(4 月 16 日公表 ) 第 2 回 WIN 危機インデックス 調査レポート ( 国際比較世論調査 ) 金融危機についてのグローバル バロメーター 2009 年 4 月 日本リサーチセンター ( ギャラップ インターナショナルメンバー )
2 1. 調査結果の要約 : 1. 今後 3 ケ月間の経済見通しについては 全体 (25 ケ国合計 ) *1 では 悪くなる (43%) の回答比率が 良くなる (16%) を大きく上回り 悲観的な見方が強い 第 1 回調査 (17 ケ国小計 ) *2 と比較すると 悪くなる の比率は横這いとなっている ( 前回 48% 今回 49%) 2. 今後 3 ケ月間の経済見通しを国別に見ると 今回調査した 25 ケ国の内 20 ケ国で悲観的な見方が楽観的な見方を上回っている 残りの 5 ケ国では 楽観的な見方が悲観的な見方を上回っている 3. BRICs とアラブ諸国は G8 諸国に比べると 楽観的な見方が多い 4. 金融危機に対する自国政府の対応についての信頼度 (10 点満点評価法の平均値で 前回 5.2 今回 4.8) 自国の銀行の安定度 ( 前回 5.3 今回 5.1) 株式市場の安定度 ( 前回 4.0 今回 3.7) についての評価は 第 1 回調査と比較するといずれもやや低下している 5. 今回の世界金融 経済危機の発生以後 家計支出を切り詰めている主な項目としては 全体の約半数の人々が 衣料品 / 履物 / アクセサリー購入費 外食 / 映画 演劇鑑賞などの娯楽費 家具や家電製品の購入費 休日や休暇の旅行費用 などを挙げている 6. 日本の調査結果をみると 今後 3 ケ月間の経済見通し では 依然として悲観的な見方が強く ( 前回 70% 今回 60%) 金融危機に対する自国政府の対応 についての評価は 調査国の中では最低の評価となっている (10 点満点評価法の平均値で 前回 3.0 今回 2.9) また 金融 経済危機の発生以後 家計支出を切り詰めている と回答した人は全体平均を上回っており 今回の金融 経済危機がもたらした 個人消費マインドへの影響の大きさがうかがえる *1) 今回調査 ( 第 2 回調査 : 今年 3 月調査実施 ) では 合計 25ケ国が調査に参加した 前回調査 ( 第 1 回調査 : 昨年 11 月 ~12 月調査実施 ) の場合は17ケ国が調査に参加した 前回調査の17ケ国に加えて 今回調査から新たに以下の8ケ国が調査に参加した ( アルファベット順 ) Argentina,Australia, Kuwait, Lebanon, Mexico, Qatar, Saudi Arabia, UAE *2) 今回の調査結果を前回調査と比較する場合は 今回調査および前回調査の両方に参加している 17 ケ国間で比較した
2. 調査目的および調査概要 WIN (Worldwide Independent Network の略称 ) は今年の 2 月末から 3 月末の期間に 世界の 25 ケ国 約 20,300 人に対して 第 2 回 WIN 危機インデックス調査 を実施しました この調査の目的は 各国における金融 経済危機に対する人々の意見を 3 ケ月毎に把握することにありました 今回の調査対象国には 前回と同様に G8 各国や BRICs といった 世界経済において中心的役割を演じている国々を含む 17 ケ国の他に 今回調査から新たにアラブ諸国やメキシコ アルゼンチン等の 8 ケ国が加わりました 国別の調査概要 ( 調査会社 調査方法 有効サンプル数 調査時期 ) は下表のとおりです ( アルファベット順 ) 調査国 調査会社 調査方法 有効サンプル数 調査時期 Ar g en ti n a IBOPE Inteligencia Argentina 電話調査 500 3 月 13 日 ~20 日 Australia Colmar Brunton インターネット調査 1008 3 月 17 日 ~22 日 Austria Gallup Austria 電話調査 503 3 月 4 日 ~17 日 Brazil IBOPE Inteligencia 面接調査 2002 3 月 11 日 ~15 日 Canada Leger Marketing インタ-ネット調査 1711 3 月 4 日 ~8 日 China CRC - Cass Research Center インターネット調査 542 3 月 20 日 France BVA インターネット調査 1258 2 月 24 日 ~26 日 Germany Ley hausen