告 示 埼 玉 県 選 管 告 示 第 六 十 四 号 平 成 二 十 七 年 四 月 二 十 六 日 執 行 の 狭 山 市 議 会 議 員 一 般 選 挙 に お け る 当 選 の 効 力 に 関 す る 審 査 の 申 立 て に つ い て 当 委 員 会 は 次 の と お り 裁 決 し た 平 成 二 十 七 年 九 月 四 日 埼 玉 県 選 挙 管 理 委 員 会 委 員 長 滝 瀬 副 次
裁 決 書 審 査 申 立 人 丹 羽 國 臣 上 記 審 査 申 立 人 から 平 成 27 年 7 月 8 日 付 けで 提 起 された 同 年 4 月 26 日 執 行 の 狭 山 市 議 会 議 員 一 般 選 挙 における 当 選 の 効 力 に 関 する 審 査 の 申 立 てについて 当 委 員 会 は 次 のとおり 裁 決 する 主 文 本 件 審 査 の 申 立 てを 棄 却 する 審 査 の 申 立 ての 趣 旨 及 び 理 由 1 審 査 の 申 立 ての 趣 旨 審 査 申 立 人 ( 以 下 申 立 人 という )は 平 成 27 年 4 月 26 日 執 行 の 狭 山 市 議 会 議 員 一 般 選 挙 ( 以 下 本 件 選 挙 という )における 当 選 人 矢 馳 一 郎 ( 以 下 当 選 人 という )の 当 選 を 無 効 とする 決 定 を 求 めた 異 議 の 申 出 について 狭 山 市 選 挙 管 理 委 員 会 ( 以 下 市 委 員 会 という )が 同 年 6 月 30 日 付 けで 申 立 人 の 異 議 の 申 出 を 棄 却 す る 決 定 ( 以 下 原 決 定 という )をしたので これを 不 服 として 当 委 員 会 に 対 し 原 決 定 を 取 り 消 すとの 裁 決 を 求 める というものである 2 審 査 の 申 立 ての 理 由 申 立 人 は 平 成 27 年 1 月 26 日 以 前 から 狭 山 市 内 に 引 き 続 き 住 所 を 有 しておらず 本 件 選 挙 の 被 選 挙 人 たる 資 格 を 有 していないことは 明 らかであるから 当 選 人 の 当 選 を 有 効 とした 原 決 定 を 取 り 消 すべきと 主 張 している その 理 由 を 要 約 すれば 次 のとおりである (1) 市 委 員 会 の 審 理 不 足 について 市 委 員 会 は 原 決 定 を 行 うに 当 たり 申 立 人 に 対 する 口 頭 意 見 陳 述 の 際 に 録 音 記 録 を 取 らず 申 立 人 からの 再 度 の 口 頭 意 見 陳 述 を 拒 否 している また 当 選 人 に 関 す る 家 族 の 居 住 地 調 査 及 び 近 隣 住 民 への 聴 取 調 査 を 行 っておらず 当 選 人 のみの 証 言 で 判 断 し 家 族 や 関 係 人 の 出 頭 や 証 言 を 求 めていないのみならず 川 越 市 の 家 族 の 所 在 地 も 承 知 していないなど 市 委 員 会 の 審 理 には 不 足 がある (2) 当 選 人 の 被 選 挙 権 の 欠 如 について ア 原 決 定 で 当 選 人 は 平 成 13 年 11 月 に 狭 山 市 中 央 ( 以 下 現 住 所 地 という ) から 東 京 都 板 橋 区 へ 転 出 後 結 婚 長 男 誕 生 の 後 平 成 20 年 4 月 より2 年 間 1
単 身 でモザンビーク 共 和 国 に 赴 任 し 帰 国 後 平 成 22 年 5 月 に 単 身 で 現 住 所 地 に 転 入 したとしている しかし 平 成 23 年 6 月 に 次 男 が 誕 生 しており 帰 国 後 も 妻 子 と 同 居 を 継 続 していたことが 認 められ 当 選 人 の 生 活 の 本 拠 は 妻 子 が 住 む 居 住 地 にあった 平 成 22 年 11 月 に 妻 子 は 川 越 市 に 転 入 したが 当 選 人 は 頻 繁 に 妻 子 の 家 に 帰 っており 当 選 人 の 生 活 の 本 拠 は 川 越 市 にある イ 原 決 定 では 