 値 市 場 実 勢 ともにほぼ 横 ばい 推 移 と なった 市 場 実 勢 (スポット オファー 中 国 外 貨 取 引 センター)は 当 月 高 値 が 1 米 国 ドル=6.4610 元 (4/11) 当 月 安 値 が 同 6.5050 元 (4/27)で 4 月 末 は 前 月 末 比 0.3% 元 安 ドル 高 となる 同 6.4790 元 で 取 引 を 終 えた 一 方 基 準 値 は 市 場 実 勢 とほぼ 連 動 して 推 移 当 月 高 値 が 同 6.4579 元 (4/20) 当 月 安 値 が 同 6.5120 元 (4/25)で 4 月 末 は 前 月 末 とほぼ 同 水 準 で 終 えた なお 日 本 円 に 対 しては 人 民 元 が 大 幅 に 下 落 4 月 末 は 前 月 末 比 5.2% 元 安 円 高 の 100 日 本 円 =6.0389 元 で 取 引 を 終 えた 前 回 レポートでは 4 月 の 市 場 実 勢 は 1 米 国 ドル=6.4 元 台 で 戻 りを 試 す と 予 想 実 際 に 数 次 に 渡 りトライしたものの 3 月 高 値 ( 同 6.4575 元 )を 突 破 すること はできず 取 引 を 終 えた また 取 引 レン ジは 同 6.4~6.6 元 と 予 想 したが その 範 囲 内 のやや 元 高 水 準 での 値 動 きと なった 一 方 世 界 通 貨 の 動 きを 見 ると 米 国 で 利 上 げが 遠 退 いたことを 受 けたドル 高 修 正 の 動 きが 前 月 に 続 き 主 流 となった さて 5 月 の 人 民 元 ( 市 場 実 勢 )は 1 米 国 ドル=6.4~6.6 元 のレンジで 横 ば いを 予 想 している まず 中 国 で 5/1に 発 表 された 製 造 業 PMIは 50.1%と2ヵ 月 連 続 で 拡 張 収 縮 の 境 界 となる 50%を 上 回 り 非 製 造 業 PMI( 商 務 活 動 指 数 )も 高 水 準 を 維 持 したことから 景 気 下 振 れリスクは 後 退 した 人 民 元 をショートしていた 投 機 筋 (ヘッジファンドなど)がポジションを 整 理 する 動 きに 出 れば 思 わぬ 急 伸 もあり うるだろう 但 し 中 国 はまだ 構 造 改 革 の 渦 中 にあり 改 善 が 一 時 的 なものとな る 可 能 性 が 高 いことから 同 6.3 元 台 を トライするのは 難 しいと 見 ている 製 造 業 と 非 製 造 業 の PMI ( 資 料 )CEIC( 出 所 は 中 国 国 家 統 計 局 ) 2
経 営 TOPICS 統 計 調 査 資 料 抜 粋 総 務 省 2016 年 4 月 28 日 発 表 労 働 力 調 査 ( 基 本 集 計 ) 平 成 28 年 3 月 分 ( 速 報 ) 概 況 就 業 者 就 業 者 数 は 6339 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 20 万 人 の 増 加 16か 月 連 続 の 増 加 雇 用 者 数 は 5649 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 69 万 人 の 増 加 39か 月 連 続 の 増 加 正 規 の 職 員 従 業 員 数 は 3338 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 67 万 人 の 増 加 16か 月 連 続 の 増 加 非 正 規 の 職 員 従 業 員 数 は 1975 万 人 前 年 同 月 に 比 べ2 万 人 の 増 加 4か 月 連 続 の 増 加 主 な 産 業 別 就 業 者 を 前 年 同 月 と 比 べると 医 療 福 祉 などが 増 加 就 業 率 就 業 率 は 57.2% 前 年 同 月 に 比 べ 0.1ポイ ントの 上 昇 完 全 失 業 者 