インターネット調査 1015 2 月 26 日 ~3 月 23 日 Iceland Capacent インターネット調査 833 2 月 25 日 ~3 月 4 日 India MaRS 面接調査 1057 3 月 14 日 ~18 日 Italy Doxa 電話調査 977 2 月 26 日 ~3 月 1 日 Japan NRC - Nippon Research Center インターネット調査 1081 3 月 10 日 ~12 日 Korea Gallup Korea 電話調査 814 2 月 20 日 Kuwait PARC 面接調査 373 3 月 15 日 ~24 日 Lebanon PARC 面接調査 350 3 月 15 日 ~24 日 Mexico IBOPE Inteligencia Mexico 電話調査 500 2 月 20 日 ~3 月 2 日 Netherlands Marketresponse 電話調査 501 3 月 2 日 ~7 日 Qatar PARC 面接調査 278 3 月 15 日 ~24 日 Russia Romir 面接調査 1126 3 月 4 日 ~10 日 Saudi Arabia PARC 面接調査 469 3 月 15 日 ~24 日 Spain Instituto DYM 電話調査 689 3 月 2 日 ~12 日 Switzerland ISOPUBLIC 面接調査 500 2 月 25 日 ~3 月 4 日 UAE PARC 面接調査 199 3 月 15 日 ~24 日 UK ICM Research インタ-ネット調査 1039 2 月 20 日 ~22 日 USA TRiG インターネット調査 1000 2 月 24 日 ~3 月 4 日 有効サンプル数計 20325 調査結果の集計に際しては 各国別に各サンプルに その国の性別 年齢グループ別の人口数の要因を反映させたウェイト付け集計を実施している 3
3. 経済状況についての見通し (1) 今回調査結果問 1. 今後 3 ケ月間に あなたの国の経済は現在よりも良くなると思うか 悪くなると思うか それとも変わらないと思うか 予想されたように 今後 3 ケ月間の経済見通しについては悲観的な見方が強く 良くなる と回答した人は全体 (25 ケ国 ) の 16% にすぎない ( 反対に 悪くなる は全体の 43% を占める ) 良くなる の回答が 悪くなる を上回った国はカタール クウェート ブラジル サウジアラビア アラブ首長国連邦の 5 ケ国のみである 悲観的な見方が特に強い国 ( 悪くなる の回答が多い国 ) は 英国 (67%) フランス (63%) ドイツ (61%) スペイン (61%) といった EU 主要国と日本 (60%) で いずれも 6 割以上を占める BRICs の国々では楽観的な見方 (24%) と悲観的な見方 (29%) がほぼ拮抗しているのに対して G8 の国々では悲観的な見方 (55%) が楽観的な見方 (8%) を大きく上回っている 4 良くなる (%) 変わらない 悪くなる わからない / 無回答 Qatar 45 29 17 9 Kuwait 39 41 11 9 Brazil 35 46 14 5 Saudi Arabia 29 46 12 13 UAE 28 35 19 20 Lebanon 26 32 38 4 India 25 31 33 11 China 23 45 29 3 Korea 18 33 44 5 Russia 14 33 41 12 USA 14 32 46 8 Italy 12 35 50 3 Iceland 11 30 56 3 Mexico 10 40 47 3 Netherlands 10 46 42 2 Australia 9 35 52 4 Argentina 8 36 53 3 Germany 8 25 61 6 Canada 6 34 52 8 Austria 5 36 56 3 France 5 26 63 6 Japan 5 30 60 5 Spain 5 30 61 4 Switzerland 4 36 57 3 UK 4 23 67 6 Total 16 35 43 6 BRICs 24 39 29 8 G8 8 30 55 7
