いじめを 無 くす 為 に ~ 現 代 いじめについて 考 える~ 群 馬 県 立 太 田 女 子 高 等 学 校 1 年 菊 田 未 来 目 次 1 はじめに 2 現 代 いじめの 特 徴 (1)いじめっこは 存 在 しない!? (2) 仲 良 しグループの 中 でのいじめ 3 いじめをなくすために 私 たちにできること (1) 依 存 心 をなくす (2) 趣 味 を 見 つける 4 いじめをなくすために 家 族 にしてほしいこと 5 まとめ
1 はじめに いじめほど 残 酷 で 恐 ろしくて 無 意 味 な 行 為 は 他 には 存 在 しないのではないか いじ めが 起 これば 被 害 者 には 心 に 大 きな 傷 を 残 し 加 害 者 は 被 害 者 の 苦 しみや 痛 みをずっと 背 負 っていかなければならなくなる いじめの 周 りにいる 人 たちだってきっと 不 幸 になる 百 害 あって 一 利 なしとはまさにこのことだ 私 自 身 小 学 生 の 時 いじめられた 経 験 がある 周 りから 見 れば 遊 びの 延 長 程 度 にしか 見 え なかったと 思 う それに 当 時 の 私 はいじめられることは 恥 ずかしい 事 だと 思 っていたため 自 分 がいじめられていることを 認 めたくなかった だから 自 分 で これはただの 遊 びだ 仲 がいいからこそできることなんだ と 暗 示 をかけていた 誰 にも 相 談 できず 夜 布 団 の 中 で 明 日 ちゃんが 学 校 を 休 みますように といじめていた 子 の 欠 席 を 願 うのが 日 課 だった そんなことを 願 うくらいなら 親 とか 先 生 とか 他 の 友 達 とかに 相 談 すればよかっ たのに と 今 ならば 思 えるけど 当 時 はそんな 小 さなことも 出 来 ない 程 追 い 詰 められていた のだ きっと 世 の 中 にはいじめられて 当 時 の 私 とおなじような 思 いをしている 人 がいると 思 う だから 私 はこの いじめを 無 くすために というテーマを 通 じて 現 代 のいじめといじめを なくすために 私 たちが 出 来 ることについて 考 えていきたい 2 現 代 いじめの 特 徴 (1)いじめっこは 存 在 しない!? 現 代 のいじめはどのような 傾 向 にあるのだろうか 私 は 家 族 に いじめってどういうも のだと 思 う? と 聞 いてみた するといじめっこが 立 場 的 の 弱 い 子 に 対 して 嫌 がらせをす ること というような 答 えが 返 ってきた いわばドラえもんの のび 太 とジャイアンのよ うな 関 係 だろう その 中 にはいじめっこといじめられっこという 強 弱 の 関 係 が 完 璧 にでき あがっている だが 私 の 今 までの 学 校 生 活 でジャイアンのようにはっきりとしたいじめ っこに 出 会 ったことはない では 現 代 のいじめはどのような 形 で 行 われているのか? 国 が 行 った12 回 の 被 害 者 経 験 回 数 別 人 数 の 調 査 ( 図 1)によると 12 回 すべてで 被 害 者 になった 経 験 はないと 答 えた 人 数 が633 人 中 83 人 で 全 体 の13% 6 回 以 上 の 調 査 で 経 験 があると 答 えた 人 数 が261 人 で 全 体 の41% これは12 回 すべてで 被 害 者 になっ た 経 験 はないと 答 えた 人 数 の3 倍 以 上 にあたる また 加 害 者 経 験 回 数 別 人 数 ( 図 2)による と 12 回 すべてで 加 害 者 になった 経 験 はないと 答 えた 人 数 が628 人 中 80 人 で 全 体 の