完 全 失 業 者 数 は 216 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 12 万 人 の 減 少 70か 月 連 続 の 減 少 求 職 理 由 別 に 前 年 同 月 と 比 べると 勤 め 先 や 事 業 の 都 合 による 離 職 が7 万 人 の 減 少 自 発 的 な 離 職 ( 自 己 都 合 ) が3 万 人 の 減 少 完 全 失 業 率 完 全 失 業 率 ( 季 節 調 整 値 )は 3.2% 前 月 に 比 べ 0.1ポイントの 低 下 非 労 働 力 人 口 非 労 働 力 人 口 は 4516 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 5 万 人 の 減 少 10か 月 連 続 の 減 少 就 業 者 の 対 前 年 同 月 増 減 と 就 業 率 の 対 前 年 同 月 ポイント 差 の 推 移 3
1 就 業 状 態 別 人 口 前 年 同 月 に 比 べ 労 働 力 人 口 は8 万 人 (0.1%)の 増 加 非 労 働 力 人 口 は5 万 人 (0.1%)の 減 少 15~64 歳 の 労 働 力 人 口 は5 万 人 (0.1%)の 減 少 非 労 働 力 人 口 は 72 万 人 (3.8%)の 減 少 65 歳 以 上 の 労 働 力 人 口 は 14 万 人 (1.9%)の 増 加 非 労 働 力 人 口 は 67 万 人 (2.5%)の 増 加 就 業 状 態 別 人 口 2 就 業 者 の 動 向 1 就 業 者 数 就 業 者 数 は 6339 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 20 万 人 (0.3%)の 増 加 16か 月 連 続 の 増 加 男 性 は 10 万 人 の 減 少 女 性 は 31 万 人 の 増 加 就 業 者 の 推 移 ( 男 女 計 ) 男 女 別 就 業 者 4
2 就 業 率 就 業 率 (15 歳 以 上 人 口 に 占 める 就 業 者 の 割 合 )は 57.2% 前 年 同 月 に 比 べ 0.1ポイ ントの 上 昇 15~64 歳 の 就 業 率 は 73.5% 前 年 同 月 に 比 べ 0.8ポイントの 上 昇 男 性 は 81.9% 0.5ポイントの 上 昇 女 性 は 64.9% 1.2ポイントの 上 昇 就 業 率 の 対 前 年 同 月 ポイント 差 の 推 移 3 従 業 上 の 地 位 従 業 上 の 地 位 別 就 業 者 自 営 業 主 家 族 従 業 者 数 は 659 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 47 万 人 (6.7%)の 減 少 雇 用 者 数 は 5649 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 69 万 人 (1.2%)の 増 加 39か 月 連 続 の 増 加 男 性 は 3159 万 人 20 万 人 の 増 加 女 性 は 2489 万 人 49 万 人 の 増 加 非 農 林 業 雇 用 者 数 は 5603 万 人 常 雇 は 5204 万 人 常 雇 のうち 無 期 の 契 約 は 3760 万 人 有 期 の 契 約 は 1112 万 人 4 雇 用 形 態 正 規 の 職 員 従 業 員 数 は 3338 万 人 前 年 同 月 に 比 べ 67 万 人 (2.0%)の 増 加 非 正 規 の 職 員 従 業 員 数 は 1975 万 人 前 年 同 月 に 比 べ2 万 人 (0.1%)の 増 加 役 員 を 除 く 雇 用 者 に 占 める 非 正 規 の 職 員 従 業 員 の 割 合 は 37.2% 前 年 同 月 に 比 べ 0.4ポイ ントの 低 下 雇 用 形 態 別 雇 用 者 注 ) 割 合 は 正 規 の 職 員 従 業 員 と 非 正 規 の 職 員 従 業 員 の 合 計 に 占 める 割 合 を 示 す 5
