熊 本 大 学 薬 学 部 附 属 育 薬 フロンティアセンター 臨 床 薬 理 分 野 平 田 純 生
腎 機 能 の 誤 りによって ダビガトランによる 出 血 TS-1による 骨 髄 抑 制 に 伴 う 敗 血 症 カルボプラチンによる 血 小 板 減 少 による 頭 蓋 内 出 血 ピルシカイニドによる 心 停 止 グリメピリド グリベンクラミドによる 重 症 低 血 糖 バンコマイシンによる 腎 障 害 から 透 析 導 入
柄 な 齢 者 にはeGFRは 要 注 意 症 例 有 料 老 人 ホームに 長 期 入 居 の 男 性 年 齢 90 歳 体 重 37.7kg 身 長 150cm 血 清 Cr 0.34mg/dL BUN 15.1mg/dL 血 清 アルブミン 1.7g/dL のMRSA 敗 血 症 患 者 に 対 し バンコマイシンの 投 与 設 計 を 行 った 場 合 1 日 本 人 向 けGFR 推 算 式 によると egfr (ml/min/1.73m 2 )=194 Cr -1.094 Age -0.287 =173.6mL/min/1.73m 2 のような 高 値 が 算 出 されるが 上 記 egfrの 値 の 単 位 は ml/min/1.73m 2 であり 体 表 面 積 補 正 されているため Du Boisの 式 を 用 いて 体 表 面 積 補 正 を 外 すと BSA(m 2 )= 体 重 (kg) 0.425 身 長 (cm) 0.725 0.007184=1.27m 2 となり 173.6mL/min/1.73m 2 を1.27m 2 で 割 ると127.4mL/min となり バンコマイシンの 目 標 トラフ 濃 度 を15μg/mLに 設 定 して も 実 測 血 清 バンコマイシンのトラフ 濃 度 は28μg/mLと 高 値 に なり バンコマイシンによる 腎 障 害 により 血 清 Cr 値 が 2.5mg/dLに 上 昇 した
年 齢 別 のCKD 頻 度 頻 度 (%) 50 40 30 20 10 高 齢 者 を 見 たらCKDを 疑 え! 男 性 (n=240.594) GFR(ml/ 分 /1.73m2) 50~59 40~49 <40 女 性 (n=333.430) GFR(ml/ 分 /1.73m2) 50~59 40~49 <40 0 20 ~ 29 30 ~ 39 40 ~ 49 50 ~ 59 60 ~ 69 70 ~ 79 80 ~ ( 歳 ) 年 齢 日 本 腎 臓 学 会 編 : CKD 診 療 ガイド2012を 改 変
腎 機 能 って 何?
腎 臓 の 機 能 とは? 血 清 中 で 濾 過 できるものはすべて 濾 過 し 必 要 なものを 再 吸 収 する 不 要 な 物 質 は 尿 細 管 で 分 泌 される 不 要 な 老 廃 物 過 剰 なミネラルを 濃 縮 して 排 泄 することによって 生 体 の 恒 常 性 を 保 って いる 腎 不 全 になれば 不 要 な 老 廃 物 ミネラルの 血 中 濃 度 が 上 昇 する 尿 素 尿 尿 素 酸 尿 酸 クレアチニン インドキシル 硫 酸 硫 酸 カリウム リン 何 を 測 定 すれば 腎 臓 の 機 能 を 正 確 に 評 価 できる?
腎 臓 の 機 能 腎 血 流 1500L/ 日 尿 量 1.5L/ 日 99%の 水 が 尿 細 管 で 再 吸 収 原 尿 150L/ 日 (GFR)
腎 臓 は 働 き 者 腎 血 流 1500L 原 尿 150L 尿 量 1.5L/ 日 体 重 の1%に 満 たないのに 循 環 血 の 20% つまり1500L/ 日 の 血 流 量 がある そのうち10% つまり150L/ 日 が 細 動 脈 から 成 る 糸 球 体 で 濾 過 されて 原 尿 になる 150L/ 日 =6L/hr=100mL/min=GFR 血 清 Cr 値 0.7mg/dL 150L= 約 1gだから 随 時 アルブミン 尿 は100mg/gCrのように 表 される そのうち99%の 水 分 必 要 な 栄 養 素 を 再 吸 収 して1.5L/ 日 の 不 要 な 濃 縮 尿 を 生 産 している
GFR( 球 体 濾 過 量 )とは? 静 注 投 与 されたイヌリンは 全 く 蛋 白 結 合 せず 糸 球 体 で 100% 濾 過 され 尿 細 管 で 再 吸 収 も 分 泌 もされずにその まま 尿 中 に 排 泄 される そのため 濾 過 されたイヌリン 量 = 尿 中 に 排 泄 されたイヌリン 量 になるため 血 漿 inulin 濃 度 GFR = 尿 中 inulin 濃 度 尿 量 / 日 GFR = 尿 中 inulin 尿 量 / 日 血 漿 inulin GFRは 時 間 あたりに 濾 過 される 原 尿 の 産 生 速 度 ( 限 外 濾 過 された 濾 液 量 )であるため 腎 機 能 正 常 者 のGFRは GFR = 150L/ 日 6L/ 時 間 =100mL/min
腎 機 能 とは? BUN 腎 機 能 が 低 下 すると 上 昇 しますが ごちそうを 食 べても 上 がる 脱 水 になっても 消 化 管 出 血 でも 上 がるので 正 確 に 腎 機 能 を 評 価 できない 血 清 クレアチニン 男 性 の 正 常 値 は0.6~1.2mg/dL 女 性 の 正 常 値 は 0.4~1.0mg/dL 筋 肉 量 の 影 響 を 受 けるが 腎 機 能 が 低 下 すると 確 実 に 上 昇 する 糸 球 体 濾 過 量 (GFR) 腎 臓 の 最 も 重 要 な 機 能 である 単 位 時 間 当 たりの 血 液 を 濾 過 する 量 で 規 定 した 腎 機 能 評 価 の 指 標 腎 臓 は 糸 球 体 という 場 所 でごみを 濾 過 している 100mL/minが 正 常 値 のため 60mL/min 未 満 はCKD 成 績 で60 点 未 満 は 不 可 と 考 えると 覚 えやすいし 評 価 しやすい BUN/Crは10が 正 常 20 以 上 は 脱 水 を 疑 う
