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目次 本資料の目的 2 米国のこの1 年の動き 3 欧州のこの1 年の動き 5 その他海外でのこの1 年の動き 7 海外のこの1 年の動きに見られる特徴 8 日本のこの1 年の動き 9 日本のこの1 年の動きに見られる特徴 11 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 1

本資料の目的 一昨年 次世代自動検針の海外調査を実施し AMR( 自動検針 ) から AMI( 先進的メーターリング基盤 ) および MDM( メーターデータ管理 ) をベースとしたスマートメータリングの可能性に注目 ただし 電力会社から見ると自動検針の次世代化に投資対効果が見出せないことから さらに海外動向を調査し スマートメータリングが スマートグリッドという電力送配電網の近代化を実現する上での スマート部品 の一部であるという認識に達し 昨年 10 月 スマートグリッドに関する調査を実施 本資料は その後の国内外のスマートグリッドに関する動きを概観したものです 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 2

米国のこの 1 年の動き -1 政策的な動き 2008.11: グリーン ニューディール政策脱温暖化ビジネスを広げ 環境への投資で経済危機打開を標榜 プラグインハイブリッドの普及も 2009.1: 経済対策法 (American Recovery and Reinvestment act) 送配電およびエネルギー供給の信頼度向上に $45 億の基金の追加配分 - 電力網の近代化 - デマンドレスポンス プログラムの推進 - エネルギーインフラの安全性 / 信頼度向上 - エネルギー貯蔵装置の開発 実証 配備 2009.2: 下院予算委員会経済対策法報告書 エネルギー関連 $300 億以上の投資 うち $110 億をスマートグリッド関連 2009.2:2010 年度大統領予算教書 スマートグリッド研究開発費として $6700 万を要求 2009.5:DOE( 米国エネルギー省 ) が スマートグリッドで利用する標準規格を発表 スマートメーターとインフラ網のデータのやりとり 電力料金のリアルタイムの通知手法 変電所と給電線におけるデバイス制御 送電網の各段階におけるデータのセキュリティ手法 HAN スマートメーターと宅内機器の通信制御手法など 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 3

米国のこの 1 年の動き -2 その他のスマートグリッドに関連する動き 2008 年度 840 万 kw を新設し ドイツを抜いて風力発電量世界一にスマートグリッドシティフェーズ Ⅱ - 配電監視 制御の自由化および通信システム導入 -PHEV 太陽光発電 風力発電の電力網への商業ベースの接続 Google PowerMeter 標準化に対する NIST(National Institute of Standards) の取り組み 2008.11: : 相互接続に関するワークショップ GridInterop2008 開催で 1 送電と配電 2 建築物と電力網 3 家庭と電力網 4 産業と電力網 5 ビジネスと政策 6 サイバーセキュリティについて検討 2009.4: : 経済対策法を受けて活動を活発化し EPRI にスマートグリッド実現のロードマップ策定を委託し 3 段階からなる推進計画を提示 1. 2009.3~2009.9: : スマートグリッドに関するロードマップ策定 2. 2009.9~: 官民パートナーシップ構築 3. 2010.1~: 試験 実証に関するフレームワークの開発 2009.6: : スマートグリッド標準ロードマップに関する報告を発表 EV 充電に関連するグリッドインタフェースの標準化 SAE( ( 米国自動車技術会 )J2836 および J2847 の制定 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 4

欧州のこの 1 年の動き -1 政策的な動きこれまで EU は 12005 年に欧州テクノロジープラットフォーム SmartGrids を設立 2 スマートグリッド普及ビジョン策定 3EU 指令により 2009 年検針を義務化 2007 年 ~2013 年の 7 年間にわたる第七次研究枠組み計画 (FP7) の一環で 再生可能エネルギー導入などを目的とした実証試験を実施 その他のスマートグリッドに関連する動きマルタ共和国 : スマートグリッド ユーティリティ電力 石油 ガスおよび水道供給 外部系統連携なしのマイクログリッドデンマーク : スマートグリッドプロジェクト電力需要の 50% を風力発電でまかなうのに伴い 国内自動車における EV/PHEV の割合を最大 10% に高めることが目標 V2G を利用した再生可能エネルギー供給安定性技術 (EV 充電と風力発電量をリアルタイムに同期させる ) を開発中アムステルダム : スマートシティプロジェクト持続可能な都市の構築に向け 市民 政府 企業が協力し エネルギー 水 モビリティの効率的な利用を目指し 実証実験中 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 5

欧州のこの 1 年の動き -2 標準化に対する IEC(International Electrotechnical Commission) の取り組み 2008.11: 標準管理評議会 (SMB) でスマートグリッド関連の機器及びシステムの相互運用性を確保するためのフレームワーク開発を推進するためスマートグリッド戦略グループ (SG3) 設置を決定 2009.2:SG3 議長に EDF アメリカの Schomberg 氏が指名され 委員 13 名も決定 2009.4:IEC 内のスマートグリッドに関連する技術委員会 (TC:8 13 57 65 77B 82 86C 88) と 既存の関連規格やプロジェクトの整理を実施し スマートグリッド関連の規格化に関するフレームワークを制定 TC13:IEC62056( 電気料金計算 検針 負荷制御のための情報交換 ) TC57:IEC61850( 配電自動化 ) 61870( 通信 ) 61970( 情報モデル ) TC82:IEC61727(PV-Grid I/F) など 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 6