企 業 経 営 情 報 レポート ジャンル: 財 務 合 法 的 に 社 会 保 険 料 を 節 約 する! 社 会 保 険 料 適 正 化 の 実 務 ポ イ ン ト 1 2 3 社 会 保 険 制 度 の 概 要 と 増 加 する 給 付 費 社 会 保 険 料 適 正 化 のポイント 適 正 化 実 務 の 留 意 点 と 事 例 紹 介 参 考 文 献 社 会 保 険 料 適 正 化 講 座 ( 保 険 毎 日 新 聞 社 ) 会 社 の 社 会 保 険 料 をリストラする 方 法 ( 中 央 経 済 社 ) 6
1 社 会 保 険 制 度 の 概 要 と 増 加 する 給 付 費 社 会 保 険 制 度 とは 社 会 保 険 という 言 葉 を 本 や 新 聞 で 読 んだり テレビ 等 で 見 たりする 機 会 が 頻 繁 にあると 思 いま すが 社 会 保 険 を 定 義 すると 以 下 のようになります 社 会 保 険 とは 社 会 保 障 分 野 の 一 つで 国 民 が 生 活 する 上 での 疾 病 高 齢 化 失 業 労 働 災 害 介 護 などの 事 故 (リスク)に 備 えて 国 が 主 体 となって 運 営 する 保 険 制 度 社 会 保 険 は 年 金 健 康 保 険 介 護 保 険 のことをいいますが 社 会 保 障 のことも 考 え 広 くとら えると 労 働 者 災 害 補 償 保 険 雇 用 保 険 も 含 みます 保 険 と 名 の 付 くものは 色 々ありますが 社 会 保 険 は 日 本 の 保 険 制 度 の 根 幹 となっています 経 営 にリスクはつきものですが この 社 会 保 険 を 上 手 く 利 用 することが 企 業 や 従 業 員 のリス クマネジメントにつながります 反 面 社 会 保 険 料 は 事 業 主 負 担 もあり 企 業 の 経 営 を 圧 迫 する 要 素 でもあります 社 会 保 険 料 の 負 担 は 労 使 折 半 経 費 削 減 を 意 識 する 場 合 でも 経 費 の 中 の 社 会 保 険 料 の 削 減 となると 知 識 不 足 で 具 体 的 な 対 策 を 講 じないまま 義 務 感 のみで 支 払 い 続 けている 企 業 が 多 いのではないでしょうか 保 険 料 の 算 定 の 基 礎 となるのは 次 の 通 りです 1 被 保 険 者 の 給 与 2 被 保 険 者 の 賞 与 保 険 料 の 負 担 は 被 保 険 者 になる 労 働 者 と 事 業 主 が 折 半 して 納 めるのが 一 般 的 です ただし 保 険 制 度 の 中 には 折 半 以 外 に 事 業 主 のみが 負 担 するものもあれば 事 業 主 が 若 干 多 く 負 担 するも のもあります 負 担 増 す 社 会 保 障 給 付 費 我 が 国 の 手 厚 い 社 会 保 障 制 度 を 維 持 するためには 財 源 が 必 要 となります ご 承 知 の 通 り 我 が 国 は 高 齢 化 社 会 から 超 高 齢 化 社 会 に 突 入 しています 社 会 保 障 給 付 費 が 100 兆 円 を 突 破 して 話 題 となりましたが 国 が 負 担 する 社 会 保 障 費 は 年 々 増 加 しています 社 会 保 障 財 源 は 以 下 の 通 りとなります 1 被 保 険 者 の 支 払 う 保 険 料 2 国 庫 負 担 1の 保 険 料 は 現 在 働 いている 現 役 世 代 が 支 払 っている 保 険 料 で 2は 税 金 となります 国 民 年 金 厚 生 年 金 保 険 料 も 平 成 29 年 まで 毎 年 引 き 上 げられます 社 員 の 給 料 が 上 がらなくても 社 会 保 険 料 は 年 々 増 加 し 会 社 の 負 担 は 増 え 続 けるということになります 売 上 高 が 伸 びなければ 労 働 分 配 率 ( 人 件 費 粗 利 )だけが 増 加 することになります 7