クレアチニンと クレアチニンクリアランス の 様 々な 問 題 点
腎 機 能 に 何 が 使 われているか? 2012 年 仙 台 市 内 の 開 業 医 向 けアンケートでは 23 名 の 回 答 者 のうち 腎 機 能 の 評 価 に 何 を 使 うかとの 問 いに 対 し 血 清 Crが59% egfr36%が CCrは5%( 腎 専 門 医 ) 処 方 監 査 に 利 用 している 腎 機 能 評 価 方 法 については, 血 清 Cr,CG 式 によるCCr,eGFRの 順 に 多 い ( 和 泉 智, 他 : 日 病 薬 誌 第 46 巻 8 号 (989 1008)2010 年 ) ではこの 患 者 の 腎 機 能 は 正 常 ですか? 20 歳 男 性 180cm 70kg 血 清 Cr 値 1.2mg/dL 80 歳 女 性 155cm 50kg 血 清 Cr 値 1.2mg/dL
同 じ 清 Cr 値 1.2mg/dLでも 実 際 の 腎 機 能 は 違 う (Cockcroft & Gault 法 による) ク 140 レ ア 120 チ ニ 100 ン ク 80 リ ア 60 ラ ン 40 ス 20 (ml/min) 補 正 必 要 20 歳 男 性 70kgでは97mL/min 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 血 清 Cr 値 80 歳 女 性 50kgでは29mL/min
推 算 CCr(mL/min) 清 Cr 値 が 急 に 上 昇 した? 80 60 40 20 推 算 CCr 40ヶ 月 20ヶ 月 血 清 Cr 値 血 清 Cr 値 8mg/dL 以 上 ( 透 析 導 入 ラ イ ン ) 10.0 8.0 6.0 4.0 2.0 血 清 Cr 値 (mg/dl) 0 10ヶ 月 0 10 20 30 40 50 60 70 時 間 推 移 ( 月 ) 170cm 体 重 63kg 発 症 当 時 50 歳 の 男 性 を 想 定 しCG 法 によって 推 算 CCrを 算 出 した
イヌリンクリアランス(Cin)はgold standard 体 内 で 代 謝 されない:CLtotal= 腎 CL 蛋 白 と 結 合 しない イヌリン 個 人 内 では 産 生 速 度 が 一 定 体 内 で 代 謝 されない:CLtotal= 腎 CL 蛋 白 と 結 合 しないため100% 糸 球 体 濾 過 され 生 理 活 性 がない 生 体 内 物 質 クレアチニン 糸 球 体 で 100% 濾 過 糸 球 体 で 100% 濾 過 尿 細 管 で 分 泌 されない 尿 細 管 でわずか に 分 泌 される 尿 細 管 で 再 吸 収 されない Cin 正 常 値 100mL/min 尿 細 管 で 再 吸 収 されない CCr 正 常 値 120~130 ml/min
血 清 Cr 測 定 法 の 問 題 Jaffe 法 と 酵 素 法 の 違 い
Jaffe 反 応 し 化 合 物 を 成 する 活 性 メチレン 基 Jaffe 法 におけるクレアチニン 以 外 の 物 質 による 呈 色 non-creatinine chromogen(ncc) ピルビン 酸 アスコルビン 酸 アセトン Jaffe 法 では 酵 素 法 に 比 し0.2mg/dL 高 く 測 定 される
Jaffe 法 と 酵 素 法 による 実 測 CCr 実 測 CCr = 尿 中 Cr 尿 量 血 清 Cr 健 常 成 年 男 子 で 正 確 な 酵 素 法 で 測 定 すれば 80mg/dL 1.5L/ 日 1.0 mg/dl =120mL/min Jaffe 法 では 血 清 Cr 値 のみ0.2 高 く 測 定 されるため 80 1.5L/ 日 1.0+0.2 =100mL/min GFR
現 在 の 添 付 文 書 ではCCr 別 の 投 与 基 準 が 収 載 されているが ほとんどの 治 験 データは 海 外 で 血 清 Cr 値 はJaffe 法 によって 測 定 されており 20~30% 高 めの 値 になっており CCrの 正 常 値 は100mL/minが 用 いられている したがって 添 付 文 書 の 表 のCCr GFRと 考 えてよい ( 最 近 の 日 本 での 治 験 データは 酵 素 法 で 測 定 されているため 除 く) 1 回 20mg 1 日 2 回 投 与 を 基 準 とする 場 合 (ガスターROD 錠 ) クレアチニンクリアランス (ml / min) CCr 60 60 > CCr > 30 30 CCr 透 析 患 者 投 与 法 1 回 20mg 1 日 2 回 1 回 20mg 1 日 1 回 1 回 10mg 1 日 2 回 1 回 20mg 2~3 日 に2 回 1 回 10mg 1 日 1 回 1 回 20mg 透 析 後 1 回 1 回 10mg 1 日 1 回