3. 経済状況についての見通し (2) 前回調査結果との比較 (17 ケ国間の比較 ) 問 1. 今後 3 ケ月間に あなたの国の経済は現在よりも良くなると思うか 悪くなると思うか それとも変わら ないと思うか 全体 (17 ケ国 ) でみると 前回調査と今回では 経済見通しにはほとんど変化はなく 悲観的な見通しが依然半数を占める ただし 悲観的な見方が弱い BRICs の国々において 悲観的見方がやや増加し ( 前回 24% 今回 29%) 反対に悲観的な見方が強い G8 の国々において 悲観的な見方がやや減少している ( 前回 60% 今回 50%) 事は注目に値する G8 の国々では前回調査時点に比べると 国民の景況感は最悪の状態を脱しつつあり 反対に BRICs 等の国々では金融危機の影響がやや遅れて波及しているのかも知れない 悲観的な見方が大きく減少した国は 韓国 ( 前回 70% 今回 44%) 英国 ( 前回 78% 今回 67%) アイスランド ( 前回 67% 今回 56%) 日本 ( 前回 70% 今回 60%) カナダ ( 前回 61% 今回 52%) である 5 前回調査 今回調査 今回 - 前回悪くなる ( %) 悪くなる ( %) India 19 14 33 Spain 10 51 61 Switzerland 6 51 57 Austria 4 52 56 China 3 26 29 Russia 3 38 41 USA 0 46 46 Netherlands -1 43 42 France -3 66 63 Italy -4 54 50 Brazil -5 19 14 Germany -7 68 61 Canada -9 61 52 Japan -10 70 60 Iceland -11 67 56 UK -11 78 67 Korea -26 70 44 * Argentina NA NA 53 * Australia NA NA 52 * Mexico NA NA 47 * Lebanon NA NA 38 * UAE NA NA 19 * Qatar NA NA 17 * Saudi Arabia NA NA 12 * Kuwait NA NA 11 Total 1 48 49 BRICs 5 24 29 G8-10 60 50 * 上記数表の 今回調査 TOTAL の数字は 前回調査においても調査対象国であった 17 ケ国のみの数字である 今回調査から新たに加わった 8 ケ国は除いて比較している
4. 収入についての見通し (1) 今回調査結果問 2. 今後 1 年間のあなたの世帯収入は 過去 1 年間に比べて増えると思うか 減ると思うか それとも変わらないと思うか 全体 (25 ケ国 ) では約半数 (45%) の人々が 世帯収入は変わらない と回答し 増える (25%) と 減る (24%) がそれぞれ 1/4 を占めており 金融 経済危機の中にありながら 収入についてはそれほど悲観的な見方は強くはない 驚いたことに 金融危機の発生源となった米国において 世帯収入は増える と回答した人が 35% を占め 減る と回答した人 (20%) を大きく上回っている 収入見通しについての悲観的な見方は アイスランド (55%) 日本 (49%) ロシア (43%) で特に強い 反対に BRICs の国々では収入見通しについても楽観的な見方 (34%) が強く 悲観的な見方 (25%) を上回っている 但し ロシアでは悲観的な見方 (43%) が楽観的な見方 (14%) を大きく上回っている BRICs の国々とは対照的に G8 の国々では悲観的な見方 (29%) が 楽観的な見方 (20%) を上回っている 6 増える (%) 変わらない減る わからない / 無回答 Brazil 61 32 5 2 Qatar 44 34 10 12 USA 35 39 20 6 Saudi Arabia 34 45 11 10 India 33 43 16 8 China 30 35 35 0 Kuwait 30 54 5 11 Mexico 28 43 25 4 UAE 27 36 21 16 Germany 26 41 24 9 Lebanon 26 41 29 4 Canada 25 48 20 7 UK 25 49 19 7 Australia 22 54 18 6 Netherlands 21 54 23 2 Argentina 21 43 34 2 Korea 21 48 28 3 Austria 18 62 17 3 Spain 18 56 19 7 Switzerland 16 56 23 5 France 15 44 33 8 Russia 14 27 43 16 Italy 10 66 21 3 Japan 10 35 49 6 Iceland 7 35 55 3 Total 25 45 24 6 BRICs 34 34 25 7 G8 20 44 29 7
