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LM ニュースレター Vol.9 平 成 26 年 8 月 経 営 者 保 証 に 関 するガイドラインを 利 用 した 保 証 債 務 整 理 日 本 商 工 会 議 所 と 一 般 社 団 法 人 全 国 銀 行 協 会 が 事 務 局 となっている 経 営 者 保 証 に 関 するガイ およ 任 ドライン 研 究 会 より 昨 年 12 月 経 営 者 保 証 に 関 するガイドライン 1 ( 以 下 経 営 者 保 証 GL )が 策 定 公 表 され 本 年 2 月 より その 運 用 がなされています 本 稿 においては 経 営 者 保 証 GL が 策 定 された 経 緯 概 要 に 触 れるとともに 破 産 手 続 との 対 比 の 観 点 から 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 保 証 債 務 の 整 理 について 解 説 をしていきたいと 思 います 1 はじめに 企 業 が 金 融 機 関 から 融 資 を 受 けようとする 場 合 金 融 機 関 は 何 らかの 担 保 を 要 求 するの が 通 常 であり その 方 法 としては 当 該 企 業 ( 主 債 務 者 )が 所 有 する 不 動 産 に 担 保 権 を 設 定 することが 典 型 的 ですが 当 該 企 業 の 代 表 者 ( 経 営 者 ) 自 身 が 連 帯 保 証 人 となる( 経 営 者 保 証 )ことで 信 用 の 補 完 を 行 うことが 従 前 から 行 われてきました 平 成 24 年 に 中 小 企 業 庁 が 実 施 した 調 査 によると 借 手 である 中 小 企 業 の 経 営 者 のうち 約 87%がこのような 経 営 者 保 証 を 行 っていることが 明 らかになっています しかし このような 経 営 者 保 証 への 過 度 の 依 存 については 従 来 からその 問 題 点 が 指 摘 されていました すなわち 主 債 務 者 である 会 社 の 経 営 状 況 が 芳 しくなくなり その 債 務 の 返 済 が 滞 ってく る 状 態 となると 金 融 機 関 は 当 該 保 証 人 に 対 して 債 務 の 履 行 を 求 めるようになりますが 経 営 者 個 人 の 資 産 による 保 証 債 務 の 履 行 は 困 難 であることが 一 般 であり 経 営 者 としては 保 証 債 務 の 問 題 が 顕 在 化 するぎりぎりまで 問 題 を 先 送 りするということがあり 得 ます しかし 実 際 に 問 題 が 顕 在 化 した 段 階 では もはや 主 債 務 者 たる 会 社 の 事 業 再 生 を 行 うには 時 期 を 逸 しており 破 産 しか 選 択 肢 がないという 状 況 もままあります 早 期 に 事 業 再 生 債 務 整 理 に 着 手 していれば 本 来 は 生 き 残 れた 会 社 破 産 を 避 けられた 経 営 者 がそのような 状 況 に 追 い 込 まれることは 社 会 的 にも 有 用 ではないことが 従 前 から 指 摘 され これらを 背 景 として 経 営 者 保 証 GL が 策 定 されるに 至 りました 2 経 営 者 保 証 GL の 概 要 経 営 者 保 証 GL は 大 きく 分 けると 1 金 融 機 関 が 経 営 者 保 証 に 依 存 しない 融 資 の 一 層 の 促 進 (そのためには 主 債 務 者 保 証 人 債 権 者 においてそれぞれいかなる 対 応 をすべきか) 1 http://www.zenginkyo.or.jp/news/entryitems/news251205_1.pdf 経 営 者 保 証 GL の Q&A http://www.zenginkyo.or.jp/news/entryitems/news251205_1.pdf もあわせて 御 参 照 ください 1