2 社 会 保 険 料 適 正 化 のポイント 社 員 にかかる 社 会 保 険 料 を 適 正 化 1 社 員 の 入 退 社 時 期 を 考 える 社 会 保 険 料 の 徴 収 期 間 は 被 保 険 者 資 格 を 喪 失 した 日 の 属 している 月 の 前 月 まで と 法 律 で 規 定 されています そこで 入 退 社 日 を 見 直 します 平 成 27 年 6 月 26 日 入 社 を 平 成 27 年 7 月 1 日 入 社 に 平 成 27 年 9 月 30 日 退 社 を 平 成 27 年 9 月 29 日 退 社 に 見 直 すと 2ヶ 月 分 の 保 険 料 節 約 となります 24 月 から6 月 の3ヶ 月 の 残 業 代 を 見 直 す 社 会 保 険 料 は4 月 から6 月 の 給 料 の 平 均 を 基 に その 年 の9 月 から 決 定 される 決 まりとなって います 社 会 保 険 料 の 適 正 化 を 考 える 時 に 4 月 から6 月 の 残 業 代 を 抑 えることが 有 効 です 3 給 与 改 定 を7 月 にする 社 会 保 険 料 は4 月 から6 月 の 給 料 の 平 均 を 基 に 計 算 されるため 4 月 に 昇 給 した 場 合 9 月 か らの 社 会 保 険 料 も 負 担 増 となります 給 与 の 改 定 月 を4 月 から7 月 に 変 更 することにより 12 ヶ 月 間 の 社 会 保 険 料 の 上 昇 を 遅 らせることが 可 能 です 4 賞 与 の 支 給 方 法 を 見 直 す ここでは 社 長 や 院 長 及 び 役 員 管 理 職 等 の 高 額 な 賞 与 を 貰 う 可 能 性 のある 方 が 対 象 となりま す 健 康 保 険 540 万 円 厚 生 年 金 1 回 150 万 円 という 上 限 額 を 利 用 します 1 賞 与 の 支 給 は 年 1 回 とする 2 賞 与 を12 等 分 して 給 与 に 割 り 振 る 5 賞 与 の 一 部 を 退 職 金 へ 回 して 節 約 する 賞 与 と 退 職 金 の 大 きな 違 いは 所 得 税 と 社 会 保 険 料 に 関 する 取 扱 いです 退 職 金 の 税 金 には 次 の3つの 優 遇 制 度 があります 1 退 職 金 所 得 控 除 3 税 金 が 退 職 金 のみに 課 税 ( 分 離 課 税 ) 22 分 の1 課 税 賞 与 に 社 会 保 険 料 は 掛 かりますが 退 職 金 には 掛 かりません それを 利 用 して 賞 与 を 減 額 廃 止 して 支 払 う 予 定 の 金 額 を 退 職 金 の 原 資 として 積 み 立 てます 積 み 立 てる 方 法 は2つです 1 つめは 社 内 に 積 み 立 てる 2つめは 社 外 積 立 として 中 小 企 業 退 職 金 共 済 機 構 等 に 預 ける 方 法 です 8
6 定 年 後 の 賃 金 を 工 夫 して 節 約 する 現 在 法 律 で 社 員 を 65 歳 まで 雇 用 することが 義 務 化 されています 圧 倒 的 に 多 いのは 60 歳 を 定 年 として その 後 労 働 契 約 を 結 び 直 し 再 雇 用 する 方 法 です 60 歳 以 降 の 社 員 の 所 得 に ついては 次 の3つで この3つを 組 み 合 わせて 手 取 りが 一 番 多 くなる 方 法 を 考 えます 1 会 社 からもらう 賃 金 3 老 齢 厚 生 年 金 2 高 年 齢 者 雇 用 継 続 給 付 ( 雇 用 保 険 から 支 給 ) 7 被 保 険 者 に 該 当 しない 人 の 活 用 健 康 保 険 及 び 厚 生 年 金 保 険 の 適 用 事 業 所 に 勤 務 している 社 員 であっても 特 定 の 要 件 に 該 当 す れば 被 保 険 者 となりません