現 在 の 添 付 文 書 ではCCr 別 の 投 与 基 準 が 収 載 されているが ほとんどの 治 験 データは 海 外 で 血 清 Cr 値 はJaffe 法 によって 測 定 されており 20~30% 高 めの 値 になっており CCrの 正 常 値 は100mL/minが 用 いられている したがって 添 付 文 書 の 表 のCCr GFRと 考 えてよい ( 最 近 の 日 本 での 治 験 データは 酵 素 法 で 測 定 されているため 除 く) 1 回 20mg 1 日 2 回 投 与 を 基 準 とする 場 合 (ガスターROD 錠 ) クレアチニンクリアランス (ml / min) CCr 60 投 与 法 1 回 20mg 1 日 2 回 鉄 則 その1: 60 > CCr > 30 1 回 20mg 1 日 1 回 1 回 10mg 1 日 2 回 1 回 20mg 2~3 日 に2 回 30 添 付 文 書 用 量 がCCrごとに 1 回 10mg 記 1 日 載 1 回 されていても 1 回 20mg 透 析 後 1 回 透 析 患 者 1 回 10mg 1 日 1 回 ハイリスク 薬 にはeGFR(mL/min)を 使 うべき
清 Cr 値 は 正 常 域 だがダビガトラン 服 により 出 した 症 例
ダビガトランによる 出 症 例 身 長 143cm 体 重 46kg 80 歳 代 で 女 性 血 清 Cr 値 1.05mg/dLの 腎 機 能 障 害 のある 患 者 心 房 細 動 のため ワ ルファリン1.5mg/ 日 でPT-INRは1.6~2.6 前 後 で 推 移 ワル ファリンからダビガトラン220mg/ 日 に 変 更 投 与 開 始 3 日 目 より 腹 部 不 快 感 の 後 下 血 ( 新 鮮 血 )を 認 める 同 日 の 投 与 中 止 投 与 中 止 21 日 後 に 消 化 管 出 血 および 腹 部 不 快 感 は 軽 快 した 適 正 使 用 のお 願 い プラザキサカプセル 日 本 ベーリンガー 印 ゲルハイム 株 式 会 社, 2011 年 6 月
プラザキサの 添 付 書 からわかること CL: 110mL/min Vd: 1.0L/kg fe: 85% BA: 6.5% PBR: 35% t 1/2 : 11~13hr CYPによって 代 謝 されないがP- 糖 タンパク 質 基 質 推 算 CCrを 用 いて 投 与 量 を 決 め てください だけではまた 死 亡 者 が 出 る きっと 肥 満 患 者 で 常 用 量 は1 回 150mgを1 日 2 回 ただし 中 等 度 の 腎 障 害 患 者 ( CCr30-50 ) P- 糖 蛋 白 阻 害 薬 併 用 患 者 70 歳 以 上 の 患 者 消 化 管 出 血 の 既 往 のある 患 者 では1 回 110mgを1 日 2 回 を 考 慮 する 透 析 患 者 を 含 む 高 度 の 腎 障 害 (CCr<30)では 腎 排 泄 性 であり 出 血 の 危 険 性 が 増 大 するため 禁 忌
ダビガトランによる 出 症 例 身 長 143cm 体 重 46kg 80 歳 代 で 女 性 血 清 Cr 値 1.05mg/dLの 腎 機 能 障 害 のある 患 者 心 房 細 動 のため ワ ルファリン1.5mg/ 日 でPT-INRは1.6~2.6 前 後 で 推 移 ワル ファリンからダビガトラン220mg/ 日 に 変 更 投 与 開 始 3 日 目 より 腹 部 不 快 感 の 後 下 血 ( 新 鮮 血 )を 認 める 同 日 の 投 与 中 止 投 与 中 止 21 日 後 に 消 化 管 出 血 および 腹 部 不 快 感 は 軽 快 した Cockcroft & Gault 法 推 算 CCr(mL/min)= (140 年 齢 ) 体 重 (kg) 0.85( 女 性 ) 72 血 清 Cr(mg/dL) 85 歳 と 仮 定 すると 理 想 体 重 36.49kgとすると =28.45mL/min =22.56mL/min 適 正 使 用 のお 願 い プラザキサカプセル 日 本 ベーリンガー 印 ゲルハイム 株 式 会 社, 2011 年 6 月
体 重 とeCCr egfrの 関 係 85 歳 女 性 血 清 Cr 値 1.0mg/dL 身 長 150cmの 場 合 50 50 eccr (ml/min) 40 40 egfr (ml/min/1.73m 2 ) egfr (ml/min) 30 30 TS-1 ダビガトラン 禁 忌 領 域 30 40 50 60 70 80 体 重 (kg)
体 重 とeCCr egfrの 関 係 85 歳 女 性 血 清 Cr 値 1.0mg/dL 身 長 150cmの 場 合 eccr (ml/min) 50 40 50 40 egfr (ml/min/1.73m 2 ) egfr (ml/min) 30 30 TS-1 ダビガトラン 本 症 例 の 体 重 が30~40kgであればCG 式 によるCCrでは 禁 忌 領 域 TS-1は 禁 30 忌 のはずだが 50kg 40 60以 上 であれば 70 80 投 与 可 能 に なるが 骨 髄 抑 制 のリスクも 体 重 (kg) 増 大 する
年 齢 とeCCr egfrの 関 係 体 重 40kgの 性 清 Cr 値 1.0mg/dL 150cmの 場 合 CG 式 による eccr (ml/min) 50 40 50 40 egfr (ml/min/1.73m 2 ) egfr (ml/min) 30 30 20 TS-1 ダビガトラン 禁 忌 領 域 30 40 50 60 70 80 年 齢