2 経 営 者 との 間 で 経 営 者 保 証 に 係 る 契 約 を 締 結 する 際 の 債 権 者 の 対 応 ( 適 切 な 説 明 適 切 な 保 証 金 額 の 設 定 等 ) 3 既 存 の 保 証 契 約 の 適 切 な 見 直 し( 保 証 契 約 の 解 除 申 入 れがあった 場 合 の 債 権 者 の 対 応 主 債 務 者 の 事 業 承 継 の 場 合 の 保 証 契 約 の 切 替 え 等 ) 4 保 証 債 務 の 整 理 をそ の 内 容 としています 本 稿 では これらの 内 容 のうち 実 務 的 に 最 も 重 要 となる 保 証 債 務 の 整 理 段 階 における 経 営 者 保 証 GL の 概 要 について 破 産 手 続 との 対 比 で 解 説 をしていきたいと 思 います 3 経 営 者 保 証 GL による 保 証 債 務 整 理 ( 破 産 手 続 との 対 比 ) (1) 破 産 手 続 との 相 違 点 ア 債 権 者 の 同 意 の 要 否 破 産 手 続 では 支 払 不 能 の 状 態 にある 債 務 者 について 申 立 により 手 続 が 開 始 されるとと もに 裁 判 所 により 破 産 管 財 人 が 選 任 され 破 産 管 財 人 が 債 務 者 ( 破 産 者 )の 財 産 を 換 価 処 分 し 破 産 債 権 者 に 対 して 配 当 するに 足 りる 財 団 が 形 成 された 場 合 には そこから 各 破 産 債 権 者 の 有 する 破 産 債 権 の 額 に 応 じて 按 分 による 配 当 がなされます そして 債 務 者 ( 破 産 者 )について 免 責 を 不 許 可 とすべき 事 由 がない 限 り 手 続 が 終 了 すると 当 該 債 務 者 ( 破 産 者 )は 原 則 として 破 産 手 続 開 始 決 定 時 点 に 存 在 した 債 務 の 責 任 を 免 れることになります 破 産 債 権 者 に 対 する 配 当 や 残 債 務 の 免 責 について 当 然 に 破 産 法 という 法 律 の 定 めに 従 ってその 効 力 が 生 じるのであり 原 則 として そこには 破 産 債 権 者 の 同 意 等 が 必 要 とされ るものではありません これに 対 して 経 営 者 保 証 GL を 利 用 した 保 証 債 務 の 整 理 は 法 律 に 基 づくものではなく 債 権 者 との 合 意 によるものです すなわち 経 営 者 保 証 GL を 利 用 した 保 証 債 務 の 整 理 は 債 権 者 に 対 して 保 証 債 務 についての 減 免 や 分 割 払 いを 求 めるものですが あくまで 弁 済 計 画 について 対 象 となる 全 債 権 者 の 同 意 が 必 要 であり 債 権 者 のうちに 一 部 でも 同 意 をし ない 者 があった 場 合 債 務 整 理 は 成 立 しません 例 外 的 に 対 象 となる 債 権 者 のほとんど 全 てが 同 意 したにもかかわらず 一 部 の 対 象 債 権 者 の 同 意 が 得 られない 場 合 で 当 該 債 権 者 を 除 外 したとしても 弁 済 計 画 に 与 える 影 響 が 少 ないときには 同 意 しない 債 権 者 を 除 い て 債 務 整 理 を 成 立 させることは 可 能 ですが 当 該 同 意 をしなかった 債 権 者 は 弁 済 計 画 に 拘 束 されず 従 前 どおり 権 利 行 使 をすることが 可 能 となります この 点 が 破 産 手 続 とい う 法 的 整 理 との 最 も 大 きな 相 違 点 と 言 ってもよいでしょう そのため 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 保 証 債 務 整 理 においては 破 産 手 続 等 を 選 択 するより も 弁 済 計 画 に 基 づく 債 務 整 理 の 方 が 債 権 者 にとっても 合 理 性 があることについて 弁 護 士 等 の 専 門 家 ( 支 援 専 門 家 )が 中 心 となって 対 象 となる 債 権 者 を 説 得 し 交 渉 の 上 で 同 意 を 得 るということが 重 要 になってきます 2

