総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることも

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別紙 答申 1 審査会の結論 委託事業者の企画提案書 及び 選考会議の資料 について行われた部分公開の決定は 妥当である 2 異議申立ての趣旨 (1) 異議申立人 ( 以下 申立人 という ) は 神戸市情報公開条例 ( 以下 条例 という ) に基づき 以下の公開請求 ( 以下 本件請求 という

長は 特措法第 39 条第 1 項に規定する地域福利増進事業等を実施しようとする区域内の土地の土地所有者等の探索に必要な限度で その保有する同項に規定する土地所有者等関連情報を その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができることとなります ( 特措法第 39 条第

4DFFEDBC318CE8BC49256D41000B0A4

<4D F736F F D2095BD90AC E D738CC2816A939A905C91E D862E646F63>

高島市職員措置請求に係る監査の結果について 第 1 請求の受付 1 請求書の提出平成 29 年 9 月 28 日 2 請求人 3 請求の要旨 ( 高島市職員措置請求書 の原文のまま記載) 1 請求の要旨高島市長による平成 29 年度の固定資産税の賦課において 別紙の固定資産について 家屋の未評価によ

7 固定資産税に関する事務 基礎項目評価書

(Microsoft Word - 06 \223\232\220\\\217\221\201i\214\210\222\350\201j.doc)

固定資産税の賦課に関する事務_xlsx

処分済み

1 審査会の結論平成 30 年 1 月 12 日付けで審査請求人が行政文書公開請求した 深沢地域整備事業に関し J R 東日本の要望 条件 要請 意向等の文書 ( 復命書含む ) 及び前記の記載がある文書 に対して実施機関鎌倉市長が平成 30 年 3 月 12 日付けで行った行政文書一部公開決定処分

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

Ⅰ 関連情報 1. 特定個人情報ファイルを取り扱う事務 1 事務の名称固定資産税 都市計画税事務 地方税法及び地方税法に基づく条例に従い 以下の固定資産税 都市計画税事務を行う 2 事務の概要 1. 賦課事務登記所より収受した登記済通知書等により固定資産税 都市計画税の賦課決定を行う 2. 通知事務

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

平成  年(オ)第  号

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08-1_固定資産税に関する事務_基礎項目評価書

処分済み

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

11総法不審第120号

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

第1 審査会の結論

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

04_固定資産税に関する事務 基礎項目評価書+(平成31年1月版)

( 別紙 ) 答申 : 行文第 24 号 諮問 : 行文第 24-1 号 答申第 1 審査会の結論実施機関が行った本件不開示決定処分については適正であったと認める 第 2 諮問事案の概要 1 行政文書の開示請求異議申立人は 平成 24 年 5 月 7 日 奈良市長 ( 以下 実施機関 という ) に

11総法不審第120号

議案用 12P

Ⅰ 関連情報 1. 特定個人情報ファイルを取り扱う事務 1 事務の名称 固定資産税事務 固定資産税事務とは地方税法等の法律に従い 賦課期日である 1 月 1 日現在に住民が所有する固定資産 ( 土地 家屋 償却資産 ) に対し課税され 住民が納める固定資産税の課税事務 ( 以下を参照 ) のことを指

答 申 第 1 審議会の結論名古屋市長 ( 以下 実施機関 という ) が 本件異議申立ての対象となる保有個人情報を一部開示とした決定は 妥当である 第 2 異議申立てに至る経過 1 平成 23 年 12 月 21 日 異議申立人は 名古屋市個人情報保護条例 ( 平成 17 年名古屋市条例第 26

08_個人住民税賦課関連事務_H3006_xlsx

11総法不審第120号

11総法不審第120号

保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 4 個人住民税賦課事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 三条市は 個人住民税賦課事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしか

Microsoft Word - 答申第141号.doc

特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 3 個人住民税に関する事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 羽島市は 個人住民税に関する事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

異議申立てしていますが, 協会 ( 原文ママ ) として黙認しています 本件に関しても, 諮問庁は国のトップなのだから, もっともっと労働問題に積極的に取り組み, 労基法厳守で, 場合により, 行政処分すべきである 警察なら, スピード違反すれば即行政処分されますが, 労基法では, 基本強い行政処分

