情報メモ NO.26-128 原油と為替の 2 つの減価 ~ 原油安と円安は景気回復の明るい材料となるか ~ 215 年 1 月 26 日調査部担当鈴木潤 TEL:3-3246-937 1. 原油価格の大幅下落 14 年末にかけて 原油の国際価格と円ドル為替相場が大きく下落している 図表 1 この 2 つの価格低下が日本経済に及ぼすメリット デメリットについてまとめた 原油価格の低下が日本経済に及ぼす影響は ポジティブな内容が多く 大別すれば 1 企業収益の改善 2 個人消費の増加 3 貿易赤字の縮小 が挙げられる 1 企業収益の改善は 燃料など企業が仕入れる原材料の輸入価格が低下することでもたらされる 原油は生産活動で使用されるだけでなく 運送業で使用するガソリンや軽油 サービス業における光熱費などの削減につながるため 幅広い業種において原価や経費が低減される リーマン ショックなどの非常時を除けば 企業の経常利益と原油価格の間には逆相関の関係が窺われ 足元の原油価格の低下は企業収益の増加 1 に波及することが見込まれる 図表 2 2 個人消費の増加は 物価の下落による実質所得の増加を経由したものとなる 日本の輸入額に占める鉱物性燃料の割合は約 3 割にのぼり 輸入物価と連動性の高い原油価格の下落は 国内の消費者物価の低下につながる 図表 3 図表 4 原油価格と消費者物価 ( コア ) の関係を推計すると 1% の原油価格下落によって 消費者物価が.1% 低下すると試算 2 された ( 天然ガスなど鉱物性燃料全体への波及も含む 原油のみの影響では.7% 低下する ) 図表 1 ( ドル / バレル ) 12 原油価格と為替相場 (1ドル = 円 逆目盛り ) 7 ( 前年比 %) 図表 2 17 12 企業収益と原油価格 11 8 8 1 9 4 9 8 1 11 7 12 原油高円高 WTI 6 13 原油安円 / ドル ( 右逆目盛り ) 円安 5 14 1/1 11/1 12/1 13/1 14/1 ( 資料 ) 日経 FQ ( 年 / 月 ) -4-8 4:1 6:1 8:1 1:1 12:1 14:1 経常利益 ( 全規模 全産業 ) ドバイ原油価格 ( 資料 ) 財務省 法人企業統計 日経 FQ 1 みずほ総合研究所では 214 年の原油価格が 13 年に比べて 4% 下落した場合の中小企業の収益に与える影響として 約 1.8 兆円の収益改善と試算する また 三菱 UFJ モルガン スタンレー証券では 214 年 1~11 月の国内企業の燃料調達コストとして約 4.9 兆円 ( 年率換算 全産業ベース ) が削減されたと推計している 2 試算の詳細は 巻末を参照 - 1 -
具体的には 電気代やガス代などの光熱費 ガソリンなどの自動車関係費が低下しやすくなるため その他の財 サービスの購買力が向上 ( 実質所得の増加 ) し 消費が増加することになる 特に 自家用車での移動が多い地方ではガソリンに対する出費負担が重く ガソリン価格の低下は地方経済にとって明るい材料となろう 図表 5 図表 6 加えて 1 企業収益の改善による業績回復は ベアや賃上げなどの下地となり 実質所得の増加に寄与する また 収益改善で企業の値下げ余力が広がることで さらに実質的な購買力は上昇しやすくなり 消費の増加要因となる 輸送用機器 4% 図表 3 その他 12% 品目別輸入額 食料品 8% 原料品 6% 図表 4 輸入物価は原油価格に連動 (21 年 =1 ドル/ バレル ) 14 13 12 一般機械 7% 電気機器 13% 原料別製品 8% ( 資料 ) 財務省 貿易統計 213 年度輸入総額 84.6 兆円 化学製品 8% 鉱物性燃料 34% 28.4 兆円 11 1 9 8 7 6 輸入物価 WTI 5 1/1 11/1 12/1 13/1 14/1 ( 年 / 月 ) ( 資料 ) 日本銀行 企業物価指数 日経 FQ 図表 5 (1 万分比 ) 