イ 弁 済 計 画 案 の 内 容 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 債 務 整 理 においては 1 財 産 の 状 況 ( 保 証 人 の 自 己 申 告 による 財 産 から 保 証 人 の 手 元 に 残 されるべき 財 産 を 除 いた 財 産 について 債 務 整 理 申 出 時 点 の 処 分 価 値 をもとに 評 価 されます) 2 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 ( 分 割 弁 済 をする 場 合 には 原 則 と して5 年 以 内 とする 必 要 があります) 3 資 産 の 換 価 処 分 の 方 針 4 対 象 債 権 者 に 対 して 要 請 する 保 証 債 務 の 減 免 期 限 の 猶 予 その 他 の 権 利 変 更 の 内 容 等 を 記 載 した 弁 済 計 画 案 を 保 証 人 及 び 支 援 専 門 家 が 作 成 し 対 象 債 権 者 との 協 議 を 行 うことになります 保 証 債 務 を 一 部 のみ 弁 済 し 残 余 の 免 除 を 受 ける 計 画 案 で 進 める 場 合 1 保 証 人 が 全 ての 対 象 債 権 者 に 対 して 保 証 人 の 資 力 に 関 する 情 報 を 誠 実 に 開 示 し 開 示 した 情 報 の 内 容 が 正 確 であることについて 表 明 保 証 を 行 い 対 象 債 権 者 からの 求 めに 応 じて 支 援 専 門 家 が 当 該 表 明 保 証 の 適 正 性 について 確 認 を 行 い 報 告 すること 2 保 証 人 が 自 らの 資 力 を 証 明 するために 必 要 な 資 料 を 提 出 すること 3 主 債 務 及 び 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 が 対 象 債 権 者 にとって 経 済 的 な 合 理 性 があると 認 められること 4 正 確 であると 表 明 保 証 した 資 力 の 状 況 が 事 実 と 異 なることが 判 明 した 場 合 には 免 除 した 保 証 債 務 及 び 免 除 期 間 分 の 延 滞 利 息 も 付 した 上 で 追 加 弁 済 を 行 うことについて 保 証 人 と 対 象 債 権 者 が 合 意 し 書 面 での 契 約 を 締 結 すること という 各 要 件 を 充 足 している 場 合 には 対 象 債 権 者 は 保 証 人 が 弁 済 計 画 で 定 める 保 証 債 務 の 一 部 履 行 を 行 った 後 に 残 る 残 余 の 保 証 債 務 の 免 除 要 請 について 誠 実 に 対 応 する ( 合 理 的 な 理 由 なく 拒 絶 すべきでない)こととされています (2) 対 象 となる 債 権 者 の 違 い( 金 融 債 務 か 否 か) 破 産 手 続 は 破 産 手 続 開 始 決 定 時 点 で 存 在 した 債 務 ( 破 産 債 権 )のすべてを 対 象 とする ものであり 一 部 の 例 外 はありますが 主 債 務 者 たる 会 社 が 金 融 機 関 から 借 り 入 れた 債 務 に 関 する 保 証 債 務 であれ 会 社 が 取 引 先 に 対 して 負 担 する 買 掛 金 の 保 証 債 務 であれ 画 一 的 に 取 り 扱 われ 手 続 終 了 後 の 免 責 の 対 象 となります これに 対 して 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 保 証 債 務 整 理 の 場 合 対 象 となる 債 権 者 は 中 小 企 業 に 対 する 金 融 債 権 を 有 する 金 融 機 関 等 であって 現 に 経 営 者 に 対 して 保 証 債 権 を 有 するもの 又 は 将 来 これを 有 する 可 能 性 のあるもの をいいます ここで 言 う 金 融 債 権 と は 文 字 通 り 銀 行 取 引 約 定 書 等 が 適 用 される 取 引 やその 他 の 金 銭 消 費 貸 借 契 約 等 の 金 融 取 引 に 基 づく 債 権 であって 主 債 務 者 たる 会 社 が 取 引 先 に 対 して 負 