その他海外でのこの 1 年の動き 韓国の取り組み : 韓国済州島での実証試験プロジェクト 韓国電力公社 (KEPCO) 主体で 政府 韓国スマートグリッド協会 (KSGA) の協力の下で実施予定 2011 年までに済州島 2030 年には全国をスマートグリッド化予定 中国の取り組み 国家電網 ( 国内最大の送電会社 ) がスマートグリッドを推進 2020 年までに国内送電線のスマートグリッド化を目指す 南アフリカ共和国の取り組み 国営電力公社エスコムが 2009 年後半から 200 万世帯にスマートメーターを設置し 需給逼迫時の家電制御を実施予定 インドの取り組み タタ電力は 南アフリカエスコムから提供を受けて 50 万戸にスマートメーターを設置して 盗電防止 未払い顧客への遠隔送電停止 正確な料金計算を目指す 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 7

海外のこの 1 年の動きに見られる特徴 スマートメーターの機能範囲主体から スマートグリッドとしての機能範囲に適用範囲が拡大 電気だけでなく 電気 ガス 水道などの検針から料金計算まで 取り扱い対象範囲が拡大 小規模実証実験から大規模になるにつれて システム間の相互運用性が問題となり スマートグリッドの標準化が注目されだした 従来 盗電防止や 電力網の老朽化など 国によってスマートグリッド推進理由が異なっていた ( 開発途上国では今も同じかもしれない ) が 再生可能エネルギーの利活用を目指したスマートグリッドのあり方に脚光が当たってきている 出力変動の大きな再生可能エネルギーを有効利用し かつ系統の安定性を確保するという観点で EV 充電ではなく EV からの放電 ( いわゆる V2G) が 将来の夢物語ではなく 実証実験段階に入ってきた 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 8

日本のこの 1 年の動き -1 政策的な動き 2008.7: 経産省 低炭素社会電力供給システムに関する研究会 立ち上げ 2008.12: 経産省 ソーラー システム産業戦略研究会 立ち上げ 2009.4: 政府が未来開拓戦略発表 - 太陽光発電の導入加速 - スマートグリッド ( 先進的送配電ネットワーク等 ) の実証 - スマートメーターの実証 2009.4: 経産省 低炭素社会におけるガス事業のあり方に関する研究会 立ち上げ 2009.5: 経産省 蓄電池システム産業戦略研究会 立ち上げ 2009.5: 経産省 ゼロ エミッション ビルの実現と展開に関する研究会 立ち上げ 2009.6: 麻生総理大臣 CO2 削減の中期目標 (2020 年 :05 年比 -15%) を発表 2009.7: 経産省 低炭素社会に向けた技術発掘 社会システムの実証モデル事業 に秋田県大潟村の直流配電モデル実証実験を選定 2009.8: 経産省 次世代送配電ネットワーク研究会 立ち上げ 2009.9: 鳩山総理大臣 CO2 削減の中期目標 (2020 年 :90 年比 -25%) を発表 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 9

日本のこの 1 年の動き -2 その他のスマートグリッドに関連する動き 2009.3: 電力中央研究所 次世代グリッド TIPS の研究 の動画をシステム技術研究所 Web サイトで公開 2009.5: 電気事業連合会 太陽光発電大量導入時における電力系統への影響評価のためのデータ測定の実施 について発表 2009.7: 電気事業連合会 ( 日本版 ) スマートグリッド の開発について発表 2009.7: 沖縄電力が離島独立型系統新エネルギー導入実証事業 ( マイクログリッド ) の発表 2009.8:NEDO スマートグリッドの日米共同実証研究プロジェクト 発表独立行政法人新エネルギー 産業技術総合開発機構 (NEDO) は 2010 年度から米国で始めるスマートグリッドの日米共同実証研究プロジェクトに参加する日本企業を 10 月に公募し 年内に参加メーカーを決定する ニューメキシコ州で実際の系統電力網に接続して太陽光で発電した電力を系統に併入する実証試験を始める 試験は 5 カ年の計画 NEDO はまた スマートグリッド関連技術の国際標準化作業への参画も進め 蓄電池や系統制御技術など日本企業が優位に立つ技術の米国市場参入を支援 2009.9: エネルギー総合工学研究所 次世代電力ネットワーク研究会 設立 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 10

日本のこの 1 年の動きに見られる特徴 経済産業省は スマートグリッドと その要素技術に関連する多くの研究会を立ち上げ それらの研究会の成果が 日本版スマートグリッドの概要を固めてきた 再生可能エネルギー利用 特に一般家庭への太陽光発電大量導入による CO2 排出削減に向けた取り組みに拍車がかかった 日本の電力網は既に高度な通信機能を備えており 補修や機能増強なども継続的に行なわれてきたので電力事業関係者からは 日本にスマートグリッドは不要 との声もあったが 太陽光発電大量導入という政府の方針を受けて 現在の配電系統の課題を認めざるを得なくなった NEDO スマートグリッドの日米共同実証研究プロジェクト の発表に見られるように 次世代電力供給システム構築に当たって 日本独自のものではなく 日米共同開発 同一標準適用の方向性が出てきている 現在のところ 日本では EV 充電インフラとスマートグリッドは連動していないが 海外の動きを見ると EV の充放電制御のための通信インフラ標準もスマートグリッド関連の標準化に組み込まれてきているので 今後注意が必要と思われる 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 11

インターテックリサーチ株式会社 261-0001 千葉市美浜区幸町 1-1-1-1419 Tel&Fax:043-246-0340 E-mail: Takayuki.Shintani@itrco.jp HP:http://www.itrco.jp 出典 :ETP-SmartGrids 2009/10/1 Copyright 2009 InterTech Research Corporation All rights reserved. 12