年 齢 とeCCr egfrの 関 係 体 重 40kgの 性 清 Cr 値 1.0mg/dL 150cmの 場 合 CG 式 による eccr (ml/min) 50 40 50 40 egfr (ml/min/1.73m 2 ) egfr (ml/min) 30 30 CG 式 によるCCrでは 若 年 者 の 腎 機 能 高 値 加 齢 による 腎 機 能 TS-1 低 下 が 顕 著 かつては 加 齢 とともにCCrは1 年 間 に1mL/min ダビガトラン 低 20 下 すると 言 われていたが これはCG 式 によるものであって 禁 忌 領 域 実 際 にはもっと 30 緩 徐 に 40 低 下 するため CG 50 60 式 70 に0.789 80 倍 するのは 若 年 者 のみ? 年 齢
腎 排 泄 性 薬 物 の 腎 機 能 と 血 中 濃 度 の 関 係 プラミペキソール(Oct1, Oct2の 基 質?) fe = 79% F = 90~93% 常 用 量 : 初 回 1 日 投 与 量 :0.25mg/ 日 最 大 1 日 量 :4.5mg CCr< 30: 初 回 1 日 投 与 量 :0.125mg 1 回 最 大 1 日 量 :1.5mg 1 回 ng hr/ml 30 ダビガトラン(P-gpの 基 質, CYPで 代 謝 されない グルクロン 酸 抱 合 体 に 活 性 あるが 血 中 には2~8%のみ 存 在 ) fe = 85% F = 6.5%( 吸 収 率 7%) 常 用 量 :1 回 150mgを1 日 2 回 CCr< 30: 禁 忌 ng hr/ml 6000 AUC 20 4000 AUC 10 2000 0 <30 30 49 50 79 >80 CCr(mL/min) 0 <30 30 49 50 79 >80 CCr(mL/min) ビ シフロール 添 付 文 書 より 引 用 プラザキサ 添 付 文 書 より 引 用
プラザキサ R 重 篤 な 出 血 症 例 に 関 する 分 析 結 果 ( 市 販 直 後 調 査 最 終 報 告 / 期 間 : 2011/3/14~2011/9/13) 15 例 のうち12 例 は 女 性 であり 年 齢 の 中 央 値 は88 歳 (77~95 歳 ) 体 重 は41.9kg(32.7~55kg)であった CCrが30mL/min 未 満 かつeGFRが30mL/min/1.73m 2 以 上 であった15 症 例 性 別 年 齢 ( 歳 ) 血 清 Cr 値 体 重 (kg) egfr CCr 女 性 88 歳 0.78 32.7 kg 52.1 25.7 女 性 88 歳 0.80 35.0 kg 50.6 26.9 男 性 94 歳 1.34 39.0 kg 38.2 18.6 男 性 91 歳 1.12 46.0 kg 47.0 28.0 女 性 92 歳 1.24 34.0 kg 30.9 15.5 女 性 93 歳 1.07 41.5 kg 36.3 21.5 女 性 85 歳 1.20 35.5 kg 32.8 19.2 女 性 95 歳 1.14 44.0 kg 33.6 20.5 女 性 89 歳 1.10 41.9 kg 35.6 22.9 女 性 86 歳 0.96 45.0 kg 41.7 29.9 女 性 83 歳 1.15 39.0 kg 34.6 22.8 女 性 86 歳 1.29 43.4 kg 30.2 21.4 男 性 88 歳 1.40 55.0 kg 37.1 28.4 女 性 87 歳 1.15 53.0 kg 34.2 28.8 女 性 77 歳 1.20 46.0 kg 33.8 28.5 対 象 :プラザキサ 市 販 直 後 調 査 にて 集 積 された 重 篤 な 出 血 事 象 が 発 現 した 症 例 139 例 プラザキサ 市 販 直 後 調 査 最 終 報 告
真 相 は? egfrは 体 表 面 積 補 正 値 であるため 標 準 体 重 未 補 正 値 にする 必 要 がある 対 象 は 体 重 は 平 均 41.9kg(32.7 ~55kg)と 痩 せた 症 例 を 多 く 含 んでおり 腎 機 能 が 過 大 評 価 されている egfrは 推 算 CCrよりも 腎 機 能 を く 推 算 されているに 過 ぎない 推 算 CCrは 加 齢 により 低 下 しやすいため 年 齢 の 中 央 値 は 88 歳 (77~95 歳 )と 後 期 齢 者 ばかりなので CCr の 方 がeGFRよりも 推 算 されただけ CG 式 による CCrだから 低 く 推 算 されただけ 推 算 CCrで 考 慮 すべきは 肥 満 患 者 の 腎 機 能 過 大 評 価 と 元 気 な 後 期 高 齢 者 の 腎 機 能 の 過 小 評 価 である
血 清 Cr 値 を 基 に した 腎 機 能 推 算 式 と 薬 物 投 与 設 計
薬 物 投 与 設 計 時 に 使 う 腎 機 能 検 査 は? 1イヌリン 投 与 による 実 測 GFR(Cin) 21 日 蓄 尿 による 実 測 CCr 3CG 式 による 推 算 CCr 4eGFR(mL/min/1.73m 2 ) 5eGFR(mL/min) 6 血 清 Cr 値 7 血 清 Cr 値 +0.2から 算 出 した 推 算 CCr 8 血 清 シスタチンC 値