4. 収入についての見通し (2) 前回調査結果との比較 (17 ケ国間の比較 ) 問 2. 今後 1 年間のあなたの世帯収入は 過去 1 年間に比べて増えると思うか 減ると思うか それとも 変わらないと思うか 全体 (17 ケ国 ) でみると 今後 1 年間の収入については 前回調査に比べて悲観的な見方がやや増えている 悲観的な見方が大きく増加した国は 中国 (+15%) とロシア (+15%) である 反対に 悲観的な見方が大きく減少した国は 韓国 (-25%) と英国 (-6%) である 日本は 前回調査においても悲観的な見方が非常に強い国 (45%) であったが 今回調査では更に悲観的な見方が増えている (49%) BRICs の国々においても 前回調査に比べて悲観的な見方が増加している (+9%) のは興味深い 7 前回調査 今回調査 今回 - 前回悪くなる (%) 悪くなる (%) China 15 20 35 Russia 15 28 43 Austria 6 11 17 Germany 6 18 24 Iceland 5 50 55 Canada 4 16 20 India 4 12 16 Japan 4 45 49 Switzerland 4 19 23 USA 2 18 20 Netherlands 1 22 23 Brazil 1 4 5 France 1 32 33 Italy -1 22 21 Spain -4 23 19 UK -6 25 19 Korea -25 53 28 * Argentina NA NA 34 * Lebanon NA NA 29 * Mexico NA NA 25 * UAE NA NA 21 * Australia NA NA 18 * Saudi Arabia NA NA 11 * Qatar NA NA 10 * Kuwait NA NA 5 Total 2 25 27 BRICs 9 16 25 G8 4 25 29 * 上記数表の 今回調査 Total の数字は 前回調査においても調査対象国であった 17 ケ国のみの数字である 今回調査から新たに加わった 8 ケ国は除いて比較している
5. 不動産市場について (1) 今回調査結果問 3. 一般的に考えて 現在は住宅を購入するのにふさわしい時期と思うか 思わないか 全体 (25 ケ国 ) では 41% の人々が 住宅を購入するのに ふさわしくない時期と思う と回答し ふさわしい時期と思う (2 6%) を大きく上回る 国別に見ると 悲観的な見方が強い国はアルゼンチン (77%) オランダ (65%) イタリア (63%) メキシコ (63%) レバノン (62%) ブラジル (60%) であり ふさわしくない時期 と回答した人が 6 割以上を占める 反対に オーストラリアは ふさわしい時期 と回答した人が 5 4% を占めており 楽観的な見方が過半数を占めるただ 1 つの国である G8 の国々では ふさわしい時期 と回答した人が 27% に対して ふさわしくない時期 が 31% を占め 楽観的な見方と悲観的な見方がほぼ拮抗している 8 ふさわしい時期 (%) どちらともいえない ふさわしくない時期 わからない / 無回答 Australia 54 29 13 4 Switzerland 49 16 23 12 Austria 42 12 38 8 Canada 42 32 19 7 USA 41 29 22 8 Kuwait 40 23 23 14 UK 35 39 20 6 Spain 33 7 56 4 Korea 26 35 30 9 Germany 25 33 27 15 France 23 38 27 12 India 23 18 44 15 China 21 46 33 0 Italy 21 11 63 5 Netherlands 20 6 65 9 Qatar 19 32 43 6 Lebanon 19 17 62 2 UAE 18 25 47 10 Mexico 16 19 63 3 Brazil 15 18 60 7 Iceland 15 28 52 5 Japan 15 31 45 9 Argentina 13 8 77 2 Russia 12 32 46 10 Saudi Arabia 11 33 44 12 Total 26 25 41 7 BRICs 18 28 46 8 G8 27 33 31 8