担 する 買 掛 債 務 は 含 ま れません 会 社 の 取 引 先 から 会 社 の 買 掛 債 務 について 経 営 者 による 保 証 を 求 められ 経 営 者 がこのような 取 引 債 務 について 保 証 をし その 保 証 債 務 金 額 が 高 額 に 上 るということ がよくありますが そのような 保 証 債 務 については 経 営 者 保 証 GL による 債 務 整 理 の 対 象 とはならず 経 営 者 保 証 GL を 武 器 にした 交 渉 をすることができません 金 融 債 権 以 外 にこのような 取 引 債 務 についても 経 営 者 が 保 証 をしている 場 合 金 融 債 権 3

に 関 する 債 権 者 との 間 では 経 営 者 保 証 GL による 整 理 をしつつ これと 並 行 して 当 該 取 引 債 権 者 との 間 で 当 該 保 証 債 務 の 減 免 等 について 交 渉 をする 必 要 があります (3) 手 元 に 残 される 財 産 の 違 い ア 破 産 手 続 における 自 由 財 産 当 該 保 証 人 が 破 産 手 続 を 選 択 する 場 合 原 則 として 裁 判 所 により 破 産 管 財 人 が 選 任 さ れます そして 破 産 手 続 開 始 決 定 時 点 で 当 該 保 証 人 が 有 していた 99 万 円 以 下 の 現 金 残 高 20 万 円 以 下 の 預 貯 金 等 や 就 労 等 により 破 産 手 続 開 始 決 定 後 に 新 たに 当 該 保 証 人 が 取 得 した 財 産 ( 自 由 財 産 )を 除 いて 破 産 管 財 人 は 原 則 として 保 証 人 が 有 していた 資 産 を 換 価 処 分 し これを 債 権 者 への 配 当 原 資 とすることになります すなわち 保 証 人 が 所 有 し て 居 住 している 自 宅 不 動 産 等 がある 場 合 でも これらは 破 産 管 財 人 により 処 分 されること になります 2 イ 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 債 務 整 理 における 残 存 資 産 これに 対 して 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 保 証 債 務 整 理 の 場 合 1 保 証 人 の 保 証 履 行 能 力 や 保 証 債 務 の 従 前 の 履 行 状 況 2 主 たる 債 務 が 不 履 行 に 至 った 経 緯 等 に 対 する 経 営 者 たる 保 証 人 の 帰 責 性 3 経 営 者 たる 保 証 人 の 経 営 資 質 信 頼 性 4( 経 営 者 たる 保 証 人 が) 主 債 務 者 たる 会 社 の 事 業 再 生 事 業 清 算 に 着 手 した 時 期 等 が その 事 業 の 再 生 計 画 等 に 与 える 影 響 4 破 産 手 続 における 上 記 自 由 財 産 の 考 え 方 との 整 合 性 等 を 考 慮 し 当 該 保 証 人 支 援 専 門 家 と 協 議 の 上 で 対 象 債 権 者 が 決 定 するものとされています 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 保 証 債 務 の 整 理 の 場 合 においても 保 証 人 の 下 に 残 される 残 存 資 産 の 範 囲 は あくまで 自 由 財 産 が 基 準 となるのが 原 則 ですが 保 証 人 が 早 期 の 事 業 再 生 に 着 手 するインセンティブを 与 えるため 破 産 手 続 を 選 択 した 場 合 よりも 当 該 保 証 人 にとっ て 有 利 になり 得 る 可 能 性 を 残 しています すなわち 経 営 者 たる 保 証 人 が 早 期 の 事 業 再 生 等 に 着 手 する 決 断 をしたことが 主 債 務 者 の 事 業 再 生 の 実 効 性 の 向 上 等 に 資 するものとし て 対 象 債 権 者 においても 一 定 の 経 済 的 合 理 性 が 認 められる 場 合 には 対 象 債 権 者 は 一 定 期 