患 者 個 々の 腎 機 能 を 正 確 に 予 測 するには? 本 向 けGFR 推 算 式 : Cr 年 齢 性 別 egfr (ml/min/1.73m 2 ) =194 Cr -1.094 Age -0.287 0.739 ( 女 性 ) Cr 年 齢 性 別 体 重 Cockcroft & Gault 法 推 算 CCr(mL/min)= (140 年 齢 ) 体 重 (kg) 0.85( 女 性 ) 72 血 清 Cr(mg/dL) ただし 体 表 面 積 (m 2 )= 体 重 (kg) 0.425 身 長 (cm) 0.725 0.007184 Du Bois D, Du Bois EF; Nutrition, 5(5), 303-313, 1989 未 補 正 GFR 推 算 式 (ml/min) Cr 年 齢 性 別 体 重 身 長 Cystatin Cによる 新 しい 本 向 けGFR 推 算 式 : egfr (ml/min/1.73m 2 ) ={104 CysC -1.019 0.996 Age 0.929( 女 性 )-8
腎 排 泄 型 薬 物 投 与 量 が 同 じ 時 の 腎 機 能 に 伴 うAUCの 変 化 末 期 腎 不 全 患 者 (GFR<15mL/min) 高 度 腎 機 能 低 下 患 者 (GFR15 29mL/min) 中 等 度 腎 機 能 低 下 患 者 (30 59mL/min) 血 漿 中 濃 度 正 常 腎 機 能 患 者 (60 100mL/min) GFR(mL/min)が 低 下 すれば 腎 排 泄 型 薬 物 の 血 中 濃 度 が 上 昇 し 中 毒 性 副 作 用 が 起 こりやすくなる 連 続 投 与 によりピーク 濃 度 も 上 昇 する AUC(min mg/l) 時 間 投 与 量 =CL total AUC
薬 物 投 与 設 計 に 体 表 積 未 補 正 egfrを いるわけ AUCは 投 与 量 が 同 じであれば 総 クリアランス(CL total )に 依 存 する 投 与 量 =CL total AUC 腎 排 泄 型 薬 物 のクリアランスはGFR(mL/min)と 相 関 する そのためGFR(mL/min)が 低 値 であれば 腎 機 能 が 低 いか 体 格 が 小 さいことになり 薬 用 量 を 減 量 する 必 要 がある egfrやccrを 薬 物 投 与 設 計 に 用 いる 場 合 で 推 奨 用 量 が 体 格 にかかわらず 固 定 用 量 が 定 められている 薬 物 については 体 表 面 積 の 補 正 はしない 腎 機 能 (ml/min)を 用 いるのが 鉄 則 ただし 投 与 量 がmg/kgやmg/m 2 で 表 されている 場 合 には 例 外 的 に 血 清 Cr 値 によって 求 められたeGFR(mL/min/1.73m 2 )またはCCr (ml/min/1.73m 2 )を 用 いる
腎 機 能 に 応 じた 薬 物 投 与 設 計 とは? 投 与 補 正 係 数 (R)= Giusti & Hayton 法 1- 尿 中 排 泄 率 (1- 腎 不 全 患 者 のGFR/100) 常 用 量 2000mg/ 日 で 尿 中 未 変 化 率 50%のロセフィン R 注 を 腎 機 能 の 廃 絶 した 無 尿 患 者 に 投 与 します いくら 投 与 すれば 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 効 果 が 得 られる? 1/2 量 の1000mg/ 日 で 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 血 中 濃 度 になる 常 用 量 150mg/ 日 で 尿 中 未 変 化 率 90%のサンリズム R を 腎 機 能 の 廃 絶 した 無 尿 患 者 に 投 与 します いくら 投 与 すれば 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 効 果 が 得 られる? 1/10 量 の15mg/ 日 で 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 血 中 濃 度 になる 腎 機 能 の 廃 絶 した 無 尿 患 者 は 存 在 しないかも?ただし 尿 中 排 泄 率 が 高 いほど 減 量 が 必 要 です
腎 機 能 に 応 じた 薬 物 投 与 設 計 とは? 投 与 補 正 係 数 (R)= Giusti & Hayton 法 1- 尿 中 排 泄 率 (1- 腎 不 全 患 者 のGFR/100) 常 用 量 1200mg/ 日 で 尿 中 未 変 化 率 100%のガバペン R をGFR 50mL/minのCKD 患 者 に 投 与 します いくら 投 与 すれば 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 効 果 が 得 られる? 1/2 量 の600mg/ 日 で 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 血 中 濃 度 になる 常 用 量 1200mg/ 日 で 尿 中 未 変 化 率 100%のガバペン R をGFR 10mL/minのESKD 患 者 に 投 与 します いくら 投 与 すれば 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 効 果 が 得 られる? 1/10 量 の120mg/ 日 で 腎 機 能 正 常 者 と 同 じ 血 中 濃 度 になる 腎 機 能 が 低 いほど 減 量 が 必 要 正 しい 腎 機 能 評 価 は 重 要
日 本 腎 臓 病 薬 物 療 法 学 会 http://jsnp.org/egfr/
CKDの 診 断 指 標 には egfr(ml/min/1.73m 2 ) 投 与 設 計 にはmL/min なぜ 使 い 分 けるのか?