                       高情審答申第    号

特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 2 個人住民税関係事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 高島市は 個人住民税関係事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり 特定個人情報ファイルの取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしか

第一審査会の結論 豊中市教育委員会が行った 内部公益通報に係る調査の実施について ( 報告 ) を不 開示とした決定は妥当ではなく 別紙に記載した部分を除き開示すべきである 第二審査請求の経過 1 開示請求審査請求人は 平成 25 年 7 月 17 日 豊中市情報公開条例 ( 以下 条例 という )

個人住民税の特別徴収税額決定通知書(納税義務者用)の記載内容に係る秘匿措置の促進(概要)

11総法不審第120号

特定個人情報保護評価書 ( 基礎項目評価書 ) 評価書番号評価書名 7 鳥取市個人住民税事務基礎項目評価書 個人のプライバシー等の権利利益の保護の宣言 鳥取市は個人住民税事務における特定個人情報ファイルの取扱いにあたり, その取扱いが個人のプライバシー等の権利利益に影響を及ぼしかねないことを認識し,

査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

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が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

目 次 1 林地台帳の公表 情報提供 1-1 公表 情報提供の範囲 1-2 公表の方法 1-3 情報提供の方法 2 林地台帳の修正 更新 2-1 修正申出の方法 2-2 情報の修正 更新手順 3 林地台帳管理システム 3-1 管理システムの機能 3-2 林地台帳情報と森林資源情報の連携 4. 運用マ

1 本件審査請求について (1) 本件審査請求に係る開示請求は, 法に基づき, 処分庁に対し, 本件対象文書の開示を求めたもの ( 以下 本件開示請求 という ) である (2) 本件開示請求を受けて, 処分庁は, 本件対象文書を作成しておらず不存在として, 不開示決定 ( 原処分 ) を行った (

1 審査会の結論 平成 29 年度市民税 県民税税額変更処分 に係る審査請求は棄却するべ きであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要緑区長 ( 以下 処分庁 という ) は 平成 29 年 6 月 1 日 審査請求人に対して 平成 29 年度市民税 県民税賦課決定処分 ( 以下 先行処分 と

11総法不審第120号

●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

大情審答申第 号

( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

(Microsoft Word -

業務説明書 Lv1 Lv2 機能構成図 業務名 (Lv0) 資料番号版数日付国税関係業務 1 作成更新 Lv3 Lv4 Lv5 作成者 計画 連絡 報告 税務統計 納税者に関する情報収集 納税者基礎情報の整理 申告書用紙等の発送

11総法不審第120号

ついて その取消しを求めるというものである (2) 異議申立ての理由異議申立人が 異議申立書及び意見書で主張している異議申立ての主な理由は 次のように要約される ア異議申立書における主張異議申立人の配偶者が一方的に有り得ない夫婦間暴力の被害申告 ( 以下 虚偽 DV 被害申告 という ) を 警察署

無い (3) 特定市が振興協会会長 Aと市教育委員会とで一体に推進した当該文化事業は事業の実施前と実施後のまちの変化における事業の効果について国への報告義務があり, 公正に適法に事業を行う責務の存在は当該文化事業の目標の1は中心市街地の賑わいの促進にあって中心市街地活性化ソフト事業であって公開されて

11総法不審第120号

外部通報処理要領(ホームページ登載分)

11総法不審第120号

審 査 請 求 事 務 取 扱 要 領

住民監査請求監査結果 第 1 請求の収受 1 請求人 ( 省略 ) 2 請求書の受付日平成 28 年 8 月 16 日 3 請求の内容請求人から提出された ( 省略 ) 建物への固定資産税の賦課において 公金の賦課を怠る事実に該当する福井市職員措置請求 ( 住民監査請求 ) 書 の要旨及び事実を証す

個人情報の保護に関する規程(案)

固定資産評価審査申出とは

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ナショナル・トラスト税制関係通知

11総法不審第120号

(1) 理由付記等

販売用不動産の時価評価の基準(案)と論点

の対象として 人事院事務総長引継書 を特定し, 同年 9 月 29 日付け行政文書開示決定通知書を審査請求人に送付した 2 審査請求人が主張する本件審査請求の趣旨及び理由審査請求人は, 事務引継書が1 名分しか存在しないという決定は不自然である, 他の職員についても事務引継書がなければ, 前任者から