5. 不動産市場について (2) 前回調査結果との比較 (17 ケ国間の比較 ) 問 3. 一般的に考えて 現在は住宅を購入するのにふさわしい時期と思うか 思わないか 注目すべき点は 不動産市場についての見通し は 経済状況の見通し や 収入の見通し と異なり 全体 (17 ケ国 ) で見ると 前回調査に比べて悲観的な見方が減少している ( 前回 43% 今回 39%) ことである 悲観的な見方が大きく減少した国は 英国 (-19%) アイスランド (-14%) フランス (-10%) 韓国 (-9%) カナダ (-7%) である その他に 米国 (-5%) スペイン (-5%) 日本 (-4%) ドイツ (-3%) 中国 (-3%) においても 悲観的な見方がやや減少している 反対に 悲観的な見方が増えた国は インド (+18%) ブラジル (+5%) の 2 ケ国である また BRICs の国々では 不動産市場について悲観的な見方が増加している (+5%) のに対して G8 の国々では悲観的な見方が減少している (-6%) ことも注目に値する 9 前回調査 今回調査 今回 - 前回 ふさわしくないふさわしくない時期 ( % ) 時期 ( % ) India 18 26 44 Brazil 5 55 60 Netherlands 2 63 65 Russia -1 47 46 Austria -2 40 38 Italy -2 65 63 Switzerland -2 25 23 China -3 36 33 Germany -3 30 27 Japan -4 49 45 Spain -5 61 56 USA -5 27 22 Canada -7 26 19 Korea -9 39 30 France -10 37 27 Iceland -14 66 52 UK -19 39 20 * Argentina NA NA 77 * Lebanon NA NA 62 * Mexico NA NA 62 * UAE NA NA 47 * Saudi Arabia NA NA 44 * Qatar NA NA 43 * Kuwait NA NA 23 * Australia NA NA 13 Total -4 43 39 BRICs 5 41 46 G8-6 40 34 上記数表の 今回調査 TOTAL の数字は 前回調査においても調査対象国であった 17 ケ国のみの数字である 今回調査から新たに加わった 8 ケ国は除いて比較している
6. 金融危機対応についての 政府への信頼度問 4. 世界的な金融危機に対する あなたの国の政府の対応については どの程度信頼しているか 前回調査 今回調査 金融危機に対する自国政府の対応についての評価をみると 全体 (17 ケ国 ) では前回調査に比べて 評価 (10 点満点評価法の平均点 ) は低下している ( 前回 5.2 今回 4.8) 前回調査に比べて評価が上昇しているのは オーストリア ( 前回 4.6 今回 4.7) アイスランド ( 前回 4.4 今回 4.6) ドイツ ( 前回 4.0 今回 4.6) の 3 ケ国のみである 自国政府の対応について評価が特に高い国は 中国 (6.7) ブラジル (6.4) オランダ (6.2) インド (5.5) の 4 ケ国であり その内 3 ケ国は BRICs の国々である 日本は前回調査と同じく 今回調査でも 17 ケ国中で最低評価 ( 前回 3.0 今回 2.9) となっている 米国は前回調査時点 ( 大統領就任式前 ) では BRICs の 3 ケ国に次ぐ高い評価 (6.3) を得ていたが 今回調査時点 ( 大統領就任式後 ) では評価は 4.8 に大きく低下しており オバマ政権の実際の金融危機対策について 国民の期待はずれの感情が反映されているものと推測される 10 平均点 (1-10 点評価 ) 平均点 (1-10 点評価 ) China 7.0 6.7 Brazil 6.7 6.4 Netherlands 6.3 6.2 India 6.6 5.5 Switzerland 5.9 5.4 USA 6.3 4.8 Russia 4.9 4.7 Austria 4.6 4.7 Italy 4.7 4.6 Iceland 4.4 4.6 Germany 4.0 4.6 Canada 4.8 4.5 Spain 4.7 4.0 France 4.6 4.0 Korea 5.4 3.9 UK 4.5 3.4 Japan 3.0 2.9 * Qatar NA 8.0 * Saudi Arabia NA 8.0 * Kuwait NA 7.5 * UAE NA 7.4 * Australia NA 5.5 * Mexico NA 5.3 * Argentina NA 3.9 * Lebanon NA 3.7 Total 5.2 4.8 BRICs 6.3 5.8 G8 4.6 4.2 * 上記数表の 今回調査 TOTAL の数字は 前回調査においても調査対象国であった 17 ケ国のみの数字である 今回調査から新たに加わった 8 ケ国は除いて比較している