3 2 1 北海道 東北 関東 消費に占めるガソリンの割合 北陸 甲信越 東海 全国平均 近畿 中国 四国 図表 6 (1 万分比 ) 35 自動車保有とガソリン負担 消 3 鹿児島費全国平均に北海道占 25 め岐阜る神奈川福島ガ 2 ソ愛知リ山梨ン大阪兵庫埼玉 15 沖縄の割京都合 1 東京 円の大きさは自動車保有台数合計九州 5 2 4 6 8 1, ( 注 ) 消費に占めるガソリンの割合は 消費者物価におけるガソリンのウェイトを算出 ( 資料 ) 総務省 平成 22 年基準消費者物価指数の解説 国土交通省 自動車保有車両数 全国軽自動車協会連合会 軽自動車車両数 < > 徳島 山形 < 自動車保有台数 > 群馬 ( 台 / 千人 ) - 2 -
3 貿易赤字の縮小は 交易条件 3 の改善を通じてもたらされる 輸入物価に対する原油の寄与は大きく 原油価格に連動して輸入物価 ( 契約通貨ベース ) は大幅下落している一方 輸出物価の低下は小幅にとどまっており 交易条件は改善している 図表 7 図表 8 仮に 日本を企業体としてみると 現在の交易条件の改善は 仕入価格が大幅に下がっている中で 販売価格の引き下げをほとんど行わない結果 採算が改善することを意味する 震災以降 原油の輸入額は増加しており 13 年度は 14.8 兆円にのぼる ( 鉱物性燃料の輸入額は 28.4 兆円 ) 図表 9 その結果 貿易収支は毎年 1 兆円を超える赤字に膨らんでいる 図表 1 試算を単純化するため為替変動を考えなければ 原油価格は 13 年度平均の約 98 ドル / バレル (WTI) に対し 足元では 5 ドル前後まで下落しているため 原油輸入額の半分にあたる約 7.4 兆円分 ( 鉱物性燃料ベースでは約 14.2 兆円 ) が貿易収支の改善に寄与することになる もちろん 為替変動やエネルギー取引が長期契約であることを勘案すれば 改善幅はより小さなものとなろう それでも 原油に先導されて エネルギー資源の国際価格は低下しており 資源輸入国である日本の貿易赤字が相応に縮小することは期待できる 図表 7 (21 年 =1) 12 < 交易条件 > 改善 輸出入物価と交易条件 1 図表 8 ( 前年比 %) 1 5 輸出価格上昇 輸出入物価と交易条件 2 輸入価格低下 11 悪化 1 9 輸出物価 輸入物価 交易条件 8 1/1 11/1 12/1 13/1 14/1 ( 注 ) 契約通貨ベース ( 資料 ) 日本銀行 企業物価指数 ( 年 / 月 ) -5-1 -15-2 輸入 輸出 輸出価格低下 < 交易条件 > 改善 悪化 輸入価格上昇交易条件前年比 -25 1/1 11/1 12/1 13/1 14/1 ( 注 ) 契約通貨ベース ( 年 / 月 ) ( 資料 ) 日本銀行 企業物価指数 ( 兆円 ) 図表 9 その他 8 石油製品鉱物性燃料 鉱物性燃料の輸入額 天然ガス原油 図表 1 ( 兆円 ) 1 貿易収支と鉱物性燃料の輸入額 6 5 4 2 9:1 1:1 11:1 12:1 13:1 14:1 ( 資料 ) 財務省 貿易統計 鉱物性燃料の輸入額 貿易収支 -5 4:1 6:1 8:1 1:1 12:1 14:1 ( 資料 ) 財務省 貿易統計 3 交易条件とは ある国が商品 1 単位輸出した場合に 何単位の輸入品と交換できるかを表した概念 交易条件は 輸出物価を輸入物価で割って算出することが多く 輸入物価よりも輸出物価の方が上昇すれば交易条件は改善したと考える - 3 -
