Disaster Relief Volunteer 活動のご報告 中越復興ボランティア 芒種の陣 6月10日 金 12日 日 先週の金曜日から日曜日にかけて 新潟県小千谷 また 秋に起きた地震被害の他に 冬の間にも積 市の塩谷という小さな集落で過ごしました 訪れた 雪による家屋の倒壊被害がありました 通常なら雪 目的はボランティア活動を通して災害復興の現場に 下ろしをして防ぐのですが 立ち入りが出来なかっ 触れることでした たことに加え 近年稀に見る大雪に見舞われての被 災でした この塩谷地区は 今でも避難勧告が発令されてお 二泊三日という少ない時間での活動ながら 学ぶ り 通常は一般人が立ち入ることが出来ません 今 べきこと 新しい発見が多く得られました 日頃 回は 発災時より支援を続けている日本財団の呼び 公益的な活動や社会貢献を目的とした活動に従事さ かけにより 複数の れている皆さんにも 少しでも参考にして頂ける部 ボランティア団体に 分があればと思い ご報告させて頂きます よる混成チームが組 まれ 中越復興ボラ 参考写真 原形が想像もつかない程に崩壊した山 ンティア 芒種の 陣 として活動する 写真は 活動をした塩谷地区の裏 機会が得られまし 山にあたる部分 た 2日間で延べ 写真下側のオレンジ色の男性の足 400人が活動しました 今回は各団体が通年で 下に道路の跡が確認される 地震 復興支援しているなかの1つのプログラムです 発生前は 写真の中央部分へと続 いていた道路が 山ごと崩れたこ 塩谷地区は錦鯉の養殖を主な生業にしています とにより なくなっていた 湧き水が豊富で その湧き水を農業に使うために溜 池へ引き そこで鯉を飼ったところ発色が良く 鯉 の産地として有名になったそうです しかし 過疎 行政が発表する情報は 化と少子高齢化は激しく進んでいます http://www.city.ojiya.niigata.jp/saigai/jishin01.html 昨年10月23日の中越地震で この地区も大き 衛星画像などを見たい場合は な被害を受けました 多くの負傷者を出したもの http://chuetsu-gis.nagaoka-id.ac.jp/ 全域で表示 イコノス衛星画像2004/11 小千谷市 の 亡くなられたのは三名でした その三名の全て は子どもでした 直接 大字塩谷地区を見たい場合は 1 http://chuetsu-gis.jp/map/gismain.aspx?in=other&pos=29400.00,1 45700.00&scale=-1,270000&id=4001,4012,4021,4101,4102,4201, 4202,4203,4204,4301,4501
活動の仕組み 適切な役割の分担 自分の作業に必要な機材などを調達に集 プログラムの呼びかけ機関である日本財団は 塩 まるボランティアの人々 谷地区の中に活動拠点を設け 資材の備蓄や管理も 行っていました そこには タオルやマスクをはじ め チェーンソーや発電機など 復興の課程で必要 となる様々な機材や資材が積まれていました 職員 が現地を頻繁に訪れ 長期間とどまりながら 被災 地の方々と少しずつ関係を築くことで真のニーズを 把握できるようになったと聞きました また それ に合わせる形で資材を揃えているようでした この日本財団の他にも 中越元気村や長岡造形大 学などの地元団体を初め 栃木 東京 京都 名古 屋 神戸などからも様々な団体が参加しました な ホウキから発電機まで あら るほど と思ったのは森林ボランティアの団体で ゆる道具や工具が揃う 機材 す マイチェーンソーを持参し 折れたままになっ 置き場 ている木や 倒れる危険性のある木を伐採するので す ただ 多くの団体やボランティアが集まっても 統率を図り効率的に活動できるかが活動の成果を左 右します その点では 事前に現地入りした日本財 団職員が 被災した方々を訪ね 細かなニーズを把 握した上で各参加者に対し役割を分担したことで 初めてボランティアに参加した人でもすぐに作業に 従事することが出来ていました 逆に これらの事 前準備が無い状態で 善意を持った 人 だけが数 役割ごとに必要な資材や道具を渡していく 多く集まっても 混乱を産むだけだと強く感じまし 資材管理係の人たち た 参考写真 止まった時間と進む時間 写真は 傾いた状態で半壊してい る家屋 地域のなかでも この土地での再 起をあきらめ街へ移り住む人 も う一度この土地での暮らしを願う 人 様々である 2
ているため廃棄 活動内容 するにもやっか 多様な作業内容 膨大な作業量 いな代物です 被災地の復興作業には様々な役割がありました これを切り刻む 例えばコンクリート製の倉庫の解体作業 新しく立 訳ですが その て直すためにも一度綺麗に解体して片付ける必要が 課程で大量の粉 あるのです 塵が出ます こ 大きなハンマーでひたすら壊すのですが これが思 の粉塵はそのま うように進みません 餅つきのように何度もハン ま吸い込むととても健康に悪く 防塵マスクやゴー マーを叩き付け やっと割れたブロックをさらに細 グルは必須です また 粒子がとても細かいため肌 かくしていくのです 重機 小型のショベルカー に直接触れるとチクチクし 過敏な人は炎症を起こ も入りましたが 人の手でしかできない作業もあ します 簡単に頑丈なモノが作れる反面 簡単には り 従事した人は全身筋肉痛になっていました 力 廃棄できないという特性があります 作る時に捨て 仕事だけではありません る時が考えられていないモノの代表例です 丸2日 グチャグチャになった家の中を綺麗に片付けると 間 この生簀と格闘しました 身を守るために 全 いう細やかで根気の必要とされる作業もあります 身を長袖で覆い 頭には手ぬぐい 顔にはゴーグル 必要と不必要な物を選り分ける作業では 被災者の と防塵マスクという出で立ちで粉まみれ 汗まみれ になりながらの作業でした 方が思い出の品に触れる たびに涙を滲ませる瞬間 その他に 倒 に立ち会います 壊してしまった そして 都会で暮らす 生簀を片付ける 我々には想像も出来ない 作業も行いまし 作業がありました 鯉の た いくら被災 養殖では 越冬のために したといえ処理 様々な策を講じます し するために分別 かし被災した時 秋 に を求められる物 はそこまで手が回らず もあり 今後の そのまま越冬したためにほとんどの鯉が死にまし 日常生活も考えると粉々になったガラスを拾い集め た 生簀の水も枯れたことで 腐乱状態やミイラ化 る 燃やせる物は燃やして処理するなどもしまし した鯉がそこかしこに転がっているのです それら た また 被害に対する補償はそれほど多く出ませ を集め埋葬し ジェット水流で生簀を掃除する作業 ん まだ使える部品などは確保しておき 少しでも です 被災した方々が我が子のように育てていた 復興に関する経済的負担を軽くするため作業として 錦鯉 の処分です 一匹が一千万円もすることも 行いました あり まさに生活そのものを失ったわけです 僕が担当した作業は 生簀の解体です 生簀には コンクリート製とFRP製の二種類があり FRP製の 生簀をディスクグラインダーで切り刻む作業です ちなみに FRPとはFiber reinforced plastics 繊維強 化プラスチックのことで ガラス繊維を重ね合わ せ 樹脂で成形したモノを言います 池の手こぎ ボートなどがそれです FRPはガラスと樹脂で出来 3
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PDCA(plan-do-check-action) NPO 2005 6 17 5