13% 6 回 以 上 の 調 査 で 経 験 があると 答 えた 人 数 が240 人 で 全 体 の38% これもま た12 回 すべてで 加 害 者 になった 経 験 はないと 答 えた 人 数 の3 倍 にあたる 以 上 の 結 果 か ら 小 4から 中 3の6 年 間 いじめに 関 わらなかった 人 の 割 合 は1 割 程 度 だと 分 かる この 結 果 から 考 えられることは 現 代 のいじめには 特 定 のいじめっこやいじめられっこが いないということだ 特 定 の 人 がいないから 時 間 とともにいじめの 関 係 なども 変 わってい く だから 誰 でもいじめの 被 害 者 になり 加 害 者 になる 可 能 性 があるのである ( 図 1) ( 図 2) (2) 仲 良 しグループの 中 でのいじめ 現 代 のいじめに 強 弱 関 係 はない 誰 でもいじめの 被 害 者 になり 得 るし 加 害 者 にもなり 得 る 私 の 中 学 校 のある 部 活 では 同 学 年 の 中 でいつも 誰 かしらが 無 視 されていた 特 定 のタ ーゲットはいなくて 定 期 的 に 順 番 が 回 ってくるのだそうだ 部 長 がそのことを 注 意 する と 私 が 無 視 されていた 時 は 何 もしてくれなかったじゃないですか! と 反 論 されたとい う 私 はこれが 現 代 いじめの 代 表 的 な 形 なのだと 思 う 被 害 者 と 加 害 者 が 定 期 的 に 変 わっ ていくような 形 だ そしてこのようないじめは 発 見 されにくい 被 害 者 が 定 期 的 に 変 わる ため 教 師 や 家 族 も 気 付 きにくいからだ それに 部 活 内 などの 仲 良 しグループの 中 で 行 わ れるため ただのケンカだと 思 われてしまうのも 発 見 されにくい 原 因 の 一 つだろう そし て 何 よりもいじめられているということを 相 談 しづらい 家 族 や 教 師 に 相 談 して 注 意 が 入 ったりしても 逆 にメンバーの 反 感 を 買 うことになるからだ また たとえいじめられたと してもそこが 自 分 の 居 場 所 だと 思 っている 人 もいるかもしれない もしもいじめが 嫌 だか らといってこのグループを 抜 けたら 一 人 になってしまう それならば いじめがあっても このグループの 中 にいる 方 がいい と こういう 場 合 いじめの 中 にいるストレスよりも
一 人 になることへの 強 い 不 安 や 恐 怖 心 の 方 が 強 く 働 くのだろう いじめの 行 われる 閉 鎖 的 な 繋 がりへの 依 存 心 が 存 在 するのだ 3いじめをなくすために 私 たちにできること 2で 述 べたように 現 代 いじめは 部 活 内 や 仲 良 しグループなどの 閉 鎖 的 な 空 間 の 中 で 起 こ ることが 多 く 周 りから 発 見 されにくかったり 相 談 しづらかったりと 厄 介 な 点 も 多 い では 私 たち 学 生 がこのようないじめの 輪 に 加 わらず いじめをなくしていくためには 何 が できるのか また 何 をすべきなのか (1) 依 存 心 をなくす 現 代 いじめのターゲットになってしまうと 一 人 になることへの 不 安 や 恐 怖 から いじ めの 行 われる 空 間 への 依 存 心 が 生 まれることもあることは2(2)でも 述 べた 確 かに 学 校 で の 居 場 所 がなくなって 一 人 で 学 校 生 活 を 送 るくらいなら それが 偽 物 でも 仲 良 しグループ の 中 に 所 属 していたいという 考 えもよく 分 かる だけど 選 択 肢 は 二 つだけではないはずだ 苦 しい 状 況 の 中 にいると 切 羽 詰 まって 考 えが 及 ばなくなることもあるかもしれない だが よく 考 えてみれば そのグループを 抜 けて なおかつ 新 しい 居 場 所 を 作 るという 選 択 肢 だ ってある 学 校 で 新 しい 居 場 所 を 作 るのが 難 しければ 校 外 にだって 居 場 所 になりそうな 場 所 もある ボランティアや 習 い 事 などを 始 めるのもいいだろう 仲 良 しグループ 以 外 にい くつかの 居 場 所 があれば いじめられたら 抜 けちゃえばいいや くらいの 心 の 余 裕 も 生 まれるだろうし 新 しい 仲 間 が 心 の 支 えにもなるはずだ また 一 人 でいることを 恐 れすぎ ることも 依 存 心 を 強 めることに 繋 がるだろう 友 達 が 全 くいないのでは 悲 しいが だから といっていつでもどこでも 誰 