交易条件によって生じる利益として 交易利得という考えがある 近年の日本の場合 輸出品は国際競争の下で価格が上げられない一方 輸入品は資源価格などが上昇しており 交易利得はマイナスが続いている 図表 11 足元の原油価格の低下は この交易利得の改善にもつながる 交易利得と原油価格の間には負の相関関係がみられ WTI 原油価格が 1 ドル / バレル下落すると 交易利得は約 3.8 兆円増える ( 交易損失は減る ) 足元の 5 ドル / バレルが続けば これまで 2 兆円以上も海外に流出していた国民所得が ほぼゼロまで改善する計算となる 示してきたように 原油価格の低下は企業収益の改善 個人消費の増加 貿易収支の改善など メリットが大きい 一方で デメリットを敢えて挙げれば 国内物価が下押しされることで デフレマインドの払拭が遅れることである 日本銀行は 設定している物価目標の達成が遠のくことを見越して 予防的に追加緩和を決定したのであろう 図表 11 交易利得と交易条件 ( 兆円 ) (21 年 =1) 5 14 交易利得交易条件 ( 右 ) 13 ( 兆円 ) 1 図表 12 交易利得と原油価格 y = -.376x + 18.55 R² =.931-5 -1 12 11 < 交易利得 -1-15 1-2 -2 9 > -25 8 5:1 7:1 9:1 11:1 13:1 ( 注 ) 交易利得は年率値 交易条件は四半期平均 ( 資料 ) 内閣府 四半期 GDP 速報 日経 FQ -3 5 1 15 <WTI 原油価格 > ( ドル / バレル ) ( 注 )WTIは四半期平均 ( 資料 ) 内閣府 四半期 GDP 速報 日経 FQ 2. 円安の進行 ここまでは 為替変動を考慮しないで議論を進めたが 214 年 1 月の日本銀行による追加緩和発表以降 円安が進行している 円安の進行は 原油価格低下の効果を打ち消す部分が多く デメリットが表れやすい 大きな波及経路としては 1 交易条件の悪化 2 消費者物価の上昇 3 実質所得の減少 である 1 交易条件の悪化は 自国通貨が減価することによる輸入物価の上昇で生じる 輸入取引が円建て契約であれば 円安影響を考慮する必要はないが 輸入物価指数における外貨建て比率は約 73% あり 特にウェイトの大きい鉱物性燃料は 9% を超える 図表 13 輸入物価の上昇は企業の仕入コストに対する増加圧力となり 採算を下押しする この輸入物価の上昇が 2 消費者物価を引き上げ 3 実質所得の下押しにつながる 近年の消費者物価 ( コア CPI) を要因分解すると 13 年以降の物価上昇は円安要因が主導していたことが分かる 図表 14 この試算では 前年比 1% の円安が コア CPI において同 +.25% の上昇をもたらす 円安のコストプッシュ インフレにより購買力が低下すれば 個人消費も減少しかねない - 4 -
(%) 1 木材 木製品 図表 13 輸入物価における外貨建ての割合 総平均 8 < 外貨建て比率 > 6 4 2 鉱物性燃料 金属製品 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 < ウェイト > ( 千分比 ) ( 注 )213 年 12 月時点 ウェイトは 輸入全体に占める割合を指す 一般機械は はん用 生産用 業務用機器を指す ( 資料 ) 日本銀行 企業物価指数 その他の製品 食料品 飼料 一般機械 輸送用機器 電気 電子機器 化学製品 繊維品 ( 前年比 %) 4 3 2 図表 14 消費者物価の要因分解 その他 消費税 食料 賃金 輸入物価 円安 需給要因 コアCPI 1-1 -2-3 8:1 8:3 9:1 9:3 1:1 1:3 11:1 11:3 12:1 12:3 13:1 13:3 14:1 14:3 ( 注 ) 要因分解は筆者の推計による 輸入物価は契約通貨ベース その他は推計誤差を指す ( 資料 ) 総務省 消費者物価指数 日本銀行 企業物価指数 厚生労働省 毎月勤労統計 内閣府 日経 FQ 円安によるメリットの主なものは 1 企業収益の改善と 2 生産の国内回帰である 1 円安によって輸出企業の収益は 円建て 外貨建て契約に関わらず改善しやすくなる 円建て契約の場合は 円安によって現地価格が下がるため価格競争力が高まり 販売数量増加による収益改善が見込まれる 一方 