4.2011 年 度 調 査 結 果 1 回 答 施 設 大 阪 府 内 では 年 間 約 7 万 5 千 件 の 分 娩 を 約 150の 施 設 で 行 っているが 今 回 の 調 査 ではその 全 ての 施 設 へ 調 査 依 頼 を 行 い 27の 施 設 から 計 254 件 の 未 受 診 妊 婦 の 報 告 ( 表 1)が 寄 せられた そのうち236 件 (92.9%) はOGCS 加 盟 病 院 (21 施 設 )で 18 件 は 一 般 診 療 所 病 院 (6 施 設 )が 取 り 扱 っており 最 も 多 い 病 院 では 年 間 30 例 の 未 受 診 妊 婦 を 取 り 扱 っていた 居 住 地 ( 表 2)は 人 口 比 率 でみれば 大 きな 差 はないと 思 われる 調 査 の 限 界 であるが 不 明 が90 件 ある この 中 には 住 所 不 定 居 住 地 を 明 らかに 出 来 ない( 違 法 行 為 者 )な ども 含 まれている 2 発 生 頻 度 今 回 調 査 では 約 300 分 娩 に1 回 の 未 受 診 妊 婦 報 告 があった 過 去 2 年 間 に 比 べて60% 強 の 増 加 であった この 激 増 の 意 味 する 所 は 調 査 の 性 格 上 完 全 には 解 明 できない 但 し 調 査 の 方 法 用 紙 などに 変 更 は 加 えていな い 多 数 を 受 け 入 れている 施 設 は 年 々 増 加 傾 向 にあることと 関 連 しているかもしれない 多 数 を 受 け 入 れる ということは 対 応 の 複 雑 さ 未 収 金 問 題 などをある 意 味 で 含 んだ 上 ( 了 解?)でないとできないことであ る 行 政 医 療 機 関 からの 紹 介 も 必 然 的 にそうした 施 設 に 集 中 しやすいことは 自 然 なことであるかもしれな い 3 母 体 の 背 景 ( 特 に 断 らない 限 りは 不 明 分 を 除 いた) 未 受 診 妊 婦 の 平 均 年 齢 は26.9 歳 であった その 分 布 も 昨 年 同 様 13 歳 から43 歳 までと 幅 広 く( 図 1) 未 成 年 は40 人 (15.7%)であった 従 来 と 同 じく 35 歳 以 降 に 一 つのピークがあり 多 産 婦 が 多 く 含 まれていた 未 受 診 妊 婦 の41.2% が 初 産 婦 であり 未 婚 は67.4% に 及 んだ 分 娩 様 式 ( 図 2)は 帝 王 切 開 :20% 器 械 分 娩 : 6%であった しかし 新 生 児 の 予 後 現 在 の 産 科 の 方 針 からみれば 医 療 介 入 があってしかるべき あるい は 医 療 介 入 があれば 新 生 児 の 予 後 が 変 わったかもしれない 事 例 が 存 在 している 母 体 の 職 業 の 有 無 は( 表 3) 正 規 雇 用 は6 名 (3%)しかおらず 非 正 規 雇 用 を 加 えても 22% 程 度 である 同 様 にパートナーの 正 規 雇 用 ( 表 4)も30 名 (23%)が 確 認 されるのみで 43 名 は 完 全 に 無 職 であった 生 活 保 護 を 受 けていたのは( 表 5) 69 名 (34% )であった 助 産 券 は89 件 (70% )で 使 用 されたが 未 収 金 の 発 生 するもっとも 大 きな 原 因 とな る これらは 雇 用 の 状 況 とあわせてみれば 日 常 生 活 が 経 済 的 にどのように 成 り 立 つのか 疑 問 である 万 一 出 生 児 が 脳 性 麻 痺 児 になった 場 合 の 産 科 補 償 制 度 運 用 にも 問 題 が 出 る 可 能 性 もある 推 定 分 娩 妊 娠 週 数 ( 分 娩 予 定 日 が 不 明 のため)は( 図 3) 推 定 (18 件 は 不 明 のまま)したものでは236 件 中 47 件 (19.9%)が 流 早 産 に 終 わっていた 国 籍 ( 表 7)は 外 国 籍 は4 件 (1.9%)であった 母 子 手 帳 取 得 有 無 判 明 例 ( 表 8)は 出 産 前 は127 名 (60.8%)であった 未 受 診 となった 理 由 ( 図 4)は 経 済 的 問 題 がもっとも 多 かったが それでも33% であった 従 来 の 報 告 と 同 様 に 多 岐 にわたる 要 因 が 挙 げられている 生 まれた 子 どもに 対 しての 感 情 ( 表 9)は 57%( 不 明 を 除 くと86%)が かわいい と 感 じていた しかし かわいい と 感 じることの 出 来 ない 母 親 が 少 なくとも14% も 存 在 していることは 育 児 に 懸 念 を 持 たざるを 得 ない - 6 -