現 住 所 地 の 家 財 道 具 は 日 常 の 生 活 を 営 むのに 十 分 なものが 揃 えら れているとしているが それら 家 財 道 具 のほとんどは 亡 くなった 母 の 所 有 物 と 考 えられ これが 現 住 所 地 に 居 住 している 証 明 にはならない ウ 電 気 ガス 及 び 水 道 料 金 の 使 用 量 は 事 務 所 として 日 常 使 用 していれば 発 生 す るものであり 特 に 平 成 26 年 12 月 以 降 は 4 月 の 選 挙 準 備 期 間 中 であり 使 用 量 の 増 加 は 当 然 である 争 点 公 職 選 挙 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 100 号 ) 第 9 条 第 2 項 には 日 本 国 民 たる 年 齢 満 20 年 以 上 の 者 で 引 き 続 き3 箇 月 以 上 市 町 村 の 区 域 内 に 住 所 を 有 する 者 は その 属 する 地 方 公 共 団 体 の 議 会 の 議 員 及 び 長 の 選 挙 権 を 有 する と 同 法 第 10 条 第 1 項 第 5 号 に は 市 町 村 の 議 会 の 議 員 についてはその 選 挙 権 を 有 する 者 で 年 齢 満 25 年 以 上 のもの が 被 選 挙 権 を 有 すると 規 定 されている したがって 当 選 人 が 本 件 選 挙 の 被 選 挙 権 の 要 件 である 引 き 続 き3 箇 月 以 上 すな わち 平 成 27 年 1 月 26 日 から 同 年 4 月 26 日 までの 間 狭 山 市 内 に 住 所 を 有 する 者 で あるか 否 かが 争 点 である 裁 決 の 理 由 当 委 員 会 は この 審 査 の 申 立 てにつきその 要 件 を 審 理 し その 結 果 適 法 なものと 認 めたのでこれを 受 理 し 市 委 員 会 からは 弁 明 書 を 申 立 人 からは 反 論 書 をそれぞれ 徴 し た さらに 市 委 員 会 及 び 申 立 人 に 対 して 関 係 する 証 拠 物 件 の 提 出 を 求 めるとともに 申 立 人 及 び 参 加 人 には 口 頭 意 見 陳 述 の 機 会 を 与 え 申 立 人 を 含 む 関 係 人 に 対 して 証 言 及 び 申 述 を 求 めるなど 慎 重 に 審 理 した 1 住 所 認 定 についての 解 釈 住 所 については 民 法 ( 明 治 29 年 法 律 第 89 号 ) 第 22 条 で 各 人 の 生 活 の 本 拠 をその 者 の 住 所 とする と 規 定 され 特 に 選 挙 に 関 しては 住 所 は 一 人 につき 一 箇 所 に 限 定 されているものと 解 すべきである ( 昭 和 23 年 12 月 18 日 最 高 裁 判 所 判 決 )とされている 2
また 選 挙 権 の 要 件 としての 住 所 は その 人 の 生 活 にもっとも 関 係 の 深 い 一 般 的 生 活 全 生 活 の 中 心 をもってその 者 の 住 所 と 解 すべく 所 論 のように 私 生 活 の 住 所 事 業 活 動 面 の 住 所 政 治 活 動 面 の 住 所 等 を 分 離 して 判 断 すべきものではない ( 昭 和 35 年 3 月 22 日 最 高 裁 判 所 判 決 )とされ 一 定 の 場 所 が 住 所 に 当 たるか 否 かは 客 観 的 な 生 活 の 本 拠 たる 実 体 を 具 備 しているか 否 かによって 決 すべきものであるから 主 観 的 に 住 所 を 移 転 させる 意 思 があることのみをもって 直 ちに 住 所 の 設 定 喪 失 を 生 ずるものではなく また 住 所 を 移 転 させる 目 的 で 転 出 届 がされ 住 民 基 本 台 帳 上 転 出 の 記 録 がされたとしても 実 際 に 生 活 の 本 拠 を 移 転 していなかったときは 住 所 を 移 転 したものと 扱 うことはできないのである ( 平 成 9 年 8 月 25 日 