熊 病 院 の 取 り 組 み( 直 近 4カ の 重 要 な 検 査 値 13 項 ) 単 位 は 書 いてないけどeGFR(mL/min/1.73m 2 )です 残 念 ながらBUNはありません
50 歳 の 男 性 で 清 Cr 値 1.0mg/dLでは Aさん:150cm 体 重 40kgの 成 人 男 性 : BSA 1.30m 2 egfr: 63.1mL/min/1.73m 2 未 補 正 egfr: 47.5mL/min CCr: 50mL/min Bさん:170cm 体 重 60kgの 成 人 男 性 : BSA 1.70m 2 egfr: 63.1mL/min/1.73m 2 未 補 正 egfr: 61.9mL/min CCr: 75mL/min Cさん: 190cm 体 重 80kgの 成 人 男 性 : BSA 2.08m 2 egfr: 63.1mL/min/1.73m 2 未 補 正 egfr: 75.8mL/min CCr: 100mL/min Aさん Bさん Cさん BMI BMI BMI 17.8 20.8 22.2
CKDの 重 症 度 分 類 (CKD 診 療 ガイド2012)
検 診 で 蛋 尿 が 多 い は 透 析 患 者 になりやすい Iseki k kidney Int 2003; 63: 1468-1474
血 清 Cr 値 を 基 に した 腎 機 能 推 算 式 の 問 題 点
柄 な 齢 者 にはeGFRは 要 注 意 症 例 90 歳 の 長 期 入 院 男 性 体 重 37.7kg 身 長 150cm 血 清 Cr 0.34mg/dL BUN 15.1mg/dL 血 清 アルブミン 1.7g/dLのMRSA 敗 血 症 患 者 に 対 し バンコマイシンの 投 与 設 計 を 行 った 場 合 1 日 本 人 向 けGFR 推 算 式 によると egfr (ml/min/1.73m 2 )=194 Cr -1.094 Age -0.287 =173.6mL/min/1.73m 2 のような 高 値 が 算 出 されるが 上 記 egfrの 値 の 単 位 は ml/min/1.73m 2 であり 体 表 面 積 補 正 されているため Du Boisの 式 を 用 いて 体 表 面 積 補 正 を 外 すと BSA(m 2 )= 体 重 (kg) 0.425 身 長 (cm) 0.725 0.007184=1.27m 2 となり 173.6mL/min/1.73m 2 を1.27m 2 で 割 ると127.4mL/min となり これによって 算 出 された 実 測 血 清 バンコマイシン 濃 度 との 予 測 誤 差 は-13μg/mLと 大 きかった 目 標 トラフ 値 15μg/mLに 設 定 しても 実 測 値 は28μg/mLに
小 柄 な 高 齢 者 は egfrが 高 く 推 算 されることがある MRSA 感 染 症 に 罹 患 しやすい 症 例 は 長 期 臥 床 の 筋 肉 量 が 少 ない 高 齢 者 が 多 い バンコマイシン の 投 与 設 計 ではこのよう な 症 例 では 過 量 投 与 に なる 危 険 性 がある
バンコマイシン 腎 症 の 悪 循 環 高 齢 者 トラフ 値 を10μg/mL 未 満 を 目 標 に 長 期 臥 床 フレイル 血 清 Cr 低 下 免 疫 能 低 下 MRSA 低 感 受 性 株 の 増 加 院 内 感 染 トラフ 値 を10~20μg/mLを 目 標 に 腎 機 能 の 過 大 評 価 VCMの 投 与 量 増 加 介 入 可 能 腎 障 害 が 増 加? 腎 機 能 の 低 下 VCM 濃 度 がさらに 上 昇
egfrおよびccr 推 算 式 の 問 題 点 血 清 クレアチニン 値 0.6mg/dL 未 満 の 高 齢 者 ではeGFR または 推 算 CCrが 大 きな 値 になりがちである もともとeGFRまたは 推 算 CCrともに 高 齢 者 や 小 児 には 適 応 しにくい 式 であり 腎 機 能 がよくて 清 Cr 値 が 低 いのか? 栄 養 状 態 が 悪 くて 清 Cr 値 が 低 いのか? 上 記 の 見 極 めは 数 値 のみでは 困 難 であり 症 例 ごとに 対 応 して いくしかない 血 清 Cr 値 が0.6mg/dL 未 満 であり 明 らかに 筋 肉 量 の 減 少 した 症 例 では 血 清 Cr 値 0.6を 代 入 して 補 正 するとほとんど の 場 合 予 測 精 度 が 向 上 するが 可 能 な 限 り 実 測 CCr 値 0.715 またはシスタチンCによりeGFRを 算 出 して 投 与 設 計 する
清 Cr 値 をもとにした 腎 機 能 予 測 式 の 限 界 推 定 ク レ ア チ ニ ン ク リ ア ラ ン ス 及 び 推 算 G F R (ml/min) Crベースの 腎 機 能 推 算 式 に 適 してい ない 領 域 このように 小 柄 な 高 齢 女 性 の 患 者 において SCrが 低 い 値 の 際 腎 機 能 の 推 算 は egfr 式 が 高 く 推 算 されることがある 薬 物 投 与 設 計 には 体 表 面 積 補 正 値 は 使 え ない 例 ; 85 歳 女 性 148cm 45kg (1.73m 2 補 正 ) ( 未 補 正 ) 血 清 Cr 値 50