間 の 生 計 費 に 相 当 する 額 や 華 美 でない 自 宅 等 を 当 該 経 営 者 たる 保 証 人 の 残 存 資 産 に 含 めることを 検 討 するものとされています ここでいう 一 定 期 間 の 生 計 費 に 相 当 する 額 は ケースバイケースの 判 断 となります が 一 定 期 間 とは 雇 用 保 険 の 給 付 期 間 の 考 え 方 等 を 参 考 にするものとされ また 生 計 費 については 1 月 当 りの 標 準 的 な 世 帯 の 必 要 生 計 費 として 民 事 執 行 法 施 行 令 で 定 め 2 自 宅 を 守 りつつ 法 的 整 理 を 行 う 手 段 として 住 宅 ローンの 元 利 金 の 支 払 について 一 定 の 範 囲 で 期 限 の 猶 予 を 認 めること 等 を 内 容 とする 再 生 手 続 が 民 事 再 生 法 において 用 意 されていますが これは 文 字 通 り 住 宅 ローン に 関 するもの すなわち 住 宅 ローンを 担 保 するために 自 宅 に 担 保 が 設 定 されている 場 合 に 利 用 しうるもので あって 経 営 者 保 証 のように 会 社 の 借 入 に 関 する 保 証 債 務 を 担 保 するために 自 宅 に 抵 当 権 が 設 定 されている 場 合 には 利 用 できません 4

られた 額 (33 万 円 )を 参 考 にするものとされています 例 えば 当 該 保 証 人 が 50 歳 であ る 場 合 雇 用 保 険 の 給 付 期 間 は 最 大 で 330 日 とされていますので 33 万 円 11 ヶ 月 分 =363 万 円 を 破 産 した 場 合 の 自 由 財 産 として 認 められる 現 金 (99 万 円 )に 上 乗 せした 金 額 (462 万 円 )が 最 大 でその 手 元 に 残 る 現 金 として 認 められる 可 能 性 があることになります 次 に 華 美 でない 自 宅 等 についてですが これは 極 めて 抽 象 的 な 概 念 であり 華 美 であるか 否 かについてはケースバイケースの 判 断 とならざるを 得 ませんが 自 宅 を 残 すた めの 根 拠 となる 準 則 が 定 められているのは 非 常 に 大 きなポイントと 言 えます なお これらの 残 存 資 産 の 範 囲 を 決 めるに 当 たっては 全 ての 対 象 債 権 者 に 対 して 保 証 人 の 資 力 に 関 する 情 報 を 誠 実 に 開 示 し 開 示 した 情 報 内 容 の 正 確 性 について 表 明 保 証 を 行 うとともに 支 援 専 門 家 は 対 象 債 権 者 からの 求 めに 応 じて 当 該 表 明 保 証 の 適 正 性 を 確 認 して 対 象 債 権 者 に 対 して 報 告 することが 必 要 とされています (4)その 他 の 相 違 点 細 かい 点 ではありますが 破 産 手 続 が 開 始 されると 通 常 は 信 用 情 報 機 関 に 事 故 情 報 として 登 録 され 当 該 破 産 者 は 一 定 の 間 信 用 取 引 を 行 うことが 困 難 となるのに 対 して 私 的 整 理 である 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 債 務 整 理 について 対 象 債 権 者 との 間 で 合 意 がなされ た 場 合 それが 保 証 債 務 について 減 免 を 受 ける 内 容 であったとしても 対 象 債 権 者 は 債 務 整 理 に 関 する 情 報 を 信 用 情 報 登 録 機 関 に 報 告 登 録 しないこととするとされています その 結 果 原 則 として 当 該 保 証 人 は 従 前 どおり クレジットカード 取 引 等 の 信 用 取 引 を 行 うことが 可 能 となります また 破 産 手 続 が 開 始 された 場 合 には 破 産 法 の 定 めに 従 い その 旨 が 官 報 に 掲 載 公 表 されます これに 対 して 経 営 者 保 証 GL による 場 合 は そのような 法 律 の 定 めがありま せんので 公 