最 高 裁 判 所 判 決 ) とされている さらに 各 人 が 起 居 の 場 所 としている 住 居 等 の 所 在 地 が 客 観 的 に 生 活 の 本 拠 として の 実 体 を 具 備 しているか 否 かは 社 会 通 念 に 照 らして 諸 般 の 事 情 を 考 慮 した 上 で 総 合 判 断 されるものと 解 するのが 相 当 である ( 平 成 23 年 12 月 20 日 大 阪 高 等 裁 判 所 判 決 )とされている このような 観 点 から 平 成 27 年 1 月 26 日 から 同 年 4 月 26 日 までの 間 における 当 選 人 の 生 活 の 本 拠 について 判 断 する 2 前 提 となる 事 実 (1) 当 選 人 は 平 成 13 年 11 月 に 現 住 所 地 から 東 京 都 板 橋 区 へ 転 出 後 平 成 18 年 11 月 に 結 婚 し 平 成 20 年 2 月 に 長 男 が 誕 生 した (2) 当 選 人 は 平 成 20 年 4 月 から 約 2 年 間 単 身 でモザンビーク 共 和 国 に 赴 任 した その 後 平 成 22 年 5 月 に 帰 国 し 単 身 で 現 住 所 地 を 住 所 とする 転 入 届 を 提 出 した (3) 平 成 22 年 11 月 に 妻 及 び 長 男 が 東 京 都 板 橋 区 から 川 越 市 に 転 入 した (4) 当 選 人 は 平 成 23 年 4 月 24 日 執 行 狭 山 市 議 会 議 員 一 般 選 挙 ( 以 下 前 回 選 挙 という )に 立 候 補 し 2,240 票 を 得 て25 人 中 15 位 で 当 選 した (5) 平 成 23 年 6 月 に 次 男 が 誕 生 し 川 越 市 に 出 生 届 が 提 出 された (6) 当 選 人 は 本 件 選 挙 に 立 候 補 し 1,987 票 を 得 て31 人 中 13 位 で 当 選 した 3 市 委 員 会 の 弁 明 書 の 内 容 (1) 審 理 の 実 施 方 法 について ア 口 頭 意 見 陳 述 は 録 音 記 録 を 取 らなければならないという 規 定 はなく その 旨 は 申 立 人 も 承 知 していた また 口 頭 意 見 陳 述 終 了 後 申 出 人 から 録 取 書 に 陳 述 内 容 に 相 違 ない 旨 の 署 名 押 印 を 受 けている イ 家 族 の 居 住 地 調 査 及 び 近 隣 住 民 への 聴 取 調 査 については 狭 山 市 市 民 部 市 民 課 に 対 し 住 民 基 本 台 帳 法 ( 昭 和 42 年 法 律 第 81 号 )に 基 づく 調 査 を 依 頼 しており その 中 で 行 われる 調 査 をもって 委 員 会 の 調 査 に 代 えた ウ 関 係 人 の 出 頭 及 び 証 言 を 含 めた 審 理 の 実 施 方 法 の 決 定 は 選 挙 管 理 委 員 会 の 権 限 3
である (2) 居 住 実 体 について ア 次 男 の 誕 生 は 事 実 として 認 めるが 当 選 人 が 妻 子 と 同 居 することの 証 左 となる ものではない イ 現 住 所 地 は 当 選 人 が 生 まれ 育 った 実 家 であることから その 家 財 道 具 は 家 族 の 所 有 物 であり 日 常 生 活 に 必 要 なものは 揃 っていることを 述 べたものである ウ 現 住 所 地 の 水 道 使 用 量 については 仮 に 事 務 所 として 日 常 使 用 し 川 越 市 に 戻 る 生 活 を 前 提 として 発 生 する 水 量 としては かなり 多 いものといえる 4 申 立 人 の 反 論 書 の 内 容 (1) 市 委 員 会 は 当 選 人 に 関 する 東 京 都 板 橋 区 への 住 民 基 本 台 帳 法 による 照 会 を 怠 り また 当 選 人 の 妻 子 が 現 在 は 川 越 市 に 住 んでいることを 把 握 しながらもその 確 認 を 怠 っている (2) 当 選 人 はモザンビーク 共 和 国 から 