7. 金融危機に対する銀行の安定度問 5. 世界的な金融危機に対する あなたの国の銀行の安定度はどの程度でしょうか 金融危機に対する自国銀行の安定度についての評価をみると 全体 (17 ケ国 ) では前回調査に比べて 評価 (10 点満点評価法の平均点 ) はやや低下している ( 前回 5.3 今回 5.1) 自国の銀行の安定度について評価が高い国 ( 平均点 5.5 以上 ) はインド (6.6) 中国 (6.6) オランダ (6.4) カナダ (6.1) ブラジル (5.9) の 5 ケ国であり その内 3 ケ国は BRICs の国々である 反対に評価が低い国 ( 平均点 4.5 以下 ) は 英国 (3.3) ドイツ (4.3) ロシア (4.4) 日本 (4.5) 米国 (4.5) である 特に 米国は前回調査に比べて評価は大きく低下している ( 前回 5.4 今回 4.5) BRICs の国々の中では ロシア (4.4) の評価は BRICs 全体 (5.9) を大きく下回っていることは注目に値する 11 前回調査 今回調査 平均点 ( 1-10 点評価 ) 平均点 ( 1-10 点評価 ) India 5.4 6.6 China 6.6 6.6 Netherlands 6.4 6.4 Canada 6.3 6.1 Brazil 6.1 5.9 Korea 5.3 5.2 Italy 5.1 4.9 Switzerland 5.1 4.8 Spain 5.4 4.7 France 5.1 4.7 Austria 4.9 4.7 Iceland 4.6 4.7 USA 5.4 4.5 Japan 4.6 4.5 Russia 4.4 4.4 Germany 4.0 4.3 UK 4.2 3.3 * Saudi Arabia NA 7.0 * Lebanon NA 6.8 * Kuwait NA 6.5 * Qatar NA 6.3 * Australia NA 5.8 * Mexico NA 5.1 * UAE NA 5.0 * Argentina NA 4.5 Total 5.3 5.1 BRICs 6.0 5.9 G8 4.9 4.6 * 上記数表の 今回調査 TOTAL の数字は 前回調査においても調査対象国であった 17 ケ国のみの数字である 今回調査から新たに加わった 8 ケ国は除いて比較している
8. 金融危機に対する株式市場の安定度問 6. 世界的な金融危機に対する あなたの国の株式市場の安定度はどの程度でしょうか 金融危機に対する自国株式市場の安定度の評価を全体 (1 7 ケ国 ) でみると 自国政府の信頼性 自国銀行の安定度に対する評価と同様に 前回調査に比べてやや低下している ( 前回 4.0 今回 3.7) 前回調査に比べて 自国株式市場の安定度に対する評価が上昇した国は 中国 ( 前回 3.8 今回 4.1) イタリア ( 前回 3.9 今回 4.0) ドイツ ( 前回 3.4 今回 3.5) オーストリア ( 前回 3.0 今回 3.1) の 4 ケ国である 英国は自国株式市場に対する評価は 前回調査同様に今回調査でも極めて低い ( 前回 3.2 今回 2.7) また 前回調査と比べて評価が大きく低下している国としては スイス ( 前回 4.1 今回 3.4) スペイン ( 前回 4.1 今回 3.5) 米国 ( 前回 4.3 今回 3.7) インド ( 前回 5.5 今回 4.2) などが挙げられる 前回調査 今回調査 平均点 ( 1-10 平均点 ( 1-10 点評価 ) 点評価 ) Brazil 5.7 5.5 Netherlands 4.7 4.7 India 5.5 4.2 China 3.8 4.1 Italy 3.9 4.0 Russia 4.1 3.9 USA 4.3 3.7 Korea 3.9 3.6 Spain 4.1 3.5 Germany 3.4 3.5 Switzerland 4.1 3.4 Canada 3.5 3.4 France 3.5 3.4 Iceland 3.5 3.4 Japan 3.5 3.4 Austria 3.0 3.1 UK 3.2 2.7 * Saudi Arabia NA 5.8 * Mexico NA 5.0 * Kuwait NA 4.8 * Qatar NA 4.8 * Argentina NA 4.1 * Lebanon NA 4.1 * Australia NA 4.0 * UAE NA 3.4 Total 4.0 3.7 BRICs 4.8 4.4 G8 3.7 3.5 12 * 上記数表の 今回調査 TOTAL の数字は前回調査においても調査対象国であった 17 ケ国のみの数字である 今回調査から新たに加わった 8 ケ国は除いて比較している