外貨建て契約の場合は現地価格に変化がなければ円換算の利益が増加する 加えて 値下げ余地も広がるため 値下げにより販売数量を増加させることも可能である なお 日本の輸出における外貨建て契約の割合は 62% であり 輸送用機械などで 7 割を超える一方 一般機械は 4 割を下回る 図表 15 これらの企業収益は 1 円の円安で.89% ポイント改善すると試算 4 される 図表 16 1 月以降に約 1 円の円安が進行しているため 単純計算で経常利益は 8.9% ポイント増加することとなる 2 国内回帰は生産コストの極小化を目指して行われる 円高時は国内の労働コストが相対的に割高となったため 積極的に海外への生産移管がなされたが 円安に転じたことでコスト圧力が緩和された そのため 大手メーカーの一部では国内生産へ移管する動きが 既に表われ始めている 図表 17 4 試算の詳細は 巻末を参照 - 5 -
国内回帰によって国内生産が活発化すれば 設備投資の誘発や名目所得の増加など 好循環による景気回復を後押しすることになる ただし 現状の国内回帰は 消費地の近辺で生産するというグローバルな拠点配置戦略の一部にとどまっている これまで逆輸入して日本で販売していた製品を 円安を機に国内生産に戻した段階であり 海外向け製品の生産現地化は今後も進められるものとみられる 現に 輸出数量指数は円安が定着した 13 年以降も増加しておらず 低迷している 図表 18 行き過ぎた海外生産移管を修正するにとどまっており 円安であっても輸出の急速な回復は期待できなくなっている 5 (%) 図表 15 輸出物価における外貨建て比率 1 < 外貨建て比率 > 8 6 4 2 繊維品 総平均 1..5 そ金化の一属学輸送用他電気 般製製機器の電子機器機品品製械品. 2 4 6 8 1 < ウェイト > ( 千分比 ) ( 注 )213 年 12 月時点 ウェイトは 輸出全体に占める割合を指す 一般機械は はん用 生産用 業務用機器を指す ( 資料 ) 日本銀行 企業物価指数 図表 16 1 円の円安で上昇する企業利益率 ( 経常利益に対する効果 % ポイント ) 1.5.89 1.17 1.8 1.26.61 全産業製造業素材業種加工業種非製造業 ( 注 ) 想定為替レートが前回調査より1 円変化したときの経常利益修正率を推計 対象企業規模は全規模 非製造業の想定為替レートの調査対象は卸 小売 情報通信業に限定される 推計期間は 24 年 7-9 月期 ~14 年 7-9 月期 推計の詳細は 参考図表 2 を参照 ( 資料 ) 日本銀行 短観 企業時期内容 川崎重工業 ダイキン キヤノン ホンダ 日立 日産 図表 17 13 年 14 年 14 年 15 年 15 年 15 年 ( 資料 ) 各種報道 国内回帰の事例 二輪車の組み立てをタイから国内に移管 二輪車部品の 1/4( 金額ベース ) を国産品に切り替え エアコン 25 万台を中国から国内工場に移管 国内生産比率を 4 5% に引き上げ 原付バイクの一部を熊本工場に移管 家庭用ルームエアコンを栃木工場に完全移管 日本での年間生産を 1 万台ずつ増加 図表 18 輸出数量指数 (21 年 =1) 11 一般機械金属製品 1 9 8 輸送用機器総合 ( 季調値 ) 電気機器 7 1:1 11:1 12:1 13:1 14:1 ( 資料 ) 財務省 貿易統計 5 輸出の伸び悩みについては 輸出の誤算 ( 情報メモ NO.26-61) を参照 - 6 -