帰 国 後 板 橋 区 に 妻 子 とともに 居 住 しており 当 選 人 の 妻 子 が 川 越 市 に 転 入 したのを 機 に 当 選 人 も 川 越 市 に 居 住 し 選 挙 用 事 務 所 として 現 在 地 の 使 用 を 開 始 した (3) 当 選 人 の 前 回 選 挙 及 び 本 件 選 挙 の 選 挙 公 報 において 経 歴 詐 称 があった 5 当 選 人 の 自 らの 生 活 の 本 拠 に 関 する 証 言 (1) 狭 山 市 議 会 議 員 以 外 の 活 動 について ア 当 選 人 は 狭 山 市 内 の 空 きテナントを 利 用 して 同 市 内 の 企 業 団 体 の 協 力 に より 近 所 の 子 供 たちに 体 験 講 座 を 提 供 するNPO 法 人 を 運 営 し 自 身 が 代 表 を 務 めている イ また 被 災 地 の 復 興 支 援 成 年 後 見 制 度 の 普 及 啓 発 多 世 代 交 流 や 地 域 交 流 に 関 する 狭 山 市 内 の 各 NPO 法 人 に 所 属 するとともに メンバーとして 参 加 してお り その 他 にも 同 市 内 の 幾 つかの 団 体 に 所 属 し 活 動 を 行 っている (2) 現 住 所 地 における 当 選 人 の 生 活 実 体 について ア 単 身 で 現 住 所 地 に 居 住 しており 炊 事 洗 濯 は 現 住 所 地 で 当 選 人 自 身 が 行 って いる また 入 浴 も 現 住 所 地 で 行 っている イ 日 常 的 な 買 い 物 は 現 住 所 地 から 徒 歩 2 3 分 の 距 離 にあるスーパーマーケッ ト(マルエツ 入 間 川 店 )で 行 っている ウ 狭 山 市 の 可 燃 ごみの 回 収 は 月 曜 日 と 木 曜 日 の 週 2 回 あるが ごみを 出 す 頻 度 は 週 1 回 程 度 である エ 現 住 所 地 で 自 治 会 に 加 入 しており 行 事 等 には 積 極 的 に 参 加 している オ 銀 行 等 の 預 金 については 現 住 所 地 の 近 隣 にある 銀 行 の 支 店 で 定 期 的 に 入 出 金 している (3) 川 越 市 の 妻 子 との 関 係 について 4
ア 長 男 の 出 産 を 控 えた 平 成 19 年 頃 に 妻 が 川 越 市 の 実 家 に 帰 ったことをきっかけ に その 後 当 選 人 と 妻 は 別 居 の 状 態 が 続 いている 必 ずしも 別 居 していて 不 都 合 がなく それぞれの 生 活 を 尊 重 するため 互 いの 理 解 の 上 別 居 生 活 を 続 けて いる イ 川 越 市 の 妻 子 の 家 へは 毎 月 1 回 から5 回 平 均 で 月 3 回 程 度 会 いに 行 ってい る 子 供 の 学 校 行 事 等 にも 出 席 している 6 関 係 人 の 申 述 (1) 当 選 人 の 妻 に 対 し 証 言 を 得 るため 当 委 員 会 への 出 頭 を 求 めたが 指 定 期 日 には 現 れなかった 後 日 川 越 市 に 住 む 当 選 人 の 妻 の 家 において 面 接 により 申 述 が 得 ら れたところ その 聴 取 した 内 容 を 要 約 すると 次 のとおりである ア 妻 は 専 業 主 婦 であり 主 に 当 選 人 の 収 入 により 生 計 を 立 てている イ 妻 は 東 京 都 板 橋 区 に 居 住 していた 時 期 から 川 越 市 の 実 家 の 両 親 の 家 を 度 々 訪 れ ており 平 成 22 年 に 同 市 を 住 所 とする 転 入 届 を 提 出 した ウ 当 選 人 と 妻 子 とは それぞれ 狭 山 市 と 川 越 市 で 別 々に 暮 らしている エ 別 居 している 理 由 は 当 選 人 は 職 業 上 狭 山 市 に 住 所 を 有 することが 必 要 であ るが 妻 は 狭 山 市 に 住 むことは 考 えていないためである オ 当 選 人 は 平 均 して 毎 月 3 回 程 度 川 越 市 の 妻 