9. 金融危機の発生以後 切り詰めている家計支出項目問 7. 世界的な金融 経済危機の発生以後 あなたが切り詰めている家計支出項目は何ですか (10 項目について それぞれ回答 ) 調査されたすべての国 (25 ケ国 ) で 予想されたように 多くの人々が 家計支出を切り詰めている と回答している 全体 (25 ケ国 ) でみて 家計支出を切り詰めている と回答した比率が特に高い項目は 衣料品 / 履物 / アクセサリー購入費 (52%) 外食 / 映画 演劇鑑賞などの娯楽費 (48%) 家具や家電製品の購入費 (48%) 休日や休暇の旅行費用 (45%) 食料品や日用雑貨品の購入費 (42%) であり いずれも 4 割を超えている 反対に 金融危機の影響が比較的少ないと思われる支出項目は 家庭でのインターネット接続 利用料金 (14%) 衛星テレビ / ケーブルテレビの利用料金 (14%) であり 全体の 1 割強の人々が 支出を切り詰めている と回答しているに過ぎない 日本は全体 (25 ケ国 ) に比べると 概して 家計支出を切り詰めている の回答比率が高いが 特に 衣料品 / 履物 / アクセサリー購入費 (70%) 外食 / 映画 演劇鑑賞などの娯楽費 (58%) 家具や家電製品の購入費 (58%) 休日や休暇の旅行費用 (57%) 食料品や日用雑貨品の購入費 (58%) 交通 通勤費 (52%) に対する回答は 5 割を超えており 金融危機発生以後の個人消費の落ち込みの激しさを反映している 13 衣料品 / 履物 / アクセサリー購入費 外食 / 映画 演劇鑑賞などの娯楽費 家具や家電製品の購入費 休日や休暇の旅行費用 食料品や日用雑貨品の購入費 住居や部屋の改装 / 修繕費 交通 通勤費 ( 家族の ) 携帯電話利用料金 衛星テレビやケーブルテレビの利用料金 家庭でのインターネット接続 利用料金 (%) Argentina 72 66 63 60 72 56 41 49 24 23 Australia 58 56 50 46 50 39 30 31 10 11 Austria 37 37 30 31 40 26 35 27 10 13 Brazil 45 38 45 37 31 38 27 37 10 12 Canada 47 54 42 42 33 32 29 19 13 8 China 43 46 45 51 34 37 29 23 13 18 France 63 61 55 50 51 50 47 34 24 14 Germany 45 46 39 40 40 34 27 29 9 13 Iceland 71 63 72 72 65 43 45 32 21 8 India 45 53 49 50 32 42 35 33 18 15 Italy 70 60 50 54 52 38 20 47 21 20 Japan 70 58 58 57 58 43 52 35 13 13 Kuwait 26 41 50 49 16 38 15 12 13 9 Lebanon 37 36 37 31 29 29 25 36 9 11 Mexico 73 62 62 60 74 57 50 57 31 26 Qatar 27 23 32 30 13 29 12 16 10 7 Russia 61 43 47 36 40 49 34 38 9 15 Saudi Arabia 41 31 43 45 22 42 16 36 15 21 Spain 59 48 31 37 46 35 16 40 8 11 Switzerland 30 27 32 22 23 15 16 16 3 4 UAE 42 39 53 44 24 26 29 23 10 19 UK 57 50 48 43 55 42 33 30 13 11 USA 70 69 60 42 61 52 52 26 22 13 Total 52 48 48 45 42 39 31 31 14 14 BRICs 48 45 47 44 34 41 37 33 13 15 G8 60 55 50 48 49 42 31 32 16 13 * 韓国とオランダの質問紙には この質問は含まれていない したがって TOTAL の数字には韓国とオランダは含まれていない