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Microsoft Word _大和システム瓦版.docx

11総法不審第120号

平成11年6月8日

承認第03号-都市計画税条例の一部改正(専決処分)【確定】

る書類 ( 資料 ) が無いはずはない, あるはずだ 平成 年 5 月 31 日, 収納課 主査, 資産税課 課補立会いの元提示された資料が正にそれだ 又, 平成 年 6 月資産税課 職員が電話で説明した時の資料が正にそれだ 職員は異議申立人には納税義務がありませんと説明した それはどういうことだ?

19 条の4 第 2 項の規定により, 特別職の公務員であるから, 本件不開示情報は, 公務員としての職務遂行情報であり, 精神保健指定医が, 客観的な生体検査もなく, ただその主観に基づいて, 対象者を強制入院させることができるという性質の資格であること, 本件開示請求に係る精神保健指定医らが対象

答申

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11総法不審第120号

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く, 未支給年金受給権者の個人情報の開示を求めているとして, 法 12 条 自己を本人とする開示を請求することができる に当たらないため, 開示することはできないことを伝え, 取り下げの意思を確認した しかしながら, 異議申立人は, 不開示である旨の正式な回答がほしいとして, 開示請求を続けたもので

お問い合わせ先 1のうち総則関係及び3について自治税務局企画課 西脇係長 板倉 TEL のうち都道府県税関係について自治税務局都道府県税課 金谷係長 桐山 TEL のうち市町村税関係について自治税務局市町村税課 卯田係長 小野 TEL 03-5

供託者等の住所 氏名または名称および個人番号または法人番 号は 供託者等の口座管理機関から日本銀行に対して 課税事 務のために提供される 2 所得税の徴収 納 入 利付国債の利子または割引国債等 ( 国庫短期証券のうち その銘柄の価格競争入札における募入最低価格 ( 額面金額 100 円当り ) が

諮問庁 : 防衛大臣諮問日 : 平成 28 年 2 月 25 日 ( 平成 28 年 ( 行情 ) 諮問第 192 号 ) 答申日 : 平成 29 年 1 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 行情 ) 答申第 694 号 ) 事件名 : 洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準 運用上の留意事項等に

横情審答申第 1352 号 平成 28 年 10 月 14 日 横浜市長林文子様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 藤原靜雄 横浜市の保有する情報の公開に関する条例第 19 条第 1 項の規定に基づく 諮問について ( 答申 ) 平成 28 年 4 月 21 日建都計第 136 号による次の

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特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から

税の申告説明会を行うこととし その開催方法 時期等については 地区税務協議会等において事前に十分協議を行うこととする イ 税務広報の推進 国及び都道府県は 市 ( 区 ) 町村の協力を得ながら 広報誌等各種広報媒体の活用 広報資料の窓口への備付け等により 消費税 地方消費税の広報宣伝を行うこととし

Transcription:

( 審査案件 : 諮問第 4 号 ) 答 申 第 1 審査会の結論 石垣市長 ( 以下 実施機関 という ) が行った 石垣市固定資産課税台帳 を非 公開とした決定は 妥当である 第 2 不服申立ての経緯 1 平成 24 年 (2012 年 )10 月 1 日 ( 受理日 ) 不服申立人は 石垣市情報公開条例 ( 平成 13 年石垣市条例第 23 号 以下 条例 という ) 第 6 条第 1 項の規定に基づき 国が国有化した尖閣諸島の固定資産税の評価額が分かる行政文書一切 ( 尚 評価額は平成 14 年から現在迄 ) について公文書公開請求を行った 2 平成 24 年 10 月 10 日 実施機関は 不服申立人から請求のあった公文書を 石垣市固定資産課税台帳 ( 以下 本件請求文書 という ) と特定した上で 請求のあった尖閣諸島 3 島の固定資産評価額は 地方税法第 22 条でその漏えいを禁止されている 地方税に関する調査事務に関して事務従事者が知り得た秘密であることから 条例第 7 条第 1 号 ( 法令又は条例により明らかに守秘義務が課されている情報 ) に該当する非公開情報である との理由で 公文書非公開決定 ( 以下 本件決定 という ) を行い 不服申立人に通知した 3 平成 24 年 10 月 16 日 ( 受理日 ) 不服申立人は 本件決定についてこれを不服として実施機関に不服申立てを行ったので 平成 24 年 11 月 6 日 実施機関は 石垣市情報公開及び個人情報保護審査会 ( 以下 審査会 という ) に対し 条例第 17 条の規定に基づき 諮問を行った 第 3 不服申立人の不服申立ての理由及び意見不服申立人が 不服申立書 及び 決定理由説明書に対する意見書 で行った理由及び意見は おおむね次のとおりである ( 別紙参照 ) 1 不服申立書における理由本件請求文書は 守秘義務が課されている情報ではないため 開示されなければならない 2 決定理由説明書に対する意見書における主張 (1) 実施機関は 地方税法の守秘義務が課されている情報ということで非公開の決定をしているが 総務省への聞き取りによれば 尖閣諸島は国有化されており