子 を 訪 れているが 業 務 が 多 忙 の 場 合 には 全 く 来 ない 月 もある 当 選 人 は 妻 子 を 訪 れた 際 家 に 泊 まることはほ とんどなく また 家 ではなく 外 で 会 うこともあった (2) 現 住 所 地 において 近 隣 住 民 に 聴 取 調 査 を 行 ったところ 次 の 申 述 が 得 られた ア 当 選 人 の 居 室 について 当 選 人 が 住 んでいる 様 子 は 窺 える イ 来 客 の 対 応 をしている 声 が 聞 こえることがある ウ 当 選 人 の 妻 子 は 見 かけない エ 当 選 人 は 駐 車 場 を 借 りており 車 が 止 まっていたり 出 たりしている( 調 査 当 日 車 は 駐 車 されていなかった ) 7 当 委 員 会 が 認 定 した 事 実 市 委 員 会 及 び 関 係 人 が 提 出 した 証 拠 物 件 並 びに 当 委 員 会 が 収 集 した 証 拠 物 件 から 次 の 事 実 が 認 められる (1) 現 住 所 地 の 土 地 及 び 建 物 は 登 記 簿 上 当 選 人 の 母 の 名 義 となっている (2) 当 選 人 の 妻 子 の 川 越 市 における 住 所 地 の 土 地 及 び 建 物 は 登 記 簿 上 当 選 人 の 妻 の 名 義 となっている (3) 現 住 所 地 における 電 気 ガス 及 び 水 道 の 使 用 状 況 は 以 下 のとおりである ア 電 気 の 使 用 量 5
平 成 26 年 10 月 26.9.23~26.10.23 129kWh 平 成 26 年 11 月 26.10.24~26.11.22 129kWh 平 成 26 年 12 月 26.11.23~26.12.23 212kWh 平 成 27 年 1 月 26.12.24~27.1.22 310kWh 平 成 27 年 2 月 27.1.23~27.2.23 322kWh 平 成 27 年 3 月 27.2.24~27.3.22 215kWh 平 成 27 年 4 月 27.3.23~27.4.23 172kWh イ ガスの 使 用 量 平 成 26 年 10 月 26.9.5~26.10.8 15m3 平 成 26 年 11 月 26.10.9~26.11.6 17m3 平 成 26 年 12 月 26.11.7~26.12.4 30m3 平 成 27 年 1 月 26.12.5~27.1.7 51m3 平 成 27 年 2 月 27.1.8~27.2.4 40m3 平 成 27 年 3 月 27.2.5~27.3.9 57m3 平 成 27 年 4 月 27.3.10~27.4.7 40m3 平 成 27 年 5 月 27.4.8~27.5.9 35m3 ウ 水 道 の 使 用 量 平 成 26 年 11 月 26.9.14~26.11.10 22m3 平 成 27 年 1 月 26.11.11~27.1.10 29m3 平 成 27 年 3 月 27.1.11~27.3.12 29m3 平 成 27 年 5 月 27.3.13~27.5.15 27m3 (4) 当 選 人 の 妻 子 の 川 越 市 における 住 所 地 の 電 気 ガス 及 び 水 道 の 使 用 状 況 は 以 下 の とおりである ア 電 気 の 使 用 量 平 成 26 年 10 月 26.9.3~26.10.3 148.5kWh 平 成 26 年 11 月 26.10.4~26.11.5 165.2kWh 平 成 26 年 12 月 26.11.6~26.12.4 210.1kWh 平 成 27 年 1 月 26.12.5~27.1.6 370.2kWh 平 成 27 年 2 月 27.1.7~27.2.5 366.9kWh 平 成 27 年 3 月 27.2.6~27.3.4 308.5kWh 平 成 27 年 4 月 27.3.5~27.4.2 220.6kWh イ ガスの 使 用 量 6