清 Cr 値 をもとにした 腎 機 能 予 測 式 の 限 界 推 定 ク レ ア チ ニ ン ク リ ア ラ ン ス 及 び 推 算 G F R (ml/min) Crベースの 腎 機 能 推 算 式 に 適 してい ない 領 域 血 清 Cr 値 このように 小 柄 な 高 齢 女 性 の 患 者 において SCrが 低 い 値 の 際 腎 機 能 の 推 算 は egfr 式 が 高 く 推 算 されることがある 薬 物 投 与 設 計 には 体 表 面 積 補 正 値 は 使 え ない 例 ; 85 歳 女 性 148cm 45kg (1.73m 2 補 正 ) ( 未 補 正 ) 血 清 Cr 低 値 はバンコマイシン 予 測 誤 差 を 有 意 に 大 きくさせる 独 立 した 影 響 因 子 新 留 将 吾 ら:TDM 研 究 2011 51
緊 急 院 の2/3を 抗 栓 薬 糖 尿 病 薬 が 占 める 通 常 使 用 さ れ る 薬 剤 ハ不 イ適 リ 切 ス使 ク用 薬 薬 ワルファリン インスリン 抗 血 小 板 薬 血 糖 降 下 薬 麻 薬 ジゴキシン HEDIS Beers criteria ジゴキシン 除 く Beers criteria 米 国 では 年 間 推 定 10 万 人 の 高 齢 者 が 薬 剤 有 害 反 応 のために 入 院 する 緊 急 入 院 の 原 因 のほとんどが4つの 一 般 的 な 製 剤 による 有 害 事 象 の48%が80 歳 以 上 でその 2/3が 過 剰 服 用 による 0 5 10 15 20 25 30 35 10,000 人 の 外 来 患 者 あたりの 緊 急 入 院 者 数 Budnitz DS, et al: N Engl J Med 365: 2002-2012, 2011
清 シスタチンCと 清 クレアチニン 値 の 反 応 性 (mg/dl mg/l) 15 血 清 シスタチンC 濃 度 (mg/l) 血 清 濃 度 10 血 清 クレアチニン 値 (mg/dl) 5 血 清 Cr 値 の ブラインド 領 域 血 清 シスタチンC 値 の ブラインド 領 域 0 0 30 60 90 120 GFR (ml/ 分 /1.73m2)
シスタチンCの 利 点 シスタチンCをコードする 遺 伝 子 はハウスキーピングタイプ つまり 遺 伝 子 による 発 現 の 影 響 を 受 けないどこにでもある 13,000daltonの 塩 基 性 低 分 子 蛋 白 で 全 身 の 有 核 細 胞 から 常 に 同 じ 速 度 で 産 生 される 血 中 のシスタチンCは 腎 糸 球 体 から 濾 過 され 近 位 尿 細 管 で 再 吸 収 される クレアチニンのように 性 差 はなく 年 齢 による 影 響 食 事 運 動 に よる 影 響 も 小 さい 血 清 濃 度 は0.5-1.0mg/Lで 約 10 倍 で 血 清 Cr 値 に 近 似 し GFRのマーカーになり 尿 中 濃 度 は 尿 細 管 障 害 の マーカーになる 男 性 で1mg/L 女 性 で0.85mg/L 以 上 では 異 常 クレアチニンに 比 し 腎 機 能 低 下 の 初 期 から 上 昇 するため 早 期 腎 機 能 障 害 が 診 断 できる 24 時 間 蓄 尿 も 不 要 で 血 清 0.3mLで 測 定 可 能
薬 物 投 与 設 計 時 に 使 う 腎 機 能 検 査 は? 1イヌリン 投 与 による 実 測 GFR(Cin) 21 日 蓄 尿 による 実 測 CCr 手 技 が 煩 雑 なため 実 際 的 でない 正 確 な 蓄 尿 ができて いれば 非 常 に 有 用 3CG 式 による 推 算 CCr 4eGFR(mL/min/1.73m 2 ) 5eGFR(mL/min) 6 血 清 Cr 値 7 血 清 Cr 値 +0.2から 算 出 した 推 算 CCr 8 血 清 シスタチンC 値 体 重 年 齢 の 影 響 を 受 けることに 配 慮 痩 せた 患 者 や 院 内 感 染 時 には 有 用? CKDの 診 断 指 標 に 用 いる 薬 物 投 与 設 計 では 用 いない 痩 せた 患 者 では 過 大 評 価 する 弱 点 が あるが 推 算 式 としては 最 も 優 れている egfr30~40まで 上 昇 しにくい CKDステージ4~5では 有 用 欧 米 の 添 付 文 書 の 読 み 替 えには 適 してる? CKDステージ2~3の 軽 度 から 有 用 ステージ5では 血 清 Cr 値 で 十 分