また 派 遣 社 員 については 派 遣 元 で 社 会 保 険 に 加 入 するため 社 会 保 険 料 は 掛 りません 各 種 制 度 見 直 しで 社 会 保 険 料 を 適 正 化 1 賃 金 制 度 を 構 築 見 直 す 給 与 の 決 め 方 は 会 社 によって 様 々ですが 評 価 制 度 や 賃 金 制 度 を 明 確 に 定 め 社 員 にきちん と 説 明 して 運 用 している 会 社 も 増 えています 賃 金 制 度 の 導 入 により 社 員 のモチベーションア ップやその 結 果 優 秀 な 人 材 の 定 着 会 社 の 業 績 アップにつながります 2 請 負 契 約 を 活 用 する 請 負 契 約 を 締 結 するメリットは 次 のようになります ただし 請 負 契 約 をした 業 務 については 指 揮 命 令 権 はありません 1 雇 用 契 約 と 違 い 労 働 諸 法 令 の 適 用 を 受 けない 2 労 働 保 険 社 会 保 険 等 の 保 険 料 の 負 担 がない 3 常 勤 役 員 を 非 常 勤 役 員 に 変 更 する 非 常 勤 役 員 に 社 会 保 険 に 加 入 義 務 はありません 4 休 職 制 度 の 内 容 を 見 直 す 休 職 制 度 とは 会 社 の 籍 を 置 いたまま 一 定 期 間 働 く 義 務 を 免 除 する 恩 恵 的 な 制 度 ですが 休 職 期 間 中 も 社 会 保 険 料 は 発 生 するため 本 人 から 社 会 保 険 料 を 徴 収 する 必 要 があります 徴 収 す るルールを 明 確 にしなければ 立 替 えた 分 だけ 負 担 増 となってしまいます 5 政 府 の 少 子 化 対 策 を 活 用 する 政 府 の 少 子 化 対 策 の 一 つとして 育 児 休 業 期 間 中 だけでなく 産 前 産 後 休 業 期 間 中 について 健 康 保 険 厚 生 年 金 保 険 の 保 険 料 が 労 使 双 方 とも 免 除 される 制 度 があります 10
3 適 正 化 実 務 の 留 意 点 と 事 例 紹 介 給 与 改 定 を7 月 に 変 更 した 事 例 仮 に 月 給 が 22 万 5 千 円 の 社 員 の 給 与 を 5,000 円 昇 給 させると 等 級 が1 等 級 アップするた め 月 の 社 会 保 険 料 ( 健 康 保 険 料 + 厚 生 年 金 保 険 料 )が 約 5,000 円 アップします 昇 給 月 が4 月 の 会 社 が7 月 に 変 更 することにより 4 月 から6 月 の 保 険 料 算 定 時 期 に 影 響 しないため 社 会 保 険 料 の 上 昇 を1 年 間 据 え 置 くことができます これを 利 用 して 昇 給 月 を7 月 に 変 更 した 会 社 が あります これには 次 のようなメリット デメリットがあります メリット 社 会 保 険 料 の 負 担 額 を 減 らすことができる デメリット 1 昇 給 した 場 合 4 月 分 から6 月 分 までの 昇 給 分 をもらえなくなる 2 将 来 的 に 受 給 できる 年 金 の 額 が 減 る 可 能 性 がある 昇 給 月 の 変 更 は 就 業 規 則 の 変 更 だけでなく これらのメリット デメリットを 必 ず 説 明 して 社 員 に 納 得 してもらい 同 意 を 得 ることが 重 要 です 報 酬 月 額 の 緩 和 要 件 を 活 用 した 事 例 社 会 保 険 料 は4 月 から6 月 の 給 料 の 平 均 を 基 に その 年 の9 月 から 決 定 される 決 まりとなって います 仮 に 3 月 まで 総 支 給 26 万 円 の 社 員 が4 月 から 残 業 が 増 えて 4 月 から6 月 までの 平 均 が 27 万 円 となった 場 合 社 会 保 険 料 の 等 級 が 上 がることになります 月 あたり 総 額 で 約 