表 はなされないという 点 も 異 なります 4 経 営 者 保 証 GL を 利 用 するに 当 たって 以 上 のとおり 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 債 務 整 理 の 場 合 破 産 手 続 に 比 して 保 証 人 にと って 有 利 なことばかりのようにも 思 えます しかし 経 営 者 保 証 GL は 単 純 に 債 権 者 の 犠 牲 の 下 に 主 債 務 者 保 証 人 を 救 済 しよう という 趣 旨 のものではなく あくまで 破 産 手 続 等 の 法 的 整 理 を 採 るよりも 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 債 務 整 理 による 方 が 対 象 債 権 者 にとっても 経 済 的 合 理 性 があるということが 前 提 となっています すなわち 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 債 務 整 理 を 行 うに 当 たっては 主 た る 債 務 者 の 資 産 及 び 債 務 並 びに 保 証 人 の 資 産 及 び 保 証 債 務 の 状 況 を 総 合 的 に 考 慮 して 主 たる 債 務 及 び 保 証 債 務 の 破 産 手 続 による 配 当 よりも 多 くの 回 収 を 得 られる 見 込 があるなど 対 象 債 権 者 にとっても 経 済 的 な 合 理 性 が 期 待 できること が 必 要 であるとされています 5

例 えば 主 債 務 者 について 金 融 債 務 の 減 免 分 割 弁 済 等 を 行 う 私 的 整 理 を 行 うとともに 経 営 者 保 証 人 について 経 営 者 保 証 GL を 用 いて 保 証 債 務 整 理 を 行 うのであれば 主 債 務 者 保 証 人 が 破 産 手 続 を 行 った 場 合 の 回 収 見 込 額 < 主 債 務 保 証 債 務 の 弁 済 計 画 案 に 基 づく 回 収 見 込 額 という 式 が 成 り 立 たねば 対 象 債 権 者 にとっては 債 務 整 理 に 応 じる 経 済 的 合 理 性 がないことになり 経 営 者 保 証 GL を 利 用 した 保 証 債 務 整 理 は 成 り 立 たないこと になるのです 冒 頭 でも 述 べたとおり 経 営 者 保 証 GL が 策 定 された 背 景 の 一 つに 早 期 に 事 業 再 生 債 務 整 理 に 着 手 していれば 本 来 は 生 き 残 れた 会 社 破 産 を 避 けられた 経 営 者 がそのような 状 況 に 追 い 込 まれることを 避 けるということ すなわち 経 営 者 保 証 GL を 用 いた 債 務 整 理 に よるメリット( 上 記 の 破 産 手 続 との 対 比 を 御 参 照 ください)を 与 えることで 経 営 者 に 対 して 早 期 の 事 業 再 生 を 決 断 させるということがあります 事 業 再 生 を 行 おうとしても 例 えば 来 月 の 手 形 が 落 とせない というような 段 階 に 至 ってからであれば タイミングとしては 遅 く もはや 破 産 しか 選 択 肢 がないという 状 況 も あり 得 ます 専 門 家 に 対 して 事 業 の 再 生 再 構 築 を 相 談 するに 当 たって 早 過 ぎる と いうことはありません 資 金 繰 りが 苦 しくなり 金 融 機 関 から 取 引 継 続 のための 条 件 を 提 示 されるなど 金 融 機 関 の 姿 勢 が 変 わったようなときは 専 門 家 に 相 談 する 一 つのタイミ ングと 考 えていただいてよいかもしれません ( 執 筆 者 弁 護 士 上 野 尚 文 ) 東 京 都 千 代 田 区 永 田 町 2-11-1 山 王 パークタワー21 階 TEL 03-6206-1310 本 ニュースレターは 法 的 助 言 を 目 的 とするものではありませんので 個 別 の 案 件 については 当 該 案 件 の 個 別 の 状 況 に 応 じた 弁 護 士 の 助 言 を 受 けて 下 さい 6