平 成 26 年 10 月 26.9.13~26.10.17 13m3 平 成 26 年 11 月 26.10.18~26.11.14 16m3 平 成 26 年 12 月 26.11.15~26.12.12 21m3 平 成 27 年 1 月 26.12.13~27.1.16 35m3 平 成 27 年 2 月 27.1.17~27.2.13 30m3 平 成 27 年 3 月 27.2.14~27.3.17 34m3 平 成 27 年 4 月 27.3.18~27.4.15 24m3 平 成 27 年 5 月 27.4.16~27.5.16 17m3 ウ 水 道 の 使 用 量 平 成 26 年 11 月 26.9.4~26.11.6 26m3 平 成 27 年 1 月 26.11.7~27.1.6 27m3 平 成 27 年 3 月 27.1.7~27.3.3 26m3 平 成 27 年 5 月 27.3.4~27.5.2 26m3 8 当 委 員 会 の 判 断 申 立 人 の 主 張 について 次 のとおり 判 断 する (1) 申 立 理 由 (1)について 申 立 人 は 本 件 選 挙 に 係 る 異 議 申 出 の 審 理 について 市 委 員 会 における 口 頭 意 見 陳 述 の 不 備 や 調 査 が 不 十 分 であることを 主 張 するが 異 議 申 出 の 審 理 は 職 権 審 理 主 義 に 基 づき 行 われるものであり その 審 理 における 手 段 方 法 等 は 法 令 に 定 めるも のを 除 き 市 委 員 会 の 裁 量 の 範 ちゅうに 属 するものである したがって 単 に 市 委 員 会 の 審 理 の 方 法 又 はその 適 否 を 指 摘 する 申 立 人 の 主 張 は 認 められない よって 申 立 理 由 (1)は 理 由 がない (2) 申 立 理 由 (2)アについて 申 立 人 は 平 成 22 年 11 月 に 当 選 人 の 妻 子 は 川 越 市 に 転 居 したが 当 選 人 は 頻 繁 に 妻 子 の 家 に 帰 っており 当 選 人 の 生 活 の 本 拠 は 川 越 市 にあると 主 張 する 埼 玉 県 県 民 生 活 部 共 助 社 会 づくり 課 が 開 設 するホームページである 埼 玉 県 NPO 情 報 ステーション(NPOこばとんびん)で 確 認 したところ 当 選 人 は 市 議 会 議 員 としての 公 務 の 他 に NPO 法 人 まちのつながり 推 進 室 の 代 表 理 事 として 狭 山 市 内 で 活 動 を 行 っている また 現 住 所 地 の 自 治 会 に 加 入 しており 行 事 にも 参 加 する 等 同 市 内 で 公 私 ともに 地 域 に 密 着 した 生 活 を 営 んでいることが 認 められる 日 常 の 買 い 物 は 当 選 人 から 提 出 されたレシートから 現 住 所 地 の 近 隣 にあるス ーパーマーケットで 行 われていることが 確 認 でき また 預 金 の 入 出 金 についても 当 選 人 から 提 出 された 預 金 通 帳 の 写 しにより 日 常 的 に 現 住 所 地 近 隣 の 銀 行 支 店 を 利 用 していることが 確 認 できた いずれも 当 選 人 の 証 言 と 一 致 しており こうした 点 からも 当 選 人 が 現 住 所 地 で 日 常 生 活 を 営 んでいることが 認 められる 7
また 現 住 所 地 の 近 隣 住 民 の 申 述 においても 当 選 人 が 現 住 所 地 に 居 住 している ことを 否 定 するものはなかった 一 方 当 選 人 及 び 妻 は 長 男 の 出 産 を 控 えた 平 成 19 年 頃 から 別 居 状 態 にあり モザンビーク 共 和 国 からの 帰 国 後 も 平 成 22 年 5 月 に 当 選 人 のみが 現 住 所 地 に 転 入 し 同 年 11 月 には 妻 子 が 東 京 都 板 橋 区 から 川 越 市 に 転 入 している 別 居 の 理 由 について 当 選 人 及 び 妻 の 証 言 は これまでの 互 いの 生 活 スタイルを 変 えたくない という 点 で 一 致 しており それぞれの 意 思 のもと 