薬 物 投 与 設 計 時 に 使 う 腎 機 能 検 査 は? 1イヌリン 投 与 による 実 測 GFR(Cin) 21 日 蓄 尿 による 実 測 CCr 3CG 式 による 推 算 CCr 手 技 が 煩 雑 なため 実 際 的 でない 正 確 な 蓄 尿 ができて いれば 非 常 に 有 用 体 重 年 齢 の 影 響 を 受 けることに 配 慮 痩 せた 患 者 や 院 内 感 染 時 には 有 用? CKDの 診 断 指 標 に 用 いる 薬 物 投 与 設 計 では 用 いない 薬 物 投 与 設 計 時 の 腎 機 能 の 見 方 の 鉄 則 : 4eGFR(mL/min/1.73m 2 ) 薬 物 投 与 設 計 時 にeGFRは 体 表 面 積 未 補 正 値 (ml/min) 5eGFR(mL/min) を 用 いる ただし 抗 菌 薬 抗 がん 薬 のように 腎 機 能 別 投 与 量 がmg/kg mg/m 6 血 清 Cr 値 2 に 設 定 されている 場 合 には 体 表 面 積 未 補 正 egfr(ml/min/1.73m 2 )を 用 いる 欧 米 の 添 付 文 書 の 7 痩 血 せた 清 Cr 患 値 者 +0.2から 腎 機 能 算 の 出 変 した 動 しやすい 推 算 CCr 症 例 では 血 清 Cr 値 を 用 いた 推 算 式 では 正 確 に 予 測 できないので 実 測 CCr 8 0.715かシスタチンCによるeGFR 血 清 値 算 出 が 有 効 痩 せた 患 者 では 過 大 評 価 する 弱 点 が あるが 推 算 式 としては 最 も 優 れている egfr30~40まで 上 昇 しにくい CKDステージ4~5では 有 用 読 み 替 えには 適 してる? CKDステージ2~3の 軽 度 から 有 用 ステージ5では 血 清 Cr 値 で 十 分
腎 薬 の 今 まで とこれから
各 地 の 腎 と 薬 剤 研 究 会 の 分 布 ( のみ 腎 臓 病 薬 物 療 法 学 会 ) 14 15 2 13 21 20 10 7 17 4 11 8 9 1 18 5 14 6 16 19 12 3 日 本 腎 と 薬 剤 研 究 会 日 本 腎 臓 病 薬 物 療 法 学 会 11999 関 西 22002 北 部 九 州 32005 北 海 道 42006 広 島 52006 中 部 62006 東 京 72006 熊 本 82006 香 川 92007 徳 島 102009 長 崎 112010 愛 媛 122011 宮 城 132011 福 岡 142012 群 馬 152013 山 口 162013 神 奈 川 172013 広 島 備 北 182013 三 泗 鈴 192014 静 岡 202015 大 分 21 2015 佐 賀
第 2 回 地 域 連 絡 協 議 会 地 域 連 絡 協 議 会 会 長 : 八 重 徹 司 統 計 調 査 委 員 長 : 小 林 道 也 6 月 12 日 ( 日 : 日 本 透 析 医 学 会 会 期 中 )13 時 ~17 時 於 : 新 大 阪 地 域 腎 薬 間 の 連 絡 協 議 する 機 会 を 持 ち 情 報 を 共 有 できる 大 規 模 調 査 大 規 模 研 究 が 可 能 地 域 で 埋 もれていた 優 れた 人 材 を 発 見 しやすくなる それによって テキストの 執 筆 査 読 JJNP 誌 の 査 読 がよりスムーズになるし 若 手 腎 の 経 験 の 少 ない 人 も 学 術 大 会 などで 活 躍 できるようになる 1つの 地 域 腎 薬 でゼロから 複 数 名 の 参 加 が 可 能 参 加 者 は 会 長 でなくても 地 域 腎 薬 の 役 員 で 学 会 会 員 であり 研 究 に 興 味 があり 熱 意 のある 方 であればどなたでも 参 加 可 能 透 析 医 学 会 に 参 加 せずに 協 議 会 に 参 加 する 方 には 当 学 会 の 定 める 旅 費 規 定 によって 学 会 が 交 通 費 を 負 担 します
日 本 腎 臓 病 薬 物 療 法 学 会 The Japanese society of Nephrology and pharmacotherapy 無 料 配 布 2016 年 3 月 日 腎 薬 誌 特 別 号 (1,450 薬 の 腎 機 能 別 薬 剤 投 与 方 法 一 覧 と 動 態 パラメータ 4 冊 分 を1 冊 に! ) 2016 年 5 月 ポケットブック ( 日 腎 薬 誌 特 別 号 に 準 拠 した 持 ち 運 び 可 能 なポケットブック!) A4 判 210mm 297mm ポケット ブック 小 B6 判 112mm 174mm 対 象 2016 年 度 (2015/9/1~2016/8/31)の 年 会 費 を 支 払 われた 方 ( 学 生 会 員 は 除 く) お 問 合 せ E-Mail:shnaga@kumamoto-u.ac.jp / Tel:070-5665-4572( 受 付 時 間 : 月 ~ 金 8:30~12:30)
まとめ CKD 患 者 に 要 注 意 の10の 薬 物 ゾビラックス R /バルトレックス R H2 遮 断 薬 (ガスターRなど) ザイロリック R リリカ R シンメトレル R ( 精 神 錯 乱 ) シベノール R ( 低 血 糖 ) ジゴキシン R (ジゴキシン 中 毒 ) 副 作 用 発 生 率 頻 度 が 高 い 透 析 で 抜 けない 致 死 性 副 作 用 あり アルダクトン R A+RAS 阻 害 薬 バクタ R +RAS 阻 害 薬 ワルファリン+NSAIDs 高 カリウム 血 症 による 突 然 死 の 危 険 性 出 血 死