かといるのがいいという 訳 ではない 一 人 でいるときにしか 出 来 ないこと 見 えないものだってきっとあるはずだ (2) 趣 味 をみつける いじめに 巻 き 込 まれたり 人 間 関 係 に 問 題 が 起 きたりすると 頭 の 中 がそのことでいっぱ いになってしまうことも 多 い そのことばかりが 心 に 引 っかかって やらなければいけな いことでさえ 手 に 付 かなくなることもある だけどこういう 時 になにもしないでただじっ としていても 問 題 は 解 決 しない むしろ 自 分 の 中 では 大 きくなっていくかもしれない こ ういう 時 は 体 を 動 かしたり 自 分 の 好 きなことをしたりして 一 時 的 にでもその 問 題 を 忘 れ てしまうのがいいと 思 う こうやって 楽 しんでスッキリした 後 ならば 同 じ 悩 みに 対 して も 少 しはポジティブな 見 方 が 出 来 るようになるはずだ また 体 を 動 かすことや 自 分 の 好 き
なことを 趣 味 にしてしまえば 日 々の 生 活 に 楽 しみができ いきいきとした 毎 日 を 送 れる だろう こういう 生 活 の 中 にいればいじめの 無 意 味 さに 気 付 き 自 分 からその 輪 を 抜 ける こともできるようになるとはずだ 4いじめをなくすために 家 族 にしてほしい 事 たとえ 子 供 でも 学 校 では 大 きなストレスにさらされている だから 家 は 私 たちにとって は 安 心 してくつろげる 数 少 ない 居 場 所 の 一 つである そして 家 族 に 囲 まれている 時 自 分 を 大 切 に 思 ってくれているひとがいることを 感 じることができる しかし 最 近 は 虐 待 や 親 の 離 婚 なども 多 く 家 までもが 子 供 にとってのストレスの 場 になっていることもある だから 家 族 には 特 別 なことをしなくてもいいから 私 たちが 安 心 して 過 ごせるような 場 を 作 っていってほしい そして 一 緒 にいる 時 間 を 大 切 にして 私 たちのはなしを 聞 いてほし い たくさん 話 ができればいじめが 起 きても 相 談 することもできる それに 直 接 接 するこ とで 自 分 が 愛 されていること 大 切 にされていることなどを 感 じ 自 分 の 居 場 所 がちゃん とあることに 気 付 くことができる 家 が 自 分 の 居 場 所 であることを 感 じられればいじめの グループへの 依 存 もなくなるだろう まとめ 近 年 いじめ 問 題 は 注 目 されている 国 全 体 の 問 題 として 取 り 上 げられ 学 校 でもいじめ をなくすことに 力 を 入 れているところが 多 い それでもいじめはなくならない それはい じめという 問 題 を 解 決 できるのが 結 局 は 直 接 関 わっている 人 たちだけだからである 国 がいじめをなくすことにどんなに 力 を 注 いだとしても 本 人 たちが 動 かないのでは 意 味 が ない だから 私 は いじめに 関 わってしまう 可 能 性 のある 私 たちが いじめをなくすため に 出 来 ることを 考 えてきた これから 先 も 私 たち 自 身 がいじめに 加 わらないために なく すために 自 分 達 で 行 動 していかなければいじめはきっとなくならないだろう だからい じめに 関 わる 可 能 性 のあるすべての 人 がいじめを 自 分 の 問 題 として 捉 え この 先 いじめが なくなることを 願 う
[ 参 考 資 料 ] 未 然 防 止 の 取 り 組 みの 推 進 に 向 けて (http://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/381948_2158979_misc.pdf#search) いじめはなぜ 防 げないのか 葬 式 ごっこ から 二 十 一 年 豊 田 充 国 立 教 育 政 策 研 究 所 いじめ 追 跡 調 査 2004-2006 いじめ Q&A (http://www.nier.go.jp/shido/shienshiryou/index.html)