2,000 円 会 社 負 担 が 1,000 円 上 がり 年 間 で 12,000 円 の 会 社 負 担 増 となります この 会 社 は 年 度 初 めの3ヶ 月 間 に 業 務 が 集 中 する 傾 向 がありました そこで 社 会 保 険 料 の 基 礎 とな る 報 酬 月 額 の 計 算 に 緩 和 要 件 があることを 知 り 活 用 しています 1 前 年 の7 月 から 当 年 6 月 までの12ヶ 月 平 均 を 出 す 2 当 年 4 月 から6 月 までの 月 給 の 平 均 を 出 す 両 方 を 比 較 して 少 ない 方 で 保 険 料 を 計 算 することができる ただし この 方 法 を 取 るには 1と2との 間 を 比 較 して2 等 級 以 上 の 差 がある 必 要 があります 2 等 級 以 上 の 差 とは 金 額 で3 万 円 から4 万 円 となります この 緩 和 要 件 については 会 社 全 体 ではなく 部 署 ごとで 問 題 ありませんが 社 員 の 同 意 書 が 必 要 となります 毎 年 4 月 から6 月 に 業 務 が 増 え 年 間 トータルで 見 ると 社 会 保 険 料 を 多 く 支 払 っている 会 社 は この 緩 和 要 件 の 導 入 がお 勧 めです 10
経 営 データベース 1 ジャンル: 事 業 承 継 相 続 > サブジャンル: 遺 言 書 の 活 用 遺 言 書 の 種 類 遺 言 書 にはどんなものがありますか? 遺 言 は 一 般 に 自 筆 証 書 遺 言 秘 密 証 書 遺 言 公 正 証 書 遺 言 の3 種 類 があります 遺 言 の 効 果 が 生 じる 時 には 遺 言 者 は 既 に 死 亡 しており その 内 容 確 認 を 出 来 ない ため 法 律 で 厳 格 な 方 式 を 定 めています 遺 言 書 は 公 正 証 書 遺 言 をお 勧 めします (1) 自 筆 証 書 遺 言 遺 言 者 が 全 文 日 付 氏 名 を 自 書 し 押 印 した 遺 言 で 遺 言 の 方 式 としては もっとも 簡 易 です (2) 秘 密 証 書 遺 言 遺 言 書 が 遺 言 証 書 に 署 名 押 印 し 封 筒 に 入 れ 証 書 と 同 じ 印 章 で 封 印 しま す そして これを 証 人 2 人 以 上 の 立 会 いのもと 公 証 人 に 提 出 し 自 分 の 遺 言 書 であること 氏 名 と 住 所 を 申 述 し その 封 筒 に 公 証 人 が 遺 言 書 の 申 述 と 日 付 を 記 載 し 公 証 人 遺 言 者 証 人 が 署 名 押 印 する 遺 言 です (3) 公 正 証 書 遺 言 証 人 2 人 以 上 の 立 会 いのもと 遺 言 の 内 容 を 公 証 人 に 口 頭 で 述 べ 公 証 人 が 筆 記 したうえ 遺 言 者 証 人 に 読 み 聞 かせて 各 人 が 署 名 押 印 した 遺 言 です 実 際 の 作 成 にあたっては 公 証 人 に 作 成 方 法 自 筆 証 書 遺 言 公 正 証 書 遺 言 秘 密 証 書 遺 言 本 人 が 遺 言 の 全 文 日 付 ( 年 月 日 ) 氏 名 等 を 書 き 押 印 ( 認 印 可 )する ワープロ テープ 不 可 本 人 が 口 述 し 公 証 人 が 筆 記 する 必 要 書 類 印 鑑 証 明 書 身 元 確 認 の 資 料 相 続 人 等 の 戸 籍 謄 本 登 記 簿 謄 本 場 所 自 由 公 証 役 場 公 証 役 場 証 人 不 要 証 人 2 人 以 上 署 名 捺 印 家 庭 裁 判 所 の 検 認 長 所 短 所 あらかじめ 下 記 を 提 出 し 原 則 公 証 人 役 場 にて 遺 言 書 を 作 成 することになります 本 人 が 遺 言 書 に 署 名 捺 印 の 後 遺 言 書 を 封 じ 同 じ 印 で 封 印 する 公 証 人 の 前 で 本 人 が 住 所 氏 名 