ここまで原油安と円安の影響を示してきたが それぞれが逆に作用する項目も多い 両者の波及効果を総合するため 原油価格を 5 ドル / バレル (9 月比約 5% 下落 ) 為替相場を 12 円 / ドル ( 同約 1% 下落 ) の水準を前提とすると 原油価格の下落幅の方が大きく その影響度合いも強く表われる 交易条件において 原油価格は輸入物価にしか作用しないが 円安は輸出物価の上昇 ( 交易条件の改善要因 ) も引き起こすため 交易条件は改善が強く表われよう 国内物価においては 消費者物価 ( コア ) への影響を比較すると 原油安が.5% ポイント下押しする一方 円安が +.25% ポイント上昇させるため 今後物価の伸び率は縮小するだろう 実質所得は 物価の下押し圧力が強いため 増加する見込みである また 企業収益の改善や国内回帰など 名目所得の増加要因も多数存在することから 所得環境は改善が続くとみられる これらの所得の増加に伴って 個人消費も増加が見込まれる 以上のように 原油安のメリットが円安のデメリットを上回っており 景気回復には好材料である 特に 実質所得の増加は 昨年の消費税率引き上げ以降に長引いている個人消費の落ち込みを克服するためには不可欠であり 政府も最も大きな政策課題の一つとして取り組んでいる 原油安は日本経済への追い風となり 足踏み状態にある景気回復が 15 年度に再び加速することが期待される 原油価格 ベア 賃上げ 人手不足 人口減少 貿易赤字 輸入物価 名目所得 円高要因 交易条件 企業収益 国内物価 実質所得 消費 円安 交易条件 輸出物価 国内物価 実質所得 消費 輸入物価 国内回帰 ( 参考文献 ) 内閣府 平成 22 年度経済財政白書 内閣府 平成 25 年度年次経済財政報告 みずほ総合研究所 消費の回復は期待できるのか (214 年 12 月 19 日 ) 大和総研 原油安から消費者物価への波及効果について (214 年 12 月 24 日 ) 三菱 UFJ モルガン スタンレー証券 燃料安 が企業収益に与える影響 (214 年 12 月 25 日 ) - 7 -
( 注 2) 参考図表 1 消費者物価の要因分解 物価関数の推計推計式 :CORE=.55*GAP+.233*WH+.33*IPI+.25*YEN-1+1.878*DUM14+.539*CORE-1+FOOD CORE: 消費者物価 ( 生鮮食品を除く総合 ) 前年同期比 GAP:GDPギャップ WH: 時間当たり賃金 ( 所定内 ) 前年同期比 IPI: 輸入物価 ( 契約通貨ベース ) 前年同期比 YEN: ドル円相場前年同期比 DUM14: 消費税ダミー FOOD: 生鮮食品を除く食品価格の前年同期比 GDPギャップは2 期移動平均 時間当たり賃金は3 期移動平均 推計期間:28 年第 1 四半期 ~214 年第 3 四半期 GDPギャップ 時間当たり賃金は1% 水準 輸入物価 ドル円相場 消費税ダミーは5% 水準で有意 R-squared:.936 Durbin-Watson stat:2.182 GDPギャップは内閣府試算 GDPギャップ=( 現実のGDP- 潜在 GDP)/ 潜在 GDP 生鮮食品を除く食品価格は 実績が公表されているため 変化率にウェイトを掛けた値を寄与度として算入している ( 資料 ) 内閣府 国民経済計算 総務省 消費者物価指数 日本銀行 企業物価指数 厚生労働省 毎月勤労統計 日経 FQ 内閣府 平成 22 年度経済財政白書 ( 注 4) 参考図表 2 円安が企業収益に与える影響 為替影響の推計推計式 : π=a+a1* E+a2* DD π: 経常利益修正率 E: 想定為替レートの前回調査との差 DD: 業況 DIの変化 想定為替レートが前回調査より1 円変化したときの経常利益修正率を推計 推計期間:24 年第 3 四半期 ~214 年第 3 四半期 加工は1% 水準 全産業 製造業 素材 非製造業は5% 水準で有意 対象企業規模は全規模 ( 資料 ) 日本銀行 短観 内閣府 平成 25 年度年次経済財政報告 本資料は情報の提供を目的としており 投資勧誘を目的としたものではありません 投資判断の決定につきましては お客様ご自身の判断でなされますようにお願いいたします また 文中の情報は信頼できると思われる各種データに基づいて作成しておりますが 商工中金はその完全性 正確性を保証するものではありません - 8 -