別 居 していることが 認 められる さらに 当 選 人 は これまで 一 度 も 川 越 市 において 住 民 登 録 を 行 ったことはなく 仮 に 同 市 に 生 活 の 本 拠 があるとするならば 相 応 の 生 活 実 体 が 生 じるはずであるが そのことを 示 す 客 観 的 な 証 拠 や 証 言 は 得 られなかった なお 申 立 人 からは 当 選 人 が 頻 繁 に 妻 子 の 家 に 帰 っており 当 選 人 の 生 活 の 本 拠 が 川 越 市 にあるとする 主 張 を 裏 付 ける 客 観 的 証 拠 は 提 出 されず また 有 効 な 証 言 もなく その 根 拠 は 専 ら 伝 聞 及 び 推 量 の 域 にとどまっている よって 申 立 理 由 (2)アは 理 由 がない (3) 申 立 理 由 (2)イについて 申 立 人 は 家 財 道 具 は 亡 くなった 母 の 所 有 物 と 考 えられるため 現 住 所 地 に 日 常 の 生 活 を 営 むために 十 分 な 家 財 道 具 が 備 えられていることをもって 当 選 人 が 現 住 所 地 に 居 住 している 証 明 にはならないと 主 張 する しかしながら 市 委 員 会 は 家 財 道 具 の 所 在 の 事 実 について 現 住 所 地 に 当 選 人 の 生 活 の 実 体 があるか 否 かの 判 断 材 料 の 一 つにしているに 過 ぎず その 所 在 のみをも って 現 住 所 地 に 当 選 人 の 生 活 の 本 拠 があると 判 断 しているものではない よって 申 立 理 由 (2)イは 理 由 がない (4) 申 立 理 由 (2)ウについて 平 成 27 年 1 月 から 同 年 4 月 の 現 住 所 地 における 電 気 ガス 及 び 水 道 の 使 用 量 に ついては 単 に 事 務 所 として 使 用 したと 考 えるには 使 用 量 が 多 いと 認 められ むし ろ その 場 所 で 当 選 人 が 洗 濯 や 入 浴 なども 含 めた 日 常 生 活 を 営 んでいると 考 えるの が 自 然 である よって 申 立 理 由 (2)ウは 理 由 がない なお 申 立 人 は 反 論 書 及 び 審 尋 において 前 回 選 挙 及 び 本 件 選 挙 において 当 選 人 の 選 挙 公 報 に 経 歴 詐 称 があったと 主 張 するが 当 選 人 については その 罰 則 該 当 行 為 につき 有 罪 判 決 が 確 定 することにより 当 然 にその 当 選 を 無 効 とする 旨 が 定 められ ている( 公 職 選 挙 法 第 251 条 )ことに 徴 すると 当 選 人 の 行 為 の 右 罰 則 該 当 の 有 無 についての 認 定 判 断 は 専 ら 刑 事 上 の 訴 追 とその 結 果 に 委 ねられているものと 解 すべきである ( 平 成 4 年 12 月 17 日 名 古 屋 高 等 裁 判 所 判 決 )とされており 仮 に 申 立 人 が 主 張 するような 違 法 な 選 挙 運 動 の 行 為 があったとしても 当 委 員 会 には 当 該 行 為 について 違 法 であるか 否 かを 判 断 する 権 限 はなく これまで 当 選 人 が 公 職 選 挙 法 第 251 条 に 掲 げる 刑 に 処 せられることがない 以 上 当 選 人 の 当 選 が 無 効 と 8
なるものではない 以 上 のとおり 申 立 人 の 主 張 には 理 由 がなく 原 決 定 を 取 り 消 すべきとする 申 立 人 の 審 査 の 申 立 てについて 公 職 選 挙 法 第 216 条 第 2 項 において 準 用 する 行 政 不 服 審 査 法 ( 昭 和 37 年 法 律 第 160 号 ) 第 40 条 第 2 項 の 規 定 に 基 づき 主 文 のとおり 裁 決 する 平 成 27 年 9 月 4 日 埼 玉 県 選 挙 管 理 委 員 会 委 員 長 滝 瀬 副 次 委 員 石 田 昌 彰 委 員 山 本 晴 造 委 員 坂 口 護 9