を 記 す 公 証 人 が 日 付 と 本 人 が 述 べた 内 容 を 書 く ワープロ 代 筆 可 公 証 人 1 人 証 人 2 人 本 人 本 人 公 証 人 証 人 本 人 公 証 人 証 人 必 要 不 要 必 要 証 人 の 必 要 が ない 遺 言 を 秘 密 に できる 費 用 がかから ない 紛 失 偽 造 の 危 険 性 方 式 不 備 による 無 効 検 認 手 続 きが 必 要 証 拠 能 力 が 高 い 偽 造 の 危 険 が ない 検 認 手 続 きが 不 要 作 成 手 続 が 煩 雑 遺 言 を 秘 密 に できない 費 用 がかかる 証 人 2 人 以 上 の 立 会 い 遺 言 の 存 在 が 明 確 遺 言 の 内 容 は 秘 密 偽 造 の 危 険 がない 作 成 手 続 が 煩 雑 費 用 がかかる 検 認 手 続 きが 必 要 1 遺 言 内 容 の 概 要 2 財 産 リスト 3 登 記 簿 謄 本 4 印 鑑 証 明 5 証 人 の 氏 名 住 所 職 業 を 記 載 した 書 面 等 11
経 営 データベース 2 ジャンル: 事 業 承 継 相 続 > サブジャンル: 遺 言 書 の 活 用 良 い 遺 言 書 のポイント 良 い 遺 言 書 を 作 成 する 上 で 押 さえておくポイントは 何 ですか? 1. 自 分 の 意 思 を 明 確 に 伝 え 家 族 に 理 解 される 遺 言 であること どのような 遺 産 の 分 け 方 が 最 良 なのか 答 えは1つではないでしょう 周 りの 意 見 は 参 考 にしても 振 りまわされるのはよくありません 自 分 がどうしたいのかをはっきりさせ 家 族 に 伝 えることが 大 切 です しかし 一 人 よがり の 押 しつけは 好 ましくありません 家 族 のために 一 番 良 いと 思 う 方 法 を 考 えましょう 2.トラブルを 生 じさせない 遺 言 であること トラブルを 防 ぐための 遺 言 であるにもかかわらず 実 際 のところ 遺 言 が 紛 争 の 火 種 となるケー スが 少 なくありません 例 えば 特 別 な 理 由 もなく( 遺 言 者 にはあっても 家 族 には 分 からず) 特 定 の 相 続 人 に 極 端 に 有 利 な 内 容 となっているようなものです 疑 心 暗 鬼 のタネになりかねません 3. 法 的 に 有 効 な 遺 言 であること せっかくの 遺 言 でも 遺 言 として 認 められなければ 意 味 がありません 特 別 に 難 しいことを 要 求 されているわけではありませんので 必 要 以 上 に 身 構 えることはあ りません 基 本 ルールをしっかりとおさえて ケアレスミスに 注 意 することです 4. 遺 言 執 行 者 を 指 定 しておくこと 遺 産 処 理 に 関 する 遺 言 の 場 合 相 続 人 の 利 害 関 係 が 交 錯 してスムーズに 相 続 が 進 まないことが あります また 遺 言 の 内 容 によっては 専 門 的 な 知 識 や 経 験 が 必 要 となるケースもあります 遺 言 執 行 者 には 相 続 財 産 の 管 理 処 分 をはじめ 遺 言 の 執 行 に 必 要 な 一 切 の 行 為 を 実 行 す る 義 務 と 権 利 があります この 遺 言 執 行 者 の 指 定 は 遺 言 でしかできません 5. 付 言 事 項 を 必 ず 付 け 加 えること 遺 産 処 理 に 関 する 遺 言 の 場 合 相 続 人 の 利 害 関 係 が 交 錯 してスムーズに 相 続 が 進 まないことが あります また 遺 言 の 内 容 によっては 専 門 的 な 知 識 や 経 験 が 必 要 となるケースもあります 法 定 相 続 分 と 異 なる 相 続 分 を 指 定 する 場 合 には なぜそのようにしたのかという 理 由 を 付 け 加 えることが 後 に 相 続 人 同 士 がもめないためにも 有 効 です 12