10. 結論 経済状況についての見通し と 消費態度 ( 家計支出の切り詰め状況 ) からのグルーピング 今回調査の 問 1. 経済状況についての見通し と 問 7. 消費態度 ( 切り詰めている家計支出項目は何か ) に関する調査結果から 調査国 (23 ケ国 ) を次の 4 つのグループに分類した 経済的に安定したグループ : Brazil, China, Kuwait, Lebanon, Qatar, Saudi Arabia 及び UAE ( アラブ首長国連邦 ) が含まれる 今回の金融 経済危機の影響が比較的少なく 自国の経済見通しは全体平均に比べて良好であり 家計支出の切り詰め も全体平均に比べ少ない 国民は今回の金融 経済危機に対して寛大である 一時的に経済が弱体化するグループ : India 及び Russia が含まれる 経済状況についての見通し は全体平均に比べて良好であるが 家計支出の切り詰め は全体平均に比べ多い その結果 一時的に国内の経済は弱体化すると思われる 経済が後退局面に入るグループ : Austria, Canada, Germany 及び Switzerland が含まれる 経済状況についての見通し は全体平均に比べて悪いが 家計支出の切り詰め は未だそれほど顕著ではない 今後は経済状況に対する見通しの悪さから 少なくとも短期的には家計支出を切り詰める傾向が強まり 国内経済は相当期間 後退局面に入ると思われる 厳しい不況に陥るグループ : Argentina, Australia, France, Iceland, Italy, Japan, Mexico, Spain, UK( 英国 ) 及び USA ( 米国 ) が含まれる 金融 経済危機の被害が深刻な国である 経済状況についての見通し は全体平均に比べ悪く 家計支出の切り詰め も全体平均比べて非常に多い その結果 経済の回復にはかなり長い期間が必要と思われる 14 経済見通し 全体平均 以上 経済見通し 全体平均 以下 一時的に経済が弱体化するグループ India Russia 厳しい不況に陥るグループ Argentina Australia France Iceland Italy Japan Mexico Spain UK USA 家計支出の切り詰め全体平均以上 経済的に安定したグループ Brazil China Kuwait Lebanon Qatar Saudi Arabia UAE 経済が後退局面に入るグループ Austria Canada Germany Switzerland 家計支出の切り詰め全体平均以下 * 韓国とオランダは 質問紙に 金融危機発生以後 切り詰めている家計支出 の質問が含まれていないため グルーピングから除外している
15 Worldwide Independent Network of Market Research について WIN は 世界の主要国における独立系調査会社 ( 特定資本系列の世界的な調査会社グループに所属していない ) のネットワークであり さまざまなクライアントの国際的な調査ニーズに対して 調査の専門家集団として共同で 高品質のサービスを提供することを目的として 2007 年に結成されました WIN は さまざまなクライアントの国際的な調査ニーズに対して 柔軟性と迅速性をもって対応します WIN は 加盟しているすべてのメンバーが クライアントの調査ニーズに対して最適なサービスを提供できるように お互いにサポートしています WINについての詳しい情報は下記の本部事務局にお問い合わせください Contact person: Sarah Weill(Ms.) Legar Marketing (Montreal, Canada) Telephone:1.514.982.2464 Email: sweill@legermarketing.com 日本のメンバー紹介 : 株式会社日本リサーチセンター ( ギャラップ インターナショナルメンバー ) 代表取締役社長鈴木稲博東京都中央区日本橋本町 2-7-1 NOF 日本橋本町ビル 3F Tel: 03-6667-3400 ( 代表 ) WIN 担当スタッフ : 世論調査研究所 ( ナレッジライブラリー ) 西村喜代司 Tel: 03-6667-3124 E-mail: nisimura@nrc.co.jp