総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることもあり この尖閣諸島については 一般の土地等とは区別する必要がある また 国が前地権者に支払った賃料は すべて税金であり 国民の税金を使用する以上 当然公開の対象となり それは土地の評価額が分かる行政文書も例外ではない (4) 尖閣諸島の前地権者の氏名はマスコミ等において公表されていること また その著書も出版されており この場合 一般の個人とは区別されなければならない (5) 今回の公開請求の対象は 尖閣諸島 3 島の評価額が分かる文書 であることから 実施機関の判断により 個人名は不開示にしたとしても 評価額だけの部分開示に関しては何ら問題はない 第 4 実施機関の本件決定の理由及び説明実施機関が 決定理由説明書 及び 意見陳述 で行った理由及び説明は おおむね次のとおりである 1 決定理由説明書における主張本件請求文書は 法令等の規定により明らかに守秘義務が課されている情報に該当するため 条例第 7 条第 1 号により非公開と決定した 本件決定においては 地方税法第 22 条 ( 秘密漏えいに関する罪 ) が その根拠規定であり 地方税法第 22 条の 秘密 とは 地方税法に関する調査や徴収に関する事務について知り得たものをいい 具体的には 税務に関する申告書 課税台帳及び収納簿等に記載された秘密に属する事項であり 法律上これを開示することが認められている場合を除き 本人以外からの開示請求には応じることはできないものとされている よって 公開請求のあった尖閣諸島 3 島の評価額については 同条に規定する 地方税法に関する調査に関する事務について知り得た情報 であり 条例第 7 条第 1 号に定める 法令又は条例の規定により 明らかに守秘義務が課されている情報 に該当する 2 意見陳述における理由説明地方税法第 22 条にいう 地方税の調査に関する事務に関して知り得た秘密 とは 地方税法総則逐条解説 によれば 地方税の徴収等の必要から私人のプライバシーに踏み込んで調査された秘密であり 秘密 とは 一般に知られていない

事実であって 本人が他人に知られないことについて客観的に相当の利益を有すると認められる事実をいい 具体例として 収入額又は所得額 課税標準額 税額等を挙げている また 土地及び家屋の価格縦覧制度に関して 総務省から都道府県あての事務連絡文書では 質疑応答の形で 土地や家屋の評価額は地方税法第 22 条に規定する 秘密 に該当するものである と記している 以上のことから 固定資産課税台帳に記載される評価額は それから導き出される課税標準額及び税額と同様に 地方税調査事務の過程で取得された 所有者本人が他人に知られないことについて客観的に相当の利益を有する秘密情報にあたることが明らかであり したがって 地方税法第 22 条でその漏えいを禁じている 秘密 に該当する 第 5 審査会の判断 1 尖閣諸島 3 島に係る地方税法適用の有無について本審査会が調査したところ 固定資産税は 地方税法によると その所有者の経済状態に関わりなく 資産自体に担税力を見出し 所有者に課税するものであり 賦課業務の流れとしては 賦課期日の 1 月 1 日現在の登記簿に記載されている所有者に対し 3 月 31 日までに評価額 税額その他を調査決定し 4 月 1 日以降に課税するものである また 固定資産税とは 資産を 1 年間保有することに対する課税ではなく あくまで賦課期日時点に所有したことに対する課税である 例えば 年度途中に資産売却等をした場合にあっても 賦課期日時点の所有者が当初の年税額を支払うこととされている 今回 前地権者が 尖閣諸島 3 島を平成 24 年度の年度途中の 9 月 11 日に国に売却したことから 現在の登記簿上の所有者は国土交通省となっている しかし 年度の途中に所有者が変わった今回の場合においても 固定資産税の納税義務者は賦課期日時点の所有者となるので 平成 24 年度の課税台帳に登録されている所有者は 前地権者のままである このことから 本審査会は 実施機関が現時点においても地方税法の規定に基づき 尖閣諸島 3 島の台帳管理を行い 課税権及び徴収権を有し 評価額に係る行政文書を保有していることを確認した なお 地方税法第 348 条第 1 項では 国や地方公共団体等に対しては課税できないことを定めている よって 国に所有権のある当該尖閣諸島 3 島は 平成 25 年度の課税対象とはならない 2 条例第 7 条第 1 号 ( 法令等の規定により明らかに守秘義務が課されている情報 ) の該当性について

今回の公文書非公開決定の根拠として 実施機関は 本件請求文書は地方税法第 22 条の 地方税の調査に関する事務に関して知り得た秘密 に該当し そこでいう 秘密 とは 明文の規定をもって閲覧又は交付が禁止されている情報 や 個別法令により職員に守秘義務が課されている情報 であり そのような情報を漏らした場合は 同条の 秘密漏えいに関する罪 にあたることから 条例第 7 条第 1 号に該当すると主張している 地方税の調査に関する事務に関して知り得た秘密 とは 通常 地方税の賦課徴収等の必要から私人のプライバシーに踏み込んで調査された秘密であり 秘密 とは 一般に知られていない事実であって 本人が知られないことについて客観的に相当の利益を有すると認められる事実をいい 具体例として 収入額又は所得額 課税標準額 税額等が挙げられている また 自治省税務局長から各都道府県知事あての 地方税に関する事務に従事する職員の守秘義務について ( 昭和 49 年自治府第 159 号 ) によれば 地方税に関する調査に関する事務に関して知り得たものは 地方税法第 22 条の規定による 秘密 に該当する とされており このことは 管下市町村に対しても その趣旨の徹底を図るよう指導することとされている さらに 総務省自治税務局固定資産税課長から各都道府県総務部長あての 固定資産税の情報開示に関する留意事項等について ( 平成 14 年総税固第 60 号 ) に関連する事務連絡において 土地や家屋の評価額は 地方税法第 22 条に規定する 秘密 に該当する とされている このことから 各自治体においては いずれもこの通知等に沿った取扱いを行い 固定資産税の賦課等を行っている なお 固定資産評価額の決定にあたって 地目宅地においては 一般的に不動産鑑定士による土地の鑑定評価を参考としている この場合 土地の鑑定価格については あくまでも第一次的な評価であって それが当然に固定資産課税台帳に記載される価格とはならないことから 所有者の利害に直接かかわるものではないとされている しかし 地目の如何に関わらず固定資産課税台帳に記載される価格については これに基づき税額が決定され 所有者の公租公課に直接影響を及ぼすことから 地方税法第 22 条による 秘密 に該当するものとされている このように 固定資産課税台帳に記載されている評価額は それから導き出される課税標準額及び税額と同様に 地方税の調査事務の過程で取得された 所有者本人が他人に知られたくない秘密情報である このことから 本審査会は 本件請求文書は 地方税法第 22 条に規定する守秘義務の対象となる文書にあたり 条例第 7 条第 1 号に規定する 法令等の規定により明らかに守秘義務が課されている情報 に該当していると判断する

3 結論 以上のことから 第 1 審査会の結論 のとおりとする 第 6 審査経過 平成 24 年 (2012 年 ) 11 月 4 日 実施機関から審査会へ諮問 12 月 4 日 審議 ( 第 1 回 ) 12 月 20 日 審議 ( 第 2 回 ) 平成 25 年 (2012 年 ) 2 月 7 日 審議 ( 第 3 回 ) 審査会から実施機関へ答申